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JP7287008B2 - 音響モード伝搬速度測定方法及び音響モード伝搬速度測定装置 - Google Patents

音響モード伝搬速度測定方法及び音響モード伝搬速度測定装置 Download PDF

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Description

特許法第30条第2項適用 平成31年1月9日発行 寒河江悠途、外3名、「ブリルアン散乱による光ファイバの群遅延時間測定法に関する検討」、電子情報通信学会 技術研究報告、 第118巻第388号 OFT2018-63 第9頁-第13頁
本開示は、光ファイバ素線中および敷設済みケーブル内の光ファイバ中を伝搬する音響モード伝搬特性を測定する方法及び装置に関するものである。
現在の光ネットワークでは伝送遅延時間の低減に対する要求が顕在化し、特に長距離通信線路では光ファイバによる伝搬遅延時間が支配的であるため、光ファイバの群遅延時間に対する注目が高まっている。従来の測定では光パルス送信機から入射された光を、光ファイバ通過後に受信機で検出し伝搬時間を計測することによって群遅延時間を求めるインパルス応答法が利用されていた。一方、最近では、後方ブリルアン散乱を用いた手法が提案されており、従来手法と異なり光ファイバの片端測定が可能であるため、敷設済みの光ファイバに対しても応用が期待されている(非特許文献1)。
上記の後方ブリルアン散乱を用いた測定手法では光の散乱に寄与する縦波の音響モードについて光ファイバ中を伝搬する速度を特定する必要がある。光の散乱に寄与する音響モードの伝搬速度を特定する手法には、
(1)非特許文献2の光ファイバのコア屈折率測定値から経験的に求める方法、
(2)非特許文献3で紹介されている超音波パルスの照射による方法
の2つがある。
手法(1)は光ファイバの屈折率分布を測定する事によって実施可能である。手法(2)は被測定光ファイバを超音波パルス発射装置に光ファイバ断面が向くように台座に設置し、被測定光ファイバを通過して台座で反射した超音波パルスと、光ファイバを通過せず台座で反射した超音波パルスとの受信時間差を計算することによって実施可能である。
寒河江、松井、辻川、中島"誘導ブリルアン散乱による光ファイバ群遅延時間測定法に関する検討,"電子情報通信学会ソサイエティ大会, B-13-13, 9月, 2018 Y. Koyamada, S. Sato, S. Nakamura, H. Sotobayashi and W. Chujo, "Simulating and Designing Brillouin Gain Spectrum in Single-Mode Fibers," J. Lightwave Techol., Vol. 22, No. 2, pp. 631-639, February, 2004. N. Hayashi, Y. Mizuno, D. Koyama and K. Nakamura, "Dependence of Brillouin Frequency Shift on Temperature and Strain in Poly(methyl methacrylate)-Based Polymer Optical Fibers Estimated by Acoustic Velocity Measurement," Appl. Phys. Exp. 5, 032502, March, 2012. A. Yeniay, J-M. Delavaux and J. Toulouse,"Spontaneous and Stimulated Brillouin Scattering Gain Spectra in Optical Fibers," J. Lightwave Technol., Vol. 20, No. 8, pp. 1425-1432, August, 2002. H. A. Al-Asadi, M. H. Al-Mansoori, S. Hitam, M. I. Saripan and M. A. Mahdil "Brillouin Linewidth Characterization in Single Mode Large Effective Area Fiber through Co-Pumped Technique," IJECCT 2010, Vol. 1, 1, pp. 16-20, 2010.
