JP7061460B2 - 車両のデフレクタ装置 - Google Patents
車両のデフレクタ装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7061460B2 JP7061460B2 JP2017255019A JP2017255019A JP7061460B2 JP 7061460 B2 JP7061460 B2 JP 7061460B2 JP 2017255019 A JP2017255019 A JP 2017255019A JP 2017255019 A JP2017255019 A JP 2017255019A JP 7061460 B2 JP7061460 B2 JP 7061460B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- opening
- deflector
- deflector member
- vehicle
- wind
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
Description
これにより、走行中に天井部分の上を通過する風が車室内へ入り込み難くなる。
たとえば開口部の内側に折り畳んで格納していたデフレクタ部材を開いて立てる最中に、メッシュ素材によるデフレクタ部材は、上下方向の中央部分が、風圧により後へ撓んで湾曲する。これによりデフレクタ部材に吹き込んだ風は、風圧により撓んで湾曲した部分に集中し、湾曲した部分から後へ吹き出される風が強くなる。この強められた風が、開いた開口部の後縁などに当たると、風切音が発生することがある。
また、走行中においても、風圧の変化などにより、メッシュ素材によるデフレクタ部材が撓んで湾曲すると、同様の風切音が発生する可能性がある。
特に、開口部を閉じるサンルーフ部材を、天井部分の外側に後退させる場合、サンルーフ部材の前縁に風が当たり易くなるため、風切音の発生可能性が高くなる。
また、デフレクタ部材は、可撓性のメッシュ素材を用いて形成されているので、前記開口部が閉じている場合には、支持部材とともに車体に格納できる。
しかも、可撓性のメッシュ素材を用いて形成されたデフレクタ部材では、風圧により後へ撓むことが想定されるが、本発明では、撓んで湾曲する部分には、メッシュ素材より通気性が低い低通気部が形成されている。よって、デフレクタ部材は、可撓性のメッシュ素材を用いて形成されて、開口部から外へ突出した状態において上縁部が支持部材に取り付けられているだけであるにもかかわらず、風圧により後へ撓んで湾曲した部分から、デフレクタ部材に当たる風が集中して吹き出してしまうことが起き難くなる。
これに対して、デフレクタ部材についての、風圧により後へ撓んで湾曲する部分がその他の部分と同じメッシュ素材で形成されている場合、風圧により後へ撓んで湾曲した部分に、デフレクタ部材に当たる風が集中し、該湾曲部分から後へ強い風が吹き出す。そして、集中的に吹き出した強い風が、開いた開口部の後縁や、その開口部を開くために後退したサンルーフ部材の前縁などに当たると、風切音が発生する。本発明では、このような風切音の発生を効果的に抑制できる。
図1は、本発明のデフレクタ装置10が適用される自動車1の説明図である。
自動車1は、車両の一例である。
車体3についての車室2の天井部分には、開口部4が形成される。開口部4は、サンルーフ用のものであり、車体3の前後方向に沿って延在するように略四角形に開口する。
開口部4には、これに嵌まるサイズの略四角形状のサンルーフ部材5が配置される。サンルーフ部材5は、前方へスライド移動することで開口部4と嵌まり、開口部4を塞ぐ。また、サンルーフ部材5は、車室2の天井部分の外側、すなわち上側にスライド後退する。
また、開いた開口部4から車室2内へ走行中の風が入り難くなるように、略四角形の開口部4の前縁に沿ってデフレクタ装置10が設けられる。
図2のデフレクタ装置10は、デフレクタ部材11、左右の第一支持部材12、左右の第二支持部材13、左右の付勢部材14、を有する。
このため、車体3の天井部分の上を通過する風は、開口部4から上へ突出したメッシュ状のデフレクタ部材11に当たる。風の勢いは弱められる。その結果、デフレクタ部材11の後側における風が弱くなる。開いた開口部4の後縁や、車体3の天井部分の上に後退したサンルーフ部材5の前縁に対して、強い風が当たらないようになる。また、走行中に天井部分の上を通過する風が、強いまま車室2内へ入り込み難くなる。
図3は、メッシュ素材をデフレクタ部材11として使用した場合に生じ得る風切音の発生原因を説明するための、比較例に係るデフレクタ部材11の説明図である。
図3(A)の比較例のデフレクタ部材11は、その全体がメッシュ素材により一定の密度の網目状に形成されている。
