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JP7131454B2 - 数値制御装置、工作機械、制御プログラム、及び記憶媒体 - Google Patents

数値制御装置、工作機械、制御プログラム、及び記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、数値制御装置、数値制御装置を備えた工作機械、制御プログラム、及び、制御プログラムを記憶した記憶媒体に関する。
工作機械にて発生するびびり振動を検出する様々な方法がある。特許文献1は、びびり振動の検出結果をモニタに表示する振動情報表示装置を開示する。該装置は、主軸ハウジングに設けた三つの振動センサから、X軸、Y軸、Z軸方向の夫々の振動値を取得する。該装置は、取得した振動値と所定閾値との比較結果に基づき、単位時間当たりの振動の変化率を算出する。更に該装置は、変化率が設定値を超えた時、びびり振動の振動情報として振動値等をモニタに表示する。
特開2016-224695号公報
該方法では、びびり振動を検出する為に振動センサを主軸ハウジングに設ける必要がある。これに対し、低コスト化や省スペース化の観点から、振動センサ等の新たな検出器を工作機械に追加せずにびびり振動を検出できることが好ましい。
本発明の目的は、新たな構成を追加せずにびびり振動を検出できる数値制御装置、該数値制御装置を備えた工作機械、びびり振動を検出するための制御プログラム、及び、該制御プログラムを記憶した記憶媒体の提供である。
本発明の第一態様に係る数値制御装置は、工具を回転する為の主軸と、前記主軸の回転を検出する第一検出器と、被削体に対して前記工具を相対移動する為の送り機構と、前記送り機構による前記工具の相対移動であって、前記主軸の軸方向と直交する方向における相対移動を検出する第二検出器と、を備えた工作機械を制御し、前記工具により前記被削体の切削加工を行う数値制御装置であって、前記工具の刃の刃数と径を少なくとも含む工具情報を記憶する記憶部と、前記第二検出器の検出結果に基づき、前記被削体に対する前記工具の相対的な移動方向を特定する第一特定部と、前記記憶部に記憶した前記工具情報、前記第一検出器及び前記第二検出器の検出結果に基づき、前記被削体に対する前記工具の刃先の位置である刃先位置を複数特定する第二特定部と、前記第二特定部により特定した複数の前記刃先位置に基づき、前記第一特定部により特定した前記移動方向において前記刃が前記被削体を切削する切込位置を複数特定する第三特定部と、前記第三特定部により特定した複数の前記切込位置の間の距離を、切込量として特定する第四特定部と、前記第四特定部により特定した前記切込量に基づき、びびり振動が発生したか否かを判定する判定部と、前記判定部によりびびり振動が発生したと判定した時に報知する報知部とを備えたことを特徴とする。
数値制御装置は、工具の刃により被削体を切削した切込量を、第一検出器及び第二検出器の検出結果に基づいて特定する。数値制御装置は、特定した切込量に基づいてびびり振動の発生を検出し、作業者に報知する。このため、数値制御装置は、工作機械が通常備える第一検出器及び第二検出器を用いて、びびり振動の発生の有無を判定できる。故に、数値制御装置は、工作機械に対して振動センサ等の新たな検出器を追加せずに、びびり振動を検出できる。
第一態様において、前記第一特定部は、前記第二検出器の検出結果に基づき、前記被削体に対する前記工具の相対位置を複数特定し、特定した複数の前記相対位置に沿って延びる方向の移動平均に基づいて前記移動方向を特定してもよい。該時、数値制御装置は、被削体に対する工具の相対的な移動方向を、簡易な方法で精度良く特定できる。
第一態様において、前記第二特定部は、前記第二検出器の検出結果に基づき決定した前記工具の回転中心と、第一検出器の検出結果に基づき決定した前記工具の回転角度と、前記記憶部に前記工具情報として記憶した前記刃数及び前記径に基づいて、前記刃先位置を複数特定してもよい。該時、数値制御装置は、刃先位置を精度良く特定できる。
第一態様において、前記第三特定部は、前記第二特定部により特定した複数の前記刃先位置に基づき、前記刃先の移動軌跡である第一移動軌跡、及び、前記第一移動軌跡と異なる第二移動軌跡を特定し、前記工具の回転中心から、前記第一特定部により特定した前記移動方向に延びる仮想ベクトルと、特定した前記第一移動軌跡及び前記第二移動軌跡との夫々の交点を、第一切込位置及び第二切込位置として特定し、前記第四特定部は、前記第三特定部により特定した前記第一切込位置及び前記第二切込位置の間の距離を、前記切込量として特定してもよい。該時、数値制御装置は、切込量を精度良く特定することができるので、びびり振動の発生を正確に検出し、報知できる。
第一態様において、前記第三特定部は、複数の前記刃先位置の位置を通る円弧を、前記移動軌跡として複数特定してもよい。該時、数値制御装置は、刃先の移動軌跡を精度良く推定できるので、切込位置の精度を高めることができる。
第一態様において、前記第二特定部は、前記工具の第一刃の前記刃先位置、及び、前記第一刃と異なる第二刃の前記刃先位置を特定してもよい。該時、数値制御装置は、びびり振動の発生を短時間で迅速に検出し、報知できる。
第一態様において、前記報知部は、前記第三特定部により特定した前記移動軌跡を少なくとも含む軌跡画像を、表示部に表示してもよい。作業者は、びびり振動の発生の有無だけでなく、びびり振動の程度も把握できる。
本発明の第二態様に係る工作機械は、第一態様に係る前記数値制御装置を備えたことを特徴とする。第二態様によれば、第一態様と同様の効果を奏することができる。
本発明の第三態様に係る制御プログラムは、工具を回転する為の主軸と、前記主軸の回転を検出する第一検出器と、被削体に対して前記工具を相対移動する為の送り機構と、前記送り機構による前記工具の相対移動であって、前記主軸の軸方向と直交する方向における相対移動を検出する第二検出器と、を備えた工作機械を制御し、前記工具により前記被削体の切削加工を行うコンピュータに、前記第二検出器の検出結果に基づき、前記被削体に対する前記工具の相対的な移動方向を特定する第一特定工程と、記憶部に記憶した、前記工具の刃の刃数と径を少なくとも含む工具情報、前記第一検出器及び前記第二検出器の検出結果に基づき、前記被削体に対する前記工具の刃先の位置である刃先位置を複数特定する第二特定工程と、前記第二特定工程により特定した複数の前記刃先位置に基づき、前記第一特定工程により特定した前記移動方向において前記刃が前記被削体を切削する切込位置を複数特定する第三特定工程と、前記第三特定工程により特定した複数の前記切込位置の間の距離を、切込量として特定する第四特定工程と、前記第四特定工程により特定した前記切込量に基づき、びびり振動が発生したか否かを判定する判定工程と、前記判定工程によりびびり振動が発生したと判定した時に報知する報知工程とを実行させる。第三態様によれば、第一態様と同様の効果を奏することができる。
