以下に、本願に係る配信装置、端末装置、配信方法及び配信プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る配信装置、端末装置、配信方法及び配信プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.表示処理の一例〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る表示処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る表示処理の一例を示す図である。図1では、本願に係る配信装置から広告に係るコンテンツの配信を受け付けた端末装置100によって、ウェブページW10上に表示される広告コンテンツC20の表示処理が行われる例について説明する。
図1に示した端末装置100は、スマートフォン等の携帯端末装置である。また、端末装置100は、液晶ディスプレイ等の出力部130を有する。なお、実施形態に係る端末装置100には、タッチパネルが採用されているものとする。すなわち、端末装置100のユーザは、指F10や専用ペンで出力部130の表示面をタッチすることにより各種操作を行う。また、以下では、出力部130を画面と表記する場合がある。
ウェブページW10は、ニュース等の各種トピックスが掲載されるポータルサイト用のコンテンツである。ここでは、ウェブページW10の縦方向のサイズが、端末装置100の出力部130における縦方向の表示サイズよりも長いものとする。このため、端末装置100の出力部130内に位置するウェブページW10の領域のみが出力部130に表示され、出力部130外に位置するウェブページW10の領域は表示されない。端末装置100のユーザは、例えば、スクロール操作によって、ウェブページW10のうち出力部130内に表示させる内容を変更することができる。
図1に示すように、ウェブページW10は、トピックスを表示する領域と、ウェブページW10とは別に配信される広告コンテンツC20を表示する領域である広告枠W11とを含む。すなわち、図1に示す例では、端末装置100は、ウェブページW10を表示するとともに、ウェブページW10に含まれる広告枠W11に広告コンテンツC20を表示する。ここで、広告コンテンツC20は、動画コンテンツC21と、動画コンテンツC22と、静止画コンテンツC23との一群のコンテンツから構成される。すなわち、端末装置100は、広告枠W11において、広告コンテンツC20として、動画コンテンツC21や、動画コンテンツC22や、静止画コンテンツC23、又はこれらの組み合わせを出し分けて表示する。
ここで、動画コンテンツC22は、動画コンテンツC21と共通する内容の映像を含む動画コンテンツであり、かつ、動画コンテンツC21に比べてファイルサイズの小さな動画ファイルであるものとする。例えば、動画コンテンツC22は、動画コンテンツC21を低画質に変換した映像により構成される動画ファイルである。具体的には、動画コンテンツC22は、動画コンテンツC21が含む画像データを連ねてアニメーション化したファイル(例えば、GIFファイル)等である。また、静止画コンテンツC23は、所定の広告に関する文字が描かれた静止画であり、文字以外の部分は透過する静止画であるものとする。
端末装置100は、広告コンテンツC20として、まず、動画コンテンツC22及び静止画コンテンツC23の配信を受ける。そして、端末装置100は、広告コンテンツC20の初期表示として、動画コンテンツC21ではなく動画コンテンツC22を表示することで、通信されるデータの物理量を減らし、通信負荷を抑える。そして、端末装置100は、所定の状況において、動画コンテンツC22の替わりに動画コンテンツC21を表示することで、本来、広告主が配信を所望していた動画コンテンツ、言い換えれば、より高画質な動画コンテンツである動画コンテンツC21をユーザに提供する。
以下、図1を用いて、端末装置100が行う広告コンテンツC20の表示処理について、流れに沿って説明する。以下の説明では、端末装置100の状態遷移を図示する場合、左から順に第1状態、第2状態、・・・、第N状態(Nは任意の数)と表記する。
図1の第1状態は、端末装置100が出力部130にウェブページW10を表示する状態を示す。なお、端末装置100は、ウェブページW10の全体を表示できないので、初期状態ではウェブページW10の先頭から表示する。そして、ユーザは、第1状態では表示されていないウェブページW10の下部を出力部130に表示させるために、指F10によってスクロール操作を行う。
端末装置100は、ユーザのスクロール操作に応じて、第1状態から第2状態に遷移する(ステップS11)。第2状態では、端末装置100は、第1状態では出力部130に表示されていなかった広告コンテンツC20を新たに表示する。第2状態の時点では、端末装置100は、広告コンテンツC20として、動画コンテンツC22及び静止画コンテンツC23の配信を受け付けている一方で、動画コンテンツC21の配信を受け付けていない。このため、広告コンテンツC20における初期表示としては、動画コンテンツC22が表示される。
第2状態において、端末装置100は、動画コンテンツC22が出力部130に表示される際に、動画コンテンツC22を自動的に再生させる。すなわち、ユーザは、視聴している画面内に動画コンテンツC22が表示される際には、再生中の動画コンテンツC22を視聴することとなる。
ここで、第2状態に示すように、端末装置100は、動画コンテンツC22を表示する際に、所定のフィルタ処理を行ってもよい。例えば、端末装置100は、擦りガラスを透過させたかのように、動画コンテンツC22をぼかすように表示させるフィルタ処理を行う。これは、動画コンテンツC21を低画質に変換した際に荒くなる画素の表示を適度にぼかすために行われる。
また、端末装置100は、動画コンテンツC22に重ねて、静止画コンテンツC23を表示する。このような表示制御によって、ユーザは、静止画コンテンツC23に描かれている文字、及び、フィルタ処理の施された動画コンテンツC22を視認することとなる。これにより、端末装置100は、静止画コンテンツC23の文字により広告コンテンツC20が宣伝する概要を表示するとともに、文字の裏側で再生されている動画コンテンツC22の内容をより詳しく知ろうとするユーザの関心を惹起させる。図1に示す例では、静止画コンテンツC23に描かれている文字は「SAMPLE AD」であるが、静止画コンテンツC23には、例えば、文字の裏側で再生されている動画コンテンツC22の内容を宣伝するキャッチコピー等が描かれていてもよい。
そして、端末装置100は、ユーザから動画コンテンツC22に対する選択操作を受け付ける(ステップS12)。例えば、端末装置100は、動画コンテンツC22を指F10でタッチされることにより、動画コンテンツC22がユーザから選択されたことを検知することで、動画コンテンツC22に対する選択操作を受け付ける。第3状態では、ユーザの指F10が、動画コンテンツC22を選択する操作を行う状態を示している。
第3状態において、端末装置100は、動画コンテンツC22に対するタッチ操作を検知した場合、動画コンテンツC21の配信を要求する。そして、端末装置100は、配信された動画コンテンツC21を表示する際に、第3状態から第4状態に遷移する(ステップS13)。第4状態に示すように、端末装置100は、動画コンテンツC22の替わりに動画コンテンツC21を表示する。このとき、端末装置100は、動画コンテンツC22を動画コンテンツC21とともに表示しないよう制御するとともに、動画コンテンツC22に施していたフィルタや、静止画コンテンツC23についても表示しないよう制御する。すなわち、第4状態において、端末装置100は、広告コンテンツC20として、動画コンテンツC21のみを表示する。これにより、端末装置100は、動画コンテンツC22等を視聴して関心を持ったユーザに対して、より高画質な動画コンテンツC21を視聴させることができる。
