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JP7411918B2 - 製造工場における作業指示装置、および製造工場における作業指示方法 - Google Patents

製造工場における作業指示装置、および製造工場における作業指示方法 Download PDF

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Description

本開示は、製造工場における作業指示装置、および製造工場における作業指示方法に関する。
電子回路基板(実装基板)などの製造工場には、基板においてクリーム半田が印刷された位置に部品(電子部品など)を装着するため複数の部品実装装置が配置される。従来の部品実装装置として、フィーダ支持台に装着されるフィーダ(例えばテープフィーダなど)に部品が補給(装填)済みであるか否かを記憶し、部品の補給が必要になった場合にその補給部品がフィーダに既に補給済みであるか、未補給であるかを、その記憶内容に基づいて判明するものが知られる(例えば特許文献1参照)。
この部品実装装置は、補給部品がフィーダに既に補給済みである場合、補給部品を補給したフィーダをフィーダ支持台に装着するように案内する。その一方、この部品実装装置は、補給部品がフィーダに未補給である場合、補給部品をフィーダに補給するように案内する。これにより、補給部品の準備状態に応じた的確な案内が可能となり、補給部品がフィーダに未補給である場合でも部品実装機による実装作業の効率を低下させることがない。
日本国特開2012-142519号公報
ところで、近年、生産現場である工場内では、作業の効率性(例えば無人化、省人化)を図るために、工場内を移動して補給部品を搬送する自走式の搬送ロボットの運用が推進されている。そのような中、工場内では、従来の作業者だけではなく、搬送ロボットも同じ空間内で併存して同時に作業を行う状況となっている。
しかしながら、特許文献1の構成では、補給部品のフィーダへの補給の必要性の有無を作業者に対して指示することだけが想定されている。すなわち、従来の作業者だけでなく搬送ロボットも併用した生産現場での実装または運用を想定すると、上記特許文献1の構成では作業者は搬送ロボットの作業内容を的確かつ詳細に把握することができなかった。このため、例えば搬送ロボットが工場内の障害物に衝突するなどのトラブルが発生した場合でも、作業者はその状況を的確に把握できず、生産現場での作業の円滑な進行が困難となる可能性があった。特許文献1の構成は、上述した従来の状況に鑑みて改善の余地があった。
本開示は、生産現場において、作業ロボットおよび作業者のそれぞれの作業内容、作業量を的確に作業者に対して提示し、作業の円滑な進行を支援する製造工場における作業指示装置、および製造工場における作業指示方法を提供する。
本開示は、少なくとも一つの製造装置を使用して製品を製造する製造工場における作業指示装置であって、前記製造装置で消費される部材を部材倉庫から前記製造装置の近くまで自動搬送する、もしくは前記部材倉庫から前記部材を搬送して前記製造装置に自動補給する作業ロボットを制御するロボット制御部と、前記製造装置における部材の残数を監視する部材管理部と、前記部材の残数に基づいて、前記作業ロボットと、前記製造装置への部材供給作業を担当する作業者とに作業指示を行う作業指示部と、前記作業指示に基づく作業指示内容を表示部に表示する作業情報管理部と、を備え、前記作業情報管理部は、前記作業ロボットおよび前記作業者に対する前記作業指示内容を前記表示部に表示する、製造工場における作業指示装置を提供する。
また、本開示は、少なくとも一つの製造装置を使用して製品を製造する製造工場における作業指示方法であって、前記製造装置で消費される部材を部材倉庫から前記製造装置の近くまで自動搬送する、もしくは前記部材倉庫から前記部材を搬送して前記製造装置に自動補給する作業ロボットを制御するロボット制御工程と、前記製造装置における前記部材の残数を監視する部材管理工程と、前記部材の残数に基づいて、前記作業ロボットと、前記製造装置への部材供給作業を担当する作業者とに作業指示を行う作業指示工程と、前記作業指示に基づく作業指示内容を表示部に表示する作業情報管理工程と、を有し、前記作業情報管理工程では、前記作業ロボットおよび前記作業者に対する前記作業指示内容を前記表示部に表示する、製造工場における作業指示方法を提供する。
本開示によれば、作業ロボットおよび作業者のそれぞれの作業内容、作業量を的確に作業者に対して提示でき、作業の円滑な進行を支援できる。
本実施の形態に係る生産現場の配置関係を例示するレイアウト図 図1に示す実装基板製造ラインの構成を例示する正面図 (a),(b)図1に示す搬送ロボットの構成を例示する側面図 図2に示す部品実装装置を例示する上面図 図2に示す部品実装装置を例示する側面図 図2に示す部品実装装置の制御部の機能的構成を例示するブロック図 生産管理システムの構成を例示する機能的機能ブロック図 図7に示す表示装置で表示される画面を例示する画面図 図7に示す表示装置で表示されるアイコンの種類を例示する分類図 図7に示す表示装置での画面更新の様子を例示する画面図
以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係る、製造工場における作業指示装置および作業指示方法を具体的に開示した実施の形態を詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
製造工場では、少なくとも1つ(例えば実施の形態1では複数)の製造装置が使用されて製品が製造される。例えば、実施の形態では、製造工場(生産現場の一例)に配置される製造装置としてスクリーン印刷装置、部品実装装置、リフロー装置等の実装基板製造装置を、製造装置で製造される製品として実装基板を、製造装置で消費される部材として電子部品などの部品、および半田や接着剤などの消耗材を例示して説明するが、これに限らない。部材が消費される製造装置が配置される生産現場であれば、この種の製造装置や部材に限らず、例えば、溶接で部材を組み付ける組立装置や溶接ロボットが配備される生産現場であってもよい。なお、本明細書で製造装置の種類を限定せずに説明を行う場合は単に「製造装置」と記載する。
また、実施の形態でいう「部」または「装置」とは単にハードウェアによって実現される物理的構成に限らず、その構成が有する機能をプログラムなどのソフトウェアにより実現されるものも含む。また、1つの構成が有する機能が2つ以上の物理的構成により実現されても、または2つ以上の構成の機能が例えば1つの物理的構成によって実現されていても構わない。