この場合、たとえば図3(B)に示すように、開口部4の内側に折り畳んで格納していたデフレクタ部材11を開いて立てる最中に、メッシュ素材によるデフレクタ部材11についての上下方向の中央部分が、風圧により後へ撓んで湾曲する。これにより、デフレクタ部材11に吹き込んだ風は、風圧により撓んで湾曲した部分に集中する。湾曲した部分からは、後へ、強い風が吹き出すことになる。この強められた風が、開いた開口部4の後縁や、天井部分の外側に後退させたサンルーフ部材5の前縁に当たると、風切音が発生する。
同様に、デフレクタ部材11を図2(C)のように立ち上げた後であっても、走行中の風圧の変化などにより、メッシュ素材によるデフレクタ部材11が撓んで湾曲する可能性がある。この場合にも、湾曲した部分から後へ吹き出される風が強くなり、この強められた風が、開いた開口部4の後縁や、天井部分の外側に後退させたサンルーフ部材5の前縁に当たることにより、風切音が発生する可能性がある。
図4(A)において、開口の前縁に沿って長尺の長方形形状のデフレクタ部材11は、全体が可撓性のメッシュ素材により形成される。そして、天井部分の開口部4の内外方向、すなわち上下方向において、上部、中部、下部の三段に分けて異なる密度に形成される。具体的には、上部および下部が、低い密度のメッシュ素材により形成されるとともに、中部が、それらより高い密度のメッシュ素材により形成される。高い密度のメッシュ素材により形成された中部は、相対的に空気が通り難い低通気部15として機能する。低通気部15としての中部は、開口部4の前縁に沿って延在するように、デフレクタ部材11の長尺方向の全幅に形成される。
また、デフレクタ部材11は、可撓性のメッシュ素材を用いて形成されているので、開口部4が閉じている場合には、第一支持部材12および第二支持部材13とともに車体3の開口部4に格納できる。
しかも、図4(A)に示すように、デフレクタ部材11についての、風圧により後へ撓んで湾曲する部分には、メッシュ素材より通気性が低い低通気部15が形成される。よって、デフレクタ部材11は、開口部4から外へ突出した状態において上縁部が第一支持部材12に取り付けられているだけであるにもかかわらず、風圧により後へ撓んで湾曲したとしても、デフレクタ部材11に当たる風が湾曲部分から集中的に吹き出すようにならない。
これに対して、図3(A)に示すように、デフレクタ部材11についての、風圧により後へ撓んで湾曲する部分がその他の部分と同様のメッシュ素材である場合には、風圧により後へ撓んで湾曲した状態において、その湾曲部分から後へ、デフレクタ部材11に当たった風が集中的に吹き出してしまう。その結果、開いた開口部4の後縁や、その開口部4を開くために後退したサンルーフ部材5の前縁などに対して、集中的に吹き出した強い風が当たり、風切音が発生してしまうことがある。本発明では、このような風切音の発生を効果的に抑制できる。
これに対し、低通気部15は、デフレクタ部材11に用いるメッシュ素材に樹脂材料を塗布して固めて形成することもできる。この場合、低通気部15での通気が無くなるので、低通気部15に当たった風は上下へ逃げて流れるようになる。この場合、風切音が発生する可能性がある。本実施形態では、低通気部15においても通気性を確保しているので、このような風切音の発生を効果的に抑制できる。
次に、本発明の第2実施形態に係るデフレクタ装置10を説明する。以下の説明では、主に第1実施形態との相違点について説明し、第1実施形態と共通性を有する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図5のデフレクタ部材11では、中部に樹脂材料が塗布されている。これにより、デフレクタ部材11の中部は、通気しなくなり、上部および下部と比べて低い通気性能に形成される。
次に、本発明の第3実施形態に係るデフレクタ装置10を説明する。以下の説明では、主に第1実施形態との相違点について説明し、第1実施形態と共通性を有する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図6では、低通気部15は、デフレクタ部材11の中部において、デフレクタ部材11の幅方向の中央部分のみに形成される。低通気部15は、開口部4の前縁に沿って延在するように長尺形状に形成されたデフレクタ部材11において、長尺方向の両端部分以外に形成される。
長尺なデフレクタ部材11の両端部には、左右の第一支持部材12、左右の第二支持部材13、左右の付勢部材14、が配置される。
よって、メッシュ構造を基本とするデフレクタ部材11において両端部分を低通気部15として形成した場合、開口部4に収容した状態において低通気部15が第一支持部材12などと干渉してしまう可能性がある。たとえば折りたたんだ低通気部15が第一支持部材12と第二支持部材13との間に挟まり、低通気部15を傷めてしまう可能性がある。
本実施形態では、低通気部15がデフレクタ部材11についての両端部分以外に形成されているので、低通気部15の損傷を抑制できる。閉じた開口部4に、第一支持部材12および第二支持部材13とともに、低通気部15を有する可撓性のデフレクタ部材11を傷めないように収容できる。
