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JP6515785B2 - 車両の下部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車体フレームに支持されているサスペンションメンバと、同サスペンションメンバに設けられ、エンジンを車両後側から支持するマウント装置と、を備える車両の下部構造に関する。
特許文献1に記載の車両の下部構造は、車両の略前後方向に延びる一対のサイドメンバと、車両幅方向に延びるクロスメンバとを備えている。そして、一対のサイドメンバのうち、一方のサイドメンバの車両前後方向における中途位置に、クロスメンバの長手方向における一端が連結され、他方のサイドメンバの車両前後方向における中途位置に、クロスメンバの長手方向における他端が連結されている。
同文献1の車両の下部構造にあっては、車両の前部と障害物との衝突に起因する衝突エネルギがサイドメンバの車両前部に入力されると、サイドメンバが変形するようになっている。また、この際、エンジンにも衝突エネルギが入力され、同エンジンが車両後方に移動する。そして、このように車両後方に移動するエンジンによってクロスメンバが押されると、クロスメンバとサイドメンバとを連結する連結部にはエンジンの車両後方への移動に伴う荷重が加わり、当該連結部が破断し、同クロスメンバをサイドメンバから離脱させることができる。その結果、エンジンの車両後方への移動がクロスメンバによって阻害されなくなり、ひいてはサイドメンバの車両前部の変形が、エンジンなどによって阻害されることがなくなる。
また、車両の下部構造として、例えば図8に示すような構造も知られている。すなわち、図8に示すように、この車両の下部構造は、車体フレーム201に支持されているサスペンションメンバ210を備えている。車体フレーム201の車両前部には、上記の衝突エネルギを吸収するための衝撃吸収部202が設けられている。そして、衝撃吸収部202の変形によって、当該衝突エネルギを吸収するようになっている。
サスペンションメンバ210の車両前部は衝撃吸収部202の車両後端よりも車両前方に位置しており、サスペンションメンバ210の車両前部は、前側連結部220を介して衝撃吸収部202に連結されている。また、サスペンションメンバ210の車両後部はエンジン230よりも車両後方に位置しており、サスペンションメンバ210の車両後部は、後側連結部240を介して車体フレーム201に連結されている。
また、図8に示す下部構造には、エンジン230を車両後側から支持するマウント装置250が設けられている。このマウント装置250は、エンジン230に固定されているブラケット251と、同ブラケット251を介して入力されたエンジン230からの振動を減衰させる振動減衰部252と、同振動減衰部252をサスペンションメンバ210に固定する固定部材253とを有している。
特開2005−112197号公報
車体フレーム201の衝撃吸収部202による上記衝突エネルギの吸収機能を十分に発揮させるためには、衝撃吸収部202の変形量、すなわちクラッシャブルストロークを確保する必要がある。図8に示す下部構造にあっては、当該衝突エネルギの入力によって衝撃吸収部202を変形させるときに、後側連結部240が破断されると、衝撃吸収部202の変形に応じてサスペンションメンバ210が車両後方に変位するようになる。したがって、サスペンションメンバ210の車両後部と車体フレーム201との連結を解除させることにより、衝撃吸収部202の変形が、サスペンションメンバ210に阻害されにくくなる。
ちなみに、上記の衝突エネルギが車体フレーム201の衝撃吸収部202に入力され、同衝撃吸収部202が変形するときには、前側連結部220を介して衝撃吸収部202に連結されているサスペンションメンバ210の車両前部にも当該衝突エネルギが入力される。そのため、サスペンションメンバ210の車両後部と車体フレーム201とを連結している後側連結部240には、同サスペンションメンバ210を介して荷重Fが加わることとなる。
しかしながら、図9に示すように、上記の衝突エネルギが入力されたことで、サスペンションメンバ210が変形することがある。このようにサスペンションメンバ210が変形する場合、当該変形によって衝撃エネルギの一部が吸収されるため、後側連結部240に加わる上記の荷重Fが小さくなる。そして、後側連結部240に加わる荷重Fが小さいと、後側連結部240を破断させるには至らず、後側連結部240を介したサスペンションメンバ210の車両後部と車体フレーム201との連結が維持されることがある。この場合、衝撃吸収部202の変形に応じてサスペンションメンバ210を車両後方に変位させることができないため、当該衝撃吸収部202の変形がサスペンションメンバ210によって阻害され、衝撃吸収部202による衝突エネルギの吸収機能が十分に発揮されないおそれがある。