このように、実施形態に係る端末装置100は、広告枠W11で表示する広告コンテンツC20として、まず、低画質の動画コンテンツC22の配信を受け付ける。その後、端末装置100は、出力部130に表示した動画コンテンツC22がユーザから選択された場合に、動画コンテンツC21の配信を要求する。そして、端末装置100は、動画コンテンツC22に替えて、配信された動画コンテンツC21を広告枠W11に表示する。
一般に、スマートフォン等の端末装置100が表示するウェブページには、バナー広告などの広告コンテンツが含まれる。そして、広告コンテンツとして、動画コンテンツが表示される場合もある。しかしながら、動画コンテンツは、静止画コンテンツ等と比べて非常にファイルサイズが大きいため、通信負荷が大きくなる。特に、端末装置100に所定の通信上限量が定められている場合には、ユーザにとって、動画コンテンツの配信及び表示によって通信量を多く使用されることは大きな負担となる。一方で、動画コンテンツのように動きを伴うコンテンツは、ユーザの目を惹きやすく、広告コンテンツをユーザに強くアピールできるという利点がある。
そこで、端末装置100は、動画コンテンツを広告コンテンツとして表示する場合に、宣伝する内容が共通する動画コンテンツのうち、まずはファイルサイズの抑えられた動画コンテンツの配信を受け付ける。そして、端末装置100は、ファイルサイズの抑えられた動画コンテンツを表示する。これにより、端末装置100は、静止画等の広告コンテンツと比べて動きを伴うコンテンツをユーザに視認させることができるため、ユーザの興味を惹くことができる。さらに、端末装置100は、動画コンテンツに重ねて、宣伝内容が描かれた文字等を表示することで、裏側で再生されている動画コンテンツの内容を詳細に知ろうとするユーザの関心を惹起させることができる。そして、端末装置100は、ユーザから動画コンテンツへの選択操作があった後に、あらためて高画質の動画コンテンツの配信を受け付ける。これにより、端末装置100は、広告主が所望していた本来の画質の動画コンテンツをユーザに提供することができる。このように、端末装置100は、ファイルサイズの抑えられた動画コンテンツを表示することで通信負荷を抑制するとともに、動画コンテンツが発揮する広告コンテンツとしての訴求力を低減させないよう、ユーザの興味を惹く態様により動画コンテンツを表示する。このようにして、端末装置100は、通信負荷を抑制しつつ、広告コンテンツに係る情報の訴求効果を発揮することができる。
なお、上記では説明を省略したが、端末装置100は、ウェブページW10又は広告コンテンツC20の配信と同時に、上記の表示処理を実行させる制御情報の配信を所定の配信装置から受け付ける。そして、端末装置100は、制御情報に従って上記の表示処理を行う。以下、このような制御情報に従って、上記の表示処理を実行する端末装置100等について説明する。
〔2.配信システムの構成〕
まず、図2を用いて、実施形態に係る配信システム1の構成について説明する。図2は、実施形態に係る配信システム1の構成例を示す図である。図2に示すように、配信システム1は、端末装置100と、広告主端末10と、広告配信サーバ20と、コンテンツ配信サーバ30とを含む。端末装置100、広告主端末10、広告配信サーバ20およびコンテンツ配信サーバ30は、ネットワークNを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、図2に示す配信システム1には、複数台の端末装置100や、複数台の広告主端末10や、複数台の広告配信サーバ20や、複数台のコンテンツ配信サーバ30が含まれてもよい。
端末装置100は、ウェブページを閲覧するユーザによって利用される情報処理装置である。例えば、端末装置100は、スマートフォン等の携帯電話機や、タブレット端末や、PDA(Personal Digital Assistant)や、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PC、ウェアラブルデバイス等である。例えば、端末装置100は、ユーザによる操作にしたがって、コンテンツ配信サーバ30からウェブページW10を取得し、取得したウェブページW10を表示する。また、端末装置100は、ウェブページW10に後述する広告取得命令が含まれる場合には、広告配信サーバ20から広告コンテンツC20を取得し、ユーザの操作に応じて、取得した広告コンテンツC20をウェブページW10とともに表示する。
広告主端末10は、広告主によって利用される情報処理装置である。例えば、広告主端末10は、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA等である。広告主端末10は、広告主による操作にしたがって、所定の広告コンテンツを広告配信サーバ20に入稿する。例えば、広告主端末10は、広告コンテンツとして、静止画像や、動画像や、テキストデータや、広告コンテンツに対応するコンテンツを取得するためのURL(Uniform Resource Locator)などを広告配信サーバ20に入稿する。
なお、広告主は、広告コンテンツの入稿を代理店に依頼する場合がある。この場合、広告配信サーバ20に広告コンテンツを入稿するのは代理店となる。以下では、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であり、「広告主端末」といった表記は、広告主端末10だけでなく代理店によって利用される代理店装置を含む概念であるものとする。
広告配信サーバ20は、本願に係る配信装置に対応するサーバ装置であって、広告主端末10から入稿された広告コンテンツを配信するサーバ装置である。例えば、広告配信サーバ20は、端末装置100からアクセスを受け付けると、端末装置100の場所や利用者の属性等から広告のマッチングを行い、マッチングの結果配信対象となる広告コンテンツを端末装置100に配信する。また、広告配信サーバ20は、配信対象となる広告コンテンツの表示態様を指示する制御情報を広告コンテンツとともに端末装置100に配信する。この制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)やCSS(Cascading Style Sheets)等のスクリプト言語により記述される。
コンテンツ配信サーバ30は、端末装置100にウェブページを配信するウェブサーバ等である。例えば、コンテンツ配信サーバ30は、ポータルサイト、ニュースサイト、オークションサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、ウェブブログなどに関連する各種情報を含むウェブページを端末装置100に配信する。
ここで、コンテンツ配信サーバ30によって配信されるウェブページW10は、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)により記述されたHTMLファイルや、XML(Extensible Markup Language)により記述されたXMLファイル等により形成される。また、コンテンツ配信サーバ30によって配信されるウェブページW10には、広告取得命令が含まれる。例えば、ウェブページW10を形成するHTMLファイル等には、広告配信サーバ20のURL等が広告取得命令として記述される。この場合、端末装置100は、HTMLファイル等に記述されているURLにアクセスすることで、広告配信サーバ20から広告コンテンツを取得する。
なお、コンテンツ配信サーバ30から端末装置100に配信される各種データは、実際にはウェブページを形成するHTMLファイルや画像等であるが、以下では、コンテンツ配信サーバ30から端末装置100に配信される各種データを「コンテンツ」と表記する場合がある。
〔3.広告配信サーバの構成〕
次に、図3を用いて、実施形態に係る広告配信サーバ20の構成について説明する。図3は、実施形態に係る広告配信サーバ20の構成例を示す図である。図3に示すように、広告配信サーバ20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを有する。
通信部21は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部21は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や広告主端末10やコンテンツ配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
