JP7233154B2 - ワイヤソー - Google Patents
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Description
本実施形態において、図1に示す仮置台11がある方向を前(F)、仮置台11の後方向を後(B)、鉛直上方側を上(U)、鉛直下方側を下(D)、図面左方向を左(L)、図面右方向を右(R)として適宜説明する。
また、ワイヤソー1は、図3に示すように、略左右対称に形成されているため、適宜その一方を説明して他方の説明を省略する。
図1に示すように、ワークWは、半導体材料、磁性材料、セラミック等の硬脆材料から成る。ワークWは、ワイヤソー1に配置された加工装置3(図2参照)のワイヤ33に押し当てることで切削して切断される。
図2に示すワイヤソー1は、加工装置3のワイヤ33によってワークWを切断する切断装置である。図1に示すように、ワイヤソー1は、仮置台11と、基台12と、支持部13と、クランプ装置2と、加工装置3と、ワーク送り機構4と、を主に備えて構成されている。
仮置台11は、未加工のワークWを載置面に直接触れないように仮置きしたり、加工完了後のワークWを載置面に直接触れないように載置したりするための載置台である。仮置台11は、ワイヤソー1の加工室外の前側に配置されている。
図3に示すように、クランプ装置2は、加工装置3でワークWを加工する際に、加工室に搬入された未加工のワークWをクランプするための保持機構である。つまり、クランプ装置2は、加工室外のワーク交換位置P2に搬送された未加工のワークWをクランプしてから、そのワークWを加工室の加工位置P1に搬入して加工装置3のワイヤ33に押し当てて加工し、加工完了後のワークWをワーク交換位置P2でアンクランプさせるまで、ワークWを保持する。
図2に示すように、ワーク送り機構4は、ワークWを、ワイヤ33によってワークWを切断する加工位置P1と、加工済のワークWと未加工のワークWとの交換が行われるワーク交換位置P2と、の間を移動させるための移送装置である。また、ワーク送り機構4は、ワーク交換位置P2側に配置されたワークWを加工位置P1に搬入する搬入装置と、加工完了後のワークWを加工位置P1からワーク交換位置P2に搬出させる搬出装置と、の機能を果たす。さらに、ワーク送り機構4は、ワークWを加工する際に、ワークWを昇降させる昇降装置の機能も果たす。
は、上下方向に長さL2離間してリンク46に回動自在に軸支されている。長さL1は、長さL2と同じ長さである。第1アーム44と、第2アーム45とは、平行に配置され、上方向に回動したときに、側面視して互いに重ねるように配置されている。つまり、ワーク送り機構4において、歯車設置部14と、第1アーム44と、第2アーム45と、リンク46とは、長方形(平行四辺形)の平行クランク機構を形成する。その結果、リンク46と、リンク46にクランプ装置2を介在して連結されたワーク治具23(ワークW)とは、ワーク送り機構4が変位しても、常に垂直状態に配置された状態が維持されている。
図2に示すように、加工装置3は、クランプ装置2にクランプされた未加工のワークWを加工する切削機構である。加工装置3は、適宜な間隔で水平方向に対向配置された一対の加工用ローラ31,32と、加工用ローラ31と加工用ローラ32とに巻き掛けられたワイヤ33と、加工用ローラ31,32を回転駆動させる駆動モータ(図示省略)と、を備えて成る。加工装置3は、基台12上のコラムに設けられている。
次に、本発明の実施形態に係るワイヤソー1の作用を、図1~図3を参照して説明する。
以上のワーク着脱工程から搬出工程を繰り返して、ワークWを順次に加工して生産する。
また、第1アーム44と第2アーム45とリンク46とが、リンク機構を構成し、リンク46とワーク治具23とが、リンク機構が変位しても垂直状態が維持されていることで、ワークWを加工位置P1とワーク交換位置P2とに移動させた際に、ワークWの姿勢を変化させずに移動させることができるため、ウエハが割れないように移動させることができる。
また、リンク46とワーク治具23とは、リンク機構の第1アーム44及び第2アーム45が変位しても、下側または上側に垂直状態を維持することができるので、ワークWの姿勢を変えずに(下方向または下方向を向いままの状態で)搬送させることができる。このため、ワイヤソー1は、搬送時にワークWの姿勢が変位するワーク送り装置と比較して、装置全体の高さをワークWの高さ分だけ低くすることができるので、装置の重量及び設置エリアの低減を図ることができる。
また、左右一対の第1アーム44は、左右一対の第2アーム45の軸方向内側に配置されていることで、ワーク送り機構4が変位しても、正面視してリンク46及びワークWの姿勢を常に同じ状態にすることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造及び変更が可能であり、本発明はこれら改造及び変更された発明にも及ぶことは勿論である。
ワーク送り機構4の駆動手段は、第1アーム44または第2アーム45を回動させるものであればよい。
