JP7238359B2 - ニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法 - Google Patents
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ニオブ酸アルカリ粒子を得る方法として、例えば固相法やソルボサーマル法(溶媒中で加熱処理を行う方法)が知られている。固相法に関して、例えば非特許文献1には、トポケミカル反応によりBi2.5Na3.5Nb5O18からNaNbO3を950℃で合成する製法が開示されている。またソルボサーマル法に関して、特許文献1には、特定の構造で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法であって、(a)ニオブ含有溶液と、0.1~30mol/Lの濃度を有するアルカリ溶液とを混合し、懸濁液を調製する工程と、(b)得られた懸濁液を80℃~150℃で12~48時間静置する工程と、(c)静置後の懸濁液を150℃~300℃で1~12時間ソルボサーマル反応させる工程と、(d)ソルボサーマル反応後の反応物からニオブ酸アルカリ金属塩粒子を回収する工程と、を含む、略直方体状ニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法が開示されている。特許文献2には、下記式で表される無鉛圧電セラミック材をソルボサーマル法により製造することが記載されている。
[(K0.5Na0.5)1-xLix](Nb1-y-zTaySbz)O3
(x=0.01~0.10、y=0.01~0.20、z=0.01~0.10)
M1NbO3 (1)
(式中、M1はアルカリ金属元素を表す。)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法であって、上記製造方法は、下記式(2);
M2NbO3 (2)
(式中、M2はアルカリ金属元素を表す。但し、M2はM1とは異なる元素を表す。)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子と、M1で表されるアルカリ金属元素含有化合物と溶媒とを混合する工程(a)と、上記混合工程(a)で得られた混合液をソルボサーマル反応させる工程(b)とを含むニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法である。
1.工程(a)
本発明のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法の工程(a)は、上記式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子と、上記式(1)におけるM1で表されるアルカリ金属元素含有化合物と溶媒とを混合する工程である。
上記式(1)におけるM1と式(2)におけるM2とは異なる元素であればよい。
上記式(1)におけるM1はアルカリ金属元素から選択される1種の元素であり、M2がM1以外のアルカリ金属元素である形態は本発明の好ましい実施形態の1つである。
上記式(1)におけるM1がカリウムであって、式(2)におけるM2がナトリウムである形態や、上記式(1)におけるM1がナトリウムであって、式(2)におけるM2がカリウムである形態がより好ましく、これらの形態もまた、本発明の好ましい実施形態の1つである。
本発明の製造方法では、母材のニオブ酸アルカリ金属塩粒子中のM2の少なくとも一部がM1に置換されればよいが、式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子中の全M2100モル%に対して60~100モル%がM1に置換されることが好ましい。より好ましくは70~100モル%であり、更に好ましくは80~100モル%であり、特に好ましくは90~100モル%であり、最も好ましくは100モル%である。
得られたニオブ酸アルカリ金属塩粒子の結晶構造は、実施例に記載のX線回折測定により評価することができる。また、実施例に記載の元素分析により置換の割合を見積もることができる。
式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の比表面積換算粒子径が0.05~0.65μmである場合、混合液中のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の濃度をより高濃度とすることができ、かつ、アルカリ金属元素含有化合物の濃度をより低濃度にすることができるため、より安全に、効率よくニオブ酸アルカリ金属塩粒子を得ることができる。