上記手法(1)および(2)は、どちらも後方ブリルアン散乱測定の前または後に、音響モードの伝搬速度の測定のために光ファイバ素線の切出しや加工が必要となる。そのため、上記手法(1)および(2)には、敷設済みケーブル内の光ファイバなど、光ファイバ素線の切り出しや加工ができない被測定光ファイバに対して音響モード伝搬速度を測定することが困難という課題があった。そこで、本発明は、上記課題を解決するために、光ファイバ素線の切り出しや加工をすることなく音響モード伝搬速度を測定できる音響モード伝搬速度測定方法及び音響モード伝搬速度測定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る音響モード伝搬速度測定方法及び音響モード伝搬速度測定装置は、試験光入射によって光ファイバ中で発生する後方ブリルアン散乱スペクトルを解析することによって音響モードの伝搬速度を計算することとした。
非特許文献2によると縦波音響波の伝搬速度と音響波の寿命は共に伝搬媒体への不純物添加量に比例することが報告されている。そのため、光ファイバのコアを伝搬する、光の散乱に寄与する縦波の音響モードの伝搬速度は寿命に比例する相関があると考えられる。また、後方ブリルアン散乱スペクトルの半値幅が音響モードの寿命によって決まることを考えると、光の散乱に寄与する縦波の音響モードの伝搬速度は後方ブリルアン散乱スペクトルの半値幅に比例する相関があると考えられる。よって、後方ブリルアン散乱スペクトルから半値幅、もしくは音響モードの寿命を解析することによって、光の散乱に寄与する音響モードの伝搬速度が測定可能である。
具体的には、本発明に係る第1の音響モード伝搬速度測定方法は、
光ファイバ中で発生するブリルアン散乱光の周波数シフトスペクトルを取得し、
前記周波数シフトスペクトルに対してガウス関数でフィッティングし、
前記ガウス関数でフィッティングした曲線からスペクトル半値幅wを取得し、
スペクトル半値幅wと音響モードの伝搬速度Vとの一次関数に取得した前記スペクトル半値幅wを代入して前記光ファイバの音響モードの伝搬速度Vを計算すること
を特徴とする。
また、第1の音響モード伝搬速度測定方法を行う第1の音響モード伝搬速度測定装置は、
光ファイバ中で発生するブリルアン散乱光の周波数シフトスペクトルを取得する受信部と、
前記周波数シフトスペクトルに対してガウス関数でフィッティングし、前記ガウス関数でフィッティングした曲線からスペクトル半値幅wを取得する解析部と、
スペクトル半値幅wと音響モードの伝搬速度Vとの一次関数に取得した前記スペクトル半値幅wを代入して前記光ファイバの音響モードの伝搬速度Vを計算する計算部と、
を備える。
このとき、前記一次関数が数C1であることを特徴とする。
Figure 0007287008000001
である。
一方、本発明に係る第2の音響モード伝搬速度測定方法は、
光ファイバ中で発生するブリルアン散乱光の周波数シフトスペクトルを取得し、
前記周波数シフトスペクトルに対して数C2の関数でフィッティングし、
前記関数でフィッティングした曲線から音響モードの寿命τを取得し、
音響モードの寿命τと音響モードの伝搬速度Vとの一次関数に取得した前記音響モードの寿命τを代入して前記光ファイバの音響モードの伝搬速度Vを計算すること
を特徴とする。
Figure 0007287008000002
ここで、A、Gはフィッティングパラメータであり、S(f)はスペクトル強度、fは周波数、Γは音響モードの減衰率を示し、音響モードの寿命τはτ=1/Γである。
また、第2の音響モード伝搬速度測定方法を行う第2の音響モード伝搬速度測定装置は、
光ファイバ中で発生するブリルアン散乱光の周波数シフトスペクトルを取得する受信部と、
前記周波数シフトスペクトルに対して数C2の関数でフィッティングし、前記関数でフィッティングした曲線から音響モードの寿命τを取得する解析部と、
音響モードの寿命τと音響モードの伝搬速度Vとの一次関数に取得した前記音響モードの寿命τを代入して前記光ファイバの音響モードの伝搬速度Vを計算する計算部と、
を備えることを特徴とする。
