Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP6435907B2 - ヘキサヒドロフロフラノール誘導体の製造方法 - Google Patents

ヘキサヒドロフロフラノール誘導体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6435907B2
JP6435907B2 JP2015027257A JP2015027257A JP6435907B2 JP 6435907 B2 JP6435907 B2 JP 6435907B2 JP 2015027257 A JP2015027257 A JP 2015027257A JP 2015027257 A JP2015027257 A JP 2015027257A JP 6435907 B2 JP6435907 B2 JP 6435907B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
formula
mixture
compound represented
mixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015027257A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016150901A (ja
Inventor
裕美 林
裕美 林
敏彦 秋山
敏彦 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2015027257A priority Critical patent/JP6435907B2/ja
Publication of JP2016150901A publication Critical patent/JP2016150901A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6435907B2 publication Critical patent/JP6435907B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Description

本発明は、抗エイズ薬である化合物(特許文献1等参照)の製造中間体として有用なヘキサヒドロフロフラノール誘導体の製造方法に関する。
式(I−1)
Figure 0006435907
で示される化合物(以下、化合物(I−1)とも記す)は、抗エイズ薬である化合物の製造中間体として有用であり(特許文献1参照)、特許文献1には、(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−オール、炭酸ジ(N−スクシンイミジル)、トリエチルアミン及びアセトニトリルを混合し、クエンチした後に塩化メチレンを用いて抽出し、濃縮後にシリカゲルカラムにより精製して化合物(I−1)を得る方法が記載されている。
一方、特許文献2には、(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−オール、炭酸ジ(N−スクシンイミジル)、トリエチルアミン及びアセトニトリルを混合し、クエンチした後に酢酸エチルを用いて抽出し、濃縮後にメタノールを加えて化合物(I−1)を析出させる方法が記載されている。
国際公開第1999/67417号 国際公開第2011/092687号
本発明は、化合物(I−1)の新たな製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために検討した結果、後述の式(II−1)で示される化合物、炭酸ジ(N−スクシンイミジル)及び塩基を、エーテル類及び酢酸エステル類からなる群より選ばれる1以上の溶媒の存在下で混合して、化合物(I−1)を含む溶液を得たのち、得られた溶液に2−プロパノールを混合して化合物(I−1)を析出させて、析出した化合物(I−1)をろ過することにより化合物(I−1)を製造する方法を見出した。
即ち、本発明は以下の通りである。
[1] 工程A:式(II−1)
Figure 0006435907
で示される化合物(以下、化合物(II−1)とも記す)、炭酸ジ(N−スクシンイミジル)及び塩基を、エーテル類及び酢酸エステル類からなる群より選ばれる1以上の溶媒の存在下で反応させて、式(I−1)
Figure 0006435907
で示される化合物を含む溶液を得る工程、
工程B:工程Aで得られた溶液に2−プロパノールを混合して、式(I−1)で示される化合物を析出させる工程、及び
