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JP7474118B2 - 粘着剤及び粘着テープ - Google Patents

粘着剤及び粘着テープ Download PDF

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Description

本発明は、粘着剤及び粘着テープに関する。
従来から、電子機器において部品を固定する際、粘着テープが広く用いられている。具体的には、例えば、携帯電子機器の表面を保護するためのカバーパネルをタッチパネルモジュール又はディスプレイパネルモジュールに接着したり、タッチパネルモジュールとディスプレイパネルモジュールとを接着したりするために粘着テープが用いられている。このような電子機器部品の固定に用いられる粘着テープは、例えばアクリル粘着剤を含有する粘着剤層等を有しており、高い粘着性に加え、使用される部位の環境に応じて、耐熱性、熱伝導性、耐衝撃性等の機能が要求されている(例えば、特許文献1~3)。
特開2015-052050号公報 特開2015-021067号公報 特開2015-120876号公報
近年、電子機器の小型化、軽量化及び低コスト化によって、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブル端末等の常に身に着けたり、手元に置いたりするタイプの電子機器が広く普及している。このような携帯型の電子機器は、頻繁に使用され、また、タッチパネル等により素手で操作が行われることから、粘着テープには、頻繁に手が触れる部分に用いられていても皮脂によって劣化しない性能が望まれている。
本発明は、皮脂への耐性に優れ、人の手が頻繁に触れる部分に用いても粘着力を維持することができる粘着剤、及び、該粘着剤から形成された粘着剤層を有する粘着テープを提供することを目的とする。
本発明は、(メタ)アクリル共重合体を含有する粘着剤であって、前記(メタ)アクリル共重合体は、芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を45重量%以上、炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を30重量%以上含有する、粘着剤である。また、本発明は、(メタ)アクリル共重合体を含有する粘着剤であって、前記(メタ)アクリル共重合体は、芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位及びアルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を含有する、粘着剤である。
以下に本発明を詳述する。
本発明の粘着剤は、(メタ)アクリル共重合体を含有する。
上記(メタ)アクリル共重合体は、芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を45重量%以上、炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を30重量%以上含有する。或いは、上記(メタ)アクリル共重合体は、芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位及びアルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を含有する。
上記(メタ)アクリル共重合体が芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を含有することにより、本発明の粘着剤は、優れた耐皮脂性を発揮することができる。これは、(メタ)アクリル共重合体が芳香族環を含むことにより、溶解度パラメータ(SP値)が比較的高くなることに加え、π相互作用による分子間力も強くなることから、皮脂による膨潤が起こりにくくなるためと考えられる。一方、上記芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルと共重合させる成分として炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル又はアルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルを選択することにより、SP値を更に高くしながら、高い粘着力を付与することができると考えられる。
上記芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルは、分子内に芳香環構造を有する(メタ)アクリル酸エステルであれば特に限定されないが、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ-ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、特に高い耐皮脂性を発揮できることから、ベンジルアクリレート及びフェノキシエチルアクリレートの少なくとも一方であることが好適である。
上記(メタ)アクリル共重合体が上記芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位及び上記炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を含有する場合、上記芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量は、45重量%以上である。上記芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量が45重量%以上であることにより、本発明の粘着剤が高い耐皮脂性を発揮することができる。上記芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量は50重量%以上であることが好ましく、55重量%以上であることがより好ましい。また、粘着剤が硬くなりすぎず、十分な粘着力を発揮するという観点から、上記芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量は、80重量%未満であることが好ましく、70重量%未満であることがより好ましく、60重量%未満であることが更に好ましい。
