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JP7170446B2 - 耐火遮音間仕切壁 - Google Patents

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Description

本発明は、耐火遮音間仕切壁に関する。
石膏ボードは、耐火性、遮音性等に優れた建築材料であり、例えば、共同住宅の乾式戸境壁に利用されている。また、そのような壁には、必要に応じて、手摺や壁掛け等が設けられる。
石膏ボードは、一般的に、耐荷重性が低く、繰り返しの加力に対してビスや釘等の保持力が十分でないため、手摺等が、石膏ボードのみに荷重が加えられる形で取り付けられると、石膏ボードの芯材が破損する虞がある。そのため、例えば、特許文献1に示されるように、石膏ボードの裏面側にある下地材(間柱等)に支持部材(合板等)が固定され、その支持部材に対して、石膏ボードを介して表側からビスや釘等を利用して、手摺等が取り付けられる構成の壁構造体が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
なお、特許文献1には、石膏ボードに代えて、耐衝撃性の高い硬質石膏板を利用した他の壁構造体も開示されている。
特開平10-219958号公報
前記壁構造体では、石膏ボード等の裏面側に列状に配設されている複数の下地材(間柱等)にそれぞれ切り欠き部が設けられ、それらの切り欠き部に嵌め込まれる形で、手摺等を取り付けるための支持部材が固定されている。つまり、前記壁構造体では、手摺等を取り付ける際に、支持部材の他に、支持部材を固定するための複数の下地材が必要であるため、背面側に下地材が配設されていない等の理由で、手摺等の取り付け箇所が制限される場合や、手摺等のサイズと比べて非常に大きな支持部材を使用しなければならない場合があり、問題となっていた。
本発明の目的は、取付部材の取付位置の自由度が高い耐火遮音間仕切壁を提供することである。
本発明の取付部材付き壁体は、列状に並ぶように立設された複数の柱状の下地材と、裏面側が前記下地材を向く形で前記下地材に固定される壁状の下張りと、前記下張りの表面側に重ねられる形で、前記下張りに固定される壁状の上張りと、前記下張りと前記上張りとの間に挟み込まれる板状の支持部材と、前記支持部材と重なるように前記上張りの表面の所定箇所に宛がわれる基部と、この基部を貫通すると共に、前記上張り及び前記支持部材を貫通するように、前記基部側から前記下張り側に向かって挿し込まれ、かつ前記基部を前記上張りに固定する長手状の固定具とを有する取付部材と、を備える。
前記取付部材付き壁体において、前記固定具の先端は、前記下張りを貫通しないように、前記下張りの内部に留められていることが好ましい。
前記取付部材付き壁体において、前記下張りは、石膏ボードからなる複数の下張り面材が壁状に建て込まれたものからなり、前記上張りは、石膏ボードからなる複数の上張り面材が壁状に建て込まれたものからなることが好ましい。
前記取付部材付き壁体において、前記支持部材は、金属又は合金製の板材からなることが好ましい。
前記取付部材付き壁体において、前記支持部材は、前記下張り又は前記上張りに対して、両面粘着シート又は片面粘着シートを利用して固定されてもよい。
本発明によれば、取付部材の取付位置の自由度が高い耐火遮音間仕切壁を提供することができる。

実施形態1の取付部材付き壁体の部分破断斜視図 図1のA-A’線断面図 図1のB-B’線断面図 実施形態2の取付部材付き壁体の平断面図 実施形態3の取付部材付き壁体の縦断面図 実施形態4の取付部材付き壁体の縦断面図 実施形態5の取付部材付き壁体の縦断面図 比較例1の取付部材付き壁体の縦断面図
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1を、図1~図3を参照しつつ説明する。図1は、実施形態1の取付部材付き壁体1の部分破断斜視図である。取付部材付き壁体1は、所謂、乾式戸境壁(耐火遮音間仕切壁)であり、建築物(例えば、鉄筋コンクリート造のビル)の内部空間を区画する。
