JP6892500B2 - 赤外線温度センサ - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1の赤外線温度センサは、赤外線検知素子に対応する導光域と温度補償素子に対応する遮光域を、略対称の形態にすることにより、赤外線の照射を除いて赤外線検知素子と温度補償素子が受ける熱エネルギーを同等にできる。これにより、特許文献1の赤外線温度センサは、赤外線の照射による熱エネルギーのみを正確に検知することを通じて、温度を正確に温度できる。
そこで、本発明は、従来の赤外線温度センサでは考慮されていない要素を加味することで、より高い精度で温度を検知できる赤外線温度センサを提供することを目的とする。
本発明の赤外線温度センサは、検知対象物から放射される赤外線が照射され、照射された赤外線を熱に変換する熱変換フィルムと、熱変換フィルムに対向して配置され、検知対象物から放射された赤外線が熱変換フィルムの一部に照射されるのを遮る遮光域と、検知対象物から放射される赤外線が照射される熱変換フィルム上の領域に保持された赤外線検知素子と、遮光域により赤外線が遮蔽された熱変換フィルム上の領域に保持された温度補償素子と、検知対象物から放射された赤外線を赤外線検知素子が配置された領域へ導く導光域と、外部からの導光域を介した熱変換フィルムへの通気を遮蔽し、かつ赤外線を透過させる遮蔽体と、を備える、ことを特徴とする。
そこで、本発明の赤外線温度センサは、導光域を介した外部からの通気を遮蔽し、かつ赤外線を導光域に透過させる。
第1形態は、ケースとは別体の遮蔽体がケースの所定位置に取り付けられる。
第2形態は、ケースが樹脂材料から一体的に形成されるとともに、遮蔽体がケースと一体をなしている。
また、本発明における遮蔽体は、導光域と遮光域を区画する成形体に一体的に設けてもよい。
このケースを備える赤外線温度センサは、導光域及び遮光域の少なくとも一方と素子収容室との間を連通する第1通気路と、導光域と遮光域との間を連通する第2通気路と、を備えることができる。
第2形態におけるより具体的なケースは、熱変換フィルムのおもて面側に設けられ、導光域と遮光域が設けられる第1ケースと、熱変換フィルムのうら面側に設けられ、うら面側に赤外線検知素子と温度補償素子を収容する素子収容室を熱変換フィルムとの間に有する第2ケースと、を備える。遮蔽体は、第1ケースと一体をなしている。
赤外線検知素子と温度補償素子は、熱変換フィルムのうら面側に保持されて素子収容室に収容される。
このケースを備える赤外線温度センサは、導光域及び遮光域の少なくとも一方と素子収容室との間を連通する第1通気路と、導光域と遮光域との間を連通する第2通気路と、を備える。
また、第2通気路は、熱変換フィルムの表裏を貫通して設けることができるし、又は、第1ケースと第2ケースを貫通して設けることもできる。
以下、添付図面に示す第1実施形態に係る赤外線温度センサ1に基づいて本発明を詳細に説明する。
赤外線温度センサ1(以下、単に温度センサ1)は、図1及び図2に示すように、第1ケース20と、第1ケース20のうら面側に組み付けられる第2ケース30と、第1ケース20と第2ケース30の間に保持される熱変換フィルム40と、それぞれが熱変換フィルム40に支持される赤外線検知素子43と温度補償素子45と、を備えている。
トナー定着器101は、定着手段としてのローラ102と、加圧手段としてのローラ103と、を備えている。なお、温度センサ1により加圧手段としてのローラ103の温度を検知することもできる。なお、本実施形態の温度センサ1において、検知対象物に対向する側をおもて面側と定義する。
以下、温度センサ1の要素を順に説明した後に、温度センサ1の特徴に言及する。
第1ケース20は、図1(a)〜(c)に示すように、矩形の平面形状を有する基部21と、基部21からおもて面側に向けて突出する外形が直方体状の胴部22と、を備えている。第1ケース20は、例えばアルミニウム、銅のように熱伝導率の高い金属材料により基部21と胴部22とが一体的に形成されている。ただし、高熱伝導率の金属材料は望ましい形態であるが、本発明はこれに限定されるものではない。第2ケース30も同様である。