工程C:工程Bで析出させた式(I−1)で示される化合物をろ過により取り出す工程
を含む、式(I−1)で示される化合物の製造方法。
[2] 工程Aにおける溶媒が、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、又はtert−ブチルメチルエーテルである[1]に記載の製造方法。
[3] 工程D1:式(II−0)
Figure 0006435907
で示される化合物(以下、化合物(II−0)とも記す)、バークホルデリア(Burkholderia)属及びキャンディダ(Candida)属からなる群より選ばれる微生物を起源とする1以上の酵素、並びに酢酸ビニルを混合して、式(II−1)
Figure 0006435907
で示される化合物と式(III−2)
Figure 0006435907
で示される化合物(以下、化合物(III−2)とも記す)とを含む混合物を得る工程、
工程A1:工程D1で得られた混合物、炭酸ジ(N−スクシンイミジル)及び塩基を、エーテル類及び酢酸エステル類からなる群より選ばれる1以上の溶媒の存在下で反応させて、式(I−1)
Figure 0006435907
で示される化合物を含む溶液を得る工程、
工程B1:工程A1で得られた溶液に2−プロパノールを混合して、式(I−1)で示される化合物を析出させる工程、及び
工程C1:工程B1で析出させた式(I−1)で示される化合物をろ過により取り出す工程
を含む、式(I−1)で示される化合物の製造方法。
[4] 酵素が、バークホルデリア セパシア(Burkholderia cepacia)及びキャンディダ アンタークティカ(Candida antarctica)からなる群より選ばれる微生物を起源とする1以上の酵素である[3]に記載の製造方法。
[5] 工程A1における溶媒が、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、又はtert−ブチルメチルエーテルである[3]又は[4]に記載の製造方法。
本発明により化合物(I−1)を製造することができる。
化合物(II−0)は、国際公開第2014/024898号に記載の方法により製造することができる。また、化合物(II−1)は、例えばTetrahedron Lett. 1995, 36, 505.に記載の方法により製造することができる。
まず、工程Aについて記載する。
工程Aでは、化合物(II−1)、炭酸ジ(N−スクシンイミジル)及び塩基を、エーテル類及び酢酸エステル類からなる群より選ばれる1以上の溶媒の存在下で混合する。
炭酸ジ(N−スクシンイミジル)の使用量は、通常、化合物(II−1)1モルに対して1.15〜1.25モルである。
使用される塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン及びN,N−ジメチル−4−アミノピリジン等が挙げられる。
塩基の使用量は、通常、化合物(II−1)1モルに対して0.5〜1.4モルである。
使用される溶媒は、エーテル類及び酢酸エステル類からなる群より選ばれる1以上の溶媒である。
エーテル類としては、テトラヒドロフラン(以下、THFとも記す)、tert−ブチルメチルエーテル及びシクロペンチルメチルエーテル等が挙げられる。
酢酸エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル及び酢酸イソブチル等が挙げられる。
使用される溶媒としては、好ましくはTHF、酢酸エチル、及びtert−ブチルメチルエーテルである。
溶媒の使用量は、少ない場合には攪拌が困難となり、多すぎる場合には収率が低下することから、通常化合物(II−1)1重量部に対して1.0〜5.0重量部、好ましくは1.0〜3.0重量部、より好ましくは1.5〜1.8重量部である。
混合温度は通常35℃〜45℃であり、混合時間は通常3〜24時間である。
化合物(I−1)の生成は、ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等により確認することができる。
工程Bについて記載する。
工程Bでは、工程Aで得られた溶液に2−プロパノールを混合することにより、化合物(I−1)を析出させる。
混合は、化合物(I−1)を含む溶液に2−プロパノールを滴下するのが好ましい。
2−プロパノールの使用量は、工程Aで得られた溶液中の溶媒量の1〜30重量倍であり、好ましくは2〜7重量倍である。
混合温度は通常5〜45℃であるが、15〜25℃で混合するのが好ましい。
混合時間は通常0.5〜2時間である。
混合終了後は、通常0℃〜5℃に冷却して、1〜24時間同温度で撹拌を行う。
工程Cについて記載する。
