JP7348582B2 - 光送信器及び光送信における周波数制御方法 - Google Patents
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Description
本発明は、光送信器及び光送信における周波数制御方法に関する。
従来の光サブキャリア多重信号の伝送では、光送信器に光IQ変調器を用いた搬送波抑圧型の光サブキャリア多重信号を利用している。この場合、光受信器では、光イントラダイン検波を用いることで光サブキャリア多重信号を復調する。これにより、光イントラダイン検波時において干渉雑音による信号性能劣化の影響を低減している。
図13は、従来技術における光伝送システム1000の構成を表す図である。図13では、光伝送システム1000を、PON(Passive Optical Network)システムに適用した場合を示している。光伝送システム1000は、N台のONU(Optical Network Unit)100-1~100-N(Nは1以上の整数である。)と、1台のOLT(Optical Line Terminal)110とを備える。ONU100-1~100-NとOLT110とは、光スプリッタ120を介して光ファイバで接続されている。
光スプリッタ120は、ONU100-1~100-Nそれぞれから出力された光信号を多重してOLT110に出力する。光スプリッタ120は、OLT110から出力された光信号を分波してONU100-1~100-Nに出力する。
ONU100は、例えば通信サービスの提供を受ける加入者の宅内に設置される。ONU100は、光送信器及び光受信器を備える。
OLT110は、例えば収容局に設置される。OLT110は、光送信器及び光受信器を備える。光受信器は、例えば、光スプリッタ120によって多重されたサブキャリア多重信号を受信する。
OLT110は、例えば収容局に設置される。OLT110は、光送信器及び光受信器を備える。光受信器は、例えば、光スプリッタ120によって多重されたサブキャリア多重信号を受信する。
各ONU100-1~100-Nが備える光送信器は、同一周波数(f0)のレーザ出力を、送信データが重畳された電気段のサブキャリアで光変調することによって変調信号を生成する。各ONU100で生成された変調信号は、光スプリッタ120で合流し、光サブキャリア多重されてOLT110に伝送される。
図13では、ONU100-1~100-Nがそれぞれ、f0±Δf,f0±2Δf,・・・,f0±NΔfの位置の光サブキャリアを生成する場合を示している。例えば、ONU100-1がf0±Δfの位置の光サブキャリアを生成し、ONU100-2がf0±2Δfの位置の光サブキャリアを生成し、ONU100-Nがf0±NΔfの位置の光サブキャリアを生成する。すなわち、1台のONU100が1つの光サブキャリアを生成する場合を示しているが、1台のONU100が複数の光サブキャリアを生成する場合もある。
ONU100-1~100-Nのそれぞれが図13に示す光サブキャリアの変調信号を送信する場合、OLT110で受信されるサブキャリア多重信号は搬送波が同一周波数(f0)で重畳される。図14~図16において従来の光送信器について説明する。
図14は、従来のアナログ方式による光送信器150の機能構成を表すブロック図である。光送信器150は、シンボルマッパ151、発振器152、変調回路153、レーザ154及び光強度変調器155を備える。
シンボルマッパ151は、外部から入力されたデータ信号を変調方式に応じてマッピングする。発振器152は、周波数kΔf(k=1,2,・・,N)の正弦波(サブキャリア)を出力する。
変調回路153は、発振器152から出力されたサブキャリアを、シンボルマッパ151によりマッピングされたデータで変調する。レーザ154は、周波数f0の光信号を光強度変調器155に出力する。
光強度変調器155は、レーザ154の出力光を、変調回路153によって変調されたサブキャリアで光変調する。具体的には、光強度変調器155は、レーザ154の出力光の強度を、変調回路153によって変調されたサブキャリアで光変調することによって変調信号を生成する。
図15は、従来のデジタル方式による光送信器150aの機能構成を表すブロック図である。光送信器150aは、シンボルマッパ151-1~151-n、レーザ154、シリアルパラレル変換部156、エルミート対称化部157、周波数シフト部158-1~158-2n、加算器159、D/A変換器160及び光強度変調器161を備える。周波数シフト部158-1~158-2nの台数は、シンボルマッパ151の2倍の台数である。
シリアルパラレル変換部156は、外部から入力されたデータ信号を2N列に並列化する。例えば、シリアルパラレル変換部156は、データ信号をシンボルマッパ151-1~151-nの台数分並列化する。シンボルマッパ151-1~151-nは、並列化されたデータ信号を変調方式に応じてマッピングする。マッピングされたデータ信号は、エルミート対称化部157に入力される。
エルミート対称化部157は、入力されたマッピングされたデータ信号を、ゼロ周波数を中心として複素共役になるようにサブキャリアにデータを配置する。これにより、エルミート対称化部157は、並列化されたデータ信号の実数成分と虚数成分とを生成することができる。周波数シフト部158-1~158-2nは、エルミート対称化部157から出力された並列データを、周波数軸上で重ならないように移動する。周波数シフト部158-1~158-nは、上測波帯成分の並列データを、周波数軸上で重ならないように移動する。周波数シフト部158-n+1~2nは、下測波帯成分の並列データを、周波数軸上で重ならないように移動する。
加算器159は、周波数シフト部158-1~158-2nそれぞれから出力されたデータ信号を加算することによって周波数サブキャリア多重信号を生成する。D/A変換器160は、周波数サブキャリア多重信号をデジタルアナログ変換する。これにより、D/A変換器160は、電気段でIサブキャリア多重信号を生成する。
光強度変調器161は、レーザ154の出力光を、Iサブキャリア多重信号で光変調することによって変調信号を生成する。各ONU100で生成された変調信号は、光スプリッタ120で合流し、光サブキャリア多重されてOLT110に伝送される。
図16は、搬送波抑圧型の光サブキャリア多重信号を生成するための光送信器150bの機能構成を表すブロック図である。光送信器150bは、シンボルマッパ151-1~151-n(nは2以上の整数)、レーザ154、シリアルパラレル変換部156、周波数シフト部158-1~158-n、加算器159、D/A(Digital-to-Analog)変換器160-1~160-2及び光IQ変調器162を備える。
シリアルパラレル変換部156は、外部から入力されたデータ信号を2N列に並列化する。例えば、シリアルパラレル変換部156は、データ信号をシンボルマッパ151-1~151-nの台数分並列化する。
シンボルマッパ151-1~151-nは、並列化されたデータ信号を変調方式に応じてマッピングする。マッピングされたデータ信号は、周波数シフト部158-1~158-nに入力される。周波数シフト部158-1~158-nは、入力されたデータ信号を、周波数軸上で重ならないように移動する。
加算器159は、周波数シフト部158-1~158-nそれぞれから出力されたデータ信号を加算することによって周波数多重信号を生成する。D/A変換器160-1~160-2は、周波数多重信号をデジタルアナログ変換する。例えば、D/A変換器160-1は、周波数多重信号の実部(I成分)をデジタルアナログ変換する。例えば、D/A変換器160-2は、周波数多重信号の虚部(Q成分)をデジタルアナログ変換する。これにより、電気段でI成分とQ成分に分かれたサブキャリア多重信号が生成される。
レーザ154は、周波数f0の光信号を光IQ変調器162に出力する。光IQ変調器162は、レーザ154の出力光を、I成分とQ成分に分かれたサブキャリア多重信号で光変調することによって変調信号を生成する。光IQ変調器162は、生成した変調信号を、光ファイバを介して光受信器に送信する。
2N列の並列データは、例えば図14に示すように、♯1,・・・,♯N-1,♯N,♯N+1,♯N+2,・・・,♯2Nで番号付けされる周波数位置にある光サブキャリアに重畳される。ただし、光送信器150は、図16(A)のように、全ての光サブキャリアを利用する訳ではない。シリアルパラレル変換は利用する光サブキャリアに応じて行われる。例えば、図16(B)では、♯N-1の光サブキャリアのみが利用されている例を示している。図16では、上側波帯および下側波帯の両方を利用したDSB(Double Side Band)変調を例示しているが、上側波帯もしくは下側波帯の光サブキャリアのみを利用すればSSB(Single Side Band)変調も対応可能。
