以下、本発明に係るエレベータの空調装置を実施するための形態を図に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明に係る空調装置の第1実施形態が適用されるエレベータの構成を示す全体図である。なお、図1はエレベータが設置される建物の階のうち模式的に最下階と最上階のみを図示しているが、本発明の第1実施形態は2階床以上ある建物に対して適用可能である。
本発明に係る空調装置の第1実施形態は、例えば、図1に示すエレベータ1に適用される。このエレベータ1は、建物に形成された昇降路2と、建物の昇降路2内を昇降する乗りかご3と、一端が乗りかご3に取付けられた主ロープ4と、この主ロープ4の他端が取付けられ、昇降路2内に吊り下げられた釣合い錘5とを備えている。
また、エレベータ1は、昇降路2の上方に位置する機械室6に設けられ、乗りかご3及び釣合い錘5を駆動する巻上機7と、この巻上機7の近傍に配置されたそらせ車8と、乗りかご3に開閉可能に設けられ、乗りかご3と建物の各階の乗り場1Aとを連絡する出入口を開閉するドア9A(図2参照)と、乗り場1A側に開閉可能に設けられ、乗りかご3のドア9Aと連動して出入口を開閉するドア9Bと、機械室6に設けられ、乗りかご3の昇降動作及びドア9Aの開閉動作等を制御する制御盤10とを備えている。
巻上機7は、主ロープ4が巻き掛けられた駆動シーブ7Aと、この駆動シーブ7Aを回転させる電動機7Bと、駆動シーブ7Aの回転を制動するブレーキ装置(図示せず)とを有し、これらの電動機7B及びブレーキ装置は、制御盤10に電気的に接続されている。従って、巻上機7は、制御盤10からの制御指令を受けて電動機7B及びブレーキ装置を作動させることにより、乗りかご3を釣合い錘5に対して相対的に昇降させるようにしている。
制御盤10は、図示されないが、外部の装置との間で各種の情報や信号の入出力を行う入出力インターフェースと、乗りかご3の昇降動作やドア9Aの開閉動作等を含むエレベータ1全体の動作を制御するための各種の演算を行うCPU(Central Processing Unit)と、CPUによる演算を実行するためのプログラムを格納するROM(Read Only Memory)やHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置と、CPUがプログラムを実行する際の作業領域となるRAM(Random Access Memory)とを含むハードウェアから構成されている。なお、制御盤10の具体的な機能を示す構成については、後で詳細に述べる。
また、エレベータ1は、乗りかご3の内壁に設けられ、乗りかご3の行先階へのかご呼びの登録及びドア9Aの開閉動作の制御指令を出力する操作盤11と、乗り場1A側の出入口近傍の壁に設けられ、乗りかご3の乗り場呼びの登録を行う乗り場釦12(図3参照)と、乗りかご3内に設けられ、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ等の表示装置13と、乗りかご3の上部に設けられ、ドア9Aを駆動するドア駆動装置14とを備えている。
さらに、エレベータ1は、乗りかご3の天井に設けられ、乗りかご3内に対して冷暖房を行うエアコン15と、制御盤10に通信ケーブル(図示せず)を介して通信接続され、乗りかご3の位置を検出するためのエンコーダ16(図3参照)とを備えている。このエンコーダ16は、例えば、巻上機7の電動機7Bの出力軸に取り付けられ、電動機7Bの回転角に応じてパルス信号を制御盤10へ出力する。
そして、本発明の第1実施形態に係るエレベータ1は、乗りかご3の上部のうち出入口側に設けられ、乗りかご3の上部から床面へ向けて空気を排出することにより、乗りかご3と建物の乗り場1Aとの間の空気の移動を遮蔽するエアカーテン装置20を備えている。
図2は本発明の第1実施形態に係るエアカーテン装置の構成を説明する図である。
図2に示すように、エアカーテン装置20は、例えば、ドア9Aの上方付近の天井に設置され、昇降路2内の空気、すなわち外気を吸入する吸入口20Aと、内部において回転可能に設けられたファン(図示せず)と、吸入口20Aとファンを介して連通し、吸入口20Aが吸入した空気を乗りかご3内へ排出する排出口20Bと、ファンを駆動することにより、吸入口20Aと排出口20Bとの間の空気を排出口20Bへ送風させる駆動モータ20Cとから構成されている。
本発明の第1実施形態では、排出口20Bは真下に向けて配置されており、排出口20Bから排出された空気はドア9Aの壁面に沿って乗りかご3の床面に吹き付けられるようになっている。
以下、本発明の第1実施形態に係る制御盤10の機能を示す具体的な構成について、図3を参照しながら詳細に説明する。
図3は本発明の第1実施形態に係る制御盤の構成を示す機能ブロック図である。
図3に示すように、制御盤10は、エアカーテン装置20にテールコード等(図示せず)を介して通信接続され、このエアカーテン装置20の動作を制御する制御装置として機能する。本発明の第1実施形態では、制御盤10は、登録部101、計数部102、停止階算出部103、及び駆動制御部104を備えている。