工程Cでは、工程Bで析出した化合物(I−1)をろ過により取り出す。
ろ過としては、加圧ろ過器、減圧ろ過器、遠心ろ過器等を用いるろ過が挙げられ、ろ過後の化合物(I−1)は、メタノール、2−プロパノール、tert−ブチルメチルエーテルまたはトルエン等で洗浄し、乾燥してもよい。また、得られた化合物(I−1)は、さらに精製してもよい。
工程D1について記載する。
工程D1では、化合物(II−0)、バークホルデリア(Burkholderia)属及びキャンディダ(Candida)属からなる群より選ばれる微生物を起源とする1以上の酵素、並びに酢酸ビニルを混合して、化合物(II−1)と化合物(III−2)とを含む混合物を得る。
酵素はバークホルデリア(Burkholderia)属及びキャンディダ(Candida)属からなる群より選ばれる微生物を起源とし、バークホルデリア セパシア(Burkholderia cepacia)及びキャンディダ アンタークティカ(Candida antarctica)からなる群より選ばれる微生物を起源とするのが好ましい。
該酵素は市販のものを使用すればよく、バークホルデリア属由来の微生物を起源とする酵素としては、
Lipase PS Amano SD、
Lipase PS−D Amano I immobilized on Diatomaceous Earth、
Lipase PS−C Amano I immobilized in ceramic、
Lipase PS−C Amano II immobilized in ceramic、
リパーゼPS「アマノ」IM
(以上、天野エンザイム社製)が挙げられ、キャンディダ属由来の微生物を起源とする酵素としては、
CHIRAZYME L−2 CB、
CHIRAZYME L−3 CR、
CHIRAZYME L−5 CA、
CHIRAZYME L−2,c−f,C2 Lyo、
CHIRAZYME L−2,c−f,C3 Lyo、
CHIRAZYME L−2,c,−f Lyo
(以上、ロシュ・ダイアグノスティックス製)が挙げられる。
操作を行いやすい点で、バークホルデリア セパシア及びキャンディダ アンタークティカからなる群より選ばれる微生物を起源とする固定化酵素が好ましく、具体的には
Lipase PS−D Amano I immobilized on Diatomaceous Earth、
Lipase PS−C Amano I immobilized in ceramic、
Lipase PS−C Amano II immobilized in ceramic、
リパーゼPS「アマノ」IM、
CHIRAZYME L−2,c−f,C2 Lyo、
CHIRAZYME L−2,c−f,C3 Lyo、及び
CHIRAZYME L−2,c,−f Lyo
が好ましい。
酵素の使用量は、通常化合物(II−0)1重量部に対して0.03〜0.05重量部である。
酢酸ビニルの使用量は、通常化合物(II−0)1モルに対して0.25〜0.50モルである。
混合に用いられる溶媒としてはtert−ブチルメチルエーテル、THF、アセトニトリル、及び塩化メチレン等があげられ、効率性の点で、次工程で用いることのできるtert−ブチルメチルエーテルおよびTHFが好ましい。
混合温度は通常20〜40℃であり、好ましくは20〜30℃である。
混合時間は、通常24〜72時間である。
混合終了後は酵素をろ過により除去する。また、ろ液を濃縮して次工程に用いてもよい。
工程A1は、工程Aに記載の方法に準じて行われる。
工程B1は、工程Bに記載の方法に準じて行われる。
工程C1は、工程Cに記載の方法に準じて行われる。
以下、本発明について、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。
なお、ジアステレオマー比は、ガスクロマトグラフィー(GC)を用いた面積百分率法により決定した。
GC条件:カラム:DB−17(30m×0.25mm,0.25μm),Inj.温度180℃,カラム温度110℃(15min)→10℃/min→280℃(8min),Det.温度300℃(FID)。
また、エナンチオマー過剰率は、高速液体クロマトグラフィー(LC)を用いた方法により決定した。
LC条件(エナンチオマー過剰率):カラム:CHIRALPAK(登録商標) IA−3(4.6mm×250mm,3μm),移動相:[A]ヘキサン,[B]0.01%トリフルオロ酢酸/THF,流量:0.5ml/min,検出器:UV225nm。
実施例1
Figure 0006435907