図17は、従来の光受信器200の機能構成を表すブロック図である。光受信器200は、一般的な光イントラダイン検波によるデジタルコヒーレント受信器の構成を備える。光受信器200は、PBS(Polarization Beam Splitter)201、局部発振光源202、PBS203、光90度ハイブリッド検波器204-1~204-2、A/D(Analog-to-Digital)変換器205-1~205-2、A/D変換器206-1~206-2及びデジタル信号処理部207を備える。
PBS201は、偏波スプリッタである。PBS201は、光送信器から送信された変調信号を入力する。PBS201は、入力した変調信号を、水平偏波の光信号及び垂直偏波の光信号に分離する。PBS201は、水平偏波の光信号を光90度ハイブリッド検波器204-1に出力し、垂直偏波の光信号を光90度ハイブリッド検波器204-2に出力する。
局部発振光源202は、局発光を出力する。
PBS203は、偏波スプリッタである。PBS203は、局部発振光源202から出力された局発光を入力する。PBS203は、入力した局発光を、水平偏波の光信号及び垂直偏波の光信号に分離する。PBS203は、水平偏波の光信号を光90度ハイブリッド検波器204-1に出力し、垂直偏波の光信号を光90度ハイブリッド検波器204-2に出力する。
PBS203は、偏波スプリッタである。PBS203は、局部発振光源202から出力された局発光を入力する。PBS203は、入力した局発光を、水平偏波の光信号及び垂直偏波の光信号に分離する。PBS203は、水平偏波の光信号を光90度ハイブリッド検波器204-1に出力し、垂直偏波の光信号を光90度ハイブリッド検波器204-2に出力する。
光90度ハイブリッド検波器204-1は、水平偏波の光信号を入力して処理する。光90度ハイブリッド検波器204-1は、スプリッタ208-1~208-2、π/2遅延器209、カプラ210-1~210-2及びバランスド受信器211-1~211-2を備える。
スプリッタ208-1は、PBS201から出力される水平偏波の光信号を入力する。スプリッタ208-1は、入力した水平偏波の光信号を分岐してカプラ210-1及び210-2に出力する。スプリッタ208-2は、PBS203から出力される水平偏波の光信号を入力する。スプリッタ208-2は、入力した水平偏波の光信号を分岐してカプラ210-1と、π/2遅延器209に出力する。
π/2遅延器209は、スプリッタ208-2が出力した水平偏波の光信号をπ/2分遅延させてカプラ210-2に出力する。
カプラ210-1は、スプリッタ208-1が出力した水平偏波の光信号と、スプリッタ208-2が出力した水平偏波の光信号とを合波して干渉させることにより干渉光を生成する。カプラ210-1は、生成した干渉光を2つの干渉光に分岐してバランスド受信器211-1に出力する。
カプラ210-1は、スプリッタ208-1が出力した水平偏波の光信号と、スプリッタ208-2が出力した水平偏波の光信号とを合波して干渉させることにより干渉光を生成する。カプラ210-1は、生成した干渉光を2つの干渉光に分岐してバランスド受信器211-1に出力する。
カプラ210-2は、スプリッタ208-1が出力した水平偏波の光信号と、π/2遅延器209が出力したπ/2分遅延した水平偏波の光信号とを合波して干渉させることにより干渉光を生成する。カプラ210-2は、生成した干渉光を2つの干渉光に分岐してバランスド受信器211-2に出力する。
バランスド受信器211-1は、カプラ210-1が出力した2つの干渉光を電気信号に変換する。バランスド受信器211-1は、変換した電気信号の差分を同相成分、すなわちI成分として検出してA/D変換器205-1に出力する。
バランスド受信器211-2は、カプラ210-2が出力した2つの干渉光を電気信号に変換する。バランスド受信器211-2は、変換した電気信号の差分を直交成分、すなわちQ成分として検出してA/D変換器205-2に出力する。
バランスド受信器211-2は、カプラ210-2が出力した2つの干渉光を電気信号に変換する。バランスド受信器211-2は、変換した電気信号の差分を直交成分、すなわちQ成分として検出してA/D変換器205-2に出力する。
A/D変換器205-1は、I成分のアナログ電気信号をサンプリングしてデジタルのサンプリング信号としてデジタル信号処理部207に出力する。
A/D変換器205-2は、Q成分のアナログ電気信号をサンプリングしてデジタルのサンプリング信号としてデジタル信号処理部207に出力する。
A/D変換器205-2は、Q成分のアナログ電気信号をサンプリングしてデジタルのサンプリング信号としてデジタル信号処理部207に出力する。
光90度ハイブリッド検波器204-2は、垂直偏波の光信号を入力して処理する。光90度ハイブリッド検波器204-2は、スプリッタ212-1~212-2、π/2遅延器213、カプラ214-1~214-2及びバランスド受信器215-1~215-2を備える。
スプリッタ212-1は、PBS201から出力される垂直偏波の光信号を入力する。スプリッタ212-1は、入力した垂直偏波の光信号を分岐してカプラ214-1及び214-2に出力する。スプリッタ212-2は、PBS203から出力される垂直偏波の光信号を入力する。スプリッタ212-2は、入力した垂直偏波の光信号を分岐してカプラ214-1と、π/2遅延器213に出力する。
π/2遅延器213は、スプリッタ212-2が出力した垂直偏波の光信号をπ/2分遅延させてカプラ214-2に出力する。
カプラ214-1は、スプリッタ212-1が出力した垂直偏波の光信号と、スプリッタ212-2が出力した垂直偏波の光信号とを合波して干渉させることにより干渉光を生成する。カプラ214-1は、生成した干渉光を2つの干渉光に分岐してバランスド受信器215-1に出力する。
カプラ214-1は、スプリッタ212-1が出力した垂直偏波の光信号と、スプリッタ212-2が出力した垂直偏波の光信号とを合波して干渉させることにより干渉光を生成する。カプラ214-1は、生成した干渉光を2つの干渉光に分岐してバランスド受信器215-1に出力する。
カプラ214-2は、スプリッタ212-1が出力した垂直偏波の光信号と、π/2遅延器213が出力したπ/2分遅延した垂直偏波の光信号とを合波して干渉させることにより干渉光を生成する。カプラ214-2は、生成した干渉光を2つの干渉光に分岐してバランスド受信器215-2に出力する。
バランスド受信器215-1は、カプラ214-1が出力した2つの干渉光を電気信号に変換する。バランスド受信器215-1は、変換した電気信号の差分を同相成分、すなわちI成分として検出してA/D変換器206-1に出力する。
バランスド受信器215-2は、カプラ214-2が出力した2つの干渉光を電気信号に変換する。バランスド受信器215-2は、変換した電気信号の差分を直交成分、すなわちQ成分として検出してA/D変換器206-2に出力する。
バランスド受信器215-2は、カプラ214-2が出力した2つの干渉光を電気信号に変換する。バランスド受信器215-2は、変換した電気信号の差分を直交成分、すなわちQ成分として検出してA/D変換器206-2に出力する。
A/D変換器206-1は、I成分のアナログ電気信号をサンプリングしてデジタルのサンプリング信号としてデジタル信号処理部207に出力する。
A/D変換器206-2は、Q成分のアナログ電気信号をサンプリングしてデジタルのサンプリング信号としてデジタル信号処理部207に出力する。
A/D変換器206-2は、Q成分のアナログ電気信号をサンプリングしてデジタルのサンプリング信号としてデジタル信号処理部207に出力する。
デジタル信号処理部207は、A/D変換器205-1~205-4それぞれから出力されたデジタルのサンプリング信号を入力する。デジタル信号処理部207は、入力したサンプリング信号を復調する。
光受信器200が行う処理は、デジタルコヒーレント伝送で用いられる一般的なイントラダイン受信器と同様である。
光受信器200が行う処理は、デジタルコヒーレント伝送で用いられる一般的なイントラダイン受信器と同様である。
上記のように、従来では、光サブキャリア多重信号の伝送において、図16に示す光送信器150bで光IQ変調器162を用いて光サブキャリア変調を行うことによって、搬送波を抑圧し、光受信時の干渉雑音の影響を低減することができる(非特許文献1参照)。
"Rate-flexible Single-wavelength TDFM 100G Coherent PON based on Digital Subcarrier Multiplexing Technology", OFC2020, W1E.5, 2020.
