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JP6701567B2 - 貯湯給湯装置 - Google Patents

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JP6701567B2
JP6701567B2 JP2016084402A JP2016084402A JP6701567B2 JP 6701567 B2 JP6701567 B2 JP 6701567B2 JP 2016084402 A JP2016084402 A JP 2016084402A JP 2016084402 A JP2016084402 A JP 2016084402A JP 6701567 B2 JP6701567 B2 JP 6701567B2
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Description

本発明は、外部熱源機で加熱された湯水を貯湯タンクに貯留し、貯留した湯水を給湯可能な貯湯給湯装置に関する。
従来から、ヒートポンプ給湯装置や燃料電池等の外部熱源機で加熱された湯水を貯湯タンクに貯留し、この貯留された湯水を給湯先に供給可能なエネルギー効率が高い貯湯給湯装置が広く使用されており、近年は給湯にかかる消費エネルギーのさらなる削減が期待されている。特に、入浴後の浴槽内の湯水は多量の熱エネルギーを蓄えているので、この熱エネルギーを回収して利用できるようにすることが求められている。
このような貯湯給湯装置として、蓄熱タンクの上部側に貯留された高温の湯水を利用して浴槽の湯水を加熱する加熱用熱交換器と、浴槽の湯水の熱を蓄熱タンクの下部側に貯留された低温の湯水に回収する熱回収用熱交換器を備えた給湯装置が特許文献1に開示されている。
しかし、特許文献1の給湯装置は、加熱用熱交換器と熱回収用熱交換器を有するので給湯装置の構造が複雑になる。そこで、本願出願人は、ふろ追い焚き用熱交換器を熱回収用熱交換器として利用し、簡単な構造で浴槽の湯水の熱を回収して給湯に利用することが可能な貯湯給湯装置について、先に提案している(特願2015−248835)。
特開2009−192107号公報
本願出願人が先に提案している貯湯給湯装置は、浴槽の湯水の熱の回収可否を判定する際に、浴槽ポンプを駆動させて浴槽の湯水の温度を検知するので、回収しないと判定した場合に浴槽ポンプを駆動させたエネルギーが無駄になり、貯湯給湯装置のエネルギー効率が低下する虞がある。
本発明の目的は、浴槽の湯水の熱を回収可能であると共に、浴槽ポンプの無駄な駆動を回避してエネルギー効率が高い貯湯給湯装置を提供することである。
請求項1の貯湯給湯装置は、貯湯タンクと、この貯湯タンクの上部と下部とを接続し循環ポンプと熱交換器を備えた循環通路と、浴槽と前記熱交換器とを接続し浴槽ポンプと浴槽温度検知手段とを備えた浴槽循環通路とを有する貯湯給湯装置であって、設定時刻になると、前記浴槽ポンプを駆動させて前記浴槽温度検知手段によって検知された浴槽温度と、前記貯湯タンク内の湯水温度とを比較することによって浴槽湯水の熱を前記貯湯タンク内の湯水に移動させる熱回収運転を行うか否かを判定する熱回収可否判定手段と、前記熱回収可否判定手段による判定を行う前に、前記浴槽ポンプを駆動するか否かを判定する浴槽ポンプ駆動判定手段とを備え、前記浴槽ポンプ駆動判定手段は、前記貯湯タンク内の上部湯水温度が浴槽設定温度よりも所定温度以上高い場合には浴槽ポンプの駆動を行わないと判定することを特徴としている。
請求項2の貯湯給湯装置は、貯湯タンクと、この貯湯タンクの上部と下部とを接続し循環ポンプと熱交換器を備えた循環通路と、浴槽と前記熱交換器とを接続し浴槽ポンプと浴槽温度検知手段とを備えた浴槽循環通路とを有する貯湯給湯装置であって、設定時刻になると、前記浴槽ポンプを駆動させて前記浴槽温度検知手段によって検知された浴槽温度と、前記貯湯タンク内の湯水温度とを比較することによって浴槽湯水の熱を前記貯湯タンク内の湯水に移動させる熱回収運転を行うか否かを判定する熱回収可否判定手段と、前記熱回収可否判定手段による判定を行う前に、前記浴槽ポンプを駆動するか否かを判定する浴槽ポンプ駆動判定手段とを備え、前記浴槽ポンプ駆動判定手段は、浴槽の追い焚き運転からの経過時間が所定時間以内の場合には浴槽ポンプの駆動を行わないと判定することを特徴としている。