登録部101は、建物の全サービス階床、すなわち乗りかご3の行先階としてかご呼びの登録が可能な階床のうち予め指定された階床を登録する。例えば、作業員や管理人等が携帯する携帯端末50を制御盤10に接続し、この携帯端末50を介してエアカーテン装置20の動作を行う予定の階床が制御盤10に入力されると、登録部101は、建物の当該階床をエアカーテン装置20の動作の指定対象階として登録し、その登録結果を駆動制御部104へ出力する。なお、登録部101による指定対象階の登録は、上述した場合に限定されるものではない。
計数部102は、エンコーダ16からのパルス信号を受信し、このパルス信号を乗りかご3の所定の基準位置からカウントする。そして、計数部102は、カウントした計数値を停止階算出部103へ出力する。この停止階算出部103は、計数部102でカウントした計数値に基づいて、乗りかご3の位置を演算して乗りかご3の停止階を算出し、乗りかご3の停止階の情報を駆動制御部104へ出力する。
駆動制御部104は、操作盤11及び乗り場釦12の操作信号を入力し、乗りかご3の駆動を行う他、ドア9Aを駆動するための制御指令をドア駆動装置14へ出力する。また、駆動制御部104は、登録部101の登録結果及び停止階算出部103からの乗りかご3の停止階の情報に応じて、エアカーテン装置20の駆動モータ20Cの駆動を制御し、登録部101によって登録された階床に乗りかご3が到着したときに限り、ドア9Aを開く際にエアカーテン装置20を動作させるようにしている。
具体的には、駆動制御部104は、例えば、登録部101によって登録された階床と停止階算出部103によって算出された乗りかご3の停止階が一致した場合には、駆動モータ20Cを動作させる制御指令(以下、便宜的に動作指令と称する)をエアカーテン装置20へ出力し、登録部101によって登録された階床と停止階算出部103によって算出された乗りかご3の停止階が一致しなかった場合には、駆動モータ20Cを停止させる制御指令(以下、便宜的に停止指令と称する)をエアカーテン装置20へ出力する。
次に、本発明の第1実施形態に係る制御盤10によるエアカーテン装置20の制御処理について、図4のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
図4は図3に示す制御盤によるエアカーテン装置の制御処理の流れを示すフローチャートである。
本発明の第1実施形態に係る制御盤10では、駆動制御部104が、停止階算出部103から乗りかご3の停止階の情報を入力し、乗りかご3が建物の各階床の停止位置1a(図2参照)に到着したことを確認すると、図4に示すエアカーテン装置20の制御処理を開始する。
まず、駆動制御部104は、登録部101の登録結果及び停止階算出部103からの乗りかご3の停止階の情報を入力し、登録部101によって登録された階床と停止階算出部103によって算出された乗りかご3の停止階が一致したかどうかを判断する(ステップ(以下、Sと記す)41)。
このとき、駆動制御部104は、登録部101によって登録された階床と停止階算出部103によって算出された乗りかご3の停止階が一致したと判断した場合には(S41/Yes)、ドア9Aを開く旨の制御指令をドア駆動装置14へ出力すると共に、駆動モータ20Cの動作指令をエアカーテン装置20へ出力することにより、エアカーテン装置20を動作させる(S42)。
これにより、エアカーテン装置20が駆動モータ20Cの出力軸を駆動すると、エアカーテン装置20の内部のファンが回転することにより、昇降路2内の空気が吸入口20Aから取り込まれ、排出口20Bを通って乗りかご3の床面に吹き付けられる。そして、S42の制御処理が行われると、制御盤10はエアカーテン装置20の制御処理を終了する。
一方、S41において、駆動制御部104は、登録部101によって登録された階床と停止階算出部103によって算出された乗りかご3の停止階が一致しないと判断した場合には(S41/No)、ドア9Aを開く旨の制御指令をドア駆動装置14へ出力すると共に、駆動モータ20Cの停止指令をエアカーテン装置20へ出力することにより、エアカーテン装置20を停止させる(S43)。
これにより、エアカーテン装置20が駆動モータ20Cの出力軸を駆動しないので、昇降路2内の空気が吸入口20A及び排出口20Bから乗りかご3内へ送風されることがない。そして、S43の制御処理が行われると、制御盤10はエアカーテン装置20の制御処理を終了する。
このように構成した本発明の第1実施形態によれば、S42において駆動制御部104がエアカーテン装置20を動作させることにより、昇降路2内の空気が排出口20Bから乗りかご3の床面に吹き付けられるので、乗りかご3内の空間と乗り場1Aの空間との間に空気の壁が生成される。そのため、ドア9A,9Bが開いても、空気の壁によって乗りかご3の出入口から乗り場1A側の空気が乗りかご3内へ進入することが妨げられるので、乗りかご3内の空気と乗り場1A内の空気が混合することを抑えることができる。
特に、例えば、エレベータ1が屋外に設置されていたり、あるいは建物の最上階が屋上になっている場合には、夏季や冬季の季節においては、乗りかご3内の室温と乗り場1A内の室温に温度差が生じるが、建物の屋外に面した階床に乗りかご3が停止した際に、エアカーテン装置20で生成された空気の壁によって乗りかご3内の空気と乗り場1A内の空気の混合が抑えられるので、乗りかご3内の室温が急激に変化することを回避することができる。