図13のシステムの上り伝送において、例えば図14~図16の光送信器を用いる場合、各ONU100に配置される光送信器が出力する上り信号波長が互いにずれていると、光スプリッタ120で光サブキャリアが多重された際に各ONU100から送信された光サブキャリアが周波数軸上で重複することになる。光信号の受信の際には、デジタル信号処理による周波数フィルタリングで各サブキャリアを分離するが、光サブキャリアが周波数軸上で重複すると受信できなくなってしまうという問題があった。さらに、光イントラダイン検波器は構成が複雑でありアクセス系で使用するには高価であるという問題もあった。
上記事情に鑑み、本発明は、低コストで多重信号の光サブキャリアの周波数軸上における重複を抑制することができる技術の提供を目的としている。
本発明の一態様は、第1の周波数の光を出力するレーザの出力光を、送信データが重畳されたサブキャリアで変調することによって上り方向の光信号を生成する光送信器と、下り方向の光信号をヘテロダイン検波によって受信するヘテロダイン検波部と、ヘテロダイン検波によって受信された前記下り信号の周波数と、前記レーザの前記第1の周波数とに基づいて第1の中間周波数を算出し、算出した前記第1の中間周波数と、基準となる第2の中間周波数とが閾値以上ずれが生じている場合に、前記レーザの第1の周波数を制御する制御部と、を備える光伝送装置である。
本発明の一態様は、第1の周波数の光を出力するレーザの出力光を、送信データが重畳されたサブキャリアで変調することによって上り方向の光信号を生成し、下り方向の光信号をヘテロダイン検波によって受信し、ヘテロダイン検波によって受信された前記下り信号の周波数と、前記レーザの前記第1の周波数とに基づいて第1の中間周波数を算出し、算出した前記第1の中間周波数と、基準となる第2の中間周波数とが閾値以上ずれが生じている場合に、前記レーザの第1の周波数を制御する光送信における周波数制御方法である。
本発明により、低コストで多重信号の光サブキャリアの周波数軸上における重複を抑制することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
まず本発明の概略について説明する。
本発明では、ONU(加入者線終端装置)と、OLT(加入者線端局装置)とを備える光伝送システムにおいて、ONUにてヘテロダイン検波を行う。そして、各ONUは、OLTから送信された下り信号の周波数f1と、ONUにおける上り光源の周波数f0とに基づいて、中間周波数fIF=|f1-f0|(第1の中間周波数)を算出する。各ONUは、得られた値が事前に保持している各ONUの上り光源の周波数f´0と下り信号の周波数f´1とに基づいて算出された中間周波数f´IF=|f´1-f´0|(第2の中間周波数)と比較する。比較の結果、中間周波数fIFと、中間周波数f´IFとの間にずれが生じている場合、ずれが生じているONUは、中間周波数fIFと、中間周波数f´IFとが同じ値になるように上り光源(例えば、レーザ)の周波数f0を制御する。例えば、ONUは、上り光源(例えば、レーザ)の周波数f0を、事前に保持している上り信号の周波数となるように制御する。
以下、具体的な構成について説明する。
まず本発明の概略について説明する。
本発明では、ONU(加入者線終端装置)と、OLT(加入者線端局装置)とを備える光伝送システムにおいて、ONUにてヘテロダイン検波を行う。そして、各ONUは、OLTから送信された下り信号の周波数f1と、ONUにおける上り光源の周波数f0とに基づいて、中間周波数fIF=|f1-f0|(第1の中間周波数)を算出する。各ONUは、得られた値が事前に保持している各ONUの上り光源の周波数f´0と下り信号の周波数f´1とに基づいて算出された中間周波数f´IF=|f´1-f´0|(第2の中間周波数)と比較する。比較の結果、中間周波数fIFと、中間周波数f´IFとの間にずれが生じている場合、ずれが生じているONUは、中間周波数fIFと、中間周波数f´IFとが同じ値になるように上り光源(例えば、レーザ)の周波数f0を制御する。例えば、ONUは、上り光源(例えば、レーザ)の周波数f0を、事前に保持している上り信号の周波数となるように制御する。
以下、具体的な構成について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における光伝送システム1の構成を表す図である。図1では、光伝送システム1を、PONシステムに適用した場合を示している。光伝送システム1は、OLT2と、ONU3とを備える。OLT2と、ONU3とは、光ファイバ4を介して接続されている。図1では、ONU3の台数を1台としているが、光伝送システム1にはONU3が複数台備えられてもよい。以下の説明では、OLT2からONU3への信号の伝送方向を下り方向とし、ONU3からOLT2への信号の伝送方向を上り方向として説明する。
図1は、第1の実施形態における光伝送システム1の構成を表す図である。図1では、光伝送システム1を、PONシステムに適用した場合を示している。光伝送システム1は、OLT2と、ONU3とを備える。OLT2と、ONU3とは、光ファイバ4を介して接続されている。図1では、ONU3の台数を1台としているが、光伝送システム1にはONU3が複数台備えられてもよい。以下の説明では、OLT2からONU3への信号の伝送方向を下り方向とし、ONU3からOLT2への信号の伝送方向を上り方向として説明する。
OLT2は、例えば収容局に設置される。OLT2は、光送信器21、光サーキュレータ22及び光受信器23を備える。
光送信器21は、下り方向の光信号(以下「下り信号」という。)を生成し、生成した下り信号をONU3に送信する。図1では、下り信号として光強度変調器を用いてシングルキャリアのASK(Amplitude-Shift Keying)信号(オンオフ信号)を生成する場合を例に説明する。光送信器21は、光位相変調器や光IQ変調器を用いてBPSK(Binary Phase Shift Keying)やQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)を用いて生成された変調信号を用いてもよい。シングルキャリア変調を行う場合、各ONU3に送信する下り信号は、上り信号と異なり時分割多重(TDM:Time Division Multiple)してもよい。光送信器21は、SCM(Subcarrier Multiplexing)変調を行い、各ONU3に送信する信号を光サブキャリアに割り当ててもよい。
光送信器21は、下り方向の光信号(以下「下り信号」という。)を生成し、生成した下り信号をONU3に送信する。図1では、下り信号として光強度変調器を用いてシングルキャリアのASK(Amplitude-Shift Keying)信号(オンオフ信号)を生成する場合を例に説明する。光送信器21は、光位相変調器や光IQ変調器を用いてBPSK(Binary Phase Shift Keying)やQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)を用いて生成された変調信号を用いてもよい。シングルキャリア変調を行う場合、各ONU3に送信する下り信号は、上り信号と異なり時分割多重(TDM:Time Division Multiple)してもよい。光送信器21は、SCM(Subcarrier Multiplexing)変調を行い、各ONU3に送信する信号を光サブキャリアに割り当ててもよい。
光送信器21は、レーザ24、光分岐器25及び光強度変調器26を含んで構成される。