本発明の第四態様に係る記憶媒体は、工具を回転する為の主軸と、前記主軸の回転を検出する第一検出器と、被削体に対して前記工具を相対移動する為の送り機構と、前記送り機構による前記工具の相対移動であって、前記主軸の軸方向と直交する方向における相対移動を検出する第二検出器と、を備えた工作機械を制御し、前記工具により前記被削体の切削加工を行うコンピュータに、前記第二検出器の検出結果に基づき、前記被削体に対する前記工具の相対的な移動方向を特定する第一特定工程と、記憶部に記憶した、前記工具の刃の刃数と径を少なくとも含む工具情報、前記第一検出器及び前記第二検出器の検出結果に基づき、前記被削体に対する前記工具の刃先の位置である刃先位置を複数特定する第二特定工程と、前記第二特定工程により特定した複数の前記刃先位置に基づき、前記第一特定工程により特定した前記移動方向において前記刃が前記被削体を切削する切込位置を複数特定する第三特定工程と、前記第三特定工程により特定した複数の前記切込位置の間の距離を、切込量として特定する第四特定工程と、前記第四特定工程により特定した前記切込量に基づき、びびり振動が発生したか否かを判定する判定工程と、前記判定工程によりびびり振動が発生したと判定した時に報知する報知工程とを実行させる為の制御プログラムを記憶する。第四態様によれば、第一態様と同様の効果を奏することができる。
工作機械1の斜視図。 工作機械1及び数値制御装置30の電気的構成を示すブロック図。 びびり振動の検出方法を説明する説明図。 刃先位置U(i)、U(i)の特定方法を説明する説明図。 移動角度W(i)の特定方法を説明する説明図。 第一移動軌跡T、第二移動軌跡Tを示す図。 第一切込位置C(k)の特定方法を説明する説明図。 メイン処理の流れ図。 切込位置特定処理の流れ図。 切込量特定処理の流れ図。 表示部17に表示した軌跡画像の一例。 びびり振動が発生しない時の被削体3の表面写真。 びびり振動が発生した時の被削体3の表面写真。
本発明の実施形態を説明する。以下説明は、図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。工作機械1の左右方向、前後方向、上下方向は夫々工作機械1のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向である。右方向、後方向、上方向は夫々、対応する軸の正方向である。左方向、前方向、下方向は夫々、対応する軸の負方向である。図1に示す工作機械1は主軸9に装着した工具4を回転し、テーブル13上面に保持した被削体3に切削加工を施す機械である。数値制御装置30(図2参照)は工作機械1の動作を制御する。
<工作機械1の構造>
図1を参照し、工作機械1の構造を説明する。工作機械1は、基台2、コラム5、主軸ヘッド7、主軸9、テーブル装置10、工具交換装置20、制御箱6、操作パネル15(図2参照)等を備える。基台2は金属製の略直方体状の土台である。コラム5は基台2上部後方に立設する。主軸ヘッド7はコラム5前面に沿ってZ軸方向に移動可能に設ける。主軸ヘッド7は内部に主軸9を回転可能に支持する。主軸9は主軸ヘッド7下部に装着穴(図示略)を有する。主軸9は該装着穴に工具4を装着し、主軸モータ52(図2参照)の駆動で回転する。主軸モータ52は主軸ヘッド7に設ける。主軸ヘッド7はコラム5前面に設けたZ軸移動機構(図示略)でZ軸方向に移動する。Z軸移動機構はZ軸モータ51(図2参照)等を備える。数値制御装置30はZ軸モータ51(図2参照)の駆動を制御することで、主軸ヘッド7をZ軸方向に移動制御する。
テーブル装置10は、Y軸移動機構(図示略)、Y軸テーブル12、X軸移動機構(図示略)、テーブル13等を備える。Y軸移動機構は基台2上面前側に設け、一対のY軸レール、Y軸ボール螺子、Y軸モータ54(図2参照)等を備える。一対のY軸レールとY軸ボール螺子はY軸方向に延びる。一対のY軸レールは上面にY軸テーブル12をY軸方向に案内する。Y軸テーブル12は略直方体状に形成し、底部外面にナット(図示略)を備える。該ナットはY軸ボール螺子に螺合する。Y軸モータ54がY軸ボール螺子を回転すると、Y軸テーブル12はナットと共に一対のY軸レールに沿って移動する。故にY軸移動機構はY軸テーブル12をY軸方向に移動可能に支持する。
X軸移動機構はY軸テーブル12上面に設け、一対のX軸レール(図示略)、X軸ボール螺子(図示略)、X軸モータ53(図2参照)等を備える。X軸レールとX軸ボール螺子はX軸方向に延びる。テーブル13は平面視矩形板状に形成し、Y軸テーブル12上面に設ける。テーブル13は底部にナット(図示略)を備える。該ナットはX軸ボール螺子に螺合する。X軸モータ53がX軸ボール螺子を回転すると、テーブル13はナットと共に一対のX軸レールに沿って移動する。故にX軸移動機構はテーブル13をX軸方向に移動可能に支持する。故にテーブル13は、Y軸移動機構、Y軸テーブル12、X軸移動機構により、基台2上をX軸方向とY軸方向に移動可能である。
工具交換装置20は主軸ヘッド7の前側に設け、円盤型の工具マガジン21、マガジンモータ55(図2参照)等を備える。工具マガジン21は外周に複数の工具(図示略)を放射状に保持し、工具交換指令が指示する工具を工具交換位置に位置決めする。工具交換指令はNCプログラムで指令する。工具交換位置は工具マガジン21の最下部位置である。工具交換装置20はマガジンモータ55の駆動により、主軸9に装着する工具4と工具マガジン21に取り付けられた工具とを主軸ヘッド7の上昇、工具マガジン21の回転、主軸ヘッド7の下降の一連の動作により入れ替え交換する。
制御箱6は数値制御装置30(図2参照)を格納する。数値制御装置30は、工作機械1に設けたZ軸モータ51、主軸モータ52、X軸モータ53、Y軸モータ54、マガジンモータ55(図2参照)を夫々制御し、テーブル13上に保持した被削体3に対して主軸9に装着した工具4を相対移動することで各種加工を被削体3に施す。各種加工とは、例えばドリル、タップ等を用いた穴空け加工、エンドミル、フライス等を用いた側面加工等である。
操作パネル15は、例えば工作機械1を覆うカバー(図示略)の外壁に設ける。操作パネル15は操作部16と表示部17(図2参照)を備える。操作部16は各種情報、操作指示等の入力を受け付け、後述する数値制御装置30に出力する。表示部17は後述する数値制御装置30からの指令に基づき、各種画面を表示する。
<電気的構成>
