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JP6716318B2 - 測距装置および産業用ロボット - Google Patents

測距装置および産業用ロボット Download PDF

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Description

本発明は、測距装置および産業用ロボットに関する。
産業用ロボットでは、制御部は、計測により得られた対象物までの距離に基づいて、ロボットアームなどの可動部を対象物に近接させる制御を行う。対称物までの距離を測定する方法としては、例えば、以下の特許文献1,2に開示されている。
特開2001−337165号公報 特開平8−105712号公報
しかし、従来の測距方法では、対称物までの距離が遠すぎたり、近すぎたりした場合には、測距精度が落ちて、ロボットアームなどの可動部を対象物に精度良く近接させることが困難となる場合がある。対称物までの距離に依って測距精度が大幅に変動することを抑制することの可能な測距装置およびそれを備えた産業用ロボットを提供することが望ましい。
本発明の一実施の形態の第1の測距装置は、三角測距方式により第1距離を得るとともに、TOF(Time Of Flight)方式により第2距離を得る計測部と、計測部で得られた第1距離および第2距離の少なくとも一方に基づいて第1距離および第2距離のいずれかを選択する選択部とを備えている。選択部は、第1距離および第2距離の少なくとも一方が時間的に徐々に短くなっていく傾向にある場合に、第1距離および第2距離の差分値が所定の閾値を上回ったときには、選択する距離を、第2距離から第1距離に変更する。選択部は、第1距離および第2距離の少なくとも一方が時間的に徐々に長くなっていく傾向にある場合に、差分値が所定の閾値を上回ったときには、選択する距離を、第1距離から第2距離に変更する。
本発明の一実施の形態の第2の測距装置は、三角測距方式により第1距離を得るとともに、TOF(Time Of Flight)方式により第2距離を得る計測部と、計測部の位置情報もしくはその位置情報に対応する対応情報に基づいて第1距離および第2距離のいずれかを選択する選択部とを備えている。選択部は、位置情報もしくは対応情報が時間的に徐々に対象物に近づいていく傾向にある場合に、第1距離および第2距離の差分値が所定の閾値を上回ったときには、選択する距離を、第2距離から第1距離に変更する。選択部は、位置情報もしくは対応情報が時間的に徐々に対象物から遠ざかっていく傾向にある場合に、差分値が所定の閾値を上回ったときには、選択する距離を、第1距離から第2距離に変更する。
本発明の一実施の形態の第1の産業用ロボットは、制御信号に基づいて変位する可動部と、可動部に固定された測距部とを備えている。この産業用ロボットに設けられた測距部は、上記の第1の測距装置と同一の構成要素を備えている。
本発明の一実施の形態の第2の産業用ロボットは、制御信号に基づいて変位する可動部と、可動部に固定された測距部とを備えている。この産業用ロボットに設けられた測距部は、上記の第2の測距装置と同一の構成要素を備えている。
本発明の一実施の形態の第1および第2の測距装置ならびに第1および第2の産業用ロボットでは、三角測距方式により得られた第1距離、およびTOF方式により得られた第2距離の少なくとも一方、または、計測部の位置情報もしくはその位置情報に対応する情報に基づいて第1距離および第2距離のいずれかが選択される。これにより、三角測距方式およびTOF方式のいずれか一方の測距精度が大幅に低下する前に、高い測距精度を維持可能な方式の距離情報を選択することができる。
本発明の一実施の形態の第1および第2の測距装置ならびに第1および第2の産業用ロボットによれば、三角測距方式およびTOF方式のいずれか一方の測距精度が大幅に低下する前に、高い測距精度を維持可能な方式の距離情報を選択することができるようにしたので、対称物までの距離に依って測距精度が大幅に変動することを抑制することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る測距装置の概略構成の一例を表す図である。 図1の測距装置における三角測距の概略構成の一例を表す図である。 図2の受光素子での検出結果の一例を表す図である。 図1の測距装置におけるTOFによる測距の一例を表す図である。 図1の測距装置における三角測距の一例を表す図である。 図5の受光素子での検出結果の一例を表す図である。 三角測距方式とTOF方式の測距精度の一例を表す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る測距装置の概略構成の一例を表す図である。 図8の測距装置における投光、受光の波形の一例を表す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る産業用ロボットの概略構成の一例を表す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行います。

1.第1の実施の形態(測距装置)
2.第2の実施の形態(測距装置)
3.第3の実施の形態(産業用ロボット)
4.変形例

<1.第1の実施の形態>
[構成]
最初に、本発明の第1の実施の形態の測距装置1について説明する。測距装置1は、三角測距方式により対象物TGまでの距離D1(第1距離)を得るとともに、TOF(Time Of Flight)方式により対象物TGまでの距離D2(第2距離)を得る。つまり、測距装置1は、2種類の測距方式(三角測距方式,TOF)で、対象物TGまでの距離を同時に計測する。測距装置1は、得られた距離D1,D2の少なくとも一方、または、測距装置1の位置情報Daもしくはその位置情報Daに対応する情報Dbに基づいて、距離D1,D2のいずれかを選択する。測距装置1は、選択した距離だけを外部に出力するか、または、いずれを選択したかがわかるようにして、距離D1,D2の双方を外部に出力する。測距装置1は、例えば、いずれを選択したかを示す情報(例えばフラグ)とともに距離D1,D2の双方を外部に出力する。出力する順番によっていずれを選択したかがわかるように規則が決められている場合には、測距装置1は、例えば、その規則に従った順番で、距離D1,D2を順次、外部に出力する。
