本発明の一つの目的は、マルチグループレンズと撮像モジュールおよびその電子機器を提供することであり、マルチグループレンズは、少なくとも二つのグループユニットによって全体的なレンズを形成し、これによって従来の一体型レンズ構造を突破し、マルチレンズエレメントのレンズに適している。
本発明の一つの目的は、マルチグループレンズと撮像モジュールおよびその電子機器を提供することであり、複数のグループユニットによって全体的なレンズの累積誤差を分担し、組立過程中にマルチグループユニットの空間範囲内での調整によって、マルチグループレンズの累積誤差を減少させる。
本発明の一つの目的は、マルチグループレンズと撮像モジュールおよびその電子機器を提供することであり、マルチグループレンズは、6枚、7枚以上のレンズエレメントを有するレンズの製造に特に適しており、既存のレンズのマルチレンズエレメントの発展需要に適している。
本発明の一つの目的は、マルチグループレンズと撮像モジュールおよびその電子機器を提供することであり、マルチグループレンズは少なくとも二つのグループユニットで構成され、実際に製造される製品の光学系が光学設計要件を満たすように、少なくとも隣接する二つのグループユニット間に第1のギャップがある。
本発明の一つの目的は、マルチグループレンズと撮像モジュールおよびその電子機器を提供することであり、第1のギャップにより、マルチグループレンズは実際の製造過程においてAAアライメントを実行可能であり、しかもAAアライメント後の予期結果は、後続の組立においてよく維持できる。
本発明の一つの目的は、マルチグループレンズと撮像モジュールおよびその電子機器を提供することであり、第1のギャップは、実際の製造中のマルチグループユニットの実際値と理論的な所定設計差に対応し、これによって、差異がある実際のグループユニットと理論的なグループユニットの光学系を一致させる。
本発明の一つの目的は、マルチグループレンズと撮像モジュールおよびその電子機器を提供することであり、実際の製造中にマルチグループレンズを安定的に組み立てることができるように、少なくとも隣接する二つのグループレンズ間に第2のギャップがある。
本発明の一つの目的は、マルチグループレンズと撮像モジュールおよびその電子機器を提供することであり、第1のギャップと第2のギャップとは互いに連通し、これによって第1のギャップと第2のギャップとの間の空間内で接続媒体を調整可能であり、安定的な組立の完成を遂げる。
本発明の一つの目的は、マルチグループレンズと撮像モジュールおよびその電子機器を提供することであり、第1のギャップおよび第2のギャップの設置により、マルチグループレンズを理論設計から実際の製品に転換することができ、安定した組立過程を通して予期の光学系設計を実現し、製品の歩留まりが向上し、実際の大量生産応用に適している。
本発明の一つの目的は、マルチグループレンズと撮像モジュールおよびその電子機器を提供することであり、第1のギャップの大きさはAAアライメントの結果によって決められ、組立時にグループユニットを所定値の第1のギャップに近づけさせて最終的にグループユニットの相対的な位置が光学系の設計要件を満たすようになる。
本発明の一つの目的は、マルチグループレンズと撮像モジュールおよびその電子機器を提供することであり、組立過程において接続媒体が第1のギャップの対応位置から第2のギャップの対応位置に移動できるように、第2のギャップを第1のギャップより大きくし、これによってグループユニット間の相互作用力を緩和し、組立過程をより安定させ、グループユニット間の相互影響を小さくする。
本発明の一つの目的は、マルチグループレンズと撮像モジュールおよびその電子機器を提供することであり、接続媒体は弾性があり、グループユニット間の組立時の相互作用力を緩衝する。
本発明の一つの目的は、マルチグループレンズと撮像モジュールおよびその電子機器を提供することであり、少なくとも隣接する二つのグループユニット間には、これら二つのグループユニット間に第1のギャップと第2のギャップを形成するための少なくとも一つの調整素子が設けられている。
本発明の一つの目的は、マルチグループレンズと撮像モジュールおよびその電子機器を提供することであり、調整素子は、グループユニットに一体的に設置されてもよい。
本発明の一つの目的は、マルチグループレンズと撮像モジュールおよびその電子機器を提供することであり、一部の実施形態では、調整素子は、上方に位置するグループユニットに一体的に設置され、グループユニットの延伸台から間隔をおいて突出している。
本発明の一つの目的は、マルチグループレンズと撮像モジュールおよびその電子機器を提供することであり、一部の実施形態では、調整素子は、下方に位置するグループユニットに一体的に設置され、グループユニットの上表面から間隔をおいて突出している。
本発明の一つの目的は、マルチグループレンズと撮像モジュールおよびその電子機器を提供することであり、少なくとも隣接する二つのグループユニット間に複数の調整素子が設けられ、二つのグループユニット間の力を均一にするように、各調整素子は対称的に分布している。
本発明の少なくとも一つの目的を実現するために、本発明は一つの態様において、
少なくとも二つのグループユニットを含むマルチグループレンズであって、少なくとも二つの隣接する前記グループユニット間には、前記マルチグループレンズの光学系が光学設計系に適合するように、前記マルチグループレンズと前記光学設計系との差を補償するための少なくとも一つの第1のギャップがある、マルチグループレンズを提供する。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記マルチグループレンズは、第1の載置部材と少なくとも一つの第1のグループレンズとを含む第1のグループユニットと、第2の載置部材と少なくとも一つの第2のグループレンズとを含む第2のグループユニットとの二つのグループユニットを含み、それぞれ二つのレンズユニットを形成するように、前記第1のグループレンズは第1の載置部材に取り付けられており、前記第2のグループレンズは前記第2の載置部材に取り付けられている。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記第1の載置部材と前記第2の載置部材とが前記第1のギャップを形成し、前記第1のギャップに接続媒体が設置される。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記第1の載置部材は第1の本体と延伸台とを含み、前記延伸台と前記第2のグループユニットの前記第2の載置部材とが前記第1のギャップを形成する。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記延伸台は環状構造に形成されている。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記第1の本体は、第1の収容キャビティと、第1の上部光通過孔と、第1の下部光通過孔とを有し、前記第1のグループレンズエレメントは前記第1の収容キャビティに収容され、光は前記第1の上部光通過孔を通して前記第1のグループレンズエレメントに到達し、第1の下部光通過孔を通して前記第2のグループユニットに到達する。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズエレメントにおいて、前記第2の本体は、第2の収容キャビティと、第2の上部光通過孔と、第2の下部光通過孔とを有し、前記第2のグループレンズエレメントは前記第2の収容キャビティに収容され、前記第1のグループユニットを通過した光は第2の上部光通過孔を通して前記第2のグループユニット内の前記第2のグループレンズエレメントに到達し、前記下部光通過孔を通して前記第2のグループユニットを通過する。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記延伸台の下方に位置する前記第1の本体は、前記第2の本体の前記第2の上部光通過孔内に延びている。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記第2の載置部材は内側延長縁を含み、前記内側延長縁は前記第2の本体から内側に延びて前記第2の上部光通過孔を形成する。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記第1のグループユニットと前記第2のグループユニットとの相対的位置を調整するように、前記第1の本体と前記内側延長縁とが第4のギャップを形成する。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記延伸台と前記内側延長縁とが前記第1のギャップを形成する。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記マルチグループレンズは少なくとも一つの調整素子を含み、前記調整素子は前記第1のグループユニットの前記延伸台に設置され、前記調整素子と前記内側延長縁とが前記第1のギャップを形成する。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、少なくとも二つの隣接する前記グループユニットは少なくとも一つの第2のギャップを有し、前記第2のギャップは前記第1のギャップと連通している。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記調整素子は、前記延伸台から部分的に下方に延び、前記延伸台と前記内側延長縁との間に前記第1のギャップと前記第2のギャップを形成する。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記第1のグループユニットの前記延伸台と前記第2のグループユニットの前記内側延長縁とが前記第2のギャップを形成する。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記マルチグループレンズは少なくとも一つの調整素子を含み、前記調整素子は前記第2の載置部材の前記内側延長縁に設置され、前記内側延長縁と前記延伸台とが前記第1のギャップを形成する。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記第2の載置部材は外側凸壁を含み、前記外側凸壁は前記第2の本体から上方に延びて内側装着溝を形成し、前記延伸台は前記内側装着溝に収容されている。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記外側凸壁と前記外側延伸台とが第3のギャップを形成する。