JP6701833B2 - 多孔質ポリイミドフィルムの製造方法、及び多孔質ポリイミドフィルム - Google Patents
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Description
特許文献2には、ポリイミドからなる孔を有する有機多孔体と、孔内にカチオン成分とアニオン成分とを含有する電解質材料を保持したイオン伝導体が記載されている。
特許文献3には、ポリアミド酸若しくはポリイミド、シリカ粒子及び溶媒を混合してワニスを製造する、又はシリカ粒子が分散した溶剤中でポリアミド酸若しくはポリイミドを重合してワニスを製造するワニス製造工程、ワニス製造工程で製造されたワニスを基板に製膜後、イミド化を完結させて、ポリイミド−シリカ複合膜を製造する複合膜製造工程、及び、複合膜製造工程で製造されたポリイミド−シリカ複合膜のシリカを除去するシリカ除去工程を有する多孔質ポリイミド膜の製造方法が記載されている。
特許文献4には、シリカ粒子を充填後、焼結して、多孔質シリカ製鋳型を得る多孔質シリカ製鋳型の製造工程、多孔質シリカ製鋳型の製造工程で得られた多孔質シリカ製鋳型の空隙にポリイミドを充填するポリイミド充填工程およびポリイミドが充填された多孔質シリカ製鋳型からシリカを除去して、多孔質ポリイミドを得るシリカ除去工程を有する多孔質ポリイミドの製造方法が記載されている。
特許文献6には、ポリイミド等の耐熱性樹脂、ポリオキシアルキレン樹脂を含有する加熱消滅性樹脂粒子、及び、溶媒を混合し、フィルム用樹脂組成物を調製する工程、フィルム用樹脂組成物を製膜する工程、及び、製膜されたフィルム用樹脂組成物を加熱する工程を有する多孔質樹脂フィルムの製造方法が記載されている。
特許文献7には、ポリイミド前駆体溶液に、水溶性のポリエチレングリコールなどの樹脂を溶解した溶液を用いて膜状にしたのち、水などの貧溶剤と接触させ、ポリアミック酸を析出、多孔化を促進し、イミド化する方法が記載されている。
水性溶剤に、ポリイミド前駆体及び有機アミン化合物が溶解しているポリイミド前駆体溶液と、前記ポリイミド前駆体溶液に溶解しない樹脂粒子とを含む塗膜を形成した後、前記塗膜を乾燥して、前記ポリイミド前駆体及び前記樹脂粒子を含む被膜を形成する第1の工程と、
前記被膜を加熱して、前記ポリイミド前駆体をイミド化してポリイミドフィルムを形成する第2の工程であって、前記樹脂粒子を除去する処理を含む第2の工程と、
を有する多孔質ポリイミドフィルムの製造方法である。
前記第1の工程が、前記樹脂粒子、前記樹脂粒子が溶解しない有機溶剤、及び前記有機溶剤に溶解する結着樹脂を含む樹脂粒子分散液を基板上に塗布し、乾燥させて樹脂粒子層を形成した後、前記ポリイミド前駆体溶液を前記樹脂粒子層の樹脂粒子間に含浸させて、前記樹脂粒子を含む塗膜を形成し、前記塗膜を乾燥して、前記被膜を形成する工程である<1>に記載の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法である。
前記第1の工程が、前記ポリイミド前駆体溶液と、前記ポリイミド前駆体溶液に溶解しない樹脂粒子とを含む樹脂粒子分散ポリイミド前駆体溶液を基板上に塗布して塗膜を形成し、前記塗膜を乾燥して、前記被膜を形成する工程である<1>に記載の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法。
前記第1の工程において、前記塗膜を乾燥して前記被膜を形成する過程で、前記樹脂粒子を露出させる処理を行う<1>〜<3>のいずれか一項に記載の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法である。
前記第2の工程において、前記ポリイミド前駆体のイミド化を行う過程又はイミド化後、且つ、前記樹脂粒子を除去する処理よりも前で、前記樹脂粒子を露出させる処理を行う<1>〜<3>のいずれか一項に記載の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法である。
前記樹脂粒子を除去する処理が、前記樹脂粒子を溶解する有機溶剤により除去する処理である<1>〜<5>のいずれか一項に記載の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法である。
前記樹脂粒子を除去する処理が、加熱により除去する処理である<1>〜<6>のいずれか一項に記載の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法である。
