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JP6331813B2 - 現金処理装置 - Google Patents

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JP6331813B2
JP6331813B2 JP2014148250A JP2014148250A JP6331813B2 JP 6331813 B2 JP6331813 B2 JP 6331813B2 JP 2014148250 A JP2014148250 A JP 2014148250A JP 2014148250 A JP2014148250 A JP 2014148250A JP 6331813 B2 JP6331813 B2 JP 6331813B2
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Description

本発明は、金融機関の応対窓口に設置される窓口用の紙幣処理機等の現金処理装置に関する。
従来の窓口用の紙幣処理機は、紙幣を投入する入金部と、紙幣を排出する2つの出金部と、タッチパネルからなる表示操作部と、複数の操作ボタンとを備えており、金融機関の応対窓口において職務を行う2人のテラー間に設置され、それぞれのテラーによる操作によって、顧客との間で紙幣の入金や出金等の種々の取引を行っている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2013−117899号公報(段落0003、0025−0029、0136、0137、第14図)
以下の説明においては、紙幣処理機の表示操作部の表示内容を正しく読取ことができる正面側を前とし、その反対側を後とし、前から見た左側および右側をそれぞれ左および右として説明する。
上記特許文献1のような、テラー操作方式の運用形態に用いる窓口用の紙幣処理機1は、図11に示すように、2人の窓口担当者(テラーT1、T2という。区別を必要としない場合はテラーTという。)の間に設置され、テラーT1、T2が操作する操作端末2と接続されている。
紙幣処理機1の前面側には、紙幣Pを投入する入金部3と、紙幣Pを排出する2つの出金部4、5と、タッチパネルからなる表示操作部6と、2つの操作ボタン7a、7bとが配置されている。
また、応対窓口におけるテラー操作方式の運用形態においては、操作者としてのテラーTと顧客Cとの間に設置されたカウンタ8によって、金融機関の職員であるテラーT1およびT2等が職務を行う領域(図11においてカウンタ8より下側)と、顧客C1およびC2(顧客Cともいう。)が各種取引や手続きを行う領域(図11においてカウンタ8より上側)とが区切られている。
このようなテラー操作方式の運用形態に用いる紙幣処理機1は、その後側部分をカウンタ8の下部に潜り込ませ、紙幣処理機1の前面側に配置された入金部3や出金部4等をテラーT側に向けた状態で2人のテラーT1およびT2の間に設置される。また、カウンタ8上には、テラーT1およびT2と対峙する位置に、それぞれのテラーT1およびT2が操作する操作端末2が設置されている。
紙幣処理機1の下部は、紙幣カセットを収納する金庫となっており、テラーT等が装置前面から金庫を引出して紙幣カセットを挿抜できるように構成されている。また、紙幣処理機1の上部は、紙幣ジャム等の障害発生時に引出してテラーT等によるジャム除去等の復旧作業を行うことができるように構成されている。
このため、紙幣処理機1の上部は、テラーT側(装置の前面側)に引出せるようになっている。
前記のような窓口用の紙幣処理機1を用いたテラー操作方式による運用形態は、我国においては一般的であるが、国によっては、応対窓口に設置した紙幣処理機1を用いて顧客Cが、入金部3への紙幣Pの投入や出金部4からの紙幣Pの受取を行うという顧客操作方式によって窓口取引の運用を行っている場合がある。
