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JP7462897B2 - 含窒素有機物の処理システム及び処理方法 - Google Patents

含窒素有機物の処理システム及び処理方法 Download PDF

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JP7462897B2 JP2019189282A JP2019189282A JP7462897B2 JP 7462897 B2 JP7462897 B2 JP 7462897B2 JP 2019189282 A JP2019189282 A JP 2019189282A JP 2019189282 A JP2019189282 A JP 2019189282A JP 7462897 B2 JP7462897 B2 JP 7462897B2
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Description

本発明は、含窒素有機物の処理システム及び処理方法に関する。
下水汚泥や畜産汚泥等の含窒素有機物には、窒素成分が含まれている。窒素成分は、アンモニアとすることで、直接燃焼の燃料源、水素エネルギーの貯蔵、輸送媒体(エネルギーキャリア)等として有効に利用できる。
このため、下水施設、特に消化処理後の消化汚泥から窒素成分をアンモニアとして回収することが試みられている。
例えば、特許文献1には、含窒素有機物を水の亜臨界条件で酸化分解し、生成したアンモニアを分離し、回収できる含窒素有機物の処理装置が提案されている。特許文献1の処理装置では、吸着剤を用いてアンモニアを回収することについて開示されている。
特開2019-98242号公報
ところで、アンモニアを吸着する吸着能力が高い吸着剤として、プルシアンブルー類似体が知られている。
しかしながら、プルシアンブルー類似体には、シアンが含まれている。このため、プルシアンブルー類似体を利用する際には、漏洩等に注意して管理する必要がある。また、プルシアンブルー類似体を廃棄する際には、政令で定める技術上の基準に従って処置をする必要がある。すなわち、プルシアンブルー類似体の使用には、適切な管理及び適切な処置が求められる。
そこで、本発明は、アンモニアを吸着する吸着能力に優れ、かつ、吸着剤の管理が容易な含窒素有機物の処理システム及び処理方法を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の態様を有する。
[1]含窒素有機物を水の亜臨界条件とし、アンモニアを含む第一の流体を生成する分解装置と、前記第一の流体からアンモニアを分離するアンモニア分離装置と、を備え、前記アンモニア分離装置は、下記一般式(1)で表される化合物を含まない第一の吸着剤が充填された第一の吸着部を有する第一の吸着塔と、前記第一の吸着塔とは別に設けられ、下記一般式(1)で表される化合物を含む第二の吸着剤が充填された第二の吸着部を有する第二の吸着塔と、前記第一の吸着部を通流した前記第一の流体を前記第二の吸着部へと流入するための配管と、前記第一の吸着部に吸着された後、前記第一の吸着部から分離されたアンモニアを外部へ供給するための配管と、前記第二の吸着部を通流した前記第一の流体を気液分離器へと流入するための配管と、前記第二の吸着部に吸着された後、前記第二の吸着部から脱離したアンモニアを外部へ供給するための配管と、前記第一の吸着塔を加熱する加熱部と、前記第二の吸着塔を加熱する加熱部と、前記第一の吸着塔を減圧する減圧部と、前記第二の吸着塔を減圧する減圧部と、を備え、前記第一の吸着が前記第二の吸着の前段にあり、前記第一の流体を前記第一の吸着部から前記第二の吸着部へ順に通流させる、含窒素有機物の処理システム。
M[M’(CN)・zHO ・・・(1)[式(1)中、xは0~3、yは0.1~1.5、zは0~6の数値を表し、Aは、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンからなる群より選択される少なくとも1種の陽イオンを表し、M、M’は、それぞれ独立に原子番号3~83の原子からなる群より選択される少なくとも1種の陽イオン(ただし、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンを除く。)を表す。]
[2]前記第一の吸着部と前記第二の吸着部との下記式(2)で表される質量比が、1以上である、[1]又は[2]に記載の含窒素有機物の処理システム。
質量比=第一の吸着部の質量/第二の吸着部の質量 ・・・(2)
[3]前記第一の吸着剤が、酸化ケイ素を主成分とし、原子番号3~83の原子(ただし、原子番号8の原子及び原子番号14の原子を除く。)からなる群より選択される少なくとも1種の陽イオンを有する化合物である、[1]又は[2]に記載の含窒素有機物の処理システム。
[4]含窒素有機物を水の亜臨界条件とし、アンモニアを含む第一の流体を生成する分解工程と、前記第一の流体からアンモニアを分離するアンモニア分離工程と、を備え、
前記アンモニア分離工程は、下記一般式(1)で表される化合物を含まない第一の吸着剤に前記第一の流体を接触させ、前記第一の流体に含まれるアンモニアを前記第一の吸着剤に吸着させる第一の吸着操作と、減圧操作および加熱操作の少なくとも一方により、前記第一の吸着剤に吸着させたアンモニアを脱離する第一の脱離操作と、前記第一の吸着剤を通流した前記第一の流体を下記一般式(1)で表される化合物を含む第二の吸着剤へと供給する第一の供給操作と、前記第一の吸着剤に吸着された後、前記第一の吸着剤から分離されたアンモニアを外部へ供給する第二の供給操作と、前記第二の吸着剤に前記第一の流体を接触させ、前記第一の流体に含まれるアンモニアを前記第二の吸着剤に吸着させる第二の吸着操作と、減圧操作および加熱操作の少なくとも一方により、前記第二の吸着剤に吸着させたアンモニアを脱離する第二の脱離操作と、前記第二の吸着剤を通流した前記第一の流体を気液分離器へと供給する第三の供給操作と、前記第二の吸着剤に吸着された後、前記第二の吸着剤から脱離したアンモニアを外部へ供給する第四の供給操作と、を備え、
前記第一の吸着操作と、前記第二の吸着操作とを順次行う、含窒素有機物の処理方法。
M[M’(CN)・zHO ・・・(1)[式(1)中、xは0~3、yは0.1~1.5、zは0~6の数値を表し、Aは、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンからなる群より選択される少なくとも1種の陽イオンを表し、M、M’は、それぞれ独立に原子番号3~83の原子からなる群より選択される少なくとも1種の陽イオン(ただし、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンを除く。)を表す。]
本発明の含窒素有機物の処理システム及び処理方法によれば、アンモニアを吸着する吸着能力に優れ、かつ、吸着剤の管理が容易である。
本発明の第一実施形態に係る含窒素有機物の処理システムの模式図である。 本発明の第二実施形態に係る含窒素有機物の処理システムの模式図である。
本明細書において、水の亜臨界条件は、水の臨界温度(374℃)未満かつ水の臨界圧力(22MPa)未満、水の臨界温度以上かつ水の臨界圧力未満、又は水の臨界温度未満かつ水の臨界圧力以上のいずれをも含む。
本明細書では、上記の水の亜臨界条件での有機汚泥等の含窒素有機物の分解を亜臨界処理という。含窒素有機物の分解には、酸素を供給して分解する酸化分解と、酸素を供給せず加熱により分解する熱分解とがある。
[第一実施形態]
<含窒素有機物の処理システム>
本発明の含窒素有機物の処理システムは、分解装置と、アンモニア分離装置とを備える。
以下に、本発明の第一実施形態に係る含窒素有機物の処理システムについて、図1に基づき詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の含窒素有機物の処理システム1(以下、単に処理システム1ともいう。)は、供給源10と、分解装置20と、アンモニア分離装置30と、高圧ポンプP1と、排出ポンプP2と、圧力調整バルブB1と、配管L0、L1、L8~L11とを備える。
供給源10と分解装置20とは、配管L0によって接続されている。配管L0には、高圧ポンプP1が設けられている。分解装置20とアンモニア分離装置30とは、配管L1によって接続されている。配管L1には、圧力調整バルブB1が設けられている。分解装置20には、配管L11が接続されている。配管L11には、排出ポンプP2が設けられている。アンモニア分離装置30には、配管L8と、配管L9と、配管L10とが接続されている。
供給源10は、含窒素有機物を分解装置20の分解処理部201に供給する。供給源10としては、含窒素有機物を供給できればよく、下水処理施設の配水管の一部や有機汚泥を一時貯留することができるタンクや、有機汚泥を積載する車両等が挙げられる。
含窒素有機物とは、窒素成分を含む有機物を指す。含窒素有機物としては、メタン発酵工程から排出されるアンモニア含有消化液、食品廃棄物、家畜排泄物、有機汚泥等のバイオマス廃棄物等が挙げられる。有機汚泥としては、下水処理によって得られる有機汚泥が挙げられ、生汚泥、余剰汚泥、濃縮汚泥、消化汚泥の他、し尿や浄化槽汚泥、食品系産業排水汚泥、畜産汚泥等が挙げられる。
分解装置20は、分解処理部201と、第一ヒーター22と、第一測定部24とを備える。分解処理部201には、第一測定部24が接続されている。