取付部材付き壁体1は、図1に示されるように、建築物の天井躯体(天井スラブ)2と、床躯体(床スラブ)3との間に形成される。取付部材付き壁体1は、天井躯体2の表面(天井面)に配設されている上側ランナー4と、床躯体3の表面(床面)に配設されている下側ランナー5を介して、建築物内部に取り付けられる。
上側ランナー4及び下側ランナー5は、所謂、LGS(Light Gauge Steel)からなり、金属製の板材(例えば、板厚0.4mmの溶融亜鉛メッキ鋼板)の両側縁が起立するように折り曲げられ、かつ内側に溝が形成されるように断面コの字型に加工されたものからなる。上側ランナー4及び下側ランナー5は、全体的には、水平方向に沿って延びた長手状をなしている。上側ランナー4は、溝が下方を向く形で、天井躯体2の表面にランナー固定ピン等の係止具を利用して固定されている。これに対し、下側ランナー5は、溝が上方を向く形で、床躯体3の表面にランナー固定ピン等の係止具を利用して固定されている。上側ランナー4及び下側ランナー5は、互いに対向しつつ平行に並ぶ形で、それぞれ天井躯体2の表面及び床躯体3の表面に配されている。
また、取付部材付き壁体1は、複数のスタッド(柱状の下地材の一例)6を備えている。スタッド6は、建築物の天井躯体2と床躯体3との間において、互いに間隔を保ちつつ列状に並ぶ形で立設されている。スタッド6は、所謂、LGSからなり、金属製の板材(例えば、板厚0.4mmの溶融亜鉛メッキ鋼板)が略コの字型に加工されてなる部材であり、全体的には、鉛直方向(上下方向)に沿って延びた長手状をなしている。なお、スタッド6の上端は、上側ランナー4の溝内に挿入された状態で、天井躯体2側で位置決めされ、また、スタッド6の下端は、下側ランナー5の溝内に挿入され、かつ床躯体3上に載せられた状態で位置決めされている。このようにして複数のスタッド6は、等間隔で一列に並んだ状態で、天井躯体2と床躯体3との間に立設されている。
なお、図1に示されるように、スタッド6の開口部分には、スペーサ7が取り付けられている。1つのスタッド6に対し、複数のスペーサ7が長手方向に沿って所定間隔を置く形で設けられている。各スタッド6において、スペーサ7の高さ位置が同じになるように設定されている。また、一列に並んだ各スタッド6を横切る形で、長手状の振れ止め8が形成されている。振れ止め8は、各スタッド6の同じ高さ位置の各スペーサ7に固定されつつ、各スタッド6の内部を貫通する形で水平方向に沿って配されている。
上記のように一列に並んだ状態のスタッド6には、一対の壁面部材9X,9Yが固定されている。一方の壁面部材9Xは、図1の手前側に示され、他方の壁面部材9Yは、図1の奥側に示されている。本実施形態の取付部材付き壁体1は、所謂、片面二枚張り構造であり、各壁面部材9X,9Yは、それぞれ下張り91と上張り92を備えている。そして、図1に示されるように、壁面部材9Xの表面の所定箇所に、手摺(取付部材の一例)10が取り付けられている。本実施形態の場合、一対の壁面部材9X,9Yのうち、一方の壁面部材9Xのみに、手摺10が取り付けられている。なお、本明細書では、壁面部材9X,9Yにおいて、スタッド6を向く側を裏側(裏面側)とし、その逆側を表側(表面側)とする。壁面部材9Yの基本的な構成は、手摺10等が取り付けられていないこと以外は、壁面部材9Xと同じである。そのため、ここでは、手摺10が取り付けられる壁面部材9Xについて詳細に説明する。
図2は、図1のA-A‘線断面図である。図2には、手摺10のブラケット10aの基部10b付近における壁面部材9Xを上下方向に切断した断面図が示されている。なお、図3は、図1のB-B’線断面図である。
壁面部材9Xは、裏面側がスタッド6を向く形でスタッドに固定される壁状の下張り91と、下張り91の表面側に重ねられる形で、下張り91に固定される壁状の上張りとを備えている。
下張り91は、複数の下張り面材91aが壁状に建て込まれたものからなる。下張り面材91aは、長方形の板状部材であり、強化石膏ボード(石膏ボードの一例)からなる。複数の下張り面材91aは、所謂、横張り状態で、1つの壁(下張り91)を構成するように建て込まれている。つまり、各下張り面材91aは、長辺側が水平方向に沿い、かつ短辺側が上下方向(鉛直方向)に沿う形で、下張り91を構成している。なお、下張り面材91a同士は、所謂、突き付け張りされており、隣り合った下張り面材91aの端面同士は、互いに突き当てられた状態となっている。このような下張り91(下張り面材91a)は、図1に示されるように、スタッド6に対して、タッピンねじ、ビス等の固定部材91bを利用して固定されている。