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記第2の載置部材は内側凸壁を含み、前記内側凸壁は前記第2の本体から上方に延びて外側装着溝を形成する。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記調整素子は前記延伸台の外部から部分的に下方に延び、前記第1の本体とU字型構造を形成する。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記調整素子は前記外側装着溝に延びている。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記第1のグループユニットと前記第2のグループユニットを固定するように、前記第1のギャップに接続媒体が設置されている。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記接続媒体は、UV接着剤、熱硬化性接着剤、UV熱硬化性接着剤、およびエポキシ樹脂接着剤からなる群より選ばれる一つ以上である。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記第1のグループユニットと前記第2のグループユニットを固定するように、前記第1のギャップと前記第2のギャップに接続媒体が設置されている。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記第1のグループユニットと前記第2のグループユニットを固定するように、前記第3のギャップに接続媒体が設置されている。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記調整素子は、間隔をおいて対称的に配置されている。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記調整素子の数は、2、3、4、5、6、7、および8からなる群より選ばれる一つである。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記マルチグループレンズのレンズエレメント数が7である。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、第1のグループユニットの前記レンズエレメント数が4であり、前記第2のグループユニットの前記レンズエレメント数が3である。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記第1のグループユニットと前記第2のグループユニットのレンズエレメント数は、組み合わせ(4,3)、(3,4)、(6,1)、(1,6)、(5,2)、(2,5)からなる群より選ばれる一つである。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記第1のグループユニットは少なくとも一つの第1の光路素子を含み、前記第1のグループユニットの光チャネルを形成するように、前記第1の光路素子は前記レンズエレメントと組み合わせて配置される。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記光路素子と前記第1のグループレンズエレメントとが交互に配置されている。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記第2のグループユニットは少なくとも一つの第2の光路素子を含み、前記第2のグループユニットの光チャネルを形成するように、前記第2の光路素子は前記第2のグループレンズエレメントと組み合わせて配置される。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記第1の載置部材は、前記第1のグループユニットの下端に位置する前記第1のグループレンズエレメントの位置に対応する少なくとも一つの補強固定溝を有し、この補強固定溝は、接着媒体を収容して前記第1のグループレンズエレメントを補強固定するために使用される。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記第2の載置部材は、前記第2のグループユニットの下端に位置する前記第2のグループレンズエレメントの位置に対応する少なくとも一つの補強固定溝を有し、この補強固定溝は、接着媒体を収容して前記第2のグループレンズエレメントを補強固定するために使用される。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記第1のグループユニットと前記第2のグループユニットは、アクティブアライメントによって組み立てられる。
本発明はもう一つの態様によれば、
マルチグループレンズと、
感光モジュールと
を含む撮像モジュールであって、前記マルチグループレンズは前記感光モジュールの感光経路に位置し、少なくとも二つの隣接する前記グループユニット間には、前記マルチグループレンズの光学系が光学設計系に適合するように、前記マルチグループレンズと前記光学設計系との差を補償するための少なくとも一つの第1のギャップがある、撮像モジュールを提供する。
本発明はもう一つの態様によれば、
機器本体と、
前記機器本体と組み合わせて画像の収集と再生を実現する撮像モジュールと
を含む電子機器を提供する。
一部の実施形態では、前記マルチグループレンズにおいて、前記電子機器は、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、コンピューターデバイス、テレビ、交通機関、カメラ、およびモニタリング装置からなる群より選ばれる一つである。
以下の記載は本発明を開示して当業者が本発明を実現できるようにするものである。以下に記載の好ましい実施例は例示に過ぎず、当業者は他の明らかな変化形に容易に想到できる。以下の記載において定義された本発明の基本的な原理は他の実施形態、変形形態、改善形態、均等形態及び本発明の趣旨と範囲から離脱しない他の技術構成に応用できる。
当業者は以下のように理解できる。本発明の開示において、用語の「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」等が示す方位または位置関係は図面に示された方位または位置関係に基づくものであり、本発明を説明しやすく及び簡単に説明するためのものであり、対象の装置または素子が必然的に特定の方位、特定の方位のある構造及び操作を示しまたは示唆するものではなく、このため、前記用語は本発明に対する制限と理解することはできない。
以下のように理解できる。用語の「一つ」は「少なくとも一つの」または「一つまたは複数の」と理解すべきであり、即ち一つの実施形態において、一つの素子の数量は一つとすることができ、他の実施形態において、該素子の数量は複数とすることができ、用語「一つ」は数量に対する制限と理解してはならない。
スマートデバイスの発展につれ、撮像モジュールに対する要求もますます高くなり、それ相応にマルチレンズエレメントのレンズも光学レンズの発展の一つの重要な傾向になっている。期待される範囲を満たす各性能を備えた光学系を設計した後、実際の部材およびそれに対応する製造過程によって理論設計を実現する必要がある。これは実際の生産製造業にとって不可欠である。また、実際の製造は理論設計を指導・修正する。
総じていえば、光学レンズの誕生には、光学設計プロセス、実際のハードウェア設計、および実際の製造組立プロセスなど、いくつかの重要な段階を経る必要がある。本発明の設計の実現過程の原理図である図1を参照して、本発明によって提供されるマルチグループレンズを例として、まず光学設計プロセスによって光学系の設計パラメータを得る必要がある。これらのパラメータは、予期の要求、例えば期待される結像品質要求を満たす。設計の過程から分かるように、背景技術で説明したように、レンズエレメント数が少ない既存のレンズは設計要件を満たすことができなくなっているので、数の多いレンズエレメントで構成する光学系を設計し、且つ各レンズエレメントのパラメータは所定の条件を満たさなければならず、例えば、6枚、7枚以上のレンズエレメントから構成される光学系を設計する。しかし、従来の構造を有する一体型レンズでは、その構造上の制限および組立製造プロセスの制限によって、6枚、7枚以上の複数のレンズエレメントがある場合、結像品質および製造プロセスの精度などの要素はもう光学系の設計要求を満たせなくなり、その解決も難しい。そのため、本発明は実際のハードウェア設計において従来の一体型レンズ構造を突破し、少なくとも二つのグループユニットから一つの全体的なレンズを構成し、しかも各グループユニットの相対的位置は、6軸空間などの空間内で調整可能であり、これによってマルチグループレンズの全体的な累積誤差が小さく、全体的なレンズの数が多く、例えば、6枚、7枚以上の設計要件を満たしやすい。さらに、マルチグループレンズは、グループユニット間の併用構造を提供するため、グループユニットが安定的に組み合わされ、光路が一致し、二つのグループユニットの組み合わせ位置から内部に入る迷光を減少させることができる。また、光学系の部材の実現において、組立プロセスの制限、実際の製造状況を考慮に入れる必要があり、さらに、後の組立調整を容易にするために、グループユニットの実際の製造パラメータ値と光学設計パラメータ値との間には所定の差があり、完全に一致していない。これによって、後続の組立調整が可能になる。さらに、マルチグループレンズから撮像モジュールを構成する時、AAアライメントは、結像品質を保証するための重要な一環である。本発明のマルチグループレンズは、隣接する少なくとも二つのグループユニットの間に設置される少なくとも一つの第1のギャップをさらに提供し、第1のギャップとAAアライメントとの組み合わせによって、設計パラメータ値と実際の生産値との差による光学結像品質の不一致を補償し、グループユニットの実際の製品の結像品質が予期の光学結像品質の要件を満たさせる。さらに、結像品質を保証するために、マルチグループユニットは一つの全体的なレンズを構成し、安定的に固定し、しかも固定後の結果は固定前と一致しなければならない。これは、レンズまたは撮像モジュール製品の歩留まりを保証する重要な要素の一つでもある。さらに、本発明のマルチグループユニットは、マルチグループユニットが安定的に固定できるように、第1のギャップに設置される接着剤などのような接続媒体を提供する。さらに、本発明は、第1のギャップに連通する第2のギャップを提供し、接続媒体が第1のギャップと第2のギャップの間に移動可能であり、これによって各グループユニット間の相互作用力が小さくなり、予期の取付要件を満たしやすくなり、結像品質を保証することができる。さらに、本発明の一部の実施形態では、グループユニット間に少なくとも一つの調整素子を設置して第1のギャップと第2のギャップを形成し、例えば、グループユニットに一体的に設置し、これによって光学系設計の所定の要件を満たすマルチレンズエレメント光学系は本発明のマルチグループレンズを介して実現され、実際の製造過程に適用され、良好な歩留まりを有することができ、特に、6枚、7枚以上のマルチレンズエレメント光学系の製品の実現に適している。
