JP6321479B2 - 両軸受リール及び両軸受リールの制動ユニット - Google Patents
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ここでは、上記作用効果を奏するRを得ることができる。
リール本体1は、一体形成されたフレーム5と、フレーム5のハンドル2側に配置される側カバー7と、を有する。
制動ユニット20は、軸支持部8を有するカバー部6と、制動部30と、回路基板31と、制動部30の制動力を第1調整範囲で調整する第1調整部32と、制動部30の制動力を第2調整範囲で調整する第2調整部34と、スプール12の回転を検出する回転検出部36(図4及び図5参照)と、カバー部材38と、第1磁束遮蔽部材40と、を備える。
図2に示すように、カバー部6は、フレーム5の第1側板5aに着脱可能に装着される。カバー部6は、カバー本体6aと、カバー本体6aの内側面6bに装着される軸支持部8と、を有する。
カバー本体6aの内側面6bには、軸支持部8を固定するための複数(例えば3つ)の固定ボス部6cが形成される。また、内側面6bには、制動ユニット20の後述する第1調整操作部50及び第2調整操作部54を回動自在に装着するための第1装着ボス部6d及び第2装着ボス部6eが各別に形成される。第1装着ボス部6dは、第1軸X1を中心に筒状に形成される。第1軸X1は、カバー本体6aが第1側板5aに装着された状態で、後述するスプール軸16と同芯に配置される。第2装着ボス部6eは、第1軸X1と平行な第2軸X2を中心に形成される。第2軸X2は、第1軸X1よりも前方かつ下方に配置される。
軸支持部8は、図2及び図3に示すように、スプール12のスプール軸16の一端を回転自在に支持する。スプール軸16はスプール12の回転軸の一例である。軸支持部8は、扁平有底円筒状の部材である。軸支持部8の中心には、スプール軸16の一端を回転自在に支持するための軸受18が収納される筒状の軸受収納部8aが内側面から突出して形成される。軸支持部8の外周面8bには、軸支持部8を開口5dの周囲で第1側板5aに対して着脱するための着脱リング22が回動自在に装着される。着脱リング22は公知のバヨネット構造によって、軸支持部8を第1側板5aに着脱可能に装着する。着脱リング22は外周面に径方向外方に突出する複数(例えば3つ)の爪部22aと、着脱操作のための操作把手22bと、を有する。複数の爪部22aは、厚さが徐々に薄くなる傾斜面を有し、開口5dの周囲に形成された図示しない複数の係合溝に係合する。操作把手22bは、後下方に両軸受リール0ル本体から径方向に突出して配置される。操作把手22bを指先で例えば下方に操作して、着脱リング22を一方向(例えば図2の反時計回り)に回転させると、爪部22aが係合溝から離脱し、軸支持部8及びカバー部6が第1側板5aから外れる。また、操作把手22bを指先で例えば上方に操作して、着脱リング22他方向に回転させると、爪部22aが係合溝に係合し、軸支持部8及びカバー部6が第1側板5aに固定される。軸支持部8は、複数本(例えば3本)のボルト部材24によって、制動ユニット20の一部の構成とともにカバー部6に固定される。軸支持部8がカバー部6に固定された状態では、着脱リング22は、スプール軸方向の移動が規制され、軸支持部8に対して回転自在になる。
制動部30は、スプール12と一体回転可能に設けられる制動磁石44、及び制動磁石44の外周側に所定の隙間をあけて筒状に配置され、直列接続された複数のコイル46を有する。コイル46は導電体の一例である。制動磁石44は、スプール軸16に一体回転可能に装着される。この実施形態では、制動磁石44は、接着によってスプール軸16に固定される。制動磁石44は、円筒形磁石である。複数のコイル46は、コイル取付部材48によって回路基板31に装着される。直列接続された複数のコイル46の両端は、回路基板31に電気的に接続される。この実施形態では、コイル46は4つ設けられる。各コイル46はそれぞれ円弧状に湾曲して形成され、複数のコイル4は、全体として概ね筒状に形成される。
回路基板31は、貫通孔31cを有する円板状に形成される。回路基板31は、軸支持部8の軸受収納部8aの外周側でスプール12と対向する面に装着される。回路基板31は、コイル46が装着される第1面31aと、第1面31aと反対側の第2面31bと、を有する。回路基板31は、ボルト部材24によって、軸支持部8、カバー部材38、及び第1磁束遮蔽部材40とともに、カバー部6に固定される。
第1調整部32は、制動部30の、制動力の時間変化が異なる複数の制動モードのいずれかを選択するために設けられる。この実施形態では、例えば、釣り糸の種類(たとえば、ナイロンライン、フロロカーボンライン(ポリフッ化ビニリデン製の糸)、PEライン(ポリエチレン繊維を縒り合わせた糸))に応じた3つの制動モードに調整可能である。