このような、応対窓口における顧客操作方式の運用形態においても、図12に示すように、テラーTと操作者としての顧客Cとの間に設置されたカウンタ8によって、金融機関の職員であるテラーT等が職務を行う領域(図12においてカウンタ8より下側)と、顧客Cが各種取引や手続きを行う領域(図12においてカウンタ8より上側)とが区切られている。
この運用形態では、紙幣処理機1は、その後側部分をカウンタ8の下部に潜り込ませ、紙幣処理機1の前面側に配置された入金部3や出金部4等を顧客C側に向けた状態で設置される。また、カウンタ8上には、テラーTと対峙する位置に、テラーTが操作する操作端末2が設置される。
また、紙幣カセットを収納する金庫となっている紙幣処理機1の下部は、テラーT等が装置後面から金庫を引出して紙幣カセットを挿抜できるように構成されている。
更に、紙幣処理機1の上部は、紙幣ジャム等の障害発生時に引出してテラーT等によるジャム除去等の復旧作業を行うことができるように構成されているが、復旧作業においてテラーTによる不正等がないことを顧客Cが確認できるように、紙幣処理機1の上部は、顧客C側(装置の前面側)に引出せるようになっている。
ところで、上述したテラー操作方式の運用形態においては、紙幣処理機1は顧客Cが立入らない領域でテラーTが使用するため、入金部3等にはシャッタ等の閉鎖装置が設けられておらず、入金部3の開口は紙幣処理機1の外部に開放されている。
このため、テラー操作方式に用いる窓口用の紙幣処理機1をそのまま顧客操作方式の運用形態に適用すると、紙幣処理機1の入金部3の開口がロビー側に開放されているため、入金取引を行おうとする顧客C以外の他人に入金取引中の紙幣Pが見えてしまい、顧客Cによる入金取引中に他人が入金取引時の紙幣を抜取る等の不正行為が行われる場合があるという問題がある。
このため、顧客操作方式に用いる窓口用の紙幣処理機1にシャッタを設けると、紙幣処理機1の製造コストが増大する他、テラー操作方式に用いる場合には、シャッタが不要になるという問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、顧客操作方式の運用形態における入金取引時の不正行為の発生を防止する手段を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、操作者からの紙幣の投入を受入れる入金部を筐体の上面側に備えた現金処理装置において、前記筐体の上面に設けられ、前記入金部の開口である入金口と、前記筐体の上面における前記入金口の周囲の後側および両側の側方に前記入金部と反対方向に向かって立設された壁部と、前記壁部に設けられ、前記入金部に投入された紙幣の上端を覆う庇部と、を有することを特徴とする。
これにより、本発明は、顧客操作方式の運用形態の場合に、入金口に対して、装置前面側からは紙幣を投入し易く、側方あるいは上方から紙幣Pを掴みづらくすることができ、入金取引中の紙幣Pを他人が抜取る等の不正行為を防止することができるという効果が得られる。
実施例1の紙幣処理機の外観を示す説明図 実施例1の紙幣処理機を示すブロック図 実施例1の紙幣処理機の内部構成を示す模式図 実施例1のカバーの外観を示す説明図 実施例1のカバーの上面を示す説明図 図4の断面線A−Aに沿った断面を示す説明図 実施例1のカバーの正面を示す説明図 実施例2のカバーの外観を示す説明図 図8の断面線B−Bに沿った断面を示す説明図 実施例2のカバーによる紙幣の投入状態を示す説明図 テラー操作方式の運用形態における応対窓口を示す上面図 顧客操作方式の運用形態における応対窓口を示す上面図
以下に、図面を参照して本発明による現金処理装置の実施例について説明する。
以下に、図1ないし図7を用いて本実施例の紙幣処理機について説明する。
以下の説明においては、紙幣処理機1は、顧客操作方式の運用形態に用いる紙幣処理機1として説明する。従って、以下に説明する操作者は、顧客Cのことであり、紙幣処理機1は、図12に示す状態で応対窓口に設置されている。