勿論、本発明は他の改良も提案し、他の多くの利点をもたらしているが、ここでは一々列挙せず、本発明をよりよく理解するために、実施例を例として一部の実施形態を説明する。但し、下記実施形態における具体的な構造は、例示のみを目的としており、本発明の発明構想を制限するものではないと当業者は理解すべきである。
説明および理解を容易にするために、二つのグループユニットで構成されるマルチグループレンズを例として以下のように説明するが、本発明の他の実施形態では、マルチグループレンズは、3つ、4つ以上の、より多くのグループユニットを含んでもよく、各グループユニット間は、本発明の構想によって組み合わせられてもよく、本発明の構想とその他の方式との組み合わせによって組み合わせられてもよい。グループユニットの数は、本発明を限定するものではなく、一つのマルチグループレンズにおいて本発明の構想によって組み合わせる範囲も本発明を限定するものではないと当業者は理解すべきである。
図2から図11Cには、本発明の第1の実施形態に係るマルチグループレンズ10が示されている。本発明は、例えば、6枚、7枚以上のマルチレンズエレメントを有するレンズに適したマルチグループレンズ10を提供する。つまり、マルチグループレンズ10は複数のレンズエレメントを含み、例えば、6枚、7枚以上のレンズエレメントを含む。
マルチグループレンズ10は、組み立てられて撮像モジュール100を構成することに適しており、特に組み立てられて高画素の撮像モジュール100を構成することに適している。
マルチグループレンズ10は少なくとも二つのグループユニットを含み、二つのグループユニットは共にマルチグループレンズ10の光学系全体を構成する。つまり、マルチレンズの光学系は、少なくとも二つのグループユニットの組み合わせにより実現するものであり、従来の一体型レンズのように一つの独立したレンズにより実現するものではない。
なお、マルチグループレンズ10の各グループユニットにおけるレンズエレメントは、需要に合わせて割り当てられて組み合わせることができる。例えば、図21Aから図21Eに示される様々な割り当て方式を参照できる。本発明の本実施形態では、その中の一つのみについて説明する。各レンズエレメントの数および割り当て方式は、本発明を制限するものではないと当業者は理解すべきである。
さらに、少なくとも二つの隣接するグループユニット間に第1のギャップ15があり、マルチグループレンズ10の光学系が前記光学設計系に適合するように、第1のギャップ15は、マルチグループレンズ10と前記光学設計系との差を補償する。
より具体的には、マルチグループレンズ10は、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との二つのグループユニットを含む。第1のグループユニット11と第2のグループユニット12とからレンズ全体を構成する場合、第1のグループユニット11は第2のグループユニット12の上方に位置し、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12の光軸は一致している。すなわち、本発明の本実施形態では、マルチグループレンズ10の光学系は、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12にそれぞれ対応する二つの光学系で構成されている。つまり、ある程度では、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12はそれぞれ独立して存在する場合、一つの完全なレンズの機能を実現することができず、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12を互いに組み合わせる時、結像品質要件を満たせる完全なレンズを構成する。
さらに、第1のグループユニット11は、第1の載置部材111と、少なくとも一つの第1のグループレンズエレメント112とを含み、一つの独立した部材を容易に構成するように、第1のグループレンズエレメント112は第1の載置部材111に取り付けられている。第2のグループユニット12は、第2の載置部材121と、少なくとも一つの第2のグループレンズエレメント122とを含み、別の独立した部材を容易に構成するように、第2のグループレンズエレメント122は第2の載置部材121に取り付けられている。
第1の載置部材111は、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12の光路方向が一致するように、第2の載置部材121の上方に設置されている。
第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との間に第1のギャップ15があり、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12とからなるマルチグループレンズ10の実際の光学系が設計した光学系の結像品質の要求と一致するように、第1のギャップ15は、マルチグループレンズ10と光学設計系との差を補償する。
より具体的には、第1の載置部材111と第2の載置部材121の調整を容易にするように、第1のギャップ15は第1の載置部材111と第2の載置部材121との間に位置する。
マルチグループレンズ10は、接続媒体14を含み、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12が安定的に固定されるように接続媒体14は第1のギャップ15に設置されている。接続媒体14は、UV接着剤、熱硬化性接着剤、UV熱硬化性接着剤、およびエポキシ樹脂接着剤からなる群より選ばれる一つ以上であってもよいが、これらに限られていない。
マルチグループレンズ10は、第1のギャップ15に連通する第2のギャップ15を有し、これによって、製造過程において接続媒体14が第1のギャップ15の対応位置から第2のギャップ16の対応位置に移動できるようになり、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との間の相互作用力を減少させ、相対位置に対する影響を小さくする。
より具体的には、第2のギャップ16は第1の載置部材111と第2の載置部材121との間に位置する。
第1のギャップ15の高さが第2のギャップ16の高さより大きい。これによって、製造において接続媒体14が第1のギャップ15の対応位置から第2のギャップ16の対応位置に移動できるようになり、しかも大きい収容空間を提供できる。
第1のグループユニット11と第2のグループユニット12を組み立てる時、接続媒体14を第1の載置部材111の下方および/または第2の載置部材121の上方に設置する。そして、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12を、それらの相対位置が所定の位置に到達するように所定の位置にしたがって組み立てる。組み合わせる過程において、接続媒体14は、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12の相互作用力の下で、例えば、押し付け作用の下で、第1のギャップ15の位置に対応する部分が第2のギャップ16に対応する位置に移動する。第2のギャップ16の高さは第1のギャップ15の高さより大きいので、接続媒体14の収容空間が拡大され、第1のギャップ15の対応位置での元の相互作用力は緩和される。
なお、組立過程において、第1のギャップ15と第2のギャップ16の大きさは、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12とからなるマルチグループレンズ10により構成される撮像モジュール100の要求によって決められる。すなわち、組立時に、撮像モジュール100のフォーカス結果によってギャップの大きさを決め、しかも第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との相対位置を調整することで、第1のギャップ15が所定の要件を満たさせる。
また、従来の一体型レンズにおいて、レンズエレメントは逐次に鏡筒に取り付けられ、レンズエレメントの調整可能な範囲は非常に狭く、しかもレンズエレメントが固定されると、レンズエレメントと鏡筒の相対位置が固定される。すべてのレンズエレメントが組み立てられた後、レンズ全体の累積誤差が決定され、調整できなくなる。しかし、本発明において、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12はそれぞれ独立して構成できるので、互いに影響を与えることはない、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12はレンズ全体に組み立てられる時、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12は相対的に調整できるため、さらにレンズを校正してその全体的な誤差を減少させることができ、特に、6軸方向の調整など、立体空間で異なる方向の調整を行うことができる。
マルチグループレンズ10は、第1のギャップ15と第2のギャップ16を形成するように第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との間に位置する少なくとも一つの調整素子13を含む。調整素子13により、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との相互の組み合わせ過程における相互影響が低減される。すなわち、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12は接続媒体14を介して接続して固定される時、第1のグループユニット11の平坦な底面全体が接続媒体14に接触するのではなく、調整素子13が接続媒体14に接触することにより、調整素子13が設置されていない第1のグループユニット11と比べ、調整素子13が設置されている第1のグループユニット11と接続媒体14との初期接触面積が小さいため、第1のグループユニット11および/または第2のグループユニット12を相対的に調整する時の相互作用力が小さい。例えば、相対回転または移動時に、粘性を有する接続媒体14によってもたらされる相互の引っ張り力は小さい。これによって、その中の一つのグループユニットを調整すると、もう一つのグループユニットに対する影響は小さく、マルチグループレンズ10がAAアライメントされる時、アライメント標準に容易に達することができ、しかもアライメントの結果はより正確になる。