上記(メタ)アクリル共重合体が上記芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位及び上記アルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を含有する場合、上記芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量は特に限定されない。上記と同様の理由から、上記芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量は45重量%以上が好ましく、50重量%以上がより好ましく、55重量%以上が更に好ましく、80重量%未満が好ましく、70重量%未満がより好ましく、60重量%未満が更に好ましい。
上記(メタ)アクリル共重合体において、ベンジルアクリレートに由来する構成単位の含有量は、45重量%以上であることが好ましい。上記ベンジルアクリレートに由来する構成単位の含有量が45重量%以上であることにより、本発明の粘着剤が高い耐皮脂性を発揮することができる。
上記(メタ)アクリル共重合体において、フェノキシエチルアクリレートに由来する構成単位の含有量は、45重量%以上であることが好ましい。上記フェノキシエチルアクリレートに由来する構成単位の含有量が45重量%以上であることにより、本発明の粘着剤が高い耐皮脂性を発揮することができる。
上記炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルは、炭素数1~4のアルキル基をエステル末端に有するアルキル(メタ)アクリレートであれば特に限定されず、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記(メタ)アクリル共重合体は、炭素数1~2のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を含有することが好ましい。これにより、上記(メタ)アクリル共重合体のSP値をより高め、粘着剤の耐皮脂性をより向上させることができる。上記炭素数1~2のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレートが挙げられる。上記炭素数1~2のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位は、他の上記炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位とともに用いられてもよい。
上記(メタ)アクリル共重合体が上記芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位及び上記炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を含有する場合、上記炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量は、30重量%以上である。上記炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量が30重量%以上であることにより、本発明の粘着剤が十分な耐皮脂性を発揮することができる。上記炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量は35重量%以上であることが好ましく、40重量%以上であることがより好ましい。また、十分な粘着力を発揮するという観点から、上記炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量は、50重量%以下であることが好ましく、45重量%以下であることがより好ましい。
上記(メタ)アクリル共重合体において、アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位全体に占める上記炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量は、粘着剤が高い耐皮脂性を発揮する観点からは、75重量%以上であることが好ましく、80重量%以上であることがより好ましい。アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位全体に占める上記炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量は、100重量%であってもよい。
上記アルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルは特に限定されず、例えば、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのアルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記(メタ)アクリル共重合体が上記芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位及び上記アルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を含有する場合、上記アルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量は特に限定されないが、30重量%以上であることが好ましい。上記アルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量が30重量%以上であることにより、本発明の粘着剤が十分な耐皮脂性を発揮することができる。上記アルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量は35重量%以上であることが好ましく、40重量%以上であることがより好ましい。また、十分な粘着力を発揮するという観点から、上記アルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量は、50重量%以下であることが好ましく、45重量%以下であることがより好ましい。
