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JP7361648B2 - 磁気センサ装置 - Google Patents

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JP7361648B2 JP2020057014A JP2020057014A JP7361648B2 JP 7361648 B2 JP7361648 B2 JP 7361648B2 JP 2020057014 A JP2020057014 A JP 2020057014A JP 2020057014 A JP2020057014 A JP 2020057014A JP 7361648 B2 JP7361648 B2 JP 7361648B2
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Description

本発明は磁気センサ装置に関するものである。
ホール素子を用いた磁気センサ装置は、磁場感度を所望の値に調整する機構が必要であり、自己補正する手段が提案されている。通常のスピニング動作の2つのフェーズのそれぞれの期間を半分に分けて、基準磁場信号を検出する時間に割り当てて、その変動に応じて被測定磁場応答信号の磁場感度変動を補正する駆動方法が知られている(特許文献1参照)。また、無磁場時のオフセット電圧を除去する駆動方法として、スピニングカレント法が知られている(特許文献2参照)。
特表第2014-517919号公報 特開第2008-309626号公報
特許文献1は、時分割処理のため、被測定磁場応答信号処理時間の半分を基準磁場信号検出時間に割り当てているので、全時間を被測定磁場応答信号処理時間とする場合よりも磁場検出のSNが劣化する。また、特許文献1は、複数のホール素子を必要としており、ホール素子同士のミスマッチによって、残留磁場が影響するよりも大きなオフセットとなる可能性がある。
本発明の磁気センサ装置は、磁気センサ回路と、チョッパ変復調回路と、帰還回路と、電流入力端子と、電圧入力端子と、出力端子とを備え、前記磁気センサ回路は、1個もしくは並列に接続された1組のホール素子と、磁場発生回路とを有し、前記チョッパ変復調回路は、出力が増幅器に接続された第1のミキサーと、出力が第2のミキサーに接続された増幅器と、第2のミキサーとを有し、前記帰還回路は、第3のミキサーと電圧電流変換回路とを有し、前記電流入力端子と前記帰還回路が前記磁気センサ回路に接続され、前記磁気センサ回路が前記チョッパ変復調回路に接続され、前記チョッパ変復調回路が前記出力端子と前記帰還回路に接続され、前記電圧入力端子が前記帰還回路に接続されることを特徴とする。
また本発明の磁気センサ装置は、 磁気センサ回路と、チョッパ変復調回路と、帰還回路と、電流入力端子と、電圧入力端子と、出力端子とを備え、前記磁気センサ回路は、1個もしくは並列に接続された1組のホール素子と、電流供給回路とを有し、前記チョッパ変復調回路は、出力が増幅器に接続された第1のミキサーと、出力が第2のミキサーに接続された増幅器と、第2のミキサーとを有し、前記帰還回路は、第3のミキサーと電圧電流変換回路とを有し、前記電流入力端子と前記帰還回路が前記磁気センサ回路に接続され、前記磁気センサ回路が前記チョッパ変復調回路に接続され、前記チョッパ変復調回路が前記出力端子と前記帰還回路に接続され、前記電圧入力端子が前記帰還回路に接続されることを特徴とする。
本発明の目的は、1個もしくは並列に接続された1組のホール素子で、常時、磁場測定感度を調整しながら出力できる磁気センサ装置を提供することにある。
第一の実施形態に係る磁気センサ装置の一例を示すブロック図である。 第一の実施形態に係る磁気センサ回路の一例を示す回路図である。 第一の実施形態に係るホール素子のスピニングカレント状態を説明する図である。 第一の実施形態に係るチョッパ変復調回路と帰還回路の一例を示すブロック図である。 第一の実施形態に係るミキサー回路の一例を示す回路図である。 第一の実施形態に係る各クロック信号の一例を示すタイミングチャートである。 第一の実施形態に係る各クロック信号の一例を示す表である。 第一の実施形態に係るローパスフイルタ(以下LPFと記す)の一例を示す回路図である。 第一の実施形態に係るLPFの別の一例を示す回路図である。 第一の実施形態に係るLPFの別の一例を示す回路図である。 第一の実施形態に係るLPFの別の一例を示す回路図である。 第一の実施形態に係るLPFの別の一例を示す回路図である。 第一の実施形態に係るgm増幅器の一例を示す回路図である。 第一の実施形態に係るクロック発生器の一例を示す図である。 第一の実施形態に係るI側のチョッパ変復調の動作を説明するブロック図である。 第一の実施形態に係るQ側のチョッパ変復調の動作を説明するブロック図である。 第一の実施形態に係るI側の周波数領域での振る舞いを示した図である。 第一の実施形態に係るQ側の周波数領域での振る舞いを示した図である。 第一の実施形態に係る制御ループのボード線図である。 第一の実施形態に係る帰還回路のデジタル回路構成の一例を示すブロック図である。 第二の実施形態に係る磁気センサ装置の一例を示すブロック図の一例である。 第二の実施形態に係る磁気センサ回路の一例を示す回路図である。 第二の実施形態に係るホール素子のスピニングカレント状態を説明する図である。
