JP6508959B2 - 解体システムおよび解体方法 - Google Patents
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Description
建築物を解体する方法としては、以下のような方法がある。
例えば、地表面から既存建物に沿ってマストを設置し、このマストにタワークレーンを取り付けて、このタワークレーンにより解体材を荷下ろしする方法がある。この場合、マストを既存建物の構造体に仮固定しておき、建物の解体に伴って、リフトダウンさせる(特許文献1参照)。
この解体方法では、クレーンの設置された既存床をリフトダウンする場合、既存柱に反力部材を取り付けて、この反力部材に反力をとって、クレーンの設置された既存床を吊り下ろす。この解体方法によれば、大型のマストが不要となり、施工費用を削減できる。
したがって、反力部材を解体対象である支持柱の直下に仮置きできるので、従来のように、支持柱から離れた位置に仮置きする必要がなく、短工期で解体できる。
よって、支持柱の上端に取り付けた反力部材からクレーン設置床を吊下げ支持しても、連結ピンによりスライド梁同士を連結したので、スライド梁同士の間隔を保持しつつ、スライド梁の転倒を防止して、支持柱から安定して反力をとることができる。
図1および図2に示す既存建物1は、n(nは自然数)階の建物であり、平面視で正方形状である。以下、この既存建物1の一側面に沿った方向をX方向とし、このX方向に略直交する方向をY方向とする。
この既存建物1を、以下の解体システム2を用いて解体する。
具体的には、クレーン設置床20は、2スパン×2スパンの大きさの既存床14Aと、この既存床14Aを支持する既存梁12Aと、この既存梁12Aから延びて既存床14Aを支持する既存小梁13Aと、を備える。
このクレーン30の作業半径(図1中実線Pで示す)には、既存建物1の全体が収まっている。
具体的には、一対の大引材21は、X方向に沿って互いに略平行に延びており、支持柱11A同士を連結する既存梁12A同士の間に架設されている。
クレーン30の基部31は、これら一対の根太材22の上に設置されており、このクレーン30の基部31は、根太材22に沿ってY方向に走行可能である。
反力梁60は、一対の溝形鋼601を背中合わせに配置して、プレート602で連結したものである。この反力梁60の長さ方向力中央には、吊り材42が定着される定着ヘッド603が設けられている。また、反力梁60と連結梁61とは、矩形枠状に連結されている。
一対のスライド梁62同士では、パイプ661の高さ位置が異なっており、これにより、一対のスライド梁62が吊り材42を挟んで所定間隔離れた状態で、パイプ661同士が上下に重ねて配置されるようになっている。
連結ピン53は、スライド梁62のパイプ661に挿通されており、これにより一対のスライド梁62は、互いの間隔を保持している。
係止装置43は、クレーン設置床20の貫通孔23に設けられており、支持柱11Aを囲む矩形枠状である。
この係止装置43は、図5に示すように、支持柱11Aに取り合う既存梁12Aの下側に配置されたかんぬき梁70と、支持柱11Aに取り合う既存梁12Aの上側に配置された載荷梁80と、これらかんぬき梁70と載荷梁80とを連結する8つの連結部材90と、を備える。
このかんぬき装置72は、かんぬき梁本体71に収納可能に設けられたかんぬき721と、このかんぬき721を突没させる油圧ジャッキ722と、を備える。
油圧ジャッキ722の基端側は、ピン723により水平方向を回転軸として回転可能にかんぬき梁本体71に支持されている。これにより、かんぬき721の上下方向および水平方向のある程度の揺れに追従可能となっている。
この振れ止めガイド73は、かんぬき梁本体71に固定されたガイド本体731と、このガイド本体731に摺動可能に設けられたガイド部732と、ガイド本体731とガイド部732との間に介装された裏込めブロック733と、を備える。