図2を参照し、数値制御装置30と工作機械1の電気的構成を説明する。数値制御装置30と工作機械1は、CPU31、ROM32、RAM33、記憶装置34、外部インタフェース35、入出力部36、駆動回路51A~55A、エンコーダ51B~55B等を備える。ROM32は各種パラメータを記憶する。RAM33は各種情報を一時的に記憶する。記憶装置34は不揮発性であり、後述のメイン処理のプログラム、NCプログラム、工具情報を含む各種情報を記憶する。NCプログラムは各種制御指令を含む複数行で構成し、工作機械1の軸移動、工具交換等を含む各種動作を行単位で制御する。CPU31は、NCプログラムの指令を一つずつ読み込んで各種動作を実行する。工具情報は、工作機械1の主軸9に取り付け可能な工具4に関する情報である。工具情報は、工具4の種類毎に刃数及び半径が対応付けてある。刃数は、工具4の刃の数である。半径は、工具4の回転中心から刃の刃先迄の距離であり、刃先毎に対応付ける。外部インタフェース35は、記憶媒体35Aに記憶した情報を読み出す。例えばCPU31は、記憶媒体35Aに記憶したプログラムを外部インタフェース35により読み出し、記憶装置34に記憶する。
駆動回路51AはZ軸モータ51とエンコーダ51Bに接続する。駆動回路52Aは主軸モータ52とエンコーダ52Bに接続する。駆動回路53AはX軸モータ53とエンコーダ53Bに接続する。駆動回路54AはY軸モータ54とエンコーダ54Bに接続する。駆動回路55Aは工具マガジン21を駆動するマガジンモータ55とエンコーダ55Bに接続する。Z軸モータ51、主軸モータ52、X軸モータ53、Y軸モータ54、マガジンモータ55は何れもサーボモータである(以下総称する場合、単に「モータ」と称す)。
駆動回路51A~55AはCPU31から指令を受け、対応する各モータ51~55に駆動電流を夫々出力する。エンコーダ51B~55Bは、対応する各モータ51~55の回転軸の回転位置を検出し、検出結果を示す信号を駆動回路51A~55Aに出力する。駆動回路51A~55Aはエンコーダ51B~55Bから受けた信号を、CPU31に出力する。更に駆動回路51A~55Aは、エンコーダ51B~55Bから信号を受け、各モータ51~55の回転位置と速度のフィードバック制御を行う。入出力部36は操作パネル15の操作部16と表示部17に夫々接続する。
<びびり振動の検出方法>
図3から図7を参照し、工作機械1にて発生したびびり振動を数値制御装置30が検出する方法について説明する。びびり振動は、工作機械1による切削加工中に発生する不要な振動の総称である。びびり振動は、被削体3の仕上げ面の品質低下や工具4の異常摩耗等を誘発する可能性がある為、好ましくない。故に、数値制御装置30は、以下に示す方法でびびり振動を検出し、作業者に報知する。該時、作業者はびびり振動に対して早期に対処できる為、上記不具合の影響を最小限に抑制できる。
以下説明において、工作機械1が合計m(mは1以上の整数)枚の刃を有する工具4を使用して切削動作を行う時を例に挙げる。m枚の刃の夫々を、第n刃(nは1からm迄の整数)と称す。工具4の回転中心から延びる径方向において、該回転中心と第n刃の刃先との間の距離を、半径Rと称す。該時、記憶装置34は、刃数m及び半径R・・・Rを工具情報として記憶する。工具4の回転中心から第n刃の刃先を通って径方向に延びる方向の角度を、回転角度θ(rad)と称す。回転角度θの基準となる方向は、工具4の回転中心から所定方向(例えば、X軸の正の方向(右方向))に向けて延びる方向である。以下、該方向を基準方向と称す。工具4の回転中心から第一刃(n=1)の刃先を通って延びる方向が基準方向を向いた状態での主軸モータ52の回転軸の位置を、主軸基準位置と称す。数値制御装置30のCPU31は、主軸モータ52の回転軸が主軸基準位置にある時、第n刃の回転角度θを次の式(1)により導出可能である。
θn=2π/m×(n-1) (1)
X軸-Y軸方向における所定の原点位置(0,0)を定義する。原点位置に工具4の回転中心を配置した時のX軸モータ53及びY軸モータ54の夫々の回転軸の位置を、送り軸基準位置とする。
図3を参照し、びびり振動を検出する為の処理の流れを説明する。数値制御装置30のCPU31は、エンコーダ53Bが出力する信号を、駆動回路53Aを介して取得する。CPU31は、X軸モータ53の回転軸の送り軸基準位置からの回転量を、取得した信号に基づいて特定する。CPU31は、特定した回転量に基づき、工具4の回転中心のX軸方向の位置XFBを特定する(P1)。CPU31は、エンコーダ54Bが出力する信号を、駆動回路54Aを介して取得する。CPU31は、Y軸モータ54の回転軸の送り軸基準位置からの回転量を、取得した信号に基づいて特定する。CPU31は、特定した回転量に基づき、工具4の回転中心のY軸方向の位置YFBを特定する(P2)。
CPU31は、手順P1、P2により、工具4の回転中心のX軸-Y軸方向の位置を、送り軸位置QFBとして特定する。送り軸位置QFBが示す座標は、(XFB,YFB)である。CPU31は、所定周期で送り軸位置QFBの特定処理を繰り返す。以下、i(iは整数)番目に特定した送り軸位置QFBを、送り軸位置QFB(i)と称す。送り軸位置QFB(i)が示す座標を、(XFB(i),YFB(i))(図4参照)と称す。
CPU31は、エンコーダ52Bが出力する信号を、駆動回路52Aを介して取得する。CPU31は、主軸モータ52の回転軸の主軸基準位置からの回転角度を、取得した信号に基づいて特定する(P3)。特定した回転角度を、主軸角度SFBと称す。CPU31は、送り軸位置QFBの特定処理と同じ周期で、主軸角度SFBの特定処理を繰り返す。以下、i番目に特定した主軸角度SFBを、主軸角度SFB(i)(図4参照)と称す。
CPU31は、手順P1~P3による特定結果に基づき、被削体3に対する工具4の第一刃の刃先の位置(刃先位置Uと称す。)及び、被削体3に対する第一刃と異なる第二刃の刃先の位置(刃先位置Uと称す。)を特定する(P4)。尚、第一刃及び第二刃は、隣接する位置関係でもよいし、第一刃及び第二刃の間に別の刃が介在してもよい。
図4に示すように、手順P1、P2により特定した送り軸位置QFB(i)、及び、手順P3により特定した主軸角度SFB(i)に基づいて特定する刃先位置U及び刃先位置Uを、夫々、刃先位置U(i)、U(i)と称す。刃先位置U(i)が示す座標を、(X(i),Y(i))と称す。刃先位置U(i)が示す座標を、(X(i),Y(i))と称す。CPU31は、送り軸位置QFB(i)(座標(XFB(i),YFB(i))、主軸角度SFB(i)、記憶装置34に記憶した工具情報(刃数m、半径R・・・R)、及び、式(1)により算出した回転角度θに基づき、次の式(2)を適用することで刃先位置U(i)、U(i)を特定する。
(i)=XFB(i)+Rcos(SFB(i)+θ)(但し、第一刃の時θ=0)
(i)=YFB(i)+Rsin(SFB(i)+θ)(但し、第一刃の時θ=0)
(i)=XFB(i)+Rcos(SFB(i)+θ
(i)=YFB(i)+Rsin(SFB(i)+θ) (2)