<生産現場のレイアウトの概要>
先ず、図1を参照して、本実施の形態に係る生産現場F(製造工場の一例)でのレイアウトについてその概要を説明する。図1は、本実施の形態1に係る生産現場Fの配置関係を例示するレイアウト図である。
図1に示すように、製造工場などの生産現場Fは、複数の実装基板製造ラインLを含んで構成されており、四方を所定の壁で区画されている。生産現場Fでは、実装基板製造ラインLを構成する複数の製造装置(下述参照)、および複数の作業ロボットが配置される。作業ロボットは、例えば部品実装装置等の製造装置で消費される部材を製造装置に補給する作業(例えば、製造装置の近くまで搬送する作業)を支援し、もしくは補給(例えば、作業者に代わる製造装置への補給)を行う。これにより、生産現場Fでは、下述するように作業ロボットとしての無人搬送車(AGV:Automated Guided Vehicle、以下「搬送ロボット」ともいう)が稼動して、自動倉庫3に格納された部品収納体が、作業者Hまたは第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42(作業ロボットの一例)によって搬送され、製造装置に補給される。ここで、部品収納体は、例えば電子部品を収納するものであり、部品が封入されたキャリアテープ、そのキャリアテープが巻かれたリール、トレイ、スティック等であるが、リールを例示する。なお、電子部品等の消耗材Cを収納する部品収納体としては、リールCA,CBであり、製造装置(例えば部品実装装置20)でそれぞれ消耗される。そのため、生産現場Fの稼動時には、これら部品収納体は、常時供給または補給される必要がある。
生産現場Fには、生産エリアA1と電子部品等を格納して保管するための倉庫エリアA2とが少なくとも配置される。生産エリアA1は、生産現場F内で、例えばその一方側において一定の範囲を占有して配置される。本実施の形態の生産エリアA1は基板に電子部品を半田付けした実装基板を製造するためのエリアとなっている。倉庫エリアA2は、生産エリアA1に対し離間して配置され、例えば生産現場Fの他方側において同様に一定の範囲を占有して配置される。また、生産エリアA1と倉庫エリアA2には、搬送ロボット(図3(a),(b)参照)を走行させるための搬送ルートRが配置されている。搬送ロボットは、この搬送ルートRを走行して、電子部品の部品収納体等を倉庫エリアA2から生産エリアA1へ搬送する。搬送ルートRは、生産現場Fに設けた標識や誘導線等の物理的なもの、あるいはロボット制御部51(図7参照)内に保存されたルート情報やマップ情報によって定義される。
搬送ルートRは、第1型の搬送ロボット41(図3(a)参照),第2型の搬送ロボット42(図3(b)参照)専用の走行路である。また、生産現場Fには、生産エリアA1、倉庫エリアA2および搬送ルートRのほかに、ストック棚2も互いに離間して複数配設される。ストック棚2は、消耗材Cなどの電子部品を収納する部品収納体を一時的に載置して保管するために使用される。ストック棚2は、実装基板製造ラインLの近くに配置されており、ストック棚2と実装基板製造ラインLを行き来する作業者Hの動線を短くするようにレイアウトされている。また、作業者Hが安全に作業可能するための作業エリアも同様に、生産エリアA1、倉庫エリアA2および搬送ルートRから隔離されて配設される。なお、図1では、説明の便宜上、搬送ルートRを単純な直線状や矩形状で表現しているが、これに限らない。必要に応じて搬送ルートRは様々な形状(例えば、ジグザグ状や斜め方向など)で設けられる。また、生産エリアA1および倉庫エリアA2も同様であり、その位置や占有領域などは任意であり、生産現場Fの仕様に応じて適宜設計される。
生産エリアA1には、複数本(実施の形態1では3本)の実装基板製造ラインLが直線状にそれぞれ設けられる。この複数本の実装基板製造ラインLは互いに平行に配設される。実装基板製造ラインLそれぞれは、複数種の製造装置(下述参照)を含んで構成されており、それにより基板への半田印刷、電子部品の基板への装着、半田リフローなどの一連の製造工程を自動で実行する。この複数種の製造装置で必要となる消耗材Cは、作業者Hまたは第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42によって搬送または補給される。
倉庫エリアA2には、部材倉庫の一例としての2つの自動倉庫3が一列に並んで配設される。自動倉庫3は、電子部品を含む消耗材Cを収容した部品収納体を収容するとともに、部品収納体に収容されている電子部品等の消耗材Cの種類を識別管理して、要求された消耗材Cを収容している部品収納体を自動で部品出し入れ口を通じて受け渡しする。
搬送ルートRには、第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42がその搬送ルートRに沿って走行し、消耗材を収容した部品収納体を自動倉庫3から実装基板製造ラインLの製造装置の近く、例えば作業者Hの周辺やストック棚2まで自動搬送する。また、第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42は、その種類によっては自動倉庫3から製造装置(下述参照)に部品収納体を搬送して製造装置に自動補給する。また、作業者Hも第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42と同様に、表示部の一例としての表示装置18での表示内容を視認しながら、部品収納体を適宜搬送して製造装置に直接補給する。また、作業者Hは、生産現場F内において、例えば、ハンディターミナル、タブレットまたはスマートフォンなどの作業者端末4を携帯して作業を担当する。作業者Hは、自己の作業指示内容(下述参照)に対応する作業が完了すると、その作業の完了通知を作業者端末4に入力して送信する。
<実装基板製造ラインの構成>
次に図2を参照して、生産現場Fに配置される実装基板製造ラインLの構成について説明する。図2は、図1に示す実装基板製造ラインLの構成を例示する正面図である。
