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JP6808355B2 - 光学フィルタおよびそれを有する光学系、撮像装置 - Google Patents

光学フィルタおよびそれを有する光学系、撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、光学フィルタに関する。
撮像装置内の光学フィルタとして、透過率を制限するND(Neutral Density)フィルタが用いられる場合がある。特に、画像の明るさを任意に制御するため、または、焦点外れ像(ボケ像)の輪郭の先鋭度のばらつき(による画像の品位の低下)を改善するために、光学面内の領域に応じて徐々に透過率の異なるグラデーション型のNDフィルタが用いられる。
特許文献1には、領域ごとに積層膜の厚さに応じて透過率および反射率を制御するグラデーション型のNDフィルタが開示されている。特許文献2には、反射防止構造体を用いて反射率を低減させたNDフィルタが開示されている。
特開2007−178822号公報 特許第5067133号
特許文献1のNDフィルタでは、光学濃度が0.1から1の範囲において可視光領域の反射率を5%以下に低減している。しかし、ゴーストやフレアのない高品位な画像を得るには、さらに反射率を低減する必要がある。特許文献2のNDフィルタでは、NDフィルタの反射率を1%以下に低減している。しかし、特許文献2には、グラデーション型のNDフィルタに関する構造および反射防止効果は開示されていない。また一般に、反射防止構造体の作製は容易でなく、反射防止構造体が壊れてしまう可能があるため、反射防止構造体に触れることはできない。
また、不要光を吸収するタイプのNDフィルタの場合、その反射率は表面側から入射する場合と基板側から入射する場合とで互いに異なる。しかし、特許文献1、2のいずれにおいても、基板側入射光に対する反射率について開示されていない。
そこで本発明は、作製が容易であり、かつ透過率の異なる領域に対して高い反射防止性能を有する光学フィルタ、および、撮像装置を提供する。
本発明の一側面としての光学フィルタは、透過率が第1の方向に変化する領域を有する光学フィルタであって、前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って、基板と第1の層と、第2の層を有し、前記第1の層の前記第2の方向における厚さは、前記第1の方向に変化し、前記第1の層の消衰係数をk、基板側から光が入射した場合の空気から前記第2の層までの等価アドミタンスをη sub 、自由空間のアドミタンスをY 、前記第1の層の屈折率をN abs とするとき、波長550nmの光に対して、
0.05≦k≦0.35
|Re(η sub )/Y −N abs |<0.25
なる条件式を満たすことを特徴とする
本発明の他の側面としての光学フィルタは、透過率が第1の方向に変化する領域を有する光学フィルタであって、前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って順に、基板と、位相補償層と、第1の層と、第2の層を有し、前記第1の層の前記第2の方向における厚さは前記第1の方向に変化し、前記位相補償層の前記第2の方向における厚さは、前記第1の層の厚さの増加する方向とは反対の方向に増加し、前記第1の層の消衰係数をk、基板側から光が入射した場合の空気から前記第2の層までの等価アドミタンスをη sub 、自由空間のアドミタンスをY 、前記第1の層の屈折率をN abs とするとき、波長550nmの光に対して、
0<k≦0.5
|Re(η sub )/Y −N abs |<0.25
なる条件式を満たすことを特徴とする
また、本発明の他の側面としての光学フィルタは、透過率が第1の方向に変化する領域を有する光学フィルタであって、前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って、基板と、中間層と、第1の層を有し、前記第1の層の前記第2の方向における厚さは、前記第1の方向に変化し、前記第1の層の消衰係数をk、空気側から光が入射した場合の前記基板から前記中間層までの等価アドミタンスをη air 、自由空間のアドミタンスをY 、前記第1の層の屈折率をN abs とするとき、波長550nmの光に対して、
0.05≦k≦0.35
|Re(η air )/Y −N abs |<0.25
を満たすことを特徴とする。
また、本発明の他の側面としての光学フィルタは、透過率が第1の方向に変化する領域を有する光学フィルタであって、前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って順に、基板と、位相補償層と、第1の層を有し、前記光学フィルタは前記基板と前記第1の層との間に中間層を更に有し、前記第1の層の厚さは前記第1の方向に変化し、前記位相補償層の厚さは、前記第1の層の厚さの増加する方向とは反対の方向に増加し、前記第1の層の消衰係数をk、空気側から光が入射した場合の前記基板から前記中間層までの等価アドミタンスをη air 、自由空間のアドミタンスをY 、前記第1の層の屈折率をN abs とするとき、
0<k≦0.5
|Re(η air )/Y −N abs |<0.25
を満たすことを特徴とする。
また、本発明の他の側面としての光学フィルタは、透過率が第1の方向に変化する領域を有する光学フィルタであって、前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って順に、基板と、位相補償層と、第1の層を有し、前記第1の層の厚さは前記第1の方向に変化し、前記位相補償層の厚さは、前記第1の層の厚さの増加する方向とは反対の方向に増加し、前記第1の層の消衰係数kは、
0<k≦0.5
を満たし、光の波長をλ、前記第1の層の厚さが最も薄い位置と最も厚い位置との間における光路長の差をOPDとするとき、波長550nmの光に対して、
|OPD/λ|≦0.3
を満たすように、前記位相補償層の厚さが変化していることを特徴とする。

本発明の他の側面としての光学系は、光学素子と、前記光学フィルタとを有する。