上記比表面積換算粒子径は、比表面積の値と実施例に記載の換算式により算出することができる。
上記比表面積は、実施例に記載の方法により測定することができる。
上記工程(a)における混合液中のM1の濃度は特に制限されないが、1~9mol/Lであることが好ましい。混合液中のM1の濃度を9mol/L以下とすることにより、作業環境の安全性をより高めることができる。上記M1の濃度としてより好ましくは1.3~5mol/Lであり、更に好ましくは1.5~3mol/Lである。
上記成分を溶液又は懸濁液の形態で混合する場合、アルカリ金属元素含有化合物の溶液に対して、ニオブ酸アルカリ金属塩粒子の溶液又は懸濁液を添加することが好ましい。
上記工程(a)において混合する溶媒の量は、特に制限されないが、混合液中のニオブ及びM1の濃度が上記好ましい範囲となるように溶媒の量を調整することが好ましい。上記工程(a)において溶媒を単独で添加してもよいが、上記式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子、アルカリ金属元素含有化合物を溶液又は懸濁液として混合することにより、溶媒を添加することが好ましい。
工程(b)は、混合工程(a)で得られた混合液をソルボサーマル反応させる工程(以下、ソルボサーマル反応工程ともいう)である。ソルボサーマル反応は、溶媒の存在下で加熱する反応であれば特に制限されない。上記溶媒として水を用いる場合、ソルボサーマル反応を水熱反応ともいう。
工程(b)における反応温度としては、100~300℃であることが好ましい。これにより、得られるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の粒子径をより好適な範囲とすることができる。反応温度としてより好ましくは130~250℃であり、更に好ましくは140~220℃である。
工程(b)における反応系内の圧力は、特に制限されないが、0.10~10MPaであることが好ましい。より好ましくは0.2~5MPaであり、更に好ましくは0.3~4MPaである。
工程(b)における反応時間は、特に制限されないが、1~12時間であることが好ましく、より好ましくは1~8時間であり、更に好ましくは2~5時間である。
工程(b)のソルボサーマル反応に用いられる装置としては特に制限されないが、オートクレーブ等が挙げられる。
本発明のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法は、工程(a)及び工程(b)以外のその他の工程を含んでいてもよい。
その他の工程としては、工程(b)で得られたニオブ酸アルカリ金属塩粒子を回収する工程(以下、回収工程ともいう)、回収したニオブ酸アルカリ金属塩粒子を洗浄する工程(以下、洗浄工程ともいう)、乾燥する工程(以下、乾燥工程ともいう)等が挙げられる。
洗浄工程を行う回数は特に制限されず、通常1~10回である。
乾燥温度は特に制限されず、50℃~150℃で行うことができる。
乾燥時間は特に制限されず、通常3~24時間であり、好ましくは5~15時間である。
本発明のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法において、母材として用いるニオブ酸アルカリ金属塩粒子は、上記式(2)で表される構造であれば製造方法は特に制限されないが、ニオブ含有化合物とアルカリ金属元素含有化合物と溶媒とを混合する工程と、該混合工程により得られた混合液をソルボサーマル反応させる工程とを含むことが好ましい。
ハロゲン化ニオブとしては、フッ化ニオブ、塩化ニオブ、臭化ニオブ、ヨウ化ニオブが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。
ニオブ含有化合物としてより好ましくは酸化ニオブである。
上記混合工程において混合する溶媒の量は、特に制限されないが、混合液中のニオブ及びM2の濃度が上記好ましい範囲となるように溶媒の量を調整することが好ましい。上記混合工程において溶媒を単独で添加してもよいが、ニオブ含有化合物、アルカリ金属元素含有化合物を溶液又は懸濁液として混合することにより、溶媒を添加することが好ましい。
反応時間は1~48時間であることが好ましい。
また、ソルボサーマル反応工程は、反応温度を一定に1段階で行っても、反応温度を変化させて2段階以上で行ってもよいが、2段階で行うことが好ましい。
1段目の反応温度としては、80~140℃であることが好ましく、より好ましくは90~120℃である。1段目の反応時間は1~48時間であることが好ましく、より好ましくは15~30時間である。
2段目の反応温度としては、140~300℃であることが好ましく、より好ましくは180~220℃である。2段目の反応時間は1~12時間であることが好ましく、より好ましくは2~5時間である。