分解処理部201としては、例えば、ステンレスやニッケル合金等の金属製の耐圧容器等が挙げられる。
第一ヒーター22としては、分解処理部201の内部を加熱可能なヒーターであればよく、高温の水蒸気を通流させるスチームヒーターや、ガスボイラー等が挙げられる。
第一測定部24としては、分解処理部201の内部の温度、圧力、アンモニア濃度等を測定できればよく、公知の温度計、圧力計、濃度測定計等を例示できる。
アンモニア分離装置30は、吸着塔301と、吸着塔302と、気液分離器305と、第二ヒーター32と、第三ヒーター36と、第二測定部34と、第三測定部38と、開閉バルブB2、B3と、圧力調整バルブB4~B7と、配管L2~L7とを備える。
第二ヒーター32としては、第一ヒーター22と同様のヒーターが挙げられる。第二ヒーター32と第一ヒーター22とは、異なっていてもよく、同じでもよい。
第二ヒーター32は、吸着塔301を加熱する加熱部として機能する。
第三ヒーター36としては、第一ヒーター22と同様のヒーターが挙げられる。第三ヒーター36と第一ヒーター22とは、異なっていてもよく、同じでもよい。第三ヒーター36と第二ヒーター32とは、異なっていてもよく、同じでもよい。
第三ヒーター36は、吸着塔302を加熱する加熱部として機能する。
第二測定部34としては、第一測定部24と同様の計器が挙げられる。第二測定部34と第一測定部24とは、異なっていてもよく、同じでもよい。
第三測定部38としては、第一測定部24と同様の計器が挙げられる。第三測定部38と第一測定部24とは、異なっていてもよく、同じでもよい。第三測定部38と第二測定部34とは、異なっていてもよく、同じでもよい。
配管L1は、分岐101で配管L2と配管L3とに接続されている。配管L2は、吸着塔301に接続されている。配管L3は、吸着塔302に接続されている。吸着塔301には、第二測定部34が接続されている。吸着塔302には、第三測定部38が接続されている。吸着塔301と気液分離器305とは、配管L6によって接続されている。吸着塔301には、配管L4が接続されている。吸着塔302には、配管L5が接続されている。配管L4は、分岐102で配管L8と接続されている。配管L5は、分岐102で配管L8と接続されている。気液分離器305には、配管L9と配管L10とが接続されている。吸着塔302には、配管L7が接続されている。配管L7は、分岐103で配管L6と接続されている。
吸着塔301は、第一の吸着剤が充填された第一の吸着部311と、第二の吸着剤が充填された第二の吸着部321とを備える。
吸着塔302は、第一の吸着剤が充填された第一の吸着部312と、第二の吸着剤が充填された第二の吸着部322とを備える。
第一の吸着剤及び第二の吸着剤については、後述する。
吸着塔301としては、例えば、ステンレスやニッケル合金等の金属製の耐圧容器等が挙げられる。
吸着塔302としては、吸着塔301と同様の耐圧容器等が挙げられる。吸着塔302と吸着塔301とは、異なっていてもよく、同じでもよい。
配管L2には、開閉バルブB2が設けられている。配管L3には、開閉バルブB3が設けられている。
配管L4には、圧力調整バルブB4が設けられている。配管L5には、圧力調整バルブB5が設けられている。配管L6には、圧力調整バルブB6が設けられている。配管L7には、圧力調整バルブB7が設けられている。
第一の吸着剤は、下記一般式(1)で表される化合物を含まない。
M[M’(CN)・zHO ・・・(1)
式(1)中、xは0~3、yは0.1~1.5、zは0~6の数値を表し、Aは、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンからなる群より選択される少なくとも1種の陽イオンを表し、M、M’は、それぞれ独立に原子番号3~83の原子からなる群より選択される少なくとも1種の陽イオン(ただし、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンを除く。)を表す。
式(1)で表される化合物(以下、化合物Bともいう。)は、いわゆるプルシアンブルー及びプルシアンブルー類似体から選ばれる1種以上の化合物である。プルシアンブルー(以下、「PB」ともいう。)は、式(1)におけるMが第一鉄イオン(Fe2+)又は第二鉄イオン(Fe3+)であり、式(1)におけるM’がFe2+又はFe3+である化合物である。PBは、いわゆる紺青と呼ばれる濃青色の錯体である。プルシアンブルー類似体(以下、「PB類似体」ともいう。)は、プルシアンブルーと同様の構造を有し、式(1)におけるM又はM’を鉄以外の遷移金属元素の陽イオンに置き換えた化合物である。PB類似体は、ヘキサシアノ金属イオンを有する金属シアノ錯体である。
式(1)において、xは0~3であり、0.1~2.5が好ましく、0.1~2.0がより好ましい。xが0の場合、PB又はPB類似体が、アルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンを含有しないことを意味する。
式(1)において、yは0.1~1.5であり、0.2~1.3が好ましく、0.3~1.0がより好ましい。
式(1)において、zは0~6であり、0~5が好ましく、0~4がより好ましい。
PB又はPB類似体は、特定の結晶構造を有し、その結晶構造の内部に、対象となる化学物質を取り込むことができるナノ空隙構造を有する。ナノ空隙構造、すなわち空孔サイズの大きさは、0.3~0.6nmの範囲にあり、これらのナノ空隙構造が規則的に繰り返されているため、PB又はPB類似体は、非常に大きな表面積を有する。このため、PB又はPB類似体は、対象となる化学物質を効率よく取り込むことができる。対象となる化学物質としては、アンモニア、アミン等の臭気ガスが挙げられ、PB又はPB類似体に取り込まれる効率が高いことから、アンモニアが好ましい。
式(1)において、Aは、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンからなる群より選択される少なくとも1種の陽イオンである。Aとしては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオン、カルシウムイオン、ストロンチウムイオン、バリウムイオン、ラジウムイオン等が挙げられる。Aとしては、製造コストの観点から、ナトリウムイオン、カリウムイオンが好ましい。
式(1)において、Mは、原子番号3~83の原子からなる群より選択される少なくとも1種の陽イオン(ただし、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンを除く。)である。Mとしては、バナジウムイオン、クロム(III)イオン、マンガン(II)イオン、第一鉄イオン、第二鉄イオン、ルテニウムイオン、コバルト(II)イオン、コバルト(III)イオン、ロジウムイオン、ニッケルイオン、パラジウムイオン、白金イオン、銅(II)イオン、銀イオン、亜鉛イオン、カドミウムイオン、インジウムイオン、ランタンイオン、ユーロピウム(III)イオン、ガドリニウム(III)イオン、ルテチウムイオン等が挙げられる。Mとしては、対象となる化学物質の吸着を制御しやすい観点から、マンガン(II)イオン、第一鉄イオン、第二鉄イオン、コバルト(II)イオン、コバルト(III)イオン、ニッケルイオン、銅(II)イオン、亜鉛イオン、カドミウムイオンが好ましく、ニッケルイオン、亜鉛イオンがより好ましい。また、アンモニアを低濃度から高濃度まで定量的、安定的に吸着し、吸着と脱離のための吸着剤として好ましい観点から、Mとしては、インジウムイオンが好ましい。
式(1)において、M’は、原子番号3~83の原子からなる群より選択される少なくとも1種の陽イオン(ただし、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンを除く。)である。M’としては、バナジウムイオン、クロム(III)イオン、モリブデンイオン、タングステンイオン、マンガンイオン、第一鉄イオン、第二鉄イオン、ルテニウムイオン、コバルト(II)イオン、コバルト(III)イオン、ニッケルイオン、白金イオン、銅(II)イオン等が挙げられる。M’としては、シアン化合物の安定性の観点から、マンガンイオン、第一鉄イオン、第二鉄イオン、コバルト(II)イオン、コバルト(III)イオン、ニッケルイオン、銅イオンが好ましく、第二鉄イオン、コバルト(III)イオンがより好ましい。
式(1)におけるMとM’との組合せとしては、様々な組み合わせが可能である。MとM’との組合せとしては、例えば、MがFe3+、M’がFe2+の組合せ、Mが銅(II)イオン(Cu2+)、M’がFe2+の組合せ、Mが亜鉛イオン(Zn2+)、M’がコバルト(III)イオン(Co3+)の組合せ、Mがコバルト(II)イオン(Co2+)、M’がCo3+の組合せが挙げられる。
PB又はPB類似体は、化合物Bを含有していればよく、例えば、高分子や樹脂との混合物、ガラスウール、ゼオライトやモレキュラーシーブ等の他の無機物との混合物であってもよい。また、有機物ポリマー又は金属や酸化物の無機物から成るフィルターや板材に固定した態様であってもよい。この他、多孔性容器又はガスを通すことができる二次元状のシートに詰めた態様、もしくは包んで容器とした態様、フィルム、プラスチック、樹脂、粉、砂、炭等の固体に混ぜた態様、ジェル、インク、水、アルコール等の液体に混ぜた態様であってもよい。
