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JP7224834B2 - 回折光学素子、樹脂組成物、光学機器 - Google Patents

回折光学素子、樹脂組成物、光学機器 Download PDF

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Description

本発明は、カメラやビデオ等の光学機器に用いられる回折光学素子とその製造方法、該回折光学素子を備えた光学機器と、該回折光学素子に用いられる樹脂組成物に関する。
レンズなどに用いられる光学素子として、光学特性が異なる2種類の樹脂を用いた回折光学素子が知られている。この回折光学素子は、回折光学系と屈折光学系では色収差が全く逆に発生する性質を利用してレンズとしての色収差を抑制し、且つレンズ全体の大幅な小型化、軽量化を実現可能としている。また、近年のカメラやビデオ等の光学機器の高画質化に伴い、レンズの色収差の抑制は、より高いレベルが要求される様になっている。この高いレベルの要求に対し、回折光学素子は、可視光域(光線の波長で400nm乃至700nmの範囲)全域での高い回折効率を達成する必要がある。
例えば、特許文献1には、可視光域全域で高い回折効率を有する回折光学素子の構成として、基材上に回折格子形状を有する高屈折率低分散の樹脂からなる第1の樹脂層と、低屈折率高分散の樹脂からなる第2の樹脂層とが積層された構成が開示されている。尚、回折格子形状は、同心円状の複数の輪帯からなるレリーフ型である。
特開2008-203821号公報
しかしながら、光学特性が異なる2種類の樹脂を用いた回折光学素子は1つの輪帯内で第2樹脂層に屈折率分布が発生する。図4に、係る回折光学素子の断面概略図を示す。図中、左端が回折光学素子の中心であり、該中心から最初の段差までが第1輪帯である。この回折光学素子は、図4に示す様に、第2樹脂層43が、第1基材41上に設けられた回折格子形状を有する第1樹脂層42と第2基材44と、に拘束されたまま硬化されて製造される。そのため、第2樹脂層43のC部分(厚い部分)はD部分(薄い部分)に比べてより収縮しようとするが、基材41,44に挟まれて表面形状が拘束されているため、自由に収縮できない。その結果、C部分の密度が疎になり、D部分の密度が密となり、C部分とD部分とで屈折率差が生じる。この時、硬化の初期では樹脂の流動性が高いため、収縮量の差をキャンセルするように樹脂が移動し密度の差はほとんど発生しない。しかしながら、硬化が進行するに従い樹脂の流動性が低下し、徐々に収縮量の差を樹脂の移動でキャンセルできなくなり、最終的に硬化が完了する時には屈折率差が残ってしまう。また、この屈折率差は幅の広い輪帯でより大きく発生する。これは、輪帯の幅が広いと、収縮量の差をキャンセルするために必要な樹脂の移動距離が長いため、硬化の進行によって流動性が低下し、屈折率差が発生する時期がより早くなるためである。
この回折光学素子を用いて撮像すると、第2樹脂層の1つの輪帯内に生じた屈折率差が原因で透過波面の位相ズレが生じ、所望の画質を得られないという課題があった。
本発明の課題は、光学特性が異なる2種類の樹脂層を積層した回折光学素子において、製造工程で基材から離れた側の樹脂層に生じる屈折率差を低減することにより、透過波面の位相ズレを抑制することにある。
本発明の第一は、基材と第1樹脂層と第2樹脂層とが当該順序で積層され、前記第1樹脂層が前記第2樹脂層の側に同心円状の複数の輪帯からなる回折格子形状を有し、前記第2樹脂層が無機粒子を含有する回折光学素子であって、
前記無機粒子は、個数平均粒子径が10nm以下であり、体積基準の粒度分布において、粒子径が2nm以上7.9nm以下の領域に第1ピークを有し、前記第1ピークよりも粒子径が大きい領域に第2ピークを有し、
前記第1ピークの最大強度に対する前記第2ピークの最大強度の比が0.3以上0.8以下であり、
前記第1ピークの半値幅が1.8nm以上2.5nm以下であることを特徴とする。
本発明の第二は、基材と第1樹脂層と第2樹脂層とが当該順序で積層され、前記第1樹脂層が前記第2樹脂層の側に同心円状の複数の輪帯からなる回折格子形状を有し、前記第2樹脂層が無機粒子を含有する回折光学素子であって、
前記無機粒子は、個数平均粒子径が10nm以下であり、体積基準の粒度分布において、粒子径が2nm以上7.9nm以下の領域に第1ピークを有し、前記第1ピークよりも粒子径が大きい領域に第2ピークを有し、
