JP6984481B2 - 鋳鋼部材の溶接方法 - Google Patents
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Description
図1A〜図1Hは、本実施形態に係る鋳鋼部材の溶接方法を用いて鋳鋼部材の亀裂を補修する際の様子を段階的に示す図である。以下、図1A〜図1Hを具体的に説明する。図1Aは、蒸気タービン車室に亀裂が発生した様子を示す側断面図である。図1Bは、亀裂の発生個所に開先を形成した様子を示す側断面図である。図1Cは、開先に第1肉盛を形成した様子を示す側断面図である。図1Dは、第1肉盛に嵌入孔を穿設した様子を示す側断面図であり、図1Eは、第1肉盛に嵌入孔を穿設した様子を示す上面図である。図1Fは、嵌入孔に嵌入ピンを打ち込んだ様子を示す側断面図であり、図1Gは、嵌入孔に嵌入ピンを打ち込んだ様子を示す上面図である。図1Hは、開先に第2肉盛を形成した様子を示す側断面図である。又、図2は、本実施形態に係る鋳鋼部材の溶接方法を示すフローチャートである。尚、本実施形態において、鋳鋼部材は例えば火力発電所の施設内において高温の環境下に設置された鋳鋼製の蒸気タービン車室であることとし、蒸気タービンの起動及び停止が繰り返されることによって発生した亀裂を補修する場合の溶接方法について説明する。
図1A、図1B、図2のステップS1〜S3を参照して、第1工程を説明する。
図1C及び図2のステップS4を参照して、第2工程を説明する。
図1D、図1E、図2のステップS5を参照して、第3工程を説明する。
図1F、図1G、図2のステップS6を参照して、第4工程を説明する。
図1H及び図2のステップS7を参照して、第5工程を説明する。
以上説明したように、本実施形態に係る鋳鋼部材の溶接方法は、蒸気タービン車室1に発生した亀裂2を除去し、亀裂2の深さに応じた形状の開先3を形成する第1工程と、開先3の底面31よりも高く蒸気タービン車室1の表面11よりも低い第1位置P1まで、開先3に溶接材を供給して第1肉盛4を形成する第2工程と、開先3の底面31よりも高く第1肉盛4の表面42よりも低い第2位置P2まで、第1肉盛4に開先3の底面31に向かう方向に嵌入孔5を穿設する第3工程と、第1肉盛4の表面42よりも高い第3位置P3(蒸気タービン車室1の表面1Aの位置)まで、嵌入孔5に溶接材と実質的に同一の材料で形成される嵌入ピン6を嵌入する第4工程と、嵌入ピン6を覆うように、開先3に溶接材を供給して第2肉盛7を形成する第5工程と、を含む。そして、本実施形態に係る鋳鋼部材の溶接方法を採用することによって、蒸気タービン車室1の施設内において、溶接残留応力を効果的に低減することが可能となる。
11 表面
2 亀裂
3 開先
31 底面
32 開口
33,34,36,37 辺
35 側面
4 第1肉盛
41 小肉盛
42 表面
5 嵌入孔
51 第1嵌入孔
52 第2嵌入孔
53 第3嵌入孔
6 嵌入ピン
61 第1嵌入ピン
62 第2嵌入ピン
63 第3嵌入ピン
7 第2肉盛
71 小肉盛
Claims (10)
- 鋳鋼部材に発生した亀裂を除去し、前記亀裂の深さに応じた形状の開先を形成する第1工程と、
前記開先の底面よりも高く前記鋳鋼部材の表面よりも低い第1位置まで、前記開先に溶接材を供給して第1肉盛を形成する第2工程と、
前記開先の底面よりも高く前記第1肉盛の表面よりも低い第2位置まで、前記第1肉盛に前記開先の底面に向かう方向に嵌入孔を穿設する第3工程と、
前記第1肉盛の表面よりも高い第3位置まで、前記嵌入孔に前記溶接材と実質的に同一の材料で形成される嵌入ピンを嵌入する第4工程と、
前記嵌入ピンを覆うように、前記開先に前記溶接材を供給して第2肉盛を形成する第5工程と、
を含むことを特徴とする鋳鋼部材の溶接方法。 - 前記開先は、前記鋳鋼部材の深さ方向に向かうにつれて径が小さくなる四角錐台の形状を呈する
ことを特徴とする請求項1に記載の鋳鋼部材の溶接方法。 - 前記嵌入孔は、前記第1肉盛が完全に冷却する前に穿設される
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の鋳鋼部材の溶接方法。 - 前記嵌入孔の径は、前記開先の底面の径よりも小さい
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の鋳鋼部材の溶接方法。 - 前記嵌入ピンは、前記嵌入孔に嵌入されたとき、前記鋳鋼部材の表面の位置まで突出する長さを有する
ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の鋳鋼部材の溶接方法。 - 前記嵌入孔は、前記開先の底面の真上に穿設される第1嵌入孔と、前記第1嵌入孔に並んで第1方向に沿って穿設される第2嵌入孔と、を含み、
前記嵌入ピンは、前記第1嵌入孔に嵌入される第1嵌入ピンと、前記第2嵌入孔に嵌入される第2嵌入ピンと、を含む
ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の鋳鋼部材の溶接方法。 - 前記嵌入孔は、前記第1嵌入孔に並んで前記第1方向とは直交する第2方向に沿って穿設される第3嵌入孔を更に含み、
前記嵌入ピンは、前記第3嵌入孔に嵌入される第3嵌入ピンを更に含む
ことを特徴とする請求項6に記載の鋳鋼部材の溶接方法。 - 前記第1嵌入孔、前記第2嵌入孔、前記第3嵌入孔は、それぞれ同一の径を有し、
前記第1嵌入ピン、前記第2嵌入ピン、前記第3嵌入ピンは、それぞれ同一の径を有する
ことを特徴とする請求項7に記載の鋳鋼部材の溶接方法。 - 前記溶接材は、ニッケル合金を含む
ことを特徴とする請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の鋳鋼部材の溶接方法。 - 前記嵌入ピンは、ニッケル合金を含んで形成される
ことを特徴とする請求項9に記載の鋳鋼部材の溶接方法。
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