JP6567958B2 - オートクローズ機構を備えた調理器 - Google Patents
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Description
すなわち、炊きあがったご飯を収容した状態で停電になると、ご飯を取り出すことができない。停電が長時間に渡ると、ご飯を長時間釜内に放置することになって、好ましくない。
上記構成を備えた本発明の調理器によれば、蓋部を閉じる操作は駆動部を利用して(電力により)ワンタッチの操作で行うことができる。その一方で、蓋部を開ける際には、電力に頼らない付勢部材を利用している。したがって、停電が長時間続いた場合でも、内部のご飯を取り出せなくなるという不都合は生じない。
この場合、調理器は、「(ア)第2ギアを係合位置と非係合位置との間で移動させるギア移動部」と「(イ)蓋部が開位置にあること、および閉位置にあることを検知する開閉センサ」とを備える。
上記制御部は、開閉センサから、蓋部が開位置にあることを示す信号を受けて、ギア移動部を駆動して第2ギアを係合位置に位置させるとともに、開閉センサから、蓋部が閉位置にあることを示す信号を受けて、ギア移動部を駆動して第2ギアを非係合位置に位置させる。
上記構成を採用した場合には、蓋部が閉位置にある場合には、第2ギアが非係合位置に位置することとなるので、次に開蓋操作を行う際に、付勢部材の付勢力による蓋部の開方向への移動を妨げることがなく、開蓋をスムーズに行うことができる。
上記構成を採用した場合には、蓋部が閉位置に来た時に、必然的に第1ギアと第2ギアの係合が外れることとなる。すなわち、第2ギアの位置を移動させる制御を行わなくても、次に開蓋操作が行われる時には、第2ギアによる干渉無く、蓋部を付勢部材の付勢力によってスムーズに開けることが可能となる。
(1)上記制御部は、蓋部を閉方向へ電力駆動する際にモータに流れる電流値をモニタリングし、当該電流値が予め定めた所定値に達した時、モータの回転を停止または反転させる。
(2)上記制御部は、蓋部を閉方向へ電力駆動する際にモータに電流が流れ始めてからの時間を計測し、予め定めた時間が経過した時、モータの回転を停止させる。
(3)調理器のいずれかの箇所に、蓋部の傾斜角度を検知する角度センサを備える。そして、上記制御部は、角度センサから受信した信号が、蓋部が閉位置にあることを示している時、モータの回転を停止させる。
以上のような制御を行うことによって、蓋部が閉じられた後、速やかにモータ駆動を停止して、節電効果を高めることができる。さらに上記(1)の制御では、例えば、閉止する蓋部に指が挟まれた場合においても、モータ負荷の増大に起因する電流値の増大を検知してモータを反転させることで、速やかに事態を解消できる。
このような構成を採用した場合には、クローズ操作部を個別に設けることなく、ユーザが蓋部を若干傾けるだけでオートクローズを起動させることが可能となる。
<第1実施形態:図1>
図1は、本発明の第1実施形態(基本構成)を模式的に説明する図である。調理器10(例えば、炊飯器、パン焼き機、その他)は、調理器本体20と、その上部開口を開閉可能に塞ぐ蓋部30と、を備える。
付勢部材は、例えば、調理器本体20と蓋部30のヒンジ回動部に設けたスプリングであるが、これに限らず、電力を使用せずに開方向への付勢力を与えることができるものであればよい。
モータの駆動は、制御部によって制御される。なお、具体的な制御態様は、本発明において特定のものに限定されるものではない。
また、本発明においては、調理器本体20と蓋部30とのヒンジ回動部に、スプリングその他のダンパ部材を配置することが好ましい。これによって、付勢部材の付勢力で開く蓋部30の勢いを受け止めて緩やかに停止させることができ、したがって、安全性および操作性を高めることができる。
第2実施形態では、付勢部材による開蓋操作の時に、第2ギア32を第1ギア31から離すようにしている。ギア係合を外しておくことで、開蓋操作をスムーズに行うことができる。これを実現するためのセンサ等の構成を図2に示した。
蓋部30の開閉を検知する「開閉センサ」を設け、「開閉センサ」からの信号に基づいて「制御部」が「ギア移動部」を駆動して、その結果、第2ギア32(およびモータ33)がレール21上をスライド移動する。
「クローズ操作部」は、例えば、押圧ボタン、スライドスイッチ、回転レバー、その他適宜の態様で提供される。
「クローズ操作部」は、それ専用に設けた独立の操作部であっても、他の操作に関連する別の操作部と兼用されていてもよい。
「開ボタン」としては、ユーザが直接これを押圧するタイプや、ユーザが蓋部30を押さえることでスイッチがオンされるタイプのスイッチを採用することができる。
「開ボタン」を押してラッチの係合を解くと、図3(b)のように、蓋部30は付勢部材の付勢力によって開く。このとき、第1、第2ギアが係合していないので、蓋部30の開動作がスムーズになる。
この状態で、「クローズ操作部」を操作して第2ギア32を駆動させ、図3(d)に示したように、当該駆動力によって蓋部30を閉じる。
第2実施形態では第2ギア32をスライド移動させていたが、図4の第3実施形態では第2ギアの位置は移動しない。図4(a)中に部分拡大して示したように、第2ギア132において、ギア周囲に沿って、ギア歯が存在する「ギア領域132a」と、ギア歯の存在しない「無ギア領域132b」とを設けている。
図4中に、第2ギア132を駆動させて蓋部30を閉める場合の「開始位置:図4a」、「途中位置:図4b」、「終了位置:図4c」をそれぞれ図示している。