振れ止めガイド73では、裏込めブロック733の厚みを変化させることにより、支持柱11Aの大きさに合わせて、ガイド部732の突出寸法を調整可能である。
ステップS1では、図14に示すように、クレーン30を屋上階に設置する。
まず、既存建物1の周囲に外部足場50を架設する。次に、既存建物1の屋上階の既存のペントハウス3を解体し、屋上階の既存床14の上に、大引材21および根太材22を載置して、この根太材22の上にクレーン30を設置する。
図12にも示すように、支持柱11Aとなる既存柱11の周囲の既存床14に貫通孔23を形成し、この貫通孔23に、係止装置43、昇降ジャッキ44を取り付ける。
また、支持柱11Aとなる既存柱11の直上に、所定高さの仮設柱46を設置し、この仮設柱46の上に反力部材41を取り付けて、この反力部材41と昇降ジャッキ44とを吊り材42で連結する。
屋上階に解体重機47を揚重して、この解体重機47で解体しながら、解体材をクレーン30で荷下ろしする。このとき、n階の支持柱11Aから突出する梁継手部15を残しておく。また、解体工事の進捗に応じて、外部足場50を適宜解体する。
支持柱11Aに取り合うクレーン設置床20の既存梁12Aを切断して、クレーン設置床20と支持柱11Aとの縁を切る。これにより、クレーン設置床20は、昇降装置40を介して、支持柱11Aから吊り下げ支持される。
そして、支持柱11Aのn階の梁継手部15に係止装置43のかんぬき721を係止させる。これにより、クレーン設置床20は、支持柱11Aのn階床レベルに支持される。
反力部材41をクレーン30で吊り上げて取り外して、次に、仮設柱46および支持柱11Aの上部を切断して撤去し、その後、反力部材41を残った支持柱11Aの上に取り付ける。
このステップS6の動作は、後に詳述する。
解体重機47で解体しながら、解体材をクレーン30で荷下ろしする。このとき、(n−1)階の支持柱11Aから突出する梁継手部15を残しておく。また、解体工事の進捗に応じて、外部足場50を適宜解体する。
昇降ジャッキ44を駆動して、クレーン設置床20を支持柱11Aに沿ってわずかに上昇させて、クレーン設置床20を支持柱11Aから吊り下げ支持する。この状態で、係止装置43のかんぬき721を引っ込めておく。
ステップS11では、クレーン30により、反力部材吊下げ治具45を吊り上げる。具体的には、クレーン30により吊下げ治具本体51を吊り上げる。すると、図21に示すように、反力部材吊下げ治具45の連結ピン53が、スライド梁62のパイプ661から抜けて、一対のスライド梁62が移動可能となる。また、吊りワイヤ52を介して反力部材41が吊下げ支持される。
ステップS13では、図21中白抜き矢印で示すように、クレーン30により、反力部材41を直下に下ろして係止装置43の載荷梁80の上に載置する。このとき、支持柱11Aが反力部材41の内側に挿通される。
ステップS15では、クレーン30により、反力部材吊下げ治具45を吊り上げて、反力部材41を支持柱11Aの直上に位置させる。
ステップS16では、一対のスライド梁62を内側に向かって移動させて、スライド梁62のパイプ661同士を重ねて配置する。これにより、芯出しガイド64の当接部641が支持柱11Aの側面に当接するとともに、スライド梁62の下面が支持柱11Aの上面に当接する。
(1)反力部材41を解体対象である支持柱11Aの直下に仮置きできるので、従来のように、解体対象である支持柱から離れた位置に仮置きする必要がなく、短工期で既存構造物を解体できる。
例えば、本実施形態では、クレーン設置床20の上に大引材21および根太材22を介して、直接、クレーン30の基部31を設置したが、これに限らず、クレーン設置床20の上に小型のマストを設置し、この小型のマストの頂部にクレーン30の基部31を設置してもよい。
11…既存柱、11A…支持柱
12、12A…既存梁、13、13A…既存小梁
14、14A…既存床、15…梁継手部
20…クレーン設置床、21…大引材、22…根太材、23…貫通孔
30…クレーン、31…基部、32…クレーン本体
