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JP7367900B1 - ガス処理装置及びガス処理方法 - Google Patents

ガス処理装置及びガス処理方法 Download PDF

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Abstract

本発明のガス処理装置では、処理槽は、吸着材にて吸着処理された後の被処理ガスである処理ガスが導入される処理槽下流チャンバーを有し、前記処理槽下流チャンバーには、前記処理ガスを排出する取出し流路と、当該処理槽下流チャンバーをパージするパージガスを供給するためのパージガス供給流路と、当該処理槽下流チャンバーから前記パージガスを排出するパージガス取出し流路と、が接続している。

Description

本発明はガス処理装置及びガス処理方法に関するものである。
従来、被処理ガスから有機溶剤を回収するガス処理装置が知られている。例えば、特許文献1には、有機溶剤を吸脱着可能な吸着材を有し、有機溶剤を含む被処理ガスと前記吸着材から有機溶剤を脱着するための加熱蒸気とが交互に供給される処理槽を複数有し、複数の処理槽から選択された一つの前記処理槽に前記加熱蒸気を導入し、残りの処理槽に被処理ガスを導入し、加熱蒸気の供給時に処理槽から排出された脱着ガスから有機溶剤を回収する回収機構部と、を備えたガス処理装置が開示されている。
吸着材は、例えば特許文献2に示されるように、所定厚さの層状態で同芯円状に複数巻き付けた形状であり、シール材を介して処理槽内部に固定されている。
日本国公開特許公報「特開2014-147863号」 日本国公開特許公報「特開2001-179029号」
特許文献1に記載のガス処理装置は、有機溶剤を脱着する工程が行われている吸着槽は吸着槽と取出し流路の間の開閉弁によって取出し流路が閉となり、有機溶剤を脱着するための水蒸気が取出し流路側へ流入しないようになっている。しかし、例えば処理対象の有機溶剤がシール材と親和性の高い場合は、有機溶剤を脱着する工程において有機溶剤がシール材に浸透し、有機溶剤が吸着槽と前記開閉弁との間の空間へリークしてしまう問題がある。しかしながら、すべての種類の有機溶剤に対して耐溶剤性があり、100℃以上の高温に耐えうる耐熱性等の性能を兼ね備えたシール材は存在しない。また、長期運転における振動等によって締付力が変化することでもシール材の劣化が生じる。
このような理由から脱着工程の後の吸着工程において、リークした有機溶剤が吸着工程出口ガスに含まれてしまい、有機溶剤が取出し流路を介して大気に排出されてしまう。その結果、ガス処理装置の除去率が悪化してしまう。
そこで本発明は上記課題に鑑みなされ、その目的は、有機溶剤の除去率が向上したガス処理装置を提供することである。
本発明は、次のガス処理装置を提供する。具体的に、本発明は、有機溶剤の吸脱着が可能な吸着材を有し、前記有機溶剤を含有した被処理ガスを前記吸着材に接触させることで前記吸着材にて前記有機溶剤を吸着する吸着処理と、水蒸気により前記吸着材から前記有機溶剤を脱着する脱着処理とを交互に行う処理槽を備えたガス処理装置において、前記処理槽は、前記吸着材にて吸着処理された後の被処理ガスである処理ガスが導入される処理槽下流チャンバーを有し、前記処理槽下流チャンバーには、前記処理ガスを排出する取出し流路と、当該処理槽下流チャンバーをパージするパージガスを供給するパージガス供給流路と、当該処理槽下流チャンバーから前記パージガスを排出するパージガス取出し流路と、が接続している、ことを特徴とする。
本発明は、上記構成に加え、前記水蒸気が前記処理槽に供給されている間、当該処理槽が有する前記下流チャンバーに前記パージガスが供給されてもよい。
本発明は、上記構成に加え、前記パージガス取出し流路の端部は、前記処理槽に前記被処理ガスを供給する被処理ガス供給流路に接続していてもよい。
本発明は、上記構成に加え、前記取出し流路と前記パージガス供給流路とは、少なくとも一部が共有されていてもよい。
本発明は、上記構成に加え、前記パージガス供給流路の端部は、前記取出し流路に接続されていてもよい。
本発明は、上記構成に加え、前記処理槽を複数備え、そのうちの一部で前記吸着処理を行い、残りで前記脱着処理を行ってもよい。
本発明は、上記構成に加え、前記処理槽を3つ以上備え、そのうち一部の前記処理槽にて前記脱着処理を行い、残りの前記処理槽は連結流路にて直列多段接続され前記吸着処理を行ってもよい。
本発明は、上記構成に加え、前記連結流路と前記パージガス取出し流路は、少なくとも一部が共有されていてもよい。
本発明は、上記構成に加え、前記パージガス取出し流路の端部は、前記連結流路に接続されていてもよい。
本発明によれば、有機溶剤の除去率の向上したガス処理装置を提供することができる。
本発明の一実施形態における、吸着槽が2つの場合のガス処理装置の構成を概略的に示す図である 本発明の別の実施形態における、吸着槽が3つの場合のガス処理装置の構成を概略的に示す図である
本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
図1は、本発明の一実施形態のガス処理装置1の構成を概略的に示す図である。図1に示されるように、ガス処理装置1は被処理ガスから有機溶剤を除去および回収する装置である。なお被処理ガスはガス処理装置1の系外に設けられた被処理ガス供給源(図示略)からガス処理装置1に供給される。ガス処理装置1は2つの処理槽101a,102aと、被処理ガス供給流路L10aと、取出し流路L31a,L32aと、水蒸気供給流路L41a,L42aと、有機溶剤回収流路L51a~L52aとセパレータ120aと、再供給流路aL60aと、制御部150aと、を有している。