本発明の他の側面としての撮像装置は、前記光学系と、前記光学系を介して形成された光学像を光電変換して画像データを出力する撮像素子とを有する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施形態において説明される。
本発明によれば、作製が容易であり、かつ透過率の異なる領域に対して高い反射防止性能を有する光学フィルタ、光学系、および、撮像装置を提供することができる。
実施例1における光学フィルタの概略図である。 実施例1における光学フィルタの分光透過率および分光反射率を示す図である。 実施例1における光学フィルタのアドミタンス軌道図である。 消衰係数を0.5としたときの光学フィルタのアドミタンス軌道図である。 実施例1における吸収層の消衰係数、吸収層の厚さ、および、平均反射率の関係図である。 実施例2における光学フィルタの概略図である。 実施例2における光学フィルタの分光透過率および分光反射率を示す図である。 実施例2における光学フィルタのアドミタンス軌道図である。 実施例3における光学フィルタの分光透過率および分光反射率を示す図である。 実施例3における光学フィルタのアドミタンス軌道図である。 実施例4における光学フィルタの概略図である。 実施例4における光学フィルタの分光透過率および分光反射率を示す図である。 実施例4における光学フィルタのアドミタンス軌道図である。 各実施例における吸収層の消衰係数の波長特性を示す図である。 各実施例における光学フィルタの透過率分布を示す図である。 実施例5における撮像装置の断面図である。 各実施例において、光吸収性を有する材料により形成された微粒子を分散させた樹脂により吸収層が形成されている場合を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
まず、図1を参照して、本発明の実施形態(実施例1)における光学フィルタの構成について説明する。図1(a)は、本実施形態の光学フィルタ100の概略図(断面図)である。光学フィルタ100は、基板1、中間反射防止層(中間層)2、吸収層(第1の層)3、および、表面反射防止層(第2の層)4を有する。すなわち光学フィルタ100において、基板1の面1a(第1の面)の上に、順に、中間反射防止層2、吸収層3、および、表面反射防止層4が形成されている。光学フィルタ100において、基板1の面1aとは反対側の面1b(第2の面)には、面1aと同様の前述の積層構造を設けるか、適宜反射防止膜を設けてもよい(不図示)。ここで、中間反射防止層2と表面反射防止層4はそれぞれ、1層以上からなる膜で構成されている。なお、屈折率の調整、反射防止帯域の拡大、入射角度依存性の低減、または、偏光依存性を低減するため、各反射防止層(中間反射防止層2または表面反射防止層4)の積層数を増やしても構わない。
図1(a)に示されるように、光学フィルタ100の透過率が連続的に変化する領域R1(面内方向(図1(a)の左右方向)における領域)において、吸収層3の厚さLT(図1(a)の上下方向における厚さ)は連続的に変化する。吸収層3は、透過率が一定である領域R2には形成されていない。一方、光学フィルタ100の全領域REにおいて、中間反射防止層2および表面反射防止層4は、略均一(均一または実質的に均一)な厚さを有する膜から構成される。ここで、略均一な厚さを有する膜は、積層材料の粒径や積層された層の密度に依存する微小な凹凸による厚さの変化を有する膜や、成膜回転軸を基準とした同一基板上の中心部分と端部分との回転半径の相違により意図せず成形される厚さの変化を有する膜を含む。
図1(b)は、光学フィルタ100の各領域における透過率分布を示す図であり、縦軸は透過率T、横軸は光学フィルタ100の領域(面内方向の位置)をそれぞれ示している。光学フィルタ100は、吸収層3の厚さに応じて透過率Tが変化するように構成され、吸収層3の厚さが連続的に変化することによりグラデーション型のNDフィルタを実現している。図1(b)に示されるように、吸収層3が厚くなるほど、透過率Tは低くなる。
図1(c)は、光学フィルタ100の光路長差の分布を示す図であり、縦軸は光路長差OPD、横軸は光学フィルタ100の領域(面内方向の位置)をそれぞれ示している。図1(c)において、光路長差OPDは、光学フィルタ100(基板1)の中心位置と周辺位置との間における光路長差である。光学フィルタ100は、吸収層3が厚さの分布を有するため、図1(c)に示されるように、光路長差OPDは領域(面内方向の位置)に応じて異なる。
通常、図1(a)に示されるように吸収層3の厚さを変化させてグラデーション型のNDフィルタ(光学フィルタ)を得る場合、吸収層3の厚さの変化に応じて反射率が大きく変化する。このため、NDフィルタの面内方向における全領域で反射率を低減することは困難である。しかし、本実施形態の光学フィルタ100では、空気側(表面反射防止層4側)から光を入射した場合、基板側(基板1の面1b側)から入射した場合のいずれでも、面内方向における全領域において反射率を低減することができる。
図2は、光学フィルタ100に対して垂直に光が入射する場合(垂直入射時)における分光透過率および分光反射率を示す図である。以降、本明細書中にて説明される分光透過率および分光反射率はそれぞれ、垂直入射時の特性である。図2は、波長550nmの光に関する光学濃度OD(Optical Density)が、0、0.1、0.3、1、2の領域に関する分光透過率および分光反射率をそれぞれ示している。図2において、縦軸は分光透過率(透過率T(%))または分光反射率(反射率R(%))、横軸は波長(nm)をそれぞれ示している。ここで、光学濃度ODは、透過率T(0≦T≦1)を用いて、以下の条件式(1)により定義される値である。
光学濃度OD=0の領域は、吸収層3の厚さが0の領域であり、空気側(表面側)から光が入射した場合の反射率Rairと基板側から光が入射した場合の反射率Rsubは互いに等しい。一方、光学濃度OD≠0の領域(OD=0.1、0.3、1、2)、すなわち吸収層3の厚さが0でない領域においては、空気側から光が入射した場合の反射率Rairと基板側から光が入射した場合の反射率Rsubは互いに異なる。これは、吸収層3がある場合、各界面におけるフレネル係数が入射方向に応じて異なるためである。