以下、本発明の磁気センサ装置について図面を参照して説明する。
(第一の実施形態)
図1に基づいて、本発明の第1の実施形態の磁気センサ装置1について説明する。第1の実施形態の磁気センサ装置1は、磁気センサ回路2と、チョッパ変復調回路3と、帰還回路4と、電流Ibias入力端子と、基準電圧Vref入力端子と、5個のクロック入力端子と、電圧Vout出力端子とを備える。磁気センサ装置1は、定電流源からの電流Ibiasと、定電圧源からの基準電圧Vrefと、5個のクロック信号とを入力することで、ホール素子21で測定した被測定磁場に対応する信号を、電圧Vout出力端子から出力する。
磁気センサ装置1の内部回路について説明する。磁気センサ回路2は、ホール素子21に印加される磁場を測定し、測定した信号をチョッパ変復調回路3に出力する。チョッパ変復調回路3は、入力された信号をチョッパ変調し、増幅し、チョッパ復調し、測定した磁場に対応する信号を電圧Vout出力端子へ出力する。同時に、チョッパ変復調回路3は、増幅した信号を分岐させて帰還回路4に出力する。帰還回路4は、入力された信号と基準電圧Vrefから、ホール素子21の感度を調整する電流Igmを生成する。電流Igmは、電流Ibiasと加算されて磁気センサ回路2へ供給される。
図2に基づいて、ホール素子21で磁場を測定する磁気センサ回路2について説明する。磁気センサ回路2は、スピニングカレント動作を行うホール素子21と、スイッチ回路22と、ホール素子21に基準磁場を印加する基準磁場発生回路23を備える。ホール素子21は、スイッチ回路22で接続を切替えスピニングカレント法による動作で、磁気印加の無い時の出力信号のオフセット電圧を除去する。スイッチ回路22は、電流入力端子と、GND接続端子と、4個のホール素子接続端子と、クロック入力端子と、2個の出力端子を有する。
ホール素子21のスピニングカレント動作の概要を、図3に示す。ホール素子21は、端子a~dの4端子を有し、スイッチ回路22と接続されている。ホール素子21は、スピニングカレント状態0の時に、電流Iが端子aへ供給され端子cから排出される。、ホール素子21は、端子bと端子dの間に、ホール素子21に垂直な磁場に比例し且つ電流Iに比例した電位を生成し、端子bから電圧Vbと、端子dから電圧Vdとして出力する。ホール素子21は、スピニングカレント状態1の時に、電流Iがホール素子21の端子bへ供給され端子dから排出される。ホール素子21は、ホール素子21に垂直な磁場に比例しかつ電流Iに比例した電位を生成し、端子aから電圧Vaと、端子cから電圧Vcとして出力する。スピニングカレント状態0とスピニングカレント状態1の切換えは、クロックCPspをスイッチ回路22に供給して行う。スイッチ回路22は、第1の出力端子からVd乃至Va(以下Vd/Vaと記す)を、第2の出力端子からVb乃至Vc(以下Vb/Vcと記す)を出力する。なお、ホール素子21は、1個のホール素子の例で説明したが、電気的に1個のホール素子と等価である、全ての端子を並列に接続した複数のホール素子でも良い。複数のホール素子の並列接続は、小型のホール素子では駆動能力が不足であり、ホール素子を設置するスペースの形状に制約がある場合に有効な方法である。
図2に基づいて、基準磁場発生回路23について更に説明する。基準磁場発生回路23は、コイル24と、定電流源25と、インバータ26,27と、スイッチ回路28とを有する。定電流源25は、スイッチ回路28に接続される。スイッチ回路28は、スイッチ28-1~28-4の4つのスイッチを有し、インバータ26、27を介して供給されるクロックCPpltによって制御される。スイッチ回路28は、クロックCPpltによって、定電流源25から供給される電流が、コイル24に供給される時の電流の向きを切り替える。例えば、クロックCPpltがハイレベルHの時、スイッチ28-1とスイッチ28-2がオンとなり、定電流源25の第1の端子がコイル24の第1の端子に接続され、定電流源25の第2の端子がコイル24の第2の端子に接続される。クロックCPpltがローレベルLの時、スイッチ28-3とスイッチ28-4がオンとなり、定電流源25の第1の端子がコイル24の第2の端子に接続され、定電流源25の第2の端子がコイル24の第1の端子に接続される。