上記(メタ)アクリル共重合体が上記芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位及び上記アルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を含有する場合、上記(メタ)アクリル共重合体は更に上述したような炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を含有してもよい。この場合、粘着剤の耐皮脂性をより向上できることから、上記炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位及び上記アルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量の合計が30重量%以上であることが好ましい。
上記(メタ)アクリル共重合体は、更に、架橋性官能基を有するモノマーに由来する構成単位を含有することが好ましい。
上記(メタ)アクリル共重合体が上記架橋性官能基を有するモノマーに由来する構成単位を含有することにより、架橋剤を併用したときに上記(メタ)アクリル共重合体の鎖間が架橋される。その際、架橋度を調整することにより、粘着剤からなる粘着剤層のゲル分率を調整することができる。
上記架橋性官能基として、例えば、水酸基、カルボキシル基、グリシジル基、アミノ基、アミド基、ニトリル基等が挙げられる。なかでも、粘着剤からなる粘着剤層のゲル分率の調整が容易であることから、水酸基又はカルボキシル基が好ましい。
上記水酸基を有するモノマーとして、例えば、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
上記カルボキシル基を有するモノマーとして、例えば、(メタ)アクリル酸が挙げられる。上記グリシジル基を有するモノマーとして、例えば、グリシジル(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記アミド基を有するモノマーとして、例えば、ヒドロキシエチルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド等が挙げられる。
上記ニトリル基を有するモノマーとして、例えば、アクリロニトリル等が挙げられる。
これらの架橋性官能基を有するモノマーは単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。なかでも、粘着剤の保存安定性を向上できるとともに架橋度の調整がしやすいことから、上記カルボキシル基を有するモノマーと上記水酸基を有するモノマーとを併用することが好ましい。
上記(メタ)アクリル共重合体において、上記架橋性官能基を有するモノマーに由来する構成単位の含有量は特に限定されないが、好ましい下限は0.05重量%、好ましい上限は10重量%である。上記架橋性官能基を有するモノマーに由来する構成単位の含有量がこの範囲内であることにより、粘着剤からなる粘着剤層のゲル分率を適当な範囲に調整しやすくなる。上記架橋性官能基を有するモノマーに由来する構成単位の含有量のより好ましい下限は1重量%、より好ましい上限は5重量%である。
なかでも、上記架橋性官能基を有するモノマーが上記カルボキシル基を有するモノマーを含む場合、上記カルボキシル基を有するモノマーに由来する構成単位の含有量は特に限定されないが、適度な粘着性を持たせつつ、粘着剤が硬くなりすぎない観点から、好ましい下限は1重量%、好ましい上限は5重量%である。上記架橋性官能基を有するモノマーが上記水酸基を有するモノマーを含む場合、上記水酸基を有するモノマーに由来する構成単位の含有量は特に限定されないが、架橋度が上がりすぎて粘着力が低くなりすぎない観点から、好ましい上限は1重量%である。
上記(メタ)アクリル共重合体は、本発明の効果を阻害しない範囲、とりわけ(メタ)アクリル共重合体のSP値を一定以下に低下させない範囲で、更に、上記以外の他のモノマーに由来する構成単位を含有してもよい。
上記他のモノマーは特に限定されず、例えば、アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。より具体的には例えば、2-エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル共重合体は、Fedors法によって計算されたSP値が10.18以上であることが好ましい。上記SP値が10.18以上であることにより、皮脂が(メタ)アクリル共重合体の分子鎖内に侵入するのを抑制して、得られる粘着テープに高い耐皮脂性を付与することができる。上記SP値は、10.23以上であることがより好ましく、10.25以上であることが更に好ましい。上記SP値の上限は特に限定されないが、高すぎると(メタ)アクリル共重合体の合成が困難なことから、12程度が上限である。
なお、SP値は溶解性パラメータ(Solubility Parameter)と呼ばれ、溶解のしやすさを表すことのできる指標である。本明細書においてSP値の算出にはFedors法(R.F.Fedors,Polym.Eng.Sci.,14(2),147-154(1974))が用いられる。また、(メタ)アクリル共重合体のSP値は、共重合体中のそれぞれの繰り返し単位単独でのSP値をもとに、その配合比(モル比)を用いて算出できる。