記憶部22は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部22は、広告主端末10から入稿された広告コンテンツに関する各種情報が格納されたデータベースである広告データベース24を記憶する。
ここで、図4に、広告データベース24に格納された情報の一例を示す。図4は、実施形態に係る広告データベース24に格納された情報の一例を示す図である。図4に示した例では、広告データベース24は、「広告主ID」、「広告コンテンツ」、「インプレッション数」、「インプレッション保証数」、「対価」といった項目を有する。なお、広告データベース24は、コンテンツとユーザとのマッチングを行うための情報や、CTR(Click Through Rate)といった情報をさらに記憶してもよい。
「広告主ID」は、広告主または広告主端末10を識別するための識別情報を示す。「広告コンテンツ」は、広告主端末10から入稿されたコンテンツ、及び実際に端末装置100に配信されるコンテンツを示す。例えば、広告コンテンツは、広告主がユーザに配信することを所望する動画コンテンツや、静止画コンテンツ等である。
広告主から入稿されたコンテンツのうち、広告主が配信を所望する動画コンテンツについては、広告配信サーバ20によって、ファイルサイズの抑えられた動画コンテンツがさらに生成され、広告データベース24に格納される。例えば、広告主が動画コンテンツC21を入稿した場合、広告配信サーバ20は、動画コンテンツC21よりも低画質でファイルサイズの抑えられた動画コンテンツC22を生成し、広告コンテンツの1つとして広告データベース24に格納する。なお、ファイルサイズとは、コンテンツを構成するデータの物理量(容量)を示すものであり、コンテンツを構成するデータの大きさや、コンテンツが含む情報の大きさなどと読み替えることもできる。
なお、図4に示した例では、「広告コンテンツ」に「C20」や「C40」等といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、広告コンテンツの各項目には、共通する情報をユーザに伝えようとする個別の画像、動画像、音声と画像、テキストデータ、ゲームのデータ、ゲーム形式の広告等、各コンテンツが所在するURL、または、これらの格納場所を示すファイルパス名などが格納される。
広告データベース24には、広告コンテンツ(広告コンテンツC20を構成する動画コンテンツC21やC22、静止画コンテンツC23等を含む。以下では、動画コンテンツC21等、広告コンテンツを構成する各コンテンツを単に「コンテンツ」と表記する場合がある。)として、広告コンテンツC20や広告コンテンツC40の他にも、広告コンテンツC20や広告コンテンツC40の表示態様の変更を指示する表示指示が登録される。かかる表示指示には、例えば、広告コンテンツC20の初期表示は動画コンテンツC22であることや、動画コンテンツC22がユーザから選択された場合に動画コンテンツC21の配信要求を送信することや、動画コンテンツC21を表示させるタイミングなど、各種の設定等が含まれる。表示指示は、例えば、広告主が広告コンテンツを登録する際に、広告主や、広告配信サーバの管理者によって任意の設定が行われる。
「インプレッション数」は、広告コンテンツが表示された回数を示す。また、「インプレッション保証数」は、対価に対して保証されている広告コンテンツの表示回数を示す。また、「対価」は、「インプレション保証数」だけ広告コンテンツが表示された際に広告主から支払われる報酬を示す。このように、図4の例では、広告配信サーバ20は、広告に係るコンテンツをインプレッション保証型で配信するサーバである。
すなわち、図4では、広告主ID「B10」によって識別される広告主が、広告コンテンツC20を端末装置100に配信させるコンテンツとして登録された例や、広告主ID「B20」によって識別される広告主が、広告コンテンツC40を端末装置100に配信させるコンテンツとして登録された例を示している。また、広告コンテンツ「C20」のインプレッション数が「5000」であり、インプレッション保証数が「15000」であり、インプレッション保証数だけ広告コンテンツC20が表示された際の対価(課金額)が「aaa」である例を示している。
なお、広告コンテンツが選択される度に課金が行われるクリック課金形式で広告コンテンツを配信する場合は、広告データベース24には、コンテンツが選択された回数や、コンテンツが選択された際の課金額等が登録される。また、配信要求を受信した際に、入札形式で広告コンテンツを選択し、選択した広告コンテンツを配信する場合は、広告データベース24には、1インプレッションあたりの報酬として広告主が設定した広告料金である入札価格や、CTR等が登録される。
また、広告主が入稿したコンテンツと、実際に端末装置100に配信されるコンテンツとは、厳密に同一であることを要しない。例えば、広告配信サーバ20は、広告主によって入稿された動画コンテンツを配信に適するような形式に変換したコンテンツを、実際に端末装置100に配信されるコンテンツとしてもよい。
図3に戻って、説明を続ける。制御部23は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、広告配信サーバ20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部23は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図3に示すように、制御部23は、入稿受付部25と、生成部26と、要求受付部27と、広告選択部28と、配信部29とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部23の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部23が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
入稿受付部25は、広告主端末10から広告コンテンツの入稿を受け付ける。具体的には、実施形態に係る入稿受付部25は、インプレッション数や入札価格等の指定とともに、広告コンテンツC20(実際に広告主から受け付けるコンテンツは、動画コンテンツC21や、静止画コンテンツC23等)の入稿を受け付ける。また、入稿受付部25は、広告コンテンツC20を受け付けるとともに、端末装置100に対する操作を検知した際に、上記した表示処理を実行する表示指示を受け付ける。かかる場合、入稿受付部25は、広告コンテンツ及び表示指示を、広告主IDと、受付けた入札価格等の情報と対応付けて、広告データベース24に登録する。
なお、入稿受付部25は、広告コンテンツC20の入稿の際、広告コンテンツC20に対して設定される各ランディングページ(landing page)等の所在を示すURLを広告主端末10から受信する。そして、入稿受付部25は、受信したランディングページ等の所在を示すURLを、広告コンテンツC20とともに広告データベース24に登録する。
生成部26は、広告主から入稿された動画コンテンツに基づいて、入稿された動画コンテンツに比べてファイルサイズの小さな動画コンテンツを生成する。具体的には、生成部26は、広告主から入稿された動画コンテンツC21に比べて低い画質を用いることで、ファイルサイズの小さな動画コンテンツC22を生成する。そして、生成部26は、生成した動画コンテンツC22を、広告コンテンツC20と対応付けて、広告データベース24に格納する。
要求受付部27は、端末装置100から広告コンテンツの取得要求を受け付ける。例えば、要求受付部27は、広告コンテンツの取得要求として、HTTPリクエストを受け付ける。