上張り92は、複数の上張り面材92aが壁状に建て込まれたものからなる。上張り面材92aは、長方形の板状部材であり、下張り面材91aと同様、強化石膏ボード(石膏ボードの一例)からなる。複数の上張り面材92aは、上述した下張り面材91aとは異なり、所謂、縦張り状態で、1つの壁(上張り92)を構成するように建て込まれている。つまり、各上張り面材92aは、長辺側が上下方向(鉛直方向)に沿い、かつ短辺側が水平方向に沿う形で、上張り92を構成している。上張り面材92a同士は、所謂、目透かし張りされており、隣り合った上張り面材92aの端面同士は、互いに所定間隔を保つように離された状態となっている。なお、他の実施形態において、上張り面材92a同士は、下張り面材91aと同様、突付け張りされてもよい。
このような上張り92(上張り面材92a)は、図3に示されるように、接着剤11を利用して、下張り91(下張り面材91a)に固定されている。接着剤11は、下張り91(下張り面材91a)の表面と、上張り92(上張り面材92a)の裏面との間で層状をなし、かつそれらの間に介在されている。
また、図1に示されるように、上張り92は、下張り91に対して、接着剤11以外に、ステープル、タッピンねじ等からなる固定部材92bを利用して、固定されている。固定部材92bは、上張り92の表面側から、下張り91に向かって挿し込まれている。なお、固定部材92bは、下張り91を貫通しないような長さに設定されている。固定部材92bのうち、後述する支持部材12と重なる箇所に配置される固定部材92b1としては、上張り92及び支持部材12を貫通し易い等の理由により、タッピンねじが好ましく用いられる。この固定部材92b1によって、支持部材12と重なる部分の上張り92が、下張り91に対して固定される。また、支持部材12は、後述する固定具10eと共に、固定部材92b1によって、平面状に広がった状態で、下張り91と上張り92との間で保持される。
本実施形態の場合、下張り面材91a及び上張り面材92aは、同じ大きさ(サイズ)の強化石膏ボードからなる。具体的には、長辺の長さが、1820mm、短辺の長さが、910mm、及び厚みが12.5mmの強化石膏ボードからなる。
壁面部材9Xにおいて、下張り91と上張り92との間には、板状の支持部材12が介在されている。支持部材12は、手摺10を、壁面部材9X(上張り92)に固定するために利用される部材である。支持部材12は、厚さ1.0mm以下の金属又は合金製の板材(例えば、鋼板又はステンレス鋼板)からなり、下張り91と上張り92との間に挟み込まれている。支持部材12は、下張り91や上張り92を構成する各面材91a,92a(石膏ボード)と比べて、非常に厚みが小さい。支持部材12は、図2に示されるように、両面粘着シート13を利用して、下張り91の表面に貼り付けられている。
支持部材12は、横長の矩形状(長方形状)であり、短辺が、上下方向(鉛直方向)に沿い、かつ長辺が、水平方向に沿う形となっている。本実施形態の場合、短辺の長さが600mmである。支持部材12は、下張り91及び上張り92と比べて小さく、下張り91及び上張り92に対して部分的に重なる大きさを備えている。つまり、本実施形態の支持部材12は、下張り91及び上張り92に対して全面的に重ねられるものではない。本実施形態の場合、支持部材12の上端縁及び下端縁は、それぞれ、天井躯体2の表面(天井面)及び床躯体3の表面(床面)から離れている。本実施形態の場合、支持部材12の大きさ(板面の面積)は、天井躯体2の表面全体の面積に対して、例えば、18%以下に設定される。
手摺10は、水平方向に沿って延びた棒状の手摺棒10cと、この手摺棒10cを壁面部材9Xに取り付けるためのブラケット10aを備えている。また、ブラケット10aは、支持部材12と重なるように上張り92の表面の所定箇所に宛がわれる基部10bと、その基部10bから延びた形をなし、手摺棒10cに接続して手摺棒10cを支える支持部10dとを備えている。ブラケット10aは、1つの手摺棒10cを支えるために複数設けられており、それらは、手摺棒10cの長手方向(水平方向)に沿って所定間隔で並ぶように配置される。ブラケット10aの基部10bは、円板状をなし、その裏側の板面が上張り92の表面の所定箇所と接触する形で、上張り92に宛がわれる。支持部10dは、基部10bから水平方向に延びつつ、途中で上方に向かって立ち上がったような形をなし、その立ち上がった部分の先端が、手摺棒10cに接続されている。