本発明の目的は、車両が前部で障害物と衝突した際に、サスペンションメンバの車両後部を車体フレームに連結している後側連結部を破断させることにより、車体フレームの衝撃吸収部による衝突エネルギの吸収機能を十分に発揮させることができる車両の下部構造を提供することにある。
上記課題を解決するための車両の下部構造は、車両前部に衝撃吸収部が設けられている車体フレームと、サスペンションメンバと、サスペンションメンバの車両前部と衝撃吸収部とを連結する前側連結部と、エンジンよりも車両後側でサスペンションメンバと車体フレームとを連結する後側連結部と、エンジンよりも車両後方に位置し、サスペンションメンバに取り付けられるとともに、同エンジンを車両後側から支持するマウント装置と、を備えている。この車両の下部構造において、マウント装置は、エンジンに固定されているブラケットと、同ブラケットを介して入力されたエンジンからの振動を減衰させる振動減衰部と、同振動減衰部を前記サスペンションメンバに固定する固定部材と、を有する。また、ブラケットは、振動減衰部及び固定部材よりも車両前側に位置するとともに、車両前後方向において同固定部材と対向する部位を有する。また、固定部材とブラケットとにおいて車両前後方向で互いに対向する各対向部位の少なくとも一方には、他方に向けて突出する突出部が設けられている。そして、固定部材は、車両の前部と障害物との衝突に起因したエンジンの車両後方への移動によってブラケットが車両後方に変位することで、突出部を介して同ブラケットと当接するようになっている。
車両が前部で障害物と衝突したことに起因し、車体フレームの車両前部に設けられている衝撃吸収部が変形するときには、当該衝突に起因する衝突エネルギがサスペンションメンバにも入力される。そのため、サスペンションメンバと車体フレームとを繋ぐ後側連結部には、サスペンションメンバを通じて荷重(以下、「第1の荷重」ともいう。)が加わる。
また、衝撃吸収部を変形させるような衝突が車両の前部で発生した場合、当該衝突に起因してエンジンが車両後方に移動する。そして、こうしたエンジンの車両後方への移動に伴う荷重(以下、「第2の荷重」ともいう。)も後側連結部に加わるようになると、同後側連結部に加わる第1の荷重が小さくても、同後側連結部を破断させやすくなる。
上記構成では、固定部材とブラケットとにおいて車両前後方向で互いに対向する各対向部位の少なくとも一方には上記の突出部が設けられている。これにより、車両が前部で障害物と衝突したことに起因してエンジンが車両後方に移動するときには、ブラケットが車両後方に変位することで、突出部を介して固定部材にブラケットが当接し、固定部材が取り付けられているサスペンションメンバが、エンジンによって車両後方に押されるようになる。その結果、上記第2の荷重が、サスペンションメンバを介して後側連結部に加わるようになる。また、上述したように、車体フレームの衝撃吸収部が変形しているときには、サスペンションメンバを介して第1の荷重も後側連結部に加わっている。そのため、第2の荷重が後側連結部に加わらない場合と比較し、同後側連結部に加わる荷重の合計が大きくなるため、同後側連結部を破断させやすくなる。そして、後側連結部が破断されると、後側連結部を介したサスペンションメンバの車両後部と車体フレームとの連結が解消される。これにより、衝撃吸収部の変形に応じてサスペンションメンバが車両後方に変位しやすくなるため、衝撃吸収部の変形が、サスペンションメンバに阻害されにくくなる。
したがって、車両が前部で障害物と衝突した際に、サスペンションメンバの車両後部を車体フレームに連結している後側連結部を破断させることにより、車体フレームの衝撃吸収部による衝突エネルギの吸収機能を十分に発揮させることができるようになる。