また、例えば、エレベータ1が百貨店に設置されている場合には、食品売り場の階床や化粧品売り場の階床等のように、乗り場1Aの臭いが比較的強くなり易い階床に乗りかご3が停止した際にも、エアカーテン装置20で生成された空気の壁によって乗りかご3内の空気と乗り場1A内の空気の混合が抑えられるので、乗り場1A側の臭いが乗りかご3内へ充満するのを防止することができる。このように、本発明の第1実施形態は、乗りかご3内の室温の変化に伴う快適性の低下を抑制しつつ、乗り場1A側の臭いの影響を緩和することができるので、乗りかご3内の環境を良好に維持することができる。
また、本発明の第1実施形態では、作業員や管理人等が携帯端末50を用いて、エアカーテン装置20の動作の指定対象階として、例えば、上述のように建物の屋外に面した階床、食品売り場の階床、及び化粧品売り場の階床等を入力して登録部101に登録しておくことにより、空気の壁を生成する必要があるこれらの階床に乗りかご3が停止したときに限ってエレベータ装置20を動作させることができる。これにより、エアカーテン装置20の消費電力を低減できるので、エレベータ1の運転において省エネルギー化を実現することができる。
[第2実施形態]
図5は本発明の第2実施形態に係るエアカーテン装置の構成を説明する図、図6は本発明の第2実施形態に係る制御盤の構成を示す機能ブロック図である。
本発明に係るエレベータ1の空調装置の第2実施形態は、上述した第1実施形態の構成に加え、図5に示すように、乗りかご3に設けられ、乗りかご3内の室温TAを検出する乗りかご内室温検出装置21と、乗り場1Aに設けられ、乗り場1A内の室温TBを検出する乗り場内室温検出装置22とを備えている。そして、本発明の第2実施形態に係る制御盤10は、乗りかご内室温検出装置21によって検出された室温TA及び乗り場内室温検出装置22によって検出された室温TBに基づいて、エアカーテン装置20の動作を制御するようにしている。
具体的には、本発明の第2実施形態に係る制御盤10は、図6に示すように、上述した第1実施形態に係る登録部101、計数部102、停止階算出部103、駆動制御部104の他、さらに判断部105を含んでいる。この判断部105は、乗りかご内室温検出装置21によって検出された室温TAと乗り場内室温検出装置22によって検出された室温TBとの温度差ΔTを演算し、この温度差ΔTが所定値(例えば、3℃)T1以上であるかどうかを判断する。そして、判断部105は、その判断結果を駆動制御部104へ出力する。
本発明の第2実施形態に係る駆動制御部104は、判断部105によって温度差ΔTが所定値T1以上であると判断されたとき(ΔT≧T1)、エアカーテン装置20を動作させ、判断部105によって温度差ΔTが所定値T1以上でないと判断されたとき(ΔT<T1)、エアカーテン装置20を停止させるようにしている。その他の第2実施形態の構成は、上述した第1実施形態と同様であるので、第1実施形態と同一又は対応する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
次に、本発明の第2実施形態に係る制御盤10によるエアカーテン装置20の制御処理について、図7のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
図7は図6に示す制御盤によるエアカーテン装置の制御処理の流れを示すフローチャートである。なお、図7に示すS41、S42、及びS43の制御処理については、上述した図4に示すS41、S42、及びS43の制御処理と同様であるので、重複する説明を省略する。
本発明の第2実施形態に係る制御盤10では、S41において、駆動制御部104は、登録部101によって登録された階床と停止階算出部103によって算出された乗りかご3の停止階が一致したと判断した場合には(S41/Yes)、判断部105は、乗りかご内室温検出装置21及び乗り場内室温検出装置22の検出結果を入力し、乗りかご内室温検出装置21によって検出された室温TAと乗り場内室温検出装置22によって検出された室温TBとの温度差ΔTを演算する(S71)。
次に、判断部105は、S71において演算した温度差ΔTが所定値T1以上であるかどうかを判断する(S72)。このとき、判断部105は温度差ΔTが所定値T1以上であると判断すると(S72/Yes)、S42の制御処理が行われる。一方、判断部105は温度差ΔTが所定値T1以上でない、すなわち温度差ΔTがT1未満であると判断すると(S72/No)、S43の制御処理が行われる。
このように構成した本発明の第2実施形態によれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果が得られる他、駆動制御部104は、乗りかご3内の室温と乗り場1A内の室温との温度差が予め設定した値T1以上ある階床に乗りかご3が到着したときに限り、エアカーテン装置20を動作させるようにしているので、乗りかご3内の室温の変化に伴う快適性の低下を効率良く抑制することができる。これにより、エアカーテン装置20の消費電力をより低減できるので、エレベータ1の運転における省エネルギー性能を高めることができる。
[第3実施形態]
図8は本発明の第3実施形態に係る制御盤の構成を示す機能ブロック図である。
本発明に係るエレベータ1の空調装置の第3実施形態は、上述した第2実施形態の構成に加え、制御盤10が、図8に示すように、第2実施形態に係る登録部101、計数部102、停止階算出部103、駆動制御部104、及び判断部105の他、さらに環境条件検出部106を含んでいる。