また、ワーク送り機構4は、駆動手段と、第1アーム44と、第2アーム45と、リンク46と、リンク46に設けられたワーク治具23と、を備えて成ることで、構造を簡素化して部品点数を削減することができる。
また、ワーク治具23は、第1アーム44と、第2アーム45と、を回動自在に連結したリンク46に回動自在に連結されているので、2本のアームでワークWを支えることができる。このため、第1アーム44及び第2アーム45が回動した際のブレを解消することができるため、高精度なワーク送り精度を確保することができる。
また、第1アーム44と第2アーム45とリンク46とが、リンク機構を構成し、リンク46とワーク治具23とが、リンク機構が変位しても垂直状態が維持されていることで、ワークWを加工位置P1とワーク交換位置P2とに移動させた際に、ワークWの姿勢を変化させずに移動させることができるため、ウエハが割れないように移動させることができる。
また、前記実施形態では、図2に示すように、駆動歯車41と、第1従動歯車42と、第2従動歯車43と、を備えた場合を例に挙げて説明したが、駆動歯車41と、第1従動歯車42と、第2従動歯車43とはなくてもよい。
この場合は、第1アーム44の連結軸44a、または、第2アーム45の連結軸45aに、モータ装置(図示省略)の軸を直結させて、モータ装置(図示省略)によってリンク機構の第1アーム44、または、第2アーム45を直接回動させることで、リンク機構全体を駆動するようにさせてもよい。
このようにすることで、さらに、部品点数及び部品組付工数を削減して、コストダウンを図ることができる。
例えば、前記実施形態で説明したモータと、第1従動歯車42と、第2従動歯車43とから成る電動歯車機構は、第1アーム44と、第2アーム45とを回動させることが可能な装置であればよく、これに限定されるものではない。その電動歯車機構は、例えば、油圧または空気圧の流体圧を生成する圧力源(図示省略)と、流体圧が供給されるシリンダと、シリンダに供給された流体圧で作動するピストンロッドと、ピストンロッドに連結されて揺動する第1アーム44及び第2アーム45と、を備えたものであってもよい。つまり、電動歯車機構は、第1アーム44及び第2アーム45を振り子運動させる駆動手段であればよい。
2 クランプ装置
3 加工装置
4 ワーク送り機構
23 ワーク治具
33 ワイヤ
41 駆動歯車
42 第1従動歯車
43 第2従動歯車
44 第1アーム
45 第2アーム
46 リンク
P1 加工位置
P2 ワーク交換位置
W ワーク
Claims (5)
- ワークを、ワイヤによってワークを切断する加工位置と、
前記ワークの交換が行われるワーク交換位置との間で移動させるワーク送り機構を備えたワイヤソーであって、
前記ワーク送り機構は、前記ワークを取り付けるワーク治具と、
前記ワーク治具に設けられたリンクと、
前記リンクの一端側に回動自在に連結された第1アームと、
前記リンクの他端側に回動自在に連結された第2アームと、
前記第1アーム及び前記第2アームを回動させる駆動手段と、を備え、
前記第1アームと前記第2アームと前記リンクとは、リンク機構を構成し、
前記リンクと前記ワーク治具とは、前記リンク機構が変位しても垂直状態が維持されている
ことを特徴とするワイヤソー。 - ワークを、ワイヤによってワークを切断する加工位置と、
前記ワークの交換が行われるワーク交換位置との間で移動させるワーク送り機構を備えたワイヤソーであって、
前記ワーク送り機構は、モータによって回転駆動される駆動歯車と、
前記駆動歯車の回転によって駆動される第1従動歯車及び第2従動歯車と、
前記第1従動歯車の回転によって回動される第1アームと、
前記第2従動歯車の回転によって回動される第2アームと、
前記第1アームの先端部と前記第2アームの先端部とを回動自在に連結したリンクと、
前記リンクに設けられ、前記ワークを取り付けるワーク治具と、を備え、
前記第1アームと前記第2アームと前記リンクとは、リンク機構を構成し、
前記リンクと前記ワーク治具とは、前記リンク機構が変位しても垂直状態が維持されている
ことを特徴とするワイヤソー。 - 前記リンクは、常に垂直状態に配置され、
前記第1アームと前記第2アームと前記リンクとは、平行四辺形の平行クランク機構を形成するように配置されて、
前記ワーク治具は、常に前記リンクの下側または上側に垂直状態に配置されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワイヤソー。 - 前記第1従動歯車と前記第2従動歯車とは、それぞれ前記駆動歯車に噛合されると共に、互いに上下方向に離間して配置されている
ことを特徴とする請求項2に記載のワイヤソー。 - 前記第1アームと前記第2アームとは、それぞれ同じ長さの左右一対の部材から成り、
左右一対の前記第1アームは、左右一対の前記第2アームの軸方向内側に配置されている
ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のワイヤソー。
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