化合物Bには、シアンが含まれる。このため、化合物Bを利用する際には、漏洩等に注意して管理する必要がある。また、化合物Bを廃棄する際には、政令で定める技術上の基準に従って処置をする必要がある。すなわち、化合物Bの使用には、適切な管理及び適切な処置が求められる。
第一の吸着剤は、化合物Bを含まないため、管理が容易となる。加えて、第一の吸着剤は、化合物Bを含まないため、処置が容易となる。
第一の吸着剤は、化合物Bを含まなければよく、例えば、酸化ケイ素を主成分とし、原子番号3~83の原子(ただし、原子番号8の原子及び原子番号14の原子を除く。)からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンを有する化合物(以下、化合物Aともいう。)や、活性炭、モレキュラーシーブ、ゼオライト等が挙げられる。
第一の吸着剤としては、アンモニアを吸着する吸着能力に優れる観点から、化合物Aが好ましい。
化合物Aは、ガラスの基本骨格である酸化ケイ素の1次元、2次元、又は3次元のネットワークを有するガラス部材に、陽イオンが混合されたイオン混合体である。化合物Aにおけるガラス部材は、高い耐熱性を有することが好ましい。
化合物Aにおけるケイ素と陽イオンとのモル比は、例えば、9:1~1:9が好ましい。
化合物Aにおける陽イオンとしては、酸素原子及びケイ素原子を除く原子番号3~83の原子からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンが挙げられる。具体的には、例えば、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、クロム、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀、亜鉛等の遷移金属イオン、ランタン、ユーロピウム、ガドリニウム、ルテチウム等を含むランタノイド系のイオン、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオン、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム等のアルカリ土類金属イオン、スカンジウム、イットリウム等の3族元素のイオン、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム等の13族元素のイオンから選ばれる一種又は二種以上の陽イオンが挙げられる。
陽イオンの選択により、アンモニアを吸着する吸着能力、吸着容量、吸着速度、耐熱性能等を制御できる。
化合物Aにおける陽イオンとしては、水との吸着力が比較的弱く、アンモニアを選択的に吸着しやすい観点から、銅、亜鉛、ニッケル、鉄、イットリウムのイオンが好ましい。これらのイオンの中でも、化合物Aにおける陽イオンとしては、入手しやすい観点から、銅、亜鉛、鉄のイオンがより好ましい。
化合物Aにおける陽イオンが、酸素との相互作用が強い場合、化合物Aは、複合酸化物に近い状態で存在している。複合酸化物に近い状態とは、一部が遷移金属等の完全な酸化物になっている状態と、クーロン力、配位結合又は混成軌道の形成により、陽イオンが固定化されて存在している状態とが混在している状態をいう。
酸素との相互作用が強い陽イオンとしては、例えば、鉄、クロムのイオン等が挙げられる。
化合物Aにおける陽イオンが、酸素との相互作用が弱い場合、化合物Aは、陽イオンが遊離した状態に近い状態で存在している。陽イオンが遊離した状態に近い状態とは、陽イオンが完全に独立した遊離状態ではなく、比較的弱い相互作用がある状態で陽イオンが存在している状態をいう。
酸素との相互作用が弱い陽イオンとしては、例えば、銀、銅、亜鉛のイオン等が挙げられる。
化合物Aの粒子の平均直径は、例えば、1μm以上10cm以下が好ましく、0.1mm以上1cm以下がより好ましい。化合物Aの粒子の平均直径が上記下限値以上であると、通流する流体の圧力が高くなることを抑制しやすい。化合物Aの粒子の平均直径が上記上限値以下であると、アンモニアを吸着する吸着能力を高めやすい。
化合物Aの粒子の平均直径は、例えば、レーザー回折散乱法粒子径分布測定装置を用いて測定できる。
化合物Aは、例えば、テトラエトキシシラン(TEOS)を原料として作製できる。TEOSを原料として化合物Aを作製することで、ナノ空隙構造を有し安定なアモルファス状のガラス部材が得られやすく、アンモニアを吸着する吸着能力を高めやすい。
第一の吸着剤は、化合物Bを含まず、かつ、化合物Aを含有していればよく、例えば、高分子や樹脂との混合物、ガラスウール、ゼオライトやモレキュラーシーブ等の他の無機物との混合物であってもよい。また、有機物ポリマー又は金属や酸化物の無機物から成るフィルターや板材に固定した態様であってもよい。この他、多孔性容器又はガスを通すことができる二次元状のシートに詰めた態様、もしくは包んで容器とした態様、フィルム、プラスチック、樹脂、粉、砂、炭等の固体に混ぜた態様、ジェル、インク、水、アルコール等の液体に混ぜた態様であってもよい。
第二の吸着剤は、化合物Bを含む。第二の吸着剤は、化合物Bを含むため、第一の吸着剤よりもアンモニアを吸着する吸着能力に優れる。
一方、第二の吸着剤は、化合物Bを含むため、第二の吸着剤を利用する際には、適切な管理が必要となる。加えて、第二の吸着剤を廃棄する際には、適切な処置が必要となる。
アンモニア分離装置30の吸着塔301において、第一の吸着部311は、第二の吸着部321の前段にある。このため、第一の流体に含まれるアンモニアが、第一の吸着部311に優先的に吸着される。加えて、第一の流体に含まれるアンモニアの大部分が第一の吸着部311に吸着される。第一の吸着剤は、第二の吸着剤に比べて、管理及び処置が容易である。第一の吸着剤にアンモニアの大部分を吸着させることで、第二の吸着剤を交換する頻度を低減できる。よって、吸着剤を容易に管理でき、吸着剤を容易に処置できる。
第一の吸着部311で吸着されなかったアンモニアは、吸着能力により優れる第二の吸着部321で吸着される。このため、より多くのアンモニアを吸着できる。
第一の吸着部311と第二の吸着部321との下記式(2)で表される質量比は、1以上が好ましく、2以上がより好ましく、10以上がさらに好ましい。
質量比=第一の吸着部の質量/第二の吸着部の質量 ・・・(2)
ここで、第一の吸着部311の質量は、第一の吸着部311に充填された第一の吸着剤の総質量で表される。第二の吸着部321の質量は、第二の吸着部321に充填された第二の吸着剤の総質量で表される。
式(2)で表される質量比が上記下限値以上であると、第二の吸着剤の使用量を低減できる。このため、吸着剤の管理及び処置がより容易となる。
式(2)で表される質量比の上限は、特に限定されないが、例えば、1000以下が好ましい。式(2)で表される質量比が上記上限値以下であると、アンモニアを吸着する吸着能力により優れる。
アンモニア分離装置30の吸着塔302における第一の吸着部312と第二の吸着部322との関係は、吸着塔301における第一の吸着部311と第二の吸着部321との関係と同様である。
吸着塔301は、第一の吸着部311と第二の吸着部321とを直列に設置することが好ましい。第一の吸着部311と第二の吸着部321とは、第一の吸着剤と第二の吸着剤とが混合しないように、それぞれを一塊のユニットとしておくことが好ましい。
第一の吸着部311と第二の吸着部321とをそれぞれ一塊のユニットとすることで、第一の吸着剤のみ、あるいは第二の吸着剤のみをそれぞれ独立して交換することが可能となる。第一の吸着剤のみ、あるいは第二の吸着剤のみをそれぞれ独立して交換することにより、吸着剤の管理及び処置がより容易となる。
気液分離器305としては、熱交換器を備える凝縮器等、従来公知の機器が挙げられる。
高圧ポンプP1としては、供給源10から含窒素有機物を分解装置20へと圧送できればよく、高圧送液ポンプやコンプレッサー等が挙げられる。
排出ポンプP2としては、分解装置20から含窒素有機物の固形分を外部へと圧送できればよく、吸引ポンプや真空ポンプ等が挙げられる。
圧力調整バルブB1としては、公知のバルブや圧力調整弁等を例示できる。圧力調整バルブB1は、開閉バルブとしての機能を有していてもよい。
圧力調整バルブB4~B7としては、圧力調整バルブB1と同様のバルブが挙げられる。圧力調整バルブB4~B7と圧力調整バルブB1とは、異なっていてもよく、同じでもよい。また、圧力調整バルブB4~B7は、それぞれが異なっていてもよく、同じでもよい。
圧力調整バルブB4は、吸着塔301を減圧する減圧部として機能する。
圧力調整バルブB5は、吸着塔302を減圧する減圧部として機能する。
開閉バルブB2としては、公知のバルブや開閉弁等を例示できる。
開閉バルブB3としては、開閉バルブB2と同様のバルブが挙げられる。開閉バルブB3と開閉バルブB2とは、異なっていてもよく、同じでもよい。
第一ヒーター22、第二ヒーター32、第三ヒーター36、第一測定部24、第二測定部34、第三測定部38、高圧ポンプP1、排出ポンプP2、圧力調整バルブB1、B4~B7、開閉バルブB2、B3は、外部に設けられた制御部(不図示)によって、ON、OFF、開閉等を一括して制御することが好ましい。
配管L0としては、ステンレス等の金属製の配管等が挙げられる。
配管L1~L11としては、配管L0と同様の配管が挙げられる。配管L1~L11と配管L0とは、異なっていてもよく、同じでもよい。また、配管L1~L11は、それぞれが異なっていてもよく、同じでもよい。