図3に示すように、CPU31は、手順P1、P2により所定周期で特定した複数の送り軸位置QFBに基づき、被削体3に対する工具4の移動方向を示す角度(移動角度Wと称す。)を特定する(P5)。具体的には次の通りである。図5に示すように、CPU31は、送り軸位置QFB(i)を特定した場合、送り軸位置QFB(i)よりも前に特定したN個の送り軸位置QFB(QFB(i-N))、QFB(i-(N-1))・・・QFB(i-1)を取得する。CPU31は、送り軸位置QFB(i-N)~QFB(i)のそれぞれについて、隣接する送り軸位置QFB間を結ぶ線分を特定する。CPU31は、特定した線分と、送り軸位置QFBにおける基準方向との間のなす角度を、進行方向角度α(rad)として特定する。CPU31は、N個の送り軸位置QFB(i-N))~QFB(i-1)の夫々に対応する進行方向角度α(j)(jは、i-Nからi-1までの整数)を、次の式(3)により特定する。
α(j)=tan-1((YFB(j+1)-(YFB(j))/(XFB(j+1)-(XFB(j)))
(3)
CPU31は、次の式(4)に基づいて進行方向角度α(j)の平均値を算出し、被削体3に対する工具4の移動方向を示す移動角度W(i)(rad)として特定する。
Figure 0007131454000001
尚、CPU31は、手順P1、P2(図3参照)を繰り返すことによりiを更新して送り軸位置QFB(i)を新たに特定する度、算出対象とするN個の送り軸位置QFB(i-N)~QFB(i-1)も更新し、式(4)に基づいて進行方向角度αの平均値を算出して移動角度W(i)を特定する。ここで進行方向角度αは、N個の送り軸位置QFB(i-N)~QFB(i-1)に沿って延びる各線分の基準方向に対する角度を示す。故に、CPU31は、進行方向角度αの移動平均、言い換えれば、N個の送り軸位置QFB(i-N)~QFB(i-1)に沿って延びる各線分の角度の移動平均を、移動角度Wとして特定する。
図6は、手順P4により特定した複数の刃先位置U1(第一刃)、U(第二刃)と、手順P5により特定した移動角度Wとの関係を示すグラフの一例を示す。尚、説明の容易化の為、移動角度Wは0(rad)で変動せず、工具4の移動方向は常にX軸の正方向を向いているとする。即ち、工作機械1は、被削体3に対して工具4をX軸の正方向に移動することにより、切削加工を実行している。
図6に示すように、刃先位置U1の移動軌跡である第一移動軌跡Tは、中心が移動角度Wの方向に移動する半径Rの円に沿って配置される。刃先位置Uの移動軌跡である第二移動軌跡Tは、中心が移動角度Wの方向に移動する半径Rの円に沿って配置される。第二移動軌跡Tは、第一移動軌跡Tに対して、工具4の移動方向側(右側)に隣接する。尚、半径R、Rの円の中心は、工具4の回転中心に対応し、P1、P2(図3参照)の処理により特定した送り軸位置QFBに位置する。図6の場合、送り軸位置QFBは、X軸に沿って正方向に移動する。
送り軸位置QFBから移動角度Wの方向に延びる仮想ベクトルVを定義する。図6において、仮想ベクトルVは、X軸に沿って正方向を向く。第一移動軌跡T及び第二移動軌跡Tと、仮想ベクトルVとの交点は、工具4による被削体3の切削過程で第一刃及び第二刃が被削体3に切込を入れる位置(切込位置と称す。)に対応する。第一移動軌跡Tと仮想ベクトルVとの交点を、第一切込位置Cと称す。第二移動軌跡Tと仮想ベクトルVとの交点を、第二切込位置Cと称す。第一切込位置Cと第二切込位置Cとの間の移動角度Wの方向における距離を、切込量Dと称す。第一切込位置Cと第二切込位置Cを夫々複数特定した時、夫々の切込量Dを、切込量D(k)(kは整数)と称す。びびり振動が発生しない時、切込量D(k-1)、D(k)、D(k+1)・・・の夫々の変動量は僅かである。一方、びびり振動が発生した時、切込量D(k-1)、D(k)、D(k+1)・・・の夫々の変動が大きくなる。
故に、図3に示すように、CPU31は、手順P4により特定した刃先位置U1、U、及び、手順P5により特定した移動角度Wに基づき、第一切込位置C及び第二切込位置Cを特定する(P6)。次いで、CPU31は、特定した第一切込位置C及び第二切込位置Cに基づき、切込量D(k)を特定する(P7)。CPU31は、特定した切込量D(k)に基づき、びびり振動の発生の有無を判定する(P8)。
図7を参照し、手順P6(図3参照)による第一切込位置C及び第二切込位置C(図6参照)の特定方法について説明する。尚、第一切込位置C及び第二切込位置Cの特定方法は同一である為、以下では、第一切込位置Cの特定方法について説明し、第二切込位置Cの特定方法の説明は簡略化する。
CPU31は、手順P1~P4(図3参照)により刃先位置U1を特定した時、送り軸位置QFBから刃先位置U1に向けて延びる方向と基準方向との間の角度βを特定する。以下、手順P4により特定した刃先位置U1(i)に対応する角度βを、角度β(i)と称す。角度β(i)は、次の式(5)により算出可能である。
β(i)=SFB(i)+θ (5)
CPU31は、特定した角度β(i)と、手順P1、P2、P5(図3参照)により特定した移動角度W(i)とを比較する。CPU31は、角度β(i-1)が移動角度W(i)よりも大きく、且つ、角度β(i)が移動角度W(i)よりも小さくなる迄、iを更新しながら手順P1~P5を繰り返す。例えば図7に示すように、角度β(i-1)が移動角度W(i)よりも大きく、且つ、角度β(i)が移動角度W(i)よりも小さくなったとする。該時、工具4の第一刃の刃先が刃先位置U1(i-1)から刃先位置U1(i)迄移動する間に、送り軸位置QFB(i)を通って移動角度W(i)の方向に延びる仮想ベクトルVを横切ったことになる。故に、CPU31は、刃先位置U1(i-2)、U1(i-1)、U1(i)を通る円弧を、第一刃の第一移動軌跡Tとして特定する。CPU31は、仮想ベクトルVと第一移動軌跡Tとの交点を、第一切込位置C(k)として特定する。特定した第一切込位置C(k)を示す座標を、(X1D(k),Y1D(k))と称す。
CPU31は、上記と同様の方法で第二切込位置C(k)を特定する。具体的には次の通りである。CPU31は、手順P1~P4(図3参照)により刃先位置Uを特定した時、送り軸位置QFBから刃先位置Uに向けて延びる方向と基準方向との間の角度βを特定する。CPU31は、特定した角度β(i´)と移動角度W(i´)とを比較する。CPU31は、角度β(i´-1)が移動角度W(i´)よりも大きく、且つ、角度β(i´)が移動角度W(i´)よりも小さくなる迄、i´を更新しながら手順P1~P5を繰り返す。角度β(i´-1)が移動角度W(i´)よりも大きく、且つ、角度β(i´)が移動角度W(i´)よりも小さくなった時、CPU31は、刃先位置U(i´-2)、U(i´-1)、U(i´)を通る円弧を、第二刃の第二移動軌跡Tとして特定する。CPU31は、送り軸位置QFB(i´)を通って移動角度W(i´)の方向に延びる仮想ベクトルV´と第二移動軌跡Tとの交点を、第二切込位置C(k)として特定する。特定した第二切込位置C(k)を示す座標を、(X2D(k),Y2D(k))と称す。尚、第一刃の刃先が仮想ベクトルVを横切る時期と、第二刃の刃先が仮想ベクトルVを横切る時期とが相違する時がある。故に、上記の第一切込位置C(k)を決定する時のiと、第二切込位置C(k)を決定する時のi´とは、相違する時がある。
