JP6627752B2 - 無線通信システムにおける無線通信制御方法および装置、ならびに無線通信装置 - Google Patents
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Description
ここでkおよびαは電波の周波数に依存する係数である。このような気象状況に起因する電波強度の減衰は無線回線品質を劣化させるために、この影響を回避あるいは抑制する技術が種々提案されている。
本発明による無線通信制御方法は、減衰量予測手段が他の無線通信機から前記無線通信機までの電波強度の減衰量の履歴から将来の減衰量を予測し、制御手段が前記予測された減衰量に基づいて前記無線通信機を制御する、ことを特徴とする。
本発明による無線通信システムは、無線通信機とそれを制御する無線通信制御装置とを含む無線通信システムであって、他の無線通信機から前記無線通信機までの電波強度の減衰量の履歴から将来の減衰量を予測する減衰量予測手段と、前記予測された減衰量に基づいて前記無線通信機を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明による無線通信装置は、他の無線通信装置と無線通信可能な無線通信装置であって、無線通信を行う無線通信手段と、前記他の無線通信装置から当該無線通信装置までの電波強度の減衰量の履歴から将来の減衰量を予測する減衰量予測手段と、前記予測された減衰量に基づいて前記無線通信手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、時系列で格納した電波強度減衰量から将来の減衰値を予測し、その予測値に基づいて無線通信制御を実行する。現在までの時系列減衰量から将来の減衰量を予測するので、急激な気象変化に対して高精度の予測が可能となり、特別な装置を追加する必要はなく処理負荷も軽減される。以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
1.1)システム構成
図1に示すように、本発明の第1実施形態による無線通信システムでは、無線通信機10と無線通信機11とが無線通信を行い、無線通信制御装置100が無線通信機10の無線通信パラメータ(送信電力、変調方式、使用周波数帯域など)を制御するものとする。
無線通信機10と無線通信機11との間には電波強度を減衰させる種々の気象状況(降雨、降雪、湿度など)が想定されるが、以下、降雨、降雪を含む降水の有無を考える。
図2において、減衰量取得部101は、無線通信機10および11の間で生じている現在の減衰量Aを所定周期で取得する(動作S201)。順次取得された減衰量Aは、時系列減衰量格納部102に時系列で格納される(動作S202)。なお、減衰量Aは、たとえば送信側から通知された送信電力値と受信側での受信電力測定値とから計算されてもよい。送信側の送信電力値が得られない場合には、予め設定された晴天時の受信電力基準値と受信電力値とを用いて推定することもできる。すなわち、減衰量Aは晴天時の減衰値との差として計算可能である。また、レーダ情報を利用することもできる。たとえば、レーダ情報により時系列の減衰量Aを模擬して、その模擬結果を時系列減衰量格納部102に格納する。この模擬結果は機械学習のトレーニングデータとして利用されてもよい。
上述したように、本実施形態によれば、現在までの時系列減衰量から将来の減衰量を予測するので、大きな気象変化による電波強度の減衰が発生する前に、予め無線通信機の無線通信パラメータを制御することができ、通信障害を未然に回避することができる。
2.1)システム構成
図3に示すように、本発明の第2実施形態による無線通信システムでは、第1実施形態と同様に、無線通信機10と無線通信機11とが無線通信を行い、無線通信制御装置100aが無線通信機10の無線通信パラメータ(送信電力、変調方式、使用周波数帯域など)を制御するものとする。無線通信機10と無線通信機11とは物理的距離Lだけ離れており、その間には電波強度を減衰させる種々の気象状況(降雨、降雪、湿度など)が想定されるが、以下、降雨、降雪を含む降水の有無を考える。
図4において、減衰量・距離取得部101aは、無線通信機10と11との物理的距離Lと無線通信機10および11の間で生じている現在の減衰量Aとを所定周期で取得し、取得された減衰量および距離を時系列減衰量格納部102に時系列で格納する(動作S301)。減衰量Aは、上述したように、たとえば送信側から通知された送信電力値と受信側での受信電力測定値とから計算されてもよい。送信側の送信電力値が得られない場合には、予め設定された晴天時の受信電力基準値と受信電力値とを用いて推定することもできる。また、レーダ情報を利用することもできる。
上述したように、本実施形態は、現在までの時系列減衰量から将来の減衰量を予測するので第1実施形態と同様の効果を有し、さらに無線通信機間の物理的距離を用いて降水率及びその予測値の算出も可能となる。
3.1)システム構成
図5に示すように、本発明の第3実施形態による無線通信制御装置100bは、第2実施形態による無線通信制御装置100aに位置情報取得部105を加えた構成を有する。したがって、図3と同じ機能を有するブロックには同一参照番号を付して詳細な説明は省略する。
図6において、減衰量・距離取得部101aは、無線通信機10および11の現在の地理的位置情報と無線通信機10および11の間で生じている現在の減衰量Aとを所定周期で取得し、取得された減衰量および位置情報を時系列減衰量格納部102に時系列で格納する(動作S401)。減衰量Aは、上述したように、たとえば送信側から通知された送信電力値と受信側での受信電力測定値とから計算されてもよい。送信側の送信電力値が得られない場合には、予め設定された晴天時の受信電力基準値と受信電力値とを用いて推定することもできる。また、レーダ情報を利用することもできる。
上述したように、本実施形態は、現在までの時系列減衰量から将来の減衰量を予測し、さらに無線通信機間の物理的距離を用いて降水率及びその予測値の算出も可能になるので、第2実施形態と同様の効果を有する。さらに無線通信機10および11の位置情報を時系列で記録することで、両者の位置変化を検出することができ、無線通信機が移動する場合でも、気象状況に応じた正確な無線通信制御が可能となる。
4.1)システム構成
図7に示すように、本発明の第4実施形態による無線通信制御装置100cは、第1実施形態による無線通信制御装置100に通信網接続部106を加えた構成を有する。したがって、図1と同じ機能を有するブロックには同一参照番号を付して詳細な説明は省略する。
図8における動作S501〜S505は、図2における動作S201〜S205と同じであるから説明は省略する。制御部104は、既に述べたように、予測減衰量Aeに応じて無線通信機10の無線通信パラメータを最適制御すると(動作S505)、その予測減衰量Aeを通信網接続部106を通して他の無線通信制御装置または管理装置30へ送信する(動作S506)。
上述したように、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができると共に、他の無線通信制御装置へ予測減衰量を通知することで、当該他の無線通信制御装置において他の装置の減衰量を考慮した無線制御が可能となる。
本発明は、上述した第1〜第4実施形態に限定されるものではなく、以下に述べる実施形態も本発明に含まれる。
図9に示すように、本発明の第5実施形態による無線通信制御装置100dは、第3実施形態による無線通信制御装置100bに第4実施形態における通信網接続部106を加えた構成を有する。本実施形態は、上記第3および第4実施形態で説明した機能の組み合わせであるから詳細は省略する。
図10に示すように、本発明の第6実施形態によれば、上述した第1〜第3実施形態による無線通信制御装置の機能と無線通信機10の機能とを一つの無線通信装置600に含むこともできる。すなわち、本実施形態による無線通信装置600は、他の無線通信装置と無線通信するための無線部601と、上記実施形態による無線通信制御装置の機能を有する無線通信制御部602と、を有する。図10において、無線通信制御部602の機能は第1実施形態と同じであるが、第2、第3実施形態による無線通信制御装置100a、100bと同じであってもよい。
図11に示すように、本発明の第7実施形態によれば、上述した第4、第5実施形態による無線通信制御装置の機能と無線通信機10の機能とを一つの無線通信装置600aに含むこともできる。すなわち、本実施形態による無線通信装置600aは、他の無線通信装置と無線通信するための無線部601と、上記実施形態による無線通信制御装置と同じ機能を有する無線通信制御部602aと、を有する。図11において、無線通信制御部602aの機能は第4実施形態と同じであるが、第5実施形態による無線通信制御装置100dと同じであってもよい。
上述した実施形態の一部あるいは全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、これらに限定されるものではない。
(付記1)
無線通信機を制御する無線通信制御装置であって、
他の無線通信機から前記無線通信機までの電波強度の減衰量の履歴から将来の減衰量を予測する減衰量予測手段と、
前記予測された減衰量に基づいて前記無線通信機を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする無線通信制御装置。
(付記2)
前記制御手段は、最新の減衰量と降水閾値とを比較することで降水の有無を判別し、降水があると判定されると、前記減衰量予測手段により前記将来の減衰量を予測させること
を特徴とする付記1に記載の無線通信制御装置。
(付記3)
前記制御手段は、最新の減衰量と前記他の無線通信機との間の距離とに基づいて最新の降水状況を検知し、降水があると判定されると、前記減衰量予測手段により前記将来の減衰量を予測させることを特徴とする付記1に記載の無線通信制御装置。
(付記4)
前記減衰量予測手段は、前記予測された減衰量と前記他の無線通信機との間の距離とに基づいて将来の降雨率を予測することを特徴とする付記3に記載の無線通信制御装置。
(付記5)
自機の地理上の位置情報を取得する位置取得手段を更に有し、
前記制御手段は、降水がある時または前記他の無線通信機との相対的な位置が変化した時、前記減衰量予測手段により前記将来の減衰量を予測させることを特徴とする付記2−4のいずれか1項に記載の無線通信制御装置。
(付記6)
前記減衰量予測手段は、前記減衰量の履歴から機械学習法により減衰量の時系列変化を抽出し、前記将来の減衰量を予測することを特徴とする付記1−5のいずれか1項に記載の無線通信制御装置。
(付記7)
無線通信機を制御する無線通信制御方法であって、
減衰量予測手段が他の無線通信機から前記無線通信機までの電波強度の減衰量の履歴から将来の減衰量を予測し、
制御手段が前記予測された減衰量に基づいて前記無線通信機を制御する、
ことを特徴とする無線通信制御方法。
(付記8)
前記制御手段が最新の減衰量と降水閾値とを比較することで降水の有無を判別し、
降水があると判定されると、前記制御手段が前記減衰量予測手段に前記将来の減衰量を予測させる、
ことを特徴とする付記7に記載の無線通信制御方法。
(付記9)
前記制御手段が最新の減衰量と前記他の無線通信機との間の距離とに基づいて最新の降水状況を検知し、
降水があると判定されると、前記制御手段が前記減衰量予測手段に前記将来の減衰量を予測させる、
ことを特徴とする付記7に記載の無線通信制御方法。
(付記10)
前記減衰量予測手段が、前記予測された減衰量と前記他の無線通信機との間の距離とに基づいて将来の降雨率を予測する、ことを特徴とする付記9に記載の無線通信制御方法。
(付記11)
前記無線通信機の地理上の位置情報を取得する位置取得手段を更に有し、
前記制御手段が、降水がある時または前記他の無線通信機との相対的な位置が変化した時、前記減衰量予測手段により前記将来の減衰量を予測させる、
ことを特徴とする付記8−10のいずれか1項に記載の無線通信制御方法。
(付記12)
前記減衰量予測手段が、前記減衰量の履歴から機械学習法により減衰量の時系列変化を抽出し前記将来の減衰量を予測する、ことを特徴とする付記7−11のいずれか1項に記載の無線通信制御方法。
(付記13)
無線通信機とそれを制御する無線通信制御装置とを含む無線通信システムであって、
他の無線通信機から前記無線通信機までの電波強度の減衰量の履歴から将来の減衰量を予測する減衰量予測手段と、
前記予測された減衰量に基づいて前記無線通信機を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする無線通信システム。
(付記14)
前記制御手段は、最新の減衰量と降水閾値とを比較することで降水の有無を判別し、降水があると判定されると、前記減衰量予測手段により前記将来の減衰量を予測させることを特徴とする付記13に記載の無線通信システム。
(付記15)
前記制御手段は、最新の減衰量と前記他の無線通信機との間の距離とに基づいて最新の降水状況を検知し、降水があると判定されると、前記減衰量予測手段により前記将来の減衰量を予測させることを特徴とする付記13に記載の無線通信システム。
(付記16)
前記減衰量予測手段は、前記予測された減衰量と前記他の無線通信機との間の距離とに基づいて将来の降雨率を予測することを特徴とする付記15に記載の無線通信システム。
(付記17)
前記無線通信機は地理上の位置情報を取得する位置取得手段を更に有し、
前記制御手段は、降水がある時または前記他の無線通信機との相対的な位置が変化した時、前記減衰量予測手段により前記将来の減衰量を予測させることを特徴とする付記14−16のいずれか1項に記載の無線通信システム。
(付記18)
前記減衰量予測手段は、前記減衰量の履歴から機械学習法により減衰量の時系列変化を抽出し、前記将来の減衰量を予測することを特徴とする付記13−17のいずれか1項に記載の無線通信システム。
(付記19)
前記無線通信機および前記無線通信制御装置がひとつの無線通信装置に設けられていることを特徴とする付記13−18のいずれか1項に記載の無線通信システム。
(付記20)
通信網を更に有し、前記通信網に前記無線通信制御装置および管理装置が接続されており、
前記無線通信制御装置が前記予測された減衰量を前記通信網を通して前記管理装置へ送信することを特徴とする付記13−19のいずれか1項に記載の無線通信システム。
(付記21)
通信網を更に有し、前記通信網に前記無線通信制御装置および管理装置が接続されており、
前記無線通信制御装置が前記予測された減衰量および/または前記予測された降雨率を前記通信網を通して前記管理装置へ送信することを特徴とする付記16に記載の無線通信
システム。
(付記22)
他の無線通信装置と無線通信可能な無線通信装置であって、
無線通信を行う無線通信手段と、
前記他の無線通信装置から当該無線通信装置までの電波強度の減衰量の履歴から将来の減衰量を予測する減衰量予測手段と、
前記予測された減衰量に基づいて前記無線通信手段を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする無線通信装置。
(付記23)
無線通信機を制御する無線通信制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
他の無線通信機から前記無線通信機までの電波強度の減衰量の履歴から将来の減衰量を
予測する減衰量予測機能と、
前記予測された減衰量に基づいて前記無線通信機を制御する制御機能と、
を前記コンピュータに実現させることを特徴とするプログラム。
20 通信網
30 管理装置
100、100a〜100d 無線通信制御装置
101 減衰量取得部
101a 減衰量・距離取得部
102 時系列減衰量格納部
103 減衰量予測部
103a 減衰量・降水量予測部
104 制御部
105 位置情報取得部
106 通信網接続部
300 無線/気象状況監視装置
601 無線部
602、602a 無線通信制御部
Claims (9)
- 第1の無線通信機を制御する無線通信制御装置であって、
第2の無線通信機から前記第1の無線通信機までの間の中継装置を含まない単一無線経路についての電波強度の減衰量の履歴から将来の減衰量を予測する減衰量予測手段と、
前記予測された減衰量に基づいて前記第1の無線通信機を制御する制御手段と、を有し、
前記第1および第2の無線通信機は、経度・緯度情報を利用することにより、地理的位置情報を測定可能に固定されている、
ことを特徴とする無線通信制御装置。 - 前記制御手段は、最新の減衰量と降水閾値とを比較することで降水の有無を判別し、降水があると判定されると、前記減衰量予測手段により前記将来の減衰量を予測させることを特徴とする請求項1に記載の無線通信制御装置。
- 前記制御手段は、最新の減衰量と前記第2の無線通信機との間の距離とに基づいて最新の降水状況を検知し、降水があると判定されると、前記減衰量予測手段により前記将来の減衰量を予測させることを特徴とする請求項1に記載の無線通信制御装置。
- 前記減衰量予測手段は、前記予測された減衰量と前記第2の無線通信機との間の距離とに基づいて将来の降雨率を予測することを特徴とする請求項3に記載の無線通信制御装置。
- 第1の無線通信機を制御する無線通信制御方法であって、
減衰量予測手段が第2の無線通信機から前記第1の無線通信機までの間の中継装置を含まない単一無線経路についての電波強度の減衰量の履歴から将来の減衰量を予測し、
制御手段が前記予測された減衰量に基づいて前記第1の無線通信機を制御し、
前記第1および第2の無線通信機は、経度・緯度情報を利用することにより、地理的位置情報を測定可能に固定されている、
ことを特徴とする無線通信制御方法。 - 第1の無線通信機とそれを制御する無線通信制御装置とを含む無線通信システムであって、
第2の無線通信機から前記第1の無線通信機までの間の中継装置を含まない単一無線経路についての電波強度の減衰量の履歴から将来の減衰量を予測する減衰量予測手段と、
前記予測された減衰量に基づいて前記第1の無線通信機を制御する制御手段と、を有し、
前記第1および第2の無線通信機は、経度・緯度情報を利用することにより、地理的位置情報を測定可能に固定されている、
ことを特徴とする無線通信システム。 - 通信網を更に有し、前記通信網に前記無線通信制御装置および管理装置が接続されており、
前記無線通信制御装置が前記予測された減衰量を前記通信網を通して前記管理装置へ送信することを特徴とする請求項6に記載の無線通信システム。 - 他の無線通信装置と無線通信可能な無線通信装置であって、
無線通信を行う無線通信手段と、
前記他の無線通信装置から当該無線通信装置までの間の中継装置を含まない単一無線経路についての電波強度の減衰量の履歴から将来の減衰量を予測する減衰量予測手段と、
前記予測された減衰量に基づいて前記無線通信手段を制御する制御手段と、を有し、
前記無線通信機及び前記他の無線通信機は、経度・緯度情報を利用することにより、地理的位置情報を測定可能に固定されている、
ことを特徴とする無線通信装置。 - 第1の無線通信機を制御する無線通信制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
第2の無線通信機から前記第1の無線通信機までの電波強度の間の中継装置を含まない単一無線経路についての減衰量の履歴から将来の減衰量を予測する減衰量予測機能と、
前記予測された減衰量に基づいて前記第1の無線通信機を制御する制御機能と、
を前記コンピュータに実現させるプログラムであって、
前記第1および第2の無線通信機は、経度・緯度情報を利用することにより、地理的位置情報を測定可能に固定されている、
ことを特徴とするプログラム。
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