また、手摺10は、基部10bを貫通すると共に、上張り92及び支持部材12を貫通するように、基部10b側から下張り91側に向かって挿し込まれ、かつ基部10bを上張り92に固定する長手状の固定具(例えば、皿ねじ等のねじ、釘)10eを備えている。固定具10eは、1つの基部10bに対して、複数割り当てられている。固定具10eは、板状の支持部材12を貫通した状態で、支持部材12に対して固定されている。本実施形態の場合、固定具10eは、支持部材12を固定するための両面粘着シート13も貫通している。
固定具10eは、支持部材12を貫通するため、固定具10eの先端10e1は、下張り91(下張り面材91a)にまで到達している。固定具10eの先端10e1は、下張り91(下張り面材91a)の内部に挿し込まれているものの、下張り91(下張り面材91a)を貫通しないように、下張り91(下張り面材91a)の内部に留められている。本実施形態の場合、固定具10eの先端10e1の位置は、下張り91(下張り面材91a)の厚み方向の長さにおいて、その半分程度の長さの位置を越えないように設定されている。このように、先端10e1の位置を設定することで、確実に先端10e1を、下張り91(下張り面材91a)の内部に留めておくことができる。
固定具10eとしては、支持部材12や上張り92(上張り面材92a)等に対して、締め込み易い等の理由により、ねじ(周面に螺旋状のねじ山を備えた固定具10e)が好ましい。
なお、基部10bには、固定具10eが挿し込まれる孔部10b1が、予め設けられている。固定具10eを、上張り92等に対して挿し込む際、先ず、固定具10eの先端10e1が、基部10bの孔部10b1に挿入される。その後、固定具10eは、回転しながら、上張り92を貫通するように挿し込まれ、更に、支持部材12を貫通するように挿し込まれる。
なお、図示されていないものの、壁面部材9X,9Yの各上端と、天井躯体2との間の隙間、及び壁面部材9X,9Yの各下端と、床躯体3との間の隙間には、それぞれ端部処理材(例えば、アクリル系樹脂のシーリング材)が充填されている。また、図示されていないものの、壁面部材9Xと壁面部材9Yとの間には、断熱材(例えば、ガラスウール)が充填されている。
以上のような、取付部材付き壁体1において、手摺棒10cに利用者が掴まる等して、手摺10に荷重(例えば、下方へ向かう荷重)が繰り返して、加えられても、手摺10の基部10bが、固定具10eによって、下張り91と上張り92との間にある補強用の支持部材12に固定されているため、壁面部材9Xは、手摺10を安定した状態で支えることができる。本実施形態の場合、固定具10eは、上張り92のみならず、支持部材12によって保持された状態となっている。
上張り面材92aや下張り面材91aに使用される強化石膏ボード等の石膏ボードは、耐火性や遮音性等に優れるものの、一般的に、脆い材料として知られている。そのため、石膏ボードのみで、固定具10eを保持し、手摺10を支えようとすると、固定具10eと接触している部分(固定具10eを保持している部分)の石膏ボードが壊れ、手摺10が外れてしまう虞がある。これに対し、本実施形態では、上述したように、固定具10eは、上張り92のみならず、石膏ボード等よりも強度が高い支持部材12によって保持さるため、石膏ボードの破損が抑制され、しかも、手摺10を安定した状態で支えることができる。
また、本実施形態の支持部材12は、スタッド6等の下地材に固定されるものではなく、下張り91の表面側に、両面粘着シートを利用して固定されている(他の実施形態においては、支持部材12が上張り92の裏面側に両面粘着シート等を利用して固定されてもよい)。そして更に、支持部材12は、下張り91と上張り92との間で挟み付けられることにより、それらの間で安定した状態で静止している。支持部材12の厚みは、上張り92や下張り91と比べて、非常に小さく、上張り92と下張り91とを接着する層状をなした接着剤11の厚みと同程度である。支持部材12の大きさ、及びその取付箇所は、手摺10の大きさや取付箇所等に応じて、適宜、設定される。
