JP6701012B2 - プレスブレーキシステム及びロボット装置の原点位置修正方法 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載されたロボット装置は、ダイ及びパンチを交換するためのツールグリッパ(特許文献1における「金型交換ハンド」)をハンドに装着して、プレスブレーキの金型ホルダに対する金型装脱、及びプレスブレーキと金型ストッカとの間の金型搬送を行うものである。
また、ツールグリッパが金型を保持した状態でロボット装置の原点位置がずれると、金型ホルダ及び金型ストッカへの金型の取り付けができなくなる可能性がある。
そのため、原点位置がずれたと思われる場合は、直ちに、ずれの有無を確認すると共にずれが生じていたら修正する必要がある。
また、この判定で原点位置がずれていることを把握した後の原点位置修正は、各関節毎に可動部を動かしながらツールグリッパの空間位置を測定する、などの極めて時間のかかる作業を行うため、短時間で修正できるよう改善が望まれていた。
1)プレスブレーキに用いる金型を、多関節のロボット装置によって前記プレスブレーキに対し装脱する金型装脱動作の原点位置を修正するための、ロボット装置の原点位置修正方法であって、
前記ロボット装置は、前記金型を保持する金型保持部を有し、
前記金型装脱動作の動作上の現原点位置と、動作プログラム上の原点位置に合致するよう予め調整設定して記憶しておいた動作上の基準原点位置と、のずれの有無を判定する、ずれ有無判定ステップと、
前記ずれ有無判定ステップでずれ有りと判定した場合に、前記ずれをなくす補正値を求めて記憶すると共に、以降の前記金型装脱動作の動作上の原点位置を、前記現原点位置と前記補正値とに基づいて得た修正済み原点位置とする原点位置置換ステップと、
前記ずれ有無判定ステップの前に、前記金型保持部が前記金型を保持しているか保持していないかを判定し、保持している場合と保持していない場合とで前記ずれの有無判定方法として異なる方法を選択する金型保持判定ステップと、
を含むことを特徴とするロボット装置の原点位置修正方法である。
2) プレスブレーキと、前記プレスブレーキに用いる金型をツールグリッパの金型保持部によって保持し、前記プレスブレーキに対して装脱する金型装脱動作を実行する多関節のロボット装置と、前記金型装脱動作を制御する制御部と、記憶部と、選択部と、を含むプレスブレーキシステムであって、
前記制御部は、
前記ロボット装置が実行する前記金型装脱動作の動作上の現原点位置と、動作プログラム上の原点位置に合致するよう予め調整設定して前記記憶部に記憶しておいた動作上の基準原点位置と、のずれの有無を判定し、ずれ有りと判定した場合に、前記ずれをなくす補正値を求めて前記記憶部に記憶させると共に、以降の前記金型装脱動作を、前記現原点位置と前記補正値とに基づいて得た修正済原点位置を動作上の原点位置として実行するよう制御し、
前記選択部は、
前記金型保持部が前記金型を保持しているか保持していないかを判定すると共に、保持している場合と保持していない場合とで前記ずれの有無判定方法として異なる方法を選択することを特徴とするプレスブレーキシステムである。
3)前記プレスブレーキは、突き当てとしてのバックゲージ及びサイドゲージを備え、
前記金型は貫通孔を有し、
前記金型保持部は、前記貫通孔に係合して前記金型を保持すると共に、前記金型を保持した状態で前記貫通孔を貫通して前記金型の反対側に突出するフックを有し、
前記制御部は、前記金型保持部が前記金型を保持している場合の前記ずれの有無判定方法として、前記ツールグリッパを現原点位置に位置させた状態で、前記バックゲージ及び前記サイドゲージを、前記フックにおける前記金型の反対側に突出した突出部に当接させて前記突出部の位置を測定することを特徴とする2)に記載のプレスブレーキシステムである。
前後左右の各方向を、便宜的に矢印の方向で規定する。従って上下は紙面直交方向であり、紙面表方が上方向、紙面裏方が下方向となる。
図2は、システムSTに含まれるロボット装置53を説明するための左後ろ斜め上方から見た外観斜視図である。図2において示されるロボット装置53の姿勢は、任意の姿勢である。
図3は、システムSTの構成を説明するためのブロック図である。