広告選択部28は、要求受付部27によって広告コンテンツの取得要求が受け付けられた場合に、配信候補の広告コンテンツを広告データベース24から選択する。例えば、広告選択部28は、端末装置100の位置や利用者の属性に基づいて、広告データベース24に登録されている広告コンテンツから配信対象となる広告コンテンツのマッチングを行う。かかるマッチングにおいては、入札価格またはCTRが高い広告コンテンツや、入札価格およびCTRの双方が高い広告コンテンツが優先的に選択されてもよい。そして、広告選択部28は、配信対象として選択された広告コンテンツを配信部29に出力する。
なお、広告選択部28は、ウェブページが検索ページである場合には、検索ページに指定された検索キーワードとマッチする広告コンテンツを抽出する検索連動型広告と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。また、広告選択部28は、ユーザの属性情報(サイコグラフィック属性、デモグラフィック属性等)とマッチする広告コンテンツを抽出するターゲティング配信と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。
配信部29は、広告選択部28が選択した広告コンテンツとともに、端末装置100に対して制御情報を配信する。具体的には、配信部29は、広告選択部28が選択した広告コンテンツを受信すると、受信した広告コンテンツに含まれる表示指示を抽出する。そして、配信部29は、抽出した表示指示が示す表示態様で、広告コンテンツを表示させるための制御情報を生成する。
具体的には、実施形態に係る配信部29は、端末装置100に表示されている動画コンテンツC22がユーザから選択されたことを検知する検知処理と、動画コンテンツC22がユーザから選択された場合に動画コンテンツC21の配信を要求する要求処理と、動画コンテンツC22に替えて、新たに配信された動画コンテンツC21を表示するよう制御する表示制御処理とを端末装置100に実行させる制御情報を生成する。
また、配信部29は、広告コンテンツC20に対して設定されるランディングページ等の各URLが広告データベース24に登録されている場合には、以下の処理を端末装置100に実行させる制御情報を生成する。例えば、配信部29は、広告コンテンツC20に対応するURLへのリンクを設定し、利用者が広告コンテンツC20を選択した場合は、対応するURLが示すランディングページ等を表示する処理を端末装置100に実行させる制御情報を生成する。その後、配信部29は、生成した制御情報と、広告コンテンツC20に含まれる動画や静止画等のデータとを端末装置100に対して配信する。
〔4.コンテンツ配信サーバの構成〕
次に、図5を用いて、実施形態に係るコンテンツ配信サーバ30の構成について説明する。図5は、実施形態に係るコンテンツ配信サーバ30の構成例を示す図である。図5に示すように、コンテンツ配信サーバ30は、通信部31と、コンテンツ記憶部32と、制御部33とを有する。
通信部31は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部31は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や広告配信サーバ20との間で情報の送受信を行う。
コンテンツ記憶部32は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。そして、コンテンツ記憶部32は、コンテンツの一例であるウェブページを記憶する。例えば、コンテンツ記憶部32は、ウェブページを形成するHTMLファイルや、ウェブページに表示される静止画像や動画像を記憶する。なお、コンテンツ記憶部32に記憶されるウェブページには、ウェブページ上に表示させる広告コンテンツを取得するための広告取得命令が含まれる場合がある。
制御部33は、例えば、CPUやMPU等によって、コンテンツ配信サーバ30内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(配信プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部33は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図5に示すように、制御部33は、受付部34と、配信部35とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部33の内部構成は、図5に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部33が有する各処理部の接続関係は、図5に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
受付部34は、端末装置100からウェブページの取得要求を受け付ける。例えば、受付部34は、ウェブページの取得要求として、HTTPリクエストを受け付ける。
配信部35は、受付部34によってウェブページの取得要求が受け付けられた場合に、ウェブページを端末装置100に配信する。具体的には、配信部35は、コンテンツ記憶部32から取得要求対象のウェブページを取得し、取得したウェブページを端末装置100に配信する。上記の通り、コンテンツ記憶部32に記憶されているウェブページは、広告取得命令を含む。すなわち、端末装置100は、取得したウェブページを表示する際に、ウェブページに含まれる広告取得命令に従い、広告配信サーバ20に対して広告コンテンツの配信要求を送信する。
〔5.端末装置の構成〕
次に、図6を用いて、実施形態に係る端末装置100の構成について説明する。図6は、実施形態に係る端末装置100の構成例を示す図である。図6に示すように、端末装置100は、通信部110と、入力部120と、出力部130と、制御部140とを有する。
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、広告配信サーバ20やコンテンツ配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
入力部120は、ユーザから各種操作を受け付ける入力装置である。例えば、入力部120は、キーボードやマウスや操作キー等によって実現される。出力部130は、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、出力部130は、液晶ディスプレイ等によって実現される。なお、端末装置100にタッチパネルが採用される場合には、入力部120と出力部130とは一体化される。なお、図1の例では、出力部130と、端末装置100におけるウェブページW10の表示領域が同一である例を示したが、実際には、ウェブページW10は出力部130の全面に表示されるとは限らない。すなわち、ウェブページW10等のコンテンツは、出力部130内に表示されるウェブブラウザソフトウェアのウインドウ内に表示される場合がありうる。この場合、ウェブページW10を表示する際の端末装置100における表示領域とは、ウェブブラウザソフトウェアのウインドウを意味する。
制御部140は、例えば、CPUやMPU等によって、端末装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(表示プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムは、ウェブブラウザと呼ばれるアプリケーションプログラムに該当する。また、制御部140は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図6に示すように、制御部140は、送信部141と、受付部142と、出力制御部143とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部140の内部構成は、図6に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部140が有する各処理部の接続関係は、図6に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