このような支持部材12は、予め決められた箇所に配設されているスタッド6等に取り付ける必要がないため、手摺10の取付位置を自由に設定することができる。つまり、本実施形態の取付部材付き壁体1は、手摺10の取付位置の自由度が高いと言える。
なお、上述したように、本実施形態では、手摺10を固定するために利用される長手状の固定具10eの先端10e1は、上張り92を厚み方向に貫通するものの、下張り91については、貫通しない構成となっている。つまり、固定具10eは、壁面部材9Xを貫通しない構成となっている。そのため、本実施形態の取付部材付き壁体1では、手摺10を取り付けるための固定具10eによって、消防法等で問題とされる、区画貫通部が形成されることが防止されている。そのため、取付部材付き壁体1は、特に耐火性に優れるものと言える。
また、火災等の際に、支持部材12が熱膨張しても、支持部材12は、下張り91と上張り92との間で挟み込まれており、かつ固定具10eが固定されているため、支持部材12は、主として、平面状に広がるように膨張し、支持部材12が波打つように変形することが抑制される。なお、仮に、支持部材12が熱膨張により波打つように変形してしまうと、互いに接着した下張り91と上張り92とが互いに離れるように剥がれる虞がある。
〔実施形態2〕
次いで、本発明の実施形態2を、図4を参照しつつ説明する。図4は、実施形態2の取付部材付き壁体1Aの平断面図である。本実施形態の取付部材付き壁体1Aは、複数並んだスタッド6Aの片側のみに、壁面部材9XAが取り付けられている。本実施形態の取付部材付き壁体1Aは、所謂、片面施工の壁体であり、階段室、エレベーターシャフト等の様々な箇所で利用可能である。
壁面部材9XAは、上記実施形態1と同様、下張り91Aと、上張り92Aとを備えている。そして、それらの間で挟み込まれる形で、支持部材12Aが配置されている。支持部材12Aは、上記実施形態1と同様、両面粘着シート13Aを利用して、下張り91Aの表面側に固定されている。また、下張り91Aと上張り92Aは、接着剤11Aを介して互いに接着されている。
そして、壁面部材9XAの表面に、実施形態1と同様、ブラケット10aA、基部10bA、手摺棒10cA及び固定具10eAを備えた手摺10Aが取り付けられている。本実施形態の取付部材付き壁体1Aでは、支持部材12Aが、壁面部材9XAのうち、隣り合ったスタッド6の間にある部分の下張り91Aと上張り92Aとの間に、配置されている。このように、取付部材付き壁体1Aでは、スタッド6Aが全く設けられていない箇所でも、手摺10Aを取り付けることが可能である。
〔実施形態3〕
次いで、本発明の実施形態3を、図5を参照しつつ説明する。図5は、実施形態3の取付部材付き壁体1Bの縦断面図である。図5には、図2に示される実施形態1の断面図に対応する部分が示されている。本実施形態の取付部材付き壁体1Bの基本的な構成は、上記実施形態1と同様であり、壁面部材9XBは、下張り91Bと、上張り92Bとを備えている。そして、それらの間で挟み込まれる形で、支持部材12Bが配置されている。ただし、本実施形態の支持部材12Bは、下張り91Bの表面に対して、両面粘着シートではなく、ビス等の固定部材13Bを利用して固定されている。なお、下張り91Bと上張り92Bは、上記実施形態1と同様、接着剤を介して互いに接着されている。
そして、壁面部材9XBの表面に、実施形態1と同様、ブラケット10aB(基部10bB、支持部10dB)、手摺棒10cB及び固定具10eBを備えた手摺10Bが取り付けられている。
本実施形態のように、両面粘着シートに代えて、ビス等の固定部材13Bを利用して、下張り91B(又は上張り92B)に支持部材12Bを固定してもよい。また、他の実施形態においては、固定部材13Bと両面粘着シートを併用して、支持部材12Bを固定してもよい。
〔実施形態4〕