プレスブレーキ51は、上型のパンチ(不図示)と下型のダイ81(図6参照。詳細は後述する)との金型組によって、板状のワークWに曲げ加工を施す曲げ加工機である。
プレスブレーキ51は、突き当てとして、ワークWの後縁の位置決めに用いられるバックゲージ51b及びワークWの側縁の位置決めに用いられるサイドゲージ51cを備えている。
金型ストッカ52はプレスブレーキ51の側方(図1では右方)に隣接配置されている。
ロボット装置53は、ワークグリッパ(図示せず)を装着してワークWを把持してプレスブレーキ51に供給する一方、ツールグリッパ5を装着してパンチ及びダイ81を保持しプレスブレーキ51と金型ストッカ52との間で交換を行う。
すなわち、ロボット装置53は、プレスブレーキ51の金型を、プレスブレーキ51に対して装脱する金型装脱動作を行う。
第2アーム3eは、基部3dによって、回動軸線CL2及び回動軸線CL3と直交する回動軸線CL4まわり(矢印DR4)に回動可能に支持されている。
第3アーム3fの先端部には、種々のグリッパから選択された一つを装着するためのコネクタ3gが備えられている。
コネクタ3gは、回動軸線CL5と直交する回動軸線CL6のまわり(矢印DR6)に回動可能とされている。
図2では、コネクタ3gにツールグリッパ5を装着した状態でのイメージが一点鎖線で示されている。
図4はツールグリッパ5の側面図であり、図5は、ツールグリッパ5の外観斜視図である。
脱着部5bの円形表面である装着面5b1がコネクタ3gに対し面当たりで当接し、その状態で、図示しないロック機構によりロックされる。これにより、ツールグリッパ5は、ロボット装置53に取り付けられる。
また、係合片部5cには、係合片部5cの突出方向と直交する方向に延在する当接突出部5eが設けられている。
係合片部5c及びフック5dは、本体部5aの内部に収容された図示しない直動アクチュエータの動作によって、それぞれ独立に、図4に示される姿勢で図4の右方に所定距離の範囲を往復動可能とされている(矢印DR7a)。
回動可能な所定の角度範囲は、図4の左右方向に延びた姿勢(以下、係合姿勢とも称する)から時計まわり方向に例えば約10°の範囲である。回動軸線CL7は、装着面5b1に対し直交する方向に設定されている。
係合片部5cは、後方側に移動した状態で、フック5dの付勢部材による回動を規制し、フック5dを係合姿勢で維持する。
また、係合片部5cは、前方側に移動した状態で、フック5dの付勢部材による回動を許容し、フック5dは図6に示される回動姿勢となる。
また、直動アクチュエータは、エンコーダ群に含まれるエンコーダを備え、制御部CTaは、そのエンコーダからの動作情報に基づき、直動アクチュエータを閉ループ制御する。
挿入溝部62の前後方向に対向する一対の内面63,64には、それぞれ、左右方向に延びる係合溝部63a,64aが形成されている。
内面63における係合溝部63aの下方には、アクチュエータ65によって前後方向に移動するロック部材66が取り付けられている。図6では、前方に移動した状態が示されている。
アクチュエータ65の動作は、制御部CTaによって制御される(図3参照)。
基部81aは、中央部において上下に長い長孔である貫通孔81bを有する。
係止プレート81cは、常態において、図示しない付勢部材によって基部81aに対し離隔する側(前方側)に付勢されている。
係止プレート81cは、貫通孔81bに近い側と遠い側とに、底面81dと平行に延び、常態においてそれぞれ基部81aの表面よりも突出した突出部81c1と係合凸部81c2とを有する。
従って、突出部81c1と係合凸部81c2との間は、相対的に凹んだ凹部81c3となっている。
基部81aは、根本側の前後両面に、底面81dと平行に延びるロック溝部81e,81eを有する。
図6に示されるダイ81の装着状態で、ダイ81の係合凸部81c2がダイホルダ61の係合溝部64に係合し、かつロック部材66がダイ81のロック溝部81eに係合して、ダイホルダ61に対し位置ずれなく装着されている。
その手順は、次の通りである。
そして、係合片部5cを前方側に引き込み、付勢部材(不図示)による回動付勢力でフック5dを回動範囲の上方限位置に回動させた状態とする。
その挿通後、係合片部5cを後方に押し出してフック5dを図6における反時計まわり方向に回動させ、図4に示される係合姿勢に戻す。