本明細書において被処理ガスに含まれる有機溶剤とは、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、塩化エチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、O-ジクロロベンゼン、m-ジクロロベンゼン、フロン-112、フロン-113、HCFC、HFC、臭化プロピル、ヨウ化ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸ビニル、プロピオン酸メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、炭酸ジエチル、蟻酸エチル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジブチルエーテル、アニソール、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、2-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、アリルアルコール、ペンタノール、ヘプタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、フェノール、O-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール、キシレノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ホロン、アクリロニトリル、n-ヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン、n-ノナン、イソノナン、デカン、ドデカン、ウンデカン、テトラデカン、デカリン、ベンゼン、トルエン、m-キシレン、p-キシレン、o-キシレン、エチルベンゼン、1,3,5-トリメチルベンゼン、N-メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドおよびジメチルアセトアミド等を指す。ただし、これらには限定されない。
各処理槽101a,102aは、有機溶剤の吸着と有機溶剤の脱着が可能な、吸着材101Aa,102Aaを有している。吸着材101Aa,102Aaとして、粒状の活性炭、ハニカム状の活性炭、ゼオライト、活性炭素繊維等を用いることができるが、活性炭素繊維が好ましく用いられる。なお、図1に示される処理槽101a,102aでは1つの処理槽につき1つの吸着材が充填されるように構成されているが、吸着材は複数であってもよい。各処理槽101a,102aは、被処理ガス供給流口への被処理ガスの供給/被供給を切り替えるダンパーV101a.V102a,吸着剤101Aa,102Aa通過後の処理ガスの排出/非排出を切り替えるダンパーV201a,V202aを備えている。また、各処理槽101a、102aは、その内部に、吸着材101Aa,102Aaで有機溶剤が除去された処理ガスが取出し流路L31a,L32aに供給されるまでの間滞留する処理槽下流チャンバー101Ca,102Caを有している。
各処理槽101a,102aでは吸着材101Aa,102Aaによる有機溶剤の吸着と吸着材101Aa~102Aaによる有機溶剤の脱着とが交互に行われる。詳細は次の通りである。すなわち、2つの処理槽101a,102aのうち1つの処理槽において、被処理ガス供給源から供給された被処理ガスから吸着材により有機溶剤を吸着する吸着工程と、残りの吸着槽において吸着材から有機溶剤を脱着する脱着工程が行われる。2つの処理槽101a,102aでは吸着工程、脱着工程が繰り返し行われる。なお、図1は吸着槽101aにおいて吸着工程が行われ、吸着槽102aにおいて脱着工程が行われる状態を示している。
被処理ガス供給流路L10aは、処理槽101a,102aに被処理ガスを供給するための流路である。被処理ガス供給流路L10aの上流側の端部は、被処理ガス供給原に接続されている。被処理ガス供給流路L10aには、送風機F1aが設けられている。被処理ガス供給流路L10aのうち送風機F1aの上流側の部位には、処理槽101a,102aに流入する被処理ガスの温度および湿度を所望の範囲に調節するためのクーラ―C1aおよびヒーターH1aが設けられている。これらの装置機器は被処理ガスの押し圧、温度、湿度に応じて適宜設置すればよい。
被処理ガス供給流路L10aは、各処理槽101a,102aに被処理ガスを供給する分岐流路L11a、L12aを有している。分岐流路L11aには開閉弁V11aが設けられている。分岐流路L12aには、開閉弁V12aが設けられている。
取出し流路L31a,L33aは、各処理槽101a,102aで吸着処理された後の被処理ガスである処理ガスを取り出すための流路である。取出し流路L31a,L32aは、各処理槽101a,102aにおける処理ガス排出口に接続されている。第1取出し流路L31aには、開閉弁V31aが設けられている。第2取出し流路L32aには、開閉弁V32aが設けられている。各取出し流路L31a,L32aは、互いに合流する合流流路L30を有している。合流流路L30の先はガス処理装置1の系外となる。その先は外気であってもよいし、有機溶剤の除去率をさらに高めたい場合には、別途有機溶剤を処理するための装置(図示せず)に接続してもよい。
水蒸気供給流路L41a,L42aは、吸着材101Aa,102Aaに吸着された有機溶剤を吸着材101Aa,102Aa から脱着するための水蒸気を各処理槽101a,102aに供給するための流路である。各水蒸気供給流路L41a,L42aは、互いに合流する合流流路L40aを有している。水蒸気は、水蒸気供給部110aから供給される。なお、水蒸気供給部110aは、ガス処理装置1内に設けられてもよいし、ガス処理装置1の系外に設けられてもよい。