基準磁場発生回路23は、定電流源25で作られる電流をコイル24に供給し、基準となる磁場を生成し、ホール素子21にコイル24で生成した磁場を印加する。コイル24は、生成する磁場がホール素子21の磁場感度が最も高い方向に効率よく印加出来るように配置される。コイル24は、効率よく磁場が生成出来るのであればどのようなコイル形状でもよい。例えばコイル24に大電流の供給が可能なら、コイル24は1本の導線でもよい。
基準磁場発生回路23で生成する基準磁場は、クロックCPpltをインバータ26、27を介してスイッチ回路28に供給して作られ、大きさが一定で磁場方向が交互に変わる交流磁場である。
基準磁場発生回路23は、次に説明するタイミングで基準磁場を生成し、ホール素子21に印加する。
基準磁場発生回路23は、スピニングカレント状態0の時に、クロックCPpltによってコイル24に供給する電流の方向を切替え、ホール素子21に印加される基準磁場の向きを、デューティー比50%で切替える。基準磁場発生回路23は、スピニングカレント状態1の時も同様に、クロックCPpltによってコイル24に供給する電流の方向を切替え、ホール素子21に印加される基準磁場の向きを、デューティー比50%で切替える。
磁気センサ回路2は、ホール素子21が出力する信号Vd/VaとVb/Vcを出力する。基準磁場発生回路23から印加される磁場に対応して、磁気センサ回路2が出力する信号は、今後パイロット信号と呼ぶ。
磁気センサ回路2は、ホール素子21を貫く被測定磁場に対応する信号と、パイロット信号が重畳した信号を出力する。磁気センサ回路2が出力する信号Vd/VaとVb/Vcは、チョッパ変復調回路3へ出力される。
図4に基づいてチョッパ変復調回路3を説明する。チョッパ変復調回路3は、ミキサー10、12と、増幅器11と、LPF回路13とを有する。ミキサー10、12は、パッシブ型アナログ乗算器である。
磁気センサ回路2の出力する信号Vd/VaとVb/Vcは、チョッパ変復調回路3のミキサー10に入力される。ミキサー10の出力は、増幅器11へ入力される。増幅器11は、入力側にFET等を用いた高入力インピーダンスの増幅器を用いる。増幅器11の出力は、ミキサー12へ入力される。ミキサー12の出力は、LPF回路13に入力される。LPF回路13の出力は、電圧Vout出力端子から出力される。ミキサー12からLPF13回路への信号の流れを同相成分側(In-Phose側)と呼び、以降I側と表記する。
図5に基づいてミキサー10を説明する。ミキサー10は、インバータ31、32と、スイッチ回路33と、LO端子と、入力端子と、出力端子とを有する。LO端子には、クロックCPch0信号が入力される。
ミキサー10に入力される入力信号Vd/VaとVb/Vcは、差動信号であり正側信号をMIXinP、負側信号をMIXinNで示し、出力信号も差動信号であり正側信号をMIXoutP、負側信号をMIXoutNで示す。ミキサー12は、ミキサー10と同一の構成であり、LO端子にはクロックCPch1信号が入力される。ミキサー12の出力は、LPF13に入力され、低周波成分だけ磁気センサ装置1の電圧Vout出力端子から出力される。電圧Vout出力端子から出力される電圧Voutは、ホール素子21に印加された被測定磁場に対応する出力信号である。
チョッパ変復調回路3の動作について説明する。磁気センサ回路2から出力された信号Vd/VaとVb/Vcは、チョッパ変復調回路3のミキサー10に入力される。磁気センサ回路2から出力されたミキサー10への入力信号は、差動信号である。ミキサー10は、差動入力信号とクロックCPch0信号とをスイッチ回路33で乗算し、差動出力信号として出力する。ミキサー10から出力された差動出力信号は、増幅器11に入力される。増幅器11は、入力された差動入力信号をA倍に増幅し、増幅された差動出力信号が、ミキサー12に入力される。
I側のミキサー12は、増幅器11から出力された差動信号とクロックCPch1信号を乗算し、差動信号を出力する。ミキサー12が出力する差動信号は、LPF回路13に入力され、LPF回路13から電圧Voutが電圧Vout出力端子へ出力される。クロックCPch1信号は、ミキサー10に入力されるクロックCPch0信号と同一周波数同一位相である。ミキサー14は、増幅器11から出力された差動信号とクロックCPch2信号を乗算し、差動信号を出力する。
I側のLPF回路13は、被測定磁場の応答周波数帯域を通過帯とし、チョッパ変復調における現実のデバイスの遅延などの非理想動作によって生じるチョッピング周波数のスイッチングノイズや原理的に生じる磁場信号の2次サイドバンド波を除去し、測定した磁場に対応する信号を電圧Vout出力端子へ出力する。