この環境条件検出部106は、乗りかご3内に対して冷房が必要な所定の環境条件が成立したかどうかを検出する。具体的には、環境条件検出部106は、例えば、図示されないが、冷房を行う予定の期間の日付M1(例えば、7月1日〜9月30)を記憶する記憶部と、現在の日付を計測する日付計測部とを有している。環境条件検出部106の記憶部に記憶される日付M1は、例えば、作業員や管理人等が携帯する携帯端末50を制御盤10に接続し、この携帯端末50を介して入力される。
環境条件検出部106は、日付計測部によって計測された現在の日付が記憶部に記憶された所定の期間の日付M1に該当するとき、乗りかご3内に対して冷房が必要な所定の環境条件が成立したことを検出し、日付計測部によって計測された現在の日付が記憶部に記憶された所定の期間の日付M1に該当しないとき、乗りかご3内に対して冷房が必要な所定の環境条件が成立していないことを検出する。そして、環境条件検出部106は、その検出結果を判断部105へ出力する。なお、環境条件検出部106による環境条件の成立の有無の検出は、上述した場合に限らず、例えば、外気の温度が所定の温度になったときに冷房が必要な所定の環境条件が成立したことを検出しても良いし、その他の手段を用いて行っても良い。
本発明の第3実施形態に係る判断部105は、環境条件検出部106によって冷房が必要な所定の環境条件が検出されたとき、乗りかご内室温検出装置21によって検出された室温TAと乗り場内室温検出装置22によって検出された室温TBとを比較し、乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも低いかどうかを判断する。
本発明の第3実施形態に係る駆動制御部104は、判断部105によって乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも低いと判断されたとき(TA<TB)、エアカーテン装置20を動作させ、判断部105によって乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも低くないと判断されたとき(TA≧TB)、エアカーテン装置20を停止させるようにしている。その他の第3実施形態の構成は、上述した第2実施形態と同様であるので、第2実施形態と同一又は対応する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
次に、本発明の第3実施形態に係る制御盤10によるエアカーテン装置20の制御処理について、図9のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
図9は図8に示す制御盤によるエアカーテン装置の制御処理の流れを示すフローチャートである。なお、図9に示すS41、S42、S43、S71、及びS72の制御処理については、上述した図7に示すS41、S42、S43、S71、及びS72の制御処理と同様であるので、重複する説明を省略する。
本発明の第3実施形態に係る制御盤10では、S72において、判断部105は温度差ΔTが所定値T1以上であると判断すると(S72/Yes)、環境条件検出部106は、内部の日付計測部によって計測された現在の日付を確認し、乗りかご3内に対して冷房が必要な所定の環境条件が成立したかどうかを検出する(S91)。このとき、環境条件検出部106は、乗りかご3内に対して冷房が必要な所定の環境条件が成立していないことを検出すると(S91/No)、S42の制御処理が行われる。
一方、S91において、環境条件検出部106は、乗りかご3内に対して冷房が必要な所定の環境条件が成立したことを検出すると(S91/Yes)、判断部105は、乗りかご内室温検出装置21及び乗り場内室温検出装置22の検出結果を入力し、乗りかご内室温検出装置21によって検出された室温TAと乗り場内室温検出装置22によって検出された室温TBとを比較することにより、乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも低いかどうかを判断する(S92)。
S92において、判断部105は、乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも低いと判断すると(S92/Yes)、S42の制御処理が行われる。S92において、判断部105は、乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも低くない、すなわち乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも高い、あるいは乗りかご3内の室温TAと乗り場1A内の室温TBが同じであると判断すると(S92/No)、S43の制御処理が行われる。
このように構成した本発明の第3実施形態によれば、上述した第2実施形態と同様の作用効果が得られる他、夏季のような冷房が必要な環境において、駆動制御部104は、乗りかご3内の室温が乗り場1A内の室温よりも高いときには、エアカーテン装置20を停止させることにより、ドア9A,9Bが開くと、乗り場1A側の涼しい空気を出入口から乗りかご3内へ取込むことができる。これにより、冷房が必要な季節に最適な温度へ乗りかご3内の室温が迅速に低下するので、乗りかご3内の快適性を向上させると共に、エアカーテン装置20の消費電力を低減させることができる。さらに、本発明の第3実施形態では、駆動制御部104は、乗りかご3内の室温と乗り場1A内の室温が同じであるときにも、エアカーテン装置20を停止させることにより、エアカーテン装置20の消費電力の低減に寄与することができる。
