JP6947612B2 - 防振装置用ブラケット - Google Patents
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Description
また、防振装置の締結部材との共回りを抑制できることから、防振装置を防振装置用ブラケットに固定する際に、防振装置の連結筒部に固着された弾性体が孔周方向にねじれるのを抑制することが可能になり、例えば所期した減衰特性が得られなくなったり、弾性体の耐久性が低下したりするのを抑制すること等ができる。
また、支持突部をロッド軸方向に挟む取付面の反対側に位置する部分に補強リブが形成されているので、振動発生部から防振装置に加えられる振動を、支持突部のみならず、補強リブでも受け止めさせることが可能になり、仮にロッド軸方向の大きな外力が防振装置に加えられたとしても、支持突部が変形等するのを抑えることができる。
この場合には、取付面と支持突部との接続部分に逃げ部が形成されているので、支持突部における孔軸方向の内端部に連なる隅肉部を、前記接続部分から排除することができる。このため、振動発生部から防振装置に加えられる振動に起因して、防振装置が、防振装置用ブラケットに対してロッド軸方向に相対変位することで、防振装置の連結筒部が隅肉部に乗り上がることがない。したがって、振動発生部から防振装置に加えられる振動に起因して、防振装置の連結筒部に、局所的に孔軸方向の大きな圧縮荷重がかかるのを抑えることが可能になり、連結筒部が座屈するのを抑制することができる。
この場合には、支持突部の内側面における孔軸方向の外端部が、孔軸方向の外側に向かうに従い漸次、ロッド軸方向に沿う取付面の反対側に向けて延びているので、支持突部の内側面のうち、防振装置をロッド軸方向に支持する部分を、孔軸方向の外端部を除く部分に限定することが可能になり、このように防振装置を支持する部分の孔軸方向の大きさを小さく抑えることができる。このため、振動発生部から防振装置に加えられたロッド軸方向に沿う取付面の反対側に向けた外力を、支持突部が受け止めた際に、支持突部に生じる孔軸方向の内端部回りのモーメントを低減することが可能になり、仮にロッド軸方向の大きな外力が防振装置に加えられた場合においても、支持突部が変形等するのを確実に抑えることができる。
この場合には、支持突部が、防振装置用ブラケットにおいて、取付面をロッド軸方向に挟む位置に各別に配置されているので、振動発生部から防振装置に加えられるロッド軸方向に沿う両方向の外力を、一対の支持突部により、それぞれ受け止めさせることができる。これにより、防振装置の防振装置用ブラケットに対する締付力が緩むのを、より一層効果的に抑制することができる。
図1に示すように、防振装置用ブラケット1には、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される第1ブッシュ21、および他方に連結される第2ブッシュ22と、第1ブッシュ21と第2ブッシュ22とを互いに連結する連結ロッド23と、を備えた防振装置2が固定される。連結ロッド23は、長手方向の一端部に第1ブッシュ21が連結され、他端部に第2ブッシュ22が連結された軸状をなしている。以下、連結ロッド23の中心軸線O1に沿う方向をロッド軸方向という。
取付面11には、連結筒部21Aの開口端縁21Dを、取付面11に取付ける締結部材(図示せず)が、連結筒部21Aの内側を通して挿入される挿入孔12が形成されている。
また図1に示すように、防振装置用ブラケット1には、孔軸方向の一方側に向けて突出し、かつ短辺方向から見た正面視で台形状をなす張出部10が形成されている。張出部10は、防振装置用ブラケット1におけるロッド軸方向の中央部に配置されている。
ここで、第1ブッシュ21の連結筒部21Aは、前記上面視で円形状をなしている。第2ブッシュ22の連結筒部22Aは、前記正面視でロッド軸方向に長い長円形状をなしている。
取付面11のロッド軸方向の大きさは、連結筒部21Aの外径と同等となっている。取付面11の短辺方向の大きさは、連結筒部21Aの外径よりも大きくなっている。
図示の例では、防振装置用ブラケット1のロッド軸方向の端部に、2つの固定孔13が短辺方向に間隔をあけて配置されている。なお、このような態様に限られず、固定孔13の配置される位置および数量については、任意に変更可能である。
防振装置用ブラケット1は、例えばアルミニウム材料を用いたダイキャスト成形等により形成される。なお、このような態様に限られず、防振装置用ブラケット1は、他の金属材料により形成されてもよいし、他の製法により形成されてもよい。
なお、図示の例では、弾性体21Cの孔軸方向の両側から、孔軸方向の外側に連結筒部21Aが各別に突出しているが、このような態様に限られない。連結筒部21Aの外周面を被覆ゴムにより被覆して、被覆ゴムが支持突部14とロッド軸方向に近接してもよい。このような構成を採用することで、振動発生部から防振装置2に加えられる振動に起因して、第1ブッシュ21と支持突部14とがロッド軸方向に当接した際に発生する音および衝撃力を小さく抑えることができる。また、被覆ゴムは、弾性体21Cと一体に形成してもよい。