水蒸気供給流路L41aは、水蒸気供給部110aと第1処理槽101aとを接続している。水蒸気供給流路L41aには、開閉弁V41aが設けられている。水蒸気供給流路L42aは、水蒸気供給部110aと第2処理槽102aとを接続している。水蒸気供給流路L42a には、開閉弁V42aが設けられている。
有機溶剤回収流路L51a,L52aは、吸着材101Aa,102Aaから脱着された有機溶剤を含む水蒸気(脱着ガス)を回収するための流路である。各有機溶剤回収流路L51a,L52aは、各処理槽101a,102aに接続されている。各有機溶剤回収流路L51a,L52aは、互いに合流する合流流路L50aを有している。合流流路L50aには、凝縮器122aが設けられている。凝縮器122aは、合流流路L50aを流れる脱着ガスを冷却することによって当該脱着ガスを凝縮させ、凝縮液(脱着ガスの凝縮によって生成された水分を有機溶剤との混合液)を排出させる。
セパレータ120aは、合流流路L50aの下流側の端部に設けられている。セパレータ120aには、凝縮液が流入する。その後、セパレータ120a内において、凝縮液は、分離排水の液相(有機溶剤を若干含むこともある水蒸気の凝縮水)と回収溶剤の液相とに相分離し、回収溶剤がガス処理装置1の系外に取出される。尚、セパレータ120aの上部には、気相の有機溶剤が存在する空間(ベントガス)が形成される。
再供給流路L60aは、セパレータ120aと被処理ガス供給流路L10aとを接続する流路である。再供給流路L60aの上流側の端部は、セパレータ120aの上部(セパレータ120aのうち気相の有機溶剤が存在する部位)に接続されている。再供給流路L60aの下流側の端部は、被処理ガス供給流路L10aのうちクーラC1aの上流側の部位に接続されている。このため、セパレータ120a内に存在する気相の有機溶剤は、再供給流路L60a及び被処理ガス供給流路L10aを通じて再び各処理槽101a,102aに供給されるのが好ましい。
排水処理設備130aは、前記分離排水に含まれる有機溶剤を除去する設備である。セパレータ120aの分離排水の液相より供給され、分離排水から有機溶剤を除去して処理水をガス処理装置1の系外に排出する。具体的な排水処理設備130aは分離排水を曝気処理することで分離排水中に含まれる有機溶剤を揮発させて、有機溶剤を含む曝気ガスと処理水とに分離する曝気設備などが挙げられる。尚、曝気ガスは曝気ガス供給流路L61aを介して被処理ガス供給流路L10aのうちクーラC1aの上流側の部位に接続される。図示しないが、曝気ガス供給流路には曝気ガス中の水分を除去する目的で除湿手段を設けてもよい。
パージガス供給流路L81a,L82aは、合流流路L30aを流れる処理ガスをパージガスとして処理槽下流チャンバー101Ca,103Caに供給するための流路である。各パージガス供給流路L81a,L82aは互いに合流する合流流路L80aを有する。パージガス供給流路L81aは吸着槽101aに接続され、開閉弁V81aを有する。パージガス供給流路L82aは吸着槽102aに接続され、開閉弁V82aを有する。なお、パージガスは有機溶剤処理装置1の外から外気、計装用空気、窒素ガス、アルゴンガス等を別途供給してもよい。
パージガス取出し流路L91a,L92は、処理槽下流チャンバー101Ca,102Ca内をパージしたパージガスを被処理ガス供給流路L10a上の送風機F1aの上流側へ戻すための流路である。
パージガス取出し流路L91aは吸着槽101aに接続され、開閉弁V91aを有する。パージガス取出し流路L92aは吸着槽102aに接続され、開閉弁V92aを有する。なお、パージガスは有機溶剤処理装置1の系外に排出してもよい。ただし、有機溶剤処理装置1の系外へ排出する場合、パージガスに含まれる有機溶剤を別の有機溶剤処理装置を設けて処理する必要がある。
制御部150aは、各処理槽101a,102aが上記のように吸着工程及び脱着工程の順で用いられるように、各開閉弁V41a,V42a、V81a,V82a、V91a,V92a及び開閉ダンパーV101a,V102a、V201a,V202aの開閉を制御する。
次に、ガス処理装置1の動作について説明する。ここでは、図1を参照しながら、ガス処理装置1の動作の一例を説明する。また図1では、第1処理槽101aで吸着工程が行われ、第2処理槽102aで脱着工程が行われている状態を仮定して説明する。
なお、各処理槽では、吸着工程→脱着工程→吸着工程→…の順に処理が繰り返される。
各開閉弁および各開閉ダンパーでは、開閉弁V42a、V82a、V92aおよび開閉ダンパーV101a、V201aが開かれており、開閉弁V41a、V81a、V91a及び開閉ダンパーV102a、V202aが閉じられている。
被処理ガス供給源から被処理ガス供給流路L10a及び分岐流路L11aを通じて第1処理槽101aに被処理ガスが供給され、第1処理槽101aの吸着材101Aaに被処理ガスに含まれる有機溶剤が吸着される(吸着工程)。その後、処理ガスは、取出し流路L31a及び合流流路L30aを通ってガス処理装置1の系外へ排出される。
一方、第2処理槽102aには、水蒸気供給部110aから第3水蒸気供給流路L42aを通じて水蒸気が供給されることにより、吸着材102Aaから有機溶剤が脱着される(脱着工程)。そして、吸着材102Aaから脱着された有機溶剤を含む水蒸気は、有機溶剤回収流路L52aを通じて、凝縮器122aで凝縮された後にセパレータ120aに流入する。セパレータ120aで相分離された回収溶剤は、ガス処理装置1の系外に取り出され、セパレータ120aに存在するベントガスは、再供給流路L60aを通じて、被処理ガス供給流路L10aに戻される。分離排水は排水処理設備130aにて処理され、処理水はガス処理装置1の系外に取出され、曝気ガスは曝気ガス供給流路L61aを通じて、被処理ガス供給流路L10aに戻される。