レーザ24は、周波数f1の光信号を光強度変調器26に出力する。
レーザ24は、周波数f1の光信号を光強度変調器26に出力する。
光分岐器25は、レーザ24から出力された光信号の一部を光受信器23に分岐する。すなわち、レーザ24から出力された光信号は、光分岐器25を介して光受信器23と光強度変調器26に出力される。
光強度変調器26は、レーザ24の出力光を強度変調することによって下り信号を生成する。
光強度変調器26は、レーザ24の出力光を強度変調することによって下り信号を生成する。
光サーキュレータ22は、3つのポートを有する。光サーキュレータ22が有する第1のポートは、光送信器21に接続される。光サーキュレータ22が有する第2のポートは、光ファイバ4に接続される。光サーキュレータ22が有する第3のポートは、光受信器23に接続される。光サーキュレータ22が有する第1のポートに入力された下り信号は、光サーキュレータ22が有する第2のポートから出力される。光サーキュレータ22が有する第2のポートに入力された上り信号は、光サーキュレータ22が有する第3のポートから出力される。
光受信器23は、ONU3から送信される光信号をヘテロダイン検波により受信する。光受信器23は、例えばONU3から送信される光サブキャリア多重(SCM)信号を、ヘテロダイン検波により受信する。この際、光受信器23は、局発光として、光分岐器25により分岐されたレーザ24の光信号を利用する。光受信器23は、受信した光サブキャリア多重をデジタル信号処理により復調する。
ONU3は、例えば通信サービスの提供を受ける加入者の宅内に設置される。ONU3は、光送信器31、光サーキュレータ32及び光受信器33を備える。
光送信器31は、上り方向の光信号(以下「上り信号」という。)を生成し、生成した上り信号をOLT2に送信する。ONU3に備えられる光送信器31としては、図14から図16に示した光送信器150,150a,150bのいずれかが利用される。図1では、光送信器31として、光強度変調器を用いた場合を例に説明する。この場合、光送信器31は、サブキャリアで光変調した上り信号を生成する。
光送信器31は、上り方向の光信号(以下「上り信号」という。)を生成し、生成した上り信号をOLT2に送信する。ONU3に備えられる光送信器31としては、図14から図16に示した光送信器150,150a,150bのいずれかが利用される。図1では、光送信器31として、光強度変調器を用いた場合を例に説明する。この場合、光送信器31は、サブキャリアで光変調した上り信号を生成する。
サブキャリアは、搬送波の周波数f0に対して、±B0の範囲で生成される。B0は、両サイドバンド(DSB:Double Side Band)変調された上り信号の一方の側波帯の帯域幅である。図1の挿絵に示される通り、光ファイバ4に光信号を入射するとレイリー散乱により反射が生じる。この影響を回避するためには、中間周波数fIF(=|f1-f0|)をB0+B1とすることが望ましい。ここで、B1は、下り信号の一方の側波帯の帯域幅を表す。
光送信器31は、レーザ34、光分岐器35及び光強度変調器36を含んで構成される。
レーザ34は、周波数f0の光信号を光強度変調器26に出力する。ここで、レーザ34の周波数は、OLT2が備えるレーザ24の周波数とは異なる(f0≠f1)。
レーザ34は、周波数f0の光信号を光強度変調器26に出力する。ここで、レーザ34の周波数は、OLT2が備えるレーザ24の周波数とは異なる(f0≠f1)。
光分岐器35は、レーザ34から出力された光信号の一部を光受信器33に分岐する。すなわち、レーザ34から出力された光信号は、光分岐器35を介して光受信器33と光強度変調器36に出力される。
光強度変調器36は、レーザ34の出力光を強度変調することによって上り信号を生成する。
光強度変調器36は、レーザ34の出力光を強度変調することによって上り信号を生成する。
光サーキュレータ32は、3つのポートを有する。光サーキュレータ32が有する第1のポートは、光送信器31に接続される。光サーキュレータ32が有する第2のポートは、光ファイバ4に接続される。光サーキュレータ32が有する第3のポートは、光受信器33に接続される。光サーキュレータ32が有する第1のポートに入力された上り信号は、光サーキュレータ32が有する第2のポートから出力される。光サーキュレータ32が有する第2のポートに入力された下り信号は、光サーキュレータ32が有する第3のポートから出力される。
光受信器33は、OLT2から送信される光信号をヘテロダイン検波により受信する。光受信器33は、例えばOLT2から送信されるASK信号を、ヘテロダイン検波により受信する。この際、光受信器33は、局発光として、光分岐器35により分岐されたレーザ34の光信号を利用する。
さらに光受信器33は、OLT2から送信された下り信号の周波数f1と、ONU3における上り光源の周波数f0とに基づいて、中間周波数fIF=|f1-f0|を算出する。光受信器33は、算出した中間周波数fIF=|f1-f0|が、事前に保持している上り光源の周波数f´0と下り信号の周波数f´1とに基づいて算出された中間周波数f´IF=|f´1-f´0|と比較してずれが生じている場合に、中間周波数fIFと、中間周波数f´IFとが同じ値になるように上り光源(例えば、レーザ)の周波数f0を制御する。具体的には、ONUは、上り光源(例えば、レーザ)の周波数f0をずれが生じている分だけ調整することによって、ずれが無くなるようにレーザ34の周波数f0を制御する。
光受信器33で設定すべき中間周波数f´IFの値は、不図示のメモリ等に保存されているものとする。例えば、設定すべき中間周波数f´IFの値は、OLT2が処理開始以前に各ONU3に通知するなどして知らせておく。
図2は、第1の実施形態におけるOLT2が備える光受信器23の機能構成を表すブロック図である。光受信器23は、光ヘテロダイン検波を行うデジタルコヒーレント受信器である。光受信器23は、PBS231、局部発振光源232、PBS233、カプラ234-1,234-2、バランスド受信器235-1,235-2、フィルタ236-1,236-2、A/D変換器237-1,237-2及びデジタル信号処理部238を備える。PBS231、局部発振光源232、PBS233、カプラ234-1,234-2、バランスド受信器235-1,235-2は、第1のヘテロダイン検波部の一例である。
PBS231は、偏波スプリッタである。PBS231は、光信号(例えば、サブキャリア多重信号)を入力する。ここでは、複数のONU3それぞれから送信された上り信号が多重化されたサブキャリア多重信号が入力されたとして説明する。PBS231は、入力したサブキャリア多重信号を、水平偏波のサブキャリア多重信号及び垂直偏波のサブキャリア多重信号に分離する。PBS231は、水平偏波のサブキャリア多重信号をカプラ234-1に出力し、垂直偏波のサブキャリア多重信号をカプラ234-2に出力する。
局部発振光源232は、光ヘテロダイン検波に用いる局発光を出力する。例えば、局部発振光源232は、光分岐器25により分岐されて入力されたレーザ24の光信号を局発光として出力する。
PBS233は、偏波スプリッタである。PBS233は、局部発振光源232から出力された局発光を入力する。PBS233は、入力した局発光を、水平偏波の光信号及び垂直偏波の光信号に分離する。PBS233は、水平偏波の光信号をカプラ234-1に出力し、垂直偏波の光信号をカプラ234-2に出力する。