アンモニア分離装置30へと流入する第一の流体の温度を制御する観点から、処理システム1は、配管L1の圧力調整バルブB1と分岐101との間に冷却部(不図示)を備えることが好ましい。処理システム1が冷却部を備えることにより、吸着塔301又は302に流入する第一の流体の温度を下げることができる。その結果、吸着塔301又は302の内部の吸着剤の吸着能を維持しやすい。
冷却部としては、配管L1を覆う冷却ジャケット、水流ジャケット等が挙げられる。
<含窒素有機物の処理方法>
本発明の含窒素有機物の処理方法は、含窒素有機物を水の亜臨界条件とし、アンモニアを含む第一の流体を生成する分解工程と、第一の流体に含まれるアンモニアを分離するアンモニア分離工程とを備える。
アンモニア分離工程は、第一の吸着剤に第一の流体を接触させ、第一の流体に含まれるアンモニアを第一の吸着剤に吸着させる第一の吸着操作と、第二の吸着剤に第一の流体を接触させ、第一の流体に含まれるアンモニアを第二の吸着剤に吸着させる第二の吸着操作とを備える。
処理システム1を用いた含窒素有機物の処理方法について、図1に基づいて説明する。
まず、開閉バルブB2、B3及び圧力調整バルブB1、B4~B7を閉とする。
次に、含窒素有機物を含む混合物と水のスラリー混合物とを供給源10から高圧ポンプP1を介して、それぞれ分解装置20に供給する。
(分解工程)
含窒素有機物を含む混合物と水のスラリー混合物とを分解処理部201に供給した後、第一ヒーター22を加熱し、かつ、高圧ポンプP1を稼働し分解処理部201を加圧し、含窒素有機物を水の亜臨界条件とする。
含窒素有機物を水の亜臨界条件とすることで、含窒素有機物は、二酸化炭素、水、アンモニア、窒素等に分解され、アンモニアを含む第一の流体が生成する。
分解工程における分解処理部201の内部温度(以下、第一処理温度ともいう。)は、第一測定部24により測定できる。
第一処理温度は、水の臨界温度(374℃)以上であり、374℃以上500℃以下が好ましく、400℃以上450℃以下がより好ましい。第一処理温度が上記下限値以上であると、含窒素有機物を十分に分解することができる。第一処理温度が上記上限値以下であると、第一の流体に含まれるアンモニアへの転化率を向上しやすく、第一ヒーター22を加熱する際のエネルギーを節約しやすい。
第一処理温度は、第一ヒーター22により調整できる。
分解工程における分解処理部201の内部圧力(以下、第一処理圧力ともいう。)は、第一測定部24により測定できる。
第一処理圧力は、水の臨界圧力(22MPa)未満であり、5MPa以上20MPa以下が好ましく、10MPa以上20MPa以下がより好ましく、10MPa以上15MPa以下がさらに好ましい。第一処理圧力が上記下限値以上であると、含窒素有機物を十分に分解することができる。第一処理圧力が上記上限値以下であると、分解処理部201にかかる負荷を低減しやすい。
第一処理圧力は、高圧ポンプP1により調整できる。
含窒素有機物は水分を含んでおり、通常、脱水してから焼却等が行われる。
本実施形態の処理システム1では、分解処理部201を高温高圧にして含窒素有機物を分解するため、脱水工程及び焼却工程が不要である。
なお、分解工程で生成する含窒素有機物の固形分は、排出ポンプP2を用いて、配管L11を介して分解装置20の外部へと排出できる。
含窒素有機物の含水率は、90質量%以上が好ましい。含窒素有機物の含水率が上記下限値以上であると、供給源10から分解装置20への流動性に優れ、処理システム1を連続して運転できるため、処理システム1の処理効率を向上しやすい。
分解工程では、酸化剤として空気、空気中の酸素、過酸化水素水等が利用可能である。酸化剤は、含窒素有機物の分解反応に必要な酸素量よりも過剰に供給し、含窒素有機物を完全に分解することが好ましい(酸化分解)。このため、分解工程で分解処理部201に供給する酸化剤は、例えば、分解処理部201の内部の酸素比を目安に設定できる。分解処理部201の酸素比は、1.0以上2.5以下が好ましく、1.2以上2.0以下がより好ましく、1.2以上1.5以下がさらに好ましい。分解処理部201の酸素比が上記下限値以上であると、第一の流体に含まれるアンモニアへの転化率を向上しやすい。分解処理部201の酸素比が上記上限値以下であると、酸化剤の余剰な供給を抑制できる。
なお、分解工程では、酸素を供給せずに加熱により含窒素有機物を分解してもよい(熱分解)。
分解工程における加熱加圧時間(以下、第一処理時間ともいう。)は、1分以上30分以下が好ましく、1分以上20分以下がより好ましく、1分以上15分以下がさらに好ましい。第一処理時間が上記下限値以上であると、含窒素有機物を十分に分解することができる。第一処理時間が上記上限値以下であると、第一の流体に含まれるアンモニアへの転化率を向上しやすく、第一ヒーター22を加熱する際のエネルギーを節約しやすい。
分解工程で生成された第一の流体は、圧力調整バルブB1を開とすることにより、配管L1を介してアンモニア分離装置30へと流入する。
(アンモニア分離工程)
アンモニア分離工程は、第一の流体に含まれるアンモニアを分離する工程である。
開閉バルブB2及び圧力調整バルブB6を開とする。
アンモニア分離装置30へと流入した第一の流体は、配管L2を介して吸着塔301へと流入する。
吸着塔301へと流入した第一の流体は、吸着塔301の内部に充填された第一の吸着剤と接触する。第一の流体に含まれるアンモニアは、第一の吸着剤によって選択的に吸着され、分離される(第一の吸着操作)。
次いで、吸着塔301へと流入した第一の流体は、吸着塔301の内部に充填された第二の吸着剤と接触する。第一の流体に含まれるアンモニアは、第二の吸着剤によって選択的に吸着され、分離される(第二の吸着操作)。
第一の吸着操作及び第二の吸着操作における吸着塔301の内部温度(以下、第二処理温度ともいう。)は、第二測定部34により測定できる。
第二処理温度は、20℃以上300℃以下が好ましく、20℃以上200℃以下がより好ましく、20℃以上100℃以下がさらに好ましい。第二処理温度が上記下限値以上であると、第一の流体に含まれるアンモニアが第一の吸着剤及び第二の吸着剤に吸着されやすい。第二処理温度が上記上限値以下であると、第一の吸着剤及び第二の吸着剤の吸着能を維持しやすい。
第二処理温度は、第二ヒーター32又は冷却部(不図示)により調整できる。
第一の吸着操作及び第二の吸着操作における吸着塔301の内部圧力(以下、第二処理圧力ともいう。)は、第二測定部34により測定できる。
第二処理圧力は、水の臨界圧力(22MPa)未満であり、1MPa以上20MPa以下が好ましく、1MPa以上15MPa以下がより好ましく、1MPa以上10MPa以下がさらに好ましい。第二処理圧力が上記下限値以上であると、第一の流体に含まれるアンモニアが第一の吸着剤及び第二の吸着剤に吸着されやすい。第二処理圧力が上記上限値以下であると、吸着塔301にかかる負荷を低減しやすい。
第二処理圧力は、圧力調整バルブB6により調整できる。
第一の吸着操作においては、第一の流体に含まれるアンモニアの大部分を吸着できるように、第一の吸着剤の質量を設定して第一の流体を第一の吸着部311と第二の吸着部321とに通流させることが好ましい。
第二の吸着操作においては、微量なアンモニアを吸着できるように第二の吸着剤の質量を設定して第一の流体を第一の吸着部311と第二の吸着部321とに通流させることが好ましい。
アンモニアが吸着された後の第一の流体(第二の流体)は、配管L6を介して気液分離器305へと流入する。
次に、開閉バルブB2及び圧力調整バルブB6を閉とし、開閉バルブB3、圧力調整バルブB4及び圧力調整バルブB7を開とする。
アンモニア分離装置30へと流入した第一の流体は、配管L3を介して吸着塔302へと流入する。
吸着塔302へと流入した第一の流体は、吸着塔302の内部に充填された第一の吸着剤と接触する。第一の流体に含まれるアンモニアは、第一の吸着剤によって選択的に吸着され、分離される(第一の吸着操作)。
次いで、吸着塔302へと流入した第一の流体は、吸着塔302の内部に充填された第二の吸着剤と接触する。第一の流体に含まれるアンモニアは、第二の吸着剤によって選択的に吸着され、分離される(第二の吸着操作)。
このように、第一の吸着操作と第二の吸着操作とを順次行うことで、アンモニアをより確実に分離できる。
加えて、第一の吸着操作と第二の吸着操作とを順次行うことで、第一の吸着剤により多くのアンモニアを吸着させ、第二の吸着剤に吸着されるアンモニアの吸着量を減らすことができる。このため、第二の吸着剤の廃棄量を減らすことができ、吸着剤の処置をより容易にできる。
第一の吸着操作及び第二の吸着操作における吸着塔302の内部温度(以下、第三処理温度ともいう。)は、第三測定部38により測定できる。
第三処理温度は、第二処理温度と同様である。第三処理温度は、第二処理温度と異なっていてもよく、同じでもよい。
第三処理温度は、第三ヒーター36又は冷却部(不図示)により調整できる。
第一の吸着操作及び第二の吸着操作における吸着塔302の内部圧力(以下、第三処理圧力ともいう。)は、第三測定部38により測定できる。
第三処理圧力は、第二処理圧力と同様である。第三処理圧力は、第二処理圧力と異なっていてもよく、同じでもよい。
第三処理圧力は、圧力調整バルブB7により調整できる。
第一の吸着操作においては、第一の流体に含まれるアンモニアの大部分を吸着できるように、第一の吸着剤の質量を設定して第一の流体を第一の吸着部312と第二の吸着部322とに通流させることが好ましい。