[第4実施形態]
図10は本発明の第4実施形態に係る制御盤の構成を示す機能ブロック図である。
本発明に係るエレベータ1の空調装置の第4実施形態は、上述した第3実施形態の構成に加え、環境条件検出部106が、乗りかご3内に対して暖房が必要な所定の環境条件が成立したかどうかを検出する。具体的には、環境条件検出部106の記憶部は、例えば、暖房を行う予定の期間の日付M2(例えば、12月1日〜3月31)を記憶する。
環境条件検出部106は、日付計測部によって計測された現在の日付が記憶部に記憶された所定の期間の日付M2に該当するとき、乗りかご3内に対して暖房が必要な所定の環境条件が成立したことを検出し、日付計測部によって計測された現在の日付が記憶部に記憶された所定の期間の日付M2に該当しないとき、乗りかご3内に対して暖房が必要な所定の環境条件が成立していないことを検出する。なお、環境条件検出部106による環境条件の成立の有無の検出は、上述した場合に限らず、例えば、外気の温度が所定の温度になったときに暖房が必要な所定の環境条件が成立したことを検出しても良いし、その他の手段を用いて行っても良い。
また、本発明の第4実施形態に係る判断部105は、環境条件検出部106によって乗りかご3内に対して暖房が必要な所定の環境条件が検出されたとき、乗りかご内室温検出装置21によって検出された室温TAと乗り場内室温検出装置22によって検出された室温TBとを比較し、乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも高いかどうかを判断する。
さらに、本発明の第4実施形態に係る駆動制御部104は、判断部105によって乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも高いと判断されたとき(TA>TB)、エアカーテン装置20を動作させ、判断部105によって乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも高くないと判断されたとき(TA≦TB)、エアカーテン装置20を停止させるようにしている。その他の第4実施形態の構成は、上述した第3実施形態と同様であるので、第3実施形態と同一又は対応する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
次に、本発明の第4実施形態に係る制御盤10によるエアカーテン装置20の制御処理について、図11のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
図11は図10に示す制御盤によるエアカーテン装置の制御処理の流れを示すフローチャートである。なお、図11に示すS41、S42、S43、S71、S72、S91、及びS92の制御処理については、上述した図9に示すS41、S42、S43、S71、S72、S91、及びS92の制御処理と同様であるので、重複する説明を省略する。
本発明の第4実施形態に係る制御盤10では、S91において、環境条件検出部106は、乗りかご3内に対して冷房が必要な所定の環境条件が成立していないことを検出すると(S91/No)、内部の日付計測部によって計測された現在の日付を確認し、乗りかご3内に対して暖房が必要な所定の環境条件が成立したかどうかを検出する(S111)。このとき、環境条件検出部106は、乗りかご3内に対して暖房が必要な所定の環境条件が成立していないことを検出すると(S111/No)、S42の制御処理が行われる。
一方、S111において、環境条件検出部106は、乗りかご3内に対して暖房が必要な所定の環境条件が成立したことを検出すると(S111/Yes)、判断部105は、乗りかご内室温検出装置21及び乗り場内室温検出装置22の検出結果を入力し、乗りかご内室温検出装置21によって検出された室温TAと乗り場内室温検出装置22によって検出された室温TBとを比較することにより、乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも高いかどうかを判断する(S112)。
S112において、判断部105は、乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも高いと判断すると(S112/Yes)、S42の制御処理が行われる。S112において、判断部105は、乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも高くない、すなわち乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも低い、あるいは乗りかご3内の室温TAと乗り場1A内の室温TBが同じであると判断すると(S112/No)、S43の制御処理が行われる。
このように構成した本発明の第4実施形態によれば、上述した第3実施形態と同様の作用効果が得られる他、冬季のような暖房が必要な環境において、駆動制御部104は、乗りかご3内の室温が乗り場1A内の室温よりも低いときには、エアカーテン装置20を停止させることにより、ドア9A,9Bが開くと、乗り場1A側の暖かい空気を出入口から乗りかご3内へ取込むことができる。これにより、暖房が必要な季節に最適な温度へ乗りかご3内の室温が迅速に上昇するので、乗りかご3内の快適性を向上させると共に、エアカーテン装置20の消費電力を低減させることができる。さらに、本発明の第4実施形態では、駆動制御部104は、乗りかご3内の室温と乗り場1A内の室温が同じであるときにも、エアカーテン装置20を停止させることにより、エアカーテン装置20の消費電力の低減に寄与することができる。