図8は、LPF回路13の回路例である。図8のLPF回路13-1は、平衡信号である差動信号を不平衡信号に変換する平衡不平衡変換回路17と、3次アクティブ型LPF13-2を有する。平衡不平衡変換回路17と、3次アクティブ型LPF13-2は、一般的な回路構成であるので、説明は省略する。図9は、別の3次アクティブ型LPF回路13の例である。図9のLPF回路例は、差動信号が入力され、差動信号を出力する3次アクティブ型LPF13-3を有する。出力信号として、差動信号出力を選択する時には、こちらのLPF回路を選択する。3次アクティブ型LPF13-3は、一般的な回路構成であるので説明は省略する。
図4に基づいて帰還回路4を説明する。帰還回路4は、ミキサー14と、LPF回路15と、gm増幅器16とを有する。ミキサー14は、ミキサー10と同じ回路構成のパッシブ型アナログ乗算器である。gm増幅器16は、入力端子の電位差に比例した電流を出力するトランスコンダクタンス増幅器である。
ミキサー14は、増幅器11の出力とクロックCPch2が入力される。ミキサー14の出力は、LPF回路15に入力される。LPF回路15の出力は、電圧Vpltとしてgm増幅器16に入力される。gm増幅器16は、入力された電圧を、電流に変換して出力する。ミキサー14からLPF回路15への信号の流れを直交位相成分側(Quadrature側)と呼び、以降Q側と表現する。
Q側のミキサー14は、増幅器11から出力された差動信号とクロックCPch2信号を乗算し、差動信号をLPF回路15へ出力する。LPF回路15は、非常に低いカットオフ周波数(例えば10Hz)に設定され、ミキサー14が出力するパイロット信号から直流成分(電圧Vpltと記す)を分離してgm増幅器16へ出力する。
Q側のLPF回路15から出力される電圧Vpltは、基準磁場発生回路23からホール素子21に印加される磁場に対応する。gm増幅器16は、電圧Vpltと、外部から入力される基準電圧Vrefを比較し、比較結果を電流Igmに変換して出力する。gm増幅器16は、基準磁場に対応する電圧Vpltと、制御目標とする基準電圧Vrefとの誤差電圧を誤差電流Igmに変換して出力する。
帰還回路4の動作をまとめると、帰還回路4は、増幅器11の出力からミキサー14でパイロット信号を復調し、gm増幅器16でパイロット信号の直流成分を外部の基準電圧と比較して比較結果を電流に変換して出力する。
図10は、LPF回路15の回路例である。図10のLPF回路15-1は、平衡パッシブ型LPF15-2と、平衡不平衡変換回路17を有する。図11は、LPF回路15の別の回路例である。図11のLPF回路15-3は、平衡不平衡変換回路17と、不平衡パッシブ型LPF15-4を有する。図12は、不平衡パッシブ型LPF15-4と代替できる不平衡gmCフイルタ型LPF15-5の回路例である。これら平衡パッシブ型LPF15-2と、不平衡パッシブ型LPF15-4と、不平衡gmCフイルタ型LPF15-5は、一般的な回路構成であるので説明は省略する。
図13は、gm増幅器16の回路例である。gm増幅器16は、In+端子に外部の基準電圧Vrefを入力し、In-端子にLPF回路15が出力する電圧Vpltを入力し、In+端子とIn-端子の差電圧に比例した電流Igmを出力する。gm増幅器16は、一般的な回路構成であるので説明は省略する。
クロックCPplt信号と、クロックCPsp信号と、クロックCPch0信号と、クロックCPch1信号と,クロックCPch2信号とのタイミングチャートを図6に、周波数比と位相を図7に示す。図6は、縦軸が論理レベルを、横軸が時間を表す。クロックCPsp信号とクロックCPch0信号とクロックCPch1信号とは、同じ周波数で同じ位相である。クロックCPch2信号は、クロックCPsp信号と同じ周波数で位相が+90°異なっている。クロックCPplt信号は、クロックCPsp信号の2倍の周波数である。例えば、クロックCPsp信号の周波数は2MHzであり、クロックCPplt信号の周波数は4MHzである。5個のクロック信号は、それぞれ対応するスイッチ回路を制御するクロック信号であり、信号レベルは論理レベルに対応してスイッチ回路を制御できるレベルである。図14は、クロック信号を生成するクロック生成回路18の回路例である。一般的な回路であるので説明は省略する。
帰還回路4の出力する電流Igmは、外部の定電流源から供給される電流Ibiasと加算され、電流Iとして磁気センサ回路2に帰還される。磁気センサ回路2にあるホール素子21の出力電圧は、印加される磁場と電流Iとに比例するので、電流Igmによって磁気センサ回路2の感度を調整できる。