上記(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量は特に限定されないが、好ましい下限は25万である。上記(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量を25万以上とすることにより、粘着剤の耐皮脂性をより向上させることができる。上記(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量のより好ましい下限は30万、更に好ましい下限は40万、特に好ましい下限は50万である。
上記(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量の上限は特に限定されないが、好ましい上限は200万、より好ましい上限は150万である。
なお、重量平均分子量は、重合条件(例えば、重合開始剤の種類又は量、重合温度、モノマー濃度等)によって調整できる。
上記(メタ)アクリル共重合体を合成する方法としては特に限定されず、各構成単位の由来となるモノマーを重合開始剤の存在下にてラジカル反応させればよい。
上記重合方法は特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。例えば、溶液重合(沸点重合又は定温重合)、エマルジョン重合、懸濁重合、塊状重合等が挙げられる。なかでも、合成が簡便であることから、溶液重合が好ましい。
重合方法として溶液重合を用いる場合、反応溶剤として、例えば、酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン、メチルスルホキシド、エタノール、アセトン、ジエチルエーテル等が挙げられる。これらの反応溶剤は単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。
上記重合開始剤は特に限定されず、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物等が挙げられる。
上記有機過酸化物として、例えば、1,1-ビス(t-ヘキシルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、t-ヘキシルパーオキシピバレート、t-ブチルパーオキシピバレート、2,5-ジメチル-2,5-ビス(2-エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t-ヘキシルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシイソブチレート、t-ブチルパーオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシラウレート等が挙げられる。上記アゾ化合物として、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が挙げられる。これらの重合開始剤は単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。
本発明の粘着剤は、上記(メタ)アクリル共重合体に加えて、架橋剤を含有することが好ましい。
上記(メタ)アクリル共重合体が上記架橋性官能基を有するモノマーに由来する構成単位を含有する場合、上記架橋剤によって上記(メタ)アクリル共重合体の鎖間に架橋構造を構築することができる。その際、架橋度を調整することにより、粘着剤からなる粘着剤層のゲル分率を適当な範囲に調整することができる。
上記架橋剤は特に限定されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート型架橋剤等が挙げられる。なかでも、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤が好ましい。
本発明の粘着剤において、上記架橋剤の含有量は特に限定されないが、上記(メタ)アクリル共重合体100重量部に対する好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が10重量部であり、より好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は5重量部である。
本発明の粘着剤は、更に、シランカップリング剤を含有することが好ましい。
上記シランカップリング剤を含有することにより、粘着剤の被着体に対する密着性が向上するため、耐皮脂性がより向上する。
上記シランカップリング剤は特に限定されず、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメチルメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(2-アミノエチル)3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メルカプトブチルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。なかでも、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
本発明の粘着剤において、上記シランカップリング剤の含有量は特に限定されないが、上記(メタ)アクリル共重合体100重量部に対する好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が10重量部である。上記シランカップリング剤の含有量が0.1重量部以上であれば、粘着剤の被着体に対する密着性がより向上し、耐皮脂性がより向上する。上記シランカップリング剤の含有量が10重量部以下であれば、粘着剤からなる粘着剤層を有する粘着テープを剥離した際の糊残りを抑えることができ、粘着テープのリワーク性が向上する。上記シランカップリング剤の含有量のより好ましい下限は1重量部、より好ましい上限は5重量部である。