[第5実施形態]
図12は本発明の第5実施形態に係るエアカーテン装置の構成を説明する図であり、特にエアカーテン装置の排出口が乗りかごの内側へ向けられた状態を示す図、図13は本発明の第5実施形態に係るエアカーテン装置の構成を説明する図であり、特にエアカーテン装置の排出口が乗り場側へ向けられた状態を示す図、図14は本発明の第5実施形態に係る制御盤の構成を示す機能ブロック図である。
本発明に係るエレベータ1の空調装置の第5実施形態は、上述した第4実施形態の構成に加え、図12、図13に示すように、昇降路2内に設けられ、昇降路2内の温度TCを検出する昇降路内温度検出装置23をさらに備えている。この昇降路内温度検出装置23は、例えば、乗りかご3の天井の上面に固定されている。また、本発明の第5実施形態に係るエアカーテン装置20は、例えば、排出口20Bの基端を支持し、排出口20Bを回動させるアクチュエータ(図示せず)をさらに備えており、このアクチュエータによって排出口20Bが基端を支点として回動可能に構成されている。
図14に示すように、環境条件検出部106によって乗りかご3内に対して冷房が必要な所定の環境条件が検出された状態において、本発明の第5実施形態に係る判断部105は、乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも低いと判断したとき(TA<TB)、乗りかご内室温検出装置21によって検出された室温TAと昇降路内温度検出装置23によって検出された温度TCとを比較し、乗りかご3内の室温TAが昇降路2内の温度TCよりも高いかどうかを判断する。
そして、本発明の第5実施形態に係る駆動制御部104は、上述したように判断部105によって乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも低いと判断され(TA<TB)、かつ乗りかご3内の室温TAが昇降路2内の温度TCよりも高いと判断されたとき(TA>TC)、エアカーテン装置20の排出口20Bを乗りかご3の内側へ向けて排出口20Bから空気を排出するようにしている。
一方、駆動制御部104は、上述したように判断部105によって乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも低いと判断され(TA<TB)、かつ乗りかご3内の室温TAが昇降路2内の温度TCよりも高くないと判断されたとき(TA≦TC)、エアカーテン装置20の排出口20Bを乗り場1A側へ向けて排出口20Bから空気を排出するようにしている。
また、環境条件検出部106によって乗りかご3内に対して暖房が必要な所定の環境条件が検出された状態において、判断部105は、乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも高いと判断したとき(TA>TB)、乗りかご3内室温検出装置21によって検出された室温TAと昇降路内温度検出装置23によって検出された温度TCとを比較し、乗りかご3内の室温TAが昇降路2内の温度TCよりも低いかどうかを判断する。
そして、駆動制御部104は、上述したように判断部105によって乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも高いと判断され(TA>TB)、かつ乗りかご3内の室温TAが昇降路2内の温度TCよりも低いと判断されたとき(TA<TC)、エアカーテン装置20の排出口20Bを乗りかごの内側へ向けて排出口20Bから空気を排出するようにしている。
一方、駆動制御部104は、上述したように判断部105によって乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも高いと判断され(TA>TB)、かつ乗りかご3内の室温TAが昇降路2内の温度TCよりも低くないと判断されたとき(TA≧TC)、エアカーテン装置20の排出口20Bを乗り場1A側へ向けて排出口20Bから空気を排出するようにしている。その他の第5実施形態の構成は、上述した第4実施形態と同様であるので、第4実施形態と同一又は対応する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
次に、本発明の第5実施形態に係る制御盤10によるエアカーテン装置20の制御処理について、図15のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
図15は図14に示す制御盤によるエアカーテン装置の制御処理の流れを示すフローチャートである。なお、図15に示すS41、S43、S71、S72、S91、S92、S111、及びS112の制御処理については、上述した図11に示すS41、S43、S71、S72、S91、S92、S111、及びS112の制御処理と同様であるので、重複する説明を省略する。