第1の実施形態の動作をまとめると、信号の流れは次のようになる。磁気センサ回路2は、電流Iに比例する被測定磁場に対応する信号と、同じく電流Iに比例するパイロット信号が重畳した信号をチョッパ変復調回路3へ出力する。チョッパ変復調回路3は、入力された信号をミキサー10でチョッパ変調し、増幅器11で増幅し、ミキサー12とLPF13で被測定磁場に対応する信号を復調して出力する(I側)。帰還回路4は、増幅器11の出力からミキサー14とLPF15でパイロット信号の直流成分(電圧Vplt)を復調し(Q側)、gm増幅器16で基準電圧Vrefとの差分を電流Igmに変換して出力する。電流Igmは、電流Ibiasと加算して電流Iとし、電流Iを磁気センサ回路2に帰還する。
次に同時にチョッパ変復調処理された被測定磁場に対応する信号(I側)とパイロット信号(Q側)が分離されるメカニズムを説明する。
図15はメインパスのチョッパ変復調動作を模式的に表したブロック図である。ここで
、Aは増幅率、x(t)は被測定磁場に対応する信号、y(t)は出力信号、z(t)は増幅器11の出力信号、p(t)はパイロット信号、w(t)は矩形搬送波でありクロックCPch0、クロックCPch1に対応し、wc/2πはチョッパ変調周波数である。被測定磁場に対応する信号x(t)とパイロット信号p(t)は矩形搬送波w(t)を乗算されA倍に増幅され、再びw(t)を乗算されy(t)となる。
矩形波w(t)はフーリエ級数で表わされ(4)式のように書ける。
w(t)^2を計算すると(5)式のようになり、三角関数の積和公式を用いて纏めると(6)式になる。
(6)式を項毎に整理すると、(7)式のようになる。
(7)式でn→∞、m→∞ とすると、式(8)、式(9)のようになる。
式(8)、式(9)より、(10)式のようにx(t)+p(t)を線形に増幅した出力y(t)が得られる。
p(t)は被測定磁場に対応する信号帯域外とするので、この後にLPFでx(t)を弁別すればよい。同様に図16は負帰還側のチョッパ変復調動作を模式的に表したブロック図である。ここで、v(t)は矩形搬送波(+90°)でありクロックCPch2に対応する。入出力関係を記述すると次のようになる。
また、ミキサー14に入力される復調用のLO入力はw(t)に対して90°進んだ矩形波v(t)であって(15)式で表される。
ここでw(t)・v(t)を計算すると(16)式のようになり、纏めると(17)式のようになる。
(17)式を項毎に揃えて0を補完すると(18)式となる。
(18)式の係数を項毎にライプニッツ級数とその奇数分の1倍に書き換えて(19)式を得る。
(18)式と(19)式は各項をそれぞれ下方向に係数を累積していくと誤差が0に収束していくことから両式は同等と見ることが出来る。よって(19)式を因数分解して(20)式を得る。
すなわち矩形波w(t)とv(t)の乗算は時間軸tを2分の1倍に圧縮したv(2t)になる。もともとパイロット信号p(t)は基準磁場発生回路23から作られる90°進んだチョッパ変調周波数の2倍の矩形波を想定しているから、ホール素子感度係数をBとすると次のようになる。
過程は省略するが、(22)式右辺はw(t)^2の場合と同様に計算すると1になる。
従って、(24)式最右辺のように出力y(t)にはA倍に線形増幅されたx(t)を2倍のチョッパ周波数にアップコンバートされたサイドバンド波とAB倍となったDC信号が現れる。
以上の考察を周波数領域にも展開する。各時間信号のフーリエ変換を次のように表す。
またデルタ関数を用いて(29)式(30)式のように書けるので、(14)式(15)式から(31)式(32)式が得られる。
図17と図18はX軸に角周波数、Y軸に虚数、Z軸に実数を取って、Z軸を重ねて図示しており、図17はI側のメインパス、図18はQ側の帰還信号のそれぞれ信号処理過程を表現している。被測定磁場に対応する信号のスペクトルをX(ω)として余弦の位相で正側にのみ在るものとする。パイロット信号p(t)のスペクトル列P(ω)はチョッパ周波数ωcの2倍で90°進んだ正弦の位相の矩形波であるので、2ωcを基本波とその奇数次高調波に分解され、Y軸に配置している。チョッパ変調搬送波W(ω)は余弦の位相であり(31)式がスペクトル列となるので、チョッパ変調はX(ω)+P(ω)を独立に同スペクトル列で周波数変換し加算して各々A倍したものがチョッパ変調波Z(ω)になる。ここまではI側とQ側とで共通である。
図17のI側のチョッパ復調について、チョッパ復調搬送波は変調時と同じW(ω)であるので、変調時の周波数変換と同じように周波数畳み込みを実行してやればY(ω)のようなスペクトルが推定できる。もともと時間領域では出力信号y(t)はチョッパ変調搬送波w(t)とは無関係となる(10)式が最終結果となるので次の(33)式と合わせて(34)式が得られる。