前記第1ピークの最大強度に対する前記第2ピークの最大強度の比が0.3以上0.8以下であり、
前記第2ピークが、8nm以上20nm以下の領域に有り、且つ、半値幅が6.3nm以上8.1nm以下であることを特徴とする回折光学素子。
本発明の第は、筐体と、前記筐体内に配置された複数のレンズを有する光学系と、を有する光学機器であって、前記レンズの少なくとも一つが上記本発明の回折光学素子であることを特徴とする光学機器である。
本発明の第は、無機粒子と硬化性樹脂とを含有する樹脂組成物であって、
前記無機粒子は、個数平均粒子径が10nm以下であり、体積基準の粒度分布において、粒子径が2nm以上7.9nm以下の領域に第1ピークを有し、前記第1ピークよりも粒子径が大きい領域に第2ピークを有し、
前記第1ピークの最大強度に対する前記第2ピークの最大強度の比が0.3以上0.8以下であり、
前記第1ピークの半値幅が1.8nm以上2.5nm以下であることを特徴とする。
本発明の第五は、無機粒子と硬化性樹脂とを含有する樹脂組成物であって、
前記無機粒子は、個数平均粒子径が10nm以下であり、体積基準の粒度分布において、粒子径が2nm以上7.9nm以下の領域に第1ピークを有し、前記第1ピークよりも粒子径が大きい領域に第2ピークを有し、
前記第1ピークの最大強度に対する前記第2ピークの最大強度の比が0.3以上0.8以下であり、
前記第2ピークが、8nm以上20nm以下の領域に有り、且つ、半値幅が6.3nm以上8.1nm以下であることを特徴とする。
本発明によれば、第2樹脂層に含有される無機粒子の粒度分布を限定することにより、該第2樹脂層内に生じる屈折率差を低減し、透過波面の位相ズレを低減した回折光学素子を提供することができる。よって、該回折光学素子を用いて、光学特性に優れた光学機器を提供することができる。
本発明の回折光学素子の一実施態様を示す概略図である。 本発明の回折光学素子の第2樹脂層における無機粒子の粒度分布を示す図である。 本発明の光学機器の一実施態様を示す概略図である。 従来技術の回折光学素子における課題を説明するための概略断面図である。
〔回折光学素子〕
本発明の回折光学素子は、基材と第1樹脂層と第2樹脂層とを備えた積層構成において、第2樹脂層に含有される無機粒子の粒度分布を限定したことにより、第2樹脂層内の屈折率差を低減して透過波面の位相ズレを低減したことに特徴を有する。
以下、本発明の回折光学素子の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対して適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に含まれる。
図1は本発明の回折光学素子の一実施態様を示す概略図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は(a)中のA-A’断面図である。
図1に示されるように、本発明の回折光学素子は、基材1と第1樹脂層2と第2樹脂層3とを、当該順序で有する積層体であり、第1樹脂層2は、第2樹脂層3の側に同心円状の複数の輪帯からなる回折格子形状を有し、第2樹脂層3は無機粒子を含有している。
基材1は例えば、ガラスやプラスチックからなる透明なものである。基材1の両面は、平面であっても、球面形状であっても、非球面形状であってもよい。
第1樹脂層2及び第2樹脂層3は、例えば、第1樹脂層2が第2樹脂層3に対して相対的に高い屈折率と高いアッベ数を有する高屈折低分散層であり、第2樹脂層3が第1樹脂層2に対して相対的に低い屈折率と低いアッベ数を有する低屈折高分散層で構成される。即ち、第1樹脂層2の屈折率をnd1、アッベ数をν1、第2樹脂層3の屈折率をnd2、アッベ数をν2とした時、nd1<nd2、及び、ν1<ν2の関係を満たす構成である。ここで、アッベ数とは、可視光領域(468.1nm乃至656.3nm)における屈折率の傾きを表す指標であり、以下の式(1)により算出される。
アッベ数ν=(nd-1)/(nf-nc) (1)
nd:d線(587.6nm)屈折率
nf:f線(486.1nm)屈折率
nc:c線(656.3nm)屈折率
第1樹脂層2は第2樹脂層3側に回折格子形状を有し、該回折格子形状は回折光学素子中心を中心にしたN個(Nは2以上の整数)の円からなる同心円状のレリーフパターンからなる。よって、回折格子形状は複数の輪帯を有し、格子ピッチ(同心円の半径方向における輪帯の幅)は、回折光学素子の中心近傍では大きく、周縁に向かうほど小さい。