請求項3の貯湯給湯装置は、貯湯タンクと、この貯湯タンクの上部と下部とを接続し循環ポンプと熱交換器を備えた循環通路と、浴槽と前記熱交換器とを接続し浴槽ポンプと浴槽温度検知手段とを備えた浴槽循環通路とを有する貯湯給湯装置であって、設定時刻になると、前記浴槽ポンプを駆動させて前記浴槽温度検知手段によって検知された浴槽温度と、前記貯湯タンク内の湯水温度とを比較することによって浴槽湯水の熱を前記貯湯タンク内の湯水に移動させる熱回収運転を行うか否かを判定する熱回収可否判定手段と、前記熱回収可否判定手段による判定を行う前に、前記浴槽ポンプを駆動するか否かを判定する浴槽ポンプ駆動判定手段と、給湯使用量の時系列予測手段を備え、前記熱回収可否判定手段は、前記時系列予測手段の予測に基づいて次回の給湯が所定の時間内に予定されない場合には、熱回収運転を行わないと判定することを特徴としている。
請求項1の発明によれば、浴槽の湯水の熱を回収可能であり、その熱回収の可否の判定前に浴槽ポンプを駆動するか否か判定するので、浴槽温度を検知するまでもなく熱回収運転を行わないことが明らかである場合に無駄になる浴槽ポンプの作動を回避して、エネルギー消費を抑えることができる。
そして、貯湯タンクに浴槽設定温度より所定温度以上高い温度の湯水が貯留されている場合には、浴槽温度が浴槽設定温度より高い場合はなく、また、この貯留された湯水は温度成層を形成して出湯可能な状態であり、熱回収運転によってこの温度成層を崩すとエネルギー効率が低下するので、熱回収運転を行わない。そのため浴槽の湯水の温度を検知する必要がなく、無駄になる浴槽ポンプの作動を回避して、エネルギー消費を抑えることができる。
請求項の発明によれば、浴槽の湯水の熱を回収可能であり、その熱回収の可否の判定前に浴槽ポンプを駆動するか否か判定するので、浴槽温度を検知するまでもなく熱回収運転を行わないことが明らかである場合に無駄になる浴槽ポンプの作動を回避して、エネルギー消費を抑えることができる。そして、浴槽の追い焚き運転後はユーザが入浴する可能性があるので、所定時間が経過するまでは浴槽の湯水の温度を下げてしまう熱回収運転を行わない。そのため、浴槽の湯水の温度を検知する必要がなく、無駄になる浴槽ポンプの作動を回避して、エネルギー消費を抑えることができる。
請求項の発明によれば、浴槽の湯水の熱を回収可能であり、その熱回収の可否の判定前に浴槽ポンプを駆動するか否か判定するので、浴槽温度を検知するまでもなく熱回収運転を行わないことが明らかである場合に無駄になる浴槽ポンプの作動を回避して、エネルギー消費を抑えることができる。そして、次回の給湯が所定の時間内に予定されていない場合には熱回収運転を行わないので、次回の給湯のための貯湯運転開始までに降温して無駄になる熱回収運転を回避して、エネルギー消費を抑えることができる。
本発明の貯湯給湯装置の概略構成図である。 熱回収運転中の湯水の流路を示す図である。 熱回収運転制御のフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
最初に本発明の貯湯給湯装置1について説明する。
図1に示すように、貯湯給湯装置1は、貯湯給湯ユニット2と外部熱源機3を有する。貯湯給湯ユニット2は、補助熱源機4と、貯湯タンク5と、熱交換器6と、貯湯タンク5の上端部から循環ポンプ7と補助熱源機4と熱交換器6を経由して貯湯タンク5の下端部へ接続する循環通路8と、熱交換器6と浴槽15を接続する浴槽循環通路9と、貯湯タンク5と外部熱源機3を接続する加熱循環通路10と、貯湯給湯装置1の各種運転を制御する制御ユニット11等を備えている。