このとき、前記一次関数が数C3であることを特徴とする。
Figure 0007287008000003
である。
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。
本発明は、光ファイバ素線の切り出しや加工をすることなく音響モード伝搬速度を測定できる音響モード伝搬速度測定方法及び音響モード伝搬速度測定装置を提供することができる。
光ファイバ屈折率分布の測定結果を説明する図である。 光ファイバの音響波速度分布の計算結果と光の散乱に寄与する音響モードの強度分布の計算結果を説明する図である。 本発明に係る音響モード伝搬速度測定方法で取得される後方ブリルアン散乱スペクトルの取得例と解析例を説明する図である。 本発明に係る音響モード伝搬速度測定方法で計算された音響モードの伝搬速度と後方ブリルアン散乱スペクトル線幅との相関を説明する特性図である。 本発明に係る音響モード伝搬速度測定装置を説明する図である。 本発明に係る音響モード伝搬速度測定方法で取得される後方ブリルアン散乱スペクトルの取得例と解析例を説明する図である。 本発明に係る音響モード伝搬速度測定方法で計算された音響モードの伝搬速度と音響モードの寿命との相関を説明する特性図である。 本発明に係る音響モード伝搬速度測定装置を説明する図である。 本発明に係る音響モード伝搬速度測定方法で計算した音響モードの伝搬速度と公知の手法で計算した計算値とを比較する表である。 本発明に係る音響モード伝搬速度測定方法で計算した音響モードの伝搬速度と公知の手法で計算した計算値とを比較する表である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(実施形態1)
本実施形態の音響モード伝送速度測定方法は、後方ブリルアン散乱スペクトルの半値幅解析による光ファイバ片端測定であって、
光ファイバ中で発生するブリルアン散乱光の周波数シフトスペクトルを取得し、
前記周波数シフトスペクトルに対してガウス関数でフィッティングし、
前記ガウス関数でフィッティングした曲線からスペクトル半値幅wを取得し、
スペクトル半値幅wと音響モードの伝搬速度Vとの一次関数に取得した前記スペクトル半値幅wを代入して前記光ファイバの音響モードの伝搬速度Vを計算すること
を特徴とする。
図1にGeO添加コアを有する複数の光ファイバについて測定した光ファイバ径方向の屈折率分布を示す。光ファイバ(a)は汎用のシングルモード光ファイバ(SMF)、(b)は分散シフト光ファイバ(DSF)、(c)はフッ素添加によるトレンチ層を有する高GeO添加コア光ファイバ(HGF)である。
図2に非特許文献2によって示されている屈折率と音響波速度に関する経験式に基づいて計算した光ファイバ(a)~(c)の光ファイバ径方向の音響波速度分布(左軸、実線)を示す。また、同時に本音響波速度分布に基づいて有限要素法で計算した音響モード強度分布(右軸、破線)で示した。以上の速度分布Vl(r)と強度分布I(r)を用いて式(1)の重なり積分により光ファイバ中の実効的な音響モードの伝搬速度Vを計算することができる。各図に光ファイバの音響波速度分布をもとに式(1)で求めたVを示した。
Figure 0007287008000004
図3に上記光ファイバ(a)~(c)にて測定した後方ブリルアン散乱スペクトルの測定波形を示す。ここで入射光は波長1.55μmの連続光とした。非特許文献4によると試験光強度が十分高強度な場合、後方ブリルアン散乱スペクトルはガウシアン型となることが知られており、図1中の実線はガウス関数によるフィッティング曲線である。スペクトル強度がピーク強度に対して-3dBとなる区間ではいずれの光ファイバの後方ブリルアン散乱スペクトルについても良くフィッティングできる。よってガウス関数のフィッティングパラメータからスペクトル半値幅wを解析することが可能である。
図4は、光ファイバ(a)~(c)にて図2にて解析した後方ブリルアン散乱スペクトルの半値幅wを横軸とし、式(1)で計算した音響モードの伝搬速度Vを縦軸とした相関図である。半値幅wと実効的な音響モードの伝搬速度Vは負の相関を持つことが示されている。エラーバーの範囲内で半値幅wは変動し、図中の実線はフィッティング直線の一例であり