PBS233は、偏波スプリッタである。PBS233は、局部発振光源232から出力された局発光を入力する。PBS233は、入力した局発光を、水平偏波の光信号及び垂直偏波の光信号に分離する。PBS233は、水平偏波の光信号をカプラ234-1に出力し、垂直偏波の光信号をカプラ234-2に出力する。
カプラ234-1は、PBS231が出力した水平偏波のサブキャリア多重信号と、PBS233が出力した水平偏波の光信号とを合波して干渉させることにより干渉光を生成する。カプラ234-1は、生成した干渉光を2つの干渉光に分岐してバランスド受信器235-1に出力する。
カプラ234-2は、PBS231が出力した垂直偏波のサブキャリア多重信号と、PBS233が出力した垂直偏波の光信号とを合波して干渉させることにより干渉光を生成する。カプラ234-2は、生成した干渉光を2つの干渉光に分岐してバランスド受信器235-2に出力する。
バランスド受信器235-1は、カプラ234-1が出力した2つの干渉光を電気信号に変換する。バランスド受信器235-1は、変換した電気信号の差分をフィルタ236-1に出力する。
バランスド受信器235-2は、カプラ234-2が出力した2つの干渉光を電気信号に変換する。バランスド受信器235-2は、変換した電気信号の差分をフィルタ236-2に出力する。
バランスド受信器235-2は、カプラ234-2が出力した2つの干渉光を電気信号に変換する。バランスド受信器235-2は、変換した電気信号の差分をフィルタ236-2に出力する。
フィルタ236-1は、バランスド受信器235-1から出力された2つの干渉光の差分を表す電気信号をフィルタリングする。フィルタ236-1は、LPF(Low-Pass Filter)又はHPF(High-Pass Filter)である。LPFやHPFは、図示の通りアナログ回路を用いてもよいが、デンタル信号処理で行ってもよい。
例えば、フィルタ236-1は、LPFでサブキャリア多重(SCM)信号の上測波帯成分(+)、もしくは、HPFで下測波帯成分(-)のみを抜き出す。上測波帯成分を抜き出した方がより低周波のA/D変換器を利用して受信できるためより経済的である。
フィルタ236-2は、バランスド受信器235-2から出力された2つの干渉光の差分を表す電気信号をフィルタリングする。フィルタ236-2は、LPF又はHPFである。
A/D変換器237-1は、フィルタ236-1によって抜き出された上測波帯成分(+)、もしくは、下測波帯成分(-)をアナログデジタル変換してデジタル信号を生成する。
A/D変換器237-1は、フィルタ236-1によって抜き出された上測波帯成分(+)、もしくは、下測波帯成分(-)をアナログデジタル変換してデジタル信号を生成する。
A/D変換器237-2は、フィルタ236-2によって抜き出された上測波帯成分(+)、もしくは、下測波帯成分(-)をアナログデジタル変換してデジタル信号を生成する。
デジタル信号処理部238は、A/D変換器237-1~237-2それぞれから出力されたデジタル信号を入力する。デジタル信号処理部238は、入力したデジタル信号をサブキャリア毎にデジタル信号処理を行うことによって復調する。
デジタル信号処理部238は、A/D変換器237-1~237-2それぞれから出力されたデジタル信号を入力する。デジタル信号処理部238は、入力したデジタル信号をサブキャリア毎にデジタル信号処理を行うことによって復調する。
図3は、第1の実施形態におけるONU3が備える光受信器33の機能構成を表すブロック図である。光受信器33は、光ヘテロダイン検波を行うデジタルコヒーレント受信器である。光受信器33は、PBS331、局部発振光源332、PBS333、カプラ334-1,334-2、バランスド受信器335-1,335-2、増幅器336-1,336-2、包絡線検波器337-1,337-2、加算器338及びAGC/AFC制御器339を備える。PBS331、局部発振光源332、PBS333、カプラ334-1,334-2、バランスド受信器335-1,335-2は、第2のヘテロダイン検波部の一例である。
PBS331は、偏波スプリッタである。PBS331は、ONU3から送信された光信号(下り信号)を入力する。PBS331は、入力した下り信号を、水平偏波の下り信号及び垂直偏波の下り信号に分離する。PBS331は、水平偏波の下り信号をカプラ334-1に出力し、垂直偏波の下り信号をカプラ334-2に出力する。
局部発振光源332は、光ヘテロダイン検波に用いる局発光を出力する。例えば、局部発振光源332は、光分岐器35により分岐されて入力されたレーザ34の光信号を局発光として出力する。
PBS333は、偏波スプリッタである。PBS333は、局部発振光源332から出力された局発光を入力する。PBS333は、入力した局発光を、水平偏波の光信号及び垂直偏波の光信号に分離する。PBS333は、水平偏波の光信号をカプラ334-1に出力し、垂直偏波の光信号をカプラ334-2に出力する。
カプラ334-1は、PBS331が出力した水平偏波の下り信号と、PBS333が出力した水平偏波の光信号とを合波して干渉させることにより干渉光を生成する。カプラ334-1は、生成した干渉光を2つの干渉光に分岐してバランスド受信器335-1に出力する。
カプラ334-2は、PBS331が出力した垂直偏波の下り信号と、PBS333が出力した垂直偏波の光信号とを合波して干渉させることにより干渉光を生成する。カプラ334-2は、生成した干渉光を2つの干渉光に分岐してバランスド受信器335-2に出力する。
バランスド受信器335-1は、カプラ334-1が出力した2つの干渉光を電気信号に変換する。バランスド受信器335-1は、変換した電気信号の差分を増幅器336-1に出力する。
バランスド受信器335-2は、カプラ334-2が出力した2つの干渉光を電気信号に変換する。バランスド受信器335-2は、変換した電気信号の差分を増幅器336-2に出力する。
バランスド受信器335-2は、カプラ334-2が出力した2つの干渉光を電気信号に変換する。バランスド受信器335-2は、変換した電気信号の差分を増幅器336-2に出力する。
増幅器336-1,336-2は、入力された電気信号を増幅する。なお、増幅器336-1,336-2は、AGC/AFC制御器339から自動利得制御(AGC:Automatic Gain Control)により利得制御がなされる。増幅器336-1で増幅された電気信号は、包絡線検波器337-1及びAGC/AFC制御器339に入力される。増幅器336-2で増幅された電気信号は、包絡線検波器337-2及びAGC/AFC制御器339に入力される。
包絡線検波器337-1は、増幅器336-1から出力された電気信号の包絡線を検出する。
包絡線検波器337-2は、増幅器336-2から出力された電気信号の包絡線を検出する。
包絡線検波器337-2は、増幅器336-2から出力された電気信号の包絡線を検出する。
加算器338は、包絡線検波器337-1及び337-2それぞれから出力された包絡線を加算する。
AGC/AFC制御器339は、増幅器336-1及び336-2から出力された電気信号に基づいてレーザ34の周波数及び増幅器336-1,336-2の利得を制御する。例えば、AGC/AFC制御器339は、コヒーレント検波時の電気信号から中間周波数を検出する手法を用いてレーザ34の周波数を調整する。コヒーレント検波時の電気信号から中間周波数を検出する手法は、以下の参考文献1に記載の技術が用いられてもよい。
(参考文献1:“622Mbit/s-16ch FDMコヒーレント光伝送装置”, テレビジョン学会技術報告,1993年 17巻 18号 pp.25-30.)