図2に示されるように、本実施形態の光学フィルタ100は、光学濃度OD、光の入射方向に依らず、低い反射率を実現している。以下、その理由について、アドミタンス軌道図を参照して説明する。アドミタンスとは、媒質中の磁場強度と電場強度との比で表される値であり、自由空間のアドミタンスYを単位とすると、媒質の屈折率は数値的にはアドミタンスと等値となる。以下、本明細書中では、屈折率はアドミタンスと等値であるとして扱う。また、アドミタンス軌道図とは、等価アドミタンスの概念を用いた膜特性を表現する図である。等価アドミタンスは、基板の上に膜を加えた系全体をそれと等価な特性を持つ1つの基板に置き換えた場合の等価基板のアドミタンスを指す。なお、等価アドミタンス、および、アドミタンス軌道図の詳細については、文献「李正中著, 株式会社アルバック訳,“光学薄膜と成膜技術”」に説明されている。
図3は、本実施形態における光学フィルタ100のアドミタンス軌道図である。図3(a)、(b)、(c)はそれぞれ、光学濃度OD=0、0.1、1の場合における空気側入射時と基板側入射時の等価アドミタンスを示している。まず、図3(a)の空気側入射時のアドミタンス軌道図を例として、図の見方を説明する。図3において、横軸はアドミタンスηの実数部Re(η)、縦軸はアドミタンスの虚数部Im(η)をそれぞれ示し、図中の×印は基板1のアドミタンス、○印は空気のアドミタンスをそれぞれ表している。ここでは、基板1に透明媒質を用いているため、基板1による光の吸収はない。基板1の屈折率をNsubとすると、基板1のアドミタンスηsub = Nsubとなる。ただし、本実施形態ではアドミタンスにおいては自由空間のアドミタンスYを単位としているため、数値的にはηsubとNsubとは互いに等しい(ηsub = Nsub)。一方、光の吸収がある場合、複素屈折率はN−ikとなり、その際のアドミタンスは、(N−ik)Yとなる。ここで、kは消衰係数である。この場合も、アドミタンスにおいて、自由空間のアドミタンスYを単位とすると、数値的にはアドミタンスと複素屈折率とは互いに等しい。
図3の光学フィルタ100は、基板1から順に、中間反射防止層2、吸収層3、および、表面反射防止層4を備えて構成されている。本実施形態において、中間反射防止層2は、膜21、22を備えて構成されている。吸収層3は、膜31を備えて構成されている。表面反射防止層4は、膜41、42、43を備えて構成されている。中間反射防止層2は、基板1と吸収層3との界面における反射を低減する機能を有する。表面反射防止層4は、吸収層3と空気との界面における反射を低減する機能を有する。
図3(a)の左側に描かれている軌道は、基板1に膜21、22、31、41、42、43を順に成膜した場合における等価アドミタンスの変化を示している。膜43(最終層)を成膜した場合の軌道の終点が最終的な等価アドミタンスを表しており、この等価アドミタンスと空気のアドミタンス(=1)により、フレネル係数および反射率を算出することができる。等価アドミタンスが空気のアドミタンスと等しい場合、反射率は0となる。基板側入射の場合、空気から順に、膜43、42、41、31、22、21が成膜された場合の等価アドミタンスを求めればよく、その場合、等価アドミタンスが基板のアドミタンスに等しいときに反射率は0となる。
図3(a)は、吸収層3(膜31)の厚さが0の場合を示しているが(従って、吸収層3による等価アドミタンスの変化はない)、吸収層3(膜31)の厚さが増加すると、アドミタンス軌道は図3(b)、(c)のように変化する。吸収層3の厚さが十分に厚い場合、図3(c)に示されるように空気側から光が入射したとき、基板1から吸収層3までの等価アドミタンスは、吸収層3の複素屈折率に略等しい。同様に、基板側から光が入射した場合、空気から吸収層3までの等価アドミタンスは、吸収層3の複素屈折率に略等しい。
従って、グラデーション型のNDフィルタ(光学フィルタ100)において、空気側から光が入射した場合、基板1から吸収層3までの等価アドミタンスは、図3(a)〜(c)の範囲内で変化する。これは、基板側から光が入射した場合も同様であり、空気から吸収層3までの等価アドミタンスも、図3(a)〜(c)の範囲内で変化する。
本実施形態において、光学濃度ODの相違による等価アドミタンスの変化を小さくするため、吸収層3の消衰係数kは、以下の条件式(2)を満たす。
0<k≦0.5 … (2)
これにより、例えば空気側から光が入射した場合、均一な厚さを有する表面反射防止層4を吸収層3(膜31)の上部に設けるだけの単純な構成でありながら、光学濃度(吸収層3の厚さ)に依らず低い反射率を実現することができる。同様に、基板側から光が入射した場合、均一な厚さを有する中間反射防止層2を吸収層3の下部に設けるだけの単純な構成でありながら、光学濃度に依らず低い反射率を実現することができる。従って、本実施形態の光学フィルタ100のような簡易な構成でありながら、光の入射方向に依らない優れた反射防止性能を得ることができる。
図4に、吸収層3(膜31)として消衰係数k=0.5の材料を用いた場合の光学フィルタのアドミタンス軌道図を示す。このとき、吸収層3が十分に厚い場合(図4(c))、基板1から吸収層3までの等価アドミタンスが吸収層3の複素屈折率に略等しい。吸収層3の厚さが0の場合(図4(a))と比較すると、等価アドミタンスは消衰係数k=0.5に相当する分だけ変化している。このような場合、吸収層3の厚さの変化による基板1から吸収層3までの等価アドミタンスの変化は図3に示す場合よりも大きくなっている。吸収層3の厚さの変化による基板1から吸収層3までの等価アドミタンスの変化は吸収層3の消衰係数が大きいほど大きい。すなわち、消衰係数が0.5よりもさらに大きくなると、吸収層3の厚さの変化による基板1から吸収層3までの等価アドミタンスの変化は、図4に示したものよりもさらに大きくなる。