前記有機アミン化合物が、3級アミン化合物である<1>〜<7>のいずれか一項に記載の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法である。
前記有機アミン化合物が、窒素を含有する複素環構造を有するアミン化合物である<1>〜<7>のいずれか一項に記載の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法である。
<1>〜<9>のいずれか一項に記載された方法によって製造された多孔質ポリイミドフィルムである。
本実施形態に係る多孔質ポリイミドフィルムの製造方法は、水性溶剤に、ポリイミド前駆体及び有機アミン化合物が溶解しているポリイミド前駆体溶液と、前記ポリイミド前駆体溶液に溶解しない樹脂粒子とを含む塗膜を形成した後、前記塗膜を乾燥して、前記ポリイミド前駆体及び前記樹脂粒子を含む被膜を形成する第1の工程と、前記被膜を加熱して、前記ポリイミド前駆体をイミド化してポリイミドフィルムを形成する第2の工程であって、前記樹脂粒子を除去する処理を含む第2の工程と、を有する。
一方、樹脂粒子として、NMP等の有機溶剤に溶解し難いポリオキシアルキレン樹脂の分散液を作製し、有機溶剤に溶解したポリイミド前駆体溶液と混合して樹脂組成物とし、この樹脂組成物からフィルムを形成した後、樹脂粒子を加熱除去して多孔質ポリイミドフィルムを得る方法が挙げられる。この樹脂粒子は、乳化重合等により作製されるため、上記のポリイミド前駆体溶液と混合するために、NMP等の有機溶剤に置換する工程を設ける必要が生じる場合がある。
また、本実施形態の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法は、樹脂粒子を用いて、鋳型となる樹脂粒子層を作製する方法を包含するが、樹脂粒子層の作製にあたっては、樹脂粒子の形状を保持した状態の樹脂粒子層を形成するための加熱温度(例えば、100℃)で足りる。そのため、シリカ粒子層の鋳型を作製する場合に必要な1000℃以上の高熱処理を行うことなく、樹脂粒子層の鋳型が作製され、製造工程が簡略化される。
また、本実施形態の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法によって得られた多孔質ポリイミドフィルムは、水性溶剤に、ポリイミド前駆体を溶解させているため、ポリイミド前駆体溶液の沸点は100℃程度になる。そのため、ポリイミド前駆体と樹脂粒子とを含む被膜を加熱するに伴って、速やかに溶剤が揮発した後、イミド化反応が進行する。そして、被膜中の樹脂粒子が熱による変形が生じる前に、流動性を失うとともに有機溶剤に不溶となる。そのため、空孔の形状が保持されやすく、空孔の形状、空孔径等のバラつきが抑制されやすいとも考えられる。また、水性溶剤により、樹脂粒子の溶解等が抑制される。従って、樹脂粒子の粒子径によって、多孔質ポリイミドフィルムの空孔径を制御することが可能となる。
なお、製造方法の説明において、参照する図中では、同じ構成部分には、同じ符号を付している。各図の符号において、1は樹脂粒子、2は結着樹脂、3は基板、4は剥離層、5はポリイミド前駆体溶液、7は空孔、61はポリイミド前駆体のイミド化を行う過程の被膜(ポリイミド膜)、及び62は多孔質ポリイミドフィルムを表す。
第1の工程は、まず、水性溶剤に、ポリイミド前駆体及び有機アミン化合物が溶解しているポリイミド前駆体溶液を準備する。次に、基板上に、ポリイミド前駆体溶液と、このポリイミド前駆体溶液に溶解しない樹脂粒子とを含む塗膜を形成する。そして、基板上に形成された塗膜を乾燥して、ポリイミド前駆体及び前記樹脂粒子を含む被膜を形成する。
そして、上記の基板上に形成された樹脂粒子層の樹脂粒子間に、予め準備したポリイミド前駆体溶液を含浸させる。樹脂粒子層の樹脂粒子間にポリイミド前駆体溶液を含浸させることにより、樹脂粒子層の樹脂粒子間に形成された空隙には、ポリイミド前駆体溶液が充填される。充填を促進するため、ポリイミド前駆体溶液と樹脂粒子が接触した状態で減圧し、空隙間のガス成分を除去することも好ましい。その後、この塗膜を乾燥して、ポリイミド前駆体及び樹脂粒子を含む被膜が基板上に形成される(図1(B)参照)。
また、結着樹脂は、予め上記の有機溶剤に溶解させてもよく、樹脂粒子と有機溶剤と混合して溶解させてもよい。