AGC/AFC制御器339は、増幅器336-1及び336-2から出力された電気信号に基づいてレーザ34の周波数及び増幅器336-1,336-2の利得を制御する。例えば、AGC/AFC制御器339は、コヒーレント検波時の電気信号から中間周波数を検出する手法を用いてレーザ34の周波数を調整する。コヒーレント検波時の電気信号から中間周波数を検出する手法は、以下の参考文献1に記載の技術が用いられてもよい。
(参考文献1:“622Mbit/s-16ch FDMコヒーレント光伝送装置”, テレビジョン学会技術報告,1993年 17巻 18号 pp.25-30.)
シングルキャリア変調信号であれば、図3に示すようにアナログ電気回路で復調でき、デジタル信号処理を用いる場合よりも低消費電力が可能となる。AGC/AFC制御器339によって、上り波長を下り波長に対して光ヘテロダイン検波の中間周波数(fIF=|f1-f0|)だけずれた周波数に制御するために、参考文献1に示される通り、受信した電気信号の一部を分岐する。分岐した電気信号は、最大比合成法による偏波ダイバーシティ受信を実現するための電気増幅器のAGC及び所望の中間周波数(fIF)からのずれを周波数弁別により検出し、その値に基づいて上りレーザ波長をAFCするために用いられる。
OLT2が下り信号としてサブキャリア多重信号を用いる場合、ONU3は第2のヘテロダイン検波部として図3に示す構成を用いることで、デジタル信号処理により下り信号を復調する。この場合、上り波長のずれは、デジタル信号処理により算出することができる。
図1に示すONU3が備える光送信器31で生成されるサブキャリアの変調信号は、搬送波の周波数f0に対して、±B0の範囲で生成される。図4は搬送波をf0+B0+B1以上の周波数位置に設定した場合の一例を示し、図5は搬送波をf0-B0-B1以下の周波数位置に設定した場合の一例を示している。図4及び図5において、左図は光受信器において受信されたサブキャリア多重信号の周波数は位置を示す図であり、右図は光受信器の具体的な処理を説明するための図である。
図4の右図では、光ヘテロダイン検波を行い、LPFでサブキャリア多重(SCM)信号の上測波帯成分(+)、もしくは、HPFで下測波帯成分(-)のみを抜き出す例を示している。その後、光受信器においてはこれをAD変換して、サブキャリア毎にデジタル信号処理を行い復調する。図4に示す通り、上測波帯成分を抜き出した方がより低周波のA/D変換器237を利用して受信できるためより経済的である。中間周波数帯に変換された搬送波成分は除去される。LPFで上側波帯成分(+)を抜き出す場合、下り信号の反射光成分も残るが、SCM信号をデジタル信号処理により復調する際に、周波数フィルタリングされるため問題ない。
図5の右図では、光ヘテロダイン検波により中間周波数帯の信号に変換されたサブキャリア多重信号の上測波帯成分(+)と、搬送波成分とをLPFで除去した例を示している。
図6は、第1の実施形態における光伝送システム1の処理の流れを示すシーケンス図である。図6の処理開始時には、ONU3の上り信号が一度送信されているものとする。すなわち、光受信器33には、レーザ34から出力された光信号が入力されているものとする。
OLT2の光送信器21は、下り信号を生成する(ステップS101)。光送信器21は、生成した下り信号を光サーキュレータ22に送出する。光サーキュレータ22に入力された下り信号は、光ファイバ4に送出される(ステップS102)。
OLT2の光送信器21は、下り信号を生成する(ステップS101)。光送信器21は、生成した下り信号を光サーキュレータ22に送出する。光サーキュレータ22に入力された下り信号は、光ファイバ4に送出される(ステップS102)。
光ファイバ4を介してONU3の光サーキュレータ32に入力された下り信号は、光受信器33に出力される。光受信器33は、光サーキュレータ32から出力された下り信号を受信する。光受信器33は、受信した下り信号を光ヘテロダイン検波することにより水平偏波の電気信号と、垂直偏波の電気信号を取得する(ステップS103)。なお、この際、光受信器33は、光ヘテロダイン検波に用いる局発光として、レーザ34から出力された光信号を用いる。水平偏波の電気信号は増幅器336-1に入力され、垂直偏波の電気信号は増幅器336-2に入力される。増幅器336-1は、水平偏波の電気信号を増幅する。増幅器336-2は、垂直偏波の電気信号を増幅する(ステップS104)。
増幅器336-1は、増幅後の水平偏波の電気信号を包絡線検波器337-1及びAGC/AFC制御器339に出力する。増幅器336-2は、増幅後の垂直偏波の電気信号を包絡線検波器337-2及びAGC/AFC制御器339に出力する。
AGC/AFC制御器339は、増幅器336-1及び336-2から出力された電気信号に基づいてレーザ34の周波数及び増幅器336-1,336-2の利得を制御する(ステップS105)。ここでは、レーザ34の周波数を制御する構成について具体的に説明する。
AGC/AFC制御器339は、増幅器336-1及び336-2から出力された電気信号に基づいてレーザ34の周波数及び増幅器336-1,336-2の利得を制御する(ステップS105)。ここでは、レーザ34の周波数を制御する構成について具体的に説明する。
AGC/AFC制御器339は、増幅器336-1及び336-2から出力された電気信号に基づいて所望の中間周波数(fIF)からのずれを周波数弁別により検出する。AGC/AFC制御器339は、検出した中間周波数(fIF)からのずれに応じて、レーザ34の周波数を制御する。
その後、ONU3の光送信器31は、調整後のレーザ34を用いて上り信号を生成する(ステップS106)。光送信器31は、生成した上り信号を光サーキュレータ32に送出する。光サーキュレータ32に入力された上り信号は、光ファイバ4に送出される(ステップS107)。
光ファイバ4を介してOLT2の光サーキュレータ22に入力された上り信号は、光受信器23に出力される。光受信器23は、光サーキュレータ22から出力された上り信号を受信する。光受信器23は、受信した上り信号を光ヘテロダイン検波することにより水平偏波の電気信号と、垂直偏波の電気信号を取得する(ステップS108)。なお、この際、光受信器23は、光ヘテロダイン検波に用いる局発光として、レーザ24から出力された光信号を用いる。取得された水平偏波の電気信号と、垂直偏波の電気信号とは、後段のフィルタ236、A/D変換器及びデジタル信号処理部238により復調される(ステップS109)。
以上のように構成された第1の実施形態における光伝送システム1によれば、各ONU3から送信される上り信号波長が、下り信号波長に対して光ヘテロダイン検波の中間周波数分だけずれた値に制御される。これにより、合波された光キャリア多重信号の各光サブキャリアの周波数軸上での重複を防ぐことができる。また、上り信号及び下り信号の受信に光イントラダイン検波器ではなく光ヘテロダイン検波器を用いることにより、送受信器の低コスト化を図ることができる。そのため、低コストで多重信号の光サブキャリアの周波数軸上における重複を抑制することが可能になる。
本実施形態では、局部発振光源232及び局部発振光源332は、レーザが出力した光信号を局発光として利用している。これにより、光信号と局発光それぞれ別の光源を用意するよりも光源の数を減らす(例えば、半分)ことができる。そのため、装置のコストを削減することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、ONU3の光送信器としてDSBの光送信器を用いた場合について説明した。第2の実施形態では、ONU3の光送信器としてSSBの光送信器を用いた場合について説明する。
第1の実施形態では、ONU3の光送信器としてDSBの光送信器を用いた場合について説明した。第2の実施形態では、ONU3の光送信器としてSSBの光送信器を用いた場合について説明する。
図7は、第2の実施形態における光送信器31aの機能構成を表すブロック図である。光送信器31aは、シンボルマッパ151-1~151-n、レーザ154、シリアルパラレル変換部156、周波数シフト部158-1~158-2n、加算器159、D/A変換器160-1~160-2及び両電極型光強度変調器163を備える。以下、第1の実施形態における光送信器31との相違点についてのみ説明する。
周波数シフト部158-1~158-nは、シンボルマッパ151-1~151-nによってマッピングされたデータ信号を、周波数軸上で重ならないように移動する。周波数シフト部158-n+1~158-2nにはゼロの値が入力される。この場合、周波数シフト部158-n+1~158-2nからの出力はゼロとなる。