送信部141は、入力部120を介して受け付けたユーザ操作に従って、コンテンツ配信サーバ30にウェブページの取得要求を送信する。また、送信部141は、受付部142によって受け付けられたウェブページに広告取得命令が含まれる場合に、広告コンテンツの取得要求を広告配信サーバ20に送信する。また、送信部141は、後述する要求部146から送られる動画コンテンツの要求命令に基づき、動画コンテンツの取得要求を広告配信サーバ20に送信する。
受付部142は、ウェブページと広告コンテンツとを受け付ける。具体的には、受付部142は、送信部141によって送信されたウェブページの取得要求に応答したコンテンツ配信サーバ30からウェブページを受け付ける。このとき、受付部142は、ウェブページに広告取得命令が含まれる場合には、広告コンテンツの取得要求を送信するよう送信部141に指示する。そして、受付部142は、送信部141によって送信された広告コンテンツの取得要求に応答した広告配信サーバ20から広告コンテンツを受け付ける。このとき、受付部142は、広告コンテンツとともに、広告コンテンツの表示を制御する制御情報を受け付ける。
出力制御部143は、受信したウェブページおよび広告コンテンツの出力部130への表示を制御し、上述した表示処理を実行する。出力制御部143が実行する一部の処理は、広告コンテンツとともに配信される制御情報を実行することにより実現される。例えば、出力制御部143は、制御部140が、広告コンテンツとともに配信される制御情報を実行することで、図6に示すように、表示制御部144、検知部145、要求部146として動作し、表示処理を実行する。表示制御部144、検知部145、要求部146は、例えば、CPUやMPU等によって、制御情報がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。すなわち、表示制御部144が実行する処理は、広告コンテンツに含まれる制御情報が実行させる表示制御手順により実現され、検知部145が実行する処理は、広告コンテンツに含まれる制御情報が実行させる検知手順により実現され、要求部146が実行する処理は、広告コンテンツに含まれる制御情報が実行させる表示手順により実現される。
表示制御部144は、受付部142によって受け付けられた広告コンテンツに含まれる制御情報に従って、所定のコンテンツを出力部130に表示するよう制御する。具体的には、実施形態に係る表示制御部144は、広告取得命令に応じて、動画コンテンツC22及び静止画コンテンツC23が配信された場合に、広告コンテンツC20として、動画コンテンツC22に静止画コンテンツC23を重ねて表示する。
この場合、表示制御部144は、所定のフィルタ処理とともに動画コンテンツC22を表示するようにしてもよい。これにより、表示制御部144は、動画コンテンツC22にフィルタ処理を行うことで、画素の荒い動画コンテンツC22の映像をぼかして表示することができる。
また、表示制御部144は、後述する検知部145及び要求部146が実行する処理によって、動画コンテンツC21が配信された場合には、低画質の動画コンテンツC22に替えて、動画コンテンツC21を広告枠W11で表示する。この場合、表示制御部144は、動画コンテンツC22に実行していたフィルタ処理を解除するとともに、静止画コンテンツC23を表示しないよう制御する。
表示制御部144は、表示中の動画コンテンツC22に替えて動画コンテンツC21を表示する際には、動画コンテンツC21を最初から再生するよう制御する。すなわち、表示制御部144は、ユーザが興味を示したと想定される動画の内容について、最初からユーザが視聴できるよう、動画コンテンツC22がいずれの時点の映像を再生している場合であっても、動画コンテンツC21を最初から再生するよう制御する。
なお、表示制御部144は、動画コンテンツC22を選択する操作が検知された時点における再生位置に対応する再生位置から、動画コンテンツC21を再生するよう制御するようにしてもよい。動画コンテンツC22を選択する操作が検知された時点における再生位置に対応する再生位置とは、動画コンテンツC22で再生中の映像と同じ再生点であってもよいし、動画コンテンツC22で再生中の映像を所定時間(例えば、数秒間)だけ戻した時点であってもよい。すなわち、表示制御部144は、動画コンテンツC22で再生されていた映像を一部重複するように、動画コンテンツC21の再生を引き継がせるよう、動画コンテンツC21の再生点を制御するようにしてもよい。
また、表示制御部144は、動画コンテンツC22を再生するにあたり、再生が終了した時点でユーザからの選択操作等を検知しない場合には、自動的に動画の再生を繰り返す処理を行ってもよい。これにより、表示制御部144は、常に表示が変化するコンテンツをユーザに視認させることになるため、ユーザの関心を惹くことができる。
また、表示制御部144は、動画コンテンツC21の再生が終了した場合には、所定のコンテンツを表示する。例えば、表示制御部144は、「再び動画コンテンツC21を視聴する」や、「動画コンテンツC21で紹介された商品を詳しく見る」などといった文字が描かれたコンテンツを表示する。そして、表示制御部144は、ユーザの要求に応じて、それぞれの文字に対応した所定の処理を実行する。例えば、表示制御部144は、ユーザが動画コンテンツC21の再生の繰り返しを要求する場合には、動画コンテンツC21の再生を開始する。また、表示制御部144は、「動画コンテンツC21で紹介された商品を詳しく見る」等の表示を選択したユーザに対しては、広告コンテンツC20と対応付けられたランディングページへの遷移を促す。そして、表示制御部144は、ユーザからランディングページへの遷移を了承する旨を受け付けた場合には、ウェブページW10をランディングページへと遷移させる処理を実行する。
検知部145は、端末装置100に対する所定の操作を検知する。具体的には、実施形態に係る検知部145は、出力部130に表示中の動画コンテンツC22を選択する操作を検知する。検知部145は、動画コンテンツC22を選択する操作として、動画コンテンツC22をタッチする操作や、動画コンテンツC22をクリックする操作を検知する。そして、検知部145は、かかる選択操作が検知されたことを示す情報を要求部146に送る。
なお、検知部145は、動画コンテンツC22の替わりに動画コンテンツC21が表示された場合には、動画コンテンツC21への所定の操作を検知する。例えば、検知部145は、動画コンテンツC21の再生を一時停止する操作や、動画コンテンツC21と対応付けられているランディングページに遷移するための操作や、動画コンテンツC21を繰り返し再生させるための操作など、ユーザの要求に応じた操作を適宜検知する。
要求部146は、端末装置100が実行する処理に用いられる各種情報を要求する。具体的には、実施形態に係る要求部146は、検知部145によって動画コンテンツC22を選択する操作が検知された場合に、広告配信サーバ20に対して、動画コンテンツC21の配信を要求する。例えば、要求部146は、動画コンテンツC21の配信要求の命令を生成し、かかる命令を送信部141へ送る。送信部141は、要求部146によって生成された命令を広告配信サーバ20に送信する。受付部142は、広告配信サーバ20から動画コンテンツC21を受け付け、出力制御部143へ送る。これにより、要求部146が要求した動画コンテンツC21が、出力部130に表示される。
なお、上記の出力制御部143が実行する処理は、例えば、広告コンテンツに含まれる制御情報が、端末装置100にウェブページW10を表示させるウェブブラウザソフトウェアの機能を利用することにより実現されてもよい。
〔6.他の表示例〕
上記では、実施形態に係る端末装置100は、動画コンテンツC21よりも低い画質で生成された動画コンテンツC22の配信を受け付けることにより、通信負荷を抑える例を示した。ここで、端末装置100は、広告主が配信を所望する動画コンテンツの一部を切り取って生成された新たな動画コンテンツの配信を受け付けることで、通信負荷を抑えるようにしてもよい。この点について、図7を用いて説明する。図7は、実施形態に係る動画コンテンツの一例を説明する図である。図7に示す例では、広告主が配信を所望する動画コンテンツの一例として、動画コンテンツC50を用いる。