本発明の粘着剤は、必要に応じて、可塑剤、乳化剤、軟化剤、充填剤、顔料、染料等の添加剤、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂等の粘着付与剤、その他の樹脂等を含有していてもよい。
ただし、時間経過とともに上記可塑剤のブリードアウトが起こって粘着力が下がることを防ぐため、上記可塑剤の含有量は上記(メタ)アクリル共重合体100重量部に対して0.5重量部未満であることが好ましく、上記可塑剤は含まないことがより好ましい。上記可塑剤としては、例えば、フタル酸エステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤等が挙げられる。
本発明の粘着剤からなる粘着剤層を有する粘着テープもまた、本発明の1つである。
本発明の粘着テープは、基材を有するサポートタイプであってもよいし、基材を有さないノンサポートタイプであってもよい。サポートタイプの場合には、基材の片面に上記粘着剤層が形成されていてもよいし、両面に上記粘着剤層が形成されていてもよい。
上記基材は特に限定されず、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィン系樹脂フィルム、PETフィルム等のポリエステル系樹脂フィルム等が挙げられる。更に、エチレン-酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニル系樹脂フィルム、ポリウレタン系樹脂フィルム、ポリエチレン発泡体シート、ポリプロピレン発泡体シート等のポリオレフィン発泡体シート、ポリウレタン発泡体シート等が挙げられる。なかでも、PETフィルムが好ましい。また、耐衝撃性の観点からはポリオレフィン発泡体シートが好ましい。
また、上記基材として、光透過防止のために黒色印刷された基材、光反射性向上のために白色印刷された基材、金属蒸着された基材等も用いることができる。
上記粘着剤層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は5μm、好ましい上限は100μmである。上記粘着剤層の厚みが5μm以上であれば、粘着テープの粘着力が向上する。上記粘着剤層の厚みが100μm以下であれば、粘着テープの加工性が向上する。
上記粘着剤層は、ゲル分率の好ましい下限が20重量%、好ましい上限が95重量%である。上記粘着剤層のゲル分率をこの範囲内とすることにより、粘着剤の凝集力が適度な範囲となって被着体に対する密着性が向上し、耐皮脂性が向上する。上記粘着剤層のゲル分率のより好ましい下限は25重量%、より好ましい上限は80重量%、更に好ましい下限は30重量%、更に好ましい上限は70重量%である。
なお、本明細書における「ゲル分率」とは、下記式(1)のように酢酸エチルに浸漬する前の粘着剤層の重量に対する酢酸エチルに浸漬し、乾燥した後の粘着剤層の重量の割合を百分率で表した値である。
ゲル分率(重量%)=100×(W-W)/(W-W) (1)
(W:基材の重量、W:粘着剤からなる粘着剤層を有する粘着テープ試験片の酢酸エチル浸漬前の重量、W:粘着剤からなる粘着剤層を有する粘着テープ試験片の酢酸エチル浸漬、乾燥後の重量)
なお、上記ゲル分率は、上記架橋剤の種類及び添加量、上記(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量及び架橋性官能基の部数等を調整することにより調節できる。
本発明の粘着剤からなる粘着剤層は、60℃、湿度90%の条件でオレイン酸に24時間浸漬した後の膨潤率(「オレイン酸膨潤率」ともいう)が100重量%以上、180重量%以下であることが好ましい。オレイン酸は人の皮脂の主成分であり、上記オレイン酸膨潤率を上記範囲に調整することにより、粘着テープの耐皮脂性を高め、人の手が頻繁に触れる部分に粘着テープを用いても粘着力を維持することができる。上記オレイン酸膨潤率のより好ましい上限は150重量%、更に好ましい上限は130重量%である。
なお、本明細書における「オレイン酸膨潤率」とは、下記式(2)のようにオレイン酸に浸漬する前の粘着剤層の重量に対するオレイン酸に浸漬し、乾燥した後の粘着剤層の重量の割合を百分率で表した値である。オレイン酸への粘着剤成分の溶出がある場合、オレイン酸膨潤率は100重量%を下回る。
オレイン酸膨潤率(重量%)=100×(W-W)/(W-W) (2)
(W:基材の重量、W:粘着剤からなる粘着剤層を有する粘着テープ試験片のオレイン酸浸漬前の重量、W:粘着剤からなる粘着剤層を有する粘着テープ試験片のオレイン酸浸漬、乾燥後の重量)
なお、上記オレイン酸膨潤率は、上記(メタ)アクリル共重合体の組成、SP値及び重量平均分子量、上記粘着剤層のゲル分率等を調整することにより調節できる。
本発明の粘着テープの製造方法は特に限定されず、例えば、本発明の粘着テープが基材を有する両面粘着テープである場合は以下のような方法が挙げられる。
まず、(メタ)アクリル共重合体、必要に応じて架橋剤及びシランカップリング剤等に溶剤を加えてアクリル粘着剤aの溶液を作製する。得られたアクリル粘着剤aの溶液を基材の表面に塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去して粘着剤層aを形成する。次に、形成された粘着剤層aの上に離型フィルムをその離型処理面が粘着剤層aに対向した状態に重ね合わせる。次いで、上記離型フィルムとは別の離型フィルムを用意し、この離型フィルムの離型処理面にアクリル粘着剤bの溶液を塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去することにより、離型フィルムの表面に粘着剤層bが形成された積層フィルムを作製する。得られた積層フィルムを粘着剤層aが形成された基材の裏面に、粘着剤層bが基材の裏面に対向した状態に重ね合わせて積層体を作製する。そして、上記積層体をゴムローラ等によって加圧することによって、基材の両面に粘着剤層を有し、かつ、粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた粘着テープを得ることができる。