第2調整部34は、制動部30の、強さが異なる複数の制動力のいずれかを選択するために設けられる。この実施形態では、例えば、制動力の強さを8段階に調整可能である。第2調整部34は、少なくとも1つ(例えば3つ)の第2磁石54aを有する第2調整操作部54、及び3つの第2磁石54aに対向し、第2調整操作部54の調整位置を検出する第2検出部56を有する。
回転検出部36は、図4及び図5に示すように、制動磁石44の磁束の変化によって、スプール12の回転速度及びスプール12の回転方向を検出するために設けられる。また、スプール12の回転速度の時間変化によって釣り糸に作用する張力も検出可能である。回転検出部36は、回路基板31の第1面31aの内周側に、第1軸X1回りに間隔を隔てて配置された2つのホール素子36a、36bを有する。
カバー部材38は、図2に示すように、回路基板31、コイル46、及び回路基板31に搭載された電装品を絶縁するために設けられる合成樹脂製の段付き筒状の部材である。カバー部材38は、複数のコイル46の先端、内周部及び外周部を覆う第1カバー部38aと、回路基板31の外周部、内周部、第1面31a、及び第2面31bを覆い、第1カバー部38aと一体形成された第2カバー部38bと、を有する。第1カバー部38aは、制動磁石44の外周側に配置される。すなわち、カバー部材38は、コイル46及び検出部を含む電気部品が装着された回路基板31の全面を覆って、回路基板31を封止する。第2カバー部38bは、スプール12と対向する側で第1カバー部38aとの間に段差面38cを有する。なお、図3及び図4では、カバー部材38の図示を省略している。
第1磁束遮蔽部材40は、図4から図6に示すように、例えば鉄板製の部材である。第1磁束遮蔽部材40の少なくとも一部は回路基板31の第1面31aに設けられる。第1磁束遮蔽部材40は、第1検出部52及び第2検出部56に向かう制動磁石44の磁束を遮蔽するために設けられる。第1磁束遮蔽部材40を設けることによって、第1検出部52及び第2検出部56が制動磁石44の磁束の影響を受けることなく第1磁石50a及び第2磁石54aを精度よく検出できる。第1磁束遮蔽部材40は、第1検出部52と制動磁石44との間に配置される。また、第1磁束遮蔽部材40は、第2検出部56と制動磁石44との間にも配置される。第1磁束遮蔽部材40は、第2カバー部38bのスプール12と対向する段差面38cに固定されたリング状の第1遮蔽部40aと、回路基板31の第1面31aに、例えば接着などの適宜の固定手段によって固定され、第1遮蔽部40aよりも内周側を遮蔽する第2遮蔽部40bと、を有する。第1遮蔽部40aの内周部には、回転検出部36に制動磁石44の磁束が効率よく通るようにするための磁束通過用の切欠き部40cが形成される。切欠き部40cは、第1遮蔽部40aをカバー部材38に固定したときに、回転検出部36に対向する位置に配置される。第1遮蔽部40aは、軸支持部8及びカバー部材38によって封止された回路基板31とともに、ボルト部材24によってカバー部6に固定される。第2遮蔽部40bは、第1遮蔽部40aよりも内周側に配置されるC字状の部材である。第2遮蔽部40bは、回路基板31の貫通孔31cの周囲に、例えば接着などの適宜の固定手段によって固定される。第2遮蔽部40bの切欠き部40cに面する位置にC字の開いた部分40dが配置される。これによって、制動磁石44の磁束がさらに効率よく通るようになる。
第1実施形態では、制動磁石44と第1検出部52及び第2検出部56の間に第1磁束遮蔽部材40を設けたが、本発明はこれに限定されない。
図8に示すように、制動ユニット220は、制動部230と、制動部230の制動力を調整する第1調整部232と、第1磁束遮蔽部材240と、を備える。制動部230は、スプール212に、磁気によって回転方向と逆方向の力を付加して、スプール212を機械的に制動する。制動部230は、軸支持部208を介してリール本体201のフレーム205の第1側板205aに設けられた制動磁石244と、制動磁石244の内周側に配置されスプール212と一体回転可能に設けられた導電体246と、を備える。制動磁石244はスプール軸16方向に延びる環状磁石である。制動磁石244は、導電体246の内周側に向けて移動可能である。これによって、制動磁石244の磁界に導電体246が配置される。この状態において、導電体246がスプール212と共に回転すると、スプール212の回転速度に応じた渦電流が発生する。この渦電流の発生によって、導電体246には、回転方向と逆方向の磁気力が付与される。これにより、制動部230は、キャスティング時にスプール212を回転速度に比例して制動する。制動磁石244は、導電体246に磁力を作用させることにより、スプール212の回転を制動するものである。第2筒部272の外周部には、制動磁石244が固定されている。制動磁石244は、例えば、極異方性着磁された円筒形磁石で構成されている。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。
上記実施形態は、下記のように表現可能である。
5 フレーム
6 カバー部
8、308 軸支持部
12、212, スプール