図7に示すように、動画コンテンツC50は、動画コンテンツC50の映像の一部(例えば、任意の時間であるn秒)である動画コンテンツC61や、動画コンテンツC62や、動画コンテンツC63を含む。ここで、端末装置100は、広告コンテンツとして動画コンテンツを表示する場合に、動画コンテンツC50そのものではなく、動画コンテンツC50の映像の一部を切り取った動画コンテンツC61の配信を受け付ける。これにより、端末装置100は、動画コンテンツC50と共通した内容を宣伝する動画コンテンツであって、ファイルサイズの小さな動画コンテンツC61を表示することができる。そして、端末装置100は、動画コンテンツC61の選択操作を検知した場合に、あらためて動画コンテンツC50の配信を要求する。これにより、端末装置100は、所望するユーザに対しては、本来広告主が所望していた内容を含む動画コンテンツC50を提供することができる。
上記の動画コンテンツC61等は、広告主から入稿を受け付けてもよいし、広告配信サーバ20に係る生成部26によって適宜生成されてもよい。すなわち、生成部26は、動画コンテンツC50に比べて短い再生時間とすることで、ファイルサイズの抑えられた動画コンテンツC61等を生成する。また、動画コンテンツC61等は、動画コンテンツC50の映像の一部を切り取ることにより生成されるのではなく、動画コンテンツC50が含む任意の時点の映像を寄せ集めることにより生成されてもよい。
〔7−1.配信システムの処理フロー〕
次に、図8を用いて、実施形態に係る配信システム1による配信処理の手順について説明する。図8は、実施形態に係る配信システム1による配信処理手順を示すシーケンス図である。
図8に示すように、端末装置100は、ユーザ操作に従って、ウェブページの取得要求をコンテンツ配信サーバ30に送信する(ステップS101)。そして、コンテンツ配信サーバ30は、ウェブページの取得要求に応じて、ウェブページを端末装置100に配信する(ステップS102)。なお、コンテンツ配信サーバ30によって配信されるウェブページには、広告配信サーバ20のURL等である広告取得命令が含まれる。
続いて、端末装置100は、ウェブページに含まれる広告取得命令に基づいて、広告コンテンツの取得要求を広告配信サーバ20に送信する(ステップS103)。そして、広告配信サーバ20は、広告コンテンツの取得要求に応じて、制御情報を含む広告コンテンツを端末装置100に配信する(ステップS104)。なお、広告配信サーバ20は、広告コンテンツとして、本来広告主が配信を所望する動画コンテンツよりも低画質な動画コンテンツを配信するものとする。
そして、端末装置100は、ステップS104において受信したウェブページに含まれる制御情報に従って、ウェブページと、ステップS104において受信した広告コンテンツを表示する表示処理を行う(ステップS105)。この場合、端末装置100は、広告コンテンツとして、配信された低画質な動画コンテンツを表示するものとする。
そして、端末装置100は、表示中の動画コンテンツに対する選択操作を検知する(ステップS106)。端末装置100は、選択操作を検知すると、表示中の動画コンテンツに比べて高画質な動画コンテンツの取得要求を広告配信サーバ20に送信する(ステップS107)。
広告配信サーバ20は、高画質な動画コンテンツを端末装置100に配信する(ステップS108)。そして、端末装置100は、広告コンテンツとして、配信された高画質な動画コンテンツを表示する表示処理を行う(ステップS109)。
〔7−2.広告配信サーバの処理フロー〕
次に、図9を用いて、実施形態に係る広告配信サーバ20による処理の手順について説明する。図9は、実施形態に係る広告配信サーバ20による処理手順を示すフローチャートである。図9では、広告配信サーバ20が、ファイルサイズを抑えるために低画質な動画コンテンツを生成する処理手順について説明する。なお、広告配信サーバ20が生成した動画コンテンツを配信する処理は、図8で説明した処理と共通するため、図9での説明は省略する。
図9に示すように、広告配信サーバ20は、ユーザに提供する広告コンテンツとして、広告主から動画コンテンツの入稿を受け付ける(ステップS151)。そして、広告配信サーバ20は、広告主から受け付けた動画コンテンツに比べて、低画質な動画コンテンツを生成する(ステップS152)。
そして、広告配信サーバ20は、一群の広告コンテンツとして、広告主から受け付けた動画コンテンツと、生成した低画質な動画コンテンツとを対応付けて、広告データベース24に格納する(ステップS153)。
〔7−3.端末装置の処理フロー〕
次に、図10を用いて、実施形態に係る端末装置100による処理の手順について説明する。図10は、実施形態に係る端末装置100による処理手順を示すフローチャートである。
図10に示すように、端末装置100は、コンテンツ配信サーバ30から取得したウェブページを表示する(ステップS201)。そして、端末装置100は、ウェブページの表示にあたり、ウェブページに含まれる広告枠に表示される広告コンテンツとして、低画質な動画コンテンツを表示する(ステップS202)。
そして、端末装置100は、ユーザから低画質な動画コンテンツに対する選択操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS203)。端末装置100は、選択操作を受け付けていない場合には(ステップS203;No)、低画質な動画コンテンツが最後まで再生されたか否かを判定する(ステップS204)。
端末装置100は、低画質な動画コンテンツが最後まで再生されていない場合(ステップS204;No)、再生を継続するとともに、選択操作の受け付けの判定を継続する。一方、低画質な動画コンテンツが最後まで再生された場合(ステップS204;Yes)、端末装置100は、再び、低画質な動画コンテンツを最初から再生する(ステップS205)。そして、端末装置100は、ユーザからの選択操作の受け付けを判定する処理を繰り返し行う(ステップS203へ遷移)。
一方、端末装置100は、低画質な動画コンテンツへの選択操作を受け付けた場合(ステップS203;Yes)、高画質な動画コンテンツの配信を要求する(ステップS206)。そして、端末装置100は、要求に従い配信された高画質な動画コンテンツを取得する(ステップS207)。端末装置100は、取得した高画質な動画コンテンツを再生する(ステップS208)。
そして、端末装置100は、高画質な動画コンテンツが最後まで再生されたか否かを判定する(ステップS209)。最後まで再生されていない場合(ステップS209;No)、端末装置100は、再生を継続する。
一方、最後まで再生された場合(ステップS209;Yes)、端末装置100は、所定のコンテンツを表示する(ステップS210)。例えば、端末装置100は、動画コンテンツをもう一度再生させるといった処理をユーザが選択することのできる選択画面を表示する。そして、端末装置100は、ユーザの要求に応じた処理を実行する(ステップS211)。
〔8.変形例〕
上述した実施形態に係る処理は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。以下では、端末装置100、広告配信サーバ20、コンテンツ配信サーバ30及び配信システム1の他の実施形態について説明する。
〔8−1.動画コンテンツの表示〕
上記実施形態では、端末装置100は、動画コンテンツC22の再生が終了した場合に、自動で動画コンテンツC22の再生を繰り返す例を示した。しかし、端末装置100は、動画コンテンツC22の再生が終了した場合や、任意の時点において、異なるコンテンツを表示させるようにしてもよい。例えば、端末装置100は、動画コンテンツC22の再生が終了した場合に、広告コンテンツC20に対応付けられたランディングページへの遷移を促す内容の静止画コンテンツ等を表示するようにしてもよい。
〔8−2.コンテンツの種類〕
上記実施形態では、端末装置100は、一群の広告コンテンツとして、動画コンテンツC21や動画コンテンツC22を表示する例を示した。しかし、端末装置100は、広告に係るコンテンツとして動画コンテンツを表示するのではなく、異なる目的に応じて上述した表示処理を実行してもよい。