本実施例の現金処理装置としての紙幣処理機1は、図1に示すように、金融機関の応対窓口に設置される、いわゆるテラーマシンである。この紙幣処理機1は、図示しない通信処理部からネットワークを介して操作端末2(図12参照)や図示しないホストコンピュータと接続されており、操作端末2やホストコンピュータとの間で各種情報を送受しながら、操作端末2からの動作指示に基づいて、紙幣Pの入出金処理等を実行するように構成されている。
また、紙幣処理機1は、直方体状に形成された筐体の上面の前面側に、入金部3、2つの出金部4、5、表示操作部6、および操作ボタン7a、7bが設けられている。
入金部3は、その口元の開口である入金口3aから操作者(本説明では、顧客C)が投入した紙幣Pを1枚ずつに分離して紙幣処理機1内へ順次に繰出す繰出機構、紙幣Pの繰出時に、投入された紙幣Pを後面側に配置された繰出し機構に押付けて紙幣Pを正常に繰出すための紙幣押えとしてのビルプレス3bが設けられている。
また、入金部3の深さは、入金部3に投入された紙幣Pの上部が入金口3aから突出する程度の深さに形成されており、上記したように、シャッタ等の閉鎖装置は設けられていない。
出金部4、5は、出金のために紙幣処理機1内から搬送されてきた紙幣Pを内部に集積して、それぞれの出金口4a、5aから操作者に引渡す機能等を有している。なお、出金部4、5は互いに同等に構成されている。
表示操作部6は、タッチセンサが組み込まれた液晶ディスプレイである、いわゆるタッチパネルを備えており、メニュー画面や、各種の取引画面、その処理結果画面等を表示して操作者に各種情報を通知すると共に、操作者からの入力操作を受付ける機能等を有している。
操作ボタン7a、7bは、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子が組み込まれており、このLEDを受付点灯または点滅させることにより、当該操作ボタン7a、7bの全体を点灯または点滅させるように構成されており、操作者からの押下操作による入力を受付ける。
図2において、11は紙幣処理機1の制御部であり、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、図示しないROMやフラッシュメモリ等から所定のプログラムを読出して実行することにより、入金処理や出金処理等の取引処理を実行する機能を有している。
また、制御部11は、内部にRAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等からなる記憶部12を有しており、この記憶部12に種々の情報が記憶される。
図2、図3において、13は鑑別部であり、紙幣処理機1の筐体内の入金部3の後方下側に配置され、搬送された紙幣Pの金種、真偽、正損、走行状態等を基に、取扱うことのできる正常紙幣であるか、使用すべきでない紙幣Pであるために取扱うことのできないリジェクト紙幣であるかを鑑別して、その鑑別結果を制御部11へ送出する機能等を有している。
14は一時保留部であり、出金部5の前方下側に配置されており、搬送されてきた紙幣Pを内部に一時的に保留し、また保留している紙幣Pを1枚ずつ搬送部18へ送出する機能を有している。
15は紙幣収納部であり、筐体内における下部に配置され、最も前側にリジェクトカセット16が配置され、その後側に前方から後方へ向けて紙幣カセット17a、17b、17c、17dが順に配置されている。
リジェクトカセット16は、搬送されてくるリジェクト紙幣を内部に集積して収納するように構成されている。
紙幣カセット17a〜17dは、それぞれ内部にあらかじめ設定された金種の紙幣Pを集積した状態で収納するように構成されており、搬送されてくる紙幣P(正常紙幣)を上下方向に重ねて内部に収納し、収納している紙幣Pを1枚ずつ繰出して搬出する機能を有している。
搬送部18は、上記各部の間を接続して紙幣を搬送するローラやベルト等からなる搬送路18a、およびこれを駆動するためのギアやモータ等により構成され、その搬送路18aの分岐部には、図示しない搬送路切替機構が配置されている。