図5は、光学濃度OD=1の場合における、吸収層3の消衰係数k、吸収層3の厚さ、および、平均反射率Raveの関係図である。ここで、平均反射率Raveは、波長400nmから700nmの範囲における空気側入射時の反射率と基板側入射時の反射率との平均値である。図5に示されるように、消衰係数kが小さいほど平均反射率Raveは小さくなる。従って、式(2)を満たすことで反射率を低減することができる。一方、消衰係数kが小さいほど、吸収層3は厚くなる。吸収層3が厚くなると、図1(c)に示される光路長差OPDが大きくなる。従って、反射率Rの低減、および、光路長差OPDの低減の両方の観点から、消衰係数kの範囲は以下の条件式(2a)の範囲を満たすことが好ましい。
0.05≦k≦0.35 … (2a)
なお、反射率の低減と光路長差の低減とを両立させるには、消衰係数kは、以下の条件式(3)を満たすことがより好ましい。
0.15≦k≦0.25 … (3)
また、吸収層3の厚さの変化により生じる、基板1から吸収層3までの等価アドミタンスの変化、および、空気から吸収層3までの等価アドミタンスの変化を小さくするには、波長550nmの光に対して、以下の条件式(4)、(5)を満たすことが好ましい。
|Re(ηair)/Y−Nabs|<0.25 … (4)
|Re(ηsub)/Y−Nabs|<0.25 … (5)
ここで、ηairは空気側から光が入射した場合における基板1から中間反射防止層2までの等価アドミタンス、ηsubは基板側から光が入射した場合における空気から表面反射防止層4までの等価アドミタンスである。また、Yは自由空間のアドミタンス、Nabsは吸収層3の屈折率である。
このように、等価アドミタンスηair、ηsubの実部(屈折率に相当)をNabsに近づけることで、吸収層3の厚さの変化による基板1から吸収層3までの等価アドミタンス、および、空気から吸収層3までの等価アドミタンスの変化を低減することができる。例えば、条件式(4)の左辺が0の場合、吸収層3の厚さが0の領域と吸収層3の厚さが十分に厚い領域との間の、基板1から吸収層3までの等価アドミタンスの差は、消衰係数kの差に相当する量に略等しい。条件式(4)を満たさない場合は、これに加えて、屈折率の不整合の項が増えるため、吸収層3の厚さの変化による等価アドミタンスの変化の差がさらに大きくなる。すなわち、反射率が大きくなる。これは、基板側から光が入射する場合も同様である。なお、反射率をさらに低減させるには、条件式(4)、(5)の左辺の値は、それぞれ、以下の条件式(6)、(7)を満たすことが好ましい。
|Re(ηair)/Y−Nabs|<0.15 … (6)
|Re(ηsub)/Y−Nabs|<0.15 … (7)
条件式(4)、(6)を満たすには、中間反射防止層2を構成する膜のうち少なくとも1層の屈折率Nが、波長550nmの光に対して、以下の条件式(8)、(9)を満たす膜材料を用いることが好ましい。
sub<N<Nabs(Nabs>Nsub) … (8)
sub>N>Nabs(Nabs<Nsub) … (9)
条件式(8)、(9)において、Nsubは基板1の屈折率である。
また、条件式(5)、(7)を満たすには、表面反射防止層4を構成する膜のうち少なくとも1層の屈折率Nが、波長550nmの光に対して、以下の条件式(10)を満たす膜材料を用いることが好ましい。
1<N<Nabs … (10)
条件式(8)、(9)、(10)を満たす膜材料を適切な厚さで成膜することにより、条件式(4)、(5)を満たすことができる。
次に、図6を参照して、本実施形態における別の光学フィルタの構成について説明する。図6(a)は、本実施形態(実施例2)における光学フィルタ200の構成図(断面図)である。図6(b)、(c)は、光学フィルタ200の透過率分布、および、光路長差の分布をそれぞれ示している。光学フィルタ200は、基板1、位相補償層5、中間反射防止層2、吸収層3、および、表面反射防止層4を有する。すなわち光学フィルタ200において、基板1の面1a(第1の面)の上に、順に、位相補償層5(基板1に隣接する位相補償層)、中間反射防止層2、吸収層3、および、表面反射防止層4が形成されている。光学フィルタ200は、位相補償層5を有する点で、光学フィルタ100とは異なる。
光学フィルタ200は、吸収層3の厚さの変化によりグラデーション型のNDフィルタを実現しているため、原理上、光路長差が発生する。そこで光学フィルタ200は、このような光路長差を補償するように構成されている。位相補償層5は、吸収層3の光路長差を補償するため、吸収層3の厚さの増加方向とは逆方向に厚さが増加する。すなわち、吸収層3が厚くなるにつれて、位相補償層5の厚さは薄くなる。これにより、吸収層3の厚さの変化による光路長差を補償することができる。
また、吸収層3と位相補償層5の複素屈折率は相違するため、吸収層3の厚さに依らず位相補償層5のアドミタンスと吸収層3のアドミタンスを一致させることは困難である。そのため、位相補償層5の厚さの変化によっても反射率は変化する。
位相補償層5を吸収層3よりも基板1に近い側に配置した場合、位相補償層5と吸収層3の厚さの変化による反射率の変化は、空気側から光が入射した場合に比べて基板側から光が入射した場合において大きくなる傾向がある。一方、吸収層3を位相補償層5よりも基板1に近い側に配置した場合、位相補償層5と吸収層3の厚さの変化による反射率の変化は、基板側から光が入射した場合に比べて空気側から光が入射した場合において大きくなる傾向がある。
このように、吸収層3と位相補償層5の厚さの変化による反射率の変化の傾向は、位相補償層5を配置する位置と光の入射方向によって異なる。一般に、基板側入射時の反射率を低減することは、空気側入射時の反射率を低減することに比べて容易である。従って、空気側から光が入射した時の反射率と基板側から光が入射した時の反射率をバランスよく低減するには、位相補償層5を基板1と吸収層3との間に配置することが好ましい。
加えて、図6に示した光学フィルタ200のように、位相補償層5を基板1に隣接する位置に配置する場合、基板1の屈折率Nsub、および、位相補償層5の屈折率Nは、波長550nmの光に対して、以下の条件式(11)を満たすことが好ましい。
|N−Nsub|≦0.1 … (11)
条件式(11)を満たす位相補償層5の材料を用いることにより、基板1と位相補償層5との界面における反射を実質的に無視することができる。従って、基板1と位相補償層5との間に余分な反射防止膜を用いることなく、光路長差OPDを補償することができる。