図3に示すように、CPU31は、手順P6の後、特定した第一切込位置C(k)と第二切込位置C(k)との間の距離を、切込量D(k)として特定する(P7)。CPU31は、第一切込位置C(k)の座標(X1D(k),Y1D(k))と、第二切込位置C(k)の座標(X2D(k),Y2D(k))を、次の式(6)に適用することにより、切込量D(k)を特定する。
D(k)=√((X1D(k)-X2D(k))+(Y1D(k)-Y2D(k))) (6)
CPU31は、手順P1~P7を繰り返すことにより、複数の切込量D(k)を特定して記憶装置34に記憶する。CPU31は、切込量D(k)を特定した時、前回特定した切込量D(k-1)と切込量D(k)との差分を変動量として算出する。CPU31は、特定した変動量と所定の閾値とを比較する(P8)。CPU31は、変動量が所定の閾値以下の時、びびり振動が発生していないと判定する(P8)。一方、CPU31は、変動量が所定の閾値よりも大きい時、びびり振動が発生したと判定する(P8)。CPU31は、びびり振動が発生したと判定した時、表示部17を介して作業者に報知する(P9)。
<メイン処理>
図8から図10を参照し、メイン処理について説明する。数値制御装置30のCPU31は、工作機械1による切削動作を開始した時、記憶装置34に記憶したプログラムを読み出して実行することにより、メイン処理を開始する。CPU31は、RAM33に記憶した変数i、k、kに1を設定して初期化する(S1)。
CPU31は、エンコーダ53B、54Bが出力する信号を取得する。CPU31は、取得した信号に基づき、X軸モータ53及びY軸モータ54の回転軸の送り軸基準位置からの回転量を特定する。CPU31は、特定した回転量に基づき、工具4の回転中心のX軸-Y軸方向の位置を、送り軸位置QFB(i)(図4参照)として特定する(S3)。該処理は、図3の手順P1、P2に対応する。CPU31は、エンコーダ52Bが出力する信号を取得する。CPU31は、取得した信号に基づき、主軸モータ52の回転軸の主軸基準位置からの回転角度を主軸角度SFB(i)(図4参照)として特定する(S3)。該処理は、図3の手順P3に対応する。CPU31は、特定した送り軸位置QFB(i)及び主軸角度SFB(i)を記憶装置34に記憶する。
CPU31は、S3の処理により特定した送り軸位置QFB(i)及び主軸角度SFB(i)と、記憶装置34に記憶した工具情報に基づき、被削体3に対する工具4の第一刃の刃先の刃先位置U(i)(図4参照)を特定する(S5)。CPU31は、被削体3に対する工具4の第二刃の刃先の刃先位置U(i)(図4参照)を特定する(S7)。該処理は、図3のP4に対応する。CPU31は、特定した刃先位置U(i)、U(i)を記憶装置34に記憶する。
CPU31は、記憶装置34に記憶した送り軸位置QFB、主軸角度SFB、刃先位置U、Uに基づいて、第一切込位置C及び第二切込位置Cを特定可能か判定する(S9)。尚、図7に示すように、第一切込位置C及び第二切込位置Cの特定は、刃先位置U、Uが夫々3つ以上記憶装置34に記憶してあり、且つ、移動角度W(i)の特定が完了していることが前提となる。又、図5に示すように、移動角度W(i)の特定には、送り軸位置QFBがN+1個以上記憶装置34に記憶してあることが前提となる。故に、CPU31は、(a)刃先位置U、Uが夫々記憶装置34に3つ以上記憶してあり、且つ、(b)送り軸位置QFBがN+1個以上記憶装置34に記憶してあるか否かにより、第一切込位置C及び第二切込位置Cを特定可能か判定する(S9)。
CPU31は、(a)(b)の少なくとも何れかの要件を満たさない時、第一切込位置C及び第二切込位置Cを特定できないと判定する(S9:NO)。該時、CPU31はS3の処理により送り軸位置QFB(i)及び主軸角度SFB(i)を特定してから所定時間経過後、処理をS23に進める。CPU31は、変数iに1加算して更新する(S23)。CPU31は、処理をS3に戻す。CPU31は、更新した変数iに基づき、所定周期でS3~S9の処理を繰り返す。
CPU31は、(a)(b)の要件を何れも満たす時、第一切込位置C及び第二切込位置Cを特定可能と判定する(S9:YES)。該時、CPU31は、所定周期で記憶装置34に記憶したN+1個の送り軸位置QFB(i-N))~QFB(i)に基づき、進行方向角度α(j)(図5参照)を特定する。更にCPU31は、特定した進行方向角度α(j)の移動平均値を算出し、被削体3に対する工具4の移動方向を示す移動角度W(i)(図5参照)を特定する(S11)。該処理は、図3の手順P5に対応する。
CPU31は、S5の処理により特定した第一刃の複数の刃先位置U1と、S11の処理により特定した移動角度W(i)を、記憶装置34から取得する。CPU31は、第一切込位置C(図7参照)を特定する為に切込位置特定処理(図9参照)を実行する(S13)。図9を参照し、切込位置特定処理について説明する。CPU31は、送り軸位置QFB(i-1)から刃先位置U1(i-1)に向けて延びる方向の角度β(i-1)(図7参照)を算出し、送り軸位置QFB(i)から刃先位置U1(i)に向けて延びる方向の角度β(i)(図7参照)を算出する。CPU31は、(c)角度β(i-1)が移動角度W(i)よりも大きく、且つ、(d)角度β(i)が移動角度W(i)よりも小さいか判定する(S31)。CPU31は、(c)(d)の少なくとも何れかの要件を満たさない時(S31:NO)、切込位置特定処理を終了し、処理をメイン処理(図8参照)に戻す。
CPU31は、(c)(d)の要件を何れも満たす時(S31:YES)、刃先位置U1(i-2)、U1(i-1)、U1(i)を通る円弧を、第一刃の第一移動軌跡T(図7参照)として特定する(S33)。CPU31は、送り軸位置QFB(i)を通って移動角度W(i)の方向に延びる仮想ベクトルV(図7参照)を特定する。CPU31は、特定した仮想ベクトルVと第一移動軌跡Tとの交点を、第一切込位置C(k)(図7参照)として特定する(S35)。該処理は、図3の手順P6に対応する。CPU31は、特定した第一切込位置C(k)を記憶装置34に記憶する(S37)CPU31は、変数kに1加算して更新する(S39)。CPU31は、切込位置特定処理を終了し、処理をメイン処理(図8参照)に戻す。