図2に示すように、複数本の実装基板製造ラインLのそれぞれは、生産管理システム1によって一元管理されており、基板供給装置11と、スクリーン印刷装置12と、印刷半田検査装置13と、部品実装装置20と、部品装着状態検査装置14と、リフロー装置15と、実装基板検査装置16と、実装基板回収装置17と、表示装置18と、を含んで構成される。具体的には、基板供給装置11、スクリーン印刷装置12、印刷半田検査装置13、部品実装装置20、部品装着状態検査装置14、リフロー装置15、実装基板検査装置16、および実装基板回収装置17が製造装置である。スクリーン印刷装置12、印刷半田検査装置13、部品実装装置20、部品装着状態検査装置14、リフロー装置15、実装基板検査装置16は、基板を搬送するコンベアを内蔵しており、製造工程順に連結されている。これらの製造装置は上流工程の製造装置のコンベアから基板を受け取り、受け取った基板に対して所定の作業が完了したら次工程の製造装置のコンベアへ受け渡す。従って、実装基板製造ラインLは、基板への半田印刷、電子部品の基板への搭載、半田リフロー等の一連の製造工程を自動で実行する。
生産管理システム1は下述する作業指示装置50を有して構成されており、表示装置18は作業指示装置50によって表示制御される。なお、実装基板製造ラインLは、これら装置に限らず、その他種々の装置を含んで構成されてもよい。
基板供給装置11は、実装基板製造ラインLの先頭に配置されており、作業者Hまたは第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42によって搬送された基板をスクリーン印刷装置12に順次供給する。スクリーン印刷装置12は、供給された基板に対し、例えばクリーム半田などを所定の位置にスクリーン印刷する。印刷半田検査装置13は、基板に印刷された半田の状態を検査する。複数の部品実装装置20のそれぞれは、スクリーン印刷装置12によってクリーム半田が印刷された位置に搭載ヘッド27(図4参照)で電子部品を搭載する。また、部品実装装置20は、電子部品を搭載ヘッド27(図4参照)へ供給するための部品供給部23(下述参照)を有する。この部品供給部23には電子部品が格納された部品収納体がセットされており、部品収納体の部品を部品実装装置20の搭載ヘッド27(図4参照)が保持可能な位置へ供給する。部品供給部23の電子部品が消費されて品切れもしくは残数が少なくなると、作業者Hによって部品収納体が新しいものに交換してされる。なお、部品収納体としては電子部品を収納したテープをテープリール化したものや電子部品をトレイに収納したものが一般的に使用されている。部品装着状態検査装置14は、基板に装着された電子部品の状態を検査する。なお、実施の形態1では、基板に互いに異なる種類の電子部品をそれぞれ多数装着するため、部品実装装置20は複数(実施の形態1では3つ)使用される。
また、リフロー装置15は、電子部品が装着された基板に対し半田付けを行う。すなわち、リフロー装置15は、いわゆる加熱炉であり、基板の半田を熱して溶融した後、冷却固化して基板に対し電子部品を半田付けする。実装基板検査装置16は、リフロー装置15で半田付けが完了した実装基板を検査する。具体的には、基板における電子部品の半田付け状態を検査する。実装基板回収装置17は、このように、電子部品が半田付けされた基板を回収して実装基板製造ラインLの外部に搬送可能な状態にする。
表示装置18は、例えば液晶パネルを含んで構成されており、生産現場Fの天井から所定の保持部材によって任意の姿勢で調整可能に懸架される。また、表示装置18は、実装基板製造ラインLごとに一対背面合わせでそれぞれ配置される。これにより、作業者Hは、生産現場Fのいずれの場所からも表示装置18を容易かつ迅速に視認できる。
<搬送ロボットの構成について>
次に図3を参照して、第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42の構成について説明する。図3(a),(b)は、図1に示す搬送ロボットの構成を例示する側面図である。
図3(a)に示すように、第1型の搬送ロボット41は、矩形状のベース部41Aと、ベース部41Aの下側に配設される複数の車輪41Bと、ベース部41Aの上端面において走行方向に対し後側に立設される部材収納部41Cと、ベース部41Aの上端面において走行方向前側に配設されるアーム部41Eと、を有する。
部材収納部41Cはタワー型に形成されており、その内部には複数の棚41Dがその上下方向に沿って並設される。棚41Dそれぞれには消耗材Cを収納する部品収納体(例えばリール)が個別に収納される。また、棚41Dそれぞれは部材収納部41Cの前端面に対し開口して設けられる。これにより、走行方向前側に配設されるアーム部41Eは、棚41Dの内部に収納される消耗材Cを収納する部品収納体に容易にアプローチすることが可能となっている。また、アーム部41Eは、複数の関節およびリンクを有する多関節型アームであり、その先端部にはピッキング可能な作業ハンド41Fが取り付けられる。これにより、第1型の搬送ロボット41は、作業ハンド41Fを用いて消耗材Cを摘まんでその消耗材Cを所定の場所に置くことが可能である。すなわち、第1型の搬送ロボット41は、移動先で消耗材Cをアーム部41Eの作業ハンド41Fで摘まみ、所定の場所(例えば、ストック棚2など)に置いたり製造装置に消耗材Cを補給したりことが可能である。
図3(b)に示すように、第2型の搬送ロボット42は、矩形状のベース部42Aと、ベース部42Aの下側に配設される複数の車輪42Bと、ベースの上端面全域に亘って配設される部材収納部42Cと、を有する。部材収納部42Cは、箱状に形成されており、その上面が開口して設けられる。部材収納部42Cには、小型の電子部品が封入されたキャリアテープCCが巻回されたリールCA(下述参照)、および大型の電子部品が封入されたキャリアテープが巻回されたリールCB(下述参照)が起立した状態で収納される。これにより、第2型の搬送ロボット42は、多数の消耗材Cを収納した部品収納体を収容した状態で自動倉庫3から、その消耗材Cが必要とされる作業者Hまたは製造装置の近くまで自動搬送することが可能である。
第1型の搬送ロボット41および第2型の搬送ロボット42も、例えば無線通信部(図示略)を備え、ロボット制御部51(図7参照)から送られるマップ情報に従った無線信号を受信することで、搬送ルートRに沿って自動搬送する。なお、第1型の搬送ロボット41および第2型の搬送ロボット42は、搬送ルートRに設けられた磁気テープをそのベース部41A,42Aに搭載される磁気センサで読み取って自動搬送してもよい。また、第1型の搬送ロボット41および第2型の搬送ロボット42は、作業指示装置50のロボット制御部51(図7参照)によって一元的に管理され動作制御される。また、第1型の搬送ロボット41および第2型の搬送ロボット42は、自己の作業指示内容(下述参照)に対応する作業が完了すると、その作業の完了通知を作業指示装置50に送信する。なお、第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42の誘導方式は磁気を用いたもの(電磁誘導式)に限らず、その他種々の方式、例えば電磁方式やレーザ方式などを適宜採用できる。