本発明の第5実施形態に係る制御盤10では、S92において、判断部105は、乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも低いと判断すると(S92/Yes)、乗りかご内室温検出装置21及び昇降路内温度検出装置23の検出結果を入力し、乗りかご内室温検出装置21によって検出された室温TAと昇降路内温度検出装置23によって検出された室温TCとを比較することにより、乗りかご3内の室温TAが昇降路2内の温度TCよりも高いかどうかを判断する(S151)。
このとき、判断部105は、乗りかご3内の室温TAが昇降路2内の温度TCよりも高いと判断すると(S151/Yes)、駆動制御部104は、ドア9Aを開く旨の制御指令をドア駆動装置14へ出力すると共に、エアカーテン装置20の排出口20Bの下端を乗りかご3の内側へ向けるアクチュエータの回動指令をエアカーテン装置20へ出力した上で、駆動モータ20Cの動作指令をエアカーテン装置20へ出力することにより、エアカーテン装置20を動作させる(S152)。
これにより、エアカーテン装置20が駆動モータ20Cの出力軸を駆動すると、エアカーテン装置20の内部のファンが回転することにより、図12に示すように、昇降路2内の空気が吸入口20Aから取り込まれ、排出口20Bを通って乗りかご3の内側の床面に吹き付けられる。そして、S152の制御処理が行われると、制御盤10はエアカーテン装置20の制御処理を終了する。
一方、S151において、判断部105は、乗りかご3内の室温TAが昇降路2内の温度TCよりも高くない、すなわち乗りかご3内の室温TAが昇降路2内の温度TCよりも低い、あるいは乗りかご3内の室温TAと昇降路2内の温度TCが同じであると判断すると(S151/No)、駆動制御部104は、ドア9Aを開く旨の制御指令をドア駆動装置14へ出力すると共に、エアカーテン装置20の排出口20Bの下端を乗り場1A側へ向けるアクチュエータの回動指令をエアカーテン装置20へ出力した上で、駆動モータ20Cの動作指令をエアカーテン装置20へ出力することにより、エアカーテン装置20を動作させる(S153)。
これにより、エアカーテン装置20が駆動モータ20Cの出力軸を駆動すると、エアカーテン装置20の内部のファンが回転することにより、図13に示すように、昇降路2内の空気が吸入口20Aから取り込まれ、排出口20Bを通って乗り場1A側の床面に吹き付けられる。そして、S153の制御処理が行われると、制御盤10はエアカーテン装置20の制御処理を終了する。
また、S111において、環境条件検出部106は、乗りかご3内に対して暖房が必要な所定の環境条件が成立していないことを検出すると(S111/No)、駆動制御部104は、ドア9Aを開く旨の制御指令をドア駆動装置14へ出力すると共に、エアカーテン装置20の排出口20Bの下端を真下へ向けるアクチュエータの回動指令をエアカーテン装置20へ出力した上で、駆動モータ20Cの動作指令をエアカーテン装置20へ出力することにより、エアカーテン装置20を動作させる(S154)。
これにより、エアカーテン装置20が駆動モータ20Cの出力軸を駆動すると、エアカーテン装置20の内部のファンが回転することにより、昇降路2内の空気が吸入口20Aから取り込まれ、排出口20Bを通って乗りかご3の出入口付近の床面に吹き付けられる。そして、S154の制御処理が行われると、制御盤10はエアカーテン装置20の制御処理を終了する。
一方、S112において、判断部105は、乗りかご3内の室温TAが乗り場1A内の室温TBよりも高いと判断すると(S112/Yes)、乗りかご内室温検出装置21及び昇降路内温度検出装置23の検出結果を入力し、乗りかご内室温検出装置21によって検出された室温TAと昇降路内温度検出装置23によって検出された室温TCとを比較することにより、乗りかご3内の室温TAが昇降路2内の温度TCよりも低いかどうかを判断する(S155)。
S155において、判断部105は、乗りかご3内の室温TAが昇降路2内の温度TCよりも低いと判断すると(S155/Yes)、S152の制御処理が行われる。S155において、判断部105は、乗りかご3内の室温TAが昇降路2内の温度TCよりも低くない、すなわち乗りかご3内の室温TAが昇降路2内の温度TCよりも高い、あるいは乗りかご3内の室温TAと昇降路2内の温度TCが同じであると判断すると(S155/No)、S153の制御処理が行われる。
このように構成した本発明の第5実施形態によれば、上述した第4実施形態と同様の作用効果が得られる他、夏季のような冷房が必要な環境において、駆動制御部104は、乗りかご3内の室温が乗り場1A内の室温よりも低く、かつ乗りかご3内の室温が昇降路2内の温度よりも高いときには、エアカーテン装置20の排出口20Bを乗りかご3の内側へ向けて排出口20Bから空気を排出することにより、生成した空気の壁によって乗り場1A側の暖かい空気が出入口から乗りかご3内へ進入することを抑えると共に、昇降路2内の涼しい空気を吸入口20A及び排出口20Bから乗りかご3内へ取込むことができる。
また、夏季のような冷房が必要な環境において、駆動制御部104は、乗りかご3内の室温が乗り場1A内の室温よりも低く、かつ乗りかご3内の室温が昇降路2内の温度よりも高くないときには、エアカーテン装置20の排出口20Bを乗り場1A側へ向けて排出口20Bから空気を排出することにより、生成した空気の壁によって乗り場1A側の暖かい空気が出入口から乗りかご3内へ進入することを抑えると共に、昇降路2内の暖かい空気が吸入口20A及び排出口20Bから乗りかご3内に広がるのを回避することができる。