次に、本発明の第4実施形態に係るデフレクタ装置10を説明する。以下の説明では、主に第1実施形態との相違点について説明し、第1実施形態と共通性を有する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図7(A)のデフレクタ部材11では、低通気部15が、中部および下部に形成される。低通気部15は、デフレクタ部材11についての内外方向(上下方向)の中央部分から、デフレクタ部材11の内側部分(下部)にかけて、開口部4の前縁に沿って延在するように全体的に形成される。
特に、デフレクタ部材11の中部から下部へ向けて吹き込んだ風の一部は、低通気部15として形成された中部および下部を通過し難いため、上へ逃げるように流れる。その結果、デフレクタ部材11の上部または上縁の上から後側へ流れようとする風の量が増える。デフレクタ部材11に吹き込んだ風は、全体的には上へ逃げるようにしてデフレクタ部材11の後側へ流れる。
デフレクタ部材11についての中部に向けて、若干集中した風が吹き込むとしても、この向きを外向き(上向き)に傾けて逃がすことができる。その結果、通常の走行中における風切音の抑制効果を、より一層高めることを期待できる。
このほかにもたとえば、左右の第一支持部材12をロッドで連結し、長尺の長方形形状のデフレクタ部材11の上縁を全体的に、左右の第一支持部材12およびロッドに取り付けるようにしてもよい。この場合でも、メッシュ構造により可撓性を有するように形成されたデフレクタ部材11は、風圧により撓んで湾曲する可能性がある。このような場合に、本発明は好適に適用することができる。
Claims (5)
- 車両の前後方向に沿って開口する開口部の前縁に沿って設けられるデフレクタ装置であって、
可撓性のメッシュ素材を用いて通気可能に形成され、前記開口部の前縁に沿って延在するように長尺形状に形成されたデフレクタ部材と、
前記開口部が閉じている場合には前記車両に格納され、前記開口部が開いている場合には前記開口部から外へ突出するように可動する支持部材と、
を有し、
前記デフレクタ部材は、
外縁部の上部が前記支持部材に取り付けられて下縁が前記車両の車体に固定されていて、開いた前記開口部から外へ風圧により後へ撓んで突出し、
前記デフレクタ部材を上部、中部および下部に分けた場合での、前記上部を除く、少なくとも、風圧により後へ撓んで湾曲する部分である前記中部には、前記メッシュ素材より通気性が低い1つの低通気部が形成される、
車両のデフレクタ装置。
- 前記低通気部は、前記車両の走行中に、閉じていた前記デフレクタ部材を開く最中において、風圧により後へ撓んで湾曲して形成される最後端部分において、前記開口部の前縁に沿って延在するように形成される、
請求項1記載の車両のデフレクタ装置。
- 前記低通気部は、前記開口部の前縁に沿って延在するように長尺形状に形成された前記デフレクタ部材において、前記長尺方向の両端部分以外に形成される、
請求項1または2記載の車両のデフレクタ装置。
- 前記低通気部は、前記デフレクタ部材に用いる前記メッシュ素材より高密度のメッシュ状態に形成される、
請求項1から3のいずれか一項記載の車両のデフレクタ装置。
- 前記開口部は、前記車両の天井部分に形成され、
前記開口部を閉じるサンルーフ部材は、前記天井部分の外側に後退する、
請求項1から4のいずれか一項記載の車両のデフレクタ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017255019A JP7061460B2 (ja) | 2017-12-28 | 2017-12-28 | 車両のデフレクタ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017255019A JP7061460B2 (ja) | 2017-12-28 | 2017-12-28 | 車両のデフレクタ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019119335A JP2019119335A (ja) | 2019-07-22 |
JP7061460B2 true JP7061460B2 (ja) | 2022-04-28 |
Family
ID=67307637
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017255019A Active JP7061460B2 (ja) | 2017-12-28 | 2017-12-28 | 車両のデフレクタ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7061460B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7136413B2 (ja) * | 2018-06-22 | 2022-09-13 | 株式会社豊田中央研究所 | デフレクタ装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008508138A (ja) | 2004-08-02 | 2008-03-21 | ベバスト・アクチィエンゲゼルシャフト | 車両ルーフ用ウインドデフレクタ |