次いで、本発明の実施形態4を、図6を参照しつつ説明する。図6は、実施形態4の取付部材付き壁体1Cの縦断面図である。図6には、図2に示される実施形態1の断面図に対応する部分が示されている。本実施形態の取付部材付き壁体1Cの基本的な構成は、上記実施形態1と同様であり、壁面部材9XCは、下張り91Cと、上張り92Cとを備えている。そして、それらの間で挟み込まれる形で、支持部材12Cが配置されている。また、支持部材12Cは、実施形態1と同様、両面粘着シート13Cを利用して、下張り91Cの表面に対して固定されている。なお、下張り91Cと上張り92Cは、上記実施形態1と同様、接着剤を介して互いに接着されている。
そして、壁面部材9XCの表面には、実施形態1と同様、ブラケット10aC(基部10bC、支持部10dC)、手摺棒10cC及び固定具10eCを備えた手摺10Cが取り付けられている。ただし、本実施形態の固定具10eCは、その先端10e1Cが、下張り91の裏面から突出した状態となっている。つまり、固定具10eCは、上記実施形態1等とは異なり、下張り91を貫通した状態となっている。そのため、本実施形態では、固定具10eCが、手摺10Cの基部10bC、上張り92C、支持部材12C、及び下張り91Cをそれぞれ貫通する形となっている。なお、固定具10eCは、両面粘着シート13Cも貫通している。このように、壁面部材9XCを厚み方向に貫通するような長さの固定具(皿ねじ等)10eCを利用して、手摺10Cを壁面部材9XCに固定してもよい。なお、耐火性等の観点からは、取付部材付き壁体1Cの壁面部材9XCに、区画貫通部が形成されない方が好ましいと言える。そのため、耐寒性等の観点からは、本実施形態よりも、上記実施形態1等のように、固定具が、下張りを貫通しないように、固定具の先端を、下張りの内部に留めることが好ましい。
〔実施形態5〕
次いで、本発明の実施形態5を、図7を参照しつつ説明する。図7は、実施形態5の取付部材付き壁体1Dの縦断面図である。本実施形態では、取付部材として、手摺ではなく、時計等を掛けるためのフック10Dが、壁面部材9XDに取り付けられる。フック10D以外の基本的な構成は、上記実施形態1と同様であり、壁面部材9XDは、下張り91Dと、上張り92Dとを備えている。そして、それらの間で挟み込まれる形で、フック10Dを取り付けるために使用される支持部材12Dが配置されている。また、支持部材12Dは、実施形態1と同様、鋼板等で構成される。支持部材12Dの大きさ、厚み等は、取付部材(フック10D)の種類や用途等に応じて、適宜、設定される。支持部材12Dは、両面粘着シート13Dを利用して、下張り91Dの表面に対して固定されている。なお、下張り91Dと上張り92Dは、上記実施形態1と同様、接着剤を介して互いに接着されている。
そして、壁面部材9XD(上張り92D)の表面の所定箇所に、基部10bDと、この基部10bDから突出したフック部10aDとを有するフック10Dが取り付けられる。また、フック10Dは、基部10bDを貫通すると共に、上張り92D及び支持部材12Fを貫通するように、基部10bD側から下張り91D側に向かって挿し込まれ、かつ基部10bDを上張り92Dに固定する長手状の固定具(皿ネジ、釘等)10eDを備えている。
本実施形態のように、取付部材として、フック10D等の手摺以外のものが、壁面部材9XDに取り付けられる構成であってもよい。
〔比較例1〕
次いで、比較例1の取付部材付き壁体1Pについて、図8を参照しつつ説明する。図8は、比較例1の取付部材付き壁体1Pの縦断面図である。比較例1の取付部材付き壁体1Pは、上記実施形態1と同様、取付部材として手摺10Pが壁面部材9XPに取り付けられるものである。手摺10Pは、ブラケット10aP(基部10bP、支持部10dP)、手摺棒10cP及び固定具10ePを備えている。
ただし、比較例1では、手摺10Pを取り付けるために利用する板状の支持部材12Pが、下張り91Pと上張り92Pとの間ではなく、下張り91Pの裏面側に配されている。しかも、支持部材12Pは、図示されないスタッド(下地材)に対してビス等を利用して固定される。なお、支持部材12Pは、スタッドに固定せず、下張り91Pの裏面に対してのみ、両面粘着シート等を利用して固定することは望ましくない。何故ならば、手摺10Pを取り付ける際に利用される固定具10ePが、基部10bP側から下張り91P側に向かって挿し込まれると、支持部材12Pは、固定具10ePに押されて、下張り91Pの裏面から離れる可能性があるからである。また、比較例1では、上記実施形態1等と同程度の厚みの支持部材12Pを用いた場合、固定具10ePの先端は、必ず、支持部材12Pを貫通することになる。