キャビティ25は、おもて面側において、一部は上壁24に矩形状に開放される赤外線入射口29を介して上壁24を貫通するが、赤外線入射口29以外の部分は上壁24により閉塞されている。
また、キャビティ25は、上壁24から垂れ下がる仕切り26により2つの領域に区画される。一方の空間領域が導光域27をなし、他方の空間領域が遮光域28をなす。導光域27は、入射した赤外線が熱変換フィルム40まで通過するのを許容する。遮光域28は、上壁24に照射された赤外線及び導光域27に入射した赤外線が熱変換フィルム40に照射されるのを妨げる。仕切り26は導光域27に入射した赤外線が熱変換フィルム40に照射されるのを妨げる。ただし、仕切り26の先端と熱変換フィルム40の間には微小な隙間が設けられておりこの隙間が第2通気路48を構成する。
遮蔽体60は、赤外線を透過するが気流を遮蔽するフィルム状の部材であり、赤外線透過率の高い固体材料を用いることができる。典型的には、PPS(Poly Phenylene Sulfide:ポリフェニレンサルファイド樹脂)、PTFE(polytetrafluoroethylene:ポリテトラフルオロエチレン)などの樹脂材料を用いることができるが、Si単結晶、Ge単結晶などの単結晶材料も遮蔽体60として用いることができる。
遮蔽体60は、特定の波長の赤外線を透過する材料から構成されていてもよい。また、遮蔽体60がレンズを構成していてもよい。
遮蔽体60は、赤外線入射口29を封止できる形状及び寸法を有していればよく、例えば本実施形態のように赤外線入射口29の周囲を覆う形状及び寸法でよいが、上壁24の全域を覆う形状及び寸法を有していてもよい。このように遮蔽体60が赤外線入射口29を覆うように上壁24に設ける形態は、遮蔽体60の取付けが容易である。
第2ケース30は、図1及び図2に示すように、矩形の平面形状を有する基部31と、基部31からうら面側に向けて突出する素子収容部32と、を備えている。
基部31は、形状及び寸法が第1ケース20の基部21とほぼ同一に形成されている。そして、第1ケース20と第2ケース30は、基部21と基部31が互いの周縁が一致するように位置決めされ、熱変換フィルム40を間に挟んで気密に接合される。
第1ケース20と第2ケース30は、例えばかしめにより接合される。かしめによっても第1ケース20と第2ケース30は気密に接合できるが、基部21と基部31の境界部分に樹脂材料を埋めることにより、境界部分を封止する構造を備えることが好ましい。この樹脂材料として接着剤を用いることもできる。
熱変換フィルム40は、赤外線が照射されると赤外線が持つエネルギーを熱に変換し、変換された熱が赤外線検知素子43に伝達されることにより、赤外線検知素子43により温度が検知される。
熱変換フィルム40が第1ケース20と第2ケース30の間に保持されると、赤外線検知素子43と温度補償素子45は、図2(a)に示すように、第2ケース30の素子収容室33の内部に配置される。特に、本実施形態においては、赤外線検知素子43と温度補償素子45が、幅方向Wの中心である仕切り26を基準に線対称の位置に配置される。
また、熱変換フィルム40は、その厚さは任意であるが、赤外線吸収率を向上できること、及び、第1ケース20と第2ケース30の間に保持させる作業の際にしわが形成されるのを防ぐこと、を考慮すると、5〜50μm程度の厚さにすることが好ましい。
赤外線検知素子43は、検知対象物であるローラ102の表面から放射された赤外線が熱変換フィルム40に吸収されて生ずる熱による温度上昇を検知し、温度補償素子45は雰囲気温度を検知する。
赤外線検知素子43及び温度補償素子45としては、小型の例えば薄膜サーミスタ、白金温度センサ等の温度係数を持つ抵抗体を広く使用できる。
赤外線検知素子−温度補償素子=
(「直接輻射」+「熱伝導」+「対流」+「再輻射」)−(「熱伝導」+「対流」+「再輻射」)
この時、検知対象物からの熱影響の内、赤外線検知素子43と温度補償素子45の影響の差は、赤外線の「直接輻射」のみとなり、検知対象物から発せられる赤外線を正確に検知できる。ただし、赤外線検知素子43における「熱伝導」+「対流」+「再輻射」による熱影響と、温度補償素子45による「熱伝導」+「対流」+「再輻射」における熱影響が同じであることが前提となる。