また、搬送部18は、制御部11の指令に基づいて、搬送路18aに沿って紙幣Pを搬送すると共に、搬送路切替機構により当該紙幣Pの搬送先を切替える機能を有している。
本実施例の紙幣処理機1の上面には、図1に示すように、前面側から後面側へ向かって、出金部5、出金部4、入金部3、表示操作部6が順に配置され、表示操作部6の左に操作ボタン7a、右に操作ボタン7bがそれぞれ配置されている。
また、本実施例の入金部3には、入金取引を行おうとする操作者(本説明では、顧客C)以外の他人から紙幣Pが見えにくくなるように、その開口である入金口3aの周囲を覆うカバー20が設けられており、紙幣処理機1の上面にネジ止めや接着等の固定手段で固定されている。
このカバー20は、図4に示すように、入金取引を行おうとする操作者側(装置の前面側)以外の入金口3aの3方に壁部21が設けられている。より具体的には、入金口3aの後側に近接して立設された板状部材からなる後壁部21a、入金口3aの左右の側方に近接して立設された板状部材からなる側壁部21b、21cが設けられている。壁部21の高さは、入金部3に投入された状態の紙幣Pの上端よりも高く形成される。
また、カバー20の後壁部21aの上端部には、図5に示すように、入金口3aを上方から見た場合に、ビルプレス3bに押圧された状態の紙幣Pの束に対してその両側の側端部の一部が重なるように形成された庇部23が設けられている。
更に、操作者に正対する後壁部21aは、図6、図7に示すように、表示操作部6の視認性を確保するために表示操作部6に対応する部分(本実施例では後壁部21aの中央部)を隣接する部位より低くした凹部24が設けられている。この凹部24において入金口3aに最も近接する位置の高さは、入金部3に投入された紙幣Pの上端よりも高く形成されている。また、凹部24以外の側部の高さは、紙幣Pの上端との間に前面側からの指の挿抜を可能とする隙間が確保できる高さに形成されている。
これにより、紙幣処理機1の正面に立つ操作者に対して、入金取引における紙幣Pの表示操作部6の視認性および紙幣Pの投入容易性を確保している。
上記の構成により出金処理を実行する場合は、紙幣処理機1の制御部11は、出金金額の指示を受付けると、紙幣カセット17a〜17dから出金金額に応じた金種および枚数の紙幣Pを搬送路18aへ順次に繰出し、繰出した紙幣Pを搬送路18aによって鑑別部13へ搬送し、鑑別部13は、搬送された紙幣Pの金種や正損等を1枚ずつ鑑別して、その鑑別結果を制御部11へ送出する。
このとき制御部11は、鑑別部13から取得した鑑別結果、すなわち出金可能な正常紙幣または出金には適さないリジェクト紙幣のいずれであるかに基づいて当該紙幣の搬送先を決定し、鑑別結果が正常紙幣の場合は、搬送路18aにより出金部4または出金部5へ搬送して内部に集積し操作者に引渡す。
また、鑑別結果がリジェクト紙幣の場合は、搬送路18aによりリジェクトカセット16へ搬送して収納する。
また、入金処理を実行する場合は、紙幣処理機1の制御部11は、操作者が入金口3aから紙幣Pを入金部3に投入すると、これを1枚ずつ分離して搬送路18aへ順次に繰出し、繰出した紙幣Pを搬送路18aによって鑑別部13へ搬送し、鑑別部13は、搬送された紙幣Pの真偽や正損等を1枚ずつ鑑別して、その鑑別結果を制御部11へ送出する。
このとき制御部11は、鑑別部13から取得した鑑別結果、すなわち入金可能な正常紙幣または偽券や外国紙幣等のリジェクト紙幣のいずれであるかに基づいて当該紙幣の搬送先を決定し、鑑別結果が正常紙幣の場合は、搬送路18aにより一時保留部14へ搬送して一時保留した後、再度鑑別部13へ搬送して金種を判別し、その金種に応じたいずれかの紙幣カセット17a〜17dへ搬送して収納する。
また、鑑別結果がリジェクト紙幣の場合は、搬送路18aにより出金部4または出金部5へ搬送して内部に集積し、操作者に返却する。