これらの中でも、樹脂粒子としては、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン・(メタ)アクリル樹脂、及びポリスチレン樹脂からなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。
また、樹脂粒子は、架橋されていてもよく、架橋されていなくてもよい。ポリイミド前駆体のイミド化工程において、残留応力の緩和に有効に寄与する点で、架橋されていない樹脂粒子が好ましい。
その他の単量体として、酢酸ビニルなどの単官能単量体、エチレングリコールジメタクリレート、ノナンジアクリレート、デカンジオールジアクリレートなどの二官能単量体、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の多官能単量体を併用してもよい。
また、ビニル樹脂は、これらの単量体を単独で用いた樹脂でもよいし、2種以上の単量体を用いた共重合体である樹脂であってもよい。
なお、樹脂粒子の平均粒径は、レーザ回折式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製、LA−700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして測定される。
また、架橋されていない樹脂粒子としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル(MB−シリーズ、積水化成品工業社製)、(メタ)アクリル酸エステル・スチレン共重合体(FS−シリーズ:日本ペイント社製)等が挙げられる。
基板上に形成した樹脂粒子層の上からポリイミド前駆体溶液を塗布する方法としては、例えば、スプレー塗布法、回転塗布法、ロール塗布法、バー塗布法、スリットダイ塗布法、インクジェット塗布法等の各種の方法が挙げられる。また、樹脂粒子層を形成した樹脂粒子間に、ポリイミド前駆体溶液を含浸させる点で、樹脂粒子層の上からポリイミド前駆体溶液を塗布した後、減圧して、樹脂粒子間にポリイミド前駆体溶液を充填させる真空含浸充填法を採用すると、樹脂粒子間の空隙へポリイミド前駆体溶液が効率よく含浸されるため好適である。
例えば、具体的には、次の方法が挙げられる。まず、水性溶剤に、ポリイミド前駆体及び有機アミン化合物が溶解しているポリイミド前駆体溶液を準備する。次に、このポリイミド前駆体溶液とポリイミド前駆体溶液に溶解しない樹脂粒子とを混合して、樹脂粒子が分散されたポリイミド前駆体溶液(以下、「樹脂粒子分散ポリイミド前駆体溶液」とも称する)とする。そして、この樹脂粒子分散ポリイミド前駆体溶液を基板上に塗布し、ポリイミド前駆体溶液と樹脂粒子とを含む塗膜を形成する。この塗膜中の樹脂粒子は、凝集が抑制された状態で分布している(図3(A)参照)。その後、この塗膜を乾燥して、ポリイミド前駆体及び樹脂粒子を含む被膜が基板上に形成される。
樹脂粒子層を形成した樹脂粒子間に、ポリイミド前駆体溶液を含浸させ、樹脂粒子層が埋没するように塗膜を形成させると、樹脂粒子層の厚み以上の領域にポリイミド前駆体溶液が存在する(図1(B)参照)。
第2の工程は、第1の工程で得られたポリイミド前駆体及び樹脂粒子を含む被膜を加熱して、ポリイミド前駆体をイミド化してポリイミドフィルムを形成する工程である。そして、第2の工程には、樹脂粒子を除去する処理を含んでいる。樹脂粒子を除去する処理を経て、多孔質ポリイミドフィルムが得られる。
なお、本実施形態において、ポリイミド前駆体をイミド化する過程とは、第1の工程で得られたポリイミド前駆体及び樹脂粒子を含む被膜を加熱して、イミド化を進行させ、イミド化が完了した後のポリイミドフィルムとなるよりも前の状態となる過程を示す。
ポリイミド膜中のポリイミド前駆体のイミド化率が10%未満であるとき(すなわち、ポリイミド膜が水に溶解できる状態)に樹脂粒子を露出させる処理を行う場合、上記のポリイミド膜中に埋没している樹脂粒子を露出させる処理としては、拭き取る処理、水に浸漬する処理等が挙げられる。
例えば、機械的に切削する場合には、ポリイミド膜に埋没している樹脂粒子層の上部の領域(つまり、樹脂粒子層の基板から離れた側の領域)に存在する樹脂粒子の一部分が、樹脂粒子の上部に存在しているポリイミド膜とともに切削され、切削された樹脂粒子がポリイミド膜の表面から露出される(図2(C)参照)。
一部がイミド化したポリイミド前駆体は、例えば、下記一般式(I−1)、下記一般式(I−2)、及び下記一般式(I−3)で表される繰り返し単位を有する構造の前駆体が挙げられる。
・ポリイミド前駆体試料の作製