車両の下部構造の一実施形態と、その周辺の構成とを模式的に示す側面図。 同車両の下部構造を構成するサスペンションメンバの概略構成を示す斜視図。 同車両の下部構造を構成する後側連結部とその周辺部材とを示す断面図。 同車両の下部構造を構成するマウント装置と、サスペンションメンバの一部とを示す断面図。 車両の前部が障害物に衝突したことに起因し、車体フレームの衝撃吸収部及びサスペンションメンバが変形している様子を示す作用図。 (a)はマウント装置においてブラケットと振動減衰部との連結部位が破断した様子を示す側面図、(b)は突出部を介してブラケットが固定部材に当接している様子を示す側面図、(c)はエンジンの車両後方への移動に起因する荷重が加わり、後側連結部が変形している様子を示す側面図。 後側連結部が破断した様子を模式的に示す断面図。 従来の車両の下部構造を模式的に示す側面図。 従来の車両の下部構造において、車両の前部が障害物に衝突したことに起因し、車体フレームの衝撃吸収部及びサスペンションメンバが変形している様子を示す作用図。
以下、車両の下部構造の一実施形態を図1〜図7に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の車両の下部構造は、車体フレーム10に支持されているサスペンションメンバ20を備えている。車体フレーム10の車両前部には、車両の前部が障害物と衝突したことに起因する衝突エネルギを吸収する衝撃吸収部11が設けられている。衝撃吸収部11は、クラッシュボックス12と、クラッシュボックス12よりも車両後側に配置される屈曲変形部13とを有している。クラッシュボックス12は、車両前後方向における長さが短くなる態様で変形することで衝突エネルギを吸収することができる。また、屈曲変形部13は、屈曲することで、クラッシュボックス12を介して入力された衝突エネルギに起因する負荷のかかる方向を変更し、車体フレーム10の変形を抑制するようになっている。
図1及び図2に示すように、サスペンションメンバ20は、車両幅方向における両側に配置される一対のサイドメンバ部21と、車両幅方向に延伸するクロスメンバ部22とを有しており、サイドメンバ部21は車両前後方向に延伸している。また、サイドメンバ部21の車両前端は、屈曲変形部13よりも車両前側であって、且つクラッシュボックス12の車両前端より車両後側に位置している。そして、一対のサイドメンバ部21の車両前後方向における中途位置に、クロスメンバ部22の長手方向における両端がそれぞれ接続されている。
また、車両の下部構造は、サイドメンバ部21の車両前部と車体フレーム10の衝撃吸収部11とを連結する一対の前側連結部30と、サイドメンバ部21の車両後部と車体フレーム10とを連結する一対の後側連結部40とを備えている。
図3には、後側連結部40の構成が図示されている。図3に示すように、後側連結部40には、サスペンションメンバ20に固定されている筒状の支持部41と、車両上下方向に延伸する軸部材42とが設けられている。軸部材42は支持部41に支持されており、軸部材42の上端が支持部41から上方に突出している。そして、軸部材42の上端が、車体フレーム10に固定されている。
図1及び図4に示すように、車両の下部構造にはエンジン100よりも車両後側に位置し、同エンジン100の車両後部を支持するマウント装置50が設けられている。このマウント装置50は、クロスメンバ部22の長手方向における中途位置(例えば、中央)に配置されている。マウント装置50は、エンジン100に固定されているブラケット51と、ブラケット51を介して入力されたエンジン100からの振動を減衰させる振動減衰部52と、振動減衰部52をサスペンションメンバ20に固定する固定部材53とを有している。振動減衰部52には、ゴムなどの衝撃吸収材が内部に収容されている筒状部521と、車両前後方向及び車両幅方向に変位可能な状態で衝撃吸収材を介して筒状部521に支持されている振動部522とが設けられている。この振動部522は車両下方に突出する軸部を有しており、該軸部が衝撃吸収材を介して筒状部521に支持されている。
固定部材53には、上面視円弧状をなす本体部531と、本体部531の下端から放射状に延出する被取付部532とが設けられている。本体部531は、振動減衰部52の筒状部521を支持している。また、被取付部532が、ボルト締結などによってサスペンションメンバ20に固定されている。
ブラケット51は、固定部材53の本体部531よりも車両前方に位置しているとともに、振動減衰部52の振動部522に連結されている。そして、ブラケット51は、振動部522との連結部位から車両下方に向けて延出するように構成されている。そして、ブラケット51の下部は、車両前後方向において固定部材53の本体部531と対向している。
また、図4に示すように、固定部材53の本体部531においてブラケット51の下部と車両前後方向で対向する部位には、車両前方に位置するブラケット51に向けて突出する突出部54が設けられている。この突出部54は、本体部531の下端よりも上端の近くに配置されており、ブラケット51とは当接していない。