さらに、本発明の第5実施形態では、冬季のような暖房が必要な環境において、駆動制御部104は、乗りかご3内の室温が乗り場1A内の室温よりも高く、かつ乗りかご3内の室温が昇降路2内の温度よりも低いときには、エアカーテン装置20の排出口20Bを乗りかご3の内側へ向けて排出口20Bから空気を排出することにより、生成した空気の壁によって乗り場1A側の冷たい空気が出入口から乗りかご3内へ進入することを抑えると共に、昇降路2内の暖かい空気を吸入口20A及び排出口20Bから乗りかご3内へ取込むことができる。
また、冬季のような暖房が必要な環境において、駆動制御部104は、乗りかご3内の室温が乗り場1A内の室温よりも高く、かつ乗りかご3内の室温が昇降路2内の温度よりも低くないときには、エアカーテン装置20の排出口20Bを乗り場1A側へ向けて排出口20Bから空気を排出することにより、生成した空気の壁によって乗り場1A側の冷たい空気が出入口から乗りかご3内へ進入することを抑えると共に、昇降路2内の冷たい空気が吸入口20A及び排出口20Bから乗りかご3内に広がるのを回避することができる。このように、本発明の第5実施形態は、乗りかご3内の室温、乗り場1A内の室温、及び昇降路2内の温度の大小関係を考慮してエアカーテン装置20による空気の送出方向を適宜変更することにより、乗りかご3内の室温を効率良く調整できるので、乗りかご3内の快適性を十分に向上させることができる。
[第6実施形態]
図16は本発明の第6実施形態に係るエアカーテン装置の構成を説明する図、図17は本発明の第6実施形態に係る制御盤の構成を示す機能ブロック図である。
本発明に係るエアカーテン装置の第6実施形態は、図16に示すように、第2実施形態に係る乗りかご内室温検出装置21及び乗り場内室温検出装置22の代わりに、乗り場1Aに設けられ、乗り場1A内の臭気Sを検出する臭気検出装置24を備えている。また、図17に示すように、本発明の第6実施形態に係る制御盤10は、臭気検出装置24の検出結果に基づいて、エアカーテン装置20の動作を制御するようにしている。
具体的には、本発明の第6実施形態に係る判断部105は、臭気検出装置24によって検出された臭気Sが所定値S1以上であるかどうかを判断する。そして、本発明の第6実施形態に係る駆動制御部104は、判断部105によって臭気Sが所定値S1以上であると判断されたとき(S≧S1)、エアカーテン装置20を動作させ、判断部105によって臭気Sが所定値S1以上でないと判断されたとき(S<S1)、エアカーテン装置20を停止させるようにしている。その他の第6実施形態の構成は、上述した第2実施形態と同様であるので、第2実施形態と同一又は対応する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
次に、本発明の第6実施形態に係る制御盤10によるエアカーテン装置20の制御処理について、図18のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
図18は図17に示す制御盤によるエアカーテン装置の制御処理の流れを示すフローチャートである。なお、図18に示すS41、S42、及びS43の制御処理については、上述した図7に示すS41、S42、及びS43の制御処理と同様であるので、重複する説明を省略する。
S41において、駆動制御部104は、登録部101によって登録された階床と停止階算出部103によって算出された乗りかご3の停止階が一致したと判断した場合には(S41/Yes)、判断部105は、臭気検出装置24の検出結果を入力し、臭気検出装置24によって検出された臭気Sが所定値S1以上であるかどうかを判断する(S181)。このとき、判断部105は臭気Sが所定値S1以上であると判断すると(S181/Yes)、S42の制御処理が行われる。一方、判断部105は臭気Sが所定値S1以上でない、すなわち臭気Sが所定値S1未満であると判断すると(S181/No)、S43の制御処理が行われる。
このように構成した本発明の第6実施形態によれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果が得られる他、駆動制御部104は、乗り場1A側の臭気が予め設定した値S1以上ある階床に乗りかご3が到着したときに限り、エアカーテン装置20を動作させるようにしているので、乗り場1A側の臭いの影響を効率良く緩和することができる。これにより、エアカーテン装置20の消費電力をより低減できるので、エレベータ1の運転における省エネルギー性能を高めることができる。
なお、上述した本実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。
また、本発明の第1実施形態では、駆動制御部104は、登録部101によって登録された階床に乗りかご3が到着した場合に、ドア9Aを開く際にエアカーテン装置20を動作させるようにした場合について説明したが、この場合に限らず、例えば、乗りかご3の出入口部分に設けられ、この出入口を通行する人物を検出する赤外線センサ等の人物検出装置を備え、駆動制御部104は、この人物検出装置によって人物が検出されている間、エアカーテン装置20を一時的に停止させるように構成しても良い。これにより、エレベータ1の利用者が乗りかご3へ乗降する際に、エアカーテン装置20から排出された空気に当たることがないので、利用者の乗降時の快適性についても確保することができる。