(i)測定対象となるポリイミド前駆体組成物を、シリコーンウェハー上に、膜厚1μm以上10μm以下の範囲で塗布して、塗膜試料を作製する。
(ii)塗膜試料をテトラヒドロフラン(THF)中に20分間浸漬させて、塗膜試料中の溶媒をテトラヒドロフラン(THF)に置換する。浸漬させる溶媒は、THFに限定されることなく、ポリイミド前駆体を溶解せず、ポリイミド前駆体組成物に含まれている溶媒成分と混和し得る溶媒より選択できる。具体的には、メタノール、エタノールなどのアルコール溶媒、ジオキサンなどのエーテル化合物が使用できる。
(iii)塗膜試料を、THF中より取り出し、塗膜試料表面に付着しているTHFにN2ガスを吹き付け、取り除く。10mmHg以下の減圧下、5℃以上25℃以下の範囲にて12時間以上処理して塗膜試料を乾燥させ、ポリイミド前駆体試料を作製する。
(iv)上記(i)と同様に、測定対象となるポリイミド前駆体組成物をシリコーンウェハー上に塗布して、塗膜試料を作製する。
(v)塗膜試料を380℃にて60分間加熱してイミド化反応を行い、100%イミド化標準試料を作製する。
(vi)フーリエ変換赤外分光光度計(堀場製作所製、FT−730)を用いて、100%イミド化標準試料、ポリイミド前駆体試料の赤外吸光スペクトルを測定する。100%イミド化標準試料の1500cm−1付近の芳香環由来吸光ピーク(Ab’(1500cm−1))に対する、1780cm−1付近のイミド結合由来の吸光ピーク(Ab’(1780cm−1))の比I’(100)を求める。
(vii)同様にして、ポリイミド前駆体試料について測定を行い、1500cm−1付近の芳香環由来吸光ピーク(Ab(1500cm−1))に対する、1780cm−1付近のイミド結合由来の吸光ピーク(Ab(1780cm−1))の比I(x)を求める。
・式: ポリイミド前駆体のイミド化率=I(x)/I’(100)
・式: I’(100)=(Ab’(1780cm−1))/(Ab’(1500cm−1))
・式: I(x)=(Ab(1780cm−1))/(Ab(1500cm−1))
以下、本実施形態に係るポリイミド前駆体溶液の各成分について説明する。
ポリイミド前駆体は、下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有する樹脂(ポリアミック酸)である。
一方、Bが表す2価の有機基としては、原料となるジアミン化合物から2つのアミノ基を除いたその残基である。
また、2種以上を組み合わせて併用する場合、芳香族テトラカルボン酸二無水物、又は脂肪族テトラカルボン酸を各々併用しても、芳香族テトラカルボン酸二無水物と脂肪族テトラカルボン酸二無水物とを組み合わせてもよい。
ポリイミド前駆体の数平均分子量を上記範囲とすると、ポリイミド前駆体の溶剤に対する溶解性の低下が抑制され、製膜性が確保され易くなる。
・カラム:東ソーTSKgelα−M(7.8mm I.D×30cm)
・溶離液:DMF(ジメチルホルムアミド)/30mMLiBr/60mMリン酸
・流速:0.6mL/min
・注入量:60μL
・検出器:RI(示差屈折率検出器)
有機アミン化合物は、ポリイミド前駆体(そのカルボキシル基)をアミン塩化して、その水性溶剤に対する溶解性を高めると共に、イミド化促進剤としても機能する化合物である。具体的には、有機アミン化合物は、分子量170以下のアミン化合物であることがよい。有機アミン化合物は、ポリイミド前駆体の原料となるジアミン化合物を除く化合物であることがよい。
なお、有機アミン化合物は、水溶性の化合物であることがよい。水溶性とは、25℃において、対象物質が水に対して1質量%以上溶解することを意味する。
これらの中でも、有機アミン化合物としては、2級アミン化合物、及び3級アミン化合物から選択される少なくとも一種(特に、3級アミン化合物)がよい。有機アミン化合物として、3級アミン化合物又は2級アミン化合物を適用すると(特に、3級アミン化合物)、ポリイミド前駆体の溶剤に対する溶解性が高まり易くなり、製膜性が向上し易くなり、また、ポリイミド前駆体溶液の保存安定性が向上し易くなる。
2級アミン化合物としては、例えば、ジメチルアミン、2−(メチルアミノ)エタノール、2−(エチルアミノ)エタノール、モルホリンなどが挙げられる。
3級アミン化合物としては、例えば、2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノプロパノール、ピリジン、トリエチルアミン、ピコリン、メチルモルホリン、エチルモルホリン、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールなどが挙げられる。