なお、本実施形態では、突出部54は、一枚の板材の両端部を曲げ加工することで、側面視略コ字状に形成されている。具体的には、突出部54は、基部542と、基部542の上端から車両後方に延出する第1の延出部543と、基部542の下端から車両後方に延出する第2の延出部544とを有している。そして、各延出部543,544の車両後端が、固定部材53の本体部531に溶接などによって固定されている。
次に、図5〜図7を参照し、車両の前部が障害物に衝突した際の作用について説明する。なお、図6(a),(b),(c)にあっては、説明の便宜上、車体フレーム10の図示を省略している。
図5に示すように、車両の前部と障害物との衝突に起因する衝突エネルギが衝撃吸収部11に入力されると、前側連結部30を介して衝撃吸収部11に連結されているサスペンションメンバ20にも衝突エネルギが入力される。すると、当該衝突エネルギに基づく荷重である第1の荷重F1が、サスペンションメンバ20を介して後側連結部40に加わる。
なお、このようにサスペンションメンバ20に衝突エネルギが入力されると、当該衝突エネルギによってサスペンションメンバ20のサイドメンバ部21が変形することがある。具体的には、サイドメンバ部21は、前側連結部30よりも車両後側であって且つマウント装置50よりも車両前側に位置する部位が下方に変位する態様で変形する。
また、衝突エネルギの入力によって衝撃吸収部11が変形すると、エンジン100にも衝突エネルギが入力されるようになり、エンジン100が車両後方に移動する。図6(a)に示すように、このようにエンジン100が車両後方に移動すると、同エンジン100に固定されているブラケット51も変位し始める。このようにブラケット51が変位し始めると、ブラケット51と振動部522との連結部位に負荷が加わり、当該連結部位が破断される。すると、図6(b)に示すように、ブラケット51が、エンジン100と一体となって車両後方に移動し、突出部54を介して固定部材53の本体部531に当接する。
なお、図5及び図6(b)に示すように、サスペンションメンバ20において、マウント装置50が取り付けられている部位である取付部位は、衝突エネルギの入力によって車両下方に変位している。これに対し、ブラケット51は、マウント装置50から離脱しているため、ブラケット51の車両上下方向における位置は下方に変位していない。すなわち、固定部材53に設けられている突出部54が、ブラケット51に対して相対的に車両下方に変位する。しかし、突出部54は、固定部材53の本体部531において比較的上側に固定されている。そのため、当該取付部位が車両下方に変位したとしても、エンジン100に固定されているブラケット51を、突出部54を介して固定部材53に当接させることができる。
このように突出部54を介してブラケット51が固定部材53に当接すると、エンジン100によってサスペンションメンバ20が車両後方に押されるようになる。その結果、エンジン100の車両後方への移動に伴う荷重である第2の荷重F2が、サスペンションメンバ20に伝達されるようになる。すると、図7に示すように、サスペンションメンバ20を車体フレーム10に連結する後側連結部40には、第1の荷重F1だけではなく、第2の荷重F2も加わる。その結果、図6(c)及び図7に示すように、後側連結部40の軸部材42が変形し、その後、軸部材42が破断される。
そして、後側連結部40の軸部材42が破断されると、後側連結部40を介したサスペンションメンバ20の車両後部と車体フレーム10との連結が解消される。これにより、衝撃吸収部11の変形に応じ、サスペンションメンバ20が車両後方に変位するようになる。その結果、衝撃吸収部11は、サスペンションメンバ20に阻害されることなく変形することとなる。
以上、上記構成及び作用によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)車両の前部で障害物との衝突が発生すると、後側連結部40には、第1の荷重F1及び第2の荷重F2が加わる。このように後側連結部40に加わる荷重の合計を大きくすることで、後側連結部40の軸部材42を破断させやすくなる。そして、後側連結部40が破断すると、衝撃吸収部11の変形に応じてサスペンションメンバ20が車両後方に変位するようになる。そのため、車体フレーム10の衝撃吸収部11による衝突エネルギの吸収機能を十分に発揮させることができる。