次に、貯湯タンク5及び循環通路8について説明する。
貯湯タンク5は湯水を貯留可能に構成され、その外周には複数の貯湯温度センサ5a〜5dが異なる高さ位置に下から順に設けられ、貯留された湯水の温度を検知する。尚、貯湯温度センサの位置や数は、貯湯給湯装置1の仕様等に応じて適宜変更可能である。また、図示を省略するが、貯留された湯水の降温を防ぐために、貯湯タンク5の周囲は断熱材で覆われている。
循環通路8は、貯湯タンク5の上端部と三方弁12を接続しタンク出湯温度センサ5fを備えた循環通路部8aと、三方弁12と補助熱源機4を接続し循環ポンプ7を備えた循環通路部8bと、補助熱源機4と熱交換器6を接続し循環温度センサ13を備えた循環通路部8cと、熱交換器6と貯湯タンク5の下端部を接続しタンク入水温度センサ5eと熱交換器電磁弁14を備えた循環通路部8dを有する。
タンク出湯温度センサ5fは、貯湯タンク5から出湯する湯水の温度及び貯湯タンク5の上端部の湯水の温度を検知可能なように循環通路部8aの上流端近傍に設けられている。タンク入水温度センサ5eは、貯湯タンク5に流入する湯水の温度及び貯湯タンク5の下端部の湯水の温度を検知可能なように循環通路部8dの下流端近傍に設けられている。循環温度センサ13は、熱交換器6に流入する湯水の温度を検知するため、熱交換器6に近い循環通路部8cの下流側に設けられている。
次に、熱交換器6及び浴槽循環通路9について説明する。
熱交換器6は、循環通路8を流れる湯水と浴槽循環通路9を流れる浴槽15の湯水(以下、浴槽湯水とも呼ぶ。)との間での熱交換を行う。浴槽循環通路9は、ふろ往き通路部9aとふろ戻り通路部9bを有する。ふろ往き通路部9aは、熱交換後の浴槽湯水の温度を検知するふろ往き温度センサ17aを備えている。ふろ戻り通路部9bは、浴槽ポンプ16と、ふろ戻り温度センサ17bと、浴槽15の水位を検知する水位センサ17cを備えている。ふろ戻り温度センサ17bは浴槽温度検知手段に相当し、ふろ戻り通路部9bを流れる浴槽湯水の温度(以下、浴槽温度とも呼ぶ。)を検知する。
次に、加熱循環通路10について説明する。
加熱循環通路10は、貯湯タンク5の下部と外部熱源機3を接続し加熱循環ポンプ18を備えた上流加熱循環通路部10aと、外部熱源機3と貯湯タンク5の上部を接続し加熱循環温度センサ19を備えた下流加熱循環通路部10bと、上流加熱循環通路部10aと下流加熱循環通路部10bを接続し循環切換弁20を備えたバイパス通路部10cを有する。循環切換弁20により、外部熱源機3により加熱した湯水を貯湯タンク5の上部に貯留する貯湯タンク側と、外部熱源機3により加熱した湯水をバイパス通路部10cを経由して外部熱源機3に送るバイパス通路側とを切換え可能である。
次に、給水通路21について説明する。
給水通路21は、上流端が上水源に接続され、下流端が循環通路部8dに接続され、貯湯給湯ユニット2に上水を供給する。給水バイパス通路22は、給水通路21から分岐して混合弁23に接続している。給水通路21には給水温度センサ24と逆止弁25が設けられ、給水バイパス通路22には逆止弁26が設けられている。高温出湯回避通路28は、給水バイパス通路22と給湯通路27を接続し、ユーザが予期しない高温出湯を回避可能に設けられている。
次に、タンク出湯通路29について説明する。
タンク出湯通路29は、循環通路部8aから分岐して混合弁23に接続している。混合弁23において、ユーザが設定した給湯設定温度の湯水を給湯通路27に供給するために、給水バイパス通路22から供給される低温の上水とタンク出湯通路29から供給される高温の湯水との混合比が調節される。
次に、給湯通路27について説明する。
給湯通路27は、混合弁23によって調節された湯水温度を検知可能な給湯温度センサ30を備え、給湯設定温度の湯水を給湯栓等に供給可能である。また、給湯通路27から分岐してふろ往き通路部9aに接続する給湯分岐通路部27aには開閉弁31が設けられ、ユーザが設定した浴槽設定温度の湯水を浴槽循環通路9から浴槽15に供給可能である。