第二の吸着操作においては、微量なアンモニアを吸着できるように第二の吸着剤の質量を設定して第一の流体を第一の吸着部312と第二の吸着部322とに通流させることが好ましい。
第二の流体は、配管L7、分岐103、配管L6を介して気液分離器305へと流入する。
圧力調整バルブB4を開とすることにより、吸着塔301の内部は減圧される。吸着塔301を減圧することで(減圧操作)、吸着塔301の内部の第一の吸着剤に吸着されたアンモニアが脱離する(第一の脱離操作)。減圧操作により、吸着塔301の内部の第二の吸着剤に吸着されたアンモニアが脱離する(第二の脱離操作)。
第一の脱離操作及び第二の脱離操作は、第二ヒーター32で吸着塔301を加熱することによって行ってもよい。吸着塔301を加熱することで(加熱操作)、吸着塔301の内部の第一の吸着剤に吸着されたアンモニアが脱離する(第一の脱離操作)。加熱操作により、吸着塔301の内部の第二の吸着剤に吸着されたアンモニアが脱離する(第二の脱離操作)。
エネルギーを節約してアンモニアを脱離できる観点から、第一の脱離操作及び第二の脱離操作は、減圧操作により行うことが好ましい。
減圧操作における吸着塔301の内部圧力(以下、第四処理圧力ともいう。)は、第二測定部34により測定できる。
第四処理圧力は、水の臨界圧力(22MPa)未満であり、15MPa以下が好ましく、10MPa以下がより好ましく、5MPa以下がさらに好ましい。第四処理圧力が上記上限値以下であると、第一の吸着剤及び第二の吸着剤に吸着されたアンモニアがより脱離しやすい。第四処理圧力の下限値は特に限定されず、常圧(0.1MPa)であってもよく、真空ポンプやアスピレーター等(不図示)を用いて0.02MPa程度まで減圧してもよい。この場合、真空ポンプやアスピレーター等は、減圧部として機能する。
なお、脱離したアンモニアを液体として供給する場合、第四処理圧力は、0.8MPa以上が好ましい。
第四処理圧力は、圧力調整バルブB4により調整できる。
加熱操作における吸着塔301の内部温度(以下、第四処理温度ともいう。)は、第二測定部34により測定できる。
第四処理温度は、100℃以上350℃以下が好ましく、150℃以上300℃以下がより好ましく、200℃以上250℃以下がさらに好ましい。第四処理温度が上記下限値以上であると、第一の吸着剤及び第二の吸着剤に吸着されたアンモニアがより脱離しやすい。第四処理温度が上記上限値以下であると、第一の吸着剤及び第二の吸着剤の吸着能を維持しやすい。加えて、第四処理温度が上記上限値以下であると、第二ヒーター32を加熱する際のエネルギーを節約しやすい。
第四処理温度は、第二ヒーター32により調整できる。
第一の吸着剤及び第二の吸着剤から脱離したアンモニアは、配管L4、分岐102、配管L8を介して処理システム1の外部へと供給される。
この際、アンモニアは、気体であってもよく、液体であってもよい。外部へと供給されるアンモニアは、エネルギー源としての利用において取り扱いが容易となる観点から、液体であることが好ましい。例えば、吸着塔301の内部の圧力を0.8MPa以上となるように圧力調整バルブB4を調整することにより、液体としてアンモニアを供給できる。
アンモニア分離工程は、第一の脱離操作及び第二の脱離操作を備えることが好ましい。第一の脱離操作及び第二の脱離操作を備えることで、アンモニアをエネルギー源として有効に利用できる。
加えて、第一の脱離操作及び第二の脱離操作を備えることで、第一の吸着剤及び第二の吸着剤を再利用できる。このため、第二の吸着剤を廃棄する量を低減でき、吸着剤の処置をより容易にできる。
本実施形態では、吸着塔302で第一の流体に含まれるアンモニアを吸着している間に、吸着塔301で第一の吸着剤及び第二の吸着剤に吸着したアンモニアを脱離して、外部に供給している。このため、アンモニア分離装置30で、より効率よくアンモニアを分離できる。
次に、開閉バルブB3、圧力調整バルブB4及び圧力調整バルブB7を閉とし、開閉バルブB2、圧力調整バルブB5及び圧力調整バルブB6を開とする。
圧力調整バルブB5を開とすることにより、吸着塔302の内部は減圧される。吸着塔302を減圧することで(減圧操作)、吸着塔302の内部の第一の吸着剤に吸着されたアンモニアが脱離する(第一の脱離操作)。減圧操作により、吸着塔302の内部の第二の吸着剤に吸着されたアンモニアが脱離する(第二の脱離操作)。
第一の脱離操作及び第二の脱離操作は、第三ヒーター36で吸着塔302を加熱することによって行ってもよい。吸着塔302を加熱することで(加熱操作)、吸着塔302の内部の第一の吸着剤に吸着されたアンモニアが脱離する(第一の脱離操作)。加熱操作により、吸着塔302の内部の第二の吸着剤に吸着されたアンモニアが脱離する(第二の脱離操作)。
エネルギーを節約してアンモニアを脱離できる観点から、脱離操作は、減圧操作により行うことが好ましい。
減圧操作における吸着塔302の内部圧力(以下、第五処理圧力ともいう。)は、第三測定部38により測定できる。
第五処理圧力は、第四処理圧力と同様である。第五処理圧力は、第四処理圧力と異なっていてもよく、同じでもよい。
第五処理圧力は、圧力調整バルブB5により調整できる。
加熱操作における吸着塔302の内部温度(以下、第五処理温度ともいう。)は、第三測定部38により測定できる。
第五処理温度は、第四処理温度と同様である。第五処理温度は、第四処理温度と異なっていてもよく、同じでもよい。
第五処理温度は、第三ヒーター36により調整できる。
第一の吸着剤及び第二の吸着剤から脱離したアンモニアは、配管L5、分岐102、配管L8を介して処理システム1の外部へと供給される。
例えば、吸着塔302の内部の圧力を0.8MPa以上となるように圧力調整バルブB5を調整することにより、液体としてアンモニアを供給できる。
吸着塔302で第一の吸着剤及び第二の吸着剤に吸着したアンモニアを脱離している間に、吸着塔301には、配管L2から第一の流体が流入する。第一の流体に含まれるアンモニアは、吸着塔301の内部の第一の吸着部311と第二の吸着部321とを通流することにより、上述したように第一の吸着剤及び第二の吸着剤に吸着される。第一の吸着部311と第二の吸着部321とを通流した第一の流体は、アンモニアが除去され、第二の流体として、配管L6を介して気液分離器305へと流入する。
アンモニア分離工程で、二つの吸着塔301と302とを交互に用いることで、一方の吸着塔でアンモニアを吸着している間に、他方の吸着塔を減圧し、アンモニアを第一の吸着剤及び第二の吸着剤から脱離させることができる。
第一の脱離操作及び第二の脱離操作においては、一方の吸着塔でアンモニアを吸着している間に、他方の吸着塔を加熱し、アンモニアを第一の吸着剤及び第二の吸着剤から脱離させてもよい。
このように、二つの吸着塔301と302とを交互に用いることで、より多くの第一の流体を処理でき、効率よくアンモニアを分離できる。
なお、本実施形態では、二つの吸着塔を用いているが、吸着塔の数は二つに限られず、一つでもよく、三つ以上でもよい。
アンモニアの状態は、吸着塔301又は302の内部の温度及び圧力によって制御できる。
吸着塔301の内部の温度は、第二ヒーター32によって制御できる。吸着塔302の内部の温度は、第三ヒーター36によって制御できる。吸着塔301の内部の圧力は、圧力調整バルブB4によって制御できる。吸着塔302の内部の圧力は、圧力調整バルブB5によって制御できる。
第二ヒーター32の熱源としては、分解工程における亜臨界処理による反応熱を利用できる。前記反応熱を利用することにより、第二ヒーター32の消費エネルギーを節約できる。
第三ヒーター36の熱源としては、分解工程における亜臨界処理による反応熱を利用できる。前記反応熱を利用することにより、第三ヒーター36の消費エネルギーを節約できる。
気液分離器305へと流入した第二の流体は、気体と液体とに分離される。
第二の流体から分離された気体は、配管L9を介して処理システム1の外部へと排出される。
第二の流体から分離された液体は、配管L10を介して処理システム1の外部へと排出される。
本実施形態の処理システム1によれば、亜臨界処理によって速やかに含窒素有機物を処理できる。
本実施形態の処理システム1は、第一の吸着剤と第二の吸着剤とを併用している。第二の吸着剤は、アンモニアを吸着する吸着能力に優れるため、処理システム1は、第一の吸着剤のみを利用する場合に比べて、アンモニアを吸着する吸着能力に優れる。
加えて、第一の吸着剤は、第二の吸着剤に比べて管理及び処置が容易である。このため、処理システム1は、吸着剤の管理が容易である。
さらに、処理システム1は、第一の吸着部311が第二の吸着部321の前段にある。このため、第一の吸着剤にアンモニアの大部分を吸着させることができ、第二の吸着剤の使用量を低減できる。よって、吸着剤の管理をより容易にできる。
本実施形態の処理システム1によれば、第一の吸着部311及び第二の吸着部321をそれぞれ一塊のユニットとすることで、第一の吸着剤のみ、あるいは第二の吸着剤のみを交換できる。このため、吸着剤の管理をより容易にできる。
一般に、化合物Bを含む第二の吸着剤は、高価である。本実施形態の処理システム1によれば、第二の吸着剤の使用量を低減できる。このため、コストの低減が図れる。
[第二実施形態]
<含窒素有機物の処理システム>
図2に、本発明の第二実施形態に係る含窒素有機物の処理システムの模式図を示す。第一実施形態と同じ構成には、同じ符号を付して、その説明を省略する。