[数2]
=-138.9w+7156 (2)
の関係式で表される。半値幅wの変動を考慮すると、Vとwの関係式をV=Aw+Bとするとき
[数3]
-159.8≦A≦-124.6
6992≦B≦7397 (3)
の範囲の値をとる。
図9の表1に、光ファイバ(a)~(c)にて式(1)で計算した音響モードの伝搬速度と式(2)によりスペクトル半値幅から求めた音響モードの伝搬速度を示した。両差の誤差は1.0%未満であり、式(1)で計算する音響モードの伝搬速度をスペクトル半値幅から式(2)で精度よく計算できることが分かる。非特許文献5によると後方ブリルアン散乱スペクトル半値幅は光ファイバ長に依って変化することが報告されているが、10km以上の光ファイバではその変化が飽和するため、10km以上の長尺の光ファイバでの実施が好ましい。以上の様に後方ブリルアン散乱スペクトル解析によってスペクトル半値幅を求め、光の散乱に寄与する実効的な音響モードの伝搬速度を求めることができる。
図5は、上記の音響モード伝搬速度測定方法を実現する音響モード伝搬速度測定装置301を説明する構成例である。音響モード伝搬速度測定装置301は、
光ファイバ中で発生するブリルアン散乱光の周波数シフトスペクトルを取得する受信部11と、
前記周波数シフトスペクトルに対してガウス関数でフィッティングし、前記ガウス関数でフィッティングした曲線からスペクトル半値幅wを取得する解析部12と、
スペクトル半値幅wと音響モードの伝搬速度Vとの一次関数に取得した前記スペクトル半値幅wを代入して前記光ファイバの音響モードの伝搬速度Vを計算する計算部13と、
を備える。
後方ブリルアン散乱を発生させる強度を持ったレーザ光源からの試験光が分岐部21で励起光と参照光に分岐される。励起光が送信部22から被測定光ファイバFUTに入射されることで後方散乱光が発生する。後方散乱光が光サーキュレータ24を経由し、合波部23で参照光と合波される。受信部11はビート光を受光し、そのスペクトル(ブリルアン散乱光の周波数シフトスペクトル)を測定する。解析部12はガウス関数を用いて当該周波数シフトスペクトルの半値幅wを解析する。計算部13は式(3)の係数を用いたVとwの関係式V=Aw+Bにより音響モード伝搬速度を計算する。
本実施形態の測定手法により、音響モードの伝搬速度の測定のための光ファイバ切出しや加工が不要となり、光ファイバの非破壊検査を実現することができる。
(実施形態2)
本実施形態の音響モード伝送速度測定方法は、後方ブリルアン散乱スペクトルの音響モード寿命解析による光ファイバ片端測定であって、
光ファイバ中で発生するブリルアン散乱光の周波数シフトスペクトルを取得し、
前記周波数シフトスペクトルに対して式(4)の関数でフィッティングし、
前記関数でフィッティングした曲線から音響モードの寿命τを取得し、
音響モードの寿命τと音響モードの伝搬速度Vとの一次関数に取得した前記音響モードの寿命τを代入して前記光ファイバの音響モードの伝搬速度Vを計算すること
を特徴とする。
一般的にブリルアン散乱スペクトル線幅は光の散乱に寄与する音響モードの寿命に依存することが知られている。図6に図1の被測定光ファイバで測定した後方ブリルアン散乱スペクトルに対して、非特許文献5で報告されている音響モード寿命を解析可能な以下の関数でフィッティングした結果を示す。
Figure 0007287008000005
ここで、S(f)は周波数毎のスペクトル強度、A、Gはフィッティングパラメータ、fは周波数である。Γは音響モードの減衰率を示し、音響モードの寿命τはτ=1/Γとなる。図6より測定結果が式(4)によって表現できることがわかる。
図7は、図6で解析した音響モードの寿命τを横軸とし、式(1)で計算した音響モードの伝搬速度Vを縦軸としたの相関図である。両パラメータは直線的な相関を持つことが示されており、非特許文献2の経験式から示唆される相関と整合する。エラーバーの範囲で音響モードの寿命τは変動し、図中の実線はフィッティング直線の一例であり