したがって、この赤外線検知素子43と温度補償素子45における熱伝導、対流及び再輻射による熱影響を同じにすることが望まれる。
温度センサ1は、図1に示すように、第1ケース20と第2ケース30が、基部21と基部31が互いの周縁が一致するように位置決めされ、熱変換フィルム40を介して気密に接合される。この接合部分により第1ケース20と第2ケース30の内部が外部に対して封止され、内部と外部の間のエアの流通が阻止される。
ローラ102から放射される赤外線は温度センサ1の特に第1ケース20に照射されるが、赤外線入射口29に対応する領域に照射された赤外線は遮蔽体60を透過して、導光域27に進入し、さらに導光域27を通過した後に導光域27に対応する熱変換フィルム40の領域に照射される。導光域27に進入した赤外線は、仕切り26に遮られるので、遮光域28に進入することができない。
一方、第1ケース20の上壁24に照射された赤外線は上壁24を透過することができないので、遮光域28に赤外線が進入することはない。
次に、図3を参照して、温度センサ1が奏する作用及び効果を説明する。
温度センサ1は、おもて面側を向いている赤外線入射口29が遮蔽体60で封止されているので、画像形成装置の内部にファンによる気流及び対流による気流Fによる外乱が生じる環境下に置かれても、赤外線入射口29から気流Fが導光域27に進入するのを防ぐことができる。しかも、温度センサ1は、導光域27、遮光域28及び素子収容室33が温度センサ1の外部に対して気密に保たれているので、導光域27、遮光域28及び素子収容室33にも気流Fが進入することがない。
したがって、温度センサ1によれば、気流Fなどの外乱により温度センサ1の内部の温度が不均一になるのを抑えることができる。
常温T1であった温度センサ110の全体が均一な温度T2まで温まったときの、導光域27と遮光域28の合計の体積をV21とし、素子収容室33の体積をV22とする。シャルルの法則により、体積V12に対する体積V22の体積増加よりも体積V11に対する体積V21の体積増加の方が大きいので、図3(b)に示すように、熱変換フィルム40は素子収容室33に向けて湾曲する。
次に、図4を参照して本発明の第2実施形態に係る赤外線温度センサ2を説明する。
赤外線温度センサ2は、基本的な構成が温度センサ1と一致するが、熱変換フィルム40の湾曲を防止する具体的な解決手段が温度センサ1と相違する。そこで、以下では温度センサ1との相違点を中心に赤外線温度センサ2を説明する。なお、赤外線温度センサ2において温度センサ1と同じ構成要素については温度センサ1と同じ符号を図面に付してその説明を省略することがある。
次に、図5及び図6を参照して本発明の第3実施形態に係る赤外線温度センサ3を説明する。
赤外線温度センサ3も基本的な構成が温度センサ1と一致するが、装置内に生ずる対流及びファンの回転による気流に対する具体的な解決手段が相違する。なお、赤外線温度センサ3において温度センサ1と同じ構成要素については温度センサ1と同じ符号を図面に付してその説明を省略することがある。
区画成形体50は、図5及び図6に示されるように、直方体状の外形を有し、外周をなす側壁51を備える。また、区画成形体50は、側壁51に取り囲まれ、かつ区画壁52により区画される第1空隙53と第2空隙54を備えている。第1空隙53と第2空隙54は、高さ方向(胴部22内に配置された状態では前後方向)に貫通し、区画壁52を基準にしてほぼ対称の形態をなしている。側壁51は、第1空隙53に対応する部分が、第2空隙54に対応する部分よりも前方に向けて突出している。
また、区画成形体50は、第1空隙53に対応する領域に遮蔽体60を備える。遮蔽体60は、区画成形体50と一体的に成形されてもよいし、区画成形体50と別体として成形された後に区画成形体50の当該位置に組み付けられてもよい。いずれにしても遮蔽体60は、構造上は区画成形体50と一体をなしている。
この樹脂材料として赤外線吸収率の高い樹脂材料で形成すれば、第1ケース20の胴部22に配置することで、胴部22の内壁面から反射する赤外線、及び、加熱された胴部22から発せられる赤外線による影響が赤外線検知素子43及び温度補償素子45に及ぶのを回避又は抑制できる。