M3NbO3 (3)
(式中、M3はアルカリ金属元素を表す。)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩であることが好ましい。M3はアルカリ金属元素であれば、上記M1、M2と同一の元素であっても異なる元素であってもよい。
上記種粒子を用いる場合、上記混合工程において、種粒子を混合することが好ましい。
また、上記ニオブ酸アルカリ金属塩の種粒子は、平均粒子径D50が0.015~0.15μmであることが好ましい。これにより、得られるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の粒子径をより好適な範囲とすることができる。種粒子の平均粒子径D50としてより好ましくは0.02~0.14μmであり、更に好ましくは0.03~0.12μmである。
種粒子の平均粒子径は、実施例に記載の粒度分布計により測定することができる。
上記種粒子の比表面積は、実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法により得られる上記式(1)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子は、比表面積換算粒子径が0.04~1.3μmであることが好ましい。より好ましくは0.05~1.0μmであり、更に好ましくは0.05~0.65μmである。
上記式(1)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の比表面積換算粒子径は、式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の比表面積換算粒子径を調整することにより、コントロールすることができる。
上記比表面積、平均粒子径D50、比表面積換算粒子径DSSAは実施例に記載の方法により求めることができる。
本発明はまた、本発明のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法により得られたニオブ酸アルカリ金属塩粒子を含む圧電セラミックス材料でもある。
圧電セラミックス材料の製造方法は特に限定されないが、通常はニオブ酸アルカリ金属塩粒子を乾燥させたものと、有機バインダー、分散剤、可塑剤、溶媒等の必要な添加物等を混練した組成物を、公知の成型方法により成型し、高温(1000℃程度)で焼結させることにより得ることができる。本発明のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法により、単分散性の高いニオブ酸アルカリ金属塩粒子を得ることができるため、バインダー、溶剤等と均一に分散させることができる。公知の成型方法としては、プレス成型や金型成型等が挙げられる。
また、圧電セラミックス材料から得られる成型体に電極を形成することにより、圧電ブザー、圧電振動子などの圧電素子を得ることができる。
本発明のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法により、微細で単分散性の高いニオブ酸アルカリ金属塩粒子を得ることができるため、圧電セラミックス材料の薄膜化が容易となり、小型で薄層の圧電素子を得ることができる。
<比表面積>
比表面積測定装置((株)マウンテック製、Macsorb HM-1220)にて、純窒素ガス気流下、230℃で30分間保持して脱気後、窒素30%ヘリウム70%の混合ガスを流通して、BET流動法(1点法)により測定した。
粒度分布は、ヘキサメタリン酸ナトリウムを分散剤として使用し、レーザー回折・散乱式粒度分布計 ((株)堀場製作所製LA-950)により下記条件で測定した。
粒子屈折率:2.26
溶媒屈折率:1.333
X線回折装置((株)リガク製、RINT TTRIII、線源CuKα、モノクロメータ使用、管電圧50kV、電流300mA、長尺スリットPSA200(全長200mm、設計開口角度0.057度))を用いて、下記条件で回折パターンを取得した。
測定方法:平行法(連続)
スキャンスピード:5度/分
サンプリング幅:0.04度
上述の方法により測定された比表面積から、次の換算式を用いて比表面積換算粒子径を算出した。
S=6/(ρ×d)
S=比表面積
ρ=試料粉体の密度
d=比表面積換算粒子径
ただし、ρ(試料粉体の密度)は、KNbO3、NaNbO3とも理論密度(4.6g/cm3)とした。
上記の通り求める粒度分布の中央値D50を、比表面積換算粒子径DSSAで除した値(D50/DSSA)を単分散性指標とした。この値が1に近いほど粒子の独立性が高いことを示す指標である。特に本指標が4.0以下である時、粒子の独立性が高く、圧電体用途に好適に用いることができる。