例えば、端末装置100は、動画配信サイトにおいて配信される動画コンテンツについて、上述した表示処理を実行してもよい。すなわち、端末装置100は、動画配信サイトにおいて、ユーザが動画コンテンツの配信を所望した場合に、まずファイルサイズの抑えられた動画コンテンツの配信を受け付ける。そして、端末装置100は、動画コンテンツが選択された場合に、あらためて高画質な動画コンテンツの配信を受け付け、かかる動画コンテンツを表示する。これにより、端末装置100は、通信負荷を抑えることができる。この場合、端末装置100に動画コンテンツを配信する配信装置は、広告配信サーバ20ではなく、任意の動画配信サーバとなる。
〔8−3.広告に係るコンテンツ〕
上記実施形態で説明した広告コンテンツC20など、広告に係るコンテンツとは、営利若しくは非営利の広告だけではなく、ボランティアの募集、公共広告、公共に対する通知、広告コンテンツC20に係る情報の一部、その他任意のコンテンツであってもよい。すなわち、広告コンテンツC20は、いわゆる広告関連の情報を含むコンテンツのみならず、ユーザに興味を抱かせ、広告コンテンツC20に含まれる情報、または、広告コンテンツC20と関連するコンテンツ(例えば、ランディングページ等)に含まれる情報を広く報知するものであれば、画像、動画像、文字、図形、記号、ハイパーリンク、その他任意のコンテンツを適用可能である。すなわち、ユーザに対してウェブページW10よりも興味を生じさせようとするコンテンツであれば、任意のコンテンツを広告コンテンツC20として適用可能である。
〔8−4.表示処理〕
上記実施形態で説明した表示処理は、任意の手法で実現可能である。例えば、上記実施形態では、端末装置100は、制御情報によって実行される機能をウェブブラウザソフトウェアによって実現する例を示した。しかし、端末装置100は、ウェブページW10の表示と、上述した表示処理とを端末装置100に実行させるアプリケーションをあらかじめダウンロードし、任意のタイミングでアプリケーションを実行することで、上述した処理を実現してもよい。
〔8−5.制御情報〕
上記実施形態では、広告コンテンツに制御情報が含まれる例を示した。しかし、制御情報は、コンテンツ配信サーバ30によって配信されるウェブページに含まれていてもよい。すなわち、制御情報は、ウェブページが含む広告枠の表示を制御する命令(スクリプト)として実行されてもよい。
〔8−6.表示の態様〕
上記実施形態では、ウェブページが縦スクロールされる例を示したが、表示処理の態様は、かかる例に限られない。例えば、端末装置100は、横スクロール可能なウェブページを表示し、ウェブページが横スクロールされる場合に、上記実施形態に係る表示処理を実行してもよい。
また、上記実施形態では、広告コンテンツC20が出力部130に表示された場合、すなわち、ユーザが視認可能な表示領域に表示された場合に、広告コンテンツC20として表示される動画コンテンツC22等の再生が行われる例を示した。しかし、端末装置100は、ウェブページW10を出力部130に表示させた時点で動画コンテンツC22等の再生を開始していてもよい。
〔8−7.操作の受け付け〕
また、端末装置100がタッチパネル以外を採用する場合には、上記の操作に対応した入力デバイスによる操作であってもよい。例えば、指F10によるタッチ操作は、入力デバイスの一例であるマウスのクリック操作に対応する。また、指F10によるタッチ操作を受け付ける入力デバイスとして、トラックパッド等を用いてもよい。
〔8−8.端末装置の操作記録〕
また、上述してきた端末装置100は、実施形態に係る広告コンテンツが表示されているウェブページに対して、ユーザがどれだけ端末装置100を操作したかという記録を広告配信サーバ20に送信してもよい。具体的には、検知部145は、広告コンテンツが表示されているウェブページに対してユーザが行うタッチ操作やスクロール操作などのログを記録する。さらに、検知部145は、広告コンテンツに対するタッチ操作や、ウェブページをリロードした回数や、広告コンテンツを特定する情報について端末装置100からの発信操作(例えば、SNSへの書き込み)など、ユーザが端末装置100に対して行う種々の操作を記録することもできる。そして、通信部110は、検知部145により記録された操作履歴に関する情報を広告配信サーバ20に送信する。
そして、広告配信サーバ20は、端末装置100から配信された端末装置100の操作履歴に関する情報を受信する。さらに、広告配信サーバ20は、受信した端末装置100の操作履歴に関する情報を集計し、かかる情報について分析した情報をさらに取得する。具体的には、広告配信サーバ20は、実施形態に係る制御情報を伴う広告コンテンツと、かかる制御情報を伴わない広告コンテンツとについて、タッチ操作の回数や、動画コンテンツの完遂率や、CTRなどの広告効果の指標を比較した情報などを取得する。また、広告配信サーバ20は、実施形態に係る制御情報を伴う広告コンテンツと、かかる制御情報を伴わない広告コンテンツとについて、タッチ操作の回数や、動画コンテンツの完遂率などの比較を示す情報を広告主に提示してもよい。これにより、広告配信サーバ20は、端末装置100における実施形態に係る制御情報を伴うウェブページの表示態様の有用性(例えば、動画コンテンツの完遂率が向上したことなど)を広告主に示すことができる。
〔8−9.広告コンテンツを表示するコンテンツ〕
上記実施形態では、広告コンテンツがウェブページに含まれる広告枠に表示される例を示したが、広告コンテンツが表示されるのはウェブページに限られない。例えば、上記してきた広告コンテンツ等は、携帯電話ゲーム等やアプリ画面に表示されてもよい。また、端末装置100は、広告コンテンツ以外にも、任意のコンテンツについて、上述した処理を実行してもよい。
〔8−10.コンテンツの事前配信〕
上記実施形態では、端末装置100は、動画コンテンツC22がユーザから選択されたことを検知した場合に、動画コンテンツC21の配信を要求する例を示した。ここで、広告配信サーバ20は、端末装置100からの要求に先立って、予め動画コンテンツC21を配信しておいてもよい。
例えば、広告配信サーバ20は、端末装置100との間の通信環境が所定の条件を満たす場合に、端末装置100からの要求に先立ち、予め動画コンテンツC21を端末装置100に配信する。具体的には、広告配信サーバ20は、広告配信サーバ20と端末装置100との間の通信速度を取得する。そして、広告配信サーバ20は、端末装置100との通信速度に応じて、予め動画コンテンツC21を配信するか否かを判定する。例えば、端末装置100との通信が比較的通信速度の高い4GやWi−Fi(登録商標)等の通信環境である場合、広告配信サーバ20は、動画コンテンツC21を配信することが端末装置100の通信に大きな負荷を与える可能性が低いと判定し、予め動画コンテンツC21を配信するものとする。すなわち、広告配信サーバ20は、端末装置100との間で所定の閾値以上の通信速度が観測された場合に、予め動画コンテンツC21を配信する。また、広告配信サーバ20は、通信速度とともに、動画コンテンツC21のファイルサイズを取得し、所定の時間以内で動画コンテンツC21を端末装置100に配信できると想定される速度が確保できている場合に、予め動画コンテンツC21を配信するようにしてもよい。
このように、広告配信サーバ20は、通信環境に応じて、動画コンテンツC21を予め配信することができる。この場合、端末装置100は、動画コンテンツC22がユーザから選択されたことを検知すると、直ちに動画コンテンツC21を表示することができるため、ユーザビリティに優れた表示処理を行うことができる。
〔8−11.装置構成〕
また、上記実施形態では、配信システム1に、コンテンツ配信サーバ30と広告配信サーバ20とが含まれる例を示したが、コンテンツ配信サーバ30と広告配信サーバ20とは1個の装置として形成されてもよい。この場合、図5に示したコンテンツ配信サーバ30は、例えば、コンテンツ記憶部32とは別に、広告コンテンツ記憶部を有する。そして、コンテンツ配信サーバ30は、端末装置100からウェブページの取得要求を受け付けた場合に、広告コンテンツ記憶部にある広告コンテンツとともに、広告取得命令を含まないウェブページを端末装置100に配信する。