また、支持突部14は、第1ブッシュ21の連結筒部21Aとロッド軸方向に当接してもよい。
図1に示すように、一対の支持突部14それぞれにおける前記正面視形状は、中心軸線O2を基準として、対称となっている。なお、このような態様に限られず、一対の支持突部14それぞれにおける前記正面視形状が、中心軸線O2を基準として、非対称であってもよい。
なお、内側面14Aのうち、孔軸方向の他方側に位置する部分は、孔軸方向の一方側に向かうに従い漸次、ロッド軸方向に沿う取付面11の反対側に向けて、僅かに傾斜してもよい。その孔軸方向に対する傾斜角度を、例えば約1.5°以下程度にしてもよい。この場合、防振装置用ブラケット1を、成形金型から脱型する際、コア型を防振装置用ブラケット1における一対の支持突部14同士の間から容易に抜き出すことができる。
取付面11から支持突部14の内側面14Aにおける前記一方側の端部までの孔軸方向の大きさは、内側面14A全体の孔軸方向の大きさの半分よりも小さくなっている。なお、このような態様に限られず、取付面11から支持突部14における前記一方側の端部までの孔軸方向の大きさは、支持突部14全体の孔軸方向の大きさの半分以上であってもよい。
逃げ部15の短辺方向の大きさは、支持突部14の短辺方向の大きさよりも大きくなっている。
逃げ部15の孔軸方向の大きさは、支持突部14の孔軸方向の大きさよりも小さくなっている。逃げ部15の内面は、支持突部14の内側面14Aと、孔軸方向に段差なく連なっている。
図2に示すように、補強リブ16のロッド軸方向の大きさは、短辺方向の大きさよりも大きくなっている。補強リブ16の短辺方向の大きさは、ロッド軸方向に沿って支持突部14から離れるに従い漸次、小さくなっている。
補強リブ16は支持突部14と一体に形成され、ロッド軸方向に延びている。補強リブ16の外表面は、支持突部14の外表面とロッド軸方向に段差なく連なっている。
また、防振装置2の締結部材との共回りを抑制できることから、防振装置2を防振装置用ブラケット1に固定する際に、防振装置2の連結筒部21Aに固着された弾性体21Cが孔周方向にねじれるのを抑制することが可能になり、例えば所期した減衰特性が得られなくなったり、弾性体21Cの耐久性が低下したりするのを抑制すること等ができる。
例えば、上記実施形態においては、取付面11と支持突部14との接続部分に逃げ部15が形成された構成を示したが、このような態様に限られない。防振装置用ブラケット1に逃げ部15が形成されなくてもよい。
また、本発明に係る防振装置2は、車両のエンジンマウントに限定されるものではなく、エンジンマウント以外にも適用することも可能である。例えば建設機械に搭載された発電機のマウントに適用することも可能であり、或いは、工場等に設置される機械のマウントに適用することも可能である。
2 防振装置
11 取付面
12 挿入孔
14 支持突部
14A 内側面
15 逃げ部
16 補強リブ
21 第1ブッシュ
21A 連結筒部
21D 開口端縁
22 第2ブッシュ
23 連結ロッド
Claims (4)
- 振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される第1ブッシュ、および他方に連結される第2ブッシュと、前記第1ブッシュと前記第2ブッシュとを互いに連結する連結ロッドと、を備えた防振装置が固定される防振装置用ブラケットであって、
前記第1ブッシュおよび前記第2ブッシュのうちのいずれか一方における連結筒部の開口端縁が取付けられる取付面を有し、
前記取付面には、前記連結筒部の開口端縁を前記取付面に取付ける締結部材が、前記連結筒部の内側を通して挿入される挿入孔が形成され、
前記取付面と、前記連結ロッドの中心軸線に沿うロッド軸方向に隣り合う部分には、前記第1ブッシュおよび前記第2ブッシュのうちのいずれか一方と、前記ロッド軸方向に当接或いは近接する支持突部が形成され、
前記支持突部を、前記ロッド軸方向に挟む前記取付面の反対側に位置する部分には、前記支持突部に接続された補強リブが形成されていることを特徴とする防振装置用ブラケット。 - 前記取付面と前記支持突部との接続部分には、前記挿入孔の中心軸線に沿う孔軸方向に窪む逃げ部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の防振装置用ブラケット。
- 前記挿入孔の中心軸線に沿う孔軸方向、および前記ロッド軸方向の両方向に沿う断面視において、前記支持突部は、前記ロッド軸方向に沿う前記取付面側を向き、かつ前記孔軸方向に延びる内側面を有し、
前記内側面における前記孔軸方向の外端部は、前記孔軸方向の外側に向かうに従い漸次、前記ロッド軸方向に沿う前記取付面の反対側に向けて延びていることを特徴とする請求項1又は2に記載の防振装置用ブラケット。 - 前記支持突部は、前記取付面を前記ロッド軸方向に挟む位置に各別に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の防振装置用ブラケット。
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