図8に示すように、CPU31は、第一刃による第一切込位置Cを特定した(S13参照)後、処理をS15に進める。CPU31は、S7の処理により特定した第二刃の複数の刃先位置Uと、S11の処理により特定した移動角度W(i)を、記憶装置34から取得する。CPU31は、第二切込位置Cを特定する為に切込位置特定処理(図9参照)を実行する(S15)。切込位置特定処理は、第一切込位置Cを特定する為にS13の処理で実行した切込位置特定処理と同一である為、説明を簡略化する。図9に示すように、CPU31は、(c)(d)の要件を何れも満たす時(S31:YES)、刃先位置U(i-2)、U(i-1)、U(i)を通る円弧を、第二刃の第二移動軌跡Tとして特定する(S33)。CPU31は、送り軸位置QFB(i)を通って移動角度W(i)の方向に延びる仮想ベクトルVを特定する。CPU31は、特定した仮想ベクトルVと第二移動軌跡Tとの交点を、第二切込位置C(k)として特定する(S35)。CPU31は、特定した第二切込位置C(k)を記憶装置34に記憶する(S37)CPU31は、変数kに1加算して更新する(S39)。
図8に示すように、CPU31は、切込量D(k)を特定する為に切込量特定処理(図10参照)を実行する(S17)。図10を参照し、切込量特定処理について説明する。CPU31は、S13、S15(図8参照)の処理により第一切込位置C(k)及び第二切込位置C(k)の少なくとも何れかを新たに記憶装置34に記憶したか判定する(S41)。CPU31は、第一切込位置C(k)及び第二切込位置C(k)の何れも記憶装置34に新たに記憶していないと判定した時(S41:NO)、切込量特定処理を終了し、処理をメイン処理(図8参照)に戻す。
CPU31は、第一切込位置C(k)及び第二切込位置C(k)の少なくとも何れかを記憶装置34に新たに記憶したと判定した時(S41:YES)、処理をS43に進める。CPU31は、要素k、kが一致する第一切込位置C(k)及び第二切込位置C(k)を抽出し、夫々の位置の間の距離を切込量D(k)として特定する(S43)。該処理は、図3の手順P7に対応する。CPU31は、特定した切込量D(k)を記憶装置34に記憶する(S45)。CPU31は、切込量特定処理を終了し、処理をメイン処理(図8参照)に戻す。
図8に示すように、CPU31は、切込量特定処理(S17)の終了後、記憶装置34に記憶した切込量D(k-1)、D(k)を取得する。CPU31は、取得した切込量D(k-1)、D(k)の差分を、変動量として算出する。CPU31は、特定した変動量に基づき、びびり振動の発生の有無を判定する(S19)。CPU31は、変動量が所定の閾値以下の時、びびり振動が発生していないと判定する(S19:NO)。該時、CPU31はS3の処理により送り軸位置QFB(i)及び主軸角度SFB(i)を特定してから所定時間経過後、処理をS23に進める。CPU31は、変数iに1加算して更新する(S23)。CPU31は、処理をS3に戻す。CPU31は、変動量が所定の閾値よりも大きい時、びびり振動が発生したと判定する(S19:YES)。該時、CPU31は処理をS21に進める。該処理は、図3の手順P8に対応する。
CPU31は、表示部17に軌跡画像を表示することにより、びびり振動の発生を作業者に報知する(S21)。該処理は、図3の手順P9に対応する。図11は、表示部17に表示した軌跡画像の一例を示す。軌跡画像は、S3(図8参照)の処理により特定した刃先位置Uを、送り軸位置QFBを中心とする半径Rの円で結び、且つ、S3(図8参照)の処理により特定した刃先位置Uを、送り軸位置QFBを中心とする半径Rの円で結ぶことにより形成される。故に、軌跡画像は、S33(図9参照)の処理により特定した第一移動軌跡T及び第二移動軌跡Tを少なくとも含む。領域17Aを拡大した拡大図171では、移動軌跡が略等間隔に並んでおり、びびり振動が発生していない状態(図12参照)を示す。領域17Bを拡大した拡大図172では、移動軌跡の間隔が変動しており、びびり振動が発生した状態(図13参照)を示す。
図8に示すように、CPU31は、びびり振動の発生の報知後、メイン処理を終了する。
<本実施形態の作用、効果>
数値制御装置30のCPU31は、工具4の刃により被削体3を切削する時の切込量Dを、工作機械1のエンコーダ52B、53B、54Bが出力する信号に基づいて特定する(S17)。CPU31は、特定した切込量Dに基づいてびびり振動の発生を検出し(S19)、作業者に報知する(S21)。このため、数値制御装置30は、工作機械1がモータ52~54を制御する為に通常備えるエンコーダ52B~54Bを用いて、びびり振動の発生の有無を判定できる。故に、数値制御装置30は、工作機械1に対して振動センサ等の新たな検出器を追加せずに、びびり振動を検出できる。尚、数値制御装置30は、びびり振動だけでなく、被削体3に対する工具4の移動時を阻害する何らかの不具合が発生した時も検出可能である。
CPU31は、所定周期で記憶装置34に記憶したN+1個の送り軸位置QFBに基づき、進行方向角度αを特定する。更にCPU31は、特定した進行方向角度αの移動平均値を算出し、被削体3に対する工具4の移動方向を示す移動角度W(図5参照)を特定する(S11)。故に、数値制御装置30は、被削体3に対する工具4の相対的な移動方向を、簡易な方法で精度良く特定できる。又、数値制御装置30は、平均値を算出する時の進行方向角度αの数をN個に制限することにより、CPU31の負荷増大を抑制できる。
CPU31は、S3の処理により特定した送り軸位置QFB及び主軸角度SFBと、記憶装置34に記憶した工具情報に基づき、被削体3に対する工具4の刃先位置U、Uを特定する(S5、S7)。該時、数値制御装置30は、回転しながら移動する工具4の第一刃及び第二刃の刃先位置U、Uを、簡易に且つ精度良く特定できる。
CPU31は、仮想ベクトルVと、第一移動軌跡T及び第二移動軌跡Tとの夫々の交点を、第一切込位置C及び第二切込位置Cとして特定する(S33)。CPU31は、特定した第一切込位置C及び第二切込位置Cの間の距離を、切込量Dとして特定する。該時、数値制御装置30は、刃先位置U、Uから切込位置を直接特定する場合と比べて、第一刃及び第二刃の夫々の切込位置を精度良く特定できる。故に、数値制御装置30は、切込量Dを精度良く特定してびびり振動の発生を正確に検出できる。
CPU31は、3つの刃先位置U1を通る円弧を第一移動軌跡Tとして特定し、3つの刃先位置Uを通る円弧を第二移動軌跡Tとして特定する。該時、数値制御装置30は、刃先の移動軌跡を簡易な方法で精度良く推定できる。故に、数値制御装置30は、CPU31の負荷増大を抑制しつつ、第一切込位置C及び第二切込位置Cの精度を高めることができる。