第1樹脂層2を構成する樹脂の種類は特に限定されないが、可視域全域で99%以上の高い回折効率を得るためには、低屈折率高分散材料に部分分散比θgFが通常の材料より小さいリニア分散特性を有する材料を使用することが好ましい。このリニア分散特性を得るためには、ベース樹脂材料に無機粒子を分散させて混ぜる方法が知られており、酸化チタン、酸化インジウム錫、酸化ジルコニムなどを好適に用いることができる。また、ベース樹脂は紫外線硬化型樹脂材料が好ましく、特にアクリレート系樹脂が好ましい。
第2樹脂層3は、個数平均粒子径が10nm以下の無機粒子と樹脂とを含有する樹脂組成物で形成されている。無機粒子の個数平均粒子径は、光透過率、光学散乱等に悪影響を及ぼさない大きさの粒子径であることが望ましく、1nm以上であることが好ましい。また、無機粒子は、Al、Zr、Y、Ga、La、それらの酸化物及び複合物から選ばれる少なくとも一種からなるが、好ましくはジルコニア粒子である。
図2は本発明の第2樹脂層3に含有される無機粒子の体積基準の粒度分布の一例を示す図である。本発明において第2樹脂層3中に含有される無機粒子は、体積基準の粒度分布において、粒子径が2nm以上7.9nm以下の領域に第1ピークを、該第1ピークよりも粒子径が大きい領域に第2ピークを有する。尚、図2においては、第1ピークの最大強度を1.0として頻度分布を規格化して示している。
本発明において、係る無機粒子の第1ピークに対する第2ピークの最大強度の比(第2ピーク/第1ピーク)は0.3以上0.8以下である。係る強度比が0.3未満であると、第2の粒度分布を有する無機粒子の割合が少ないため、樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎて成形時に流動性が確保できず、同一輪帯内で屈折率差が生じてしまう。一方、係る強度比が0.8より大きいと、第2の粒度分布を有する無機粒子が多くなり過ぎるため、樹脂と無機粒子の接触面積が減り、樹脂組成物の粘度が低くなり過ぎる。その結果、成形時に無機粒子が動きやすくなり、散乱光が多く発生してしまい、Haze値が悪化してしまうため、回折光学素子としては好ましくない。
ここで、第1ピークの半値幅は1.8nm以上2.5nm以下であることが好ましい。第1ピークの半値幅がこの範囲を満たすことは、第1の粒度分布の範囲が狭いことを示しており、粒子径の小さい粒子で樹脂組成物の粘度を制御できる。そのため、散乱光の発生を抑制し易くなる。尚、本明細書において半値幅とは、全値半幅(Full Width at Half Maximum,FWHM)のことである。
また、第2ピークの位置は、粒子径が8nm以上20nm以下の範囲にあることが好ましい。第2ピークの位置がこの範囲にあると、散乱光の発生を抑制し易くなる。また第2ピークの半値幅は6.3nm以上8.1nm以下であることが好ましい。
また、無機粒子の体積平均粒子径は、11.3nm以上14.6nm以下であることが好ましい。第1ピークと第2ピークの強度比を上記範囲にした上で、平均粒子径がこの範囲を満たすことにより、第2樹脂層3の成形性が良好となる。
また、無機粒子の最大粒子径は100μm以下であることが好ましい。100μmより大きな粗大粒子が存在すると、散乱光が発生し易くなるおそれがあるためである。
第2樹脂層における無機粒子の含有量は、第2樹脂層3中に1体積%以上29体積%以下、好ましくは5体積%以上25体積%以下が望ましい。1体積%未満では屈折率が高くならず所望の光学特性が得られないおそれがある。また、29体積%より多いと成形性が悪化するおそれがある。
無機粒子には必要に応じて表面処理を施しておくことが望ましい。表面処理は無機粒子の合成、作製段階で行っても良いし、微粒子を得た後に別途行っても良い。また、無機粒子を凝集しないように均一に分散させるための表面処理剤、分散剤(界面活性剤)を用いるのが望ましい。一般に表面処理剤、分散剤を用いて粒子を溶媒、樹脂等に分散する場合、添加する表面処理剤、分散剤の種類、添加量、分子量、極性、親和性等によって異なった分散状態を示すことが知られている。表面処理剤、分散剤としては顔料の誘導体や樹脂型や活性剤型のものを好適に用いることができる。ここで表面処理剤、分散剤としては、カチオン系、弱カチオン系、ノニオン系或いは両性界面活性剤が有効である。特にポリエステル系、ε-カプロラクトン系、ポリカルボン酸塩、ポリリン酸塩、ハイドロステアリン酸塩、アミドスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩、オレフィンマレイン酸塩共重合物、アクリル-マレイン酸塩共重合物、アルキルアミン酢酸塩、アルキル脂肪酸塩、脂肪酸ポリエチレングリコールエステル系、シリコーン系、フッ素系を用いることができる。