図1は、測距装置1の概略構成の一例を表したものである。測距装置1は、2つの受光デバイス10,20と、2つの投光デバイス30,40とを備えている。一組の受光デバイス10および投光デバイス30は、三角測距方式によって対象物TGまでの距離を計測するための三角測距光学系である。一組の受光デバイス20および投光デバイス40は、TOF方式によって対象物TGまでの距離を計測するためのTOF光学系である。
受光デバイス10は、例えば、受光レンズ11と、受光素子12(第1受光素子)と、信号処理部13とを有している。受光素子12は、後述の受光素子22とは別個の受光素子である。受光レンズ11は、投光デバイス30から発せられた投光L1のうち、対象物TGで反射(もしくは拡散反射)された光(反射光L3)を集光して、受光素子12の光入射面に入射させる。受光素子12は、受光レンズ11を介して、投光デバイス30から出射された光(投光L1)の反射光L3を受光する。受光素子12は、受光レンズ11を経由して入射した光(反射光L3)を離散的にサンプリングすることにより検出データを生成し、信号処理部13に出力する。受光素子12は、例えば、一列に並んだ複数の光電変換素子によって構成されたラインセンサ、または、行列状に並んだ複数の光電変換素子によって構成されたイメージセンサによって構成されている。イメージセンサは、例えば、CCD(charge Coupled Device)イメージセンサや、または、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサである。信号処理部13は、受光素子12で生成された検出データに対して所定の処理を行うことにより、制御部50で処理可能な形式の受光データIaを生成し、制御部50へ出力する。
受光デバイス20は、例えば、受光レンズ21と、受光素子22(第2受光素子)と、信号処理部23とを有している。受光レンズ21は、投光デバイス40から発せられた投光L2のうち、対象物TGで反射(もしくは拡散反射)された光(反射光L4)を集光して、受光素子22の光入射面に入射させる。受光素子22は、受光レンズ21を介して、投光デバイス40から出射された光(投光L2)の反射光L4を受光する。受光素子22は、受光レンズ21を経由して入射した光(反射光L4)を離散的にサンプリングすることにより検出データを生成し、信号処理部23に出力する。受光素子22は、例えば、フォトダイオードによって構成されている。受光素子22は、例えば、一列に並んだ複数の光電変換素子によって構成されたラインセンサ、または、行列状に並んだ複数の光電変換素子によって構成されたイメージセンサによって構成されていてもよい。信号処理部23は、受光素子22で生成された検出データに対して所定の処理を行うことにより、制御部50で処理可能な形式の受光データIbを生成し、制御部50へ出力する。
投光デバイス30は、例えば、駆動回路31と、投光素子32(第1投光素子)と、投光レンズ33とを有している。駆動回路31は、制御部50から入力された制御信号Saに基づいて、投光素子32の発光を制御する。駆動回路31は、例えば、制御信号Saに基づいて、計測期間中に連続発光させる信号電圧(連続駆動信号)を投光素子32に出力する。駆動回路31は、例えば、制御信号Saに基づいて、計測期間中に点滅発光させる信号電圧(パルス駆動信号)を投光素子32に出力してもよい。投光素子32は、後述の投光素子42とは別個の投光素子である。
投光素子32は、駆動回路31から入力された信号電圧に基づいて投光L1を生成し、出力する。投光素子32は、駆動回路31から連続駆動信号が入力された場合には、連続発光を行う。投光素子32は、駆動回路31からパルス駆動信号が入力された場合には、点滅発光を行う。投光素子32は、例えば、LED(light emitting diode;発光ダイオード)やLD(Laser Diode;半導体レーザ)などの半導体光源によって構成されている。投光素子32は、可視領域、近赤外領域または赤外領域の発光波長の投光L1を発する。投光素子32は、受光デバイス10に入射するノイズ光の主な波長帯とは異なる波長帯の投光L1を発することが好ましい。このようにした場合には、受光デバイス10に対してバンドパスフィルタを設けることにより、受光素子12に反射光L3を選択的に入射させることが可能となる。投光レンズ33は、例えば、投光素子32から発せられた投光L1を、ほぼ平行光にして、対象物TGに照射させる。
投光デバイス40は、例えば、駆動回路41と、投光素子42(第2投光素子)と、投光レンズ43とを有している。駆動回路41は、制御部50から入力された制御信号Sbに基づいて、投光素子42の発光を制御する。駆動回路41は、例えば、制御信号Sbに基づいて、計測期間中に連続発光させる信号電圧(連続駆動信号)を投光素子42に出力する。駆動回路41は、例えば、制御信号Sbに基づいて、計測期間中に点滅発光させる信号電圧(パルス駆動信号)を投光素子42に出力してもよい。
投光素子42は、駆動回路41から入力された信号電圧に基づいて投光L2を生成し、出力する。投光素子42は、駆動回路41から連続駆動信号が入力された場合には、連続発光を行う。投光素子42は、駆動回路41からパルス駆動信号が入力された場合には、点滅発光を行う。投光素子42は、例えば、LEDやLDなどの半導体光源によって構成されている。投光素子42は、可視領域、近赤外領域または赤外領域の発光波長の投光L2を発する。投光素子42は、受光デバイス20に入射するノイズ光の主な波長帯とは異なる波長帯の投光L2を発することが好ましい。このようにした場合には、受光デバイス20に対してバンドパスフィルタを設けることにより、受光素子22に反射光L4を選択的に入射させることが可能となる。投光レンズ43は、例えば、投光素子42から発せられた投光L2を、ほぼ平行光にして、対象物TGに照射させる。
図2は、測距装置1における三角測距の一例を表したものである。図2に記載の測距装置1では、投光素子32および受光素子12は、投光素子32の投光軸AX1と、受光素子12の受光軸AX2とが異軸となるように構成されている。図2に記載の測距装置1では、制御部50は、受光素子12の受光面に形成される、反射光L3の光スポットの位置(座標)に基づいて、対象物TGまでの距離を計測する。