次に、補助熱源機4について説明する。
補助熱源機4は、バーナや熱交換器等を内蔵した公知のガス給湯器で構成され、制御ユニット11からの指令により燃焼作動して循環通路部8bから流入する湯水を加熱可能である。補助熱源機4から流出する湯水は循環通路部8cを流れる。循環通路部8cから分岐し水比例弁32を備えた補助加熱出湯通路33の下流端はタンク出湯通路29に接続している。
循環通路部8dから分岐して三方弁12に接続する循環バイパス通路34は、三方弁12を循環通路側から循環バイパス通路側へ切換えることにより貯湯タンク5をバイパスして、給水通路21から供給される上水または熱交換器6から流出した湯水を補助熱源機4に供給可能に構成されている。
補助熱源機4から流出した湯水は、水比例弁32を開放して熱交換器電磁弁14を閉止することにより給湯通路27から給湯栓等に供給可能であり、水比例弁32を閉止して熱交換器電磁弁14を開放することにより熱交換器6において浴槽湯水と熱交換可能である。
次に、外部熱源機3について説明する。
外部熱源機3は、補助制御ユニット35を介して制御ユニット11に制御され、圧縮機36、凝縮熱交換器37、膨張弁38、蒸発熱交換器39を冷媒配管40により接続してヒートポンプ回路を構成し、冷媒配管40に封入された冷媒と外気の熱を利用して湯水を加熱するヒートポンプ給湯装置である。外部熱源機3はヒートポンプ給湯装置に限らず、燃料電池の排熱を利用する給湯装置等であってもよい。
次に、操作リモコン41について説明する。
操作リモコン41は、ユーザが操作可能な自動ふろ熱回収運転スイッチ41a(以下、熱回収SW41aとも呼ぶ)と、図示しない他の操作手段及び運転状態や設定等を文字や図柄、発光ランプ等により表示可能な表示部を備えている。各種運転の設定温度や設定時刻等は、ユーザが行う操作リモコン41の操作により設定可能であり、これら設定温度等のデータを制御ユニット11に送信する。
次に、制御ユニット11について説明する。
制御ユニット11は、浴室等に設けられた操作リモコン41の操作により設定された温度等のデータを受信すると共に、貯湯温度センサ5a〜5d等各種センサにより検知された温度等のデータを取得し、循環ポンプ7や三方弁12等を駆動し、外部熱源機3や補助熱源機4を作動させて設定温度の湯水を供給可能なように貯湯運転、湯張り運転、追い焚き運転、熱回収運転等を制御する。また、制御ユニット11は給湯実績の時系列データを蓄積・学習し、将来の給湯使用量の時系列予測が可能なように構成され、給湯使用量の時系列予測手段に相当する。
次に、貯湯運転について説明する。
制御ユニット11は、給湯使用量の時系列予測に基づいて外部熱源機3を作動させると共に、循環切換弁20を貯湯タンク側に切換え、加熱循環ポンプ18を駆動し、貯湯タンク5の下部から低温の湯水を外部熱源機3に供給し、外部熱源機3で加熱された貯湯設定温度の湯水を貯湯タンク5の上部に貯留する。加熱循環通路10を流れる湯水の流量は、外気温や貯湯タンク5の下部の湯水の温度等に基づいて外部熱源機3により貯湯設定温度に加熱されるように制御される。
貯湯運転の継続により、貯湯タンク5の上部に貯留された貯湯設定温度の湯水の層が下方に拡大し、低温の湯水の層が縮小する。貯湯タンク5に設けられた複数の貯湯温度センサ5a〜5d等が検知する温度により、制御ユニット11は貯湯タンク5に貯留された貯湯設定温度の湯水の量を検知可能である。
次に、湯張り運転について説明する。
ユーザが操作リモコン41から湯張り運転を指示すると、ユーザが予め設定した浴槽設定温度や設定湯量等に基づいて湯張り運転が開始され、開閉弁31が開放される。ユーザが設定した時刻に湯張り運転を開始または完了するようにしてもよい。貯湯運転により貯湯タンク5に貯留された貯湯設定温度の湯水は、給水圧によってタンク出湯通路29から混合弁23に流入する。制御ユニット11は、混合弁23を調節して浴槽設定温度の湯水を給湯通路27に供給し、給湯通路27から分岐通路部27a及び浴槽循環通路9を経由して浴槽15に設定湯量を供給する。