<部品実装装置の構成>
次に図4および図5を参照して、実装基板製造ラインLの部品実装装置20の構成について説明する。図4は、図2に示す部品実装装置20の構成を例示する上面図である。図5は、図2に示す部品実装装置20の構成を例示する側面図である。
図4および図5に示すように、部品実装装置20の本体ベース部21の中央部にはX方向(基板搬送方向)に沿って一対の基板搬送機構22が配設される。基板搬送機構22は、X方向に沿って延設される一対のコンベア部22Aと、一対のコンベア部22AをY方向(X方向と直交する方向)で連結して設けられる基板保持部22Bと、を有する。基板保持部22Bの端部にはそれぞれには、基板を固定保持するための基板クランパ22Cが配設される。基板搬送機構22は、上流側装置(例えば、印刷半田検査装置13など)から供給される基板を搬送して位置決め保持する。
また、基板搬送機構22の両側(図1中で上下両側、図2中で左右両側)には、前後一対の部品供給部23が設けられる。本体ベース部21の両側にはそれぞれ一対の壁部21Aが設けられており、部品供給部23はこの一対の壁部21Aで囲われる空間内にそれぞれ配設される。部品供給部23それぞれはスロット23Bが設けられるフィーダベース23Aを有しており、スロット23Bにはパーツフィーダとして複数のテープフィーダ23Cが並列に装着される。
また、部品実装装置20はフィーダーカート24を有しており、フィーダーカート24はその下側に複数の車輪が配設される台車部24Aと、台車部24Aの上側において互いに段違いに配設される複数のリールストック部24Bと、を含んで構成される。リールストック部24BそれぞれにはリールCAが収容されており、リールCAそれぞれから電子部品を収容したキャリアテープCCが引き出されてテープフィーダ23Cに電子部品が供給される。これにより、テープフィーダ23Cは、キャリアテープCCをテープ送り方向にピッチ送りすることにより、下述する部品実装装置20の搭載ヘッド27によって電子部品を供給する。
また、本体ベース部21の上面においてX方向の両端部には、一対のY軸テーブル機構25がY方向に沿って配設される。また、一対のY軸テーブル機構25の間にはこれらY軸テーブル機構25を橋架するようにX軸テーブル機構26がY方向に沿ってスライド移動可能に取り付けられる。また、X軸テーブル機構26の先端部には搭載ヘッド27がX方向に沿ってスライド移動可能に取り付けられる。なお、X軸テーブル機構26およびY軸テーブル機構25はいずれもリニアガイド駆動機構により構成される。
搭載ヘッド27は複数の保持ヘッドを有する多連型ヘッドであり、それぞれの保持ヘッドの下端部には部品保持ノズル27Aが装着される。部品保持ノズル27Aは、空気圧を利用して電子部品を真空吸着して保持し個別に昇降する。また、搭載ヘッド27は、部品保持ノズル27Aを昇降させるZ軸昇降機構(不図示)および部品保持ノズル27Aをノズル軸回に回転させるθ軸回転機構(不図示)をさらに有する。Y軸テーブル機構25およびX軸テーブル機構26が駆動することにより、搭載ヘッド27は水平面(XY平面)において任意の位置に位置決め可能である。これにより、搭載ヘッド27は、部品供給部23のテープフィーダ23Cの取出位置から電子部品を部品保持ノズル27Aによって取り出す。
また、部品供給部23と基板搬送機構22との間には部品認識カメラ28がそれぞれ配設される。部品供給部23から電子部品を取り出した搭載ヘッド27が部品認識カメラ28の上方を移動する際、部品認識カメラ28は搭載ヘッド27に保持された電子部品を撮像する。この撮像結果を認識処理することにより、電子部品の識別や位置検出が実行される。また、搭載ヘッド27にはX軸テーブル機構26の下面側に配設され、搭載ヘッド27と一体に移動する基板認識カメラ29が固設される。搭載ヘッド27が移動することにより、基板認識カメラ29は基板搬送機構22に位置決めされた基板の上方に移動し、基板を撮像する。この撮像結果を同様に認識処理することにより、基板の位置が検出される。
このように部品実装装置20において基板に電子部品などが装着されることにより、電子部品やその電子部品が搭載されるリールCAなどの消耗材Cが消耗される。その消耗に伴って部品供給部23の消耗材Cが品切れ(欠品)しないように、部品実装装置20ごとの消耗材Cの残数に基づいて作業者Hまたは第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42により適宜補給される。また、このように構成された部品実装装置20には制御部30がさらに設けられており、部品実装装置20の各部の構成は制御部30によって上述の通り制御され動作される。
次に図6を参照して、部品実装装置20の制御部30について説明する。図6は、図2に示す部品実装装置20の制御部30の機能構成を例示するブロック図である。なお、部品実装装置20の制御部30は、ROMやRAMなどの記憶装置とそれらに記憶保持されたソフトウェアとしてのプログラムを実行するCPUなどの演算装置を備えている。すなわち、図6に示す各ブロックはプログラムなどのソフトウェアにより実現される機能を表している。ただし、そのブロックそれぞれで表現される機能はソフトウェアに限らず、それぞれが「装置」の物理的構成としてハードウェアによって実現されてもよい。
図6に示すように、部品実装装置20の制御部30は、実装制御部31と、実装記憶部32と、流量検知部33と、実装作業部34と、通信部35と、を含んで構成される。
実装制御部31は、実装記憶部32に記憶保持されるデータに基づいて実装作業部34に制御指示する。また、位置決め精度を高めるため、実装制御部31は、位置ずれ量算出部31Aと、送り量算出部31Bと、を含む。位置ずれ量算出部31Aは、基板認識カメラ29によって撮像された撮像画像に基づいて、作業位置に位置決めされた基板に対し正規の位置からの位置ずれ量を算出する。送り量算出部31Bは、位置ずれ量算出部31Aが算出した位置ずれ量に基づいて、送り量(補正値)を算出して実装制御部31にその算出結果を戻す。