従って(34)式をフーリエ変換すると(35)式になり、図示されたY(ω)と一致する。
(35)式中のV(ω/2)はV(ω)の周波数軸を2倍に伸長したものなのでX(ω)の帯域と容易に分離出来る。即ちI側は必要帯域のLPFを追加することで、事前に重畳したパイロット信号p(t)の影響除去出来るということが分かる。図18のQ側のチョッパ復調についてはチョッパ復調搬送波が正弦位相のV(ω)であるので、同様の畳み込みでY(ω)が推定できる。同様に(24)式をフーリエ変換すると(36)式が得られる。
これらによりQ側には、被測定磁場応答信号と同じチョッパ変調信号処理を受けたパイロット信号由来のDC信号が現れる。
以上から、Q側ノード即ち図1の電圧Vpltは、メインパス即ち図1の磁気センサ回路2からミキサー10と増幅器11までの電気的特性に依存する磁場感度のモニターとすることが出来、さらにミキサー12とミキサー14とが特性が揃っており、かつLPF13及びLPF15の特性が十分予測可能ならば、電圧Voutの出力までの電気的特性に依存する磁場感度のモニターとすることが出来ることが分かる。
なお増幅器11の動作速度はチョッパ復調周波数より大幅に高いことが望ましいが、位相遅れが影響する場合は、ミキサー12とミキサー14のLO入力のチョッパ復調クロック経路にインバータ多段接続などで同等の遅延を生成する遅延回路を挿入すればよい。また、本体のホール素子21のスピニングオフセットが想定以上に大きい場合や、増幅器11のDCオフセットが無視出来ないような場合は増幅器11の前後にハイパスフイルタHPFを挿入してもよい。
次に磁場感度モニター即ち図1のQ側の電圧Vpltを利用した制御方法について説明する。これまでの説明から電圧Vout及び電圧Vpltのベースバンドの電圧はミキサーの影響を排除しているので、図1の磁気センサ装置1は線形システムと見なせる。ここで、基準磁場発生装置23の出力をB[T]、ホール素子21の磁場感度をS[V/AT]、
LPF15を1次とし伝達関数を1/(sτ1+1)、gm増幅器16のトランスコンダクタをC(s)[A/V]とすると、帰還回路4を含むループの基準電圧Vrefから電圧Vpltまでの一巡伝達関数G(s)は(37)式のようになる。
gm増幅器16のトランスコンダクタC(s)の伝達関数は(38)式で表されるが、複数ある極のうち最も0に近い極-1/τ2を残して他を無視できるような1次が支配的な特性を持つものとして(37)式を書き換えると(39)式になる。
これを基にボード線図を表すと図19のようになる。
これよりこの系の安定条件は(40)式のようになる。
通常では設計パラメータはτ1>>τ2とするτ1であり、ABCSは不要な2次のサイドバンド波を抑圧出来る程度に定めればよい。
今回は簡単のためLPF15は1次として制御の速さを犠牲にしたが、緻密な安定性確保が可能ならば、1次に限るわけではない。
結果として、基準電圧Vrefを制御目標として電圧Vpltを制御することが出来、このことは同時に出力の電圧Voutを制御することになる。
また、デジタル処理を利用すれば前記制御より高速に処理することが可能である。即ちgm増幅器16を例えば図20のように置き換えることも可能である。ここで、gm増幅器16は、減算器40と、ADコンバータ(ADC)41と、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)42と、電流出力DAコンバータ(DAC)43とに置き換えている。減算器40とADC41は合わせてもよく、単純な1bitのラッチコンパレータでもよいがチョッパ変調周波数ωcの4倍以上の動作速度が望ましい。DSP42はチョッパ復調信号に重畳する2次のサイドバンドを落とすためのバンドリジェクションフイルタ(BRF)であり、DAC43は比較的分解能が高い電流出力型DACとする。
図18から理解できるが、電圧Vpltにとっては被測定磁場応答信号の2次のサイドバンド波が支配的な妨害波であるのでDSP42で強力に減衰させれば、LPF15の負担が軽くなり、カットオフ周波数を上げる、すなわちτ1を減らして閉ループの帯域を広げることが可能となる。特にDAC43の分解能の粗さによってハンチングが気になる場合は、不感条件を設けて動作停止を図ることも安定化の手段の一つである。
(第二の実施形態)
図21に基づいて、本発明の第2の実施形態の磁気センサ装置5について説明する。第2の実施形態の磁気センサ装置5は、磁気センサ回路6と、チョッパ変復調回路3と、帰還回路4と、電流Ibias入力端子と、基準電圧Vref入力端子と、5個のクロック入力端子と、電圧Vout出力端子とを備える。第2の実施形態と第1の実施形態との違いは図1の磁気センサ回路2が磁気センサ回路6に代替されていることが特徴である。第1の実施形態と同じ回路は、同じ番号を付与し、説明は省略する。