次に、追い焚き運転について説明する。
ユーザが操作リモコン41から追い焚き運転を指示すると、浴槽設定温度等に基づいて追い焚き運転が開始される。制御ユニット11は、水比例弁32を閉止し、熱交換器電磁弁14を開放し、三方弁12を循環バイパス通路34側に切換え、循環ポンプ7を駆動し、補助熱源機4を作動させる。補助熱源機4により加熱された湯水は、循環通路部8cを通って熱交換器6に流入する。
これと並行して、制御ユニット11は、浴槽循環通路9において浴槽ポンプ16を駆動して浴槽湯水を循環させる。熱交換器6において補助熱源機4により加熱された湯水と浴槽湯水との間で熱交換させることにより浴槽湯水を加熱し、ふろ戻り温度センサ17bの検知温度が浴槽設定温度になると追い焚き運転を終了する。自動的に浴槽設定温度を維持するようにしてもよい。
次に、熱回収運転について説明する。
図2に示すように、熱回収運転は熱交換器6において、循環通路8を循環する貯湯タンク5の湯水と浴槽循環通路9を循環する浴槽湯水との間で熱交換させて、浴槽湯水の熱を貯湯タンク5の湯水に回収するものである。このときの制御ユニット11による熱回収運転制御について、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。尚、フローチャート中のSi(i=1,2,・・・)は各ステップを表す。また、ユーザは操作リモコン41から熱回収運転を開始する時刻(以下、設定時刻と呼ぶ。)を指定して予約可能である。設定時刻は入浴が終わって給湯使用がない時間帯に設定することが好ましい。
最初にS1において、ユーザが熱回収運転を予約している否か判定する。例えば、操作リモコン41の熱回収SW41aがONか否か判定する。尚、熱回収SW41aがONである間は、操作リモコン41に熱回収運転を予約していることを表示する。判定がYesの場合はS2に進み、判定がNoの場合はこのS1に戻る。
次にS2において、現在時刻が熱回収運転の設定時刻であるか否か判定する。判定がYesの場合はS3に進み、判定がNoの場合はS1に戻る。
次にS3において、熱回収運転可否の判定のために浴槽温度を検知する必要がある場合を抽出するため、浴槽ポンプ駆動条件Aを満たすか否か判定する。浴槽ポンプ駆動条件Aとしては、例えば下記条件A1〜A3である。
(A1)貯湯温度センサ5dの検知温度が浴槽設定温度よりも所定温度以上高くないため、出湯可能な湯水が貯留されていない。
(A2)水位センサ17cの検知水位が、浴槽湯水を浴槽循環通路9に循環させることができる水位である。
(A3)浴槽15への湯張り運転や追い焚き運転等のうち最新の運転動作後の経過時間が12時間以内であるため、浴槽温度の低下が僅かである。
上記A1〜A3の条件をすべて満たしてS3の判定がYesの場合はS4に進み、判定がNoの場合はS1に戻る。尚、条件A1の所定温度は、予測される次回の出湯までの降温を考慮して適宜設定可能であり、0℃とすることもできる。また、優先すべき安全動作や他の運転を妨げないことが浴槽ポンプ駆動条件Aに含まれていてもよい。
次にS4において、設定時刻とかけ離れた時刻に熱回収運転を開始することがないように、浴槽ポンプ駆動条件Bを満たすか否か判定する。例えば、設定時刻からの経過時間が1時間以内であるか否か判定する。判定がYesの場合はS5に進み、判定がNoの場合はS1に戻る。
次にS5において、ユーザの給湯使用等を妨げないために、浴槽ポンプ駆動条件Cを満たすか否か判定する。浴槽ポンプ駆動条件Cとしては、例えば下記条件C1,C2である。
(C1)給湯中または最新の給湯終了後の経過時間が10分以内でない。
(C2)最新の浴槽の追い焚き運転完了後の経過時間が所定時間以内でない。
C1,C2の条件を両方とも満たしてS5の判定がYesの場合はS6に進み、判定がNoの場合はS3に戻る。尚、条件C2の所定時間は追い焚き運転後の入浴終了が見込まれる時間であり、例えば1時間であってもよく、ユーザが適宜設定するようにしてもよい。以上説明したS3〜S5が浴槽ポンプ駆動判定手段に相当する。