図2に示すように、本実施形態の含窒素有機物の処理システム2(以下、単に処理システム2ともいう。)は、アンモニア分離装置30に代えて、アンモニア分離装置30Dを備える。
分解装置20とアンモニア分離装置30Dとは、配管L1によって接続されている。アンモニア分離装置30Dには、配管L8と、配管L9と、配管L10とが接続されている。
アンモニア分離装置30Dは、吸着塔301Dと、吸着塔302Dと、吸着塔303Dと、吸着塔304Dと、気液分離器305と、第四ヒーター32Dと、第五ヒーター36Dと、第六ヒーター31Dと、第七ヒーター35Dと、第四測定部34Dと、第五測定部38Dと、第六測定部33Dと、第七測定部37Dと、開閉バルブB2、B3と、圧力調整バルブB11、B12、B15~B18と、三方向開閉バルブB13、B14と、配管L2、L3、L21~L30とを備える。
配管L2は、吸着塔301Dに接続されている。配管L3は、吸着塔302Dに接続されている。吸着塔301Dには、第四測定部34Dが接続されている。吸着塔302Dには、第五測定部38Dが接続されている。吸着塔303Dには、第六測定部33Dが接続されている。吸着塔304Dには、第七測定部37Dが接続されている。吸着塔301Dと吸着塔303Dとは、配管L23によって接続されている。吸着塔302Dと吸着塔304Dとは、配管L24によって接続されている。吸着塔303Dと気液分離器305とは、配管L27によって接続されている。吸着塔301Dには、配管L21が接続されている。吸着塔302Dには、配管L22が接続されている。配管L21は、分岐105で配管L29と接続されている。配管L22は、分岐105で配管L29と接続されている。吸着塔303Dには、配管L25が接続されている。吸着塔304Dには、配管L26と配管L28とが接続されている。配管L25は、分岐106で配管L8と接続されている。配管L26は、分岐106で配管L8と接続されている。配管L28は、分岐108で配管L27と接続されている。配管L29は、分岐107で配管L8と接続されている。
配管L21には、圧力調整バルブB11が設けられている。配管L22には、圧力調整バルブB12が設けられている。配管L23には、三方向開閉バルブB13が設けられている。配管L24には、三方向開閉バルブB14が設けられている。三方向開閉バルブB13と三方向開閉バルブB14とは、配管L30によって接続されている。配管L25には、圧力調整バルブB15が設けられている。配管L26には、圧力調整バルブB16が設けられている。配管L27には、圧力調整バルブB17が設けられている。配管L28には、圧力調整バルブB18が設けられている。
吸着塔301Dは、第一の吸着剤が充填された第一の吸着部311Dを有する。
吸着塔302Dは、第一の吸着剤が充填された第一の吸着部312Dを有する。
吸着塔303Dは、第二の吸着剤が充填された第二の吸着部321Dを有する。
吸着塔304Dは、第二の吸着剤が充填された第二の吸着部322Dを有する。
アンモニア分離装置30Dの第一の吸着部311Dと第二の吸着部321Dとの関係は、第一実施形態の吸着塔301における第一の吸着部311と第二の吸着部321との関係と同様である。
アンモニア分離装置30Dの第一の吸着部312Dと第二の吸着部322Dとの関係は、第一実施形態の吸着塔301における第一の吸着部311と第二の吸着部321との関係と同様である。
吸着塔301Dとしては、吸着塔301と同様の耐圧容器等が挙げられる。
吸着塔302Dとしては、吸着塔301と同様の耐圧容器等が挙げられる。
吸着塔303Dとしては、吸着塔301と同様の耐圧容器等が挙げられる。
吸着塔304Dとしては、吸着塔301と同様の耐圧容器等が挙げられる。
第四ヒーター32Dとしては、第一ヒーター22と同様のヒーターが挙げられる。
第四ヒーター32Dは、吸着塔301Dを加熱する加熱部として機能する。
第五ヒーター36Dとしては、第一ヒーター22と同様のヒーターが挙げられる。
第五ヒーター36Dは、吸着塔302Dを加熱する加熱部として機能する。
第六ヒーター31Dとしては、第一ヒーター22と同様のヒーターが挙げられる。
第六ヒーター31Dは、吸着塔303Dを加熱する加熱部として機能する。
第七ヒーター35Dとしては、第一ヒーター22と同様のヒーターが挙げられる。
第七ヒーター35Dは、吸着塔304Dを加熱する加熱部として機能する。
第四測定部34Dとしては、第一測定部24と同様の計器が挙げられる。
第五測定部38Dとしては、第一測定部24と同様の計器が挙げられる。
第六測定部33Dとしては、第一測定部24と同様の計器が挙げられる。
第七測定部37Dとしては、第一測定部24と同様の計器が挙げられる。
圧力調整バルブB11、B12、B15~B18としては、圧力調整バルブB1と同様のバルブが挙げられる。
圧力調整バルブB11は、吸着塔301Dを減圧する減圧部として機能する。
圧力調整バルブB12は、吸着塔302Dを減圧する減圧部として機能する。
圧力調整バルブB15は、吸着塔303Dを減圧する減圧部として機能する。
圧力調整バルブB16は、吸着塔304Dを減圧する減圧部として機能する。
三方向開閉バルブB13、B14としては、公知のバルブや開閉弁等を例示できる。
三方向開閉バルブB14は、三方向開閉バルブB13と異なっていてもよく、同じでもよい。
第四ヒーター32D、第五ヒーター36D、第六ヒーター31D、第七ヒーター35D、第四測定部34D、第五測定部38D、第六測定部33D、第七測定部37D、圧力調整バルブB11~B18は、外部に設けられた制御部(不図示)によって、ON、OFF、開閉等を一括して制御することが好ましい。
配管L21~L30としては、配管L0と同様の配管が挙げられる。
処理システム2は、配管L1の圧力調整バルブB1と分岐101との間に冷却部(不図示)を備えることが好ましい。
<含窒素有機物の処理方法>
処理システム2を用いた含窒素有機物の処理方法について、図2に基づいて説明する。
まず、開閉バルブB2、B3及び圧力調整バルブB1、B11~B18を閉とする。
次に、含窒素有機物を含む混合物と水のスラリー混合物とを供給源10から高圧ポンプP1を介して、それぞれ分解装置20に供給する。
(分解工程)
分解工程は、第一実施形態と同様である。
分解工程で生成された第一の流体は、圧力調整バルブB1を開とすることにより、配管L1を介してアンモニア分離装置30Dへと流入する。
(アンモニア分離工程)
開閉バルブB2及び圧力調整バルブB17を開とする。三方向開閉バルブB13を吸着塔301Dから吸着塔303Dの方向に開とする。
アンモニア分離装置30Dへと流入した第一の流体は、配管L2を介して吸着塔301Dへと流入する。
吸着塔301Dへと流入した第一の流体は、吸着塔301Dの内部に充填された第一の吸着剤と接触する。第一の流体に含まれるアンモニアは、第一の吸着剤によって選択的に吸着され、分離される(第一の吸着操作)。
吸着塔301Dを通流した第一の流体は、配管L23を介して吸着塔303Dへと流入する。
吸着塔303Dへと流入した第一の流体は、吸着塔303Dの内部に充填された第二の吸着剤と接触する。第一の流体に含まれるアンモニアは、第二の吸着剤によって選択的に吸着され、分離される(第二の吸着操作)。
第一の吸着操作における吸着塔301Dの内部温度は、第四測定部34Dにより測定できる。
第一の吸着操作における吸着塔301Dの内部温度は、上述した第二処理温度と同様である。
第一の吸着操作における吸着塔301Dの内部温度は、第四ヒーター32D又は冷却部(不図示)により調整できる。
第一の吸着操作における吸着塔301Dの内部圧力は、第四測定部34Dにより測定できる。
第一の吸着操作における吸着塔301Dの内部圧力は、上述した第二処理圧力と同様である。
第二の吸着操作における吸着塔303Dの内部温度は、第六測定部33Dにより測定できる。
第二の吸着操作における吸着塔303Dの内部温度は、上述した第二処理温度と同様である。
第二の吸着操作における吸着塔303Dの内部温度は、第六ヒーター31Dにより調整できる。
第二の吸着操作における吸着塔303Dの内部圧力は、第六測定部33Dにより測定できる。
第二の吸着操作における吸着塔303Dの内部圧力は、上述した第二処理圧力と同様である。
第二の吸着操作における吸着塔303Dの内部圧力は、圧力調整バルブB17により調整できる。
吸着塔303Dを通流し、アンモニアが吸着された後の第一の流体(第二の流体)は、配管L27を介して気液分離器305へと流入する。
次に、開閉バルブB2、三方向開閉バルブB13及び圧力調整バルブB17を閉とし、開閉バルブB3及び圧力調整バルブB18を開とする。三方向開閉バルブB14を吸着塔302Dから吸着塔304Dの方向に開とする。
アンモニア分離装置30Dへと流入した第一の流体は、配管L3を介して吸着塔302Dへと流入する。
吸着塔302Dへと流入した第一の流体は、吸着塔302Dの内部に充填された第一の吸着剤と接触する。第一の流体に含まれるアンモニアは、第一の吸着剤によって選択的に吸着され、分離される(第一の吸着操作)。
吸着塔302Dを通流した第一の流体は、配管L24を介して吸着塔304Dへと流入する。
吸着塔304Dへと流入した第一の流体は、吸着塔304Dの内部に充填された第二の吸着剤と接触する。第一の流体に含まれるアンモニアは、第二の吸着剤によって選択的に吸着され、分離される(第二の吸着操作)。