第1の載置部材111は、第1の本体1111と、第1の本体111から外側に延びる外側延伸台1112とを含む。特に、外側延伸台1112は第1の本体1111から水平かつ一体的に外側に延びて、例えば、金型を介して一体的に形成する方式により環状つば構造を形成する。
外側延伸台1112は、第1の本体1111の外部の、例えば、底部、下部、下部に近い位置、上部、上部に近い位置、および中間位置など、高さの異なる位置に設置されてもよい。本発明の本実施形態では、外側延伸台1112は、第1の本体1111の外部の中間位置に設置され、第1の本体1111を二部分に分け、一つの部分は外側延伸台1112の上方に位置し、もう一つの部分は外側延伸台1112の下方に位置する。第1のグループユニット11と第2のグループユニット12が組み立てられた後、第1の本体1111の、外側延伸台1112の上方に位置する部分は外部空間にあり、第1の本体1111の、外側延伸台1112の下方に位置する部分は、第2のグループユニット12内に延びる。
外側延伸台1112は様々な高さに設定できる。例えば、一部の実施形態では、外側延伸台の上面11121が第1の本体1111の上端より低いように、より小さい高さを設定する。例えば、一部の実施形態では、外側延伸台の上面11121を第1の本体1111の上端と一致させるように、より大きい高さを設定する。これによって、マルチグループレンズ10の上部が異なる形状を有するようになる。
本発明の本実施形態では、第1の本体1111と外側延伸台1112は、金型を介して一体的に成形する方式により製造することができる。もう一部の実施形態では、外側延伸台1112は、接着方法により第1の本体1111に接続することができる。勿論、その他の実施形態では、その他の方式により第1の本体1111と外側延伸台1112を形成することができる。外側延伸台1112が設置される位置、高さ、および第1の本体1111と外側延伸台1112の固定方式は、本発明を制限するものではないと当業者は理解すべきである。
さらに、本発明の本実施形態では、第1のグループユニット11の第1のグループレンズエレメント112は、第1のレンズエレメント1121と、第2のレンズエレメント1122と、第3のレンズエレメント1123と、第4のレンズエレメント1124との四つのレンズエレメントを含む。第1のレンズエレメント1121と、第2のレンズエレメント1122と、第3のレンズエレメント1123と、第4のレンズエレメント1124とは、上から下へ順次に配置されている。本発明の本実施形態および図面において、四つのレンズエレメントで構成される第1のグループユニット11を例として示して説明しているが、本発明の他の実施形態では、第1のグループユニット11のレンズエレメント数は、例えば、2、3、4、5および5以上のその他の数であってもよい。第1のグループユニット11のレンズエレメント数は本発明を制限するものではないと当業者は理解すべきである。
第1の本体1111は、第1の収容キャビティ11111と、第1の上部光通過孔11112と、第1の下部光通過孔11113とを有する。第1のレンズエレメント1121と、第2のレンズエレメント1122と、第3のレンズエレメント1123と、第4のレンズエレメント1124とは、上から下へ順次に第1の収容キャビティ11111に収容されている。
第1の上部光通過孔11112は第1の本体1111の上部に位置し、外部と連通して光を第1のグループユニット11に入らせ、すなわち、外部光を第1の収容キャビティ11111内の第1のレンズエレメント1121、第2のレンズエレメント1122、第3のレンズエレメント1123、および第4のレンズエレメント1124に到達させるようになる。
第1の下部光通過孔11113は第1の本体1111の下部に位置し、第2のグループユニット12と連通して第1のグループユニット11を通過した光を第2のグループユニット12に到達させるようになる。
言い換えれば、この実施形態では、第1のレンズエレメント1121は第1の上部光通過孔11112に隣接し、第4のレンズエレメント1124は第1の下部光通過孔11113に隣接している。
さらに、本発明の本実施形態では、第2のグループユニット12の第2のグループレンズエレメント122は、第5のレンズエレメント1221と、第6のレンズエレメント1222と、第7のレンズエレメント1223との三つのレンズエレメントを含む。第5のレンズエレメント1221と、第6のレンズエレメント1222と、第7のレンズエレメント1223とは、上から下へ順次に配置されている。本発明の本実施形態および図面において、三つのレンズエレメントで構成される第2のグループユニット12を例として示して説明しているが、本発明の他の実施形態では、第2のグループユニット12のレンズエレメント数は、例えば、2、3、4、5および5以上のその他の数であってもよい。第2のグループユニット12のレンズエレメント数は本発明を制限するものではないと当業者は理解すべきである。
第2の本体1211は、第2の収容キャビティ12111と、第2の上部光通過孔12112と、第2の下部光通過孔12113とを有する。第5のレンズエレメント1221と、第6のレンズエレメント1222と、第7のレンズエレメント1223とは、上から下へ順次に第2の収容キャビティ12111に収容されている。
第2の上部光通過孔12112は第2の本体1211の上部に位置し、第1のグループユニット11と連通して第1のグループユニット11を通過した光を第2のグループユニット12に到達させ、すなわち、光を第2の収容キャビティ12111内の第5のレンズエレメント1221、第6のレンズエレメント1222、および第7のレンズエレメント1223に到達させるようになる。
第2の下部光通過孔12113は第2の本体1211の下部に位置し、外部と連通して第2のグループユニット12を通過した光を外部に到達させ、例えば、撮像モジュール100の感光素子22に到達させる。これによって、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12とが完全な光学系を形成する。
すなわち、本発明の本実施形態では、第1のグループユニット11の第1のレンズエレメント1121、第2のレンズエレメント1122、第3のレンズエレメント1123、および第4のレンズエレメント1124、および第2のグループユニット12の第5のレンズエレメント1221、第6のレンズエレメント1222、第7のレンズエレメント1223と一緒に7つのレンズエレメントから構成される全体的な光学系を構成し、一つの完全なレンズの機能を負う。
本発明のこの実施形態では、第1のグループユニット11は少なくとも一つの第1の光路素子113を含み、第1の光路素子113は、レンズエレメントに所定の光チャネルを形成するようにレンズエレメントに隣接した位置に設置される。例えば、第1の光路素子113は、レンズエレメントのエッジ光を遮断してレンズエレメントの中心位置に所定の光チャネルを形成するためのスペーサであってもよい。第1の光路素子113は、遮光するようにレンズエレメントの縁部に覆うコーティング層であってもよく、これによってレンズエレメントの中心位置に所定の光チャネルを形成する。言い換えれば、レンズエレメントに所定の光チャネルを形成するように、第1の光路素子113は前記レンズエレメントと併用して配置される。
より具体的には、本発明の本実施形態では、第1のグループユニット11は、三つの第1の光路素子113を含み、第1の光路素子113は、それぞれ隣接する二つのレンズエレメント間に設置され、例えば、それぞれ、第1のレンズエレメント1121と第2のレンズエレメント1122との間、第2のレンズエレメント1122と第3のレンズエレメント1123との間、および第3のレンズエレメント1123と第4のレンズエレメント1124との間に設置される。
第2のグループユニット12は、少なくとも一つの第2の光路素子123を含み、第2の光路素子123は、レンズエレメントに所定の光チャネルを形成するようにレンズエレメントに隣接した位置に設置される。例えば、第2の光路素子123は、レンズエレメントのエッジ光を遮断してレンズエレメントの中心位置に所定の光チャネルを形成するためのスペーサであってもよい。第2の光路素子123は、遮光するようにレンズエレメントの縁部に覆うコーティング層であってもよく、これによってレンズエレメントの中心位置に所定の光チャネルを形成する。
より具体的には、本発明の本実施形態では、第2のグループユニット12は、三つの第2の光路素子123を含み、第2の光路素子123は、それぞれ隣接する二つのレンズエレメント間に設置される。例えば、それぞれ、第4のレンズエレメント1124の上部、第4のレンズエレメント1124と第5のレンズエレメント1221との間、第5のレンズエレメント1221と第6のレンズエレメント1222との間、および第6のレンズエレメント1222と第7のレンズエレメント1223との間に設置される。特に、第3のレンズエレメント1123と第4のレンズエレメント1124との間の光路素子は、第4のレンズエレメント1124の上面に設置され、第1のグループと第2のグループとの組み合わせ位置からマルチグループレンズ10のレンズエレメントに到達する外部光を遮断する。第2の光路素子123は、スペーサ、黒色接着剤などの非光透過コーティングであってもよい。第2の光路素子123のタイプは、本発明を制限するものではないと当業者は理解すべきである。
さらに、第2の載置部材121は、第2の本体1211から内側に延びて第2の上部光通過孔12112を形成する内側延長縁1212を含む。特に、内側延長縁1212は第2の本体1211から内側に一体的に延びて形成され、例えば、金型を介して一体化成形の方式によって製造される。
本発明の本実施形態では、第1のグループユニット11の第1の載置部材111の第1の本体1111は、第2の上部光通過孔12112内に延び、第1のグループユニット11の第1の載置部材111の外側延伸台1112は、第2のグループユニット12の第2の載置部材121の内側延長縁1212で受けられ、これによって第1のグループユニット11と第2のグループユニット12とが協働構造を形成する。
さらに、第1のギャップ15と第2のギャップ16は、第1のグループユニット11の第1の載置部材111の外側延伸台1112と第2のグループユニット12の第2の載置部材121の内側延長縁1212との間に設置される。