また、同様の要領で積層フィルムを2組作製し、これらの積層フィルムを基材の両面のそれぞれに、積層フィルムの粘着剤層を基材に対向させた状態に重ね合わせて積層体を作製し、この積層体をゴムローラ等によって加圧することによって、基材の両面に粘着剤層を有し、かつ、粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた粘着テープを得てもよい。
本発明の粘着剤及び粘着テープの用途は特に限定されないが、皮脂への耐性に優れているため、人の手が頻繁に触れる電子機器の部品を固定するために特に好ましく用いることができる。具体的には、スマートフォンやタブレット端末等の携帯電子機器のタッチパネル部分を固定したり、カーナビ等の車載電子機器のディスプレイパネル部分を固定したりするのに本発明の粘着剤及び粘着テープを好ましく用いることができる。
また、本発明の粘着剤及び粘着テープは、光学用透明粘着剤及び光学用透明粘着テープとしても好ましく用いることができる。このような光学用途として、例えば、偏光板等を製造する際の構成部材の貼り合わせや、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等の画像表示装置を製造する際における画像表示装置の表面を保護するための保護板とディスプレイパネルとの貼り合わせ等が挙げられる。更に、タッチパネルのガラス板、ポリカーボネート板又はアクリル板と、ディスプレイパネルとの貼り合わせ等も挙げられる。
本発明の粘着テープの形状は特に限定されず、長方形等であってもよいし、シート状であってもよい。上述のようにタッチパネル部分又はディスプレイパネル部分の固定に好適であることから、額縁状が好ましい。本発明の粘着テープは、皮脂への耐性及びアルコール耐性に優れるため、粘着テープの幅が狭くても好ましく用いることができ、粘着テープの幅が5mm以下の場合に特に好ましく用いることができる。
本発明によれば、皮脂への耐性に優れ、人の手が頻繁に触れる部分に用いても粘着力を維持することができる粘着剤、及び、該粘着剤から形成された粘着剤層を有する粘着テープを提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(1)(メタ)アクリル共重合体の製造
反応容器内に、重合溶媒として酢酸エチルを加え、窒素でバブリングした後、窒素を流入しながら反応容器を加熱して還流を開始した。続いて、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を酢酸エチルで10倍希釈した重合開始剤溶液を反応容器内に投入し、ブチルアクリレート51.9重量部、ベンジルアクリレート45.0重量部、アクリル酸3.0重量部、及び2-ヒドロキシエチルアクリレート0.1重量部を2時間かけて滴下添加した。滴下終了後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を酢酸エチルで10倍希釈した重合開始剤溶液を反応容器内に再度投入し、4時間重合反応を行い、(メタ)アクリル共重合体含有溶液を得た。
得られた(メタ)アクリル共重合体をテトラヒドロフラン(THF)によって50倍希釈して得られた希釈液をフィルター(材質:ポリテトラフルオロエチレン、ポア径:0.2μm)で濾過し、測定サンプルを調製した。この測定サンプルをゲルパーミエーションクロマトグラフ(Waters社製、2690 Separations Model)に供給して、サンプル流量1ミリリットル/min、カラム温度40℃の条件でGPC測定を行い、(メタ)アクリル共重合体のポリスチレン換算分子量を測定して、重量平均分子量(Mw)を求めた。カラムとしてはGPC LF-804(昭和電工社製)を用い、検出器としては示差屈折計を用いた。また、得られた(メタ)アクリル共重合体のSP値をFedors法を用いて算出した。
(2)片面粘着テープの製造
得られた(メタ)アクリル共重合体含有溶液に、架橋剤及びシランカップリング剤を、(メタ)アクリル共重合体100重量部に対して各々1重量部加えて粘着剤溶液を調製した。この粘着剤溶液を厚み75μmの離型処理したPETフィルムに、乾燥後の粘着剤層の厚みが35μmとなるように塗工した後、110℃で5分間乾燥させた。この粘着剤層を、基材となる厚み50μmのコロナ処理したPETフィルムに転着させ、40℃で48時間養生し、片面粘着テープを得た。
なお、架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤(コロネートL、東ソー社製)を用いた。また、シランカップリング剤としては、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(KBM-403、信越シリコーン社製)を用いた。
得られた片面粘着テープを20mm×40mmの平面長方形状に裁断して試験片を作製し、重量を測定した。試験片を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬した後、試験片を酢酸エチルから取り出して、110℃の条件下で1時間乾燥させた。乾燥後の試験片の重量を測定し、上記式(1)を用いてゲル分率を算出した。また、同様の試験片をオレイン酸のバスに60℃、湿度90%の条件で24時間浸漬し、取り出した後水で洗浄し、24時間静置した。乾燥後の試験片の重量を測定し、上記式(2)を用いてオレイン酸膨潤率を算出した。