実装記憶部32は、実装制御部31の制御指示に必要な生産プログラムや実装作業パラメータを含む部品実装データのほか、部品実装装置20の設備情報(作業機を特定する装置ID)や稼動情報32Aを記憶する。稼動情報32Aは、部品実装装置20の状態や稼動履歴に関する各種情報であり、基板の処理枚数、異常情報(吸着ミス、部品保持ノズル27Aの詰まり、消耗材(部材)Cの品切れ、非常停止またはエラー停止など)、各種センサの計測結果、部品の消費数や残数などが含まれる。
流量検知部33は、部品保持ノズル27Aに流入する空気の流量を検知する。制御部30は、流量検知部33の検出結果を参照して吸着異常の発生を検出する。具体的には、部品保持ノズル27Aによって電子部品を真空吸引して保持する動作を行った後、その部品保持ノズルから所定以上の空気の流入が流量検知部33によって検出された場合、制御部30は、部品保持ノズル27Aに電子部品が保持されていない、または正しい姿勢で吸着されていない吸着異常が発生したと検知する。また、制御部30は、エアブローした際に流量検知部33によって所定の空気の流出が検出されない場合、空気供給源の故障や部品保持ノズル27Aの詰まりなどの異常が発生したと判定する。
実装作業部34は、生産プログラムに基づいて、基板搬送機構22、部品供給部23、X軸テーブル機構26、Y軸テーブル機構25および部品保持ノズル27Aなどの駆動部を駆動制御する。これにより、実装作業部34は、部品実装装置20に供給される基板に対し電子部品を実装させる。また、通信部35は、通信インターフェイスであり、無線または有線の通信ネットワークを介して他の部品実装装置20などの装置との間で情報や信号を送受信する。
上述したように生産現場Fでは、部品実装装置20の部品供給部23のテープフィーダ23Cなどへの部品補給作業は、作業者Hおよび第1型の搬送ロボット41により実行され、第2型の搬送ロボット42により部品収納体(上述参照)の搬送がなされる。すなわち、実施の形態1に係る生産現場Fでは、作業者Hおよび第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42が併用されて運用されており、作業者Hは第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42の作業内容を詳細に把握する必要がある。そのため、実施の形態1に係る生産管理システム1は、第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42および作業者Hのそれぞれの作業内容、作業量を的確に作業者Hに対して提示するための作業指示装置50を含んで構成される。なお、作業者Hは、部品実装装置20の部品供給部23への部品補給作業だけではなく、第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42への部材補給作業も適宜実行する。
<生産管理システムの構成>
次に図7を参照して、実施の形態1に係る作業指示装置50を含む生産管理システム1の構成について説明する。図7は、生産管理システム1の構成を例示する機能的機能ブロック図である。
図7に示すように、生産管理システム1は、作業指示装置50と、部品実装装置20と、自動倉庫3と、第1型の搬送ロボット41と、第2型の搬送ロボット42と、作業者端末4と、表示装置18と、を含んで構成される。
作業指示装置50は、部品実装装置20、自動倉庫3、第1型の搬送ロボット41、第2型の搬送ロボット42、作業者端末4および表示装置18に対し有線または無線の通信ネットワークを介して接続される。また、作業指示装置50は、サーバと同様に構成され、CPU、メモリ、外部ストレージおよびインターフェイス回路などを含んで構成される。また、作業指示装置50は、ロボット制御部51と、情報収集部52と、部材管理部53と、作業指示部54と、作業情報管理部55と、を含んで構成される。また、部品実装装置20、自動倉庫3および第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42はそれぞれ識別情報(ID)が割り当てられる。さらに、部品実装装置20については部品供給部23およびそのスロット23BにもIDが割り当てられており、作業指示装置50はこれらIDをその装置およびその部分ごとに対応付けて管理する。なお、実施の形態1では、作業指示装置50のロボット制御部51、情報収集部52、部材管理部53、作業指示部54、作業情報管理部55それぞれの機能は、プログラムなどのソフトウェアにより実現されるが、これに限らない。少なくともその機能の一部が「装置」の物理的構成としてハードウェアによって実現されてもよい。
ロボット制御部51は、第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42それぞれを制御する(すなわちロボット制御工程)。情報収集部52は、例えば設備内在庫情報、生産計画および設備稼動情報などを収集し記憶保持する。部材管理部53は、情報収集部52の記憶情報に基づいて、消耗材Cなどの残数を部品実装装置20や自動倉庫3ごとに監視し、消耗材Cの品切れ時期を予測する(すなわち部材管理工程)。作業指示部54は、部品実装装置20や自動倉庫3ごとの部材の残数に基づいて、第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42と部品実装装置20とへの部材補給作業を作業者Hに対し作業指示を生成する(すなわち作業指示工程)。
作業情報管理部55は、作業指示部54で生成された作業指示に基づく作業指示内容を作業者端末4および表示装置18に表示する(すなわち作業情報管理工程)。このとき、作業情報管理部55は、作業者Hおよび第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42それぞれに対する作業指示内容を一覧表示する。また、第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42に対する作業指示内容については、作業情報管理部55は第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42による作業の進捗状況もしくは第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42が搬送する部材の状態を表示する。また、作業情報管理部55は、作業者Hあるいは第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42に対する作業指示内容に対応する作業の完了通知が作業者端末4より送信されると、その完了通知に対応する作業指示内容の、表示装置18における表示を消すように更新表示する(下述参照)。なお、作業情報管理部55は、自動倉庫3からその自動倉庫3ごとに格納されている消耗材Cの種類やその残数などの情報も直接取得可能に設けられる。