例えば、対称物TGが位置k1に配置されていたとする。このとき、投光素子32から発せられた投光L1は、位置k1の対象物TGで反射され、反射光L3aが、受光レンズ11を介して、受光素子12の受光面に斜めに入射する。このとき、反射光L3aが受光素子12の受光面の位置x1に光スポットを形成する。また、例えば、対称物TGが位置k1よりも投光素子32から遠く離れた位置k2に配置されていたとする。このとき、投光素子32から発せられた投光L1は、位置k2の対象物TGで反射され、反射光L3bが、受光レンズ11を介して、受光素子12の受光面に斜めに入射する。このとき、反射光L3bは反射光L3aよりも小さな入射角で受光素子12の受光面に入射する。そのため、反射光L3bは、受光素子12の受光面の位置x1とは異なる位置x2に光スポットを形成する。このように、図2に記載の測距装置1では、対象物TGまでの距離に応じた位置に光スポットが形成される。
図3は、図2の測距装置1における受光素子12での検出結果の一例を表したものである。図3(a)は、受光素子12がラインセンサで構成されているときの検出結果の一例を表したものである。図3(b)は、受光素子12がイメージセンサで構成されているときの検出結果の一例を表したものである。図3(a)、図3(b)では、反射光L3による光スポットがグレーカラーで示されている。図3(a)の左側には、対象物TGが位置k1に配置されているときの検出結果の一例が示されている。図3(a)の右側には、対象物TGが位置k2に配置されているときの検出結果の一例が示されている。図3(b)の左側には、対象物TGが位置k1に配置されているときの検出結果の一例が示されている。図3(b)の右側には、対象物TGが位置k2に配置されているときの検出結果の一例が示されている。図3(a)、図3(b)から、受光素子12がラインセンサおよびイメージセンサのいずれで構成されている場合であっても、対象物TGまでの距離に応じた位置に光スポットが得られることがわかる。
図4は、測距装置1におけるTOFによる測距の一例を表したものである。測距装置1では、制御部50は、受光素子22の受光面への、反射光L4の入射時刻に基づいて、対象物TGまでの距離を計測する。具体的には、制御部50は、受光素子22の受光面への、反射光L4の入射時刻と、投光素子42の発光開始時刻との差分に基づいて、対象物TGまでの距離を計測する。
投光素子42が図4(a)に示したようなパルス発光をしているとする。制御部50は、例えば、投光素子42の発光開始時刻を、投光デバイス30に出力する制御信号Saに基づいて推定する。この場合に、対象物TGが位置k1に配置されているときには、受光素子22は、図4(b)に示したように、投光素子42の発光開始時刻よりも時間Δt1だけ遅れた時刻で立ち上がる信号波形を検出する。また、対象物TGが位置k2に配置されているときには、受光素子22は、図4(c)に示したように、投光素子42の発光開始時刻よりも時間Δt2だけ遅れた時刻で立ち上がる信号波形を検出する。時間Δt2は、時間Δt1より長い時間となっている。このように、測距装置1では、対象物TGまでの距離に応じた遅延が生じた反射光L4が受光素子22によって検出される。
図5は、測距装置1における三角測距の一例を表したものである。図5に記載の測距装置1は、投光レンズ33および受光レンズ11の代わりに、投受光レンズ34を備えている。さらに、図5に記載の測距装置1は、受光素子12と投受光レンズ34との間に、ミラー35を備えている。投受光レンズ34は、投光レンズ33の役割を有すると同時に、受光レンズ11の役割も有している。ミラー35は、投光素子32から発せられた投光L1を投受光レンズ34に向けて反射するためのものである。ミラー35は、投受光レンズ34の光軸上(すなわち、受光素子12の受光軸AX2上)に配置されている。投光素子32およびミラー35からなる投光デバイスにおいて、投光軸AX1は、ミラー35で反射され、投受光レンズ34に向かう光(投光L1)の光軸の位置にあると言える。従って、図5に記載の測距装置1では、投光デバイスおよび受光素子12は、投光デバイスの投光軸AX1と、受光素子12の受光軸AX2とが同軸となるように構成されている。図5に記載の測距装置1では、制御部50は、受光素子12の受光面に形成される、反射光L3の光スポットの径(直径もしくは半径)の大きさ、または、その光スポットの外縁の位置(座標)に基づいて、対象物TGまでの距離を計測する。
例えば、対称物TGが位置k1に配置されていたとする。このとき、投光デバイスから発せられた投光L1は、位置k1の対象物TGで反射(拡散反射)され、反射光L3aが、投受光レンズ34を介して、受光素子12の受光面に入射する。このとき、反射光L3aが受光素子12の受光面に半径x1の光スポットを形成する。また、例えば、対称物TGが位置k1よりも受光素子12から遠く離れた位置k2に配置されていたとする。このとき、投光デバイスから発せられた投光L1は、位置k2の対象物TGで反射(拡散反射)され、反射光L3bが、投受光レンズ34を介して、受光素子12の受光面に入射する。このとき、反射光L3bは、受光素子12の受光面に半径x2(>半径x1)の光スポットを形成する。このように、図5に記載の測距装置1では、対象物TGまでの距離に応じた径(直径もしくは半径)の光スポットが受光素子12の受光面に形成される。
図6は、図5の測距装置1における受光素子12での検出結果の一例を表したものである。図3(a)は、受光素子12がラインセンサで構成されているときの検出結果の一例を表したものである。図3(b)は、受光素子12がイメージセンサで構成されているときの検出結果の一例を表したものである。図3(a)、図3(b)では、反射光L3による光スポットがグレーカラーで示されている。図3(a)の左側には、対象物TGが位置k1に配置されているときの検出結果の一例が示されている。図3(a)の右側には、対象物TGが位置k2に配置されているときの検出結果の一例が示されている。図3(b)の左側には、対象物TGが位置k1に配置されているときの検出結果の一例が示されている。図3(b)の右側には、対象物TGが位置k2に配置されているときの検出結果の一例が示されている。図3(a)、図3(b)から、受光素子12がラインセンサおよびイメージセンサのいずれで構成されている場合であっても、対象物TGまでの距離に応じた径(直径もしくは半径)の光スポットが得られることがわかる。