この入金処理における紙幣Pの投入時に、本実施例の入金口3aの周囲に設けられたカバー20は、前面側が開放されているので、入金取引を行おうとする操作者(顧客C)は、紙幣処理機1の前面から紙幣Pを容易に入金部3へ投入することができる。
また、本実施例のカバー20は、入金処理中にビルプレス3bにより入金口3aの後方に押付けられた紙幣Pの上端よりも後壁部21aの高さを高くしたことで、紙幣Pのみを掴むことを困難にしている。加えて表示操作部6に対応する位置の後壁部21aに凹部24を形成したことで、表示操作部6の視認性を確保している。
更に、本実施例のカバー20は、左右の側壁部21b、21cが、入金部3に投入された紙幣Pを側方の他人から見えづらくしていると共に、入金口3aの側方から手を入れづらくしている。
更に、庇部23が、入金処理中にビルプレス3bにより入金口3aの後方に押付けられた紙幣Pの上方を覆うことで、上方から入金口3aに手を入れようとしたときに紙幣Pと後壁部21aとの間へ指を入れづらくしている。
こうすることで、前面以外の方向から紙幣Pを抜取ろうと手を出した場合に、紙幣Pとカバー20を掴んでしまい、紙幣Pのみを掴むことが困難になり、入金取引時に紙幣Pを抜取る不正行為を防止することができる。
また、仮に紙幣Pのみを掴むことができたとしても、抜取り時に紙幣Pが庇部23に引っかかるので、紙幣Pの抜取りが困難になり、入金取引時に紙幣Pを抜取る不正行為を防止することができる(図6参照)。
なお、本実施例では、顧客操作方式の運用形態に用いる紙幣処理機1について説明したが、テラー操作方式の運用形態に用いる紙幣処理機1として用いる場合には、操作者をテラーTと読替えればよい。この場合に、カバー20はそのまま取付けておいても、取外すようにしてもよい。
また、本実施例では、庇部23は、後壁部21aの幅方向全体に亘って設けるとして説明したが、表示操作部6の視認性確保のために後壁部21aを低くした部分に庇部23を設けないようにしてもよい。
以上説明したように、本実施例では、入金口に、後側およびその両側に立設された壁部と、入金部に投入された紙幣の上端を覆う庇部とを有するカバーを設けたことによって、入金口に対して、装置前面側からは紙幣Pを投入し易く、側方あるいは上方から紙幣Pを掴みづらくすることができ、入金取引中の紙幣Pを他人が抜取る等の不正行為を防止することができる。
また、カバーの存在により入金部に投入された紙幣Pが見えづらく、かつ視覚的に抜取りづらさを示すことができるので、入金取引時における不正行為の抑止効果を生じさせることができる。
更に、本実施例のカバーは、シャッタの設置等に比べて安価に製造することができるので、テラー操作方式の運用形態に用いる紙幣処理機(テラーマシン)を顧客操作方式の運用形態に用いる紙幣処理機として安価に転用することができる。
以下に、図8ないし図10を用いて本実施例の紙幣処理機について説明する。なお上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施例のカバー20は、図8、図9に示すように、庇部23の両側の側端部が可倒式構造になっている。可倒式の庇部25は、カバー20とは別体に形成され、カバー20の後壁部21aとの結合部分に設けられた支点軸26で回動可能に支持されている。
また、庇部25は、図示しないトーションスプリング等のバネ部材で、入金口3aから離間する方向に付勢されており、後壁部21aに形成された係止部27によって、入金口3aから離間する方向の回動が係止され、その係止位置では庇部23の両側の側端部を構成している(図9参照)。
このようにすれば、図10に示すように、入金取引を行おうとする操作者(顧客C)が入金口3aから紙幣Pを投入するときに、庇部25に紙幣Pや手が上方から接触したとしても、庇部25がバネ部材による付勢力に抗して支持軸26を中心に入金口3aに接近する方向に回動し、紙幣Pの投入時における間口が拡大する。
また、紙幣Pの入金口3aへの投入後に、手や紙幣Pが庇部25と接触しなくなった場合は、バネ部材による付勢力によって図9に示す係止位置へ復帰する。