[数5]
=365.4τ+3890 (5)
の関係式で表される。音響モードの寿命τの変動を考慮すると、Vとτの関係式をV=Aτ+Bとするとき
[数6]
354.5≦A≦376.9
3840≦B≦3939 (6)
の範囲の値をとる。
図10の表2に、光ファイバ(a)~(c)にて式(1)で計算した音響モードの伝搬速度と式(5)により音響波モードの寿命から求めた音響モードの伝搬速度を示した。両者の誤差は1.0%未満であり、式(5)で計算する音響モードの伝搬速度を後方ブリルアン散乱スペクトル解析によって得られる音響モードの寿命から式(1)で精度よく計算できることが分かる。実施形態1と同様に本発明の測定手法は10km以上の長尺の光ファイバでの実施が好ましい。以上の様に後方ブリルアン散乱スペクトル解析によって音響モード寿命を求め、光の散乱に寄与する音響モードの伝搬速度を求めることができる。
図5の音響モード伝搬速度測定装置301の構成で上記の音響モード伝搬速度測定方法を実現することができる。この場合、音響モード伝搬速度測定装置301は、解析部12が前記周波数シフトスペクトルに対して式(4)の関数でフィッティングし、前記関数でフィッティングした曲線から音響モードの寿命τを取得し、計算部13が音響モードの寿命τと音響モードの伝搬速度Vとの一次関数に取得した前記音響モードの寿命τを代入して前記光ファイバの音響モードの伝搬速度Vを計算する。
解析部12は式(4)を用いて受信部11が受光したビート光のスペクトル(ブリルアン散乱光の周波数シフトスペクトル)から音響モードの寿命τを計算する。計算部13は式(6)の係数を用いたVとτの関係式V=Aτ+Bにより音響モード伝搬速度を計算する。
本実施形態の測定手法により、音響モードの伝搬速度の測定のための光ファイバ切出しや加工が不要となり、光ファイバの非破壊検査を実現することができる。
(実施形態3)
図8は、本実施形態の音響モード伝搬速度測定方法を実現する音響モード伝搬速度測定装置301を説明する構成例である。本実施形態では、BOTDAを用いた音響モードの伝搬速度の分布測定を説明する。本実施形態の測定系と実施形態1及び2の測定系との違いは、本実施形態の測定系が励起光をパルス化するパルス化部25を備えていることである。
後方ブリルアン散乱を発生させる強度を持ったレーザ光源からの試験光が分岐部21で励起光と参照光に分岐される。励起光はパルス化部25でパルス化され、送信部22から被測定光ファイバFUTに入射される。当該励起光による後方散乱光は、光サーキュレータ24を経由し、合波部23で参照光と合波される。音響モード伝搬速度測定装置301は、実施形態1または実施形態2で説明したスペクトル解析を行う。励起光がパルス化されているため、光の散乱に寄与する音響モードの伝搬速度を被測定光ファイバに対して分布的に求めることができる。
本発明は、光ファイバの特性評価また光ファイバによる計測技術に用いることができる。
また、本発明に係る音響モード伝搬速度測定装置は、コンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
11:受信部
12:解析部
13:計算部
21:分岐部
22:送信部
23:合波部
24:光サーキュレータ
25:パルス化部
301:音響モード伝搬速度測定装置

Claims (8)

  1. 試験光から分岐された励起光を光ファイバの一端に入射し、前記光ファイバ中で発生し前記一端から出射されたブリルアン散乱光と前記試験光から分岐された参照光とのビート光を受光することで、前記ブリルアン散乱光の周波数シフトスペクトルを取得し、
    前記周波数シフトスペクトルに対してガウス関数でフィッティングし、
    前記ガウス関数でフィッティングした曲線からスペクトル半値幅wを取得し、
    スペクトル半値幅wと音響モードの伝搬速度Vとの一次関数に取得した前記スペクトル半値幅wを代入して前記光ファイバの音響モードの伝搬速度Vを計算すること
    を特徴とする音響モード伝送速度測定方法。