測距装置1は、三角測距光学系およびTOF光学系の双方を制御する制御部50と、記憶部60と、通信部70とをさらに備えている。測距装置1は、制御部50で生成された各種データなどを表示する表示部をさらに備えていてもよい。制御部50が、生成した各種データを表示部に表示させる場合には、通信部70は、必要に応じて省略可能である。
記憶部60は、例えば、各種データを記憶可能となっている。記憶部60は、例えば、不揮発性メモリによって構成されており、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ、抵抗変化型メモリなどによって構成されている。記憶部60は、例えば、閾値61を記憶している。閾値61は。距離D1,D2のいずれを選択するかを判断する際に用いられる。閾値61は、例えば、距離データ、距離の誤差データ、または、位置データである。閾値61は、例えば、あらかじめ設定された固定値である。閾値61は、距離D1,D2のいずれかに基づいて設定される変動値であってもよい。
通信部70は、外部機器(例えば、後述のロボット制御装置120など)と通信を行う。通信部70は、外部機器からの作業指令や位置情報等を受信して、制御部50に出力する。作業指令には、例えば、測距の開始や停止の指令などが含まれ得る。位置情報には、例えば、測距装置1の位置情報Daもしくはその位置情報Daに対応する情報Dbなどが含まれ得る。通信部70は、制御部50で生成された各種データを外部機器に出力する。各種データには、例えば、距離D1,D2の少なくとも一方が含まれ得る。各種データには、さらに、例えば、距離D1,D2のいずれを選択したかを示す情報(例えばフラグ)が含まれていてもよい。
制御部50は、例えば起動スイッチなどにより外部から測距の指示が入力されると、三角測距光学系の駆動を開始させるとともに、TOF光学系の駆動を開始させる。具体的には、制御部50は、投光デバイス30,40に対して、制御信号Sa,Sbとして発光開始指示を出力するとともに、受光デバイス10,20に対して受光開始指示を出力する。すると、投光L1,L2が投光デバイス30,40から対象物TGに向かって発せられる。投光L1,L2のうち対象物TGで反射(拡散反射)した光(反射光L3,L4)は受光デバイス10,20で受光され、それによって生成された受光データIa,Ibが制御部50に出力される。制御部50は、受光デバイス10から入力された受光データIaに基づいて、三角測距方式による距離(対象物TGまでの距離D1)を導出する。制御部50は、受光デバイス20から入力された受光データIbに基づいて、TOF方式による距離(対象物TGまでの距離D2)を導出する。制御部50は、所定の周期(例えば、上記のサンプリング周期)で、三角測距方式による距離D1と、TOF方式による距離D2とを導出する。つまり、測距装置1は、2種類の測距方式(三角測距方式,TOF)で、対象物TGまでの距離を同時に計測し、三角測距方式により距離D1を得るとともに、TOF方式により距離D2を得る。
制御部50は、例えば、導出した2つの計測結果(距離D1,D2)の少なくとも一方に基づいて、距離D1,D2のいずれかを選択する。制御部50は、例えば、通信部70を介して外部から入力された測距装置1の位置情報Daもしくはその位置情報Daに対応する情報Dbに基づいて、距離D1,D2のいずれかを選択してもよい。制御部50は、例えば、導出した2つの計測結果(距離D1,D2)の少なくとも一方に基づいて、距離D1,D2のいずれかを選択する。制御部50は、例えば、位置情報Daもしくは情報Dbと、記憶部60から読み出した閾値61(所定の閾値)とに基づいて、距離D1,D2のいずれかを選択してもよい。制御部50は、例えば、導出した2つの計測結果(距離D1,D2)の少なくとも一方が、閾値61を下回った場合には、距離D1を選択する。制御部50は、例えば、導出した2つの計測結果(距離D1,D2)の少なくとも一方が、閾値61以上の場合には、距離D2を選択する。制御部50は、例えば、導出した2つの計測結果(距離D1,D2)が時間的に徐々に短くなっていく傾向にあるときに、距離D1,D2の差分値(=|D1−D2|)が、閾値61を上回った場合には、選択する距離を、距離D2から距離D1に変更する。制御部50は、例えば、導出した2つの計測結果(距離D1,D2)が時間的に徐々に長くなっていく傾向にあるときに、距離D1,D2の差分値(=|D1−D2|)が、閾値61を上回った場合には、選択する距離を、距離D1から距離D2に変更する。制御部50は、例えば、位置情報Daもしくは情報Dbが、閾値61を下回った場合には、距離D1を選択してもよい。制御部50は、例えば、位置情報Daもしくは情報Dbが、閾値61以上の場合には、距離D2を選択してもよい。制御部50は、例えば、位置情報Daもしくは情報Dbが時間的に徐々に対象物TGに近づいていく傾向にあるときに、距離D1,D2の差分値(=|D1−D2|)が、閾値61を上回った場合には、選択する距離を、距離D2から距離D1に変更する。制御部50は、例えば、位置情報Daもしくは情報Dbが時間的に徐々に対象物TGから遠ざかっていく傾向にあるときに、距離D1,D2の差分値(=|D1−D2|)が、閾値61を上回った場合には、選択する距離を、距離D1から距離D2に変更する。
制御部50は、例えば、選択した距離(距離D1または距離D2)だけを出力する。制御部50は、例えば、いずれを選択したかがわかるようにして、距離D1または距離D2の双方を出力してもよい。制御部50は、例えば、いずれを選択したかを示す情報(例えばフラグ)とともに距離D1または距離D2の双方を出力してもよい。出力する順番によっていずれを選択したかがわかるように規則が決められている場合には、制御部50は、例えば、その規則に従った順番で、距離D1または距離D2を順次、出力してもよい。制御部50は、選択した距離に関する情報を、通信部70を介して外部に出力してもよいし、表示部に出力してもよい。