また、係合片部5cの下面と係止プレート81cの上面とは接触した状態となっている。
これにより、ロック部材66がロック溝部81eから離脱し、ダイ81の上方移動の規制が解除される。
すなわち、ダイ81は、金型保持部KHにより保持されると共に、ダイホルダ61の挿入溝部62に対して挿抜自在(矢印DR10)となる。
制御部CTaは、ハンド部3を動作させて、金型保持部KHを上昇させ、ダイ81をダイホルダ61から取り外す。
また、原点位置の修正動作は、原点位置のずれの有無確認動作で原点位置が合致していないと判定した場合に、プログラム上の原点位置と、ロボット装置53の機械動作上の原点位置と、を合致させるための動作である。
以下、両動作をまとめて、単に原点位置修正動作とも称する。また、この原点位置修正動作により原点位置を修正する方法を、原点位置修正方法と称する。
本体部51b3は、制御部CTaの制御の下、図示しない移動機構によってY軸方向に移動する(矢印DRa)。
ポテンショメータ51b2は、本体部51b3に対しY軸方向に移動する(矢印DRb)ゲージ51b1を有する。
制御部CTaは、本体部51b3自体のY軸方向の位置と、バックゲージ51bからのY位置情報Jyと、に基づいて、被測定物のY軸方向の位置Py(先端部51baの当接位置)を求める。
本体部51c3は、制御部CTaの制御の下、図示しない移動機構によってX軸方向に移動する(矢印DRc)。
ポテンショメータ51c2は、本体部51c3に対しX軸方向に移動する(矢印DRd)ゲージ51c1を有する。
制御部CTaは、本体部51c3自体のX軸方向の位置と、サイドゲージ51cからのX位置情報Jxと、に基づいて、被測定物のX軸方向の位置Px(先端部51caの当接位置)を求める。
まず、ロボット装置53のコネクタ3gには、予めツールグリッパ5を装着しておく。
制御部CTaは、ロボット装置53に対し、ツールグリッパ5の部位のうち、金型取り外し動作に利用するため予め設定した基準部位を、プログラム上の金型取り外し動作での原点位置に位置させる動作を実行させる。
この動作の実行後のツールグリッパ5を含むハンド部3の先端部分、並びに、バックゲージ51b及びサイドゲージ51cが、上面図として図9に示されている。
得られたゲージ51b1のY軸方向の位置を、Y位置情報Jyとして制御部CTaに出力する。
制御部CTaは、このY位置情報Jyと本体部51b3のY軸方向の位置とから、係合片部5c及びフック5dのY軸方向の位置Pyを求める。
得られたゲージ51b1のX軸方向の位置を、X位置情報Jxとして制御部CTaに出力する。
制御部CTaは、このX位置情報Jxと本体部51c3のX軸方向の位置とから、フック5dのX軸方向の位置Pxを求める。
図10は、その具体的な手順例を示すフロー図である。
この位置出しは、ロボット装置53の設置時などに行う必要かつ基本的な調整である。例えば、ハンド部3の姿勢を微少変化させながら、ツールグリッパ5の位置が動作プログラム上の原点位置となる姿勢を見いだし、原点位置の姿勢として設定する。
図9には、ダイ81を保持していない状態での原点位置へ移動後の、ハンド部3及びツールグリッパ5の姿勢が示されている。図9に示される姿勢は、図2に示される姿勢に対し、第2アーム3eが約90°回動して回動軸線CL5が概ね上下方向に延びている。
また、回動軸線CL6は、前後方向に延びている。従って、係合片部5c及びフック5dは、水平で左方(図9における下方)に向け延びている。
(S4)と(S5)との実行順は、逆でも同時でもよい。
以下、金型保持部KHがダイ81を保持している状態での、フック5dにおけるダイ81から突出している部分を、フック突出部5dtと称する。
得られたゲージ51b1のY軸方向の位置を、Y位置情報Jyとして制御部CTaに出力する。
制御部CTaは、このY位置情報Jyと本体部51b3のY軸方向の位置とから、フック5dのY軸方向の位置Pyを求める。
得られたゲージ51c1のX軸方向の位置を、X位置情報Jxとして制御部CTaに出力する。
制御部CTaは、このX位置情報Jxと本体部51c3のX軸方向の位置とから、フック5dのフック突出部5dtのX軸方向の位置Pxを求める。
図12は、その具体的な手順例を示すフロー図である。