有機アミン化合物の含有量を上記範囲とすると、ポリイミド前駆体の溶剤に対する溶解性が高まり易くなり、製膜性が向上し易くなる。また、ポリイミド前駆体溶液の保存安定性も向上し易くなる。
水性溶剤は、水を含む水性溶剤である。具体的には、水性溶剤は、全水性溶剤に対して水を50質量%以上含有する溶剤であることがよい。水としては、例えば、蒸留水、イオン交換水、限外濾過水、純水等が挙げられる。
本実施形態に係る多孔質ポリイミドフィルムの製造方法において、ポリイミド前駆体溶液には、イミド化反応促進のための触媒や、製膜品質向上のためのレベリング材などを含んでもよい。
イミド化反応促進のための触媒には、酸無水物など脱水剤、フェノール誘導体、スルホン酸誘導体、安息香酸誘導体などの酸触媒などを使用してもよい。
導電剤としては、例えば、カーボンブラック(例えばpH5.0以下の酸性カーボンブラック);金属(例えばアルミニウムやニッケル等);金属酸化物(例えば酸化イットリウム、酸化錫等);イオン導電性物質(例えばチタン酸カリウム、LiCl等);等が挙げられる。これら導電材料は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
また、リチウムイオン電池の電極として用いられるLiCoO2、LiMn2Oなどを含んでいてもよい。
本実施形態に係るポリイミド前駆体溶液の製造方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、以下に示す製造方法が挙げられる。
一例としては、水性溶剤中で、有機アミン化合物の存在下、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを重合して樹脂(ポリイミド前駆体)を生成してポリイミド前駆体溶液を得る方法が挙げられる。
この方法によれば、水性溶剤を適用するため、生産性も高く、ポリイミド前駆体溶液が1段階で製造される点で工程の簡略化の点で有利である。
以下、本実施形態の多孔質ポリイミドフィルムについて説明する。
本発明の多孔質ポリイミドフィルムは、特に限定されないが、空孔率が30%以上であることがよい。また、空孔率が40%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましい。空孔率の上限は、特に限定されないが、90%以下の範囲であることがよい。
本実施形態に係る多孔質ポリイミドフィルムが適用される用途としては、例えば、リチウム電池等の電池セパレータ;電解コンデンサー用のセパレータ;燃料電池等の電解質膜;電池電極材;気体又は液体の分離膜;低誘電率材料;等が挙げられる。
また、例えば、電池電極材に適用した場合には、電解液に接触する機会が増加するため、電池の容量が増えると考えられる。これは、多孔質ポリイミドフィルムに含有させた電極用のカーボンブラック等の材料が、多孔質ポリイミドフィルムの空孔径の表面や、フィルムの表面に露出する量が増加するためと推測される。
さらに、例えば、多孔質ポリイミドフィルムの空孔内に、例えば、いわゆるイオン性液体をゲル化したイオン性ゲル等を充填して電解質膜として適用することも可能である。本実施形態の製造方法により、工程が簡略化されるため、より低コストの電解質膜が得られると考えられる。
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコに、水:900gを充填した。ここに、p−フェニレンジアミン(分子量108.14):27.28g(252.27ミリモル)と、メチルモルホリン(有機アミン化合物):50.00g(494.32ミリモル)とを添加し、20℃で10分間攪拌して分散させた。更に、この溶液に3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(分子量294.22):72.72g(247.16ミリモル)を添加し、反応温度20℃に保持しながら、24時間攪拌して溶解、反応を行い、ポリイミド前駆体「水」溶液(PAA−1)を得た。
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコに、N−メチルピロリドン:900gを充填した。ここに、p−フェニレンジアミン:27.28g(252.27ミリモル)を添加し、20℃で10分間攪拌して分散させた。この溶液に3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物:72.72g(247.16ミリモル)を添加し、反応温度を20℃に保持しながら、24時間攪拌して溶解、反応を行い、ポリイミド前駆体「N−メチルピロリドン」溶液(RPAA−1)を得た。