例えばCPU31は、工具4の特定の刃の移動軌跡が繰り返し仮想ベクトルVと交差する時の夫々の交点を、第一切込位置C及び第二切込位置Cとして特定することも可能である。該時、第一刃と第二刃とは同一となる。しかしこの方法では、特定した第一切込位置C及び第二切込位置Cに基づいて切込量を特定する迄に、少なくとも工具4が一回転する時間を要する。一方、本実施形態において、CPU31は、工具4の第一刃の刃先位置U、及び、工具4のうち第一刃と異なる第二刃の刃先位置Uを特定し、びびり振動の発生の有無を判定する。該時、工具4が一回転する時間よりも短い時間で、第一切込位置C及び第二切込位置Cに基づいて切込量を特定できる。故に、数値制御装置30は、びびり振動の発生を短時間で迅速に検出し、報知できる。
CPU31は、びびり振動が発生したと判定した時(S19:YES)、第一移動軌跡T及び第二移動軌跡Tを少なくとも含む軌跡画像を表示部17に表示する。軌跡画像では、第一刃及び第二刃の移動軌跡の間隔が変動している時、びびり振動が発生していることを示す。故に、作業者は、びびり振動の発生の有無を感覚的に認識できる。更に作業者は、びびり振動の発生の有無だけでなく、びびり振動の程度も把握できる。例えば作業者は、被削体3の見た目では判断できないようなびびり振動の発生も認識できる。
<変形例>
本発明は上記実施形態に限らない。工作機械1は、主軸9に接続するエンコーダを有してもよい。該時、CPU31は、該エンコーダが出力した信号に基づき、主軸角度SFBを特定してもよい。工作機械1は、エンコーダと異なる方式で主軸モータ52の回転を検出できる回転検出センサを、エンコーダ52B、53B、54Bの代わりに有してもよい。CPU31は、該回転検出センサが出力する信号に基づき、主軸角度SFB及び送り軸位置QFBを特定してもよい。
CPU31が切込量Dを特定する時の座標系は、X軸-Y軸座標系に限らず、X軸-Z軸座標系、Y軸-Z軸座標系、X軸-Y軸-Z軸座標系でもよい。例えば、X軸-Y軸-Z軸座標系に基づき切込量Dを特定する時、CPU31は、送り軸位置QFBとして、座標(XFB,YFB,ZFB)を特定してもよい。CPU31は、特定した送り軸位置QFBと主軸角度SFBに基づき、刃先位置Uとして座標(X,Y,Z)を特定し、刃先位置Uとして座標(X,Y,Z)を特定してもよい。CPU31は、特定した刃先位置U、Uに基づき、移動角度Wを3次元的に特定してもよい。CPU31は、特定した刃先位置U、U及び移動角度Wに基づき、第一切込位置Cとして座標(X1D,Y1D,Z1D)を特定し、第二切込位置Cとして座標(X2D,Y2D,Z2D)を特定してもよい。CPU31は、特定した第一切込位置C及び第二切込位置Cに基づき、切込量Dを特定してもよい。即ち、CPU31は、工具4の切込量Dを3次元的に特定し、びびり振動の発生の有無を判定してもよい。
CPU31は、切込量Dの変動量が所定の閾値よりも大きい時、びびり振動が発生したと判定した。切込量Dに基づいてびびり振動が発生したか否かを判定する方法は、これに限らず、他の周知の外れ値検出アルゴリズムを適用できる。例えばCPU31は、記憶装置34に記憶した切込量D(1)、D(2)・・・D(k)に対してk近傍法や特異スペクトル変換法等を適用することにより、びびり振動が発生したか否かを判定してもよい。又、CPU31は、標準偏差や分散等の周知の統計的手法を適用することにより、びびり振動が発生したか否かを判定してもよい。
CPU31は、N+1個の送り軸位置QFBに沿って延びる各線分の角度の移動平均を、移動角度Wとして特定した。移動角度Wの特定方法は、該方法に限らない。例えばCPU31は、N+1個の送り軸位置QFBに基づき、最小二乗法等の周知の近似計算により近似直線を算出し、該近似直線の傾きを移動角度Wとして特定してもよい。
工具情報は、半径R・・・Rの代わりに共通の半径Rを有していてもよい。工具情報は、工具4の回転中心から各刃先に向けて径方向に延びる線分間の中心角を有してもよい。CPU31は、工具の4の回転中心から各刃先までの径と、該中心角とに基づき、刃先位置U、Uを特定してもよい。
CPU31は、特定した刃先位置U、Uのうち、仮想ベクトルVに最も近接する刃先位置を、夫々、第一切込位置C及び第二切込位置Cとして特定してもよい。この場合、CPU31は、第一移動軌跡T及び第二移動軌跡Tを特定しなくてもよい。
CPU31は、角度β(i-1)が移動角度W(i)よりも大きく、且つ、角度β(i)が移動角度W(i)よりも小さくなった時、刃先位置U1(i-1)、U1(i)を結ぶ直線を、第一刃の第一移動軌跡Tとして特定してもよい。第二刃の第二移動軌跡Tについても同様である。
CPU31は、工具4の特定の刃を、第一刃及び第二刃として特定してもよい。即ち、第一刃及び第二刃は、工具4の同一の刃でもよい。CPU31は、工具4の特定の刃の移動軌跡が繰り返し仮想ベクトルVと交差する時の夫々の交点を、第一切込位置C及び第二切込位置Cとして特定してもよい。一方、CPU31は、工具4の3つ以上の刃(例えば、第一刃、第二刃、第三刃)の刃先位置に基づいて、切込位置(第一切込位置、第二切込位置、第三切込位置)を特定してもよい。該時、例えば、CPU31は、第一切込位置と第二切込位置との間の切込量、及び、第二切込位置と第三切込位置との間の切込量の夫々にについて、変動量を算出してもよい。CPU31は、特定した複数の変動量と閾値とを比較することにより、びびり振動の発生の有無を判定してもよい。
びびり振動が発生した時に作業者に報知する場合の報知態様は、上記実施形態に限らない。例えば軌跡画像は、S3(図8参照)の処理により特定した刃先位置U、Uを夫々直線で結ぶことで形成してもよい。例えばCPU31は、非図示のスピーカから警告音を出力することにより、びびり振動の発生を作業者に報知してもよい。更にCPU31は、びびり振動の発生を検出した時、工作機械1による切削加工を停止してもよい。
<その他>
エンコーダ52Bは、本発明の「第一検出器」の一例である。X軸モータ53、Y軸モータ54は本発明の「送り機構」の一例である。エンコーダ53B、54Bは、本発明の「第二検出器」の一例である。記憶装置34は、本発明の「記憶部」の一例である。S11の処理を行うCPU31は、本発明の「第一特定部」の一例である。S5、S7の処理を行うCPU31は、本発明の「第二特定部」の一例である。S13、S15、図9の処理を行うCPU31は、本発明の「第三特定部」の一例である。S17の処理を行うCPU31は、本発明の「第四特定部」の一例である。S19の処理を行うCPU31は、本発明の「判定部」の一例である。S21の処理を行うCPU31は、本発明の「報知部」の一例である。S11の処理は、本発明の「第一特定工程」の一例である。S5、S7の処理は、本発明の「第二特定工程」の一例である。S13、S15、図9の処理は、本発明の「第三特定工程」の一例である。S17の処理は、本発明の「第四特定工程」の一例である。S19の処理は、本発明の「判定工程」の一例である。S21の処理は、本発明の「報知工程」の一例である。
1 :工作機械
3 :被削体
4 :工具
9 :主軸
17 :表示部
30 :数値制御装置