33…ジブ、34…フック、35…巻上装置
40…昇降装置、41…反力部材、42…吊り材、43…係止装置、
44…昇降ジャッキ、45…反力部材吊下げ治具、46…仮設柱、47…解体重機
50…外部足場、51…治具本体、52…吊りワイヤ、53…連結ピン
60…反力梁、61…連結梁
62…スライド梁、63…スライド梁本体
64…ガイド、65…係合部、66…パイプブラケット
70…かんぬき梁、71…梁本体、72…かんぬき装置、73…振れ止めガイド
80…載荷梁、81…山形鋼
90…連結部材、91…定着板、92…定着板、93…PC鋼線
601…溝形鋼、602…プレート、603…定着ヘッド、604…滑車
631…長孔、641…当接部、642…ガイド本体
661…パイプ、662…支持片
721…かんぬき、722…油圧ジャッキ、723…ピン
731…ガイド本体、732…ガイド部、733…裏込めブロック
P…クレーンの作業半径
Claims (4)
- 既存構造物を解体する解体システムであって、
既存構造物の所定のフロアにおける既存床の一部を含むクレーン設置床と、当該クレーン設置床を支持する既存柱である支持柱と、前記クレーン設置床上に設置されたクレーンと、前記クレーン設置床を前記支持柱に沿って下降させる昇降装置と、を備え、
当該昇降装置は、前記支持柱の上端に取り付けられた反力部材と、当該反力部材に取り付けられた吊り材と、前記クレーン設置床に設けられて前記支持柱に係止可能な係止装置と、当該係止装置に設けられて前記吊り材を引っ張る昇降ジャッキと、を備え、
前記反力部材は、互いに略平行に設けられた一対の反力梁と、当該一対の反力梁同士を連結する連結梁と、前記反力梁に沿って移動可能でかつ前記支持柱の上面および側面に当接可能な一対のスライド梁と、を備え、
前記係止装置は、前記クレーン設置床の下側に配置されたかんぬき装置を備え、
当該かんぬき装置は、前記支持柱の梁継手部に係止可能なかんぬきを突没させることを特徴とする解体システム。 - 前記一対のスライド梁は、それぞれ、鉛直方向に延びる円筒形状のパイプを備え、
各スライド梁のパイプ同士を上下に重ねた状態で、連結ピンを挿入可能であることを特徴とする請求項1に記載の解体システム。 - 前記反力部材を前記クレーンで吊下げ支持可能な反力部材吊下げ治具をさらに備え、
当該反力部材吊下げ治具は、前記クレーンで吊下げ支持される吊下げ治具本体と、当該吊下げ治具本体と前記反力部材とを連結する所定長さの吊りワイヤと、前記吊下げ治具本体から吊下げ支持された連結ピンと、を備え、
当該連結ピンは、前記スライド梁のパイプに挿通されることを特徴とする請求項2に記載の解体システム。 - 請求項1から3のいずれかに記載の解体システムを用いて既存構造物を解体する解体方法であって、
既存構造物の所定のフロアにおける既存床の一部を含んでクレーン設置床とし、当該クレーン設置床を支持する既存柱を支持柱として、前記クレーン設置床上にクレーンを設置する第1工程と、
前記昇降装置を取り付ける第2工程と、
前記クレーンを用いて、前記所定のフロアのうち前記クレーン設置床、前記支持柱、および当該支持柱の梁継手部を除いた部分を解体する第3工程と、
前記係止装置のかんぬきを引っ込めて、前記昇降装置の昇降ジャッキを駆動して、前記クレーン設置床を前記支持柱に沿って下降させ、その後、前記係止装置のかんぬきを突出させて前記支持柱の梁継手部に係止させる第4工程と、
前記クレーンで前記昇降装置の反力部材を吊り上げて、当該反力部材のスライド梁を移動して前記支持柱の上面および側面から引き離し、この状態で、当該反力部材を吊り下ろして前記係止装置の上に載置する第5工程と、
前記支持柱の上部を撤去する第6工程と、
前記クレーンで前記反力部材を吊り上げて、前記スライド梁を移動して前記支持柱の上面および側面に当接させる第7工程と、
前記第3工程から第7工程までを繰り返す第8工程と、を備えることを特徴とする解体方法。
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