ポリイミド前駆体「N−メチルピロリドン」溶液(RPAA−1)の500gを水:3000gに撹拌しながら滴下し、ポリイミド前駆体を析出させた。このポリイミド前駆体:30gを、水:243g、イソプロパノール:27gに加え、さらに、メチルモルホリン:15g加えて撹拌、溶解させ、ポリイミド前駆体「水/イソプロパノール」溶液(PAA−2)を得た。
ポリイミド前駆体「N−メチルピロリドン」溶液(RPAA−1)の500gを水:3000gに撹拌しながら滴下し、ポリイミド前駆体を析出させた。このポリイミド前駆体:30gを、水:243g、イソプロパノール:27gに加え、さらに、1,2−ジメチルイミダゾール(DMIz):15g加えて撹拌、溶解させ、ポリイミド前駆体「水/イソプロパノール」溶液(PAA−3)を得た。
ポリイミド前駆体「N−メチルピロリドン」溶液(RPAA−1)の500gを水:3000gに撹拌しながら滴下し、ポリイミド前駆体を析出させた。このポリイミド前駆体:30gを、水:243g、N−メチルピロリドン:27gに加え、さらに、1,2−ジメチルイミダゾール:15g加えて撹拌、溶解させ、ポリイミド前駆体「水/N−メチルピロリドン」溶液(PAA−4)を得た。
平均粒径0.1μmの非架橋ポリメタクリル酸メチル・スチレン共重合体(FS−102E:日本ペイント社製):10部、ポリビニルブチラール樹脂(S−LEC SV−02:積水化学工業社製):1部を、エタノール:30部に加え、ウエブローター上で撹拌し、分散液を作製した。これをガラス製の基板上に乾燥後の膜厚が30μmになるように形成し、90℃で1時間乾燥し、樹脂粒子層を形成した。
ポリイミド前駆体「水」溶液(PAA−1)を10倍に希釈し、ポリイミド前駆体「水」溶液(PAA−1)を樹脂粒子層上に塗布した後、減圧脱泡を行い、樹脂粒子間の空隙へポリイミド前駆体「水」溶液(PAA−1)を含浸した。室温(25℃、以下同じ)で一晩乾燥した後、樹脂粒子層の表面が露出するように、水拭きを行い、樹脂粒子層上の余剰のポリイミド前駆体を除去した。これを120℃で1時間加熱した後、ガラス製の基板から剥離して、トルエンに浸漬し、樹脂粒子を溶出させた。乾燥後、室温から380℃まで10℃/分の速度で昇温し、380℃で1時間保持したのち、室温に冷却して多孔質ポリイミドフィルム(PIF−1)を得た。
実施例1と同様に作製した樹脂粒子層上に、ポリイミド前駆体「N−メチルピロリドン」溶液(RPAA−1)を10倍に希釈して塗布したが、樹脂粒子が溶解してしまった。これを120℃で1時間加熱した後、ガラス製の基板より剥離し、トルエンに浸漬し、樹脂を溶出させた。乾燥後、室温から380℃まで10℃/分のスピードで昇温し、380℃で1時間保持したのち、室温に冷却して多孔質ポリイミドフィルム(RPIF−1)を得た。しかし、空孔径が0.05μm以上1.01μm以下の範囲を示し、分布の広いものであった。これは、樹脂粒子が溶解し、樹脂粒子の形態を維持できなかったためと考えられる。
ポリイミド前駆体「水/イソプロパノール」溶液(PAA−2)を10倍に希釈し、実施例1と同様に作製した樹脂粒子層上に塗布し、実施例1と同様にして多孔質ポリイミドフィルム(PIF−2)を得た。
ポリイミド前駆体「水/イソプロパノール」溶液(PAA−2)を10倍に希釈し、実施例1と同様に作製した樹脂粒子層上に塗布し、室温で一晩乾燥した後、樹脂粒子層の表面が露出するよう、水拭きを行い、過剰のポリイミド前駆体を除去した。これを120℃で1時間加熱した後、ガラス製の基板より剥離し、室温から380℃まで10℃/分の速度で昇温し、380℃で1時間保持したのち、室温に冷却して多孔質ポリイミドフィルム(PIF−3)を得た。
ポリイミド前駆体「水/イソプロパノール」溶液(PAA−2)を10倍に希釈し、これにポリイミド前駆体10部に対し10部の割合で平均粒径0.1μmの非架橋ポリメタクリル酸メチル・スチレン共重合体(FS−102E:日本ペイント社製)を加え、ウエブローター上で撹拌し、分散液を作製した。これをガラス製の基板上に乾燥後の膜厚が約30μmになるように形成し、90℃で1時間乾燥した後、90℃から380℃まで10℃/分の速度で昇温し、380℃で1時間保持したのち、室温に冷却して多孔質ポリイミドフィルム(PIF−4)を得た。
