JP6809896B2 - 水晶素子および水晶デバイス - Google Patents
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Description
水晶素子は、接続配線部の一方の端部と基体の搭載パッドとが導電性接着剤によって電気的接着されることにより、水晶素子が片持ち梁のように支持され基体に実装される。
第二縁部の水晶片の長辺に平行な長さをD2としたとき、D1>D2となっており、接続配線部の一部が第一縁部に跨っている。
接続配線部の一部が第一縁部に跨っている。このようにすることで、水晶素子が小型化、具体的には、水晶片の長辺が920μm以下であっても、等価直列抵抗値が大きくなることを低減させつつ、電気的特性を向上させることができる。
水晶デバイスは、例えば、全体として略直方体形状となっている電子部品である。水晶デバイスは、例えば、長辺または短辺の長さが、0.6mm〜2.0mmであり、上下方向の厚さが、0.2mm〜1.5mmとなっている。
図3(a)は、本実施形態に係る水晶素子の上面の平面図であり、(b)は、本実施形態に係る水晶素子の下面を上面側から平面透視した平面図である。図4は、図3のB−B断面における断面図であり、図5は、図3のC−C断面における断面図であり、図6は、図3のD−D断面における断面図である。
振動部121aの下面と反対側を向く振動部121aの面を振動部121aの上面とし、振動部121aの上面および振動部121aの上面を振動部121aの主面とする。なお、水晶素子120の上面と水晶片121の上面とは同一の意味で用いており、水晶素子120の下面と水晶片121の下面とは同一の意味で用いている。
その主面は、X軸に平行な長辺およびZ´軸に平行な短辺を有する矩形である。このような水晶片121は、X軸方向を長手方向とし、Y´軸方向を上下厚み方向としている。
また、励振電極部123に交番電圧を印加したとき、主振動である厚みすべり振動だけでなく、水晶片121の長辺方向または短辺方向に生じる副次的な振動である屈曲振動が同時に生じている。
つまり、X軸およびY´軸に平行な面で断面視したとき、中間部121cの斜面と振動部121aとのなす角度は、90°より大きい鈍角となっている。
(振動部121aに対して)X軸の正の方向側に位置し周辺部121bの主面とは異なる面の部分であり、第二縁部A2は、(振動部121aに対して)X軸の負の方向側に位置し周辺部121bの主面とは異なる面の部分である。
励振電極部123に挟まれてる振動部121aの一部の振動へ与える影響を低減させることができ、等価直列抵抗値が大きくなることを低減させることが可能となる。
この水晶の結晶面であるR面に直交している面M2には曲線状の面M3が連続されており、さらに、この曲線状の面M3には水晶片121の下面に設けられている周辺部121bのZ´軸の正の方向側の端部が連続されている。また、水晶片121の上面に設けられている周辺部121bのZ´軸の負の方向側の端部には曲線状の面M3が連続されており、この曲線状の面M3には水晶の結晶面であるR面と直交している面M2が連続されており、この水晶の結晶面であるR面と直交している面M2には水晶の結晶面であるm面M1が連続されており、さらに、この水晶の結晶面であるm面には水晶片121の周辺部121bの下面の、Z´軸の負の方向側の端部が連続されている。
励振電極部123に挟まれている振動部121aの一部の振動へ与えれ鵜影響を比較させることが可能となる。
つまり、水晶の結晶面であるm面M1、水晶の結晶面であるR面と直交している面M2および曲線状の面M3から形成される側面が設けられている水晶片121を用いることによって、励振電極部123に挟まれている振動部121aの信号が漏れ伝搬し水晶片121の側面で反射した振動が、励振電極部123に挟まれている振動部121aの一部の振動へ与える影響を低減させることができ、等価直列抵抗値が大きくなることを低減させることが可能となる。
安定した材料が用いられ、例えば、金、金を主成分とする合金、銀または銀を主成分とする合金のいずれか一つが用いられる。電気抵抗率が比較的低い材料を用いることで、金属パターン122自身の抵抗率を小さくすることができ、この結果、水晶素子120の等価直列抵抗値が大きくなることを低減することができる。また、安定した金属材料を用いることで、水晶素子120が存在する周囲の空気と反応し金属パターン122の重さが変化し水晶素子120の周波数が変化することを低減させることができる。