第一の吸着操作における吸着塔302Dの内部温度は、第五測定部38Dにより測定できる。
第一の吸着操作における吸着塔302Dの内部温度は、上述した第二処理温度と同様である。
第一の吸着操作における吸着塔302Dの内部温度は、第五ヒーター36D又は冷却部(不図示)により調整できる。
第一の吸着操作における吸着塔302Dの内部圧力は、第五測定部38Dにより測定できる。
第一の吸着操作における吸着塔302Dの内部圧力は、上述した第二処理圧力と同様である。
第二の吸着操作における吸着塔304Dの内部温度は、第七測定部37Dにより測定できる。
第二の吸着操作における吸着塔304Dの内部温度は、上述した第二処理温度と同様である。
第二の吸着操作における吸着塔304Dの内部温度は、第七ヒーター35Dにより調整できる。
第二の吸着操作における吸着塔304Dの内部圧力は、第七測定部37Dにより測定できる。
第二の吸着操作における吸着塔304Dの内部圧力は、上述した第二処理圧力と同様である。
第二の吸着操作における吸着塔304Dの内部圧力は、圧力調整バルブB18により調整できる。
吸着塔304Dを通流し、アンモニアが吸着された後の第一の流体(第二の流体)は、配管L28、分岐108、配管L27を介して気液分離器305へと流入する。
圧力調整バルブB11を開とすることにより、吸着塔301Dの内部は減圧される。吸着塔301Dを減圧することで(減圧操作)、吸着塔301Dの内部の第一の吸着剤に吸着されたアンモニアが脱離する(第一の脱離操作)。
第一の脱離操作は、第四ヒーター32Dで吸着塔301Dを加熱することによって行ってもよい。吸着塔301Dを加熱することで(加熱操作)、吸着塔301Dの内部の第一の吸着剤に吸着されたアンモニアが脱離する(第一の脱離操作)。
エネルギーを節約してアンモニアを脱離できる観点から、第一の脱離操作は、減圧操作により行うことが好ましい。
減圧操作における吸着塔301Dの内部圧力は、第四測定部34Dにより測定できる。
減圧操作における吸着塔301Dの内部圧力は、上述した第四処理圧力と同様である。
減圧操作における吸着塔301Dの内部圧力は、圧力調整バルブB11により調整できる。
加熱操作における吸着塔301Dの内部温度は、第四測定部34Dにより測定できる。
加熱操作における吸着塔301Dの内部温度は、上述した第四処理温度と同様である。
加熱操作における吸着塔301Dの内部温度は、第四ヒーター32Dにより調整できる。
第一の吸着剤から脱離したアンモニアは、配管L21、分岐105、配管L29、分岐107、配管L8を介して、処理システム2の外部へと供給される。
圧力調整バルブB15を開とすることにより、吸着塔303Dの内部は減圧される。吸着塔303Dを減圧することで(減圧操作)、吸着塔303Dの内部の第二の吸着剤に吸着されたアンモニアが脱離する(第二の脱離操作)。
第二の脱離操作は、第六ヒーター31Dで吸着塔303Dを加熱することによって行ってもよい。吸着塔303Dを加熱することで(加熱操作)、吸着塔303Dの内部の第二の吸着剤に吸着されたアンモニアが脱離する(第二の脱離操作)。
エネルギーを節約してアンモニアを脱離できる観点から、第二の脱離操作は、減圧操作により行うことが好ましい。
減圧操作における吸着塔303Dの内部圧力は、第六測定部33Dにより測定できる。
減圧操作における吸着塔303Dの内部圧力は、上述した第四処理圧力と同様である。
減圧操作における吸着塔303Dの内部圧力は、圧力調整バルブB15により調整できる。
加熱操作における吸着塔303Dの内部温度は、第六測定部33Dにより測定できる。
加熱操作における吸着塔303Dの内部温度は、上述した第四処理温度と同様である。
加熱操作における吸着塔303Dの内部温度は、第六ヒーター31Dにより調整できる。
第二の吸着剤から脱離したアンモニアは、配管L25、分岐106、配管L8を介して、処理システム2の外部へと供給される。
次に、開閉バルブB3、圧力調整バルブB11、三方向開閉バルブB14、圧力調整バルブB15及び圧力調整バルブB18を閉とし、開閉バルブB2、圧力調整バルブB12、圧力調整バルブB16及び圧力調整バルブB17を開とする。三方向開閉バルブB13を吸着塔301Dから吸着塔303Dの方向に開とする。
圧力調整バルブB12を開とすることにより、吸着塔302Dの内部は減圧される。吸着塔302Dを減圧することで(減圧操作)、吸着塔302Dの内部の第一の吸着剤に吸着されたアンモニアが脱離する(第一の脱離操作)。
第一の脱離操作は、第五ヒーター36Dで吸着塔302Dを加熱することによって行ってもよい。吸着塔302Dを加熱することで(加熱操作)、吸着塔302Dの内部の第一の吸着剤に吸着されたアンモニアが脱離する(第一の脱離操作)。
エネルギーを節約してアンモニアを脱離できる観点から、第一の脱離操作は、減圧操作により行うことが好ましい。
減圧操作における吸着塔302Dの内部圧力は、第五測定部38Dにより測定できる。
減圧操作における吸着塔302Dの内部圧力は、上述した第四処理圧力と同様である。
減圧操作における吸着塔302Dの内部圧力は、圧力調整バルブB12により調整できる。
加熱操作における吸着塔302Dの内部温度は、第五測定部38Dにより測定できる。
加熱操作における吸着塔302Dの内部温度は、上述した第四処理温度と同様である。
加熱操作における吸着塔302Dの内部温度は、第五ヒーター36Dにより調整できる。
第一の吸着剤から脱離したアンモニアは、配管L22、分岐105、配管L29、分岐107、配管L8を介して、処理システム2の外部へと供給される。
圧力調整バルブB16を開とすることにより、吸着塔304Dの内部は減圧される。吸着塔304Dを減圧することで(減圧操作)、吸着塔304Dの内部の第二の吸着剤に吸着されたアンモニアが脱離する(第二の脱離操作)。
第二の脱離操作は、第七ヒーター35Dで吸着塔304Dを加熱することによって行ってもよい。吸着塔304Dを加熱することで(加熱操作)、吸着塔304Dの内部の第二の吸着剤に吸着されたアンモニアが脱離する(第二の脱離操作)。
エネルギーを節約してアンモニアを脱離できる観点から、第二の脱離操作は、減圧操作により行うことが好ましい。
減圧操作における吸着塔304Dの内部圧力は、第七測定部37Dにより測定できる。
減圧操作における吸着塔304Dの内部圧力は、上述した第四処理圧力と同様である。
減圧操作における吸着塔304Dの内部圧力は、圧力調整バルブB16により調整できる。
加熱操作における吸着塔304Dの内部温度は、第七測定部37Dにより測定できる。
加熱操作における吸着塔304Dの内部温度は、上述した第四処理温度と同様である。
加熱操作における吸着塔304Dの内部温度は、第七ヒーター35Dにより調整できる。
第二の吸着剤から脱離したアンモニアは、配管L26、分岐106、配管L8を介して、処理システム2の外部へと供給される。
吸着塔302Dで第一の吸着剤に吸着したアンモニアを脱離し、吸着塔304Dで第二の吸着剤に吸着したアンモニアを脱離している間に、吸着塔301D及び吸着塔303Dには、配管L2から第一の流体が流入する。第一の流体に含まれるアンモニアは、吸着塔301Dの内部の第一の吸着部311Dと吸着塔303Dの内部の第二の吸着部321Dとを通流することにより、上述したように第一の吸着剤及び第二の吸着剤に吸着される。第一の吸着部311Dと第二の吸着部321Dとを通流した第一の流体は、アンモニアが除去され、第二の流体として、配管L27を介して気液分離器305へと流入する。
第四ヒーター32D、第五ヒーター36D、第六ヒーター31D及び第七ヒーター35Dの熱源としては、分解工程における亜臨界処理による反応熱を利用できることは、第一実施形態と同様である。
気液分離器305へと流入した第二の流体は、気体と液体とに分離され、第二の流体から分離された気体は、配管L9を介して処理システム2の外部へと排出される。
第二の流体から分離された液体は、配管L10を介して処理システム2の外部へと排出される。
本実施形態の処理システム2は、第一の吸着部311Dが第二の吸着部321Dの前段に設けられている。
本実施形態の処理システム2は、第一の吸着部312Dが第二の吸着部322Dの前段に設けられている。
このため、第一の流体に含まれるアンモニアの大部分が第一の吸着部311D及び第一の吸着部312Dに充填された第一の吸着剤に吸着される。
第一の吸着部311D及び第一の吸着部312Dで吸着されなかったアンモニアは、第二の吸着部321D及び第二の吸着部322Dに充填された第二の吸着剤に吸着される。
本実施形態の処理システム2では、一つの吸着塔に1種類の吸着剤(第一の吸着剤又は第二の吸着剤)を充填することにより、第一の吸着剤と第二の吸着剤とが混合することを抑制できる。
本実施形態の処理システム2では、第一の吸着剤と第二の吸着剤とを別々に管理しやすい。このため、処理システム2は、吸着剤の管理をより容易にできる。
本実施形態の処理システム2は、第一の流体の通流経路が吸着塔301Dから吸着塔303D、あるいは、吸着塔302Dから吸着塔304Dとなっている。
第一の流体の通流経路は、吸着塔301Dから吸着塔304Dであってもよく、吸着塔302Dから吸着塔303Dであってもよい。
第一の流体の通流経路は、三方向開閉バルブB13、三方向開閉バルブB14、圧力調整バルブB17及び圧力調整バルブB18により調整できる。