光学フィルタ200において、吸収層3の厚さが最も薄い位置と最も厚い位置との間における、光学フィルタ200の光路長差OPDが、波長550nmの光に対して以下の条件式(12)を満たすように、位相補償層5の厚さを変化させることが好ましい。
|OPD/λ|≦0.3 … (12)
式(12)において、λは光の波長である。条件式(12)を満たすことにより、図6(b)、(c)に示されるように、光学フィルタ200は吸収層3の厚さの変化により生じる透過率の変化を有しながら、光路長差OPDを十分小さい値に低減することができる。
次に、図11を参照して、本実施形態における別の光学フィルタの構成について説明する。図11(a)は、本実施形態(実施例4)における光学フィルタ400の構成図(断面図)である。図11(b)、(c)は、光学フィルタ400の透過率分布、および、光路長差の分布をそれぞれ示している。光学フィルタ400は、基板1、吸収層3、および、表面反射防止層4を有する。すなわち光学フィルタ400において、基板1の面1a(第1の面)の上に、順に、吸収層3、および、表面反射防止層4が形成されている。光学フィルタ400は、中間反射防止層2を有しない点で、光学フィルタ100とは異なる。
光学フィルタ100、200では、基板1と吸収層3と間のアドミタンスの不整合による界面反射を低減するため、中間反射防止層2を有している。一方、光学フィルタ400では、基板1と吸収層3との間のアドミタンスの不整合による界面反射を低減するため、基板1の屈折率Nsub、および、吸収層Nabsの屈折率Nは、波長550nmの光に対して、以下の条件式(13)を満たす。
|Nsub−Nabs|≦0.2 … (13)
条件式(13)を満たすことにより、基板1と吸収層3の屈折率(アドミタンスの実数部に相当)の不整合が低減されるため、基板1と吸収層3との間の界面反射を低減することができる。このような構成により、少ない積層数で高い反射防止性能を有するグラデーションNDフィルタを実現することができる。なお、吸収層3および表面反射防止層4は、光学フィルタ100、200の場合と同様の役割を有する。従って、光学フィルタ400の吸収層3および表面反射防止層4は、前述の各条件式を満たすことが好ましい。
本実施形態の光学フィルタにおいて、基板1は、ガラスやプラスチックなど使用波長において透明な材料を用いて作製すればよい。また、基板1は平板だけでなく、凸レンズや凹レンズなどでもよく、面の形状は曲面であってもよい。光学系のレンズ曲面に直接、本実施形態の光学フィルタを形成することにより、光学フィルタを配置するスペースを省くことができ、例えば撮像装置の小型化を実現することができる。
厚さの分布を有する吸収層3は、蒸着やスパッタリングにより形成することができる。蒸着やスパッタリングの際に任意の形状のマスクを用いることにより、任意の透過率分布を有する吸収層3を形成することができる。その他、めっき法やスピンコートなどのウェットプロセス法を用いてもよい。
吸収層3の材料は、条件式(2)で表される消衰係数kの条件を満たせばよく、例えば、酸素欠損型のTiO、Nb、Taが用いられる。また、NDフィルタの分光透過率の波長平坦性を得るため、使用波長帯域における消衰係数kの波長分散が正負で異なる材料を組み合わせてもよい。図14は、酸素欠損型のTiO、Taの消衰係数kの波長特性(波長分散特性)を示す図である。図14において、縦軸は消衰係数、横軸は波長(nm)をそれぞれ示している。図14からわかるように、消衰係数kは条件式(2)を満たしている。
また、吸収層3は、蒸着やスパッタリングによって形成される均一な膜に限定されない。図17に示されるように、光吸収性を有する材料により形成された微粒子132を樹脂131に分散させて吸収層3を形成することもできる。なお、図17は吸収層3の一部を拡大して示した図である。この場合、吸収層3の消衰係数は、吸収層3の吸光量と厚さから吸収係数α(λ)を算出し、この吸収係数から、α(λ)=4πk(λ)/λなる関係式を用いて求めることができる。このように得られた消衰係数が、上述の式(2)を満たせばよい。
グラデーション型のNDフィルタ(光学フィルタ)の透過率分布については、図15に示されるように、様々な形状を用いることができる。図15は、光学フィルタの透過率分布を示す図である。例えば、図15(a)、(b)に示されるように、同心円方向に透過率分布を形成することができる。また、図15(c)、(d)に示されるように、一方向に透過率が変化するように構成してもよい。これら以外にも、用途に応じて様々な透過率分布形状があるが、本実施形態は任意の透過率分布形状に対して適用可能である。
このように本実施形態の光学フィルタは、透過率Tが第1の方向に変化する領域を有する光学フィルタであって、第1の方向と直交する第2の方向に沿って、順に、基板1と、吸収層3と、表面反射防止層4とを有する。吸収層3の第2の方向における厚さLTは、第1の方向に変化する。そして吸収層3の消衰係数kは、前述の条件式(2)、より好ましくは条件式(2a)、さらに好ましくは条件式(3)を満たす。好ましくは、透過率Tが変化する領域は、透過率Tが第1の方向に連続的に変化する領域であり、吸収層3の厚さLTは、第1の方向に連続的に変化する。また好ましくは、第1の方向は、基板1の面内方向であり、第2の方向は、面内方向と直交する方向であり、消衰係数kは、550nmの波長を有する光が光学フィルタに入射する場合の値である。
好ましくは、吸収層3の厚さLは、透過率Tが変化する領域に対応して変化する。また好ましくは、光学フィルタは、透過率Tが変化する第1の領域(領域R)と、透過率Tが一定である第2の領域(領域R)を有する。吸収層3は、第1の領域に形成されており、第2の領域には形成されていない。また好ましくは、基板1と吸収層3との間に中間反射防止層2を有する。
以下、本実施形態の各光学フィルタに関し、各実施例において具体的に説明する。
まず、実施例1における光学フィルタ100について説明する。図1(b)に示されるように、本実施例の光学フィルタ100は、光学面内(面内方向)において、中心から周辺に向かって透過率が徐々に低下するグラデーション型のNDフィルタである。