THF13.2g、炭酸ジ(N−スクシンイミジル)21.18g(81.3mmol)、及び参考例1と同様にして得られた10.50gの化合物(II−1)(ジアステレオマーを含む含量84.0%、化合物(II−1)と(3S,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−オール(以下、3S,3aS,6aR−OH体とも記す)とのジアステレオマー比:91.3/8.7)を室温で混合し、40℃に昇温した。得られた溶液にピリジン7.18g(90.3mmol)を40℃で滴下し、40℃で10時間撹拌した。この溶液全量にTHF2.64gを加え、40℃のまま、20℃に調節した2−プロパノール88.16gに滴下して化合物(I−1)を析出させた。滴下終了後、0〜5℃に冷却した後、0〜5℃で25時間撹拌した。析出した化合物(I−1)をろ過し、洗浄することにより、化合物(I−1)を16.65gを得た。
ジアステレオマーを含む含量99.2%、化合物(I−1)の収率90%。
化合物(I−1)と1−[[[[(3S,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル]オキシ]カルボニル]オキシ]ピロリジン−2,5−ジオン(以下、3S,3aS,6aR−ON体とも記す)とのジアステレオマー比:93.4/6.6。
実施例2
Figure 0006435907
tert−ブチルメチルエーテル30.0g、11.87gの化合物(II−0)(ジアステレオマーを含む含量84.3%、化合物(II−1)と3S,3aS,6aR−OH体とのジアステレオマー比:91.1/8.9)および酵素(CHIRAZYME(登録商標) L−2 c,−flyo、ロシュ・ダイアグノスティックス製)0.50gを混合した。この混合物に25℃で酢酸ビニル3.31g(38.4mmol)を滴下し、25℃で40時間撹拌した後、不溶物をろ過した。このろ液を濃縮し、化合物(II−1)と化合物(III−2)とを含む混合物12.73gを得た(化合物(II−1)の収率90%、化合物(II−1)と3S,3aS,6aR−OH体とのジアステレオマー比:100.0/0.0)。
実施例3
Figure 0006435907
tert−ブチルメチルエーテル26.3g、炭酸ジ(N−スクシンイミジル)35.09g(135mmol)、及び実施例2と同様にして得られた化合物(II−1)と化合物(III−2)とを含む混合物20.00g(化合物(II−1)の含量73.0%、)を室温で混合し、40℃に昇温した。得られた溶液にピリジン11.89g(150mmol)を40℃で滴下し、40℃で22時間撹拌した。この溶液全量を20℃に冷却し、20℃で2−プロパノール73.0gを滴下して化合物(I−1)を析出させて、0〜5℃に冷却した後、0〜5℃で19時間撹拌した。析出した化合物(I−1)をろ過し、洗浄することにより、化合物(I−1)27.83gを得た(含量97.8%、収率90%、化合物(I−1)のエナンチオマー過剰率>99.9%ee)。
実施例4
THF13.7g、炭酸ジ(N−スクシンイミジル)18.33g(70.4mmol)、及び実施例2と同様にして得られた化合物(II−1)と化合物(III−2)とを含む混合物10.00g(化合物(II−1)の含量76.3%)を室温で混合し、40℃に昇温した。得られた溶液にピリジン6.214g(78.2mmol)を40℃で滴下し、40℃で23時間撹拌した。この溶液全量を20℃に冷却し、20℃で2−プロパノール76.3gを滴下して化合物(I−1)を析出させて、続いて0〜5℃に冷却した後、0〜5℃16時間撹拌した。析出した化合物(I−1)をろ過し、洗浄することにより、化合物(I−1)14.32gを得た。(含量98.8%、収率90%、化合物(I−1)のエナンチオマー過剰率>99.9%ee)。
実施例5
酢酸エチル7.50g、炭酸ジ(N−スクシンイミジル)12.32g(47.3mmol)、及び参考例1と同様にして得られた5.74gの化合物(II−1)(ジアステレオマーを含む含量87.1%、化合物(II−1)と3S,3aS,6aR−OH体とのジアステレオマー比:91.4/8.6)を室温で混合し、40℃に昇温した。得られた溶液にピリジン4.15g(52.2mmol)を40℃で滴下し、40℃で4時間撹拌した。この溶液全量に酢酸エチル1.50gを加えて、2−プロパノール25.0gに20℃で滴下して化合物(I−1)を析出させて、続いて0〜5℃に冷却した後、0〜5℃で28時間撹拌した。析出した化合物(I−1)をろ過し、洗浄することにより、化合物(I−1)8.19gを得た(ジアステレオマーを含む含量100%、収率81%、化合物(I−1)と3S,3aS,6aR−ON体とのジアステレオマー比94.9/5.1)。
実施例6〜12