また、赤外線温度センサ3は、区画成形体50と遮蔽体60が一体化されているので、区画成形体50を組み付けるだけで所望する位置に遮蔽体60を装着できる。
次に、図7及び図8を参照して本発明の第4実施形態に係る赤外線温度センサ4を説明する。
赤外線温度センサ4は、温度センサ1〜3に比べて小型化することを目的として作製されており、第1ケース120及び第2ケース130はともに板金加工により形成される。
第1ケース120は、図7に示すように、ケース基部121のおもて面211から突出する遮光ドーム122と、遮光ドーム122と幅方向Wに隣接して設けられ、平面視した開口形状が矩形の赤外線入射口129と、を備えている。
ケース基部121は、おもて面211の開口である赤外線入射口129からうら面212までが貫通することにより、赤外線入射口129に連なる導光域127を備える。
赤外線入射口129及び導光域127は、平面視した形状が矩形をなしているが、遮光ドーム122の遮光域128を平面視した形状と相似形をなしている。
図8に示すように、導光域127と遮光域128の境界部分には、側壁123の裾の部分が導光域127と遮光域128を区画する仕切り152として機能しており、この仕切り152により、導光域127に入射した赤外線が遮光域128に照射されるのを遮る。図中の下端である仕切り152の先端は熱変換フィルム40と微小な間隔が設けられている。
本実施形態において、遮光域128と導光域127は、容積が同等に形成されている。
また、素子収容ドーム132は、図8に示すように、素子収容室133の内部に、熱変換フィルム40に保持される赤外線検知素子43及び温度補償素子45が配置される。
例えば、第1実施形態〜第4実施形態は遮蔽体60が熱変換フィルム40から離れた導光域27の先端に設けられる例を示しているが、本発明はこれに限らない。
本発明は、例えば図9(a)に示すように、導光域27の先端から離れ、熱変換フィルム40から所定の間隔だけ離れた位置であって、導光域27の内部に遮蔽体60を設けてもよく、この形態においても外乱の影響を抑えることができる。
本発明は、例えば図9(b)に示すように、遮光域28に対応する位置だけに第1通気路47を設けてもよい。この形態によっても、導光域27、遮光域28及び素子収容室33の3つの空間の圧力を等しくできる。
本発明は、例えば図9(c)に示すように、第1通気路47を熱変換フィルム40ではなく第1ケース120と第2ケース30を貫通して設けてもよく、この形態によっても導光域27、遮光域28及び素子収容室33の3つの空間の圧力を等しくできる。
また、図示を省略するが、第2通気路48は、仕切り26と熱変換フィルム40の間ではなく、仕切り26の表裏を貫通するように設けることもできる。
例えば図10(a)に示すように、熱変換フィルム40のおもて面の側に赤外線検知素子43と温度補償素子45を設ける。加えて、素子収容室33を形成する第2ケース130の代わりに、偏平な金属製の背板35を熱変換フィルム40のうら面側に対向して設けることで、熱変換フィルム40を第1ケース120と背板35で支持してもよい。この背板35は、熱変換フィルム40と接しているために、熱変換フィルム40が湾曲するのを阻止できる。また、この背板35は、赤外線が熱変換フィルム40を透過して外部に放射されることにより熱変換効率が低下するのを阻止する。
例えば図10(b)に示すように、遮蔽体60が第1ケース20と一体をなす第2形態を適用できる。この第2形態は、赤外線を透過できる樹脂材料により遮蔽体60を含めて第1ケース20を一体成形する。なお、第2ケース30は金属材料で構成されてもよいし、樹脂材料で構成されてもよい。
図10(b)の例は遮光域28を確保するために、赤外線入射口29に対応する部分を除いて、赤外線の透過を阻止する材料又は赤外線を反射させる材料からなる赤外線不透過膜61を側壁23及び上壁24に設ける。なお、図10(b)において、太い線の部分が赤外線不透過膜61を示している。赤外線の透過を阻止する材料としては、金属、樹脂、セラミックスなどから適宜選択できる。