16 スプール軸
20、220 制動ユニット
30、230 制動部
31 回路基板
31a 第1面
31b 第2面
32、232 第1調整部
34 第2調整部
36 回転検出部
38 カバー部材
38a 第1カバー部
38b 第2カバー部
40、240 第1磁束遮蔽部材
40a 第1遮蔽部
40b 第2遮蔽部
44 制動磁石
46 コイル
50 第1調整操作部
50a 第1磁石
52 第1検出部
54 第2調整操作部
54a 第2磁石
56 第2検出部
100 両軸受リール
140 第2遮蔽部材
Claims (18)
- 両軸受リールのリール本体に装着可能であり、スプールの回転を制動する両軸受リールの制動ユニットであって、
前記リール本体及び前記スプールのいずれか一方に設けられた導電体、前記リール本体及び前記スプールのいずれか他方に、前記導電体と所定の隙間をあけて、少なくとも一部が対向するように設けられた制動磁石を有する制動部と、
少なくとも1つの第1磁石を有する第1調整操作部、及び前記第1磁石に対向し、前記第1調整操作部の調整位置を検出する第1検出部を有し、制動力を調整する第1調整部と、
前記第1検出部と前記制動磁石との間に配置された第1磁束遮蔽部材と、
を備える両軸受リールの制動ユニット。 - 前記リール本体に設けられ、前記スプールに対向する第1面を有する回路基板をさらに備え、
前記制動磁石は、スプールに設けられ、
前記導電体は、前記回路基板の前記第1面に装着されている、請求項1に記載の両軸受リールの制動ユニット。 - 前記制動磁石は、スプールに設けられた円筒形磁石であり、
前記導電体は、前記円筒形磁石の外周側に所定の間隔をあけて、前記回路基板の前記第1面に装着された複数のコイルである、請求項2に記載の両軸受リールの制動ユニット。 - 前記制動磁石は、前記スプールの回転軸に一体回転可能に装着されている、請求項2又は3に記載の両軸受リールの制動ユニット。
- 前記第1磁束遮蔽部材は、前記回路基板の前記第1面の少なくとも一部に設けられる、請求項2から4のいずれか1項に記載の両軸受リールの制動ユニット。
- 前記第1調整部の第1検出部は、前記第1面と反対側の第2面に配置される、請求項2から5のいずれか1項に記載の両軸受リールの制動ユニット。
- 前記第1検出部は、前記第2面の外周側に配置される、請求項6に記載の両軸受リールの制動ユニット。
- 前記制動磁石の磁束の変化によって前記スプールの回転を検出する回転検出部をさらに備える、請求項2から7のいずれか1項に記載の両軸受リールの制動ユニット。
- 前記回転検出部は、前記回路基板の前記第1面に設けられる、請求項8に記載の両軸受リールの制動ユニット。
- 前記回転検出部は、前記第1面の内周側に配置される、請求項9に記載の両軸受リールの制動ユニット。
- 前記第1磁束遮蔽部材は、前記回転検出部の周囲に形成された切欠き部を有する、請求項8から10のいずれか1項に記載の両軸受リールの制動ユニット。
- 少なくとも1つの第2磁石を有する第2調整操作部、及び前記第2磁石に対向し、前記第2調整操作部の調整位置を検出する第2検出部を有し、制動力を調整する第2調整部をさらに備え、
前記第1磁束遮蔽部材は、前記第2検出部と、前記制動磁石との間にも配置される、請求項2から11のいずれか1項に記載の両軸受リールの制動ユニット。 - 前記第2検出部は、前記回路基板の前記第1面と反対側の第2面に配置される、請求項12に記載の両軸受リールの制動ユニット。
- 前記第2検出部は、前記回路基板の前記第2面に前記第1検出部と実質的に180度間隔を隔てて配置される、請求項12又は13に記載の両軸受リールの制動ユニット。
- 前記複数のコイルを覆う第1カバー部、前記回路基板の少なくとも前記第1面を覆い、前記第1カバー部と一体形成された第2カバー部を有する段付き筒状の合成樹脂製のカバー部材をさらに備える、請求項3から14のいずれか1項に記載の両軸受リールの制動ユニット。
- 前記第1磁束遮蔽部材は、
前記第2カバー部の前記スプールと対向する段差面に配置された第1遮蔽部と、
前記回路基板の前記第1面に配置され、前記第1遮蔽部よりも内周側を遮蔽する第2遮蔽部と、を有する、請求項15に記載の両軸受リールの制動ユニット。 - 前記回路基板の第2面の少なくとも一部に設けられ、前記第1磁石と前記第2検出部との間及び前記第2磁石と前記第1検出部との間の少なくともいずれかに配置された第2磁束遮蔽部材をさらに備える、請求項12から16のいずれか1項に記載の両軸受リールの制動ユニット。
- 釣り竿に装着可能であり、釣り糸を前方に繰り出し可能な両軸受リールであって、
第1側板及び前記第1側板と対向して配置される第2側板とを含むフレームを有するリール本体と、
前記第1側板と前記第2側板の間に回転自在に配置されたスプールと、
請求項1から17のいずれか1項に記載の両軸受リールの制動ユニットと、
を備えた両軸受リール。
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