図22に基づいて、ホール素子21で磁場を測定する磁気センサ回路6について説明する。磁気センサ回路6は、スピニングカレント動作を行うホール素子21と、スイッチ回路56と、2個の抵抗57、58と、ホール素子21に電流を供給する電流供給回路50を備える。ホール素子21は、スイッチ回路56で接続を切替えるスピニングカレント法による動作で、磁気印加の無い時の出力信号のオフセット電圧を除去する。スイッチ回路56は、2個の電流入力端子と、GND接続端子と、4個のホール素子接続端子と、クロック入力端子と、2個の出力端子を有する。ホール素子21は、端子a~dの4端子を有し、スイッチ回路56と接続されている。ここで、第1の抵抗57は、ホール素子21の端子cとスイッチ回路56との間に直列に接続され、第2の抵抗58は、ホール素子21の端子dとスイッチ回路56との間に直列に接続される。
図23に基づいて、ホール素子21に供給のスピニングカレント動作について説明する。スピニングカレント動作は、第1の実施形態と図3で説明した動作と同様であるが、2個の抵抗の付加と、電流iの入出力が第1の実施形態と異なる。ホール素子21の出力を増幅する後段の増幅器11は高入力インピーダンスの増幅器であるので、電流iは2個の抵抗とホール素子21を経てGNDへ流れる。
ホール素子21は、スピニングカレント状態0の時に、電流Iが端子aへ供給され、端子cから排出され抵抗58を経てGNDへ流れる。ホール素子21は、端子bと端子dの間に、ホール素子21に垂直な磁場に比例し且つ電流Iに比例した電位を生成し、端子bから電圧Vbと、端子dから抵抗57を経て電圧Vdとして出力する。一方で、抵抗57の抵抗値と電流iの積がホール素子21の出力にオフセット電圧として加わる。電圧Vdは、ホール素子21の生成するホール電圧とオフセット電圧の和となる。同時に抵抗58の両端にも電流iで電圧降下が発生する。ホール素子21の出力は、差動信号であるので、抵抗58の両端に発生する電圧降下はホール素子21の出力に影響しない。
ホール素子21は、スピニングカレント状態1の時に、電流Iが端子bへ供給され、端子dから排出され抵抗57を経てGNDへ流れる。ホール素子21は、端子aと端子cの間に、ホール素子21に垂直な磁場に比例しかつ電流Iに比例した電位を生成し、端子aから電圧Vaと、端子cから抵抗58を経て電圧Vcとして出力する。一方で、抵抗58の抵抗値と電流iの積がホール素子21の出力にオフセット電圧として加わる。電圧Vcは、ホール素子21の生成するホール電圧とオフセット電圧の和となる。同時に抵抗57の両端にも電流iで電圧降下が発生する。ホール素子21の出力は、差動信号であるので、抵抗57の両端に発生する電圧降下はホール素子21の出力に影響しない。
抵抗57および抵抗58で生じる電圧降下は、被測定磁場に対応してホール素子21に生じるホール電圧と同程度に設定する。抵抗57および抵抗58で生じる電圧降下を調整するため、抵抗57および抵抗58の抵抗値は、外部からの信号やトリミングによって調整できるようにしても良い。電流iを電流Iに比例させ、抵抗57と抵抗58をホール素子21と同じプロセスレシピで作製すれば、抵抗57および抵抗58で生じる電圧は、被測定磁場によってホール素子21に生じるホール電圧と相関する。抵抗57および抵抗58で生じる電圧は、ホール素子21の感度モニターとして利用することができる。
スピニングカレント状態0とスピニングカレント状態1の切換えは、クロックCPspをスイッチ回路56に供給して行う。スイッチ回路56は、第1の出力端子からVd/Vaを、第2の出力端子からVb/Vcを出力する。
図22に基づいて、電流供給回路50について説明する。電流供給回路50は、2個のカレントミラー回路51、52と、スイッチ回路53と、2個のインバータ54,55と、電流入力端子と、2個の電流出力端子とを有する。カレントミラー回路51は、3個のMOSトランジスタ60、61、62を有する。カレントミラー回路52は、3個のMOSトランジスタ63,64,65を有する。MOSトランジスタ60とMOSトランジスタ61のミラー比は、1対1とする。MOSトランジスタ63とMOSトランジスタ64のミラー比は、1対1とする。電流入力端子から入力された電流Iは、MOSトランジスタ60に流れ、MOSトランジスタ61に電流Iとしてカレントミラーされる。MOSトランジスタ61にカレントミラーされた電流Iは、MOSトランジスタ63に流れ、MOSトランジスタ64に電流Iとしてカレントミラーされる。MOSトランジスタ64にカレントミラーされた電流Iは、スイッチ回路56を経て、ホール素子21に供給される。