第2樹脂層3における、無機粒子の分散媒としての樹脂は、室温で液体である硬化性樹脂であり、光重合開始剤又は熱重合開始剤といった重合開始剤を利用したラジカル生成機構により硬化する樹脂が用いられる。
第2樹脂層3の形成に用いられる硬化性樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。硬化性樹脂は、1種類のみを使用することもでき、2種類以上を併用することもできる。特に、(メタ)アクリル系樹脂は以下に述べるコハク酸モノ(2-アクリロイルオキシエチル)との光重合の反応速度を適宜制御できる点から好ましい。硬化性樹脂としての(メタ)アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリレート基を含む化合物の単量体、二量体、三量体、オリゴマー、ポリマー、またはそれらの混合物を使用することができる。
(メタ)アクリル系樹脂の単量体としては、(メタ)アクリレート基を含む化合物であればいかなる化合物を用いることができるが、(メタ)アクリレート基を2個以上含む化合物が好ましい。(メタ)アクリレート基を2個以上含む化合物の具体的な例としては、プロポキシ化ビスフェノールAジビニルエーテルのアクリレートやメタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、トリス((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2-(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート等を挙げることができる。(メタ)アクリル基を2個以上含む化合物は1種類のみを使用することもできるし、2種類以上を併用することもできる。また、(メタ)アクリル基を2個以上含む化合物として、分子内にさらに炭素-炭素二重結合や炭素-炭素三重結合を有する重合官能基を有する化合物を用いることもできる。
重合開始剤は、硬化性樹脂の硬化条件(照射波長、照射量)に応じて適宜選択することができる。例えば、光重合開始剤として、アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤、チタノセン系光重合開始剤などが挙げられる。具体的には、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-(4-モルフォリノフェニル)-1-ブタノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、4-フェニルベンゾフェノンなどを挙げることができる。また、熱重合開始剤として、アゾビスイソブチルニトリル(AIBN)等のアゾ化合物、ベンゾイルパーオキサイド、tert-ブチルパーオキシピバレート、tert-ブチルパーオキシネオヘキサノエート、1,1-ジメチルブチルパーオキシネオヘキサノエート、tert-ブチルパーオキシネオデカノエート、1,1-ジメチルブチルパーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシネオヘキサノエート、クミルパーオキシネオデカノエート等の過酸化物などを挙げることができる。
重合開始剤の添加比率は、光照射量又は加熱温度に応じて適宜選択することができ、また、得られる重合体の目標とする平均分子量に応じて、調整することもできる。また、重合開始剤の含有量は、無機粒子の含有量により変わりうるが、硬化性樹脂、分散剤の合計質量100質量部に対して0.01質量部以上10.00質量部以下、好ましくは0.50質量部以上5.00質量部以下の範囲に選択することが好ましい。重合開始剤の含有量をこの範囲とすることで、重合体を良好な成形性で得ることができ、また着色による外観不良や透明性の悪化を避けることができる。重合開始剤は有機成分との反応性、光照射の波長、加熱温度によって1種類のみを使用することもできるし、2種類以上を併用することもできる。