31 :CPU
34 :記憶装置
35A :記憶媒体
51、52、53、54 :モータ
51B、52B、53B、54B :エンコーダ

Claims (10)

  1. 工具を回転する為の主軸と、
    前記主軸の回転を検出する第一検出器と、
    被削体に対して前記工具を相対移動する為の送り機構と、
    前記送り機構による前記工具の相対移動であって、前記主軸の軸方向と直交する方向における相対移動を検出する第二検出器と、
    を備えた工作機械を制御し、前記工具により前記被削体の切削加工を行う数値制御装置であって、
    前記工具の刃の刃数と径を少なくとも含む工具情報を記憶する記憶部と、
    前記第二検出器の検出結果に基づき、前記被削体に対する前記工具の相対的な移動方向を特定する第一特定部と、
    前記記憶部に記憶した前記工具情報、前記第一検出器及び前記第二検出器の検出結果に基づき、前記被削体に対する前記工具の刃先の位置である刃先位置を複数特定する第二特定部と、
    前記第二特定部により特定した複数の前記刃先位置に基づき、前記第一特定部により特定した前記移動方向において前記刃が前記被削体を切削する切込位置を複数特定する第三特定部と、
    前記第三特定部により特定した複数の前記切込位置の間の距離を、切込量として特定する第四特定部と、
    前記第四特定部により特定した前記切込量に基づき、びびり振動が発生したか否かを判定する判定部と、
    前記判定部によりびびり振動が発生したと判定した時に報知する報知部と
    を備えたことを特徴とする数値制御装置。
  2. 前記第一特定部は、
    前記第二検出器の検出結果に基づき、前記被削体に対する前記工具の相対位置を複数特定し、特定した複数の前記相対位置に沿って延びる方向の移動平均に基づいて前記移動方向を特定することを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 前記第二特定部は、
    前記第二検出器の検出結果に基づき決定した前記工具の回転中心と、
    前記第一検出器の検出結果に基づき決定した前記工具の回転角度と、
    前記記憶部に前記工具情報として記憶した前記刃数及び前記径に基づいて、前記刃先位置を複数特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の数値制御装置。
  4. 前記第三特定部は、
    前記第二特定部により特定した複数の前記刃先位置に基づき、前記刃先の移動軌跡である第一移動軌跡、及び、前記第一移動軌跡と異なる第二移動軌跡を特定し、
    前記工具の回転中心から、前記第一特定部により特定した前記移動方向に延びる仮想ベクトルと、特定した前記第一移動軌跡及び前記第二移動軌跡との夫々の交点を、第一切込位置及び第二切込位置として特定し、
    前記第四特定部は、
    前記第三特定部により特定した前記第一切込位置及び前記第二切込位置の間の距離を、前記切込量として特定する
    ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の数値制御装置。
  5. 前記第三特定部は、
    複数の前記刃先位置の位置を通る円弧を、前記移動軌跡として複数特定する
    ことを特徴とする請求項4に記載の数値制御装置。
  6. 前記第二特定部は、
    前記工具の第一刃の前記刃先位置、及び、前記第一刃と異なる第二刃の前記刃先位置を特定することを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の数値制御装置。
  7. 前記報知部は、
    前記第三特定部により特定した前記移動軌跡を少なくとも含む軌跡画像を、表示部に表示することを特徴とする請求項4又は5に記載の数値制御装置。
  8. 請求項1から7の何れかに記載の前記数値制御装置を備えたことを特徴とする工作機械。
  9. 工具を回転する為の主軸と、
    前記主軸の回転を検出する第一検出器と、
    被削体に対して前記工具を相対移動する為の送り機構と、
    前記送り機構による前記工具の相対移動であって、前記主軸の軸方向と直交する方向における相対移動を検出する第二検出器と、
    を備えた工作機械を制御し、前記工具により前記被削体の切削加工を行うコンピュータに、
    前記第二検出器の検出結果に基づき、前記被削体に対する前記工具の相対的な移動方向を特定する第一特定工程と、
    記憶部に記憶した、前記工具の刃の刃数と径を少なくとも含む工具情報、前記第一検出器及び前記第二検出器の検出結果に基づき、前記被削体に対する前記工具の刃先の位置である刃先位置を複数特定する第二特定工程と、
    前記第二特定工程により特定した複数の前記刃先位置に基づき、前記第一特定工程により特定した前記移動方向において前記刃が前記被削体を切削する切込位置を複数特定する第三特定工程と、
    前記第三特定工程により特定した複数の前記切込位置の間の距離を、切込量として特定する第四特定工程と、
    前記第四特定工程により特定した前記切込量に基づき、びびり振動が発生したか否かを判定する判定工程と、
    前記判定工程によりびびり振動が発生したと判定した時に報知する報知工程と
    を実行させる為の制御プログラム。
  10. 工具を回転する為の主軸と、
    前記主軸の回転を検出する第一検出器と、
    被削体に対して前記工具を相対移動する為の送り機構と、
    前記送り機構による前記工具の相対移動であって、前記主軸の軸方向と直交する方向における相対移動を検出する第二検出器と、
    を備えた工作機械を制御し、前記工具により前記被削体の切削加工を行うコンピュータに、
    前記第二検出器の検出結果に基づき、前記被削体に対する前記工具の相対的な移動方向を特定する第一特定工程と、
    記憶部に記憶した、前記工具の刃の刃数と径を少なくとも含む工具情報、前記第一検出器及び前記第二検出器の検出結果に基づき、前記被削体に対する前記工具の刃先の位置である刃先位置を複数特定する第二特定工程と、
    前記第二特定工程により特定した複数の前記刃先位置に基づき、前記第一特定工程により特定した前記移動方向において前記刃が前記被削体を切削する切込位置を複数特定する第三特定工程と、
    前記第三特定工程により特定した複数の前記切込位置の間の距離を、切込量として特定する第四特定工程と、
    前記第四特定工程により特定した前記切込量に基づき、びびり振動が発生したか否かを判定する判定工程と、
    前記判定工程によりびびり振動が発生したと判定した時に報知する報知工程と
    を実行させる為の制御プログラムを記憶した、記憶媒体。
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