ここで、三角測距方式の精度は、閾値61に対応する距離において十分に高い。しかし、対象物TGまでの距離が、閾値61に対応する距離から所定の距離(例えば、数cm)だけ長くなった場合には、三角測距方式の精度が、閾値61に対応する距離における精度よりも大きく悪化する(図7の実線を参照)。一方、TOF方式の精度は、閾値61に対応する距離において十分に高い。しかし、対象物TGまでの距離が、閾値61に対応する距離から所定の距離(例えば、数cm)だけ短くなった場合には、TOF方式の精度が、閾値61に対応する距離における精度よりも大きく悪化する(図7の破線を参照)。つまり、三角測距方式における精度の高い範囲の一部と、TOF方式における精度の高い範囲の一部とが、互いに重なり合っており、その重なり合った範囲内に、閾値61が設定されている。従って、制御部50は、閾値61を境に、閾値61以上の距離に対象物TGが位置しているときには、TOF方式で得られた距離D2を選択し、閾値61を下回る距離に対象物TGが位置しているときには、三角測距方式で得られた距離D1を選択する。これにより、制御部50は、TOF方式で精度の悪いときの距離D2を選択することを避け、さらに、三角測距方式で精度の悪いときの距離D1を選択することを避ける。
[効果]
次に、本実施の形態の測距装置1の効果について説明する。
産業用ロボットでは、制御部は、計測により得られた対象物までの距離に基づいて、ロボットアームなどの可動部を対象物に近接させる制御を行う。しかし、従来の測距方法では、対称物までの距離が遠すぎたり、近すぎたりした場合には、測距精度が落ちて、ロボットアームなどの可動部を対象物に精度良く近接させることが困難となる場合がある。
一方、本実施の形態の測距装置1では、三角測距方式により得られた距離D1、およびTOF方式により得られた距離D2の少なくとも一方に基づいて距離D1,D2のいずれかが選択される。これにより、三角測距方式およびTOF方式のいずれか一方の測距精度が大幅に低下する前に、高い測距精度を維持可能な方式の距離情報を選択することができる。その結果、対称物TGまでの距離に依って測距精度が大幅に変動することを抑制することができる。
また、本実施の形態の測距装置1では、距離D1,D2のいずれか一方と、所定の閾値(閾値61)とに基づいて、距離D1,D2のいずれかが選択される。これにより、TOF方式で精度の悪いときの距離D2を選択することを避けることができ、さらに、三角測距方式で精度の悪いときの距離D1を選択することを避けることができる。従って、対称物TGまでの距離に依って測距精度が大幅に変動することを抑制することができる。
また、本実施の形態の測距装置1では、対称物TGまでの距離を計測する系が、三角測距光学系およびTOF光学系で構成されている。ここで、三角測距光学系における精度の高い範囲と、TOF光学系における精度の高い範囲とは、光学理論によってあらかじめ予測することが可能である。また、得られた距離D1,D2に基づいて閾値61を導出することも可能である。従って、閾値61を用いることで、対称物TGまでの距離に依って測距精度が大幅に変動することを抑制することができる。
また、本実施の形態の測距装置1では、三角測距光学系とTOF光学系とが互いに別個に構成されている。具体的には、投光素子32と投光素子42とが互いに別個に構成されており、さらに、受光素子12と受光素子22とが互いに別個に構成されている。これにより、既存の三角測距光学系や、既存のTOF光学系を用いることができるので、新たに光学設計をせずに、対称物TGまでの距離に依って測距精度が大幅に変動することを抑制することができる。
また、本実施の形態の測距装置1において、三角測距光学系が、投光軸AX1と受光軸AX2とが異軸となるように構成されている場合には、既存の三角測距光学系を用いることができる。従って、新たに光学設計をせずに、対称物TGまでの距離に依って測距精度が大幅に変動することを抑制することができる。
また、本実施の形態の測距装置1において、三角測距光学系が、投光軸AX1と受光軸AX2とが同軸となるように構成されている場合には、対象物TGの表面の光沢が強い場合であっても、直接の反射光が受光素子22に入射するため、表面の凹凸状態に影響され難い。従って、安定した測定が可能である。
また、本実施の形態の測距装置1では、受光素子12がラインセンサまたはイメージセンサで構成されている場合には、三角測距光学系に、既存の、受光素子を用いることができる。従って、新たに光学設計をせずに、対称物TGまでの距離に依って測距精度が大幅に変動することを抑制することができる。
<2.第2の実施の形態>
[構成]
次に、本発明の第2の実施の形態の測距装置2について説明する。測距装置2は、三角測距方式により対象物TGまでの距離(第1距離)を得るとともに、TOF(Time Of Flight)方式により対象物TGまでの距離(第2距離)を得る。つまり、測距装置2は、2種類の測距方式(三角測距方式,TOF)で、対象物TGまでの距離を同時に計測する。測距装置2は、得られた第1距離および第2距離の少なくとも一方、または、測距装置1の位置情報Daもしくはその位置情報Daに対応する情報Dbに基づいて、第1距離および第2距離のいずれかを選択する。測距装置2は、選択した距離だけを外部に出力するか、または、いずれを選択したかがわかるようにして、第1距離および第2距離の双方を外部に出力する。測距装置2は、例えば、いずれを選択したかを示す情報(例えばフラグ)とともに第1距離および第2距離の双方を外部に出力する。出力する順番によっていずれを選択したかがわかるように規則が決められている場合には、測距装置2は、例えば、その規則に従った順番で、第1距離および第2距離を順次、外部に出力する。
図8は、測距装置2の概略構成の一例を表したものである。測距装置2は、1つの受光デバイス10と、1つの投光デバイス30とを備えている。本実施の形態では、一組の受光デバイス10および投光デバイス30は、三角測距方式によって対象物TGまでの距離を計測するための三角測距光学系であると当時に、TOF方式によって対象物TGまでの距離を計測するためのTOF光学系でもある。つまり、本実施の形態の受光デバイス10は、上記実施の形態の受光デバイス10であるとともに、上記実施の形態の受光デバイス20を兼ねている。本実施の形態の投光デバイス30は、上記実施の形態の投光デバイス30であるとともに、上記実施の形態の投光デバイス40を兼ねている。