<作業情報管理部の表示内容>
次に図8および図9を参照して、実施の形態1に係る作業情報管理部55が表示装置18に表示させる内容についてより具体的に説明する。図8は、図7に示す表示装置18で表示される画面を例示する画面図である。図9は、図7に示す表示装置18で表示されるアイコンSの種類を例示する分類図である。
図8に示すように、作業情報管理部55は、表示装置18の画面に作業者Hおよび第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42それぞれに対する作業指示内容を1つのテーブルT(表形式)で集約して表示する。すなわち、作業情報管理部55は、作業者Hに対する作業指示内容だけではなく、第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42に対する作業指示内容も表示装置18に同時に表示する。
表示装置18の画面に表示されるテーブルTには、消耗材Cそれぞれに関する状況がその行ごとにリストアップされて表示される。消耗材Cのリストそれぞれには、消耗材Cの状況が具体的に把握可能なようにテーブルTの列ごとにその消耗材Cの属性が表示される。その属性としては、例えば実施の形態1では、テーブルTの左側カラムから順に「状態」、「部材名」(消耗材Cの名称)、「残り時間」、「製造装置ID」、「部品供給部ID」および「スロットID」が表示される。なお、これら属性は例示でありこれに限らない。作業指示内容の表示にその他必要な属性があれば、適宜表示可能に構成される。
テーブルTの第2列の「部材名」には、製造装置のいずれかで消耗されて品切れ(欠品)間近または品切れた(欠品した)消耗材Cの名称が表示される。例えば、部品実装装置20の部品供給部23に補給されるリールCA,CBなどが表示される。第3列の「残り時間」には、その消耗材Cの補給が完了すべき時刻(完了予定時刻)に対してその残り時間がどれぐらいかを分秒単位で表示される。第4列の「製造装置ID」には、消耗材Cの補給対象である製造装置(例えば部品実装装置20など)のIDが表示される。実施の形態1では複数の数字や数字と英字との組合せなどの記号がその製造装置のIDとして表示される。
第5列の「部品供給部ID」には、その消耗材Cの補給対象が部品実装装置20である場合、その部品実装装置20においてその前後一対の部品供給部23のうちどちらに補給すべきかが表示される。例えば、「フロント」(前側の部品供給部23の意味)または「リヤ」(後側の部品供給部23の意味)が表示される。第6列の「スロットID」には、その部品供給部23のスロット23Bのうち、どのスロット23Bに補給すべきかが表示される。例えば、数字と英字との組合せなどの記号がそのスロット23BのIDとして表示される。また、作業指示内容それぞれについて、その残り時間が事前に設定された時間内になった場合、作業情報管理部55はその作業指示内容に対応する行(フィールド)全体を点滅して強調表示する。これにより、作業情報管理部55は作業者Hの注意を喚起させる。なお、図8に示すテーブルTにおけるIDは、数字や数字と英字との組合せに限らない。それぞれが互いに識別可能であれば、様々なコードや記号を使用することが可能である。
図8および図9に示すように、テーブルTの第1列には、第1型および第2型の第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42および作業者Hの作業指示内容が、複数のアイコンS(シンボル)それぞれにより識別可能に表示される。アイコンSは、互いに異なる意味を有するように複数種類用意される。具体的には、アイコンSは、矩形状の図形部SAと、図形部SAに重畳して配置される文字部SBと、を有して構成される。その図形部SAと文字部SBの組合せによって、実施の形態1に係るアイコンSは14種類用意される。
図9に示すように、まずアイコンSの種類(分類)は、消耗材C全てが消耗され欠品した状態を示す「品切れ」と、十分な残量ではなく品切れ間近な状態を示す「警告」と、に2種に大別される。その作業指示内容の担当が「作業者H」、「第1型の搬送ロボット41」または「第2型の搬送ロボット42」のいずれかであるのか、によってさらに3種に大別される。このとき、作業者Hが担当する作業指示内容である場合、「品切れ」の状態での作業者Hの作業指示内容については、その図形部SAの模様は右下がりの密な対角ストライプに設定される。「警告」の状態では、その図形部SAの模様はグレー地の粗い白ドットパターンに設定される。また、これら図形部SAには、「品切れ」または「警告」の文字部SBが重畳して配置される(図9参照)。
その一方、第1型および第2型の第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42の場合、第1型の搬送ロボット41のアイコンSにおいて「品切れ」の状態での作業指示内容については、その図形部SAの模様は右下がりの粗い対角ストライプに共通に設定される。「警告」の状態での作業指示内容は、その図形部SAの模様は白地の粗い黒ドットパターンに共通に設定される。第2型の搬送ロボット42のアイコンSにおいて「品切れ」の状態での作業指示内容については、その図形部SAの模様は右上がりの粗い対角ストライプに共通に設定される。「警告」の状態での作業指示内容は、その図形部SAの模様は白地の密な黒ドットパターンに設定される。また、これら図形部SAも同様に、「品切れ」または「警告」の文字部SBが重畳して配置される(図9参照)。
さらに第1型および第2型の第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42のアイコンSについては、その第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42が搬送する消耗材Cの搬送状態が識別可能なように、アイコンSの図形部SAにさらに文字部SBが重畳されて表示される。具体的には、アイコンSの文字部SBには英字の「B」、「M」および「F」が使用される。「B」は搬送前の状態を、「M」は搬送中の状態を、「F」は搬送完了の状態を意味する。このような重畳表示により、第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42の作業の進捗状況や第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42が搬送する消耗材Cの状態が作業者Hの作業指示内容とともに表示される。このようにアイコンSが互いに異なって設けられることにより、各作業指示内容の進捗状況が集約して一覧表示でき、また作業者Hに容易に理解可能となる。