第2樹脂層3を形成するための樹脂組成物の調製方法について以下に述べる。先ず、無機粒子を粉砕、分級して、上記した粒度分布に調整する調整工程を行う。具体的には、有機溶媒に上記した分散剤を適量溶解させ、無機粒子を加えた後、超音波処理やビーズミル処理等により無機粒子に対し物理的なエネルギーを加える。無機粒子に対し、せん断力が加わることで凝集した無機粒子を破砕し、最終的な硬化物(第2樹脂層3)中の粒度分布を調製することができる。残った凝集粒子は、遠心分離又はフィルター処理により取り除き、均一な無機粒子分散液を得る。この際に、貧溶媒等を使用して無機粒子を再沈殿させて固液分離した後、貧溶媒により粒子を洗浄し、有機溶媒に再分散させることで、余剰な分散剤を取り除くこともできる。その後、硬化性樹脂及び光重合開始剤を溶解させる。均一に混合していることを確認した後、エバポレータや濃縮器を使用し、有機溶媒を除去する。この際、有機溶媒の沸点、残留溶媒量等に応じて減圧度を適宜調整することが望ましい。急激な溶媒の蒸発により無機粒子の分散性が損なわれる可能性があるため、減圧による溶媒除去の際には、必要に応じて分散性を損なわない程度に加熱を行ってもよい。得られた樹脂組成物中に有機溶媒が残留している場合、成形品の耐久性や光学特性等に影響を及ぼす可能性があるため、残留溶媒を可能な限り減らすことが望ましい。有機溶媒の含有率は樹脂組成物100質量部中、好ましくは0.50質量部以下、さらに好ましくは0.1質量部以下、望ましくは0.025質量部以下である。
樹脂組成物の調製に用いることのできる有機溶媒としては、硬化性樹脂並びに分散剤を溶解することができる限りいかなる溶媒を用いることができる。例えば、トルエン、キシレン等の低沸点芳香族化合物、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、s-ブタノール、イソブタノールなどのアルコール、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトンなどを用いることができる。これら有機溶媒は1種類のみを使用することもでき、2種類以上を併用することもできる。
第2樹脂層3は、弾性率が3.22GPa以上3.89GPa以下であることが好ましい。弾性率が3.22GPa以上で、回折光学素子を高温高湿下で用いた場合の十分な耐久性が得られ、3.89GPa以下で透過波面の位相ズレが許容しうるレベルとなる。
続いて、本発明の回折光学素子の製造方法について述べる。但し、製造方法は以下に述べる方法に限られない。先ず、第1樹脂層2の回折格子形状に対応する形状を表面に有する第1の型と基材1とを、上記形状を内側にして対向配置させ、基材1と第1の型との間に第1樹脂層2となる硬化性樹脂組成物を充填する。硬化性樹脂組成物の充填の際には、必要に応じて型及び/又は基材1に対し加圧又は加熱を行ってもよい。充填の際に基材1と型との間にスペーサーを配置することにより、第1樹脂層2の厚みを調整することができる。硬化性樹脂組成物の硬化方法は特に限定されないが、例えば紫外線照射や熱を加えることによって硬化することができる。硬化後に、第1の型を離型し、回折格子形状を表面に有する第1樹脂層2が得られる。
その後、第1樹脂層2と第2の型とを所定の距離を置いて配置し、これらの間に上記した第2樹脂層3形成用の樹脂組成物を充填した後に硬化し、第2の型を離型し、本発明の回折光学素子を得る。樹脂組成物の硬化方法は、樹脂組成物の材料によって選択される。また、第2の型の表面の形状は、基本的に平面形状であるが、本発明においては、これに限定されるものではない。
〔光学機器〕
次に本発明の回折光学素子を用いた光学機器に関して説明する。本発明の光学機器は、筐体と、該筐体内に配置された複数のレンズを有する光学系とを有する光学機器であって、上記レンズの少なくとも一つが本発明の回折光学素子である。
図3は、本発明の光学機器の好適な実施形態の一例である一眼レフカメラの交換レンズ鏡筒の光学系の断面図である。レンズ鏡筒の光学系は、筐体30の内部において、レンズ21乃至29及び回折光学素子20が光軸Bに対して垂直に配列されている。ここでレンズ21側がレンズ鏡筒の表面であり、レンズ29側がカメラとの着脱マウント側である。本例においては、本発明の回折光学素子20を光学系の適切な位置に配置させることにより、透過波面の位相ズレが生じないレンズ鏡筒を提供することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明をする。ただし、本発明は何らこれら実施例に限定されるものではない。