測距装置2は、さらに、記憶部60、通信部70および制御部80を備えている。制御部80は、例えば起動スイッチなどにより外部から測距の指示が入力されると、三角測距光学系およびTOF光学系の駆動を開始させる。具体的には、制御部80は、投光デバイス30に対して、制御信号Saとして発光開始指示(パルス駆動指示)を出力するとともに、受光デバイス10に対して受光開始指示を出力する。すると、投光デバイス30は、点滅した投光L1を出力し、点滅した投光L1が投光デバイス30から対象物TGに向かって発せられる(図9参照)。投光L1のうち対象物TGで反射した光(反射光L3)は受光デバイス10で受光され、受光データIaが受光デバイス10から制御部80に出力される。制御部80は、受光デバイス10から入力された受光データIaに基づいて、三角測距方式による距離(対象物TGまでの距離D1)を導出する。制御部80は、さらに、受光デバイス10から入力された受光データIaに基づいて、TOF方式による距離(対象物TGまでの距離D2)を導出する。制御部80は、所定の周期(例えば、上記のサンプリング周期)で、三角測距方式による距離D1と、TOF方式による距離D2とを導出する。つまり、測距装置2は、2種類の測距方式(三角測距方式,TOF)で、対象物TGまでの距離を同時に計測する。
制御部80は、導出した2つの計測結果(距離D1,D2)の少なくとも一方に基づいて、距離D1,D2のいずれかを選択する。制御部80は、導出した2つの計測結果(距離D1,D2)の少なくとも一方と、記憶部60から読み出した閾値61(所定の閾値)とに基づいて、距離D1,D2のいずれかを選択する。制御部80は、例えば、導出した2つの計測結果(距離D1,D2)の少なくとも一方が、閾値61を下回った場合には、距離D1を選択する。制御部80は、例えば、導出した2つの計測結果(距離D1,D2)の少なくとも一方が、閾値61以上の場合には、距離D2を選択する。
制御部80は、例えば、選択した距離(距離D1または距離D2)だけを、通信部70を介して外部に出力する。制御部80は、いずれを選択したかがわかるようにして、距離D1または距離D2の双方を、通信部70を介して外部に出力する。制御部80は、例えば、いずれを選択したかを示す情報(例えばフラグ)とともに距離D1または距離D2の双方を、通信部70を介して外部に出力する。出力する順番によっていずれを選択したかがわかるように規則が決められている場合には、制御部80は、例えば、その規則に従った順番で、距離D1または距離D2を順次、通信部70を介して外部に出力する。
ここで、三角測距方式の精度は、閾値61に対応する距離において十分に高い。しかし、対象物TGまでの距離が、閾値61に対応する距離から所定の距離(例えば、数cm)だけ長くなった場合には、三角測距方式の精度が、閾値61に対応する距離における精度よりも大きく悪化する(図7の実線を参照)。一方、TOF方式の精度は、閾値61に対応する距離において十分に高い。しかし、対象物TGまでの距離が、閾値61に対応する距離から所定の距離(例えば、数cm)だけ短くなった場合には、TOF方式の精度が、閾値61に対応する距離における精度よりも大きく悪化する(図7の破線を参照)。つまり、三角測距方式における精度の高い範囲の一部と、TOF方式における精度の高い範囲の一部とが、互いに重なり合っており、その重なり合った範囲内に、閾値61が設定されている。従って、制御部80は、閾値61を境に、閾値61以上の距離に対象物TGが位置しているときには、TOF方式で得られた距離D2を選択し、閾値61を下回る距離に対象物TGが位置しているときには、三角測距方式で得られた距離D1を選択する。これにより、制御部80は、TOF方式で精度の悪いときの距離D2を選択することを避けることができ、さらに、三角測距方式で精度の悪いときの距離D1を選択することを避けることができる。
[効果]
次に、本実施の形態の測距装置2の効果について説明する。
本実施の形態の測距装置2では、三角測距方式により得られた距離D1、およびTOF方式により得られた距離D2の少なくとも一方に基づいて距離D1,D2のいずれかが選択される。これにより、三角測距方式およびTOF方式のいずれか一方の測距精度が大幅に低下する前に、高い測距精度を維持可能な方式の距離情報を選択することができる。その結果、対称物TGまでの距離に依って測距精度が大幅に変動することを抑制することができる。
また、本実施の形態の測距装置2では、距離D1,D2のいずれか一方と、所定の閾値(閾値61)とに基づいて、距離D1,D2のいずれかが選択される。これにより、TOF方式で精度の悪いときの距離D2を選択することを避けることができ、さらに、三角測距方式で精度の悪いときの距離D1を選択することを避けることができる。従って、対称物TGまでの距離に依って測距精度が大幅に変動することを抑制することができる。
また、本実施の形態の測距装置2では、対称物TGまでの距離を計測する系が、三角測距光学系およびTOF光学系で構成されている。ここで、三角測距光学系において精度の高い範囲と、TOF光学系において精度の高い範囲とは、光学設計によってあらかじめ予測することが可能である。従って、閾値61をあらかじめ設定することができるので、対称物TGまでの距離に依って測距精度が大幅に変動することを抑制することができる。
また、本実施の形態の測距装置2では、1つの光学系が三角測距光学系とTOF光学系とを兼ねている。これにより、既存の三角測距光学系や、既存のTOF光学系を用いることができるので、新たに光学設計をせずに、対称物TGまでの距離に依って測距精度が大幅に変動することを抑制することができる。
また、本実施の形態の測距装置2において、三角測距光学系が、投光軸AX1と受光軸AX2とが異軸となるように構成されている場合には、既存の三角測距光学系を用いることができる。従って、新たに光学設計をせずに、対称物TGまでの距離に依って測距精度が大幅に変動することを抑制することができる。
また、本実施の形態の測距装置2において、三角測距光学系が、投光軸AX1と受光軸AX2とが同軸となるように構成されている場合には、対象物TGの表面の光沢が強い場合であっても、表面の凹凸状態に影響され難い。従って、安定した測定が可能である。
また、本実施の形態の測距装置2では、受光素子12がラインセンサまたはイメージセンサで構成されている場合には、三角測距光学系に、既存の、受光素子を用いることができる。従って、新たに光学設計をせずに、対称物TGまでの距離に依って測距精度が大幅に変動することを抑制することができる。
また、本実施の形態の測距装置2では、受光素子12が点滅した光を出力する。これにより、1つの光学系で三角測距光学系とTOF光学系とを兼ねさせることができる。