表1は、光学フィルタ100を構成する各素子の特性を示す表である。
表1において、n、kはそれぞれ、波長550nmにおける屈折率および消衰係数である。dは膜21、22、31、41、42、43の厚さである。これらは、後述の表2、3、4についても同様である。
光学フィルタ100は、基板1から順に、中間反射防止層2、吸収層3、および、表面反射防止層4を有する。中間反射防止層2は、膜21、22の2層で構成されている。表面反射防止層4は、膜41、42、43の3層で構成されている。吸収層3は、膜31の1層で構成されており、本実施例では酸素欠損型のTiOが用いられる。波長550nmにおける酸素欠損型のTiOの消衰係数kは、表1に示されるように、0.2180である。
図2は、光学フィルタ100の分光透過率、および、分光反射率(Rair:空気側入射時の反射率、Rsub:基板側入射時の反射率)を示す図である。図2は、波長550nmの光に関し、光学濃度ODが0、0.1、0.3、1、2である位置における分光透過率および分光反射率をそれぞれ示している。吸収層3(膜31)の消衰係数kが条件式(2)を満たしているため、光学濃度ODに依らず、反射率Rair、Rsubともに低くなっている。
図3は、波長550nmの光に関し、光学フィルタ100のアドミタンス軌道図を示している。図3(a)、(b)、(c)はそれぞれ、光学濃度ODが0、0.1、1におけるアドミタンス軌道図である。吸収層3の消衰係数kが条件式(2)を満たしているため、光学濃度ODの違い(吸収層3の厚さの違い)による基板1から吸収層3までの等価アドミタンスの変化、および、空気から吸収層3までの等価アドミタンスの変化が小さい。
また、膜21、22として、条件式(8)を満たす材料を用い、基板1から中間反射防止層2までの等価アドミタンスが条件式(4)を満たすように厚さを調整している。これにより、光学濃度ODの違いによる基板1から吸収層3までの等価アドミタンスの変化の差を小さくすることができる。同様に、膜41、43として、条件式(10)を満たす材料を用い、空気から表面反射防止層4までの等価アドミタンスが条件式(5)を満たすように厚さを調整している。これにより、光学濃度ODの違いによる空気から吸収層3までの等価アドミタンスの変化の差を小さくすることができる。
次に、実施例2における光学フィルタ200について説明する。図6(a)に示されるように、光学フィルタ200は、基板1から順に、位相補償層5、中間反射防止層2、吸収層3、および、表面反射防止層4を有する。光学フィルタ200は、位相補償層5を有する点で、実施例1の光学フィルタ100とは異なる。
表2は、光学フィルタ200を構成する各素子の特性を示す表である。
本実施例において、位相補償層5は、基板1と同じ材料を用いているため、位相補償層5は反射特性に影響を与えない。このため、表2においては、位相補償層5を省略している。各反射防止層を構成する膜の積層数は、実施例1と同様である。本実施例において、吸収層3は酸素欠損型のTaを用いており、波長550nmにおける消衰係数kは、表2に示されるように、0.2880である。
図7は、光学フィルタ200の分光透過率、および、分光反射率(Rair:空気側入射時の反射率、Rsub:基板側入射時の反射率)を示す図である。図7は、波長550nmの光に関し、光学濃度ODが0、0.1、0.3、1、2である位置における分光透過率および分光反射率をそれぞれ示している。図8は、光学濃度ODが0.1の場合における、光学フィルタ200のアドミタンス軌道図を示している。実施例1と同様に、条件式(2)、(4)、(5)、(8)、(10)を満たしているため、光学濃度ODに依らず、反射率Rair、Rsubともに低くなっている。
次に、実施例3における光学フィルタについて説明する。表3は、本実施例の光学フィルタを構成する各素子の特性を示す表である。
本実施例の光学フィルタは、実施例1の光学フィルタ100と同様に、基板1から順に、中間反射防止層2、吸収層3、および、表面反射防止層4を有する。ただし本実施例の光学フィルタにおいて、中間反射防止層2は、膜21の1層のみで構成され、表面反射防止層4は膜41、42の2層で構成されている。基板1は、実施例1、2と異なり、屈折率1.518の透明ガラスを用いているが、中間反射防止層2を用いる構成であれば、基板1の屈折率は限定されるものではない。本実施例において、波長550nmにおける消衰係数kは、表3に示されるように、0.1090である。
図9は、本実施例の光学フィルタの分光透過率、および、分光反射率(Rair:空気側入射時の反射率、Rsub:基板側入射時の反射率)を示す図である。図9は、波長550nmの光に関し、光学濃度ODが0、0.1、0.3、1、2である位置における分光透過率および分光反射率をそれぞれ示している。図10は、光学濃度ODが0.1の場合における、本実施例の光学フィルタのアドミタンス軌道図を示している。実施例1、2と同様に、条件式(2)、(4)、(5)、(8)、(10)を満たしているため、光学濃度ODに依らず、反射率Rair、Rsubともに低くなっている。
次に、実施例4における光学フィルタ400について説明する。図11(a)に示されるように、光学フィルタ400は、基板1から順に、吸収層3および表面反射防止層4を有する。光学フィルタ400は、中間反射防止層2を含まない点で、実施例1〜3のそれぞれの光学フィルタとは異なる。
表4は、本実施例の光学フィルタ400を構成する各素子の特性を示す表である。
本実施例では、基板1の屈折率を吸収層3の屈折率に近づけることにより、基板1と吸収層3との間の界面反射を低減している。本実施例において、波長550nmにおける消衰係数kは、表4に示されるように、0.1947である。
図12は、光学フィルタ400の分光透過率、および、分光反射率(Rair:空気側入射時の反射率、Rsub:基板側入射時の反射率)を示す図である。図12は、波長550nmの光に関し、光学濃度ODが0、0.1、0.3、1、2である位置における分光透過率および分光反射率をそれぞれ示している。図13は、光学濃度ODが0.1の場合における、本実施例の光学フィルタのアドミタンス軌道図を示している。本実施例の光学フィルタ400は、条件式(2)、(5)、(10)、(13)を満たしているため、光学濃度ODに依らず、反射率Rair、Rsubともに低くなっている。