つまり、比較例1では、手摺10Pの取付に伴って、壁面部材9XPに、必ず区画貫通部が形成されてしまうことになる。このような事情等により、支持部材12Pは、下張り91Pの裏面側に配置するのではなく、上述した各実施形態のように、支持部材を、下張りと上張りとの間で挟み込む形で配置することが好ましいと言える。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、複数のスタッド6が一列に真っ直ぐ整列した状態で立設されていたが、本発明はこれに限られず、他の実施形態においては、例えば、複数のスタッドが所謂、千鳥配置で整列した状態で立設されてもよい。つまり、複数のスタッドを、左右交互に位置をずらして配置させてもよい。
(2)上記実施形態のスタッド6は、上述したよう形状を備えていたが、本発明はこれに限られず、例えば、角スタッド等の一般的な形状の部材が用いられてもよい。また、スタッドの板厚についても、本発明は上述したものに限られず、例えば、0.45mm、0.6mm、0.8mm、1.2mm、1.6mm、2.3mm、3.2mm、4.0mm、4.5mm、6.0mm等が挙げられる。
(3)上記実施形態では、下張り面材91a及び上張り面材92aが共に、強化石膏ボードによって構成されていたが、本発明はこれに限られず、例えば、石膏ボード、硬質石膏ボード等がそれらの面材として使用されてもよい。また、上記実施形態では、下張り面材91a及び上張り面材92aは共に同じ大きさ(サイズ)であったが、本発明はこれに限られず、他の実施形態においては、互いに違う大きさ(サイズ)であってもよい。
(4)支持部材は、下張り又は上張りに対して、両面粘着シート(テープを含む)を利用して固定されてもよいし、片面のみに粘着剤層を備えた片面粘着シート(テープを含む)を利用して固定されてもよい。
(5)下張り面材及び上張り面材の張り方は、本発明の目的を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜、設定される。下張り面材及び上張り面材の張り方としては、縦張り、横張り、イモ張り、レンガ張り等の各種面材の公知の張り方を適用することができる。
(6)上張り面材の種類としては、素地仕上げ、塗装仕上げ、クロス仕上げ等、特に制限はない。また、本発明の目的を損なわない限り、下張り面材及び上張り面材に対して、他の層が積層されてもよい。
1…取付部材付き壁体、2…天井躯体、3…床躯体、4…上側ランナー、5…下側ランナー、6…スタッド(下地材)、9X,9Y…壁面部材、91…下張り、91a…下張り面材、92…上張り、92a…上張り面材、10…手摺(取付部材)、10a…ブラケット、10b…基部、10c…手摺棒、10d…支持部、10e…固定具、11…接着剤、12…支持部材、13…両面粘着シート

Claims (2)

  1. 列状に並ぶように立設された複数の柱状の下地材と、
    裏面側が前記下地材を向く形で前記下地材に固定される壁状の下張りと、
    前記下張りの表面側に重ねられる形で、前記下張りに固定される壁状の上張りと、
    前記下張りと前記上張りとの間に挟み込まれる板状の支持部材と、
    前記支持部材と重なるように前記上張りの表面の所定箇所に宛がわれる基部と、この基部を貫通すると共に、前記上張り及び前記支持部材を貫通するように、前記基部側から前記下張り側に向かって挿し込まれ、かつ前記基部を前記上張りに固定する長手状の固定具とを有する取付部材と、を備え
    前記固定具の先端は、前記下張りを貫通しないように、前記下張りの内部に留められており、
    前記下張りは、石膏ボードからなる複数の下張り面材が壁状に建て込まれたものからなり、
    前記上張りは、石膏ボードからなる複数の上張り面材が壁状に建て込まれたものからなり、
    前記支持部材は、金属又は合金製の板材からなり、かつ前記下張り及び前記上張りに対して部分的に重なる大きさを備える耐火遮音間仕切壁
  2. 前記支持部材は、前記下張り又は前記上張りに対して、両面粘着シート又は片面粘着シートを利用して固定されている請求項1に記載の耐火遮音間仕切壁
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