この脱着工程中において、処理ガスがパージガスとして、合流流路L80a、パージガス供給流路L82a、処理槽下流チャンバー102Ca、パージガス取出し流路L92aを通って、送風機F2aによって吸引されることで合流流路L10aへと送られる。パージガスに処理ガスを用いることで、パージガスにガス処理装置1の系外から外気などを供給した場合と比較して、清浄ガスとして排出される清浄ガスの風量を小さくできる。そのため、ガス処理装置をより小型化できる、またガス処理装置の後段にさらに別途ガス処理装置を直列接続して除去率を高めたい場合に後段のガス処理装置の処理風量を小さくでき、小型化が可能となる。
また、パージガスを送風するための送風機を別途設置してもよいが、送風機F1aによる吸引を用いた場合にガス処理装置1のイニシャルコストを低減できる。
以上に説明したように、パージガスは脱着工程中、常に処理槽下流チャンバー101Ca,102Caへ供給された状態となる。有機溶剤を含む脱着水蒸気が、処理槽下流チャンバー内へリークした場合に、有機溶剤を含む脱着水蒸気はパージガスに押されて合流流路L10aへと送られるため、有機溶剤を含む脱着水蒸気が処理槽下流チャンバー101Ca,102Ca内に滞留しない。そのため、脱着工程から吸着工程に切り替わった際に、処理槽下流チャンバー内の有機溶剤を含む脱着水蒸気が取出し流路L31a,L32aを通ってガス処理装置1の系外へ排出されずに済む。よって、本ガス処理装置1は有機溶剤の除去率を向上させることができる。
次に本発明の別の実施形態のガス処理装置について説明する。
図2は、本発明の別の実施形態のガス処理装置2の構成を概略的に示す図である。図2に示されるように、ガス処理装置2は被処理ガスから有機溶剤を除去および回収する装置である。なお被処理ガスは有機溶剤装置2の系外に設けられた被処理ガス供給源(図示略)から有機溶剤装置2に供給される。有機溶剤装置2は3つの処理槽101b~103bと、被処理ガス供給流路L10bと、連結流路L21b~L23bと、取出し流路L31b~L33bと、水蒸気供給流路L41b~L43bと、有機溶剤回収流路L51b~L53bとセパレータ120bと、再供給流路L60bと、希釈ガス供給流路L70bと加熱器140bと開閉弁v70bと制御部150bと、を有している。なお、図2では、ガス処理装置2には処理槽が3つ備え示されているが、吸着槽は4つ以上備えていてもよい。
各処理槽101b~103bは、有機溶剤の吸着と有機溶剤の脱着が可能な、吸着材101Ab~103Abを有している。吸着材101Ab~103Abとして、粒状の活性炭、ハニカム状の活性炭、ゼオライト、活性炭素繊維等を用いることができるが、活性炭素繊維が好ましく用いられる。なお、図2に示される処理槽では1つの処理槽につき1つの吸着材が充填されるように構成されているが、吸着材は複数充填されていてもよい。各処理槽101b~103bは、被処理ガス供給口への被処理ガスの供給/非供給を切り替えるダンパーV101b~V103b、吸着材101Ab~103Ab通過後の処理ガスの排出/非排出を切り替えるダンパーV201b~V203b、を備えている。また、各処理槽101b~103bは、その内部に、吸着材101Ab~103Abで有機溶剤が除去された処理ガスが取出し流路L31b~L33bに供給されるまでの間滞留する処理槽下流チャンバー101Cb~103Cbを有している。
各処理槽101b~103bでは、吸着材101Ab~103Abによる有機溶剤の吸着と吸着材101Ab~103Abによる有機溶剤の脱着とが交互に行われる。詳細は次のとおりである。すなわち、3つの処理槽101b~103bのうち1つの処理槽において、被処理ガス供給源から供給された被処理ガスから吸着材により有機溶剤を吸着する第1吸着工程が行われるとともに、3つの処理槽101b~103bのうち他の処理槽において第1吸着工程で用いられた処理槽において処理された後の被処理ガス(第1吸着工程出口ガス)から吸着材により有機溶剤を吸着して処理ガスを排出する第2吸着工程が行われ、その間残りの1つの吸着槽において吸着材から有機溶剤を脱着する脱着工程が行われる。各処理槽101b~103bでは脱着工程、第2吸着工程、第1吸着工程および脱着工程がこの順で繰り返し行われる。なお、図2では第1処理槽101bにおいて第1吸着工程が行われ、第2吸着濃102bにおいて第2吸着工程が行われ、第3吸着槽103bにおいて脱着工程が行われている。
被処理ガス供給流路L10bは、各処理槽101b~103bに被処理ガスを供給するための流路である。被処理ガス供給流路L10bの上流側の端部は、被処理ガス供給源に接続されている。
被処理ガス供給流路L10bには、送風機F1bが設けられている。被処理ガス供給流路L10bのうち送風機F1bの上流側の部位には、各処理槽101b~103bに流入する被処理ガスの温度および湿度を所望の範囲に調整するためのクーラC1b及びヒーターH1bが設けられている。これらの装置機器は被処理ガスの押し圧、温度および湿度に応じて適宜設置すればよい。
被処理ガス供給流路L10bは、各処理槽101b~103bに被処理ガスを供給する分岐流路L11b~L13bを有している。分岐流路L11bには開閉弁V11bが設けられている。分岐流路L12bには、開閉弁L12bが設けられている。分岐流路L13bには、開閉弁V13bが設けられている。