(実施例2~15、比較例1~3)
(メタ)アクリル共重合体の組成、重合条件、架橋剤の量等を表1又は2に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、片面粘着テープを得た。
<評価>
実施例及び比較例で得られた片面粘着テープについて、下記の評価を行った。結果を表1及び2に示した。
(1)180°引きはがし粘着力の測定
得られた片面粘着テープを10mm幅の短冊状に裁断して試験片を作製し、離型フィルムを剥離除去して粘着剤層を露出させた。この試験片をステンレス板に、その粘着剤層がステンレス板に対向した状態となるように載せた後、試験片上に300mm/分の速度で2kgのゴムローラを一往復させることにより、試験片とステンレス板とを貼り合わせ、その後、23℃で24時間静置して試験サンプルを作製した。
この試験サンプルを60℃、湿度90%のオーブンで100時間加熱し、23℃で24時間静置した後に、JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、オレイン酸浸漬前の180°引きはがし粘着力(N/mm)を測定した。
上記試験サンプルをオレイン酸のバスに60℃、湿度90%の条件で100時間浸漬し、取り出した後水で洗浄し、24時間静置した。その後、JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、オレイン酸浸漬後の180°引きはがし粘着力(N/mm)を測定した。
(オレイン酸浸漬後の180°引きはがし粘着力/オレイン酸浸漬前の180°引きはがし粘着力)の割合を百分率で表した値を粘着力維持率(%)とした。
Figure 0007474118000001
Figure 0007474118000002
本発明によれば、皮脂への耐性に優れ、人の手が頻繁に触れる部分に用いても粘着力を維持することができる粘着剤、及び、該粘着剤から形成された粘着剤層を有する粘着テープを提供することができる。

Claims (22)

  1. (メタ)アクリル共重合体を含有する粘着剤であって、
    前記粘着剤は、60℃、湿度90%の条件でオレイン酸に24時間浸漬した後の膨潤率が100重量%以上180重量%以下であり、
    前記(メタ)アクリル共重合体は、芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を45重量%以上、炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を30重量%以上含有し、
    前記(メタ)アクリル共重合体は、炭素数1~2のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を含有する、粘着剤。
  2. (メタ)アクリル共重合体を含有する粘着剤であって、
    前記粘着剤は、60℃、湿度90%の条件でオレイン酸に24時間浸漬した後の膨潤率が100重量%以上180重量%以下であり、
    前記(メタ)アクリル共重合体は、芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を45重量%以上、炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を30重量%以上含有し、
    前記(メタ)アクリル共重合体は、SP値が10.18以上である、粘着剤。
  3. (メタ)アクリル共重合体を含有する粘着剤であって、
    前記粘着剤は、60℃、湿度90%の条件でオレイン酸に24時間浸漬した後の膨潤率が100重量%以上180重量%以下であり、
    前記(メタ)アクリル共重合体は、芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を45重量%以上、炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を30重量%以上含有し、
    前記芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルは、ベンジルアクリレート及びフェノキシエチルアクリレートを含む、粘着剤。
  4. (メタ)アクリル共重合体を含有する粘着剤であって、
    前記粘着剤は、60℃、湿度90%の条件でオレイン酸に24時間浸漬した後の膨潤率が100重量%以上180重量%以下であり、
    前記(メタ)アクリル共重合体は、芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を45重量%以上、炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を30重量%以上含有し、
    前記粘着剤は、更に、シランカップリング剤を含有する、粘着剤。
  5. (メタ)アクリル共重合体を含有する粘着剤であって、
    前記粘着剤は、60℃、湿度90%の条件でオレイン酸に24時間浸漬した後の膨潤率が100重量%以上180重量%以下であり、
    前記(メタ)アクリル共重合体は、芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位及びアルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を含有し、
    前記(メタ)アクリル共重合体は、前記芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量が45重量%以上である、粘着剤。
  6. (メタ)アクリル共重合体を含有する粘着剤であって、
    前記粘着剤は、60℃、湿度90%の条件でオレイン酸に24時間浸漬した後の膨潤率が100重量%以上180重量%以下であり、