加算器159は、周波数シフト部158-1~158-2nそれぞれから出力されたデータ信号を加算することによって周波数多重信号を生成する。図8の例では、加算器159は、周波数シフト部158-1~158-nそれぞれから出力されたデータ信号を加算することによって周波数多重信号を生成する。
D/A変換器160-1~160-2は、周波数多重信号をデジタルアナログ変換する。例えば、D/A変換器160-1は、周波数多重信号の実部(I成分)をデジタルアナログ変換する。例えば、D/A変換器160-2は、周波数多重信号の虚部(Q成分)をデジタルアナログ変換する。これにより、電気段でI成分とQ成分に分かれたサブキャリア多重信号が生成される。
両電極型光強度変調器163は、レーザ154の出力光の強度を、I成分とQ成分に分かれたサブキャリア多重信号で光変調することによって変調信号を生成する。両電極型光強度変調器163には、I成分又はQ成分のいずれか一方の成分のサブキャリア多重信号が入力される。そのため、両電極型光強度変調器163は、上測波帯(+)、もしくは下測波帯(-)のいずれかの成分の変調信号を生成する。両電極型光強度変調器163は、生成した変調信号を、光ファイバを介してONU3に送信する。
図7に示す光送信器31aで生成されるサブキャリアの変調信号は、搬送波周波数f0に対して、±B0の範囲で生成される。図8は搬送波をf0+B0+B1以上の周波数位置に設定した場合の一例を示し、図9は搬送波をf0-B0-B1以下の周波数位置に設定した場合の一例を示している。図10は搬送波をf0-B0-B1以下の周波数位置に設定した場合の一例を示し、図11は搬送波をf0+B0+B1以上の周波数位置に設定した場合の一例を示している。
図8~図11において、左図は光受信器において受信されたサブキャリア多重信号の周波数は位置を示す図であり、右図は光受信器の具体的な処理を説明するための図である。
図8の右図では、光ヘテロダイン検波を行い、LPFでサブキャリア多重信号の上測波帯成分(+)のみを抜き出す例を示している。その後、光受信器においては、これをAD変換して、サブキャリア毎にデジタル信号処理を行い復調する。中間周波数帯に変換された搬送波成分は除去される。
図9の右図では、光ヘテロダイン検波を行い、LPFでサブキャリア多重信号の下測波帯成分(-)のみを抜き出し、LPFで搬送波成分を除去した例を示している。
図8の右図では、光ヘテロダイン検波を行い、LPFでサブキャリア多重信号の上測波帯成分(+)のみを抜き出す例を示している。その後、光受信器においては、これをAD変換して、サブキャリア毎にデジタル信号処理を行い復調する。中間周波数帯に変換された搬送波成分は除去される。
図9の右図では、光ヘテロダイン検波を行い、LPFでサブキャリア多重信号の下測波帯成分(-)のみを抜き出し、LPFで搬送波成分を除去した例を示している。
図10の右図では、光ヘテロダイン検波を行い、HPFでサブキャリア多重信号の上測波帯成分(+)のみを抜き出し、搬送波成分を除去した例を示している。
図11の右図では、光ヘテロダイン検波を行い、HPFでサブキャリア多重信号の下測波帯成分(-)のみを抜き出し、搬送波成分を除去した例を示している。
図11の右図では、光ヘテロダイン検波を行い、HPFでサブキャリア多重信号の下測波帯成分(-)のみを抜き出し、搬送波成分を除去した例を示している。
以上のように構成された第2の実施形態における光伝送システム1によれば、安価な光ヘテロダイン検波器を用いて受信することができる。そのため、上り信号がSSBの場合においても低コストで多重信号の光サブキャリアの周波数軸上における重複を抑制することが可能になる。
(変形例)
図7では、光送信器31aが上測波帯(+)の成分のみを含む変調信号を生成する例を示しているが、光送信器31aは下測波帯(-)の成分のみを含む変調信号を生成するように構成されてもよい。このように構成される場合、周波数シフト部158-1~158-nにはゼロの値が入力され、周波数シフト部158-n+1~158-2nにはシンボルマッパ151-1~151-nによってマッピングされたデータ信号が入力される。周波数シフト部158-n+1~158-2nは、シンボルマッパ151-1~151-nによってマッピングされたデータ信号を、周波数軸上で重ならないように移動する。
図7では、光送信器31aが上測波帯(+)の成分のみを含む変調信号を生成する例を示しているが、光送信器31aは下測波帯(-)の成分のみを含む変調信号を生成するように構成されてもよい。このように構成される場合、周波数シフト部158-1~158-nにはゼロの値が入力され、周波数シフト部158-n+1~158-2nにはシンボルマッパ151-1~151-nによってマッピングされたデータ信号が入力される。周波数シフト部158-n+1~158-2nは、シンボルマッパ151-1~151-nによってマッピングされたデータ信号を、周波数軸上で重ならないように移動する。
(第3の実施形態)
第1の実施形態では、反射光の影響を回避するために、光ヘテロダイン検波における中間周波数を大きく設定する必要があり、使用する電気部品の帯域が増大するという問題がある。そこで、第3の実施形態では、OLTが下り信号としてSSB信号(もしくはVSB(Vestigial Sideband Modulation:残留側波帯変調)信号)を用いる構成について説明する。
第1の実施形態では、反射光の影響を回避するために、光ヘテロダイン検波における中間周波数を大きく設定する必要があり、使用する電気部品の帯域が増大するという問題がある。そこで、第3の実施形態では、OLTが下り信号としてSSB信号(もしくはVSB(Vestigial Sideband Modulation:残留側波帯変調)信号)を用いる構成について説明する。
図12は、第3の実施形態における光伝送システム1bの構成を表す図である。図12では、光伝送システム1bを、PONシステムに適用した場合を示している。光伝送システム1bは、OLT2bと、ONU3bとを備える。OLT2bと、ONU3bとは、光ファイバ4を介して接続されている。図12では、ONU3bの台数を1台としているが、光伝送システム1bにはONU3bが複数台備えられてもよい。
第1の実施形態と異なる点は、OLT2bが、下り信号としてSSB信号(もしくはVSB信号)を用いる点である。
OLT2bは、光送信器21b、光サーキュレータ22及び光受信器23を備える。
光送信器21bは、下り信号を生成し、生成した下り信号をONU3bに送信する。光送信器21bにおいてサブキャリア多重信号を用いる場合、光送信器21bの具体的な構成は図7や図16のようになる。なお、中間周波数の設定は、B0+B1>|f1-f0|(=fIF)>B1である。下り信号にSSB信号を用いることにより、上記の各実施形態よりも中間周波数fIFの値を低く設定することが可能になる。図12では、下り信号として光IQ変調器を用いてSSB信号を生成する場合を例に説明する。
OLT2bは、光送信器21b、光サーキュレータ22及び光受信器23を備える。
光送信器21bは、下り信号を生成し、生成した下り信号をONU3bに送信する。光送信器21bにおいてサブキャリア多重信号を用いる場合、光送信器21bの具体的な構成は図7や図16のようになる。なお、中間周波数の設定は、B0+B1>|f1-f0|(=fIF)>B1である。下り信号にSSB信号を用いることにより、上記の各実施形態よりも中間周波数fIFの値を低く設定することが可能になる。図12では、下り信号として光IQ変調器を用いてSSB信号を生成する場合を例に説明する。
光送信器21bは、レーザ24、光分岐器25及び光IQ変調器27を含んで構成される。なお、図12では、省略している光送信器21bには、光IQ変調器27の前に、図7や図16示す各構成が設けられる。
光IQ変調器27は、レーザ24の出力光を、I成分とQ成分に分かれたサブキャリア多重信号で光変調することによって変調信号を生成する。ここで、光送信器21bにおいてシングルキャリア変調によるSSB信号やVSB信号の生成方法として、以下の参考文献2(SSB信号)及び3(VSB信号)の技術が用いられてもよい。
(参考文献2:“SPM effect on carrier-suppressed optical SSB transmission with NRZ and RZ formats”, IET Electron. Lett., Vol. 14, No. 18, pp. 1150-1151, 2004.)