例えば、第一の流体の通流経路を吸着塔301Dから吸着塔304Dとする場合、圧力調整バルブB17を閉とし、三方向開閉バルブB13を吸着塔301Dから吸着塔304Dの方向に開とする。三方向開閉バルブB14を吸着塔301Dから吸着塔304Dの方向に開とし、圧力調整バルブB18を開とする。第一の流体は、吸着塔301Dから、配管L23、配管L30、配管L24を介して吸着塔304Dへと流入する。
また、第一の流体の通流経路を吸着塔302Dから吸着塔303Dとする場合、圧力調整バルブB18を閉とし、三方向開閉バルブB13を吸着塔302Dから吸着塔303Dの方向に開とする。三方向開閉バルブB14を吸着塔302Dから吸着塔303Dの方向に開とし、圧力調整バルブB17を開とする。第一の流体は、吸着塔302Dから、配管L24、配管L30、配管L23を介して吸着塔303Dへと流入する。
第一の流体の通流経路は、第二の吸着剤に吸着したアンモニアの吸着量に応じて適宜変更できる。
第一の流体の通流経路を吸着塔301Dから吸着塔303Dとして、第二の吸着部321Dの第二の吸着剤にアンモニアを充分吸着させる。その後、第一の流体の通流経路を吸着塔301Dから吸着塔304Dとすることで、第二の吸着部322Dの第二の吸着剤にアンモニアを吸着させつつ、第二の吸着部321Dの第二の吸着剤を再生させたり、未使用の第二の吸着剤に交換したりできる。
このように、第一の流体の通流経路を適宜変更することで、より効率よく第一の流体を処理できる。
以上、本発明の含窒素有機物の処理システム及び処理方法について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
アンモニア分離装置は、上述したアンモニア分離装置30、30D以外の態様であってもよい。例えば、アンモニア分離装置30、30Dは、気液分離器305を備えるが、アンモニア分離装置は、気液分離器を備えなくてもよい。
アンモニア分離装置30は、圧力調整バルブB4~B7を備えるが、アンモニア分離装置は、圧力調整バルブに加えて、真空ポンプやアスピレーターを備えていてもよい。
アンモニア分離装置30Dは、圧力調整バルブB11、B12、B15~B18を備えるが、アンモニア分離装置は、圧力調整バルブに加えて、真空ポンプやアスピレーターを備えていてもよい。
アンモニア分離装置30Dは、三方向開閉バルブB13、B14、配管L30を備えるが、アンモニア分離装置は、配管L30を備えず、三方向開閉バルブに代えて、圧力調整バルブを備えていてもよい。
上述の実施形態では、高圧ポンプP1は配管L0に設けられているが、他の配管中の任意の箇所に設けられてもよい。
高圧ポンプは、一つに限られず、二つ以上設けられてもよい。
装置間の流体の移動には、高圧ポンプの代わりに真空ポンプを用いてもよい。
開閉バルブは、他の配管中の任意の箇所に設けられてもよい。
圧力調整バルブは、他の配管中の任意の箇所に設けられてもよい。
アンモニア分離装置30Dは、吸着塔を四つ備えるが、吸着塔の数は四つに限られず、二つでもよく、五つ以上でもよい。
本実施形態の第一の吸着剤及び第二の吸着剤は、繰り返し使用可能である。しかし、第一の吸着剤は、吸着能に応じて未使用の第一の吸着剤に換えてもよい。第二の吸着剤は、吸着能に応じて未使用の第二の吸着剤に換えてもよい。
本実施形態の分解工程では、第一処理温度は水の臨界温度以上で、かつ、第一処理圧力は水の臨界圧力未満であるが、水の亜臨界条件を満たす第一処理温度、かつ、第一処理圧力であってもよい。水の亜臨界条件を満たす温度と圧力の組合せとしては、第一処理温度が水の臨界温度未満で、かつ、第一処理圧力が水の臨界圧力以上、第一処理温度が水の臨界温度未満で、かつ、第一処理圧力が水の臨界圧力未満の組合せが挙げられる。
本発明の含窒素有機物の処理システムによれば、分解装置で高い転化率でアンモニアを生成できる。
本発明の含窒素有機物の処理システムによれば、アンモニア分離装置で第一の吸着剤及び第二の吸着剤を用いてアンモニアを分離できる。アンモニアを分離することで、高い効率でアンモニアを得ることができ、含窒素有機物中の窒素を有効利用できる。
本発明の含窒素有機物の処理システムによれば、第一の吸着剤と第二の吸着剤とを併用しているため、アンモニアを吸着する吸着能力を維持しつつ、吸着剤の管理を容易にできる。
本発明の含窒素有機物の処理システムによれば、第一の吸着部が第二の吸着部の前段にあるため、第二の吸着剤の使用量を低減でき、吸着剤の管理をより容易にできる。
本発明の含窒素有機物の処理システムによれば、第二の吸着剤の使用量を低減できるため、コストの低減が図れる。
1…含窒素有機物の処理システム、10…供給源、20…分解装置、22…第一ヒーター、24…第一測定部、30…アンモニア分離装置、32…第二ヒーター、34…第二測定部、36…第三ヒーター、38…第三測定部、201…分解処理部、301,302…吸着塔、305…気液分離器、311,312…第一の吸着部、321,322…第二の吸着部、P1…高圧ポンプ、P2…排出ポンプ、B1,B4~B7…圧力調整バルブ、B2,B3…開閉バルブ、L0,L1~L11…配管

Claims (4)

  1. 含窒素有機物を水の亜臨界条件とし、アンモニアを含む第一の流体を生成する分解装置と、前記第一の流体からアンモニアを分離するアンモニア分離装置と、を備え、
    前記アンモニア分離装置は、下記一般式(1)で表される化合物を含まない第一の吸着剤が充填された第一の吸着部を有する第一の吸着塔と、前記第一の吸着塔とは別に設けられ、下記一般式(1)で表される化合物を含む第二の吸着剤が充填された第二の吸着部を有する第二の吸着塔と、前記第一の吸着部を通流した前記第一の流体を前記第二の吸着部へと流入するための配管と、前記第一の吸着部に吸着された後、前記第一の吸着部から分離されたアンモニアを外部へ供給するための配管と、前記第二の吸着部を通流した前記第一の流体を気液分離器へと流入するための配管と、前記第二の吸着部に吸着された後、前記第二の吸着部から脱離したアンモニアを外部へ供給するための配管と、前記第一の吸着塔を加熱する加熱部と、前記第二の吸着塔を加熱する加熱部と、前記第一の吸着塔を減圧する減圧部と、前記第二の吸着塔を減圧する減圧部と、を備え、
    前記第一の吸着塔が前記第二の吸着塔の前段にあり、
    前記第一の流体を前記第一の吸着部から前記第二の吸着部へ順に通流させる、含窒素有機物の処理システム。
    M[M’(CN)・zHO ・・・(1)[式(1)中、xは0~3、yは0.1~1.5、zは0~6の数値を表し、Aは、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンからなる群より選択される少なくとも1種の陽イオンを表し、M、M’は、それぞれ独立に原子番号3~83の原子からなる群より選択される少なくとも1種の陽イオン(ただし、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンを除く。)を表す。]
  2. 前記第一の吸着部と前記第二の吸着部との下記式(2)で表される質量比が、1以上である、請求項1に記載の含窒素有機物の処理システム。
    質量比=第一の吸着部の質量/第二の吸着部の質量 ・・・(2)
  3. 前記第一の吸着剤が、酸化ケイ素を主成分とし、原子番号3~83の原子(ただし、原子番号8の原子及び原子番号14の原子を除く。)からなる群より選択される少なくとも1種の陽イオンを有する化合物である、請求項1又は2に記載の含窒素有機物の処理システム。
  4. 含窒素有機物を水の亜臨界条件とし、アンモニアを含む第一の流体を生成する分解工程と、前記第一の流体からアンモニアを分離するアンモニア分離工程と、を備え、
    前記アンモニア分離工程は、下記一般式(1)で表される化合物を含まない第一の吸着剤に前記第一の流体を接触させ、前記第一の流体に含まれるアンモニアを前記第一の吸着剤に吸着させる第一の吸着操作と、減圧操作および加熱操作の少なくとも一方により、前記第一の吸着剤に吸着させたアンモニアを脱離する第一の脱離操作と、前記第一の吸着剤を通流した前記第一の流体を下記一般式(1)で表される化合物を含む第二の吸着剤へと供給する第一の供給操作と、前記第一の吸着剤に吸着された後、前記第一の吸着剤から分離されたアンモニアを外部へ供給する第二の供給操作と、前記第二の吸着剤に前記第一の流体を接触させ、前記第一の流体に含まれるアンモニアを前記第二の吸着剤に吸着させる第二の吸着操作と、減圧操作および加熱操作の少なくとも一方により、前記第二の吸着剤に吸着させたアンモニアを脱離する第二の脱離操作と、前記第二の吸着剤を通流した前記第一の流体を気液分離器へと供給する第三の供給操作と、前記第二の吸着剤に吸着された後、前記第二の吸着剤から脱離したアンモニアを外部へ供給する第四の供給操作と、を備え、
    前記第一の吸着操作と、前記第二の吸着操作とを順次行う、含窒素有機物の処理方法。
    M[M’(CN)・zHO ・・・(1)[式(1)中、xは0~3、yは0.1~1.5、zは0~6の数値を表し、Aは、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンからなる群より選択される少なくとも1種の陽イオンを表し、M、M’は、それぞれ独立に原子番号3~83の原子からなる群より選択される少なくとも1種の陽イオン(ただし、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンを除く。)を表す。]
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