各連結流路L21b~L23bは、3つの処理槽101b~103bのうちーの処理槽(第1吸着工程で用いられる処理槽)の吸着材において有機溶剤が吸着された後の被処理ガスが、3つの処理槽101b~103bのうちーの処理槽とは異なる他の処理槽(第2吸着工程で用いられる処理槽)における被処理ガス供給口に導入されるように、一の処理槽と他の処理槽とを連結している。具体的に、第1連結流路L21bは、第1処理槽101bにおける処理ガス排出口と第2処理槽102bにおける被処理ガス供給口とを連結している。第2連結流路L22bは、第2処理槽102bにおける処理ガス排出口と第3処理槽103bにおける被処理ガス供給口とを連結している。第3連結流路L23bは、第3処理槽103bにおける処理ガス排出口と第1処理槽101bにおける被処理ガス供給口とを連結している。
各連絡流路L21b~L23bは、第1吸着工程で用いられる吸着槽から第2吸着工程で用いられる吸着槽へ選択的に処理ガスを供給するために供給/非供給を切り替える開閉弁V24b~V26bを有している。連結流路L21bには、開閉弁V24bが設けられている。連結流路L22bには、開閉弁V25bが設けられている。連結流路L23bには、開閉弁V26bが設けられている。
各連結流路L21b~L23bは、互いに合流する合流流路L20bを有している。合流流路L20bには、送風機F2bが設けられている。第1連結流路L21bのうち合流流路L20bから再度分岐した部位には、開閉弁V21bが設けられている。第2連結流路L22bのうち合流流路L20bから再度分岐した部位には、開閉弁V22bが設けられている。第3連結流路L23bのうち合流流路L20bから再度分岐した部位には、開閉弁V23bが設けられている。
取出し流路L31b~L33bは、各処理槽101b~103bで吸着処理された後の被処理ガスである第1処理ガスを取り出すための流路である。取出し流路L31b~L33bは、各処理槽101b~103bにおける処理ガス排出口に接続されている。第1取出し流路L31bには、開閉弁V31bが設けられている。第2取出し流路L32には、開閉弁V32bが設けられている。第3取出し流路L33bには、開閉弁V33bが設けられている。各取出し流路L31b~L33bは、互いに合流する合流流路L30bを有している。なお、開閉弁V31bは開閉弁V24bと、開閉弁V32bは開閉弁V25bと、開閉弁V33bは開閉弁V26bとをそれぞれ三方弁等を使用して、1つの弁で流路の制御をしてもよい。合流流路L30bの先はガス処理装置2の系外となる。その先は外気であってもよいし、さらに有機溶剤の除去率を高めたい場合には別途有機溶剤を処理するための装置(図示せず)に接続してもよい。
水蒸気供給流路L41b~L43bは、吸着材101Ab~103Abに吸着された有機溶剤を吸着材101Ab~103Abから脱着するための水蒸気を各処理槽101b~103bに供給するための流路である。
水蒸気は、水蒸気供給部110bから供給される。なお、水蒸気供給部110bは、ガス処理装置2内に設けられてもよいし、ガス処理装置2の系外に設けられてもよい。
第1水蒸気供給流路L41bは、水蒸気供給部110bと第1処理槽101bとを接続している。第1水蒸気供給流路L41bには、開閉弁V41bが設けられている。第2水蒸気供給流路L42bは、水蒸気供給部110bと第2処理槽102bとを接続している。第2水蒸気供給流路L42bには、開閉弁V42bが設けられている。第3水蒸気供給流路L43bは、水蒸気供給部110bと第3処理槽103bとを接続している。第3水蒸気供給流路L43には、開閉弁V43が設けられている。
有機溶剤回収流路L51b~L53bは、吸着材101Ab~103Abから脱着された有機溶剤を含む水蒸気(脱着ガス)を回収するための流路である。各有機溶剤回収流路L51b~L53bは、各処理槽101b~103bに接続されている。各有機溶剤回収流路L51b~L53bは、互いに合流する合流流路L50bを有している。合流流路L50bには、凝縮器122bが設けられている。凝縮器122bは、合流流路L50bを流れる脱着ガスを冷却することによって当該脱着ガスを凝縮させ、凝縮液(脱着ガスの凝縮によって生成された水分を有機溶剤との混合液)を排出させる。
セパレータ120bは、合流流路L50bの下流側の端部に設けられている。セパレータ120bには、凝縮液が流入する。その後、セパレータ120b内において、凝縮液は、分離排水の液相(有機溶剤を若干含むこともある水蒸気の凝縮水)と回収溶剤の液相とに相分離し、回収溶剤がガス処理装置2の系外に取出される。尚、セパレータ120bの上部には、気相の有機溶剤が存在する空間(ベントガス)が形成される。
再供給流路L60bは、セパレータ120bと被処理ガス供給流路L10bとを接続する流路である。再供給流路L60bの上流側の端部は、セパレータ120bの上部(セパレータ120bのうち気相の有機溶剤が存在する部位)に接続されている。再供給流路L60bの下流側の端部は、被処理ガス供給流路L10bのうちクーラC1bの上流側の部位に接続されている。このため、セパレータ120b内に存在する気相の有機溶剤は、再供給流路L60b及び被処理ガス供給流路L10bを通じて再び各処理槽101b~103bに供給されるのが好ましい。
排水処理設備130bは、前記分離排水に含まれる有機溶剤を除去する設備である。セパレータ120bの分離排水の液相より供給され、分離排水から有機溶剤を除去して処理水をガス処理装置2の系外に排出する。具体的な排水処理設備130bは分離排水を曝気処理することで分離排水中に含まれる有機溶剤を揮発させて、有機溶剤を含む曝気ガスと処理水とに分離する曝気設備などが挙げられる。尚、曝気ガスは曝気ガス供給流路L61bを介して被処理ガス供給流路L10bのうちクーラC1bの上流側の部位に接続される。図示しないが、曝気ガス供給流路には曝気ガス中の水分を除去する目的で除湿手段を設けてもよい。