<作業情報管理部の画面更新(事例)>
ここで図10を参照して、作業情報管理部55が表示装置18の画面を更新する様子を具体的事例を挙げて説明する。図10は、図7に示す表示装置18での画面更新の様子を例示する画面図である。
図10に示すように、上位から3番目にリストアップされている作業指示内容は、「部材名」がリールCAでありアイコンSによって作業者Hに対する「警告」であることが示されている。このとき、作業者Hはこの作業指示内容を表示装置18で視認し、IDが「No.342」である部品実装装置20にリールCAを補給して作業を完了する。この作業完了に伴って、作業者Hはこの作業指示内容に対応する作業の完了通知を自己が携帯する作業者端末4により作業指示装置50に送信する。その一方、ほぼ同時刻に、作業指示装置50のロボット制御部51は、部材管理部53やロボット制御部51からの通知により第1型の搬送ロボット41の補給中を検知する。具体的には、ロボット制御部51は、IDが「No.143」である部品実装装置20のリールCBが品切れた状態となって第1型の搬送ロボット41がこの部品実装装置20にリールCBを補給している最中であることを検知する。
このような作業完了の通知および補給作業の検知により、作業指示装置50の作業情報管理部55は、これら完了通知または作業検知に対応する作業指示内容を表示装置18の画面から消したり追加したりして表示装置18の画面を更新表示する。これにより、生産現場Fにおける最新の作業状況が表示装置18に常時表示される。
以上により、実施の形態1に係る作業指示装置50は、少なくとも一つの製造装置を使用して製品を製造する生産現場Fにおいて使用される。作業指示装置50は、製造装置で消費される消耗材C等の部材を自動倉庫3等の部材倉庫から製造装置の近くまで自動搬送する、もしくは部材倉庫から部材を搬送して製造装置に自動補給する第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42を制御する。作業指示装置50は、部材の残数を製造装置ごとに監視する。作業指示装置50は、製造装置ごとの部材の残数に基づいて、第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42と製造装置とへの部材補給作業を担当する作業者Hに作業指示を行う。作業指示装置50は、作業指示に基づく作業指示内容を表示装置18に表示する。作業指示装置50は、作業者Hに対する作業指示内容と第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42に対する作業指示内容とを表示装置18に表示する。
これにより、実施の形態1に係る作業指示装置50および作業指示方法によれば、作業者Hに対する作業指示に基づく作業指示内容を表示装置18に表示し、このとき、表示装置18には、作業者Hに対する作業指示内容と第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42に対する作業指示内容とが表示される。このため、作業指示装置50は、第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42および作業者Hのそれぞれの作業内容、作業量を的確に作業者Hに対して提示し、作業の円滑な進行を支援できる。
また、実施の形態1に係る作業指示装置50では、作業情報管理部55は、第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42に対する作業指示内容を表示装置(表示部)18に表示するとともに、第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42による作業の進捗状況もしくは第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42が搬送する消耗材(部材)Cの状態を表示装置18に表示する。このため、作業指示装置50は、作業ロボットの作業内容およびその作業量をより的確かつ詳細に作業者Hに対して提示できる。
また、実施の形態1に係る作業指示装置50では、作業情報管理部55は、第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42に対する作業指示内容と作業者Hに対する作業指示内容とのうち少なくとも一方を表示装置18において強調表示する。このため、作業指示装置50は、作業者Hに対する表示内容の視認性を高めることができる。
また、実施の形態1に係る作業指示装置50では、作業情報管理部55は、第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42に対する作業指示内容と作業者Hに対する作業指示内容とのうち少なくとも一方においてその作業指示内容の完了予定時刻に対する残り時間が所定の時間内となった場合、作業指示内容を点滅表示する。このため、作業指示装置50は、早急な対応を要する作業指示内容に対して作業者Hの注意をより強く喚起できる。その結果、作業指示装置50は、作業者Hの作業効率を向上させることができる。また、作業指示装置50は、上述したような作業指示内容を点滅表示する形態の他に、例えば作業指示内容を強調表示し、あるいは、所定のアイコンあるいは作業指示内容に応じたアイコン等の画像で表示して構わない。
また、実施の形態1に係る作業指示装置50では、作業情報管理部55は、第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42に対する作業指示内容と作業者Hに対する作業指示内容とを、複数の異なるアイコンSのそれぞれにより識別可能に表示装置18に表示する。このため、作業指示装置50は、作業者Hにする画面装置の表示内容の一覧性および視認性を高め、作業者Hの作業効率をさらに工場させることができる。
また、実施の形態1に係る作業指示装置50では、作業情報管理部55は、作業者Hあるいは第1型の搬送ロボット41,第2型の搬送ロボット42に対する作業指示内容に対応する作業の完了通知が作業者端末4より送信されると、完了通知に対応する作業指示内容の表示装置18における表示を消すように更新表示する。これにより、作業指示装置50は、作業ロボットおよび作業者Hのそれぞれの作業内容、作業量について常時最新の表示が行われ、作業者Hに対しより的確な作業を促すことができる。