次に、図16を参照して、実施例5における撮像装置500について説明する。図16は、本実施例における撮像装置500の断面図である。撮像装置500は、撮像装置本体510と撮像装置本体510に着脱可能なレンズ装置520を備えて構成される。ただし本実施例は、これに限定されるものではなく、撮像装置本体とレンズ装置とが一体的に構成された撮像装置にも適用可能である。レンズ装置520は、複数の光学素子(レンズ群)522および絞りSPを有し、光学系(撮像光学系)を構成する。撮像装置本体510は、CMOSセンサなどの撮像素子512を有する。撮像素子512は、撮像面IPに配置され、光学系を介して形成された被写体像(光学像)を光電変換して画像データを出力する。
被写体像は、光学系を透過して、撮像面IPに結像する。本実施例において、絞りSP、または、絞りSPの前後のレンズ面のうち少なくとも1つの面に、実施例1〜4のいずれかの光学フィルタ(グラデーション型NDフィルタ)が設けられる。ただし、本実施例はこれに限定されるものではなく、光学フィルタを光学系の他のレンズ面に設けてもよい。
図16に示される光学系は、共軸回転対称光学系である。このような光学系では、図15(a)、(b)に示されるような同心円状の透過率分布を有する光学フィルタを用いることが好ましい。また、図1または図6に示されるように、光学フィルタの中心部に吸収層の厚さが0の領域を設けると、光学フィルタによる透過率の減少を抑制することができるため、好ましい。撮像装置500が位相差検出方式の自動焦点合わせ機構(AF機構)を有する場合、位相差検出に使用される光束の透過率が変化しないように、中心領域に吸収層の厚さが0の領域を設けることが好ましい。
光学面の中心からの距離r1、r2(r1<r2)における透過率をT(r1)、T(r2)とするとき、T(r1)≧T(r2)となるようなグラデーション型NDフィルタを配置すると、アポダイゼーション効果により品位の高いボケ像を得ることができる。また、絞りSPの前後に各実施例のグラデーション型NDフィルタを配置することにより、軸外光束に対しても有効にアポダイゼーション効果を得ることができ、画面全域に対して品位の高い画像が得られる。反対に、T(r1)≦T(r2)のような特性を有するグラデーション型NDフィルタを用いると、画像の周辺減光を補正することができる。
このような位置に光学フィルタを設けた場合、通常、反射光が迷光となりゴーストやフレアの原因となる。しかし、各実施例のグラデーション型NDフィルタの場合、透過率分布を有しつつ反射率を低減するため、像側および物体側の双方からの光に対してもゴーストやフレアを低減した高品位な像が得られる。なお、図16に示される断面図は一例であり、各実施例の光学フィルタは、1つの撮影光学系のレンズに限定されることなく、様々な光学系に適用することができる。
表5は、実施例1〜4における光学フィルタに関し、波長550nm、かつ垂直入射時における各パラメータの値を示している。なお、光学アドミタンスηの欄に記載されているiは虚数単位である。
各実施例の光学フィルタは、作成が容易であり、基板面内で透過率の異なる領域に対して、表面側および基板側からの入射光に対して高い反射防止効果を有し、ゴーストやフレアなどの発生を低減することができる。このため各実施例によれば、作製が容易であり、かつ透過率の異なる領域に対して高い反射防止性能を有する光学フィルタ、光学系(レンズ装置)、および、撮像装置を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
100、200、400 光学フィルタ
1 基板
3 吸収層(第1の層)

Claims (21)

  1. 透過率が第1の方向に変化する領域を有する光学フィルタであって、
    前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って、基板と第1の層と、第2の層を有し、
    前記第1の層の前記第2の方向における厚さは、前記第1の方向に変化し、
    前記第1の層の消衰係数k、基板側から光が入射した場合の空気から前記第2の層までの等価アドミタンスをη sub 、自由空間のアドミタンスをY 、前記第1の層の屈折率をN abs とするとき、波長550nmの光に対して、
    0.05≦k≦0.35
    |Re(η sub )/Y −N abs |<0.25
    なる条件式を満たすことを特徴とする光学フィルタ。
  2. 前記基板に隣接する位相補償層を更に有し、
    前記位相補償層の厚さは、前記第1の層の厚さの増加方向と逆方向に増加し、
    前記基板の屈折率をNsub、前記位相補償層の屈折率をNとするとき、波長550nmの光に対して、
    |N−Nsub|≦0.1
    を満たすことを特徴とする請求項1に記載の光学フィルタ。
  3. 透過率が第1の方向に変化する領域を有する光学フィルタであって、
    前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って順に、基板と、位相補償層と、第1の層と、第2の層を有し、
    前記第1の層の前記第2の方向における厚さは前記第1の方向に変化し、
    前記位相補償層の前記第2の方向における厚さは、前記第1の層の厚さの増加する方向とは反対の方向に増加し、
    前記第1の層の消衰係数、基板側から光が入射した場合の空気から前記第2の層までの等価アドミタンスをη sub 、自由空間のアドミタンスをY 、前記第1の層の屈折率をN abs とするとき、波長550nmの光に対して
    0<k≦0.5
    |Re(η sub )/Y −N abs |<0.25
    なる条件式を満たすことを特徴とする光学フィルタ。
  4. 前記位相補償層は、前記基板に隣接した位置に配置されており、
    前記基板の屈折率をNsub、前記位相補償層の屈折率をNとするとき、波長550nmの光に対して、
    |N−Nsub|≦0.1