希釈ガス供給流路L70bは、脱着工程後の第1吸着材101Ab~103Abの乾燥を促進するための希釈ガスを連結流路L21b~L23bに供給するための流路である。希釈ガスは、外気、計装用空気、窒素ガス、アルゴンガスの少なくとも1つを含むガスで構成される。
加熱器140bは、希釈ガス供給流路L70bに設けられている。加熱器140bは、希釈ガスの温度が連結流路L21b~L23bを流れる被処理ガスの温度(40℃程度)よりも高くなるように希釈ガスを加熱する。
開閉弁V70bは、希釈ガス供給流路L70bに設けられている。開閉弁V70bは、開度の調整が可能である。
パージガス供給流路L81b~L83bは、合流流路L30bを流れる処理ガスをパージガスとして処理槽下流チャンバー101Cb~103Cb供給するための流路である。パージガス供給流路L81bは吸着槽101bに接続され、開閉弁V81bを有する。パージガス供給流路L82bは吸着槽102bに接続され、開閉弁V82bを有する。パージガス供給流路L83bは吸着槽103bに接続され、開閉弁V83bを有する。なお、パージガスは有機溶剤処理装置2の外から外気、計装用空気、窒素ガス、アルゴンガス等を別途供給してもよい。
パージガス取出し流路L91b~L93bは、処理槽下流チャンバー101Cb~103Cb内をパージしたパージガスを連結流路L20b上の送風機F2bの上流側へ戻すための流路である。パージガス取出し流路L91bは吸着槽101bに接続され、開閉弁V91bを有する。パージガス取出し流路L92bは吸着槽102bに接続され、開閉弁V92bを有する。パージガス取出し流路L93bは吸着槽103bに接続され、開閉弁V93bを有する。なお、パージしたパージガスは被処理ガス供給流路L10b上の送風機F1bの上流側へ戻しても良く、または有機溶剤処理装置2の系外に排出してもよい。ただし、有機溶剤処理装置2の系外へ排出する場合、パージガスに含まれる有機溶剤を別の有機溶剤処理装置を設けて処理する必要がある。
パージガス供給流路L91b~L93bは、装置小型化のため連結流路L21b~L23bと併用してもよい。
制御部150bは開閉弁V70bの開度を制御する。具体的に、制御部150bは第2吸着工程で用いられる吸着槽(連結流路L21b~L23bで連結された2つの処理槽101b~103bのうち被処理ガスの流れにおける下流側に配置された処理槽)に流入する被処理ガスの温度が所定範囲(例えば、40℃~80℃)に維持されるように開閉弁V70の開度を制御する。
なお、第2吸着工程で用いられる吸着槽に流入する混合ガスの温度は、温度センサ152bによって検出される。温度センサ152bは合流流路L20bに設けられている。
制御部150bは、各処理槽101b~103bが上記のように第2吸着工程、第1吸着工程及び脱着工程の順で用いられるように、各開閉弁V11b~V13b、V21b~V26b、V31b~V33b、V41b~V43b、V81b~V83b、V91b~V93b及び開閉ダンパーV101b~V103b、V201b~V203bの開閉を制御する。
次に、ガス処理装置2の動作について説明する。ここでは、図2を参照しながら、ガス処理装置2の動作の一例を説明する。また図2では、第1処理槽101bで第1吸着工程が行われ、第2処理槽102bで第2吸着工程が行われ、第3処理槽103bで脱着工程が行われている状態を仮定して説明する。
なお、各処理槽では、第1吸着工程→脱着工程→第2吸着工程→第1吸着工程→…の順に処理が繰り返される。
各開閉弁および各開閉ダンパーでは、開閉弁V11b、V21b、V24b、V32b、V43b、V83b、V93bおよび開閉ダンパーV101b、V102b、V201b、V202bが開かれており、開閉弁V12b、V13b、V22b、V23b、V25b、V26b、V81b、V82b、V91b、V92b、V31b、V33b、V41b、V42b及び開閉ダンパーV103b、V203bが閉じられている。
被処理ガス供給源から被処理ガス供給流路L10b及び分岐流路L11bを通じて第1処理槽101bに被処理ガスが供給され、第1処理槽101bの吸着材101Abに被処理ガスに含まれる有機溶剤が吸着される(第1吸着工程)。その後、被処理ガスは第1連結流路L21bを通じて第2処理槽102bに供給され、第2処理槽102bの吸着材102Abに供給されたガスに含まれる有機溶剤がさらに吸着される(第2吸着工程)。そして、第2処理槽から排出された処理ガスは、合流流路L30bを通ってガス処理装置2の系外へ排出される。第2処理槽102bでの第2吸着工程(の特に初めの段階)では、供給されたガスにより、第2吸着材102Abが乾燥される。第2吸着工程は水蒸気を用いた脱着工程の後に実施されるので、吸着材102Abは水分を含んでおり、吸着性能の向上のため乾燥が必要である。この乾燥については後段で再度説明する。なお、この第2吸着工程で行われる乾燥が、乾燥工程として切り離されたシステム、つまり各処理槽が、第1吸着工程→脱着工程→乾燥工程→第2吸着工程→第1吸着工程→…の順に処理するシステムであっても、本システムにて対応できる。
一方、第3処理槽103bには、水蒸気供給部110bから第3水蒸気供給流路L43bを通じて水蒸気が供給されることにより、吸着材103Abから有機溶剤が脱着される(脱着工程)。そして、吸着材103Abから脱着された有機溶剤を含む水蒸気は、有機溶剤回収流路L53bを通じて、凝縮器122b凝縮された後にセパレータ120bに流入する。セパレータ120bで相分離された回収溶剤は、ガス処理装置2の系外に取り出され、セパレータ120bに存在するベントガスは、再供給流路L60bを通じて、被処理ガス供給流路L10bに戻される。分離排水は排水処理設備130bにて処理され、処理水はガス処理装置2の系外に取出され、曝気ガスは曝気ガス供給流路L61bを通じて、被処理ガス供給流路L10bに戻される。