元素分析は、ICP発光分光分析装置((株)日立ハイテクサイエンス製、SPS3100-24HV)および原子吸光光度計((株)日立ハイテクサイエンス製、Z-2300)を用いた。
五酸化ニオブ(和光純薬工業(株)製、0.82Kg)、水酸化ナトリウム(和光純薬工業(株)製、8Kg)を秤量した。
容器に五酸化ニオブを添加し、イオン交換水5Lを投入し、30分間攪拌した。ついで、テフロン(登録商標)製容器にイオン交換水15Lを投入し、その後、水酸化ナトリウムを投入した。ここに五酸化ニオブスラリーを添加し、総液量を25Lとし、混合液を得た(ニオブ濃度0.25M、水酸化ナトリウム濃度8.0M)。得られた混合液をオートクレーブを用いて100℃で24時間加熱を経て、200℃で3時間加熱した。得られた縣濁液から固体をろ過・水洗してニオブ酸ナトリウムスラリー(1)(母材1)を得た。
五酸化ニオブ(和光純薬工業(株)製、0.82Kg)、水酸化カリウム(純度85%、和光純薬工業(株)製、13.2Kg)を秤量した。
容器に五酸化ニオブを添加し、イオン交換水5Lを投入し、30分間攪拌した。ついで、テフロン(登録商標)製容器にイオン交換水15Lを投入し、その後、水酸カリウムを投入した。ここに五酸化ニオブスラリーを添加し、総液量を25Lとし、混合液を得た(ニオブ濃度0.25M、水酸化カリウム濃度8.0M)。得られた混合液をオートクレーブを用いて100℃で24時間加熱を経て、200℃で3時間加熱した。得られた縣濁液から固体をろ過・水洗してニオブ酸カリウムスラリー(2)を得た。
製造例2で得られたニオブ酸カリウムスラリー(2)(250g/L)を、ウルトラアペックスミル(広島メタル&マシナリー製UAM-015)にて、直径0.3mmのジルコニアビーズを粉砕メディアとして使用し、スラリーに含まれる粒子の粒度分布の中央値が0.11μmとなるまで運転し、種粒子スラリー(1)を得た。得られた種粒子の比表面積は、25.8m2/gであり、種粒子の比表面積換算粒子径DSSAは、0.05μmであった。
五酸化ニオブ(和光純薬工業(株)製、3.33Kg)、水酸化カリウム(純度85%、和光純薬工業(株)製、13.2Kg)、種粒子スラリー(1)(濃度174g/Kg、1.92Kg)を秤量した。
容器に五酸化ニオブを添加し、イオン交換水5Lを投入し、30分間攪拌した。ついで、テフロン(登録商標)製容器にイオン交換水15Lを投入し、その後、水酸化カリウムを添加し、ここに五酸化ニオブスラリーと種粒子スラリー(1)を投入し、総液量を25Lとし、混合液を得た(ニオブ濃度1.0M、水酸化カリウム濃度8.0M)。得られた混合液をオートクレーブを用いて200℃で3時間加熱して得られた縣濁液から固体をろ過・水洗してニオブ酸カリウムスラリー(3)(母材3)を得た。
製造例2で得られたニオブ酸カリウムスラリー(2)(250g/L)を、ウルトラアペックスミル(広島メタル&マシナリー製UAM-015)にて、直径0.05mmのジルコニアビーズを粉砕メディアとして使用し、スラリーに含まれる粒子の粒度分布の中央値が0.04μmとなるまで運転し、種粒子スラリー(2)を得た。得られた種粒子の比表面積は、63m2/gであり、種粒子の比表面積換算粒子径DSSAは、0.02μmであった。
五酸化ニオブ(和光純薬工業(株)製、3.33Kg)、水酸化カリウム(純度85%、和光純薬工業(株)製、19.8Kg)、種粒子スラリー(2)(濃度174g/Kg、1.92Kg)を秤量した。
容器に五酸化ニオブを添加し、イオン交換水5Lを投入し、30分間攪拌した。ついで、テフロン(登録商標)製容器にイオン交換水15Lを投入し、その後、水酸化カリウムを添加し、ここに五酸化ニオブスラリーと種粒子スラリー(2)を投入し、総液量を25Lとし、混合液を得た(ニオブ濃度1.0M、水酸化カリウム濃度12.0M)。得られた混合液をオートクレーブを用いて150℃で3時間加熱して得られた縣濁液から固体をろ過・水洗してニオブ酸カリウムスラリー(4)(母材4)を得た。
製造例1で得たニオブ酸ナトリウムスラリー(1)(母材1)(濃度500g/Kg、2.06Kg)と水酸化カリウム(純度85%、和光純薬工業(株)製、14.0Kg)を秤量した。
テフロン(登録商標)製容器にイオン交換水15Lを投入し、その後、水酸化カリウムを添加し水酸化カリウム水溶液を得た。ここにニオブ酸ナトリウムスラリー(1)を投入し、総液量を25Lとした(ニオブ濃度0.25M、水酸化カリウム濃度8.5M)。オートクレーブにて、200℃で3時間加熱して得られた縣濁液から固体をろ過・水洗後、乾燥してニオブ酸カリウム粒子(1)を得た。