(2)また、固定部材53に突出部54を設けていない場合と比較し、エンジン100の車両後方への移動量が少ない段階で、エンジン100の車両後方への移動に伴う第2の荷重F2が、固定部材53及びサスペンションメンバ20を介して後側連結部40に加わるようになる。そのため、後側連結部40を早期に破断させることができる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・マウント装置50は、固定部材53ではなくブラケット51に突出部を設けた構成であってもよい。この場合、車両前後方向において固定部材53の本体部531と対向するブラケット51の下部に突出部を設けることが好ましい。この構成では、上記衝撃エネルギの入力によってエンジン100と共にブラケット51が車両後方に変位すると、ブラケット51が突出部を介して固定部材53に当接し、結果として、第2の荷重F2が、マウント装置50及びサスペンションメンバ20を介して後側連結部40に伝わるようになる。したがって、上記(1)及び(2)と同等の効果を得ることができる。
・マウント装置50は、車両の前部と障害物との衝突時に互いに当接する突出部を、固定部材53及びブラケット51の双方に設けるようにしてもよい。この場合、上記衝撃エネルギの入力によってエンジン100と共にブラケット51が車両後方に変位すると、ブラケット51及び固定部材53の双方に設けられている突出部を介してブラケット51が固定部材53に当接するようになる。その結果、第2の荷重F2が、マウント装置50及びサスペンションメンバ20を介して後側連結部40に伝わるようになる。したがって、こうした構成であっても、上記(1)及び(2)と同等の効果を得ることができる。
・マウント装置50は、車両の前部と障害物との衝突に起因したエンジン100の車両後方への移動によってブラケット51と振動部522との連結部位に負荷が加わっても、当該連結部位が破断されない構成であってもよい。こうした場合であっても、エンジン100の車両後方への移動に伴ってブラケット51が車両後方に変位することにより、突出部54を介してブラケット51が固定部材53に当接し、第2の荷重F2を後側連結部40に付与することができる。したがって、上記(1)及び(2)と同等の効果を得ることができる。
・マウント装置50は、ブラケット51と振動部522とを繋ぐ連結部を備え、当該連結部は、規定値以上の負荷が加わった際にブラケット51と振動部522との連結を解除する構成であってもよい。この場合、車両の前部と障害物との衝突に起因したエンジン100の車両後方への移動によって規定値以上の負荷が連結部に加わると、ブラケット51が、振動部522から分離され、エンジン100と共に車両後方に移動するようになる。その結果、第2の荷重F2が後側連結部40に加わり、同後側連結部40が破断されることとなる。
10…車体フレーム、11…衝撃吸収部、20…サスペンションメンバ、30…前側連結部、40…後側連結部、50…マウント装置、51…ブラケット、52…振動減衰部、53…固定部材、54…突出部、100…エンジン。

Claims (1)

  1. 車両前部に衝撃吸収部が設けられている車体フレームと、サスペンションメンバと、前記サスペンションメンバの車両前部と前記衝撃吸収部とを連結する前側連結部と、エンジンよりも車両後側で前記サスペンションメンバと前記車体フレームとを連結する後側連結部と、前記エンジンよりも車両後方に位置し、前記サスペンションメンバに取り付けられるとともに、同エンジンを車両後側から支持するマウント装置と、を備え、
    前記マウント装置は、前記エンジンに固定されているブラケットと、同ブラケットを介して入力された前記エンジンからの振動を減衰させる振動減衰部と、同振動減衰部を前記サスペンションメンバに固定する固定部材と、を有し、
    前記ブラケットは、前記振動減衰部及び前記固定部材よりも車両前側に位置するとともに、車両前後方向において同固定部材と対向する部位を有し、
    前記ブラケットのうち、前記振動減衰部及び前記固定部材よりも車両前側に位置するとともに、車両前後方向において同固定部材と対向する部位が、前記エンジンに固定されており、
    前記固定部材と前記ブラケットとにおいて車両前後方向で互いに対向する各対向部位の少なくとも一方には、他方に向けて突出する突出部が設けられており、
    前記固定部材は、車両の前部と障害物との衝突に起因した前記エンジンの車両後方への移動によって前記ブラケットが車両後方に変位することで、前記突出部を介して同ブラケットと当接するようになっている、車両の下部構造。
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