図11には、ダイ81を保持している状態での原点位置へ移動後の、ハンド部3及びツールグリッパ5の姿勢が示されている。図11に示される姿勢は、図9に示される姿勢と同様に、第2アーム3eが約90°回動して回動軸線CL5が概ね上下方向に延びている。
また、回動軸線CL6は、左右方向に延びている。従って、係合片部5c及びフック5dは、水平で後方(図11における左方)に向け延びている。
例えば、ロボット装置53による金型の交換作業で、金型ホルダに対する金型の挿抜がスムースに行われなくなった場合は、何らかの理由で原点位置がずれている可能性がある。
そこで、原点位置修正動作の手順例を、図13〜図15に示されるフローを参照して説明する。
制御部CTaは、原点位置修正動作の実行指令の有無を判定する(S41)。
測定動作選択部CTeは、ツールグリッパ5が金型を保持しているか否かを判定する(S42)。この判定は、記憶部CTbが記憶しているシステムSTの動作履歴などを参照して、現時点での金型の保持有無を判定する。
(S42)で金型を保持していない、と判定した場合、測定動作選択部CTeは、原点位置修正動作を非保持時測定動作で実行することを選択する。
制御部CTaは、図14に示される手順F2を実行する。
まず、制御部CTaは、非保持時測定動作によって位置Px及び位置Pyを求める(S21)。
具体的には、位置Pxと基準位置Paxとの差の絶対値が所定の閾値αax以上、又は、位置Pyと基準位置payとの差の絶対値が所定の閾値αay以上、であるか否か、を判定する(S23)。
閾値αax,αayは、プレスブレーキ51,金型ストッカ52,及びロボット装置53の仕様や金型の仕様に応じて予め設定し、記憶部CTbに記憶させておく
(S23)の判定がYesの場合、制御部CTaは、原点位置のずれ有りと判定し(S25)、補正値ΔPax,ΔPayを求める(S26)。
具体的には、ΔPax=Px−Pax,ΔPay=Py−Payである。
すなわち、現原点位置を修正済み原点位置Panx,Panyに置換する。
具体的には、基準姿勢情報Jasで規定された現原点位置での姿勢に対し、補正値ΔPax,ΔPayに対応する動作を実行した姿勢を、修正済原点位置での姿勢とする。
制御部CTaは、図15に示される手順F3を実行する。
まず、制御部CTaは、保持時測定動作によって位置Px及び位置Pyを求める(S31)。
具体的には、位置Pxと基準位置Pbxとの差の絶対値が所定の閾値αbx以上、又は、位置Pyと基準位置Pbyとの差の絶対値が所定の閾値αby以上、であるか否か、を判定する(S33)。
閾値αbx,αbyは、プレスブレーキ51,金型ストッカ52,及びロボット装置53の仕様や金型の仕様に応じて予め設定し、記憶部CTbに記憶させておく
(S34)の判定がYesの場合、制御部CTaは、原点位置のずれ有りと判定し(S35)、補正値ΔPbx,ΔPbyを求める(S36)。
具体的には、ΔPbx=Px−Pbx,ΔPby=Py−Pbyである。
具体的には、基準姿勢情報Jbsで規定された現原点位置での姿勢に対し、補正値ΔPbx,ΔPbyに対応する動作を実行した姿勢を、修正済原点位置での姿勢とする。
これにより、上述の原点位置修正方法は、短時間で高精度に原点位置のずれ有無を確認することができる。
これにより、上述の原点位置修正方法は、原点位置のずれの修正を短時間に行うことができる。
そこで、上述の原点位置修正方法によれば、金型の貫通孔81bを貫通してツールグリッパ5の反対側に突出したフック突出部5dtを利用し、フック突出部5dtにゲージ51b1,51c1を当てるようにした。
これにより、金型保持部KHが金型を保持していても、高精度の原点位置修正動作が可能である。
ロボット装置53の態様(関節数及び自由度など)は限定されるものではない。
プレスブレーキ51は、バックゲージ51b及びサイドゲージ51cの少なくとも一方を、平行配置された複数個備えるものであってもよい。複数の場合は、それぞれの基本位置とそれぞれの現測定位置との比較を、行うことで、より高精度の原点位置修正が可能となる。
2 ベース部、 2a 支持台
3 ハンド部
3a 旋回部、 3b 延出部、 3c 第1アーム、 3d 基部
3e 第2アーム、 3f 第3アーム、 3g コネクタ
5 ツールグリッパ
5a 本体部、 5b 脱着部、 5b1 装着面、 5c 係合片部
5c1 側面、 5d フック、 5d1 押さえ部、 5d2 側面