第一機能の具体例として、フレネルレンズを採用できる。フレネルレンズは表裏の一方の面に複数の同心円状の溝が刻まれ、他方の面は平坦面とされている。赤外線検知素子43に対向する側に同心円状の溝の形成面を配置し、熱源としてのローラ102に対向する側に平坦面を配置すれば、赤外線が平行光線束として導光域27を通過して熱変換フィルムに照射される。これにより、導光域27に入射した赤外線が側壁23の内面から吸収されるのを抑制できるので、高い精度で温度を検知できる。
20 第1ケース
21 基部
22 胴部
23 側壁
24 上壁
25 キャビティ
27 導光域
28 遮光域
29 赤外線入射口
30 第2ケース
32 素子収容部
33 素子収容室
34 底床
35 背板
40 熱変換フィルム
43 赤外線検知素子
45 温度補償素子
47 第1通気路
48 第2通気路
50 区画成形体
51 側壁
52 区画壁
53 第1空隙
54 第2空隙
60 遮蔽体
101 トナー定着器
102,103 ローラ
120 第1ケース
121 ケース基部
122 遮光ドーム
123 側壁
124 上壁
127 導光域
128 遮光域
129 赤外線入射口
130 第2ケース
131 カバー基部
132 素子収容ドーム
133 素子収容室
152 区画壁
Claims (14)
- 検知対象物から放射される赤外線に応じて、前記検知対象物の温度を非接触で検知する赤外線温度センサであって、
前記検知対象物から放射される前記赤外線が照射され、照射された前記赤外線を熱に変換する熱変換フィルムと、
前記熱変換フィルムに対向して配置され、前記検知対象物から放射された前記赤外線が前記熱変換フィルムの一部に照射されるのを遮る遮光域と、
前記検知対象物から放射される前記赤外線が照射される前記熱変換フィルム上の領域に保持された赤外線検知素子と、
前記遮光域により前記赤外線が遮蔽された前記熱変換フィルム上の領域に保持される温度補償素子と、
前記検知対象物から放射された前記赤外線を前記赤外線検知素子が配置された前記領域へ導く導光域と、
外部からの前記導光域を介した前記熱変換フィルムへの通気を遮蔽し、かつ前記赤外線を透過させる遮蔽体と、
前記熱変換フィルムのおもて面側に設けられ、前記検知対象物から放射される前記赤外線が入射する赤外線入射口を有する前記導光域と前記遮光域が仕切りを隔てて設けられる第1ケースと、
前記第1ケースにおける前記熱変換フィルムのおもて面と前記仕切りとの間に設けられる、前記導光域と前記遮光域とを繋ぐ第2通気路と、
を備え、
前記遮蔽体は、前記赤外線入射口を外側から覆って封止するように前記第1ケースに固定され、外部からの前記導光域を介した前記熱変換フィルムへの通気を遮蔽するが前記赤外線は透過させる、
ことを特徴とする赤外線温度センサ。 - 前記遮蔽体は、
前記赤外線を透過する前記第1ケースとは別体のフィルム状素材からなり、前記熱変換フィルムから所定の間隔を隔てた前記導光域に設けられる、
請求項1に記載の赤外線温度センサ。 - 検知対象物から放射される赤外線に応じて、前記検知対象物の温度を非接触で検知する赤外線温度センサであって、
前記検知対象物から放射される前記赤外線が照射され、照射された前記赤外線を熱に変換する熱変換フィルムと、
前記熱変換フィルムに対向して配置され、前記検知対象物から放射された前記赤外線が前記熱変換フィルムの一部に照射されるのを遮る遮光域と、
前記検知対象物から放射される前記赤外線が照射される前記熱変換フィルム上の領域に保持された赤外線検知素子と、
前記遮光域により前記赤外線が遮蔽された前記熱変換フィルム上の領域に保持される温度補償素子と、
前記検知対象物から放射された前記赤外線を前記赤外線検知素子が配置された前記領域へ導く、前記赤外線の入射口を備える導光域と、
外部からの前記導光域を介した前記熱変換フィルムへの通気を遮蔽し、かつ前記赤外線を透過させる遮蔽体と、
前記熱変換フィルムを保持するとともに、前記導光域と前記遮光域が設けられるケースと、を備え、
前記ケースは、
前記熱変換フィルムのおもて面側に設けられ、前記導光域と前記遮光域が設けられる第1ケースと、
前記熱変換フィルムのうら面側に設けられ、前記うら面側に前記赤外線検知素子と前記
温度補償素子を収容する素子収容室を前記熱変換フィルムとの間に有する第2ケースと、
