JP7081961B2 - 織物および衣料 - Google Patents
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Description
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
[DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
また、織物の組織が、平織組織、綾織組織、サテン織組織、2重織組織、およびこれらの変化組織からなる群より選択されるいずれかであることが好ましい。また、織物に樹脂コーティングが施されているか、またはフィルムがラミネートされていることが好ましい。その際、コーティングされた樹脂またはフィルムへの染料の移行昇華がないことが好ましい。また、織物の緯方向のストレッチ性が5%以上であることが好ましい。ただし、ストレッチ性はJIS L 1096 B法により測定するものとする。また、織物の緯方向のストレッチ性回復率が75%以上であることが好ましい。ただし、ストレッチ性の回復率はJIS L 1096 B-1法により測定するものとする。また、耐摩耗性が3級以上であることが好ましい。
ただし、耐摩耗性はJIS L 1058 D-4法により測定するものとする。また、引裂強度が7N以上であることが好ましい。ただし、引裂き強度はJIS L 1096 D法により測定するものとする。また、撥水度が3級以上であることが好ましい。ただし、撥水度はJIS L 1092 スプレー法により測定するものとする。
また、本発明によれば、前記の織物を用いてなる衣料が提供される。
ただし、カバーファクターCFは下記式により定義される。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
[DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
本発明の織物は、前記の複合糸を用いて通常の織機を使用して容易に製織することができる。その際、織物の組織は限定されず、平織、綾織、サテン織等が好ましく例示される。また、2重織でもよい。パイル部を有さない織物が好ましい。地組織部の片面または両面にパイル部を有する織物では、使用の際に地組織部表面が外気側に現れないおそれがある。
(撚係数)=撚数[T/M]×√(繊度[De])
ただし、繊度[De]は繊度[Dtex]に0.9をかけた値である。
なかでも、織物に樹脂コーティングが施されているか、またはフィルムがラミネートされていることが好ましい。
(1)トルク
試料(捲縮糸)約70cmを横に張り、中央部に0.18mN×表示テックス(2mg/de)の初荷重を吊るした後、両端を引揃える。糸は残留トルクにより回転しはじめるが初荷重が静止するまでそのままの状態で持ち、撚糸を得る。こうして得た撚糸を17.64mN×表示テックス(0.2g/de)の荷重下で25cm長の撚数を検撚器で測定する。得られた撚数(T/25cm)を4倍にトルク(T/m)を算出する。
(2)インターレース度
交絡糸を8.82mN×表示テックス(0.1g/de)の荷重下で1mの長さをとり、除重後、室温で24時放縮後の結節点の数を読み取り、ケ/mで表示する。
(3)捲縮率
供試糸条を、周長が1.125mの検尺機のまわりに巻きつけて、乾繊度が3333dtexのかせを調製した。前記かせを、スケール板の吊り釘に懸垂して、その下部分に6gの初荷重を付加し、さらに600gの荷重を付加したときのかせの長さL0を測定する。その後、直ちに、前記かせから荷重を除き、スケール板の吊り釘から外し、このかせを沸騰水中に30分間浸漬して、捲縮を発現させる。沸騰水処理後のかせを沸騰水から取り出し、かせに含まれる水分をろ紙により吸収除去し、室温において24時間風乾する。この風乾されたかせを、スケール板の吊り釘に懸垂し、その下部分に、600gの荷重をかけ、1分後にかせの長さL1aを測定し、その後かせから荷重を外し、1分後にかせの長さL2aを測定する。供試フィラメント糸条の捲縮率(CP)を、下記式により算出する。CP(%)=((L1a-L2a)/L0)×100
(4)ストレッチ性
JIS L 1096 B法によりストレッチ性(%)を測定した。
(5)ストレッチ性回復率
JIS L 1096 B-1法によりストレッチ性回復率(%)を測定した。
(6)織物表面の外観
試験者3人の官能評価により、織物表面を、3級:織物表面にシボによる凹凸がなくフラットであり良好、2級:普通、1級:織物表面にシボによる凹凸があり不良、の3段階に評価した。
(7)織物の耐摩耗性
J IS L 1058 D-4法により耐摩耗性(級)を測定した。
(8)織物の引裂き強度
JIS L 1096 D法により引裂き強度(N)を測定した。
(9)移行昇華
生地にウレタン湿式コーティングを行い、目視にて移行昇華の有無を評価した。
(10)撥水度
JIS L 1092 スプレー法により撥水度(級)を測定した。
(11)織物の目付け
JIS L1096により織物の目付け(g/m2)を測定した。