<3.第3の実施の形態>
[構成]
次に、本発明の第3の実施の形態の産業用ロボット100について説明する。産業用ロボット100は、プログラム制御された多関節ロボットによって対象物TGをつかんだり、移動したりするものである。産業用ロボット100は、マニピュレータ110と、ロボット制御装置120と、ティーチペンダント130とを備えている。ロボット制御装置120およびティーチペンダント130は、互いに一体に構成されていてもよいし、図10に示したように互いに別体で構成されていてもよい。産業用ロボット100は、上記各実施の形態の測距装置1もしくは測距装置2(以下、単に「測距装置1,2」と称する。)をマニピュレータ110に備えている。
(マニピュレータ10)
マニピュレータ110は、ロボット制御装置120およびティーチペンダント130による制御によって対象物TGをつかんだり、移動したりする。マニピュレータ110は、フロア等に固定されるベース部材111と、ベース部材111上に設けられた多関節アーム部112(可動部)と、多関節アーム部112の先端に連結された把持部114とを有している。
多関節アーム部112は、例えば、複数のアーム113と、2つのアーム113同士を回動可能に連結する1または複数の関節軸(図示せず)とを有している。多関節アーム部112は、さらに、例えば、アーム113ごとに1つずつ設けられ、対応するアーム113を駆動する複数の駆動モータ(図示せず)と、各駆動モータに連結され、各アーム113(または測距装置1,2)の現在位置を検出するエンコーダ(図示せず)とを有している。各駆動モータは、ケーブルを介してロボット制御装置120から入力される制御信号Ctによって駆動される。このようにして各駆動モータが駆動されることにより、各アーム113が変位し、結果的に把持部114が上下前後左右に移動する。エンコーダは、検出した各アーム113の現在位置(以下、「位置情報」と称する。)を、ケーブルを介してロボット制御装置120に出力する。
多関節アーム部112の一端(先端)が把持部114に連結されており、多関節アーム部112の他端がベース部材111に連結されている。把持部114の付け根には、測距装置1,2が固定されている。測距装置1は、投光軸AX1が対象物TGまたは把持部114の移動方向に向くようにアーム113に固定されている。
(ロボット制御装置120)
ロボット制御装置120は、ティーチペンダント130からの指示に従って多関節アーム部112、把持部114および測距装置1,2を制御する。ロボット制御装置120は、制御部と、サーボ制御部と、通信部と、記憶部とを有している。
記憶部は、各種プログラムや各種データを記憶可能となっている。記憶部は、多関節アーム部112および把持部114の動作を制御する制御プログラムを記憶している。記憶部は、さらに、マニピュレータ110の動作手順が教示された1または複数の作業プログラムや、各作業プログラムが実行されることにより生成される各種データを記憶可能となっている。各作業プログラムが実行されることにより生成される各種データとしては、例えば、測距装置1,2から出力された各種データ(例えば、距離D1,D2等)が挙げられる。
サーボ制御部は、マニピュレータ110の各駆動モータを制御する。サーボ制御部は、作業プログラムに記載の移動命令と、マニピュレータ110のエンコーダからの位置情報と、測距装置1,2から出力された各種データとに基づいて、マニピュレータ110の各駆動モータを制御する。移動命令には、例えば、移動開始命令、移動停止命令、作業経路(教示点)、およびアーム姿勢などが含まれ得る。
通信部は、ケーブルを介してティーチペンダント130と通信を行う。通信部は、ティーチペンダント130からの作業指令を受信して、制御部に出力する。作業指令には、例えば、作業者が選択した作業プログラムの番号などが含まれ得る。制御部は、ティーチペンダント130から入力された作業指令に基づいて、作業プログラムを読み出し、その内容を解析する。制御部は、その解析結果に基づいて、作業プログラムに記載の指示に対応する命令通知を生成する。制御部は、生成した命令通知の内容に応じて、移動命令を出力する。
(ティーチペンダント130)
ティーチペンダント130は、作業者がマニピュレータ110の動作を教示するものである。ティーチペンダント130は、例えば、制御部、表示部、入力部、通信部および記憶部を有している。
表示部は、映像信号に基づく映像を表示する。表示部は、映像を表示する表示面を有する表示パネルと、映像信号に基づいて表示パネルを駆動する駆動部とを有している。入力部は、作業者からの教示を受け付ける。入力部は、例えば、複数のキーを有しており、各キーの操作に応じて入力信号を生成し、制御部に出力する。通信部は、ケーブルを介してロボット制御装置120と通信を行う。通信部は、制御部からの作業指令などを、ロボット制御装置120に送信する。ロボット制御装置120に送信される位置情報としては、例えば、測距装置1,2の位置情報Da、または、位置情報Daに対応する情報Db(例えば、把持部114もしくはアーム113の位置情報)が挙げられる。
記憶部は、各種の作業指示を可能にする教示プログラムを記憶する。教示プログラムは、例えば、ROMに格納されている。制御部は、映像信号を生成し、表示部に出力すると共に、必要に応じて作業指令を生成し、通信部に出力する。制御部は、読み出した教示プログラムに従って映像信号を生成したり、必要に応じて作業指令を生成したりする。
[効果]
次に、産業用ロボット100における効果について説明する。
産業用ロボットでは、制御部は、計測により得られた対象物までの距離に基づいて、ロボットアームなどの可動部を対象物に近接させる制御を行う。しかし、従来の測距方法では、対称物までの距離が遠すぎたり、近すぎたりした場合には、測距精度が落ちて、ロボットアームなどの可動部を対象物に精度良く近接させることが困難となる場合がある。
一方、本実施の形態の産業用ロボット100では、上記各実施の形態の測距装置1,2が設けられている。これにより、対称物TGまでの距離に依って測距精度が大幅に変動することを抑制することができるので、アーム113の位置を精度良く制御することができる。
<4.変形例>