次にS6において、浴槽ポンプ16を駆動して浴槽湯水を例えば5L/分の流量で浴槽循環通路9に循環させてS7に進む。このとき操作リモコン41にふろ熱回収運転中であることを表示するようにしてもよい。
次にS7において、熱回収運転可否の判定のために、熱回収運転開始条件Dを満たすか否か判定する。例えば、S6の浴槽ポンプ16の駆動開始から1分以内に、ふろ戻り温度センサ17が検知した浴槽温度が、貯湯タンク5に貯留された湯水の平均温度(以下、タンク平均温度と呼ぶ。)より15℃以上高いことを1秒間検知したか否か判定する。判定がYesの場合、即ち熱回収運転が可能であると判定された場合はS8に進み、判定がNoの場合はS13に進んで浴槽ポンプ16を停止させ、S1に戻る。ここで、タンク平均温度は、貯湯温度センサ5a〜5d及びタンク入水温度センサ5eに検知される温度と、これらの温度センサの高さ位置に対応する湯水の量から算出される。尚、このS7が熱回収可否判定手段に相当する。
次にS8において、熱回収運転を開始する。例えば、タンク水比例弁32を閉止し、三方弁12を循環通路側に切換え、熱交換器電磁弁14を開放し、循環流量が5L/分になるように循環ポンプ7を駆動して、貯湯タンク5に貯留された湯水を循環通路8に循環させる。浴槽循環通路9にはS6において浴槽湯水の循環を開始しており、熱交換器6において浴槽湯水から貯湯タンク5に貯留された湯水へ熱を移動させながらS9に進む。熱回収運転中は熱回収時間を計時するが、次のS9において熱回収運転が中断された後で熱回収運転が再開された場合には、熱回収時間の計時を中断した時間から再開する。
次にS9において、熱回収運転待機条件Eを満たすか否か判定する。例えば給湯運転等、熱回収運転以外の他の運転が開始されたか否か判定する。判定がYes、即ち他の運転が開始された場合は熱回収運転を中断すると共に、熱回収時間の計時を中断する。操作リモコン41にふろ熱回収運転中の表示がある場合はこの表示を終了して他の運転を実行し(S14)、他の運転が終了したらS3に戻る。このとき判定がNoの場合はS10に進む。
次にS10において、熱回収運転終了条件Fを満たすか否か判定する。熱回収運転終了条件Fとしては、例えば下記条件F1、F2である。
(F1)計時された熱回収時間が1.5時間に到達した。
(F2)浴槽温度とタンク平均温度との差温が5℃以下である。
F1,F2の条件のいずれか1つを満たす、即ちS10の判定がYesの場合はS11に進み、判定がNoの場合はS9に戻る。尚、安全動作や他の運転を優先させる条件が熱回収運転終了条件Fに含まれていてもよい。
次にS11において、熱回収運転を終了する。循環ポンプ7と浴槽ポンプ16を停止し、三方弁12とタンク水比例弁32を所定の待機位置に駆動し、熱交換器電磁弁14を閉止し、計時した熱回収時間を0にする。操作リモコン41にふろ熱回収運転中の表示があれば表示を終了してS12に進む。
次にS12において、熱回収運転が設定時刻からかけ離れた時刻に実施されないように熱回収終了条件Gを満たすか否か判定する。例えば、設定時刻からの経過時間が1時間以上であるか否か判定する。判定がYesの場合はS1に戻り、判定がNoの場合はS3に戻る。以上説明した熱回収運転制御は、貯湯給湯装置1が作動可能である間は作動し続けるものとする。
次に、本発明の貯湯給湯装置1の作用、効果について説明する。
貯湯給湯装置1は、浴槽15の湯水に蓄えられた熱の一部を回収可能か否か判定し、回収可能であれば熱回収運転を実施する。この熱回収可否判定は、タンク平均温度と浴槽ポンプ16を駆動して検知した浴槽温度に基づいて行われ、この熱回収可否判定の前に浴槽ポンプ16の駆動可否を判定する。浴槽の湯水の温度を検知するまでもなく熱回収運転を行わないことが明らかである場合、例えば貯湯タンク5に出湯可能な湯水が貯留されている場合や、浴槽15に熱回収可能な湯水がない場合には、浴槽ポンプ16の駆動を回避して無駄になるエネルギー消費を防ぐので、エネルギー効率の低下を回避することができる。