を備え、
前記遮蔽体は、
前記導光域と前記遮光域を区画する成形体に一体的に設けられる、
ことを特徴とする赤外線温度センサ。 - 前記赤外線検知素子と前記温度補償素子は、前記熱変換フィルムの前記うら面側に保持されて前記素子収容室に収容され、
前記導光域及び前記遮光域の少なくとも一方と前記素子収容室との間を連通する第1通気路と、
前記導光域と前記遮光域との間を連通する第2通気路と、を備える、
請求項3に記載の赤外線温度センサ。 - 検知対象物から放射される赤外線に応じて、前記検知対象物の温度を非接触で検知する赤外線温度センサであって、
前記検知対象物から放射される前記赤外線が照射され、照射された前記赤外線を熱に変換する熱変換フィルムと、
前記熱変換フィルムに対向して配置され、前記検知対象物から放射された前記赤外線が前記熱変換フィルムの一部に照射されるのを遮る遮光域と、
前記検知対象物から放射される前記赤外線が照射される前記熱変換フィルム上の領域に保持された赤外線検知素子と、
前記遮光域により前記赤外線が遮蔽された前記熱変換フィルム上の領域に保持される温度補償素子と、
前記検知対象物から放射された前記赤外線を前記赤外線検知素子が配置された前記領域へ導く導光域と、
前記熱変換フィルムのおもて面側に設けられる、赤外線を透過する樹脂材料製の第1ケースと、を備え、
前記遮光域に対応する部位は赤外線不透過膜が設けられる、
ことを特徴とする赤外線温度センサ。 - 前記熱変換フィルムを保持するとともに、前記導光域と前記遮光域が設けられるケースを備え、
前記ケースは、
前記熱変換フィルムのおもて面側に設けられ、前記導光域と前記遮光域が設けられる前記第1ケースと、
前記熱変換フィルムのうら面側に設けられ、前記うら面側に前記赤外線検知素子と前記温度補償素子を収容する素子収容室を前記熱変換フィルムとの間に有する第2ケースと、
を備え、
前記赤外線検知素子と前記温度補償素子は、前記熱変換フィルムの前記うら面側に保持されて前記素子収容室に収容され、
前記導光域及び前記遮光域の少なくとも一方と前記素子収容室との間を連通する第1通気路と、
前記導光域と前記遮光域との間を連通する第2通気路と、を備える、
請求項5に記載の赤外線温度センサ。 - 前記第1通気路は、
前記導光域と前記遮光域の仕切りに設けられるか、又は、
前記導光域と前記遮光域の前記仕切りと前記熱変換フィルムとの間に設けられる、
請求項4又は請求項6に記載の赤外線温度センサ。 - 前記熱変換フィルムのうら面側に設けられ、前記うら面側に前記赤外線検知素子と前記温度補償素子を収容する素子収容室を前記熱変換フィルムとの間に有する第2ケースを備える、
請求項1または請求項2に記載の赤外線温度センサ。 - 前記第2通気路は、
前記熱変換フィルムの表裏を貫通して設けられるか、又は、
前記第1ケースと前記第2ケースを貫通して設けられる、
請求項4又は請求項6に記載の赤外線温度センサ。 - 前記熱変換フィルムのおもて面に臨む前記導光域と前記遮光域を合わせた体積と、前記熱変換フィルムのうら面に臨む前記素子収容室の体積と、が均等である、
請求項8に記載の赤外線温度センサ。 - 前記第1ケースは、
おもて面及びうら面を有するケース基部と、前記ケース基部の前記おもて面及び前記うら面を貫通して形成される前記導光域と、前記ケース基部の前記おもて面の側から立ち上がる遮光ドームの内部に形成される前記遮光域と、を有する、
請求項1又は請求項6に記載の赤外線温度センサ。 - 前記熱変換フィルムのうら面側に、前記熱変換フィルムと対向するように設けられる偏平な第2ケースと、を備える、
請求項1又は請求項5に記載の赤外線温度センサ。 - 前記第1ケースと前記第2ケースとが互いに突き合わされる境界部分を気密に封止する封止構造を備える、
請求項8又は請求項12に記載の赤外線温度センサ。 - 前記遮蔽体は、光学的機能を有し、
前記光学的機能は、レンズ機能又はフィルタ機能である、
請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の赤外線温度センサ。
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