また、上記実施形態では、広告配信サーバ20から端末装置100に広告コンテンツが配信される例を示したが、コンテンツ配信サーバ30が、広告配信サーバ20から広告コンテンツを取得してもよい。この場合、広告配信サーバ20は、コンテンツ配信サーバ30から広告コンテンツの取得要求を受け付ける。また、広告配信サーバ20は、コンテンツ配信サーバ30に広告コンテンツを配信する。また、コンテンツ配信サーバ30の配信部35は、広告配信サーバ20から取得した広告コンテンツとともに、広告取得命令を含まないウェブページを端末装置100に配信する。この場合には、コンテンツ配信サーバ30が、本願に係る配信装置に対応する。
〔8−12.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図6に示した送信部141及び受付部142は統合されてもよい。
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔9.プログラム〕
また、上記してきた実施形態に係る端末装置100、広告配信サーバ20およびコンテンツ配信サーバ30は、例えば、図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、広告配信サーバ20を例に挙げて説明する。図11は、本願に係る配信装置に対応する広告配信サーバ20の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、およびメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、係るプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網500(図2のネットワークNに対応)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、生成したデータを出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、係るプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る広告配信サーバ20として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部23の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部22内のデータ、例えば広告データベース24が格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からこれらのプログラムを取得してもよい。
なお、コンピュータ1000が実施形態に係る端末装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部140の機能を実現する。
なお、コンピュータ1000が実施形態に係るコンテンツ配信サーバ30として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部33の機能を実現する。また、HDD1400には、コンテンツ記憶部32内のデータが格納される。
〔10.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る広告配信サーバ20は、生成部26と、配信部29とを有する。生成部26は、動画に係る第1のコンテンツ(実施形態では、動画コンテンツC21が対応する)に基づいて、第1のコンテンツよりもファイルサイズが小さい動画コンテンツである第2のコンテンツ(実施形態では、動画コンテンツC22が対応する)を生成する。配信部29は、生成部26によって生成された第2のコンテンツと制御情報とを端末装置100に配信する。そして、制御情報は、端末装置100によって表示されている第2のコンテンツを選択する操作が検知された場合に、広告配信サーバ20に対して、第1のコンテンツの配信を要求する要求手順と、要求手順による要求に応答した広告配信サーバ20から配信される第1のコンテンツを、第2のコンテンツに替えて表示する表示制御手順とを、端末装置100に実行させる。
このように、実施形態に係る広告配信サーバ20は、ファイルサイズの抑えられた第2のコンテンツを配信するとともに、ユーザが所望する場合には、高画質な第1のコンテンツを配信する。これにより、広告配信サーバ20は、動画に係るコンテンツの訴求効果を発揮させるとともに、通信負荷を抑制することができる。
また、生成部26は、第1のコンテンツよりも低い画質の第2のコンテンツを生成する。
このように、実施形態に係る広告配信サーバ20は、画質を調整することによって第2のコンテンツを生成する。これにより、広告配信サーバ20は、動画の内容を変えることなく、ファイルサイズを抑えることができる。
また、生成部26は、第1のコンテンツよりも短い再生時間の第2のコンテンツを生成する。
具体的には、実施形態に係る広告配信サーバ20は、第1のコンテンツの一部を用いることによって、第2のコンテンツを生成する。このように、広告配信サーバ20は、第1のコンテンツが宣伝しようとする内容を変えずに、ファイルサイズを抑えることができる。
また、表示制御手順は、所定のフィルタ処理が施された第2のコンテンツに替えて第1のコンテンツを表示する。
このように、実施形態に係る広告配信サーバ20は、第2のコンテンツを表示する際にはフィルタ処理を実行させることができる。例えば、広告配信サーバ20は、第2のコンテンツをぼかす等の処理を行わせることで、画素の荒さを目立たなくさせることや、動画の内容を詳しく知りたいというユーザの関心を惹起させることができる。
また、表示制御手順は、透過部分を有する所定の画像コンテンツ(実施形態では、静止画コンテンツC23が対応する)が重ねられた第2のコンテンツに替えて第1のコンテンツを表示するとともに、第1のコンテンツを表示する際には画像コンテンツを表示しないよう制御する。
このように、実施形態に係る広告配信サーバ20は、第2のコンテンツとともに、例えば宣伝のための文字が描かれた画像コンテンツを端末装置100に表示させる。これにより、広告配信サーバ20は、宣伝内容をユーザに伝えるとともに、文字の裏側に透過された動画を視聴しようとするユーザの興味を惹くことができる。
また、表示制御手順は、第2のコンテンツに替えて第1のコンテンツを表示する際には、第1のコンテンツを最初から再生するよう制御する。
このように、実施形態に係る広告配信サーバ20は、第2のコンテンツに興味を持ったユーザに対して第1のコンテンツを端末装置100に表示させる際に、第1のコンテンツを最初から再生させる。これにより、広告配信サーバ20は、第1のコンテンツが有する訴求効果を適切に発揮させることができる。
また、表示制御手順は、第2のコンテンツに替えて第1のコンテンツを表示する際には、第2のコンテンツを選択する操作が検知された時点における第2のコンテンツの再生位置に対応する再生位置から、第1のコンテンツを再生するよう制御する。
このように、実施形態に係る広告配信サーバ20は、第1のコンテンツを途中から再生させるように制御してもよい。これにより、広告配信サーバ20は、ユーザが動画をタッチした時点から継続した映像を高画質で視聴させることができるため、ユーザの興味関心に適切に応えることができ、動画の持つ訴求効果をより発揮させることができる。
また、配信部29は、広告配信サーバ20と端末装置100との間の通信環境が所定の条件を満たす場合に、要求手順による要求に先立って、予め第1のコンテンツを端末装置100に配信する。
このように、実施形態に係る広告配信サーバ20は、通信速度等の通信環境に応じて、コンテンツを配信するタイミングを適宜調整することができる。そして、広告配信サーバ20は、予め第1のコンテンツを端末装置100に配信しておくことにより、第2のコンテンツを選択したユーザに対して素早く第1のコンテンツを視聴させることができるといった、ユーザビリティに優れた表示処理を端末装置100に行わせることができる。
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、配信部は、配信手段や配信回路に読み替えることができる。