より具体的には、調整素子13は外側延伸台1112の下方に設置され、第1の載置部材111の外側延伸台1112と第2の載置部材121の内側延長縁1212との間に位置する。より具体的には、本発明の本実施形態では、調整素子13は、外側延伸台1112から一体的に下へ延び、調整素子の下面131と第2の載置部材の内側延長縁の上面12121との間に第1のギャップ15を形成、第1の載置部材111の外側延伸台の下面11122と第2の載置部材121の内側延長縁の上面12121との間に第2のギャップ16を形成する。
本発明の別の実施形態では、調整素子13は接着によって外側延伸台1112の下方に設置されてもよく、すなわち、一体成形によらずに外側延伸台1112に設置される。
第1の本体1111、外側延伸台1112、および調整素子13は、金型を介して一体成形によって互いに接続してもよく、接着媒体による固定法によって接続してもよい。第1の本体1111、外側延伸台1112、および調整素子13の構成材料は同じであってもよく、例えば、いずれもプラスチックであってもよく、異なる材質であってもよい。本発明はこれに限定されていないと当業者は理解すべきである。
別の一部の実施形態では、調整素子13は第2のグループユニット12に設置されてもよい。例えば、調整素子13は、第2のグループユニット12の内側延長縁の上面12121に設置され、これによって第1のグループユニット11の外側延伸台1112と第2のグループユニット12の内側延長縁1212との間の空間は、複数の第1のギャップ15と複数の第2のギャップ16に分けられる。例えば、調整素子13の下面131と第1のグループユニット11の外側延伸台の下面11122とが第1のギャップ15を形成し、第1のグループユニット11の外側延伸台の下面11122と第2のグループユニット12の内側延長縁の上面12121との間は第2のギャップ16が形成される。さらに、この方式では、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12とが安定的に接続されるように、接続媒体14を第1のギャップ15と第2のギャップ16に設置してもよい。調整素子13の設置位置は本発明を制限するものではないと当業者は理解すべきである。
さらに、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12とが組み合わせられる時の相互作用力が均一になるように、マルチグループレンズ10は、外側延伸台1112の下方に対称的に配置される複数の調整素子13を含む。複数の調整素子13により、外側延伸台1112と第2のグループユニット12の内側延長縁1212との間の空間は、複数の第1のギャップ15と複数の第2のギャップ16に分けられる。
より具体的には、本発明の本実施形態では、マルチグループレンズ10は、複数の調整素子13を含み、例えば、2つ、3つ、4つおよび4つ以上の調整素子13を含む。各調整素子13は、外側延伸台1112の下方に対称的に設置されている。各調整素子13は、間隔をおいて外側延伸台1112の下方に配置され、第1のグループユニット11の外側延伸台1112と第2のグループユニット12の内側延長縁1212との間の空間を四つの第1のギャップ15と四つの第2のギャップ16とに分ける。
第2の載置部材121は外側凸壁1213を含み、外側凸壁1213は第2の本体1211の外部から上方に延びて内側延長縁1212と一緒に内側装着溝1214を形成する。第1のグループユニット11の外側延伸台1112は内側装着溝1214に収容されている。
本発明の本実施形態では、外側凸壁1213は環状壁であり、それ相応に、内側装着溝1214は環状溝である。環状の外側凸壁1213の設置により、接続媒体14の収容空間が形成され、これによって、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12は垂直方向に接続されて固定され、接続がより安定し、接続媒体14は外部に溢れ出ることはない。
本発明の他の実施形態では、外側凸壁1213は、例えば、間隔を置いた突起構造などの他の構造であってもよいが、外側凸壁1213の構造は本発明を制限するものではないと当業者は理解すべきである。勿論、他の実施形態では、外側凸壁1213を設置しなくてもよい。図20を参照にして、本発明の第4の実施形態では、第2の載置部材121は外側凸壁1213を含まない。すなわち、第2のグループユニット12の上面は平坦であり、平坦で伸びた平面である。
外側凸壁1213と第1のグループユニット11の第1の載置部材111の外側延伸台1112との間に第3のギャップ17があり、それによって第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との組立が容易になる。
例えば、一部の実施形態では、接続媒体14は第3のギャップ17に設置され、それによって第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との接続がより安定した。一部の実施形態では、接続媒体14はUV接着剤であり、第3のギャップ17は外部と連通し、接続媒体14により大きい露出領域を提供し、それによって接続媒体14がより迅速に安定した性能に達する。
なお、本発明では、外側延伸台1112は第1の本体1111を、本体上部11115と本体下部11116との二つの部分に分け、本体上部11115は外側延伸台1112の上方に位置し、本体下部11116は外側延伸台1112の下方に位置する。第1のグループユニット11と第2のグループユニット12が組み合わせる時、本体下部11116は、第1のグループユニット11の第2の上部光通過孔12112内に延び、外側延伸台1112は、第2のグループユニット12と内側延長縁1212の上方に延びる。例えば、外側延伸台1112は、第2のグループユニット12の内側延長縁1212に支持され、しかも外側延伸台1112は、第2の本体1211ユニットの外側凸壁1213と内側延長縁1212とから形成される内側装着溝1214に収容される。これによって、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との間は協働構造が形成され、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12とが安定して相互に協働して組み立てられて全体的なレンズを構成する。
第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との協働構造は多くの利点を有する。例えば、第1の本体1111の本体下部11116は第2の上部光通過孔12112内に延び、第2の上部光通過孔12112は第1の本体1111の位置を制限するので、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12とがより容易に且つ正確に組み立てられる。第1の本体1111は第2のグループユニット12内に延び、これによって第1のグループユニット11のレンズエレメントと第2のグループユニット12のレンズエレメントとの距離が短くなり、光学全長が短縮される。マルチグループレンズ10の光学系が光学設計系の要求に適合するように、第1の本体1111は、第1のグループユニット11の最も底部に位置するレンズエレメントと第2のグループユニット12の頂部に位置するレンズエレメントとの間のギャップに延びて深く制御し、例えば、第4のレンズエレメント1124と第5のレンズエレメント1221との間のギャップが所定の要件を満たすように第4のレンズエレメント1124と第5のレンズエレメント1221との間のギャップを制御する。外側延伸台1112は内側延長縁1212の上部に延び、内側延長縁1212を介して外側延伸台1112に支持を提供することができ、すなわち、第1のグループユニット11が第2のグループユニット12に安定的に支持されるようにすることができ、さらに、外側延伸台1112が設置される位置を通して、第1のグループユニット11が第2のグループユニット12内に延びる深さを調整することができる。第1のグループユニット11は第2のグループユニット12内に延び、第1のグループユニット11の第1の本体1111を介して、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との組み合わせ位置からマルチグループレンズ10の内部に入る外部迷光を遮断し、よい遮光効果を有する。外側凸壁1213は、接続媒体14が外部に拡散することを防ぐために外側延伸台1112の外部に位置し、外側凸壁1213は、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との組み合わせ位置からマルチグループレンズ10の内部に入る外部迷光をさらに阻止する。
なお、第1のグループユニット11の本体下部11116と第2のグループユニット12の内側延長縁1212との間には、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12の位置を水平方向で調節するための第4のギャップ18がある。さらに、第1のグループユニット11の外側延伸台1112と第2のグループユニット12の外側凸壁1213との間に第3のギャップ17があるので、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との相対的位置は、空間内で自由に相対的に調整することができ、例えば、6軸空間内で互いに調整可能であり、また、一定の傾斜角度の範囲内で調整することもできる。これから見ると、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12の調整範囲は広いため、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12の光軸を一致させることが容易であり、および/または、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12とからなる光学系を所定の要求に適合させ、結像品質を向上させるのが容易である。これらは、従来の一体型レンズでは達成できないことである。
さらに、本発明の別の一部の実施形態では、第1のグループユニット11の第1の本体1111は、第1の本体1111の底部位置に設置される少なくとも一つの第1の補強溝を有してもよい。第1の補強溝は、下端に位置するレンズエレメントを補強固定するための接着媒体を収容する。例えば、本発明の本実施形態では、第1の補強溝は第4のレンズエレメント1124の対応位置に設置され、第1の補強溝内に接着媒体を設置して第4のレンズエレメント1124を補強固定する。接着媒体と接続媒体14は同じ材料であってもよく、異なる材料であってもよい。接続媒体14と接着媒体の材質は本発明を制限するものではないと当業者は理解すべきである。