Figure 0006435907
tert−ブチルメチルエーテル0.739g、参考例1と同様にして得られた0.045gの化合物(II−0)(ジアステレオマーを含む含量88.6%、化合物(II−1)と3S,3aS,6aR−OH体とのジアステレオマー比:92.2/7.8)および[表1]のいずれかに示す酵素0.020gを混合した。この混合物に25℃で酢酸ビニル0.020g(0.23mmol)を加え、25℃で24時間撹拌した。得られた混合物のジアステレオマー比の結果を[表2]に示した。
Figure 0006435907
Figure 0006435907

なお[表2]における「化合物(II−1)残存率」及び「3S,3aS,6aR−OH体残存率」は、下式に従い求めた。
化合物(II−1)残存率=化合物(II−1)の面積値/(化合物(II−1)の面積値+化合物(III−1)の面積値)
3S,3aS,6aR−OH体残存率=3S,3aS,6aR−OH体の面積値/(3S,3aS,6aR−OH体の面積値+化合物(III−2)の面積値)
上記式における面積値は、GCにより求めた。
なお、化合物(III−1)とは、式(III−1)
Figure 0006435907
で示される化合物を表す。
参考例1
国際公開第2014/024898号の実施例12に記載の方法に準じて(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−オールを製造した(ジアステレオマーを含む収率91.1%、ジアステレオマーを含む含量90.0%、化合物(I−1)と3S,3aS,6aR−OH体とのジアステレオマー比:92.4/7.6)。
参考例2
Figure 0006435907
アセトニトリル2.53g、炭酸ジ(N−スクシンイミジル)2.74g(10.5mmol)、及び1.0gの化合物(II−1)(ジアステレオマーを含む含量100%、化合物(II−1)と3S,3aS,6aR−OH体との98.4/1.6ジアステレオマー比の混合物)を室温で混合し、40℃に昇温した。得られた溶液にピリジン0.93g(11.68mmol)を40℃で滴下し、同温で3時間撹拌した。この溶液をGCにより分析したところ、化合物(I−1)を収率94%で得た。次にこの溶液を5℃に冷却し、5℃の水1.0gを加えたところ懸濁した。この懸濁液を5℃で24時間撹拌した後、GCを用いた内部標準法により測定したところ、化合物(I−1)の収率は68%であり、化合物(II−1)の収率は11%であった。
参考例3
THF13.3g、炭酸ジ(N−スクシンイミジル)17.24g(67.0mmol)、及び実施例2と同様にして得られた化合物(II−1)と化合物(III−2)とを含む混合物10.00g(化合物(II−1)の含量73.9%)を室温で混合し、40℃に昇温した。得られた溶液にピリジン5.918g(74.5mmol)を40℃で滴下し、40℃で23時間撹拌した。この溶液を20℃に冷却し、20℃でメタノール73.9gを滴下して化合物(I−1)を析出させて、続いて0〜5℃に冷却した後、0〜5℃で16時間撹拌し、ろ過および洗浄を行うことにより、化合物(I−1)8.88gを得た(含量99.7%、収率58.8%、化合物(I−1)のエナンチオマー過剰率>99.9%ee)。
参考例4
アセトン14.5gに、実施例1と同様にして得られた6.00gの化合物(I−1)(ジアステレオマーを含む含量98.6%、化合物(I−1)と3S,3aS,6aR−ON体とのジアステレオマー比:95.2/4.8)を室温で加え、45℃に昇温して溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、40℃でヘプタン14.5gを滴下して化合物(I−1)を析出させて、続いて30℃に冷却し、30℃で13時間撹拌した後、析出した化合物(I−1)をろ過し、洗浄することにより、化合物(I−1)を4.54gを得た。
ジアステレオマーを含む含量99.6%、化合物(I−1)の収率83%。
化合物(I−1)と3S,3aS,6aR−ON体とのジアステレオマー比:99.96/0.04。
化合物(I−1)のエナンチオマー過剰率>99.9%ee)。
本発明によれば、抗エイズ薬である化合物の製造中間体として有用なヘキサヒドロフロフラノール誘導体を製造することができる。