DE102010033584A1 (de) | 2010-08-06 | 2011-04-07 | Daimler Ag | Windeinrichtung für einen Kraftwagen |
JP2012245973A (ja) | 2011-05-25 | 2012-12-13 | Macauto Industrial Co Ltd | サンルーフのデフレクター |
-
2017
- 2017-12-28 JP JP2017255019A patent/JP7061460B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008508138A (ja) | 2004-08-02 | 2008-03-21 | ベバスト・アクチィエンゲゼルシャフト | 車両ルーフ用ウインドデフレクタ |
DE102010033584A1 (de) | 2010-08-06 | 2011-04-07 | Daimler Ag | Windeinrichtung für einen Kraftwagen |
JP2012245973A (ja) | 2011-05-25 | 2012-12-13 | Macauto Industrial Co Ltd | サンルーフのデフレクター |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019119335A (ja) | 2019-07-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6008401B2 (ja) | 車両用デフレクタ装置 | |
CN105329327B (zh) | 带有可调节的门槛底梁的机动车辆 | |
JP6066973B2 (ja) | 車体側部構造 | |
JP6560738B2 (ja) | 車両の吸気構造 | |
JP6565532B2 (ja) | コンソール装置 | |
JP2006193122A (ja) | 車体の前部構造 | |
JP7061460B2 (ja) | 車両のデフレクタ装置 | |
JP5849891B2 (ja) | 車両用サイドデフロスタ構造 | |
JP4489722B2 (ja) | 車両の側部構造 | |
JP6891982B2 (ja) | 車両用フード | |
JP2008286113A (ja) | 車両用フラップ構造 | |
JP6684560B2 (ja) | 車両の風切音低減構造 | |
JP5091878B2 (ja) | 車両の前部構造 | |
JP2005205951A (ja) | エアダクトの接続構造 | |
JP2007245920A (ja) | 自動車の前部構造 | |
JP5012720B2 (ja) | 車両用ドアミラー構造 | |
JP6734214B2 (ja) | 車両前部構造 | |
JP6798209B2 (ja) | 車両用アンダーカバー構造 | |
US20180347779A1 (en) | Light unit and vehicle | |
JP5440791B2 (ja) | ウィンドデフレクタを有する自動車 | |
JP4654576B2 (ja) | 自動車のバンパ構造 | |
JP2017056896A (ja) | デフレクタ装置 | |
JP2007126022A (ja) | 車両用エアガイド | |
JP6115088B2 (ja) | 自動車用ドアミラー | |
KR102335382B1 (ko) | 차량의 공력 개선용 에어 덕트 및 이를 포함하는 차량의 공력 개선 조립체 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20201030 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210806 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210907 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20211103 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220322 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220418 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7061460 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02 |