さらに、別の一部の実施形態では、レンズエレメントに均一に応力がかかるように、第1の本体1111は、第1の本体1111の底部位置に間隔を置いて対称的に分布する複数の第1の補強溝を有してもよい。例えば、四つの第1の補強溝は、第1の本体1111の底部位置に対称的に分布する。勿論、第1の補強溝の数は他の数であってもよく、第1の補強溝は台形、半円形、角形、三角形、多角形などの異なる形状であってもよい。また、第1の補強溝は、環状の連通溝であってもよい。第1の補強溝の具体的な形および数は本発明を制限するものではないと当業者は理解すべきである。また、第1の補強溝は、第1の本体1111を貫通する補強固定孔であってもよく、その補強固定孔に接着媒体を設置することで第4のレンズエレメント1124を補強固定する。
さらに、本発明の別の一部の実施形態では、第2のグループユニット12の第2の本体1211は、第2の本体1211の底部位置に設置される少なくとも一の第2の補強溝を有してもよい。第2の補強溝は、下端に位置するレンズエレメントを補強固定するための接着媒体を収容する。例えば、本発明の本実施形態では、第2の補強溝は第7のレンズエレメント1223の対応位置に設置され、第2の補強溝内に接着媒体を設置して第7のレンズエレメント1223を補強固定する。接着媒体と接続媒体14は同じ材料であってもよく、異なる材料であってもよい。接続媒体14と接着媒体の材質は本発明を制限するものではないと当業者は理解すべきである。
さらに、別の一部の実施形態では、第2の本体1211は、第1の本体1111の底部位置に間隔を置いて対称的に分布する複数の第2の補強溝を有してもよい。例えば、四つの補強溝は、第2の本体1211の底部位置に対称的に分布する。勿論、第2の補強溝の数は他の数であってもよく、第2の補強溝は台形、半円形、角形、三角形、多角形などの異なる形状であってもよい。また、第2の補強溝は、環状の連通溝であってもよい。第2の補強溝の具体的な形および数は本発明を制限するものではないと当業者は理解すべきである。また、第2の補強溝は、第2の本体1211を貫通する補強固定孔であってもよく、その補強固定孔に接着媒体を設置することで第7のレンズエレメント1223を補強固定する。
さらに、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12はそれぞれ、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12の底部に位置するレンズエレメント、例えば、第4のレンズエレメント1124と第7のレンズエレメント1223をそれぞれ固定するための締付リング19を含んでもよい。言い換えれば、締付リング19は、レンズエレメントの下部からレンズエレメントを支持して固定するように、底部に位置するレンズエレメントに隣接する位置に設置される。
例えば、図9を参照にして、第1のグループユニット11の組立過程は次の通りであってもよい。すなわち、まず、第1の載置部材111を組立作業台面に逆立ててから、第1のレンズエレメント1121が第1の収容キャビティ11111に収容されるように、第1のレンズエレメント1121を第1の載置部材111の対応位置に組み立て、調整よって第1のレンズエレメント1121の位置が所定の要求を満たさせてから固定し、次に第1の光路素子113を第1のレンズエレメント1121の対応位置に設置し、続いて第2のレンズエレメント1122、もう一つの光路素子113、第3のレンズエレメント1123、もう一つの光路素子113、および第4のレンズエレメント1124を組み立てる。第4のレンズエレメント1124を組み立てた後、第4のレンズエレメント1124の対応位置の第1の補強溝に接着剤などの接着媒体を入れて第4のレンズエレメント1124を補強固定し、これによって第1の本体1111の底部に位置する第4のレンズエレメント1124が安定して接続される。締付リング19を設置してから締付リング19の位置に接着媒体を使用して固定してもよい。これによって、第1のグループユニット11の組立が完成される。
なお、明確に説明するために、本発明の本実施形態および図面では、四枚のレンズエレメントを有する第1のグループユニット11と三枚のレンズエレメントを有する第2のグループユニット12とからなるマルチグループレンズ10を例として説明しているが、本発明の他の実施形態では、第1のグループユニット11は、例えば、1枚、2枚、または3枚以上など、その他の数のレンズエレメントを含んでもよく、第2のグループユニット12は、例えば、1枚、2枚、または3枚以上など、その他の数のレンズエレメントを含んでもよい。各レンズエレメントは同じレンズエレメントであってもよく、光学系の要件に応じて設計された異なるレンズエレメントであってもよい。
組み立てて第1のグループユニット11と第2のグループユニット12とを得た後、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12を組み立てて本発明のマルチグループレンズ10を得ることができる。マルチグループレンズ10は、単独に組み立てられて形成されてもよく、撮像モジュール100を組み立てる過程において形成されてもよい。
例えば、一方式では、マルチグループレンズ10の組立過程は下記の通りであってもよい。
まず、UV熱硬化性接着剤などの接続媒体14を第2のグループユニット12の内側装着溝1214内に塗布し、第1のグループユニット11を第2のグループユニット12に重ね継ぎ、しかも第1のグループユニット11と第2のグループユニット12の位置を互いに合うようにし、例えば、第1のグループユニット11の外側延伸台1112を第2のグループユニット12の内側装着溝1214に対応させ、第1の本体1111の本体下部11116は第2のグループユニット12の第2の上部光通過孔12112内に延びる。そして、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12に対してアクティブアライメントを行って第1のグループユニット11と第2のグループユニット12の光軸を一致にさせる。さらに、接続媒体14を第3のギャップ17に設置してもよい。次いで、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12を予備固定する。例えば、第3のギャップ17に紫外線を照射して接続媒体14を予備硬化させる。最後に、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12を硬化させて固定する。例えば、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12を加熱、焼き付けにより固定する。これにより、マルチグループレンズ10が得られる。このような方法により、より多くのグループユニットを含むマルチグループレンズ10を組み立てることができる。
例えば、別方式では、マルチグループレンズ10の組立過程は下記の通りであってもよい。
まず、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12に対してアクティブアライメントを行って第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との相対位置を決定する。次に、接続媒体14を第2のグループユニット12の内側装着溝1214に塗布してから、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12をアクティブアライメント後の位置に設置する。さらに、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12を予備固定し、例えば、紫外線を照射する。最後に、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12を固定する。例えば、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12を加熱、焼き付けにより固定する。
図10は、本発明の上記実施形態に係るマルチグループレンズ10の第2のグループユニット12の組立過程の模式図を示したものである。第2のグループユニット12の固定組立を容易に行うため、本発明は、第2のグループユニット12の上端部構造と合う組立治具400を提供し、これによって、第2のグループユニット12の第2の本体1211が逆立つ時でも安定して支持されることができる。
組立治具400は、第2のグループユニット12の第2の載置部材121の内側装着溝1214と合う軸受突起401を有する。これによって、第2の載置部材121が組み立て治具400に逆立つ時、軸受突起401は内側装着溝1214に収容され、第2の載置部材121の内側延長縁1212に支持され、逆立って安定的に第2の載置部材121を支持する。
軸受突起401は、環状の内側装着溝1214に対応する環状構造であってもよい。勿論、内側装着溝1214はその他の構造である場合、軸受突起401はそれ相応の構造であってもよい。
例えば、第2のグループユニット12の組立過程は下記の通りであってもよい。すなわち、まず、第2のグループユニット12の第2の載置部材121を組立治具400に逆立たせ、第2の光路素子123を第2の載置部材121内に取り付け、第5のレンズエレメントを第2の載置部材121内に取り付けてから、順にもう一つの光路素子、第6のレンズエレメント1222、もう一つの光路素子、および第7のレンズエレメント1223を組み立てる。第7のレンズエレメント1223の組立が完成された後、第7のレンズエレメント1223を補強固定するために第2の補強溝に接続媒体を施す必要がある。
図11Aから11Cを参照にして、接続媒体14は異なる形態として実施することができる。一形態では、図11Aを参照にして、接続媒体は主に、第1のグループユニット11の外側延伸台1112と第2のグループユニット12の内側延長縁1212との間、および第1のグループユニット11の外側延伸台1112と第2のグループユニット12の外側凸壁1213との間に設置される。すなわち、接続媒体14は、第1のギャップ15と第2のギャップ16および第3のギャップ17に設置される。
別形態では、図11Bを参照にして、接続媒体14は主に、第1のグループユニット11の外側延伸台1112と第2のグループユニット12の内側延長縁1212との間に設置される。すなわち、接続媒体14は、第1のギャップ15と第2のギャップ16に設置される。
一形態では、図11Cを参照にして、接続媒体14は主に、第1のグループユニット11の外側延伸台1112と第2のグループユニット12の外側凸壁1213との間に設置される。すなわち、接続媒体14は、第3のギャップ17に設置される。