前記実施例を部分的に変更する例について説明する。
[1]給湯使用量の時系列予測に基づいて、次回の給湯が所定の時間内、例えば24時間以内に予定されない場合に熱回収運転を実施しないようにする。このような構成であれば、次回の給湯のための貯湯運転開始までに降温して無駄になってしまう熱回収運転を回避できるので、無駄なエネルギー消費を回避して、貯湯給湯装置1のエネルギー効率の低下を防ぐことができる。
[2]熱回収運転中に他の運転が開始された場合は熱回収運転を終了する構成としてもよい。
[3]その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態を包含するものである。
1 貯湯給湯装置
5 貯湯タンク
5a〜5d 貯湯温度センサ
5e タンク入水温度センサ
6 熱交換器
7 循環ポンプ
8 循環通路
9 浴槽循環通路
11 制御ユニット(給湯使用量の時系列予測手段)
14 熱交換器電磁弁
15 浴槽
16 浴槽ポンプ
17b ふろ戻り温度センサ(浴槽温度検知手段)
17c 水位センサ
41 操作リモコン
41a 自動ふろ熱回収運転スイッチ(熱回収SW)

Claims (3)

  1. 貯湯タンクと、この貯湯タンクの上部と下部とを接続し循環ポンプと熱交換器を備えた循環通路と、浴槽と前記熱交換器とを接続し浴槽ポンプと浴槽温度検知手段とを備えた浴槽循環通路とを有する貯湯給湯装置であって、
    設定時刻になると、前記浴槽ポンプを駆動させて前記浴槽温度検知手段によって検知された浴槽温度と、前記貯湯タンク内の湯水温度とを比較することによって浴槽湯水の熱を前記貯湯タンク内の湯水に移動させる熱回収運転を行うか否かを判定する熱回収可否判定手段と、
    前記熱回収可否判定手段による判定を行う前に、前記浴槽ポンプを駆動するか否かを判定する浴槽ポンプ駆動判定手段とを備え
    前記浴槽ポンプ駆動判定手段は、前記貯湯タンク内の上部湯水温度が浴槽設定温度よりも所定温度以上高い場合には浴槽ポンプの駆動を行わないと判定することを特徴とする貯湯給湯装置。
  2. 貯湯タンクと、この貯湯タンクの上部と下部とを接続し循環ポンプと熱交換器を備えた循環通路と、浴槽と前記熱交換器とを接続し浴槽ポンプと浴槽温度検知手段とを備えた浴槽循環通路とを有する貯湯給湯装置であって、
    設定時刻になると、前記浴槽ポンプを駆動させて前記浴槽温度検知手段によって検知された浴槽温度と、前記貯湯タンク内の湯水温度とを比較することによって浴槽湯水の熱を前記貯湯タンク内の湯水に移動させる熱回収運転を行うか否かを判定する熱回収可否判定手段と、
    前記熱回収可否判定手段による判定を行う前に、前記浴槽ポンプを駆動するか否かを判定する浴槽ポンプ駆動判定手段とを備え、
    前記浴槽ポンプ駆動判定手段は、浴槽の追い焚き運転からの経過時間が所定時間以内の場合には浴槽ポンプの駆動を行わないと判定することを特徴とする貯湯給湯装置。
  3. 貯湯タンクと、この貯湯タンクの上部と下部とを接続し循環ポンプと熱交換器を備えた循環通路と、浴槽と前記熱交換器とを接続し浴槽ポンプと浴槽温度検知手段とを備えた浴槽循環通路とを有する貯湯給湯装置であって、
    設定時刻になると、前記浴槽ポンプを駆動させて前記浴槽温度検知手段によって検知された浴槽温度と、前記貯湯タンク内の湯水温度とを比較することによって浴槽湯水の熱を前記貯湯タンク内の湯水に移動させる熱回収運転を行うか否かを判定する熱回収可否判定手段と、
    前記熱回収可否判定手段による判定を行う前に、前記浴槽ポンプを駆動するか否かを判定する浴槽ポンプ駆動判定手段と、
    給湯使用量の時系列予測手段とを備え、
    前記熱回収可否判定手段は、前記時系列予測手段の予測に基づいて次回の給湯が所定の時間内に予定されない場合には、熱回収運転を行わないと判定することを特徴とする貯湯給湯装置。
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