この脱着工程中において、処理ガスがパージガスとして、合流流路L80b、パージガス供給流路L83b、処理槽下流チャンバー103Cb、パージガス取出し流路L93bを通って、送風機F2bによって吸引されることで合流流路L20bへと送られる。パージガスに処理ガスを用いることで、パージガスにガス処理装置の系外から外気などを供給した場合と比較して、清浄ガスとして排出される清浄ガスの風量を小さくできる。そのため、ガス処理装置をより小型化できる、またガス処理装置の後段にさらに別途ガス処理装置を直列接続して除去率を高めたい場合に後段のガス処理装置の処理風量を小さくでき、小型化が可能となる。
またパージガスを送風するための送風機を別途設置してもよいが、送風機F2bによる吸引を用いた場合にガス処理装置2のイニシャルコストを低減できる。
以上に説明したように、脱着工程中に処理槽下流チャンバー101Cb~103Cbにパージガスが常に供給された状態となる。有機溶剤を含む脱着水蒸気が、処理槽下流チャンバー内へリークした場合に、有機溶剤を含む脱着水蒸気はパージガスに押されて合流流路L20bへと送られるため、有機溶剤を含む脱着水蒸気が処理槽下流チャンバー101Cb~103Cb内に滞留しない。そのため、脱着工程から第2吸着工程に切り替わった際に、処理槽下流チャンバー内の有機溶剤を含む脱着水蒸気が取出し流路L31b~L33bを通ってガス処理装置2の系外へ排出されずに済む。よって、本ガス処理装置2は有機溶剤の除去率を向上させることができる。
また例えば、ガス処理装置2は、4つ以上の処理槽を有していてもよい。その場合、一の処理槽において脱着工程が行われ、その間、互いに連結流路で直列となるように連結された残りの3つ以上の処理槽において多段階に吸着工程が行われる。
ガス処理装置2において、吸着材101Ab~103Abは、水分を含んだ状態では十分な吸着性能を得られない。よって、第1吸着工程および第2吸着工程ともに十分な第1吸着材101Ab~103Abの乾燥が求められる。脱着工程においては、水蒸気を使用するため、脱着完了後の第1吸着材101Ab~103Abは、水蒸気由来の水分を含んでいる。よって、特に乾燥が求められるのは、脱着完了後、すなわち第2吸着工程を実施する吸着材101Ab~103Abである。
第2吸着工程において、乾燥は第1吸着工程にて排出されたガスの通気によって吸着と同時に行われるが、十分な乾燥が得られない場合がある。そこで本ガス処理装置2では、希釈ガスを乾燥の補助ガスとして供給して使用する。吸着材101Ab~103Abの十分な乾燥を得るために、上記記載の加熱器140bを併用する場合もある。第1吸着工程出口ガスとパージガスにて十分な乾燥ができれば、希釈ガスの追加は無くてもよい。
以下に上記したガス処理装置を用いた実施例について説明する。
<実施例1>
上記説明した図1に示すガス処理装置1を用いて以下の処理を実施した。被処理ガスの一例となる有機溶剤含有ガスには塩化メチレンを5000ppm含む25℃の被処理ガスを、風量4.0Nm3/minとした。また各ダクトは丸ダクトを使用して接続した。吸着材には活性炭素繊維を用いた。
まず、被処理ガスを、ガス処理装置1の被処理ガス供給流路L10aに供給する。風量8.0Nm3/minで送風機F1aより吸着工程となっている第1処理槽101aに送風した。第1処理槽101で処理された後のガスは処理ガスとしてガス処理装置1の系外へ排出した。
第1処理槽101aが吸着工程を行っている間、第2処理槽102aは脱着用蒸気を導入して脱着工程を行った。この時、L80a、L82aを介してL30a上の処理ガスのうち0.5Nm3/minを、第2処理槽102bにある処理槽下流チャンバー102Ca内へパージガスとして供給した。パージガスは被処理ガス供給流路L10aに導入された。
第1処理槽101aから排出される吸着工程出口ガスの塩化メチレン濃度が50ppmに達した時点で工程を切り替えた。第一吸着槽101aおよび102aが吸着工程と脱着工程をそれぞれ2100回繰り返すまで処理を実施した。
吸着工程および脱着工程を2100回行った時点での処理ガスの塩化メチレン濃度は平均7ppmであった。
<実施例2>
上記説明した図2に示すガス処理装置2を用いて以下の処理を実施した。被処理ガスの一例となる有機溶剤含有ガスには塩化メチレンを27000ppm含む25℃の被処理ガスを、風量2.2Nm3/minとした。また各ダクトは丸ダクトを使用して接続した。吸着材には活性炭素繊維を用いた。
まず、被処理ガスを、ガス処理装置2の被処理ガス供給流路L10bに供給する。風量2.2Nm3/minで送風機F1bより第1吸着工程となっている第1処理槽101bに送風した。続いて第1処理槽101bから排出される第1吸着工程出口ガスには、第2吸着工程入口ガスとして第2吸着工程となっている第2処理槽102bに送風機F2bによって送風された。この時、第2吸着工程入口ガスは2.9Nm3/min、50℃になるように希釈ガスとパージガスで調整された。第2処理槽102で処理された後のガスは処理ガスとしてガス処理装置2の系外へ排出した。
第1処理槽101bが第1吸着工程を、第2処理槽102bが第2吸着工程を行っている間、第3処理槽103bは脱着用蒸気を導入して脱着工程を行った。この時、L80b、L83bを介してL30b上の処理ガスのうち0.5Nm3/minを、第3処理槽103bにある処理槽下流チャンバー103Cb内へパージガスとして供給した。
第1処理槽101bから排出される第1吸着工程出口ガスの塩化メチレン濃度が1300ppmに達した時点で工程を切り替えた。第1吸着槽101b、102bおよび103bが第1吸着工程、脱着工程および第2吸着工程をそれぞれ2100回繰り返すまで処理を実施した。