(参考文献3:“Dispersion compensation for homodyne detection systems using a 10-Gb/s optical PSK-VSB signal”, IEEE Photon. Technol. Lett., Vol. 7, No 8, pp. 929-931, 1995.)
光IQ変調器27は、レーザ24の出力光を、I成分とQ成分に分かれたサブキャリア多重信号で光変調することによって変調信号を生成する。ここで、光送信器21bにおいてシングルキャリア変調によるSSB信号やVSB信号の生成方法として、以下の参考文献2(SSB信号)及び3(VSB信号)の技術が用いられてもよい。
(参考文献2:“SPM effect on carrier-suppressed optical SSB transmission with NRZ and RZ formats”, IET Electron. Lett., Vol. 14, No. 18, pp. 1150-1151, 2004.)
(参考文献3:“Dispersion compensation for homodyne detection systems using a 10-Gb/s optical PSK-VSB signal”, IEEE Photon. Technol. Lett., Vol. 7, No 8, pp. 929-931, 1995.)
ONU3bが送信する上りサブキャリア多重信号の送信において、上り信号がSSB変調の場合には下り信号から遠い周波数位置の側波帯を生成する。
OLT2bは、上りサブキャリア多重信号の受信時にHPFにより所望の側波帯を抜き出す。上り信号がDSB変調の場合、下り信号の反射成分と局発光に近い周波数位置の側波帯成分が周波数軸上で重複するが、本側波帯成分は利用しないため問題は生じない。
OLT2bは、上りサブキャリア多重信号の受信時にHPFにより所望の側波帯を抜き出す。上り信号がDSB変調の場合、下り信号の反射成分と局発光に近い周波数位置の側波帯成分が周波数軸上で重複するが、本側波帯成分は利用しないため問題は生じない。
以上のように構成された第3の実施形態における光伝送システム1bによれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、光伝送システム1bによれば、OLT2bが下り信号としてSSB信号もしくはVSB信号を用いるため、使用する電気部品の帯域を抑制することができる。
第3の実施形態では、OLT2bが受信時に受信信号の側波帯のうち,局発光から遠い方の側波帯のみをフィルタで切り出すことで、f0とf1の中間周波数を第1及び第2の実施形態に比べて小さくすることができる。したがって、光受信器に求められる帯域を削減することができ、低コスト化が期待できる。
さらに、光伝送システム1bによれば、OLT2bが下り信号としてSSB信号もしくはVSB信号を用いるため、使用する電気部品の帯域を抑制することができる。
第3の実施形態では、OLT2bが受信時に受信信号の側波帯のうち,局発光から遠い方の側波帯のみをフィルタで切り出すことで、f0とf1の中間周波数を第1及び第2の実施形態に比べて小さくすることができる。したがって、光受信器に求められる帯域を削減することができ、低コスト化が期待できる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
本発明は、サブキャリア多重を行う光アクセスシステムに適用できる。
2…OLT, 3…ONU, 4…光ファイバ,21、31…光送信器, 22、32…光サーキュレータ, 23、33…光受信器, 24、34…レーザ, 25、35…光分岐器, 26、36…光強度変調器, 231、233、331、333…PBS, 232、332…局部発振光源, 234-1、234-2、334-1、334-2…カプラ, 235-1、235-2、335-1、335-2…バランスド受信器, 236-1、236-2…フィルタ, 237-1、237-2…A/D変換器, 238…デジタル信号処理部, 336-1、336-2…増幅器, 337-1、337-2…包絡線検波器, 338…加算器, 339…AGC/AFC制御器
Claims (6)
- 第1の周波数の光を出力するレーザの出力光を、送信データが重畳されたサブキャリアで変調することによって上り方向の光信号を生成する光送信器と、
下り方向の光信号をヘテロダイン検波によって受信するヘテロダイン検波部と、
ヘテロダイン検波によって受信された前記下り信号の周波数と、前記レーザの前記第1の周波数とに基づいて第1の中間周波数を算出し、算出した前記第1の中間周波数と、基準となる第2の中間周波数とが閾値以上ずれが生じている場合に、前記レーザの第1の周波数を制御する制御部と、
を備える光伝送装置。 - 前記制御部は、閾値以上ずれが生じている場合に、前記第1の中間周波数が前記第2の中間周波数と同じになるように前記レーザの第1の周波数を制御する、請求項1に記載の光伝送装置。
- 前記レーザの出力光を、分岐して前記ヘテロダイン検波部に入力する分岐部をさらに備え、
前記ヘテロダイン検波部は、分岐された前記レーザの出力光を、前記ヘテロダイン検波に用いる局発光として利用し、
前記制御部は、分岐された前記レーザの出力光の周波数と、前記ヘテロダイン検波によって受信された前記下り信号の周波数との差分を前記第1の中間周波数として算出する、請求項1又は2に記載の光伝送装置。 - 前記第1の中間周波数は、両サイドバンド変調された上り信号の一方の側波帯の帯域幅と、下り信号の一方の側波帯の帯域幅とを加算した値以上である、請求項1から3のいずれか一項に記載の光伝送装置。
- 前記ヘテロダイン検波部は、前記第1の周波数と異なる第2の周波数の光を出力するレーザの出力光を、送信データが重畳されたサブキャリアでシングルサイドバンド変調又は残留側波帯変調することによって下り方向の光信号を生成する光送信器から送信された前記下り方向の光信号をヘテロダイン検波によって受信する、請求項1から3のいずれか一項に記載の光伝送装置。
- 第1の周波数の光を出力するレーザの出力光を、送信データが重畳されたサブキャリアで変調することによって上り方向の光信号を生成し、
下り方向の光信号をヘテロダイン検波によって受信し、
ヘテロダイン検波によって受信された前記下り信号の周波数と、前記レーザの前記第1の周波数とに基づいて第1の中間周波数を算出し、算出した前記第1の中間周波数と、基準となる第2の中間周波数とが閾値以上ずれが生じている場合に、前記レーザの第1の周波数を制御する光送信における周波数制御方法。
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