水晶片121の一方の短辺(水晶片121の振動部121aに対してX軸の正の方向側に位置しているZ´軸に平行な辺)から励振電極部123の中心までの距離を、水晶片121の一方の短辺から水晶片121の中心までの距離と比較して長くすることができ、水晶片121の一方の短辺の縁部に沿って金属パターン122の接続部124aを設け、この接続部124aを導電性接着剤140で接着した際に、導電性接着剤140により励振電極部123に挟まれている振動部121aの振動が阻害されることを低減させることが可能となる。この結果、このような水晶素子120を用いた水晶デバイスの等価直列抵抗値が大きくなることを低減させることができる。
つまり、水晶片121の長辺の長さが小型化したような場合には、効果がより顕著となる。
この結果、接続部124aの部分的な断線等により等価直列抵抗値が大きくなることを低減させつつ、
水晶素子120の電気的特性が悪化することを抑制させることが可能となる。
振動部121aと中間部121cとで配線部124bが部分的に断線することを低減させることが可能となる。この結果、配線部124bの部分的な断線による等価直列抵抗値が大きくなることを低減させることができる。
励振電極部123と電気的に接続されているため、配線部124bにも電荷が蓄積される。このため、励振電極部123に挟まれている部分の振動が配線部124bを伝って、励振電極部123に挟まれている部分の振動が漏れ伝搬しやすい状態となる。従って、このように配線部124bを水晶片121の長辺に平行となるようにしつつ、水晶の結晶面であるm面M1に隣接するように設けることで、配線部124bを伝って漏れ伝搬した振動が水晶片121の長辺を含む側面まで漏れ伝搬したとしても、漏れ伝搬した振動が側面で反射した際に、
励振電極部123に挟まれている振動部121aの振動へ与える影響を低減させることができる。この結果、励振電極部123に挟まれている部分の振動が阻害されて水晶素子120の等価直列抵抗値が大きくなることを低減させることが可能となる。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さをD1とし、第二縁部A2の水晶片121の長辺に平行な長さをD2としたとき、D1>D2となっており、接続配線部124の一部が第一縁部A1に跨っている。
このように、接続部124aの長さが長くなる第一縁部A1に接続部124aを設けることで、より副次的な振動である屈曲振動を抑制することが可能となる。この結果、副次的な振動である屈曲振動が主振動である厚みすべり振動と結合し等価直列抵抗値が大きくなることを低減させることができ、水晶素子120の電気的特性を向上させることが可能となる。
つまり、水晶片121の長辺の長さが小型化したような場合には、効果がより顕著となる。
この結果、このように配線部124bを、水晶も結晶面であるm面M1に隣接するように設けることにより、接続配線部124の配線部124bから漏れ伝搬した振動が水晶片121の長辺(X軸に平行な辺)を含む側面で反射した場合、この反射した振動が励振電極部123に挟まれている部分の振動へ与える影響を低減させることができ、励振電極部123に挟まれている部分の振動が反射した振動により阻害され、水晶素子120の等価直列抵抗値が大きくなることを低減させることが可能となる。
前記した水晶素子120を種々の寸法で実際に作製し、その等価直列抵抗値を調べる実験を行った。その結果、水晶片121の長辺の長さ(X軸に平行な長さ)を650μm〜920μm以内の所定の値にした場合に、第一縁部A1の水晶片121の長辺(X軸)に平行な長さD1を第二縁部A2の水晶片121の長辺(X軸)に平行な長さD2で割った商が、1.7以上かつ2.5以下となっていることが望ましいことが分かった。以下では、その実験に関して比較的好ましい結果(比較的小さい等価直列抵抗値)が得られたときの、
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の水晶片121の長辺に平行な長さD2で割ったときの商と等価直列抵抗値との関係を示す。
また、振動部121aのY´軸に平行な長さは、水晶素子120の振動周波数27.12MHzとなるように等価直列抵抗値を考慮した経験的に好適な値である、59μm〜62μmの所定の値となっている。