なお、接続媒体14の設置位置は、マルチグループレンズ10およびマルチグループレンズから構成される撮像モジュール100の組立方法に関係している。例えば、図11Aに示す形態では、まず、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12に対してAAアライメントを行ってから、接続媒体14を第2のグループユニット12に設置し、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12を組み立てた後、接続媒体14を第3のギャップ17に設置してさらに固定し、これによって、第1のギャップ15、第2のギャップ16、および第3のギャップ17はいずれも接続媒体14により充填される。つまり、この形態では、まずAAアライメントを行い、そして、接着剤を塗布して固定し、さらに接着剤を補足して固定を強化する。例えば、図11Bでは、まず第1のグループユニット11と第2のグループユニット12に対してAAアライメントを行ってから、接続媒体14を第2のグループユニット12に設置し、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12を組み立てた後、接続媒体14を第3のギャップ17に設置しない。これによって、第1のギャップ15と第2のギャップ16だけが接続媒体14により充填される。例えば、図11Cでは、AAアライメントの過程において、直接に接続媒体14を第3のギャップ17に施して第1のグループユニット11と第2のグループユニット12を接続して固定する。
以下のように理解できる。すなわち、第1のギャップ15、第2のギャップ16、および第3のギャップ17の中の接続媒体14の充填量は、本発明を制限するものではない。上記実施形態および図面において、接続媒体14が存在可能な位置について例を挙げて説明しているが、それは絶対的なものではなく、具体的な製造過程において、接続媒体14の設置量および設置位置によって、第1のギャップ15、第2のギャップ16、および第3のギャップ17の内の一つまたは複数の位置を充填する可能性がある。
図12には、本発明のマルチグループレンズ10から構成される撮像モジュール100が示されている。撮像モジュール100は、マルチグループレンズ10と、感光アセンブリ20と、レンズ載置素子30と、光フィルター素子40とを含む。
マルチグループレンズ10はレンズ載置素子30に取り付けられ、光フィルター素子40は、マルチグループレンズ10と感光アセンブリ20との間に設置され、これによって、マルチグループレンズ10を通過する光は光フィルター素子40によりフィルタリングされる。マルチグループレンズ10が感光アセンブリ20の感光経路に位置するように、レンズ載置素子30は感光アセンブリ20に取り付けられる。
一部の実施形態では、オートフォーカス撮像モジュールを構成するように、レンズ載置素子30は、圧電モーターやボイスコイルモーターなどの駆動素子であってもよい。レンズ載置素子30は駆動素子である場合、感光アセンブリ20から駆動エネルギーを得るように、レンズ載置素子30は感光アセンブリ20に電気的に接続される。
一部の実施形態では、固定焦点撮像モジュール100を構成するために、レンズ載置素子30は固定素子であってもよい。
勿論、一部の実施形態では、レンズ載置素子30を設置せずに、マルチグループレンズ10を直接に感光アセンブリ20に取り付けて固定焦点撮像モジュール100を構成してもよい。
本発明の本実施形態では、感光アセンブリ20は、回路基板21と、感光素子22と、レンズホルダ23とを含む。光電変換を完成するように、感光素子22は回路基板21に電気的に接続されている。例えば、一部の実施形態では、感光素子22は、表面実装プロセスSMTを介して回路基板21に取り付けられ、しかも接続金線を介して回路基板21に電気的に接続される。一部の実施形態では、感光素子22は、フリップチップ(Flip Chip)によって回路基板21に設置されてもよい。勿論、感光素子22と回路基板21トは他の構造関係を有してもよいが、本発明はこれに限定されない。
光フィルター素子40はレンズホルダ23に取り付けられ、感光素子22の上方に位置する。レンズホルダ23は回路基板21に取り付けられている。レンズ載置素子30を介して取付位置を提供するように、レンズ載置素子30はレンズホルダ23に取り付けられている。
例えば、一部の実施形態では、図13を参照にして、撮像モジュール100の組立過程は下記通りであってもよい。まず、感光アセンブリ20を形成する。例えば、感光素子、回路基板21、およびレンズホルダ23を組み立てて感光アセンブリ20を形成する。次に、第2のグループユニット12をレンズ載置素子30に組み立てる。さらに、第2のグループユニット12を備えるレンズ載置素子30を感光アセンブリ20に取り付け、例えば、接着によって感光アセンブリ20に固定し、そして、第1のグループユニット12を第2のグループユニット11に設置し、マルチグループレンズに対してAAアライメントを行って第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との相対位置を決定し、その相対位置を記録する。さらに、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12を安定的に固定するように、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との間に接続媒体14を設置する。これによって、接続媒体14は押し付けられ、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12とから形成される第1のギャップ15、第2のギャップ16、および第3のギャップ17に充填される。さらに、接続媒体14の固定硬化過程に供してもよい。例えば、第3のギャップ17を通して接続媒体14に紫外線を照射し、接続媒体14を焼き付けて固定し、さらに、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12は接続媒体14を介して安定的に接続され、固定される。とりわけ、第1の載置部材111が駆動部材である場合、第1の載置部材111が感光アセンブリ20から駆動エネルギーを得るように、第1の載置部材111を感光アセンブリ20に電気的に接続する必要がある。
つまり、この組立方式では、マルチグループレンズ10は、撮像モジュール100の組立過程において同時に組み立てられる。また、撮像モジュール100を組み立てる時、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との相対位置を調整することで撮像モジュール100に対して光学アライメントを行うことができる。すなわち、マルチグループレンズ10を調整することで撮像モジュール100の結像品質を所定の標準に適合させる。これは、従来の一体型レンズから構成される撮像モジュール100においては全く実現できないことである。
なお、AAアライメントを行う時、第1のグループユニット11を調整することでAAアライメントを行ってもよく、第2のグループユニット12と感光アセンブリ20とからなるアセンブリ全体を調整することでAAアライメントを行ってもよい。つまり、第1のグループユニット11は第2のグループユニット12に取り付けられると、二つの独立した全体アセンブリを形成して撮像モジュール100を構成し、上の部分を調整することでAAアライメントを完成してもよく、下の部分を調整することでAAアライメントを完成してもよい。勿論、二つの部分を同時に調整することでAAアライメントを完成してもよい。AAアライメントの過程における調整対象、例えば、第1のグループユニット11及び/または第2のグループユニット12は、本発明を制限するものではないと当業者は理解すべきである。
もう一部の実施形態では、図14を参照にして、撮像モジュール100の組立過程は下記通りであってもよい。すなわち、まず、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12とを組み立ててマルチグループレンズ10を形成してから、マルチグループレンズ10を第1の載置部材111に組み立て、そして、マルチグループレンズ10を備えた第1の載置部材111と感光アセンブリ20を組み立てる時にAAアライメントを行う。撮像モジュール100の組立フローの順序は本発明を制限するものではないと当業者は理解すべきである。
なお、図15を参照にして、組立過程において、所定量の接続媒体14は、第2のグループユニット12の上面、すなわち、内側延長縁の上面12121に設置され、第1のグループユニット11は第2のグループユニット12に組み立てられる時、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との間のギャップおよび接続媒体14は、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との相互作用下で徐々に変化し、最後に距離が決まった第1のギャップ15、第2のギャップ16、および第3のギャップ17を形成する。例えば、第1のグループユニット11が第2のグループユニット12に近づく過程において、第1のグループユニット11の外側延伸台1112の下方の調整素子13の下面131は先に接続媒体14に接触する。第1のグループユニット11が第2のグループユニット12にだんだん近づくにつれ、接続媒体14は調整素子13の作用下で移動し、第2のギャップ16が位置する空間まで拡張し、第1のギャップ15がAAアライメント時の予定範囲を満たすまで第2のギャップ16を充填する。すなわち、第1のグループユニット11を、AAアライメント時の記録位置に到達させる。以下のように理解できる。この過程において、第1のギャップ15、第2のギャップ16、第3のギャップ17、および第4のギャップ18は互いに連通しているため、接続媒体14は、第1のギャップ15、第2のギャップ16、第3のギャップ17、および第4のギャップ18間に移動することができる。また、接続媒体14が弾性を有するため、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との相互作用力は比較的に緩和される。また、調整素子13は、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との相互作用の接触面積を減少させ、その結果、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12を組み立てる時、第1のグループユニット11及び/または第2のグループユニット12の保持位置への影響は小さいため、予めのAAアライメントの相対位置により近い。より多くの接続媒体14が施されると、接続媒体14は第1のグループユニット11と第2のグループユニット12によりよい緩衝効果を提供し、しかも第2のギャップ16は接続媒体14に収容空間を提供するので、第1のギャップ15の位置の距離は、予め確定したAAアライメント位置に対応する距離、例えば、短い距離、に達することができる。また、接続媒体14の移動のため、接続媒体14は、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12に対して大きな抵抗を生じることはない。