〔評価方法〕
〈粒度分布〉
第2樹脂層に対して小角X線散乱(SAXS)分析を実施することで、第2樹脂層に含まれる無機粒子の粒度分布を解析した。測定はNANO-Viwer(RIGAKU)を用いて行った。測定条件を以下に示す。
波長/カメラ長:0.154nm(CuKα)/1320mm
測定領域:0.04nm-1<q<1.24nm-1
露光時間:30min×2回
上記条件による測定結果を、SAXSプロファイルに対して球の理論散乱曲線をフィッティングすることで、体積基準の粒度分布、平均粒子径を算出した。
〈粘度〉
第2樹脂層を形成するための樹脂組成物の粘度は、マイクロチップ・差圧方式の微量サンプル粘度計「m-VROC(RheoSense社製)」で測定を実施した。せん断速度10s-1乃至55s-1の範囲、測定温度22.5±0.5℃で粘度を測定し、せん断速度の対数と粘度直線からせん断速度1s-1の粘度を外挿により算出し、材料粘度とした。
〈弾性率〉
回折光学素子の断面を切り出し、第2樹脂層の断面を露出させ、研磨加工を施し、被測定面に対して微小ダイヤモンド圧子による深さ5乃至20μmの押し込み、荷重と変位を測定し、得られた荷重-変位曲線から弾性率を算出した。測定には、ナノインデンターNanoIndenterG200(アジレントテクノロジー社)を用いた。
〈Haze〉
第2樹脂層形成用の樹脂組成物を厚さ1mmのガラス基材の上に、厚さ500μmのスペーサーを配置し、調整した樹脂組成物を充填した。その上に厚みが1mmのガラス基材を載せ、上記樹脂組成物を押し広げ、15mW/cm2、3000秒の条件で高圧水銀ランプにより紫外線を照射し、上記樹脂組成物を硬化した。硬化物の波長400nmにおける散乱率と透過率を、分光光度計(U4000、日立製作所)にて測定し、下記計算式によりHaze値を算出した。
Haze値=(サンプル散乱率/サンプル透過率-ガラス基材散乱率/ガラス基材透過率)×100
〈透過波面の位相ズレ〉
回折光学素子の樹脂層の屈折率差は、干渉計を用いて回折光学素子の透過波面を計測し、その位相ズレ量を算出することにより評価した。回折光学素子は回折レンズとして、1次回折光が焦点を結ぶように設計されている。先ず、干渉計(ZYGO社製、GPI[製品名])を用いて、干渉計に対して、被計測物、反射ミラーの順で配置した。次に、反射ミラーを素子の焦点位置に調整して、回折光学素子の透過波面を計測して、その輪帯内の位相ズレ及び輪帯間の位相ズレを算出した。
(実施例1)
キシレン溶媒にインジウム錫酸化物(ITO)粒子を分散した分散液(平均粒子径20nm、インジウム錫酸化物濃度9.96質量%、分散剤量2.19質量%、分散剤:高分子量分散剤(CIKナノテック製))を51.63gと、紫外線硬化型アクリル系樹脂として、トリス(2-アクリロキシエチル)イソシアヌレート20質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート25質量%、ジシクロペンテニルオキシエチルメタアクリレート40質量%、ウレタン変性ポリエステルアクリレート13質量%、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン2質量%の混合物3.72gを混合した。その後、オイルバスで加熱しながらエバポレータにより40℃で減圧濃縮を行い、キシレンを除去し、第1樹脂層形成用のITO粒子分散樹脂脂組成物を得た。
ジルコニア-メタノール分散液(SZR-M/堺化学工(株)製、個数平均粒子径3nm、分散液中ジルコニア粒子濃度30質量%)100質量部に対し、分散剤として、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトンモノアクリレート(東亜合成製)を4.8質量部加え、撹拌し溶解させた。この分散剤を溶解させた溶液に対しビーズミル装置ウルトラアペックスミルUAM-015(寿工(株)製)を用いて分散処理を行った。分散容器内に前記調製した溶液を導入し、同時に解砕用のビーズとして平均粒子径15μmのジルコニアビーズ(高周波熱練(株)製)を導入した。その後、ビーズミルの攪拌翼の周速を7.0m/s、ポンプ流量を120ml/minにして、解砕処理を1時間行い、孔径10μmのフィルターを用い加圧濾過することで解砕用ビーズと大粒子径のジルコニア粒子とを溶液から除去した。