  2. スペクトル半値幅w〔MHz〕と音響モードの伝搬速度V 〔m/s〕との前記一次関数が数C1であることを特徴とする請求項1に記載の音響モード伝送速度測定方法。
    Figure 0007287008000006
    である。
  3. 試験光から分岐された励起光を光ファイバの一端に入射し、前記光ファイバ中で発生し前記一端から出射されたブリルアン散乱光と前記試験光から分岐された参照光とのビート光を受光することで、前記ブリルアン散乱光の周波数シフトスペクトルを取得し、
    前記周波数シフトスペクトルに対して数C2の関数でフィッティングし、
    前記関数でフィッティングした曲線から音響モードの寿命τを取得し、
    音響モードの寿命τと音響モードの伝搬速度Vとの一次関数に取得した前記音響モードの寿命τを代入して前記光ファイバの音響モードの伝搬速度Vを計算すること
    を特徴とする音響モード伝送速度測定方法。
    Figure 0007287008000007
    ここで、A、Gはフィッティングパラメータであり、S(f)はスペクトル強度、fは周波数、Γは音響モードの減衰率を示し、音響モードの寿命τはτ=1/Γである。
  4. 音響モードの寿命τ〔ns〕と音響モードの伝搬速度V 〔m/s〕との前記一次関数が数C3であることを特徴とする請求項3に記載の音響モード伝送速度測定方法。
    Figure 0007287008000008
    である。
  5. 試験光から分岐された励起光が光ファイバの一端に入射された際に、前記光ファイバ中で発生し前記一端から出射されたブリルアン散乱光と前記試験光から分岐された参照光とのビート光を受光することで、前記ブリルアン散乱光の周波数シフトスペクトルを取得する受信部と、
    前記周波数シフトスペクトルに対してガウス関数でフィッティングし、前記ガウス関数でフィッティングした曲線からスペクトル半値幅wを取得する解析部と、
    スペクトル半値幅wと音響モードの伝搬速度Vとの一次関数に取得した前記スペクトル半値幅wを代入して前記光ファイバの音響モードの伝搬速度Vを計算する計算部と、
    を備えることを特徴とする音響モード伝送速度測定装置。
  6. スペクトル半値幅w〔MHz〕と音響モードの伝搬速度V 〔m/s〕との前記一次関数が数C1であることを特徴とする請求項5に記載の音響モード伝送速度測定装置。
    Figure 0007287008000009
    である。
  7. 試験光から分岐された励起光が光ファイバの一端に入射された際に、前記光ファイバ中で発生し前記一端から出射されたブリルアン散乱光と前記試験光から分岐された参照光とのビート光を受光することで、前記ブリルアン散乱光の周波数シフトスペクトルを取得する受信部と、
    前記周波数シフトスペクトルに対して数C2の関数でフィッティングし、前記関数でフィッティングした曲線から音響モードの寿命τを取得する解析部と、
    音響モードの寿命τと音響モードの伝搬速度Vとの一次関数に取得した前記音響モードの寿命τを代入して前記光ファイバの音響モードの伝搬速度Vを計算する計算部と、
    を備えることを特徴とする音響モード伝送速度測定装置。
    Figure 0007287008000010
    ここで、A、Gはフィッティングパラメータであり、S(f)はスペクトル強度、fは周波数、Γは音響モードの減衰率を示し、音響モードの寿命τはτ=1/Γである。
  8. 音響モードの寿命τ〔ns〕と音響モードの伝搬速度V 〔m/s〕との前記一次関数が数C3であることを特徴とする請求項7に記載の音響モード伝送速度測定装置。
    Figure 0007287008000011
    である。
JP2019038950A 2019-03-04 2019-03-04 音響モード伝搬速度測定方法及び音響モード伝搬速度測定装置 Active JP7287008B2 (ja)

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