MOSトランジスタ65は、電流IをMOSトランジスタ63と所定のミラー比でカレントミラーし、電流iを生成する。ミラー比は、前述のように電流iと抵抗57または抵抗58との電圧降下が、ホール素子21で生成するホール電圧と同程度となるような電流iとなるよう決定する。MOSトランジスタ65は、複数のMOSトランジスタを並列接続して構成しておき、外部からの信号やトリミングで一部のMOSトランジスタを切り離してミラー比を調整できるようにしても良い。MOSトランジスタ65と同様に、MOSトランジスタ62は、電流IをMOSトランジスタ60と所定のミラー比でカレントミラーし、電流-iを生成する。MOSトランジスタ62も、外部からの信号やトリミングで切り離せる複数のMOSトランジスタを並列接続して構成しても良い。
電流iと電流-iは、クロックCPpltによって一方が選択され、スイッチ回路56を経て、更に抵抗57もしくは抵抗58を経て、ホール素子21に供給される。電流供給回路50は、スピニングカレント状態0の時に、クロックCPpltによってホール素子21に供給する電流iと電流-iをデューティー比50%で切り替え、スピニングカレント状態1の時にも同様に、クロックCPpltによってホール素子21に供給する電流iと電流-iをデューティー比50%で切り替える。電流iと電流-iに対応して、磁気センサ回路6が出力する信号は、第1の実施形態と同様にパイロット信号と呼ぶ。
磁気センサ回路6は、ホール素子21を貫く被測定磁場に対応する信号と、パイロット信号が重畳した信号を出力する。磁気センサ回路6が出力する信号Vd/VaとVb/Vcは、チョッパ変復調回路3へ出力される。チョッパ変復調回路3以降の回路構成および動作は、第1の実施形態と同じである。
本実施形態の磁気センサ装置によれば、被測定磁場に対応する信号(I側)とパイロット信号(Q側)の周波数直交性を利用することで、時分割動作によらず、常時Q側信号によってI側信号の磁場測定感度を調整しながら磁気センサ装置を動作させることができる。
1、5 磁気センサ装置
2、6 磁気センサ回路
3 チョッパ変復調装置
4 帰還回路4
10、12、14 ミキサー
11 増幅器
16 gm増幅器
21 ホール素子
23 基準磁場発生回路
41 ADコンバータ
42 デジタルシグナルプロセッサ
43 DAコンバータ
50 電流供給回路

Claims (5)

  1. 磁気センサ回路と、チョッパ変復調回路と、帰還回路と、電流入力端子と、電圧入力端子と、出力端子とを備え、
    前記磁気センサ回路は、1個もしくは並列に接続された1組のホール素子と、磁場発生回路とを有し、
    前記チョッパ変復調回路は、出力が増幅器に接続された第1のミキサーと、出力が第2のミキサーに接続された増幅器と、第2のミキサーとを有し、
    前記帰還回路は、第3のミキサーと電圧電流変換回路とを有し、
    前記電流入力端子と前記帰還回路が前記磁気センサ回路に接続され、
    前記磁気センサ回路が前記チョッパ変復調回路に接続され、
    前記チョッパ変復調回路が前記出力端子と前記帰還回路に接続され、
    前記電圧入力端子が前記帰還回路に接続されることを特徴とする磁気センサ装置。
  2. 磁気センサ回路と、チョッパ変復調回路と、帰還回路と、電流入力端子と、電圧入力端子と、出力端子とを備え、
    前記磁気センサ回路は、1個もしくは並列に接続された1組のホール素子と、電流供給回路とを有し、
    前記チョッパ変復調回路は、出力が増幅器に接続された第1のミキサーと、出力が第2のミキサーに接続された増幅器と、第2のミキサーとを有し、
    前記帰還回路は、第3のミキサーと電圧電流変換回路とを有し、
    前記電流入力端子と前記帰還回路が前記磁気センサ回路に接続され、
    前記磁気センサ回路が前記チョッパ変復調回路に接続され、
    前記チョッパ変復調回路が前記出力端子と前記帰還回路に接続され、
    前記電圧入力端子が前記帰還回路に接続されることを特徴とする磁気センサ装置。
  3. 前記第1~第3のミキサーは、スイッチで構成されたパッシブ乗算器であることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の磁気センサ装置。
  4. 前記電圧電流変換回路は、トランスコンダクタンス増幅器であることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の磁気センサ装置。
  5. 前記電圧電流変換回路は、ADコンバータと、デジタルシグナルプロセッサと、電流出力DAコンバータとを有することを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の磁気センサ装置。
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