励振電極部123は、水晶素子120を平面視して、励振電極部123のX軸に平行な長さが、等価直列抵抗値を考慮した経験的に好適な値である、450μm〜570μmの所定の値となっており、励振電極部123のZ´軸に平行な長さが、等価直列抵抗値を考慮した経験的に好適な値である250μm〜550μmの所定の値となっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、1.6のとき等価直列抵抗値は102Ωとなっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、1.7のとき等価直列抵抗値は72Ωとなっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、1.8のとき等価直列抵抗値は68Ωとなっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、1.9のとき等価直列抵抗値は69Ωとなっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、2.1のとき等価直列抵抗値は67Ωとなっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、2.3のとき等価直列抵抗値は68Ωとなっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、2.4のとき等価直列抵抗値は70Ωとなっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、2.5のとき等価直列抵抗値は70Ωとなっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、2.6のとき等価直列抵抗値は93Ωとなっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、2.7のとき等価直列抵抗値は105Ωとなっている。
110a・・・基板部
110b・・・枠部
111・・・搭載パッド
112・・・外部端子
120・・・水晶素子
121・・・水晶片
121a・・・振動部
121b・・・周辺部
121c・・・中間部
122・・・金属パターン
123・・・励振電極部
124・・・接続配線部
124a・・・接続部
124b・・・配線部
130・・・蓋体
140・・・導電性接着剤
A1・・・第一縁部
A2・・・第二縁部
D1・・・第一縁部の水晶片の長辺(X軸)に平行な長さ
D2・・・第二縁部の水晶片の長辺(X軸)に平行な長さ
M1・・・水晶の結晶面であるm面
M2・・・水晶の結晶面であるR面に直交する面
M3・・・曲線状の面
Claims (4)
- 平面視して略矩形形状となっているATカット水晶片と、
前記水晶片の両主面に設けられている励振電極部、および、前記励振電極部から前記水晶片の一方の短辺の縁部まで延設されている接続配線部からなる金属パターンと、
を備えている水晶素子であって、
前記水晶片の一方の短辺側の縁部に主面とは異なる面となっている第一縁部が形成されており、
前記水晶片の他方の短辺側の縁部に主面とは異なる面となっている第二縁部が形成されており、
前記水晶片は、略直方体形状の振動部と、前記振動部の外縁に沿って設けられ前記振動部より上下方向の厚みが薄い周辺部と、前記振動部と前記周辺部との間に位置し前記振動部から前記周辺部にかけて徐々に上下方向の厚みが薄くなっている中間部と、で構成されており、
前記励振電極部に電圧を印加したときの振動周波数が27.12MHzのとき、
前記水晶片の、長辺に平行な結晶の軸方向をX軸、短辺に平行な結晶の軸方向をZ´軸とし、
前記水晶片の、前記X軸に平行な長さを650μm〜920μm、前記Z´軸に平行な長さを550μm〜690μmとし、
前記水晶片を平面視して、前記振動部の、前記X軸に平行な長さを535μm〜600μm、前記Z´軸に平行な長さを350μm〜580μmとし、
前記水晶片を平面して、前記励振電極部の、前記X軸に平行な長さを450μm〜570μm、前記Z´軸に平行な長さを250μm〜550μmとし、
前記第一縁部の前記X軸に平行な長さをD1とし、
前記第二縁部の前記X軸に平行な長さをD2としたとき、
1.7≦D1/D2≦2.5
を満たしており、
前記接続配線部の一部が前記第一縁部に跨っている
ことを特徴とする水晶素子。 - 請求項1に記載の水晶素子であって、
前記水晶片の長辺側の側面は、水晶の結晶面であるm面、水晶の結晶面であるR面に直角な面および曲線状の面から構成されており、
前記接続配線部の一部が前記側面に跨るように設けられている
ことを特徴とする水晶素子。 - 請求項1乃至請求項2に記載されている水晶素子と、
前記接続配線部と対向する位置に搭載パッドが設けられている基板部を有した基体と、
前記接続配線部と前記搭載パッドとの間に設けられている導電性接着剤と、
前記基体と接合されている蓋体と、
を備えていることを特徴とする水晶デバイス。 - 請求項3に記載の水晶デバイスであって、
前記導電性接着剤は、前記基板部を向く前記水晶片の主面および前記第一縁部の面に設けられている
ことを特徴とする水晶素子。
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2016
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