解砕、分級処理を行った溶液に対し硬化性樹脂として、トリス(2-アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレートを4.2質量部、ペンタエリスリトールトリアクリレートを2.68質量部、及びジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートを8.2質量部、並びに光重合開始剤として1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを0.5質量部、溶解させた。その後、オイルバスで加熱しながらエバポレータにより40℃で減圧濃縮を行い、メタノールを除去し、第2樹脂層形成用のジルコニア粒子分散樹脂組成物を得た。ガスクロマトグラフィーによりメタノールの含有率はジルコニア粒子分散樹脂組成物の質量に対して、0.025質量%以下であることを確認した。
基材としてガラス板を用い、所定の回折格子形状に対応する形状を表面に有する第1の型と、該基材とを、上記形状を内側にして対向配置させ、間に上記ITO粒子分散樹脂組成物を充填して紫外線照射により硬化させ、第1の型を離型して第1樹脂層を得た。次いで、該第1樹脂層に対して、表面が平面の第2の型を対向配置させ、間に上記ジルコニア粒子分散樹脂組成物を充填して光照射し、硬化させて第2の型を離型し、回折光学素子を得た。
得られた回折光学素子の回折格子の高さは10μm、格子間のピッチは0.1mm乃至3mmの範囲で形成されており、その格子ピッチは第1輪帯において最も広く、周縁部である第80輪帯に向かうほど狭かった。第1樹脂層の平均厚さは12μm、第2樹脂層の平均厚さは53μmであった。尚、第1樹脂層及び第2樹脂層の平均厚さは、回折格子によって層内に形成された厚さ分布を平均化した値である。
(実施例2)
第2樹脂層形成用のジルコニア粒子分散樹脂組成物の作製工程において、ビーズミルの処理時間を0.5時間に変更した以外は、実施例1と同様の条件で回折光学素子を作製した。
(実施例3)
第2樹脂層形成用のジルコニア粒子分散樹脂組成物の作製工程において、ビーズミルの攪拌翼の周速を12.0m/sに変更した以外は、実施例1と同様の条件で回折光学素子を作製した。
(比較例1)
第2樹脂層形成用のジルコニア粒子分散樹脂組成物の作製工程において、ビーズミルの分散処理時間を3時間、攪拌翼の周速を12.0m/sに変更した以外は、実施例1と同様の条件で回折光学素子を作製した。
(比較例2)
第2樹脂層形成用のジルコニア粒子分散樹脂組成物の作製工程において、ビーズミルによる分散処理を行わなかった以外は、実施例1と同様の条件で回折光学素子を作製した。
以下、表1に、上記実施例、比較例の第2樹脂層中のジルコニア粒子の粒度分布、第2樹脂層の物性値、回折光学素子の評価結果を示す。
Figure 0007224834000001
表1に示すように、ビーズミル処理条件により樹脂組成物中の無機粒子の粒度分布のピーク強度比を制御することができた。周速を増し処理時間を長くすることで二次凝集粒子の解砕、分散剤の無機粒子への表面処理が進行し、二次凝集粒子のピークは小さくなった。また、ビーズミルによる処理を過剰に行うと逆にさらに粒子径の大きい凝集粒子が発生してしまうことも確認した。表1よりピーク強度比が0.3以上0.8以下の範囲で第2樹脂層のHaze値を抑えつつ第2樹脂層中の屈折率差を低減できることが分かった。比較例1に示すように、第2樹脂層中の無機粒子のピーク強度比が小さくなると、第2樹脂層中の無機粒子の比表面積が上昇し、第2樹脂層を形成する際の樹脂組成物の粘度が上昇してしまう。また、樹脂組成物の粘度が上昇し、流動性が低下すると、硬化収縮時の収縮量の差を樹脂組成物の移動でキャンセルすることが困難になり、第2樹脂層中の屈折率差が大きくなってしまったと考えられる。また、比較例2に示すようにビーズミルによる処理を行わず、ピーク強度比が大きくなると、樹脂組成物の粘度が低減され、さらに無機粒子の配列も乱されることから、硬化後の第2樹脂層の弾性率も低下する。これにより硬化時の緩和が生じやすく、また残留応力も低減されることから第2樹脂層中の屈折率差は低く抑えることができたが、二次凝集粒子が多いことから第2樹脂層のHaze値は上昇してしまい、回折光学素子としては好ましくないことがわかった。