上記のように、本実施例では、カバー20に回動可能に支持された庇部25を設けると共に、その庇部25を入金口3aから離間する方向に付勢するバネ部材と、そのバネ部材による回動を係止する係止部27を設けて庇部25の上方への回動を制限するので、他人が紙幣Pを抜取る場合の抜取りにくさを、上記実施例1の場合と同等にすることができると共に、庇部25が紙幣Pの投入時に退避して、入金口3aへの間口を拡大することができ、紙幣Pの投入をより容易に行うことができる。
なお、上記各実施例では、カバーの後壁部は、表示操作部の視認性を確保するために対応する部分に凹部を設けるとして説明したが、表示操作部が入金口の前側または側方に存在する場合は、凹部を設けずに両側の側部の高さと同等の高さにしてもよい。
また、上記各実施例では、カバーの前面側には、壁部を設けないとして説明したが、前面側の一部または全部に壁部を設けるようにしてもよい。この場合に前面側に設ける壁部は、操作者の手の挿抜を妨げない形状に形成するとよい。
更に、上記各実施例に示したカバーの壁部は、板状部材で形成するとして説明したが、壁部に穴が形成されていても、壁部外形だけの枠であってもよい。要は、壁部に設けた開口を通じて他人が紙幣Pに触手できたとしても、そのまま紙幣Pを抜取ることができない(開口から指を抜かなければ紙幣Pを抜取れない)ものであるならば、紙幣Pの抜取り防止の効果を損なうものではない。
1 紙幣処理機
2 操作端末
3 入金部
3a 入金口
3b ビルプレス
4 出金部
4a 出金口
5 出金部
5a 出金口
6 表示操作部
7a、7b 操作ボタン
8 カウンタ
11 制御部
12 記憶部
13 鑑別部
14 一時保留部
15 紙幣収納部
16 リジェクトカセット
17a〜17d 紙幣カセット
18 搬送部
18a 搬送路
20 カバー
21 壁部
21a 後壁部
21b、21c 側壁部
23、25 庇部
24 凹部
26 支点軸
27 係止部

Claims (5)

  1. 操作者からの紙幣の投入を受入れる入金部を筐体の上面側に備えた現金処理装置において、
    前記筐体の上面に設けられ、前記入金部の開口である入金口と、前記筐体の上面における前記入金口の周囲の後側および両側の側方に前記入金部と反対方向に向かって立設された壁部と、
    前記壁部に設けられ、前記入金部に投入された紙幣の上端を覆う庇部と、を有することを特徴とする現金処理装置。
  2. 請求項1に記載の現金処理装置において、
    前記壁部の上端は、前記入金部に投入された紙幣の上端より上方に位置することを特徴とする現金処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の現金処理装置において、
    前記庇部は、前記入金部に投入された紙幣の上端の両側の側端部の少なくとも一部を覆うことを特徴とする現金処理装置。
  4. 操作者からの紙幣の投入を受入れる入金部を備えた現金処理装置において、
    前記入金部の開口である入金口の周囲の後側および両側の側方に立設された壁部と、
    前記壁部に設けられ、前記入金部に投入された紙幣の上端を覆う庇部と、
    前記入金口の周囲の後側の壁部である後壁部に設けられた凹部と、を有し、
    前記凹部は、前記後壁部における当該凹部に隣接する部位よりも前記入金口からの高さを低くして設けたことを特徴とする現金処理装置。
  5. 操作者からの紙幣の投入を受入れる入金部を備えた現金処理装置において、
    前記入金部の開口である入金口の周囲の後側および両側の側方に立設された壁部と、
    前記壁部に設けられ、前記入金部に投入された紙幣の上端を覆う庇部と、を有し、
    前記庇部を、前記壁部に回動可能に支持させ、
    前記庇部を前記入金口から離間する方向に付勢するバネ部材と、前記バネ部材による前記庇部の回動を係止する係止部と、を設けたことを特徴とする現金処理装置。
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