Claims (3)

  1. 工程A:式(II−1)
    Figure 0006435907
    で示される化合物、炭酸ジ(N−スクシンイミジル)及び塩基を、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、又はtert−ブチルメチルエーテルである溶媒の存在下で混合して、式(I−1)
    Figure 0006435907
    で示される化合物を含む溶液を得る工程、
    工程B:工程Aで得られた溶液に2−プロパノールを混合して、式(I−1)で示される化合物を析出させる工程、及び
    工程C:工程Bで析出させた式(I−1)で示される化合物をろ過により取り出す工程
    を含む、式(I−1)で示される化合物の製造方法。
  2. 工程D1:式(II−0)
    Figure 0006435907
    で示される化合物、バークホルデリア(Burkholderia)属及びキャンディダ(Candida)属からなる群より選ばれる微生物を起源とする1以上の酵素、並びに酢酸ビニルを混合して、式(II−1)
    Figure 0006435907
    で示される化合物と式(III−2)
    Figure 0006435907
    で示される化合物とを含む混合物を得る工程、
    工程A1:工程D1で得られた混合物、炭酸ジ(N−スクシンイミジル)及び塩基を、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、又はtert−ブチルメチルエーテルである溶媒の存在下で混合して、式(I−1)
    Figure 0006435907
    で示される化合物を含む溶液を得る工程、
    工程B1:工程A1で得られた溶液に2−プロパノールを混合して、式(I−1)で示される化合物を析出させる工程、及び
    工程C1:工程B1で析出させた式(I−1)で示される化合物をろ過により取り出す工程
    を含む、式(I−1)で示される化合物の製造方法。
  3. 酵素が、バークホルデリア セパシア(Burkholderia cepacia)及びキャンディダ アンタークティカ(Candida antarctica)からなる群より選ばれる微生物を起源とする1以上の酵素である請求項に記載の製造方法。
JP2015027257A 2015-02-16 2015-02-16 ヘキサヒドロフロフラノール誘導体の製造方法 Expired - Fee Related JP6435907B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015027257A JP6435907B2 (ja) 2015-02-16 2015-02-16 ヘキサヒドロフロフラノール誘導体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015027257A JP6435907B2 (ja) 2015-02-16 2015-02-16 ヘキサヒドロフロフラノール誘導体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016150901A JP2016150901A (ja) 2016-08-22
JP6435907B2 true JP6435907B2 (ja) 2018-12-12

Family

ID=56695179

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015027257A Expired - Fee Related JP6435907B2 (ja) 2015-02-16 2015-02-16 ヘキサヒドロフロフラノール誘導体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6435907B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109627251B (zh) * 2018-12-29 2021-06-15 常州吉恩药业有限公司 一种高纯度地瑞那韦中间体的工业化生产方法
CN114853774A (zh) * 2022-06-24 2022-08-05 盐城迪赛诺制药有限公司 一种达卢那韦关键中间体的制备方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004223451A (ja) * 2003-01-24 2004-08-12 Sankio Chemical Co Ltd 有機化合物の分離精製方法及び分離精製装置
UA85567C2 (en) * 2003-12-23 2009-02-10 Тиботек Фармасьютикелз Лтд. Process for the preparation of (3r,3as,6ar)-hexahydrofuro [2,3-b] furan-3-yl (1s,2r)-3-[[(4-aminophenyl) sulfonyl] (isobutyl) amino]-1-benzyl-2-hydroxypropylcarbamate
KR101429300B1 (ko) * 2006-03-29 2014-08-11 길리애드 사이언시즈, 인코포레이티드 Hiv 단백질 분해 효소 억제제의 제조 방법
TWI482775B (zh) * 2008-09-01 2015-05-01 Tibotec Pharm Ltd 用於製備(3r,3as,6ar)-六氫呋喃并〔2,3-b〕呋喃-3-基(1s,2r)-3-〔〔(4-胺基苯基)磺醯基〕(異丁基)胺基〕-1-苯甲基-2-羥基丙基胺基甲酸酯之方法
EP2528923B1 (en) * 2010-01-28 2014-07-30 Mapi Pharma Limited Process for the preparation of darunavir and darunavir intermediates