以下に、上記各実施の形態の測距装置1,2の変形例、または上記実施の形態の産業用ロボット100の変形例について説明する。なお、以下では、上記実施の形態と共通の構成要素に対しては、上記実施の形態で付されていた符号と同一の符号が付される。また、上記実施の形態と異なる構成要素の説明を主に行い、上記実施の形態と共通の構成要素の説明については、適宜、省略するものとする。
[変形例A]
上記各実施の形態の測距装置1,2および産業用ロボット100では、対象物TGの光沢が強い場合には、対象物TGの表面等で多数回、反射した光が受光素子12に入力されることもある。そのような光は、受光素子12にとってはノイズ光となる。上記各実施の形態の測距装置1,2および産業用ロボット100において、制御部50,80は、受光素子12に対して上述したようなノイズ光が入射した場合には、TOF方式によって受光素子12,22の区画ごとに届いた光の時間差を算出してもよい。そのようにした場合には、制御部50,80は、受光素子12に対して入力されたノイズ光を除外することができる。
[変形例B]
上記各実施の形態の測距装置1,2および産業用ロボット100において、投光素子32,42の代わりに、電磁波発生器または音波発生器が用いられてもよい。そのようにした場合であっても、上記各実施の形態の測距装置1,2および産業用ロボット100と同様の効果が得られる。
[変形例C]
上記第3の実施の形態では、上記第1および第2の実施の形態の測距装置1,2を産業用ロボットに適用する場合が例示されていた。しかし、上記第1および第2の実施の形態の測距装置1,2を、他の産業機器や電子機器などに適用することはもちろん可能である。例えば、上記第1および第2の実施の形態の測距装置1,2を、溶接ロボットのトーチ先端に設けたり、自走式の電子機器(例えば、自走式の掃除機)の周縁に設けたりすることが可能である。
1,2…測距装置、10,20…受光デバイス、11,21…受光レンズ、12,22…受光素子、13,23…信号処理部、30,40…投光デバイス、31,41…駆動回路、32,42…投光素子、33,43…投光レンズ、34…投受光レンズ、35…ミラー、50,80…制御部、60…記憶部、61…閾値、70…通信部、100…産業用ロボット、110…マニピュレータ、111…ベース部材、112…多関節アーム部、113…アーム、114…把持部、120…ロボット制御装置、130…ティーチペンダント、Ct,Sa,Sb,Sc…制御信号、D1,D2…距離、Da…位置情報、Db…情報、Ia,Ib,Ic…受光データ、k1,k2,x1,x2…位置、L1,L2,L5…投光、L3,L3a,L3b…反射光、TG…対象物。

Claims (4)

  1. 三角測距方式により第1距離を得るとともに、TOF(Time Of Flight)方式により第2距離を得る計測部と、
    前記計測部で得られた前記第1距離および前記第2距離の少なくとも一方に基づいて前記第1距離および前記第2距離のいずれかを選択する選択部と
    を備え
    前記選択部は、前記第1距離および前記第2距離の少なくとも一方が時間的に徐々に短くなっていく傾向にある場合に、前記第1距離および前記第2距離の差分値が所定の閾値を上回ったときには、選択する距離を、前記第2距離から前記第1距離に変更し、
    前記選択部は、前記第1距離および前記第2距離の少なくとも一方が時間的に徐々に長くなっていく傾向にある場合に、前記差分値が前記閾値を上回ったときには、選択する距離を、前記第1距離から前記第2距離に変更する
    測距装置。
  2. 三角測距方式により第1距離を得るとともに、TOF(Time Of Flight)方式により第2距離を得る計測部と、
    前記計測部の位置情報もしくはその位置情報に対応する対応情報に基づいて前記第1距離および前記第2距離のいずれかを選択する選択部と
    を備え、
    前記選択部は、前記位置情報もしくは前記対応情報が時間的に徐々に対象物に近づいていく傾向にある場合に、前記第1距離および前記第2距離の差分値が所定の閾値を上回ったときには、選択する距離を、前記第2距離から前記第1距離に変更し、
    前記選択部は、前記位置情報もしくは前記対応情報が時間的に徐々に対象物から遠ざかっていく傾向にある場合に、前記差分値が前記閾値を上回ったときには、選択する距離を、前記第1距離から前記第2距離に変更する
    測距装置。
  3. 制御信号に基づいて変位する可動部と、
    前記可動部に固定された測距部と
    を備え、
    前記測距部は、
    三角測距方式により第1距離を得るとともに、TOF(Time Of Flight)方式により第2距離を得る計測部と、
    前記計測部で得られた前記第1距離および前記第2距離の少なくとも一方に基づいて前記第1距離および前記第2距離のいずれかを選択する選択部と
    を有し、
    前記選択部は、前記第1距離および前記第2距離の少なくとも一方が時間的に徐々に短くなっていく傾向にある場合に、前記第1距離および前記第2距離の差分値が所定の閾値を上回ったときには、選択する距離を、前記第2距離から前記第1距離に変更し、
    前記選択部は、前記第1距離および前記第2距離の少なくとも一方が時間的に徐々に長くなっていく傾向にある場合に、前記差分値が前記閾値を上回ったときには、選択する距離を、前記第1距離から前記第2距離に変更する
    産業用ロボット。
  4. 制御信号に基づいて変位する可動部と、
    前記可動部に固定された測距部と
    を備え、
    前記測距部は、
    三角測距方式により第1距離を得るとともに、TOF(Time Of Flight)方式により第2距離を得る計測部と、
    前記計測部の位置情報もしくはその位置情報に対応する対応情報に基づいて前記第1距離および前記第2距離のいずれかを選択する選択部と
    を有し、
    前記選択部は、前記位置情報もしくは前記対応情報が時間的に徐々に対象物に近づいていく傾向にある場合に、前記第1距離および前記第2距離の差分値が所定の閾値を上回ったときには、選択する距離を、前記第2距離から前記第1距離に変更し、
    前記選択部は、前記位置情報もしくは前記対応情報が時間的に徐々に対象物から遠ざかっていく傾向にある場合に、前記差分値が前記閾値を上回ったときには、選択する距離を、前記第1距離から前記第2距離に変更する
    測距装置。
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