通常のポリアミドを用いて通常の紡糸装置から溶融紡糸し、延伸することなく巻取り、半延伸されたポリアミド糸条28dtex/17filを得た。次いで、該ポリアミド糸条を用いて、延伸倍率1.3倍、仮撚数6000T/m(S方向)、ヒーター温度180℃、糸速350m/分の条件で同時延伸仮撚捲縮加工を行った。また、前記ポリアミド糸条を用いて延伸倍率1.3倍、仮撚数6000T/m(Z方向)、ヒーター温度180℃、糸速350m/分の条件で同時延伸仮撚捲縮加工を行った。次いで、これらS方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸とZ方向の仮撚捲縮加工糸とを合糸して空気交絡処理を行い、複合仮撚捲縮加工糸(44dtex/34fil、捲縮率46%、トルク0T/m)を得た。空気交絡処理は、インターレースノズルを用い、オーバーフィード率1.0%、圧空圧0.07MPa(0.7kgf/cm2)で50個/mの交絡を付与した。次いで、該複合仮撚捲縮加工糸を経糸および緯糸に配して、通常のウォータージェットルーム織機を使用して平組織の織物を織成した。そして、該織物に酸性染料で100℃×45分で黒色に染色加工を行い、通常の撥水加工、コーティング加工したあとでファイナルセットを施した。
ポリアミドからなる仮撚捲縮加工糸(44dtex/34fil、捲縮率46%、トルク60T/m)を糸条として用いた以外は、実施例1と同様に行った。
かくして得られた織物において、目付け65g/m2、経密度163本/2.54cm、緯密度112/2.54cm、カバーファクターは1739、緯ストレッチ性14%、緯方向のストレッチ性回復率88%、耐摩耗性、引裂強度、撥水性に優れ、移行昇華もなかったものの、表面は1級:織物表面がフラットでなく凹凸状のシボが発生していた。
ポリエステルからなる仮撚捲縮加工糸(44dtex/48fil、捲縮率14%、トルク0T/m)を用い、通常のウォータージェットルーム織機を使用して平組織の織物を織成した。そして、該織物に分散染料で135℃×45分で黒色に染色加工を行い、通常の撥水加工、コーティング加工したあとでファイナルセットを施した。かくして得られた織物において、目付け75g/m2、経密度162本/2.54cm、緯密度112/2.54cm、カバーファクター1733は、緯ストレッチ性19%、緯方向のストレッチ性回復率89%、表面は3級:織物表面がフラットであり良好と、シボが立たずフラットな目面であり、耐摩耗性、引裂強度、撥水性に優れていた。ただし、コーティング樹脂への移行昇華が見られ、品位は良くないものであった。
Claims (16)
- S方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸AとZ方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸Bとを含む複合糸を含む織物であり、前記仮撚捲縮加工糸Aと仮撚捲縮加工糸Bがともに、ナイロン6またはナイロン66またはナイロン46からなるポリアミド繊維からなり、前記複合糸においてフィラメント数が20~300本の範囲内であることを特徴とする織物。
- 前記複合糸が、30T/m以下のトルクを有する、請求項1に記載の織物。
- 前記複合糸において、交絡が交絡の個数30~90個/mの範囲内で付与されてなる、請求項1または請求項2に記載の織物。
- 前記複合糸において、捲縮率が5%以上である、請求項1~3のいずれかに記載の織物。
- 前記複合糸において、単繊維繊度が4dtex以下である、請求項1~4のいずれかに記載の織物。
- 織物の構成糸条が前記複合糸のみである、請求項1~5のいずれかに記載の織物。
- 織物のカバーファクターCFが1400~4200の範囲内である、請求項1~6のいずれかに記載の織物。
ただし、カバーファクターCFは下記式により定義される。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
[DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWf
は緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。] - 織物の組織が、平織組織、綾織組織、サテン織組織、2重織組織、およびこれらの変化組織からなる群より選択されるいずれかである、請求項1~7のいずれかに記載の織物。
- 織物に樹脂コーティングが施されているか、またはフィルムがラミネートされている、請求項1~8のいずれかに記載の織物。
- コーティングされた樹脂またはフィルムへの染料の移行昇華がない、請求項9に記載の織物。
- 織物の緯方向のストレッチ性が5%以上である、請求項1~10のいずれかに記載の織物。
ただし、ストレッチ性はJIS L 1096 B法により測定するものとする。 - 織物の緯方向のストレッチ性回復率が75%以上である、請求項1~11のいずれかに記載の織物。
ただし、ストレッチ性回復率はJIS L 1096 B-1法により測定するものとする。 - 耐摩耗性が3級以上である、請求項1~12のいずれかに記載の織物。
ただし、耐摩耗性はJIS L 1058 D-4法により測定するものとする。 - 引裂強度が7N以上である、請求項1~13のいずれかに記載の表面がフラットなストレッチ性織物。
ただし、引裂き強度はJIS L 1096 D法により測定するものとする。 - 撥水度が3級以上である、請求項1~14のいずれかに記載の表面がフラットなストレッチ性織物。
ただし、撥水度はJIS L 1092 スプレー法により測定するものとする。 - 請求項1~15のいずれかに記載の織物を用いてなる衣料。
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