    を満たすことを特徴とする請求項に記載の光学フィルタ。
  5. 光の波長をλ、前記第1の層の厚さが最も薄い位置と最も厚い位置との間における光路長の差をOPDとするとき、波長550nmの光に対して、
    |OPD/λ|≦0.3
    を満たすように、前記位相補償層の厚さが変化していることを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  6. 前記第2の層は、少なくとも2つの膜を含み、
    前記第2の層の前記第2の方向における厚さは一定であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  7. 記第2の層を構成する膜のうち少なくとも1つの膜の屈折率Nは、波長550nmの光に対して、
    1<N<Nabs
    を満たすことを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  8. 前記領域は、前記透過率が前記第1の方向に連続的に変化する領域であり、
    前記第1の層の厚さは、前記第1の方向に連続的に変化することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  9. 前記第1の方向は、前記基板の面内方向であり、
    前記第2の方向は、前記面内方向と直交する方向である、ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  10. 前記基板と前記第1の層との間に中間層を更に有する、ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  11. 空気側から光が入射した場合の前記基板から前記中間層までの等価アドミタンスをηai するとき、波長550nmの光に対して、
    |Re(ηair)/Y−Nabs|<0.25
    を満たすことを特徴とする請求項10に記載の光学フィルタ。
  12. 透過率が第1の方向に変化する領域を有する光学フィルタであって、
    前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って、基板と、中間層と、第1の層を有し、
    前記第1の層の前記第2の方向における厚さは、前記第1の方向に変化し、
    前記第1の層の消衰係数をk、空気側から光が入射した場合の前記基板から前記中間層までの等価アドミタンスをη air 、自由空間のアドミタンスをY 、前記第1の層の屈折率をN abs とするとき、波長550nmの光に対して、
    0.05≦k≦0.35
    |Re(η air )/Y −N abs |<0.25
    を満たすことを特徴とする光学フィルタ。
  13. 透過率が第1の方向に変化する領域を有する光学フィルタであって、
    前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って順に、基板と、位相補償層と、第1の層を有し、
    前記光学フィルタは前記基板と前記第1の層との間に中間層を更に有し、
    前記第1の層の厚さは前記第1の方向に変化し、
    前記位相補償層の厚さは、前記第1の層の厚さの増加する方向とは反対の方向に増加し、
    前記第1の層の消衰係数をk、空気側から光が入射した場合の前記基板から前記中間層までの等価アドミタンスをη air 、自由空間のアドミタンスをY 、前記第1の層の屈折率をN abs とするとき、
    0<k≦0.5
    |Re(η air )/Y −N abs |<0.25
    を満たすことを特徴とする光学フィルタ。
  14. 前記基板の屈折率をNsu するとき、前記中間層を構成する膜のうち少なくとも1つの層の屈折率Nは、波長550nmの光に対して、
    sub<N<Nab または、
    sub>N>Nab
    を満たすことを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  15. 前記基板の屈折率をNsu するとき、波長550nmの光に対して、
    |Nsub−Nabs|≦0.2
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  16. 前記第1の層は、同心円状の厚さの分布を有することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  17. 前記第1の層は、中心から周辺に向かって前記厚さが増加することを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  18. 前記基板は、曲面であることを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  19. 透過率が第1の方向に変化する領域を有する光学フィルタであって、
    前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って順に、基板と、位相補償層と、第1の層を有し、
    前記第1の層の厚さは前記第1の方向に変化し、
    前記位相補償層の厚さは、前記第1の層の厚さの増加する方向とは反対の方向に増加し、
    前記第1の層の消衰係数kは、
    0<k≦0.5
    を満たし、
    光の波長をλ、前記第1の層の厚さが最も薄い位置と最も厚い位置との間における光路長の差をOPDとするとき、波長550nmの光に対して、
    |OPD/λ|≦0.3
    を満たすように、前記位相補償層の厚さが変化していることを特徴とする光学フィルタ。
  20. 光学素子と、
    請求項1乃至19のいずれか1項に記載の光学フィルタと、を有することを特徴とする光学系。
  21. 請求項20に記載の光学系と、
    前記光学系を介して形成された光学像を光電変換して画像データを出力する撮像素子と、を有することを特徴とする撮像装置。
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