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016150901A (ja) 2016-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102605034B (zh) 一种制备光学纯(s)-5-(4-氟苯基)-5-羟基戊酸甲酯的生物酶拆分法
JP6435907B2 (ja) ヘキサヒドロフロフラノール誘導体の製造方法
CN100537519C (zh) 制备苯并嗪衍生物用中间体及其制备方法
Khilevich et al. Synthesis of (+)-calanolide A, an anti-HIV agent, via enzyme-catalyzed resolution of the aldol products
JP6010605B2 (ja) クロマン誘導体
KR102493603B1 (ko) 피리미딘일사이클로펜테인 화합물의 제조 방법
CN104164469B (zh) 一种应用南极假丝酵母脂肪酶b生产替卡格雷手性药物中间体的方法
Matsuda et al. First total synthesis of modiolide A, based on the whole-cell yeast-catalyzed asymmetric reduction of a propargyl ketone
EP2837689B1 (en) Optical resolution method for bicyclic compound using enzyme
CN105175365A (zh) 一种高效合成具有特定构型的β-苄基丁内酯的方法
Monna et al. Biocatalytic reductive desymmetrization of prochiral 1, 3-diketone and its application to microbial hormone synthesis
CN114891838A (zh) 盐酸多佐胺中间体(s)-3-(2-噻吩硫基)-丁酸的合成方法
CA2437251A1 (en) Method for preparing chiral amines
US8785690B2 (en) Thioamide compound, method for producing thioamide compound, method for producing [(4R,6R)-6-aminoethyl-1,3-dioxan-4-yl]acetate derivative, and method for producing atorvastatin
EP2557177A1 (en) Method for producing acyloxypyranone compound, method for producing alkyne compound, and method for producing dihydrofuran compound
Brenna et al. Enzyme‐mediated preparation of the single enantiomers of the olfactory active components of the woody odorant Timberol®
CN113004296A (zh) 一种新型[4+1]和[5+1]环化策略制备手性氧杂环化合物的通用合成方法
JP4287139B2 (ja) ヘテロ環式(r)−および(s)−シアンヒドリンの製造方法
EP2218788A1 (en) Process for the preparation of optically active cyclopentenones
Bellur et al. Synthesis of (tetrahydrofuran-2-yl) acetates based on a ‘cyclization/hydrogenation/enzymatic kinetic resolution’strategy
Abe et al. Cyclopropane ring formation through enantioselective deprotonation of Cs-symmetric cyclohept-4-enone oxides
JP3620872B2 (ja) 光学活性な1−フェロセニル−2,2,2−トリフルオロエタノール誘導体の製法及び新規な1−フェロセニル−2,2,2−トリフルオロエチルカルボキシラート化合物
Avdagić et al. Long‐distance control in stereoselective reduction of 3‐[3‐(4′‐bromo [1, 1′‐biphenyl]‐4‐yl)‐3‐keto‐1‐phenylpropyl]‐4‐hydroxy‐2H‐1‐benzopyran‐2‐one: Relative configuration of prevailing diastereomer and absolute configuration of its enantiomers
WO2001040498A1 (fr) Procede de production de derives optiquement actifs du cyclohexene et de leurs intermediaires
JP5735604B2 (ja) ゼルンボン誘導体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180926

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181016

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181029

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6435907

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees