JP6530110B2 - コネクタ - Google Patents
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Description
この特許文献1には、電流を流したい場合、複数のコンタクトのうち電流信号を受信する信号コンタクト以外のコンタクトを、電源電流を流すための電源コンタクトとして用いたコネクタの構成が開示されている。さらに、コネクタに比較的大きな電流を流す必要がある場合には、流す電流値に応じて電源コンタクトの数を増やして並列接続させる構成を採用するのが一般的である。
また、単に、信号コンタクトと同じ構成の端子の配設数を、流す電流値に応じて増やして電源コンタクトに転用する構成では、通電可能な電流値を有効に高めることはできず、改善の余地があった。
(2)前記固定機能付き電源コンタクト(LPC)は、前記ハウジングの内面に向かって突出する形状をもつ圧入固定部を少なくとも有することを特徴とする上記(1)に記載のコネクタ。
(3)前記少なくとも1本の固定機能付き電源コンタクト(LPC)は、前記接触部(LPC1)と、前記係止部(LPC2)と、前記接触部(LPC1)及び前記係止部(LPC2)を連結する連結部(LPC5)と、該連結部(LPC5)の一端側から前記挿入口とは反対側に延在し、前記押圧部材によって押圧される押受部(LPC3)と、前記連結部(LPC5)の他端側から前記挿入口とは反対側に延在し、基板に接続する接続部(LPC4)とを有する第1固定機能付き電源コンタクト(第1LPC)を含むことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のコネクタ。
(4)前記第1固定機能付き電源コンタクト(LPC)は、前記接続部(LPC4)と前記連結部(LPC5)との間に位置する部分における幅寸法が厚さ寸法以上であることを特徴とする上記(3)に記載のコネクタ。
(5)前記少なくとも1本の固定機能付き電源コンタクト(LPC)は、前記接触部(LPC1)と、前記係止部(LPC2)と、前記接触部(LPC1)及び前記係止部(LPC2)を連結する連結部(LPC5)と、該連結部(LPC5)の一端側から前記挿入口とは反対側に延在し、前記押圧部材によって押圧される押受部(LPC3)と、前記係止部(LPC2)からさらに前記挿入口側に向かって延在し、基板に接続する接続部(LPC4)とを有する第2固定機能付き電源コンタクト(第2LPC)を含むことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のコネクタ。
(6)前記少なくとも1本の固定機能付き電源コンタクト(LPC)は、前記係止部(LPC2)と前記連結部(LPC5)との間に、前記接触部(LPC1)が接触する前記接続対象物の前記一方の面とは異なる他方の面と接触する対向接触部(LPC6)をさらに有することを特徴とする上記(3)、(4)又は(5)に記載のコネクタ。
(7)前記少なくとも1本の固定機能付き電源コンタクト(LPC)の前記押受部(LPC3)は、前記押圧部材によって少なくとも押圧接触される部分が、フラットに形成されていることを特徴とする上記(3)から(6)までのいずれか1項に記載のコネクタ。
(8)前記少なくとも1本の固定機能付き電源コンタクト(LPC)は、前記押受部(LPC3)の先端部分に、前記押圧部材の押圧による反発力に起因して、前記押圧部材が前記ハウジングの前記挿入口とは反対側の方向に膨れ移動することを防止する膨れ防止手段をさらに有することを特徴とする上記(3)から(7)までのいずれか1項に記載のコネクタ。
(9)前記押圧部材は、前記信号コンタクト(SC)及び前記電源コンタクト(PC)を押圧せずに前記接続対象物の前記ハウジングへの挿抜を可能にする押圧解除完了位置から、前記信号コンタクト(SC)及び前記電源コンタクト(PC)を押圧して、前記正規挿入位置にある前記接続対象物に対する前記信号コンタクト(SC)及び前記電源コンタクト(PC)の押圧接触状態を安定保持する押圧完了位置までの回動範囲で回動可能であることを特徴とする上記(1)から(8)までのいずれか1項に記載のコネクタ。
(10)前記ハウジングは、該ハウジングの高さ方向に対向して位置する内面に、前記押圧部材が位置する側から前記挿入口に向かって延在するように形成され、全ての前記信号コンタクト(SC)及び前記電源コンタクト(PC)を個別に保持する複数本の溝を有することを特徴とする上記(1)から(9)までのいずれか1項に記載のコネクタ。
コネクタ100は、接続対象物を着脱自在に挿入して接続するコネクタであって、主に、接続対象物Fが挿抜される挿入口11を有するハウジング1と、ハウジング1に並列配置状態で保持される所要数の信号コンタクト(SC)2、3と、前記ハウジングの、前記挿入口とは反対側に位置し、信号コンタクト2、3に対して押圧可能な形状部位を有する押圧部材6とを備えている。
なお、単純電源コンタクト5は、例えば、1対の固定機能付き電源コンタクト4及び所要数の信号コンタクト2、3の間にそれぞれ各1本以上配置することができ、あるいは、固定機能付き電源コンタクト4の外側に、つまり、固定機能付き電源コンタクト4を挟んで信号コンタクト2、3とは反対側にそれぞれ配置していてもよい。
以下に、図1、図2及び図3に基づいて、第1実施形態の第1固定機能付き電源コンタクト(第1LPC)4について説明する。
ここで「厚さ寸法」とは、コンタクト2、3、4、5の整列方向Yに沿った固定機能付き電源コンタクト4の厚さのことであり、換言すると、固定機能付き電源コンタクト4の母材の厚さのことである。
次に、図4に基づいて、単純電源コンタクト5について説明する。単純電源コンタクト5は、電源接続機能のみを主たる機能として備え、固定機能付き電源コンタクト4のように、係止部を有していないため、仮固定機能は備えていない。なお、単純電源コンタクト5の、固定機能付き電源コンタクト4が有する部分と同じ名称の部分は、その構成及び機能において固定機能付き電源コンタクト4と同じあるので説明を省略する。
(第1信号コンタクト)
次に、図5に基づいて、第1信号コンタクト2について説明する。なお、第1信号コンタクト2の、固定機能付き電源コンタクト4が有する部分と同じ名称の部分は、その構成及び機能において固定機能付き電源コンタクト4と同じであるので説明を省略する。
次に、図6に基づいて、第2信号コンタクト3を説明する。なお、第2信号コンタクト3の、第1信号コンタクト2が有する部分と同じ名称の部分は、その構成及び機能において第1信号コンタクト2と同じであるので説明を省略する。
次に、図7に基づいて、ハウジング1の具体的な構成を説明する。
ハウジング1は、ハウジング1の高さ方向Zに対向して位置する上壁部1aと下壁部1b、及び上壁部1aと下壁部1bとを連結する2つの側壁部1cを有する。ハウジング1の挿入口11は、上壁部1aと、下壁部1bと2つの側壁部1cとによって区画形成されている。
次に、図8に基づいて、押圧部材6について説明する。
押圧部材6は、接続対象物Fのハウジング1への挿抜可能にする押圧解除完了位置OP(図1(a)参照)と、接続対象物Fに対する第1及び第2信号コンタクト2、3、固定機能付き電源コンタクト4及び単純電源コンタクト5の押圧接触状態を安定保持する押圧完了位置CP(図1(b)参照)との間の回動範囲で回動する。押圧部材6は、図示の実施形態では、第1及び第2信号コンタクト2、3の押受脚部22、32、固定機能付き電源コンタクト4の押受脚部43、及び単純電源コンタクト5の押受脚部52を押圧する押圧部61と、ハウジング1の挿入口11とは反対側で側壁部11cの支持部16に回動可能に装着される軸部分62と、第1及び第2信号コンタクト2、3の押受脚部22、32、固定機能付き電源コンタクト4の押受脚部43、及び単純電源コンタクト5の押受脚部52が、個別に挿通可能な複数の貫通孔63と、を備えている。
次に、図2(a)及び図2(b)に基づいて、上記の構成を有する固定機能付き電源コンタクト4の、押圧部材6による押圧時の動作について説明する。なお、図面を見やすくする観点から、接続対象物Fの図示は省略した。
実施例1の構成は以下の通りである。
ハウジングの両端に本発明の1対の第1固定機能付き電源コンタクト4を配置し、1対の固定機能付き電源コンタクト4と信号コンタクト2,3との間に1対の単純電源コンタクト5を配置した。固定機能付き電源コンタクト4及び単純電源コンタクト5は、並列に接続した。
・第1固定機能付き電源コンタクト4の電源電流の経路長さ:2.10mm
・第1固定機能付き電源コンタクト4の抵抗値:16.0mΩ
・単純電源コンタクト5の厚さ:0.12mm
・単純電源コンタクト5の電源電流の経路長さ:2.10mm
・単純電源コンタクト5の抵抗値:16.0mΩ
・コネクタ全体の抵抗値:8.0mΩ
比較例1の構成は以下の通りである。
ハウジングの両端に接続対象物を係止するためだけの1対のロック部材を配置し、1対のロック部材の間に、本発明の第1及び第2実施形態の信号コンタクトと同じ構成の第1及び第2電源コンタクトを配置した。比較例1では、信号コンタクトを通電用に用いた。
・第1電源コンタクトの電源電流の経路長さ:2.60mm
・第1電源コンタクトの抵抗値:24.0mΩ
・第2電源コンタクトの厚さ:0.08mm
・第2電源コンタクトの電源電流の経路長さ:3.45mm
・第2電源コンタクトの抵抗値:30.0mΩ
・並列接続した第1及び第2電源コンタクト全体の抵抗値:13.0mΩ
2、3 信号コンタクト
4 (第1)固定機能付き電源コンタクト
4A 第2固定機能付き電源コンタクト
5 単純電源コンタクト
6 押圧部材
11 挿入口
41 電源接続脚部
41a 接触部
42 係止脚部
42a 係止部
42b 対向接触部
43 押受脚部
43a 押受部
43b 突出部
44 接続脚部
44a 接続部
45 連結脚部
45a 連結部
46 圧入固定部
51 電源接続脚部
51a 接触部
52 押受脚部
52a 押受部
53 接続脚部
53a 接続部
54 連結脚部
54a 連結部
61 押圧部
F 接続対象物
F1 被係止部
F2 ランド部
Claims (10)
- 接続対象物を着脱自在に挿入して接続するコネクタであって、
前記接続対象物が挿抜される挿入口を有するハウジングと、
該ハウジングに並列配置状態で保持される所要数の信号コンタクト(SC)と、
前記ハウジングの、前記挿入口とは反対側に位置し、前記信号コンタクト(SC)に対して押圧可能な形状部位を有する押圧部材と、
を備えるコネクタにおいて、
前記コネクタは、
前記ハウジングに、前記信号コンタクト(SC)とともに並列配置状態で保持され、厚さ寸法が、前記信号コンタクト(SC)の厚さ寸法よりも大きく、前記信号コンタクト(SC)と共に前記押圧部材での押圧が可能になるように構成された、前記接続対象物に対する電源接続機能を有する電源コンタクト(PC)をさらに備え、
該電源コンタクト(PC)は、
前記接続対象物の両面のうちの一方の面と接触する接触部(LPC1)と、前記コネクタに対する正規挿入位置に挿入された前記接続対象物に形成されている被係止部に係合可能な形状をもつ係止部(LPC2)とを有する少なくとも1本の固定機能付き電源コンタクト(LPC)を含み、
該固定機能付き電源コンタクト(LPC)は、
前記接触部(LPC1)が前記接続対象物と電気的に接触することによって生じる電源接続機能と、
前記押圧部材で押圧しない状態にて、前記係止部(LPC2)と前記被係止部の係合によって生じる、前記正規挿入位置における前記接続対象物の仮固定、及び前記押圧部材で押圧した状態にてさらに生じる、前記正規挿入位置における前記接続対象物の挟持固定の2段固定機能と