ここから第2ギア132がA方向にさらに回転すると、図4(b)に示したように、ギア歯同士が噛み合って、蓋部30を矢印B方向に閉じることができる。
図4(c)の終了位置では、回転方向最後尾のギア歯Yが第1ギア31から外れ、第2ギア132がA方向にさらに回転させても、第1ギア31に力は伝達されない。
図2、3で説明した第2実施形態の場合と同様にして、蓋部30は、付勢部材の付勢力だ
けで(第2ギア132の干渉を受けることなく)、開けることが可能である。
これを実現するために、蓋部30が閉位置に来た時にギア歯Yが第1ギア31から外れることとなるように、第2ギア132の歯数を予め設定しておく。これは、蓋部30の開閉時におけるストローク、ギア径、歯の大きさ等に基づいて、適正枚数を決定できる。
図2に示しているように、制御部は、モータ33に電力を供給する電源基板を介してモータ33を制御し、電源基板には電流計が設けられている。そして、制御部は、蓋部30を閉方向へ電力駆動する際にモータ33に流れる電流値をモニタリングする。
第2実施形態(図2)の構成例では、蓋部30が閉位置に到達すると、モータ33の負荷が大きくなって電流値が増大する。つまり、電流値が増大して(予め決めた)所定値となったときに蓋部30が閉じたものと判断できる。そして、電流値が当該所定値に達した時、制御部は、モータ33の回転を停止させる。
一方、第3実施形態(図4)の構成例では、蓋部30が閉位置に到達すると、第1ギアと第2ギアの係合が外れるのでモータ33の負荷が小さくなって電流値が小さくなる。つまり、電流値が小さくなって(予め決めた)所定値となったときに蓋部30が閉じたものと判断できる。そして、電流値が当該所定値に達した時、制御部は、モータ33の回転を停止させる。
この場合、制御部内のタイマーによって、蓋部30を閉方向へ電力駆動する際にモータ33に電流が流れ始めてからの時間を計測する。そして、制御部は、予め定めた所定時間が経過した時、モータ33の回転を停止させる。
この制御では、時間の経過だけを見て、所定時間を経過した時に、無条件にモータを停止させる。所定時間は、蓋部30が開位置から閉位置へと移動するのに必要な所要時間に基づいて、予め決めることができる。
この制御を行うためには、一般的に知られている角度センサを蓋部30内に設ける。そして、制御部は、角度センサから受信した信号が、蓋部30が閉位置にあることを示している時に、モータの回転を停止させる。蓋部30が閉位置にある場合の角度は、一般的には水平であるが、所定の角度で傾斜している場合も考えられる。いずれの場合も、具体的な角度値を予め知ることができる(この値を「閉止角度」とする)。
例えば、角度センサからの信号を制御部が常時モニタリングして、受信した信号値が「閉止角度」に一致したときにモータを停止させてもよいし、蓋部30の傾斜が「閉止角度」に達した時にだけ、そのことを示す信号を制御部に送るように構成してもよい。
すなわち、開状態にある蓋部30にユーザが少しだけ閉方向へ力を加えたとき、蓋部30の角度変化が生じる。制御部は、蓋部30が開位置から閉位置よりに予め定めた所定角度の位置にあることを示している時、蓋部を閉じるようモータを回転させる。例えば、角度センサからの信号を制御部が常時モニタリングして、受信した信号値が当該「所定角度」に一致したときにモータを回転させてもよいし、蓋部30の傾斜が当該「所定角度」に達した時にだけ、そのことを示す信号を制御部に送るように構成してもよい。
図5に示す第4実施形態では、蓋部30を閉じる駆動部としてソレノイド40を用いている。
したがって、図5(c)の状態から(開ボタンを押す等して)ラッチ機構を外して蓋部30を開ける際に、蓋部30の回動を可動鉄心41が妨げることがない。したがって、蓋部30をスムーズに開くことができる。
20 調理器本体
21 レール
30 蓋部
31 第1ギア
32 第2ギア
33 モータ
40 ソレノイド
41 可動鉄心
132 第2ギア
132a ギア領域
132b 無ギア領域
Claims (1)
- 開口部を有する調理器本体と、当該開口部を開閉可能に塞ぐ蓋部と、を備えた調理器であって、
蓋部を開方向に向かって付勢する付勢部材と、
当該付勢部材の付勢力に抗して、蓋部を閉方向へ電力駆動する駆動部と、
当該駆動部を制御する制御部と、を備えており、
上記駆動部は、蓋部に固定した第1ギアと、第1ギアと係合する第2ギアを回転駆動するモータとで構成されていて、第2ギアは、第1ギアに係合する係合位置と、当該係合が外れる非係合位置との間で移動可能であり、
(ア)第2ギアを係合位置と非係合位置との間で移動させるギア移動部と、
(イ)蓋部が開位置にあること、および閉位置にあることを検知する開閉センサと、を備え、
上記制御部は、開閉センサから、蓋部が開位置にあることを示す信号を受けて、ギア移動部を駆動して第2ギアを係合位置に位置させるとともに、開閉センサから、蓋部が閉位置にあることを示す信号を受けて、ギア移動部を駆動して第2ギアを非係合位置に位置させる、調理器。
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JP2015223720A JP6567958B2 (ja) | 2015-11-16 | 2015-11-16 | オートクローズ機構を備えた調理器 |
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