5d3 先端面、 5dt フック突出部、 5e 当接突出部
51 プレスブレーキ
51a 下部テーブル、 51b バックゲージ(突き当て)
51ba 先端部、 51b1 ゲージ、 51b2 ポテンショメータ
51b3 本体部、 51c サイドゲージ(突き当て)
51ca 先端部、 51c1 ゲージ、 51c2 ポテンショメータ
51c3 本体部
52 金型ストッカ
53 ロボット装置、 53a 軌道
61 ダイホルダ
62 挿入溝部
63,64 内面、 63a,64a 係合溝部
65 アクチュエータ
66 ロック部材
81 ダイ(金型)
81a 基部、 81b 貫通孔、 81c 係止プレート
81c1 突出部、 81c2 係合凸部、 81d 底面
81e ロック溝部、 81k 加工部
AcG アクチュエータ群
CL1〜CL7 回動軸線
CT 制御装置
CTa 制御部、 CTb 記憶部、 CTc 比較部
CTd 補正値算出部、 CTe 測定動作選択部
EcG エンコーダ群
Jas,Jbs 基準姿勢情報
Jx X位置情報、 Jy Y位置情報
KH 金型保持部
Px,Py 位置、 Pax,Pay,Pbx,Pby 基準位置
Panx,Pany,Pbnx,Pbny 修正済原点位置
ST システム(プレスブレーキシステム)
W ワーク
αax,αay,αbx,αby 閾値
ΔPax,ΔPay,ΔPbx,ΔPby 補正値
Claims (3)
- プレスブレーキに用いる金型を、多関節のロボット装置によって前記プレスブレーキに対し装脱する金型装脱動作の原点位置を修正するための、ロボット装置の原点位置修正方法であって、
前記ロボット装置は、前記金型を保持する金型保持部を有し、
前記金型装脱動作の動作上の現原点位置と、動作プログラム上の原点位置に合致するよう予め調整設定して記憶しておいた動作上の基準原点位置と、のずれの有無を判定する、ずれ有無判定ステップと、
前記ずれ有無判定ステップでずれ有りと判定した場合に、前記ずれをなくす補正値を求めて記憶すると共に、以降の前記金型装脱動作の動作上の原点位置を、前記現原点位置と前記補正値とに基づいて得た修正済み原点位置とする原点位置置換ステップと、
前記ずれ有無判定ステップの前に、前記金型保持部が前記金型を保持しているか保持していないかを判定し、保持している場合と保持していない場合とで前記ずれの有無判定方法として異なる方法を選択する金型保持判定ステップと、
を含むことを特徴とするロボット装置の原点位置修正方法。 - プレスブレーキと、前記プレスブレーキに用いる金型をツールグリッパの金型保持部によって保持し、前記プレスブレーキに対して装脱する金型装脱動作を実行する多関節のロボット装置と、前記金型装脱動作を制御する制御部と、記憶部と、選択部と、を含むプレスブレーキシステムであって、
前記制御部は、
前記ロボット装置が実行する前記金型装脱動作の動作上の現原点位置と、動作プログラム上の原点位置に合致するよう予め調整設定して前記記憶部に記憶しておいた動作上の基準原点位置と、のずれの有無を判定し、ずれ有りと判定した場合に、前記ずれをなくす補正値を求めて前記記憶部に記憶させると共に、以降の前記金型装脱動作を、前記現原点位置と前記補正値とに基づいて得た修正済原点位置を動作上の原点位置として実行するよう制御し、
前記選択部は、
前記金型保持部が前記金型を保持しているか保持していないかを判定すると共に、保持している場合と保持していない場合とで前記ずれの有無判定方法として異なる方法を選択することを特徴とするプレスブレーキシステム。 - 前記プレスブレーキは、突き当てとしてのバックゲージ及びサイドゲージを備え、
前記金型は貫通孔を有し、
前記金型保持部は、前記貫通孔に係合して前記金型を保持すると共に、前記金型を保持した状態で前記貫通孔を貫通して前記金型の反対側に突出するフックを有し、
前記制御部は、前記金型保持部が前記金型を保持している場合の前記ずれの有無判定方法として、前記ツールグリッパを現原点位置に位置させた状態で、前記バックゲージ及び前記サイドゲージを、前記フックにおける前記金型の反対側に突出した突出部に当接させて前記突出部の位置を測定することを特徴とする請求項2記載のプレスブレーキシステム。
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