第1吸着工程、脱着工程および第2吸着工程を2100回処理した時点での処理ガスの塩化メチレン濃度は平均8ppmであった。
<比較例1>
実施例1と同じ被処理ガスを、実施例1と同様、ガス処理装置1で処理した。ただし、脱着工程における処理槽の処理槽下流チャンバー内のパージを行わず、パージガス供給流路L81a、L82aとパージガス取出し流路は閉とした。その結果、処理ガスの塩化メチレン濃度は平均36ppmであった。
<比較例2>
実施例2と同じ被処理ガスを、実施例2と同様、ガス処理装置2で処理した。ただし、脱着工程における処理槽の処理槽下流チャンバー内のパージを行わず、パージガス供給流路L81b~L83bとパージガス取出し流路は閉とした。その結果、処理ガスの塩化メチレン濃度は平均30ppmであった。
以上からわかるように、実施例は比較例に対して、パージを実施するための流路を有しているため、パージを実施することでよりガス処理装置の除去性能を向上させることができる。
なお、上記開示した実施形態および各実施例はすべて例示であり制限的なものではない。また、実施の形態および各実施例で開示した構成を適宜組み合わせた実施の形態や実施例も本発明に含まれる。つまり、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって有効であり、特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内のすべての変更・修正・置き換え等を含むものである。
本発明のガス処理装置により、有機溶剤の除去率を向上させることができ、産業上有用である。
1 ガス処理装置
101a 第1処理槽
101Aa 第1吸着材
102a 第2処理槽、
102Aa 第1吸着材
101Ca,102Ca 処理槽下流チャンバー
110a 水蒸気供給部
120a セパレータ
130a 排水処理設備
150a 制御部、
L10a 被処理ガス供給流路
L31a,L32a 取出し流路
L41a,L42a 水蒸気供給流路
L51a,L52a 有機溶剤回収流路
L60a 再供給流路
L81a,L82a パージガス供給流路
L91a,L92 パージガス取出し流路
V41b,V42a、V81a,V82a、V91a,V92a 開閉弁
V101a,102a、V201a,202a 開閉ダンパー
F1a 送風機(被処理ガス供給部)
2 ガス処理装置
101b 第1処理槽
101Ab 第1吸着材
102b 第2処理槽
102Ab 第1吸着材
103b 第3処理槽
103Ab 第1吸着材、
101Cb~103Cb 処理槽下流チャンバー
110b 水蒸気供給部
120b セパレータ
130b 排水処理設備
140b 加熱器
150b 制御部
152b 温度センサ
L10b 被処理ガス供給流路
L21b~L23b 連結流路
L31b~L33b 取出し流路
L41b,L42b 水蒸気供給流路
L51b~L53b 有機溶剤回収流路
L60b 再供給流路
L70b 希釈ガス供給流路
L81a~L82b パージガス供給流路
L91b~L93b パージガス取出し流路
V11b~V13b,V21b~V26b,V31b~V33b,V41b~V43b 開閉弁
V70b,V81b~V83b,V91b~V93b 開閉弁
V101b~V103b,V201b~V203b 開閉ダンパー
F1b 送風機(被処理ガス供給部)

Claims (9)

  1. 有機溶剤の吸脱着が可能な吸着材を有し、前記有機溶剤を含有した被処理ガスを前記吸着材に接触させることで前記吸着材にて前記有機溶剤を吸着する吸着処理と、水蒸気により前記吸着材から前記有機溶剤を脱着する脱着処理とを交互に行う処理槽を備えたガス処理装置において、
    前記処理槽は、前記吸着材にて吸着処理された後の被処理ガスである処理ガスが導入される処理槽下流チャンバーを有し、
    前記処理槽下流チャンバーには、前記処理ガスを排出する取出し流路と、当該処理槽下流チャンバーをパージするパージガスを供給するパージガス供給流路と、当該処理槽下流チャンバーから前記パージガスを排出するパージガス取出し流路と、が接続している、ことを特徴とするガス処理装置。
  2. 前記水蒸気が前記処理槽に供給されている間、当該処理槽が有する前記下流チャンバーに前記パージガスが供給されることを特徴とする、請求項1に記載のガス処理装置。
  3. 前記パージガス取出し流路の端部は、前記処理槽に前記被処理ガスを供給する被処理ガス供給流路に接続していることを特徴とする請求項1に記載のガス処理装置。
  4. 前記取出し流路と前記パージガス供給流路とは、少なくとも一部が共有されていることを特徴とする請求項1に記載のガス処理装置。
  5. 前記パージガス供給流路の端部は、前記取出し流路に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のガス処理装置。
  6. 前記処理槽を複数備え、そのうちの一部にて前記吸着処理を行い、残りで前記脱着処理を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか1に記載のガス処理装置。
  7. 前記処理槽を3つ以上備え、そのうちの一部にて前記脱着処理を行い、残りの前記処理槽は連結流路にて直列多段接続され前記吸着処理を行う、請求項1から5のいずれか1に記載のガス処理装置。
  8. 前記連結流路と前記パージガス取出し流路とは、少なくとも一部が共有されていることを特徴とする請求項7に記載のガス処理装置。
  9. 前記パージガス取出し流路の端部は、前記連結流路に接続されていることを特徴とする請求項7に記載のガス処理装置。
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