ポリイミド前駆体「水/イソプロパノール」溶液(PAA−2)を10倍に希釈し、これにポリイミド前駆体10部に対し10部の割合で平均粒径0.1μmの非架橋ポリメタクリル酸メチル・スチレン共重合体(FS−102E:日本ペイント社製)を加え、ウエブローター上で撹拌し、分散液を作製した。これをガラス製の基板上に乾燥後の膜厚が約30μmになるように形成し、室温で1時間乾燥した後、ガラス製の基板からはがし、テトラヒドロフランに浸漬し、樹脂粒子を溶解した。90℃で1時間乾燥した後、90℃から380℃まで10℃/分の速度で昇温し、380℃で1時間保持したのち、室温に冷却して多孔質ポリイミドフィルム(PIF−5)を得た。
ポリイミド前駆体「水/イソプロパノール」溶液(PAA−3)を用いた以外は、実施例2と同様にして多孔質ポリイミドフィルム(PIF−6)を得た。
ポリイミド前駆体「水/N−メチルピロリドン」溶液(PAA−4)を用いた以外は、実施例5と同様にして多孔質ポリイミドフィルム(PIF−7)を得た。N−メチルピロリドンは沸点が高いため、室温乾燥では十分に除去できないため、イソプロパノールの場合に比べ空孔径が大きいものとなった。
日本触媒社製の平均直径550nmの単分散の球状シリカ粒子(真球率:1.0、粒径分布指数:1.20):30質量部をN−メチルピロリドン(NMP):30質量部に分散した。ポリイミド前駆体「N−メチルピロリドン」溶液(RPAA−1):100質量部にシリカ粒子分散液:20質量部を混合、撹拌した後、ガラス板上に塗布した。これを120℃で1時間加熱した後、ガラス製の基板より剥離し、室温から380℃まで10℃/分のスピードで昇温し、380℃で1時間保持したのち、室温に冷却してシリカ-ポリイミド複合膜を得た。そのシリカ-ポリイミド複合膜を10質量%フッ化水素水に浸し、6時間かけてシリカを溶解除去し、十分に水洗、乾燥して多孔質ポリイミドフィルム(RPIF−2)を得た。
スチレン900質量部、アクリル酸ブチル100質量部、ドデカンチオール15.7質量部、界面活性剤Dowfax2A1(47%溶液、ダウ・ケミカル社製)15.8質量部、イオン交換水576質量部を混合し、ディゾルバーにより、1,500回転で30分間攪拌、乳化を行い、モノマー乳化液を作成した。続いて、Dowfax2A1(47%溶液、ダウ・ケミカル社製)1.49質量部、イオン交換水1270質量部を反応容器に投入した。窒素気流下、75℃に加熱した後、モノマー乳化液のうち75質量部を添加した後に、過硫酸アンモニウム15質量部を、イオン交換水98質量部に溶解させた重合開始剤溶液を10分かけて滴下した。滴下後50分間反応させた後に、残りのモノマー乳化液を220分かけて滴下し、さらに180分間反応させた。冷却後、固形分濃度を30質量%に調整した非架橋スチレン・アクリル樹脂粒子分散液として、樹脂粒子分散液(1)を得た。樹脂粒子分散液(1)中の樹脂粒子は、平均粒径が250nmであった。
ポリイミド前駆体「水」溶液(PAA−1)と、樹脂粒子分散液(1)とを、質量比で、ポリイミド前駆体溶液の固形分:樹脂粒子分散液の固形分=30:70(100:233)となるように混合した樹脂粒子分散ポリイミド前駆体「水」溶液(1)とした。この溶液(1)をガラス基板上に塗布した後、室温(25℃)で5時間乾燥した。続いて、120℃で1時間加熱した後、ガラス製の基板から剥離して、テトラヒドロフラン(THF)に30分間浸漬し、樹脂粒子を溶出させた。乾燥後、室温から250℃まで10℃/分の速度で昇温し、250℃で1時間保持したのち、室温に冷却して、膜厚25μmの多孔質ポリイミドフィルム(PIF−8)を得た。また、フィルム(PIF−8)の表面を走査型電子顕微鏡(キーエンス社製:VE-8800)にて観測した写真を図4に示す。
実施例8において、ポリイミド前駆体「水」溶液(PAA−1)と、樹脂粒子分散液(1)とを、質量比で、ポリイミド前駆体溶液の固形分:樹脂粒子分散液の固形分=50:50(100:100)となるように混合した樹脂粒子分散ポリイミド前駆体「水」溶液(2)を用い、THFへの浸漬時間を2時間とした以外は実施例8と同様にして膜厚25μmの多孔質ポリイミドフィルム(PIF−9)を得た。また、フィルム(PIF−9)の表面を、実施例8と同様にして、走査型電子顕微鏡により観測した写真を図5に示す。