製造例3で得たニオブ酸カリウムスラリー(3)(母材3)(濃度500g/Kg、9.0Kg)と水酸化ナトリウム(和光純薬工業(株)製、2.0Kg)を秤量した。
テフロン(登録商標)製容器にイオン交換水15Lを投入し、その後、水酸化ナトリウムを添加し水酸化ナトリウム水溶液を得、ここにニオブ酸カリウムスラリー(3)を投入し、総液量を25Lとした(ニオブ濃度1.0M、水酸化ナトリウム濃度2.0M)。オートクレーブにて、200℃で3時間加熱して得られた縣濁液から固体をろ過・水洗後、乾燥してニオブ酸ナトリウム粒子(2)を得た。
製造例4で得たニオブ酸カリウムスラリー(4)(母材4)(濃度500g/Kg、9.0Kg)と水酸化ナトリウム(和光純薬工業(株)製、1.5Kg)を秤量した。
テフロン(登録商標)製容器にイオン交換水15Lを投入し、その後、水酸化ナトリウムを添加し水酸化ナトリウム水溶液を得、ここにニオブ酸カリウムスラリー(4)を投入し、総液量を25Lとした(ニオブ濃度1.0M、水酸化ナトリウム濃度1.5M)。オートクレーブにて、140℃で3時間加熱して得られた縣濁液から固体をろ過・水洗後、乾燥してニオブ酸ナトリウム粒子(3)を得た。
五酸化ニオブ(和光純薬工業(株)製、0.82Kg)、水酸化カリウム(純度85%、和光純薬工業(株)製、13.2Kg)を秤量した。
容器に五酸化ニオブを添加し、イオン交換水5Lを投入し、30分間攪拌した。ついで、テフロン(登録商標)製容器にイオン交換水15Lを投入し、その後、水酸カリウムを投入した。ここに五酸化ニオブスラリーを添加し、総液量を25Lとした(ニオブ濃度0.25M、水酸化カリウム濃度8.0M)。オートクレーブにて、100℃で24時間加熱を経て、200℃で3時間加熱した。得られた縣濁液から固体をろ過・水洗後、乾燥して比較ニオブ酸カリウム粒子(1)を得た。
Claims (7)
- 下記式(1);
M1NbO3 (1)
(式中、M1はアルカリ金属元素から選択される1種の元素を表す。)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法であって、
該製造方法は、下記式(2);
M2NbO3 (2)
(式中、M2はアルカリ金属元素から選択される1種の元素を表す。)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子と、M1で表されるアルカリ金属元素含有化合物と溶媒とを混合する工程(a)と、
該混合工程(a)で得られた混合液をソルボサーマル反応させる工程(b)とを含み、
該式(1)において、M 1 は、全M 2 100モル%に対して60~100モル%の元素がM 2 と異なることを特徴とするニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法。 - 前記工程(a)における混合液中のM 1 とニオブ酸アルカリ金属塩粒子由来のM 2 の比(M 1 /M 2 )が1より大きいことを特徴とする請求項1に記載のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法。
- 前記混合工程(a)における混合液中のM1の濃度が1~9mol/Lであることを特徴とする請求項1又は2に記載のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法。
- 前記式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の比表面積換算粒子径は、0.04~1.3μmであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法。
- 前記式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の比表面積換算粒子径は、0.05~0.65μmであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法。
- 前記式(1)におけるM1は、カリウムであり、式(2)におけるM2は、ナトリウムであり、アルカリ金属元素含有化合物は水酸化カリウムであることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法。
- 前記式(1)におけるM1は、ナトリウムであり、式(2)におけるM2は、カリウムであり、アルカリ金属元素含有化合物は水酸化ナトリウムであることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法。
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