以上、図面を参照しながら実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことはいうまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
なお、本出願は、2019年4月24日出願の日本特許出願(特願2019-082778)に基づくものであり、その内容は本出願の中に参照として援用される。
本開示は、生産現場において、作業ロボットおよび作業者のそれぞれの作業内容、作業量を的確に作業者に対して提示し、作業の円滑な進行を支援できる製造工場における作業指示装置および製造工場における作業指示方法として有用である。
1 生産管理システム
2 ストック棚
3 自動倉庫
4 作業者端末
11 基板供給装置
12 スクリーン印刷装置
13 印刷半田検査装置
14 部品装着状態検査装置
15 リフロー装置
16 実装基板検査装置
17 実装基板回収装置
18 表示装置
20 部品実装装置
22 基板搬送機構
22B 基板保持部
22C 基板クランパ
23 部品供給部
24 フィーダーカート
25 Y軸テーブル機構
26 X軸テーブル機構
27 搭載ヘッド
27A 部品保持ノズル
28 部品認識カメラ
29 基板認識カメラ
30 制御部
31 実装制御部
31A 位置ずれ量算出部
31B 送り量算出部
32 実装記憶部
32A 稼動情報
33 流量検知部
34 実装作業部
35 通信部
41 第1型の搬送ロボット
42 第2型の搬送ロボット
50 作業指示装置
51 ロボット制御部
52 情報収集部
53 部材管理部
54 作業指示部
55 作業情報管理部
F 生産現場
L 実装基板製造ライン

Claims (12)

  1. 少なくとも一つの製造装置を使用して製品を製造する製造工場における作業指示装置であって、
    前記製造装置で消費される部材を部材倉庫から前記製造装置の近くまで自動搬送する、もしくは前記部材倉庫から前記部材を搬送して前記製造装置に自動補給する作業ロボットを制御するロボット制御部と、
    前記製造装置における部材の残数を監視する部材管理部と、
    前記部材の残数に基づいて、前記作業ロボットと、前記製造装置への部材供給作業を担当する作業者とに作業指示を行う作業指示部と、
    前記作業指示に基づく作業指示内容を表示部に表示する作業情報管理部と、を備え、
    前記作業情報管理部は、前記作業ロボットおよび前記作業者に対する前記作業指示内容を前記表示部に表示する、
    製造工場における作業指示装置。
  2. 前記作業情報管理部は、前記作業ロボットに対する前記作業指示内容を前記表示部に表示するとともに、前記作業ロボットによる作業の進捗状況もしくは前記作業ロボットが搬送する部材の状態を前記表示部に表示する、
    請求項1に記載の製造工場における作業指示装置。
  3. 前記作業情報管理部は、前記作業ロボットに対する前記作業指示内容と前記作業者に対する前記作業指示内容とのうち少なくとも一方を前記表示部において強調表示する、
    請求項に記載の製造工場における作業指示装置。
  4. 前記作業情報管理部は、前記作業ロボットに対する前記作業指示内容においてその作業指示内容の完了予定時刻に対する残り時間が所定の時間内となった場合、前記表示部にその旨を表示する、
    請求項1に記載の製造工場における作業指示装置。
  5. 前記作業情報管理部は、前記作業ロボットに対する前記作業指示内容と前記作業者に対する前記作業指示内容とを、複数の異なるアイコンのそれぞれにより識別可能に前記表示部に表示する、
    請求項に記載の製造工場における作業指示装置。
  6. 前記作業情報管理部は、前記作業者あるいは前記作業ロボットに対する作業指示内容に対応する作業の完了通知が作業者端末より送信されると、前記完了通知に対応する作業指示内容の前記表示部における表示を消すように更新表示する、
    請求項に記載の製造工場における作業指示装置。
  7. 少なくとも一つの製造装置を使用して製品を製造する製造工場における作業指示方法であって、
    前記製造装置で消費される部材を部材倉庫から前記製造装置の近くまで自動搬送する、もしくは前記部材倉庫から前記部材を搬送して前記製造装置に自動補給する作業ロボットを制御するロボット制御工程と、
    前記製造装置における前記部材の残数を監視する部材管理工程と、
    前記部材の残数に基づいて、前記作業ロボットと、前記製造装置への部材供給作業を担当する作業者とに作業指示を行う作業指示工程と、
    前記作業指示に基づく作業指示内容を表示部に表示する作業情報管理工程と、を有し、
    前記作業情報管理工程では、前記作業ロボットおよび前記作業者に対する前記作業指示内容を前記表示部に表示する、
    製造工場における作業指示方法。
  8. 前記作業情報管理工程は、前記作業ロボットに対する前記作業指示内容を前記表示部に表示するとともに、前記作業ロボットによる作業の進捗状況もしくは前記作業ロボットが搬送する部材の状態を前記表示部に表示する、
    請求項に記載の製造工場における作業指示方法。
  9. 前記作業情報管理工程は、前記作業ロボットに対する前記作業指示内容と前記作業者に対する前記作業指示内容とのうち少なくとも一方を前記表示部において強調表示する、
    請求項に記載の製造工場における作業指示方法。
  10. 前記作業情報管理工程は、前記作業ロボットに対する前記作業指示内容においてその作業指示内容の完了予定時刻に対する残り時間が所定の時間内となった場合、前記表示部にその旨を表示する、
    請求項に記載の製造工場における作業指示方法。
  11. 前記作業情報管理工程は、前記作業ロボットに対する前記作業指示内容と前記作業者に対する前記作業指示内容とを、複数の異なるアイコンのそれぞれにより識別可能に前記表示部に表示する、
    請求項に記載の製造工場における作業指示方法。
  12. 前記作業情報管理工程は、前記作業者あるいは前記作業ロボットに対する作業指示内容に対応する作業の完了通知が作業者端末より送信されると、前記完了通知に対応する作業指示内容の前記表示部における表示を消すように更新表示する、
    請求項に記載の製造工場における作業指示方法。
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