Claims (12)

  1. 基材と第1樹脂層と第2樹脂層とが当該順序で積層され、前記第1樹脂層が前記第2樹脂層の側に同心円状の複数の輪帯からなる回折格子形状を有し、前記第2樹脂層が無機粒子を含有する回折光学素子であって、
    前記無機粒子は、個数平均粒子径が10nm以下であり、体積基準の粒度分布において、粒子径が2nm以上7.9nm以下の領域に第1ピークを有し、前記第1ピークよりも粒子径が大きい領域に第2ピークを有し、
    前記第1ピークの最大強度に対する前記第2ピークの最大強度の比が0.3以上0.8以下であり、
    前記第1ピークの半値幅が1.8nm以上2.5nm以下であることを特徴とする回折光学素子。
  2. 基材と第1樹脂層と第2樹脂層とが当該順序で積層され、前記第1樹脂層が前記第2樹脂層の側に同心円状の複数の輪帯からなる回折格子形状を有し、前記第2樹脂層が無機粒子を含有する回折光学素子であって、
    前記無機粒子は、個数平均粒子径が10nm以下であり、体積基準の粒度分布において、粒子径が2nm以上7.9nm以下の領域に第1ピークを有し、前記第1ピークよりも粒子径が大きい領域に第2ピークを有し、
    前記第1ピークの最大強度に対する前記第2ピークの最大強度の比が0.3以上0.8以下であり、
    前記第2ピークが、8nm以上20nm以下の領域に有り、且つ、半値幅が6.3nm以上8.1nm以下であることを特徴とする回折光学素子。
  3. 前記第2ピークが、8nm以上20nm以下の領域に有り、且つ、半値幅が6.3nm以上8.1nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の回折光学素子。
  4. 前記無機粒子の体積平均粒子径が11.3nm以上14.6nm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の回折光学素子。
  5. 前記無機粒子の最大粒子径が100μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の回折光学素子。
  6. 前記第2樹脂層の弾性率が3.22GPa以上3.89GPa以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の回折光学素子。
  7. 前記無機粒子がジルコニア粒子であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の回折光学素子。
  8. 前記第2樹脂層が(メタ)アクリル系樹脂に前記無機粒子を分散してなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の回折光学素子。
  9. 筐体と、前記筐体内に配置された複数のレンズを有する光学系と、を有する光学機器であって、前記レンズの少なくとも一つが請求項1乃至のいずれか一項に記載の回折光学素子であることを特徴とする光学機器。
  10. 無機粒子と硬化性樹脂とを含有する樹脂組成物であって、
    前記無機粒子は、個数平均粒子径が10nm以下であり、体積基準の粒度分布において、粒子径が2nm以上7.9nm以下の領域に第1ピークを有し、前記第1ピークよりも粒子径が大きい領域に第2ピークを有し、
    前記第1ピークの最大強度に対する前記第2ピークの最大強度の比が0.3以上0.8以下であり、
    前記第1ピークの半値幅が1.8nm以上2.5nm以下であることを特徴とする樹脂組成物。
  11. 無機粒子と硬化性樹脂とを含有する樹脂組成物であって、
    前記無機粒子は、個数平均粒子径が10nm以下であり、体積基準の粒度分布において、粒子径が2nm以上7.9nm以下の領域に第1ピークを有し、前記第1ピークよりも粒子径が大きい領域に第2ピークを有し、
    前記第1ピークの最大強度に対する前記第2ピークの最大強度の比が0.3以上0.8以下であり、
    前記第2ピークが、8nm以上20nm以下の領域に有り、且つ、半値幅が6.3nm以上8.1nm以下であることを特徴とする樹脂組成物。
  12. 回折光学素子の樹脂層の形成に用いられることを特徴とする請求項10又は11に記載の樹脂組成物。
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