を兼ね備えることを特徴とするコネクタ。 - 前記固定機能付き電源コンタクト(LPC)は、前記ハウジングの内面に向かって突出する形状をもつ圧入固定部を少なくとも有することを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
- 前記少なくとも1本の固定機能付き電源コンタクト(LPC)は、
前記接触部(LPC1)と、
前記係止部(LPC2)と、
前記接触部(LPC1)及び前記係止部(LPC2)を連結する連結部(LPC5)と、
該連結部(LPC5)の一端側から前記挿入口とは反対側に延在し、前記押圧部材によって押圧される押受部(LPC3)と、
前記連結部(LPC5)の他端側から前記挿入口とは反対側に延在し、基板に接続する接続部(LPC4)と、
を有する第1固定機能付き電源コンタクト(第1LPC)を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のコネクタ。 - 前記第1固定機能付き電源コンタクト(LPC)は、前記接続部(LPC4)と前記連結部(LPC5)との間に位置する部分における幅寸法が厚さ寸法以上であることを特徴とする請求項3に記載のコネクタ。
- 前記少なくとも1本の固定機能付き電源コンタクト(LPC)は、
前記接触部(LPC1)と、
前記係止部(LPC2)と、
前記接触部(LPC1)及び前記係止部(LPC2)を連結する連結部(LPC5)と、
該連結部(LPC5)の一端側から前記挿入口とは反対側に延在し、前記押圧部材によって押圧される押受部(LPC3)と、
前記係止部(LPC2)からさらに前記挿入口側に向かって延在し、基板に接続する接続部(LPC4)と、
を有する第2固定機能付き電源コンタクト(第2LPC)を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のコネクタ。 - 前記少なくとも1本の固定機能付き電源コンタクト(LPC)は、前記係止部(LPC2)と前記連結部(LPC5)との間に、前記接触部(LPC1)が接触する前記接続対象物の前記一方の面とは異なる他方の面と接触する対向接触部(LPC6)をさらに有することを特徴とする請求項3、4又は5に記載のコネクタ。
- 前記少なくとも1本の固定機能付き電源コンタクト(LPC)の前記押受部(LPC3)は、前記押圧部材によって少なくとも押圧接触される部分が、フラットに形成されていることを特徴とする請求項3から6までのいずれか1項に記載のコネクタ。
- 前記少なくとも1本の固定機能付き電源コンタクト(LPC)は、前記押受部(LPC3)の先端部分に、前記押圧部材の押圧による反発力に起因して、前記押圧部材が前記ハウジングの前記挿入口とは反対側の方向に膨れ移動することを防止する膨れ防止手段をさらに有することを特徴とする請求項3から7までのいずれか1項に記載のコネクタ。
- 前記押圧部材は、
前記信号コンタクト(SC)及び前記電源コンタクト(PC)を押圧せずに前記接続対象物の前記ハウジングへの挿抜を可能にする押圧解除完了位置から、前記信号コンタクト(SC)及び前記電源コンタクト(PC)を押圧して、前記正規挿入位置にある前記接続対象物に対する前記信号コンタクト(SC)及び前記電源コンタクト(PC)の押圧接触状態を安定保持する押圧完了位置までの回動範囲で回動可能であることを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載のコネクタ。 - 前記ハウジングは、該ハウジングの高さ方向に対向して位置する内面に、前記押圧部材が位置する側から前記挿入口に向かって延在するように形成され、全ての前記信号コンタクト(SC)及び前記電源コンタクト(PC)を個別に保持する複数本の溝を有することを特徴とする請求項1から9までのいずれか1項に記載のコネクタ。
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