    前記(メタ)アクリル共重合体は、芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位及びアルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を含有し、
    前記(メタ)アクリル共重合体は、前記アルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量が30重量%以上である、粘着剤。
  7. (メタ)アクリル共重合体を含有する粘着剤であって、
    前記粘着剤は、60℃、湿度90%の条件でオレイン酸に24時間浸漬した後の膨潤率が100重量%以上180重量%以下であり、
    前記(メタ)アクリル共重合体は、芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位、アルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位、及び、炭素数1~2のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を含有する、粘着剤。
  8. (メタ)アクリル共重合体を含有する粘着剤であって、
    前記粘着剤は、60℃、湿度90%の条件でオレイン酸に24時間浸漬した後の膨潤率が100重量%以上180重量%以下であり、
    前記(メタ)アクリル共重合体は、芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位及びアルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を含有し、
    前記(メタ)アクリル共重合体は、SP値が10.18以上である、粘着剤。
  9. (メタ)アクリル共重合体を含有する粘着剤であって、
    前記粘着剤は、60℃、湿度90%の条件でオレイン酸に24時間浸漬した後の膨潤率が100重量%以上180重量%以下であり、
    前記(メタ)アクリル共重合体は、芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位及びアルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を含有し、
    前記芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルは、ベンジルアクリレートを含み、
    前記(メタ)アクリル共重合体は、前記ベンジルアクリレートに由来する構成単位を45重量%以上含有する、粘着剤。
  10. 前記(メタ)アクリル共重合体は、前記芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量が45重量%以上である、請求項6、7又は8に記載の粘着剤。
  11. 前記(メタ)アクリル共重合体は、前記アルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量が30重量%以上である、請求項5、7、8、9又は10に記載の粘着剤。
  12. 前記(メタ)アクリル共重合体は、更に、炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を含有し、前記炭素数1~4のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位及び前記アルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量の合計が30重量%以上である、請求項5~11のいずれかに記載の粘着剤。
  13. 前記(メタ)アクリル共重合体は、炭素数1~2のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を含有する、請求項5、6、8、9、10、11又は12に記載の粘着剤。
  14. 前記芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルは、ベンジルアクリレート及びフェノキシエチルアクリレートの少なくとも一方である、請求項1、2、4、5、6、7、8、10、11、12又は13に記載の粘着剤。
  15. 前記(メタ)アクリル共重合体は、ベンジルアクリレートに由来する構成単位を45重量%以上含有する、請求項1、2、4、5、6、7、8、10、11、12、13又は14に記載の粘着剤。
  16. 前記(メタ)アクリル共重合体は、フェノキシエチルアクリレートに由来する構成単位を45重量%以上含有する、請求項1、2、4、5、6、7、8、9、11、12、13又は14のいずれかに記載の粘着剤。
  17. 前記(メタ)アクリル共重合体は、前記芳香族環含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量が60重量%未満である、請求項1~16のいずれかに記載の粘着剤。
  18. 前記(メタ)アクリル共重合体は、SP値が10.18以上である、請求項1、3、4、5、6、7、9、10、11、12、13、14、15、16又は17に記載の粘着剤。
  19. 前記(メタ)アクリル共重合体は、重量平均分子量が25万以上である、請求項1~18のいずれかに記載の粘着剤。
  20. 更に、シランカップリング剤を含有する、請求項1、2、3、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18又は19に記載の粘着剤。
  21. 請求項1~20のいずれかに記載の粘着剤からなる粘着剤層を有する、粘着テープ。
  22. 電子機器の部品を固定するために用いられる、請求項21に記載の粘着テープ。
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