調整素子13および第1のギャップ15ト第2のギャップ16の設置により、マルチグループレンズ10およびマルチグループレンズ10から構成される撮像モジュール100に対して、実際の生産製造においてAAアライメントを行うことができ、しかもよいAAアライメント効果を達成でき、マルチグループレンズ10と撮像モジュール100の歩留まりを高め、大量生産応用に適する。
図16から図17Bには、本発明の第2の実施形態に係るマルチグループレンズ10が示されている。この実施形態では、第2の載置部材121は内側凸壁1215を含み、内側凸壁1215は第2の本体1211の外部から上方に延びて内側延長縁1212と一緒に外側装着溝1216を形成する。第1のグループユニット11の外側延伸台1112は外側装着溝1216に収容されている。すなわち、内側凸壁1215は第2の載置部材121の内側延長縁1212から部分的に上方に延び、外部と連通する外側装着溝1216を形成する。
本発明の本実施形態では、内側凸壁1215は環状壁であり、それ相応に、外側装着溝1216は環状溝である。本発明の他の実施形態では、内側凸壁1215は、例えば、間隔を置いた突起構造などの他の構造であってもよいが、凸壁の構造は本発明を制限するものではないと当業者は理解すべきである。
さらに、調整素子13は、第1のグループユニット11の第1の載置部材111の外側延伸台1112の下方に設置され、外側延伸台1112から部分的に下方に延びる。
さらに、調整素子13は、外側延伸台1112の外側に近い部分から下方に延びる。つまり、この形態では、第2のグループユニット12の第2の載置部材121の構造と合致するように、調整素子13と第1の本体1111の外壁との間にはギャップがあり、一体的に接続されているのではない。具体的には、第2のグループユニット12の第2の載置部材121の内側凸壁1215を収容するように、外側延伸台1112と第1の本体1111とがU字型構造を形成する。
第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との組立調整のため、第1の本体1111の下部と内側凸壁1215との間には第4のギャップ18がある。
図18と図19には、本発明の第3の実施形態に係るマルチグループレンズ10が示されている。この実施形態では、AAアライメントを通してマルチグループユニットの実際生産値と光学設計との差を補償して結像品質が光学設計の要件を満たすように、第1のグループユニット11の第1の載置部材111の外側延伸台1112と第2のグループユニット12の第2の載置部材121の内側延長縁1212とから第1のギャップ15が形成され、接続媒体14は第1のギャップ15に設置される。
さらに、第2のグループユニット12の第2の載置部材121の表面は伸びた平面であり、外側延伸台1112と係り合う。
つまり、この実施形態では、第1のグループユニット11には明らかな調整素子13はなく、外側延伸台1112の高さによって第1のグループユニット11と第2のグループユニット12との高さの組み合わせ関係、および第1のギャップ15の形成位置を制御している。
言い換えれば、第2のグループユニット12は外側凸壁1213を有しないため、第2のグループユニット12の上面は、平坦で伸びた平面構造を形成する。
この実施形態では、マルチグループレンズ10の組立方法は下記通りであってもよい。まず、第2のグループユニット12の上面、すなわち、内側延長縁1212の上面に接続媒体14を設置してから、第1のグループユニット11が第2のグループユニット12内に延びるように第1のグループユニット11を第2のグループユニット12に設置する。さらに、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12から構成されるマルチグループレンズ10の結像品質が所定の要求を満たすように、すなわち、第1のギャップ15が補償差の要件を満たすように、第1のグループユニット11及び/または第2のグループユニット12に対してAAアライメントを行う。そして、第1のグループユニット11が第2のグループユニット12に安定的に接続されるように、接続媒体14を硬化させる。
図21Aから21Eを参照にして、上記実施形態および図面では、第1のグループユニット11が4枚のレンズエレメントを含み、第2のグループユニット12が3枚のレンズエレメントを含むことを例として説明したが、本発明の他の実施形態では、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12のレンズエレメント数は、その他の数であってもよい。
例えば、一形態では、第1のグループユニット11は3枚のレンズエレメントを含み、それぞれ第1のレンズエレメント1121、第2のレンズエレメント1122、および第3のレンズエレメント1123である。第2のグループユニット12は4枚のレンズエレメントを含み、それぞれ第4のレンズエレメント1124、第5のレンズエレメント1221、第6のレンズエレメント1222、および第7のレンズエレメント1223である。第1のレンズエレメント1121、第2のレンズエレメント1122、第3のレンズエレメント1123、第4のレンズエレメント1124、第5のレンズエレメント1221、第6のレンズエレメント1222、および第7のレンズエレメント1223は、7枚のレンズエレメントを有する光学系を構成する。
例えば、一形態では、第1のグループユニット11は6枚のレンズエレメントを含み、それぞれ第1のレンズエレメント1121、第2のレンズエレメント1122、第3のレンズエレメント1123、第4のレンズエレメント1124、第5のレンズエレメント1221、および第6のレンズエレメント1222である。第2のグループユニット12は、第7のレンズエレメント1223を含む。第1のレンズエレメント1121、第2のレンズエレメント1122、第3のレンズエレメント1123、第4のレンズエレメント1124、第5のレンズエレメント1221、第6のレンズエレメント1222、および第7のレンズエレメント1223は、7枚のレンズエレメントを有する光学系を構成する。
例えば、一形態では、第1のグループユニット11は、第1のレンズエレメント1121を含み、第2のグループユニット12は6枚のレンズエレメントを含み、それぞれ第2のレンズエレメント1122、第3のレンズエレメント1123、第4のレンズエレメント1124、第5のレンズエレメント1221、第6のレンズエレメント1222、および第7のレンズエレメント1223である。第1のレンズエレメント1121、第2のレンズエレメント1122、第3のレンズエレメント1123、第4のレンズエレメント1124、第5のレンズエレメント1221、第6のレンズエレメント1222、および第7のレンズエレメント1223は、7枚のレンズエレメントを有する光学系を構成する。
例えば、一形態では、第1のグループユニット11は5枚のレンズエレメントを含み、それぞれ第1のレンズエレメント1121、第2のレンズエレメント1122、第3のレンズエレメント1123、第4のレンズエレメント1124、および第5のレンズエレメント1221である。第2のグループユニット12は2枚のレンズエレメントを含み、それぞれ、第6のレンズエレメント1222、および第7のレンズエレメント1223である。第1のレンズエレメント1121、第2のレンズエレメント1122、第3のレンズエレメント1123、第4のレンズエレメント1124、第5のレンズエレメント1221、第6のレンズエレメント1222、および第7のレンズエレメント1223は、7枚のレンズエレメントを有する光学系を構成する。
例えば、一形態では、第1のグループユニット11は2枚のレンズエレメントを含み、それぞれ第1のレンズエレメント1121、および第2のレンズエレメント1122である。第2のグループユニット12は5枚のレンズエレメントを含み、それぞれ、第3のレンズエレメント1123、第4のレンズエレメント1124、第5のレンズエレメント1221、第6のレンズエレメント1222、および第7のレンズエレメント1223である。第1のレンズエレメント1121、第2のレンズエレメント1122、第3のレンズエレメント1123、第4のレンズエレメント1124、第5のレンズエレメント1221、第6のレンズエレメント1222、および第7のレンズエレメント1223は、7枚のレンズエレメントを有する光学系を構成する。
本発明の他の実施形態では、異なるレンズエレメント数を有するマルチグループレンズ10を形成するように、第1のグループユニット11と第2のグループユニット12は、その数の組み合わせであってもよい。マルチグループユニットの各グループユニットのレンズエレメント数および構成される総レンズエレメント数は、本発明を制限するものではないと当業者は理解すべきである。
つまり、7枚のレンズエレメントを有するマルチグループレンズ10の第1のグループユニット11と第2のグループユニット12のレンズエレメント数は、組み合わせ(4,3)、(3,4)、(6,1)、(1,6)、(5,2)、(2,5)からなる群より選ばれる一つであってもよい。勿論、マルチグループレンズエレメントの総レンズエレメント数はその他の数である場合、その他のグループユニットのレンズエレメント数の組み合わせであってもよい。
図22を参照にして、マルチグループレンズ10は、類型の異なる撮像モジュール100に組み立てられて適用されることができ、撮像モジュール100は電子機器200に適用されることができる。電子機器200として、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、コンピューターデバイス、テレビ、交通機関、カメラ、およびモニタリング装置などが挙げられるが、これらに限られていない。電子機器200は、電子機器本体300を含んでもよい。撮像モジュール100は電子機器本体300に取り付けられ、電子機器本体300と協力して画像の収集と再生を完成する。
上記記載および図面に示された本発明の実施例は例示に過ぎず、本発明を限定するものではないと当業者は理解すべきである。本発明の目的は完全で効果的に実現されている。本発明の機能および構造の原理は実施例において開示および説明されており、前記原理に反しなければ、本発明の実施形態について如何なる変形または改善をすることができる。