実施例8において、ポリイミド前駆体「水」溶液(PAA−1)と、樹脂粒子分散液(1)とを、質量比で、ポリイミド前駆体溶液の固形分:樹脂粒子分散液の固形分=70:30(100:43)となるように混合した樹脂粒子分散ポリイミド前駆体「水」溶液(3)を用い、THFへの浸漬時間を12時間とした以外は実施例8と同様にして膜厚25μmの多孔質ポリイミドフィルム(PIF−10)を得た。また、フィルム(PIF−10)の表面を、実施例8と同様にして、走査型電子顕微鏡により観測した写真を図6に示す。
実施例1〜10、及び、比較例1、2で得た多孔質ポリイミドフィルムについて、空孔径の分布の評価(最大径、最小径、及び、平均径)を行った。具体的には、既述の方法で評価を行った。
実施例1〜10、及び、比較例1、2で得た多孔質ポリイミドフィルムについて、亀裂の評価を行った。具体的な方法は以下のとおりである。ポリイミドフィルム1cm2角の面積を倍率500の顕微鏡で0.1mm以上を亀裂とし、有無を目視により観察した。
A:亀裂なし
B:1か所以上3か所以下
C:4か所以上
・「PDA」 :p−フェニレンジアミン
・「BPDA」:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
・「MMO」 :メチルモルホリン
・「DMIz」:1,2−ジメチルイミダゾール
・「THF」 :テトラヒドロフラン
・「Tol」 :トルエン
・「PMMA/St」:非架橋ポリメタクリル酸メチル・スチレン共重合体
・「PBA/St」:非架橋ポリアクリル酸ブチル・スチレン共重合体
・「IPA」 :イソプロパノール
・「NMP」 :N−メチルピロリドン
Claims (9)
- 水を50質量%以上含有する水性溶剤に、ポリイミド前駆体及び有機アミン化合物が溶解しているポリイミド前駆体溶液と、前記ポリイミド前駆体溶液に溶解しない樹脂粒子とを含む塗膜を形成した後、前記塗膜を乾燥して、前記ポリイミド前駆体及び前記樹脂粒子を含む被膜を形成する第1の工程と、
前記被膜を加熱して、前記ポリイミド前駆体をイミド化してポリイミドフィルムを形成する第2の工程であって、前記樹脂粒子を除去する処理を含む第2の工程と、
を有する多孔質ポリイミドフィルムの製造方法。 - 前記第1の工程が、前記樹脂粒子、前記樹脂粒子が溶解しない有機溶剤、及び前記有機溶剤に溶解する結着樹脂を含む樹脂粒子分散液を基板上に塗布し、乾燥させて樹脂粒子層を形成した後、前記ポリイミド前駆体溶液を前記樹脂粒子層の樹脂粒子間に含浸させて、前記樹脂粒子を含む塗膜を形成し、前記塗膜を乾燥して、前記被膜を形成する工程である請求項1に記載の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法。
- 前記第1の工程が、前記ポリイミド前駆体溶液と、前記ポリイミド前駆体溶液に溶解しない樹脂粒子とを含む樹脂粒子分散ポリイミド前駆体溶液を基板上に塗布して塗膜を形成し、前記塗膜を乾燥して、前記被膜を形成する工程である請求項1に記載の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法。
- 前記第1の工程において、前記塗膜を乾燥して前記被膜を形成する過程で、前記樹脂粒子を露出させる処理を行う請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法。
- 前記第2の工程において、前記ポリイミド前駆体のイミド化を行う過程又はイミド化後、且つ、前記樹脂粒子を除去する処理よりも前で、前記樹脂粒子を露出させる処理を行う請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法。
- 前記樹脂粒子を除去する処理が、前記樹脂粒子を溶解する有機溶剤により除去する処理である請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法。
- 前記樹脂粒子を除去する処理が、加熱により除去する処理である請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法。
- 前記有機アミン化合物が、3級アミン化合物である請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法。
- 前記有機アミン化合物が、窒素を含有する複素環構造を有するアミン化合物である請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法。
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