JP6388898B2 - 油圧機械及び再生可能エネルギー型発電装置 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、シリンダとピストンにより形成される作動室の周期的な容積変化を利用し、作動流体の流体エネルギーと回転シャフトの回転エネルギーとの間で変換するようにした油圧機械が記載されている。
回転シャフトと、
前記回転シャフトの径方向に沿って設けられたシリンダと、
前記シリンダとともに油圧室を形成し、前記シリンダに案内されて前記シリンダ内を前記径方向に沿って往復運動可能に設けられたピストンと、
前記シリンダに対して前記径方向の内側に位置するカム室内に設けられ、前記ピストンの往復運動と連動して前記回転シャフトとともに回転するように構成されたカムと、
前記油圧室に連通可能な低圧油ライン及び高圧油ラインと、
前記シリンダと前記低圧油ラインとの間に設けられ、前記油圧室と前記低圧油ラインとの連通状態を切り替えるための低圧バルブと、
前記シリンダと前記高圧油ラインとの間に設けられ、前記油圧室と前記高圧油ラインとの連通状態を切り替えるための高圧バルブと、
を備え、
前記低圧油ラインは、前記カム室を含み、
前記カム室に開口する一端、および、前記低圧バルブ側に位置する他端を有する低圧通路をさらに備え、
前記低圧通路の前記一端は、前記低圧通路の前記他端と前記回転シャフトの中心との間の径方向位置にある。
また、低圧油ラインの圧力変動を抑制できる結果、低圧油ラインの圧力変動を低減するためのアキュムレータを省略可能となり、油圧機械の構成を簡素化することができる。
前記低圧バルブは、弁体と、前記弁体が着座可能な弁シートと、を含み、
前記弁体は、前記径方向において前記弁シートよりも前記シリンダから離れて配置されており、
前記弁シートよりも前記回転シャフト側の領域において、前記油圧室と前記低圧バルブとの間の作動油の流れと、前記低圧通路における作動油の流れとが、前記径方向に関して互いに逆向きとなるように構成される。
前記低圧バルブは、弁体と、前記弁体が着座可能な弁シートと、を含み、
前記弁シートは、前記油圧室の中心軸周りに前記シリンダの外周側に設けられる。
前記低圧通路は、
前記油圧室の中心軸周りに前記シリンダの外周側に設けられた環状流路部と、
前記環状流路部から分岐するように、前記環状流路部から前記カム室に向かって延在する複数本の支流部と、を含む。
前記カム室は、
前記油圧機械のシリンダブロックによって囲まれる主室と、
前記径方向において前記ピストンが往復運動する範囲の少なくとも一部に、前記シリンダの外周側にて前記シリンダと前記油圧機械の前記シリンダブロックとの間に形成される副室と、
を含み、
前記低圧通路の前記一端は、前記カム室の前記副室に開口している。
前記低圧バルブは、弁体と、前記弁体が着座可能な弁シートと、を含み、
前記油圧室の中心軸周りに前記シリンダの外周側にて前記低圧バルブの前記弁シートを形成するとともに、前記シリンダを形成するシリンダスリーブを前記カムの回転に合わせて揺動可能に支持する低圧シート形成部をさらに備え、
前記低圧通路は、前記低圧シート形成部を貫通するように設けられる。
上記(7)の構成によれば、シリンダスリーブを搖動可能に支持する低圧シート形成部に弁シートおよび低圧通路を形成するようにしたので、カム室の一部を形成する前記隙間に低圧通路の前記一端を開口させるようにすれば、油圧室と低圧油ラインとの間の低圧通路をより一層短縮することができる。
前記低圧バルブは、弁体を含み、
前記弁体は、前記高圧バルブと前記シリンダとの間で流れる作動油が前記径方向に沿って通過可能な開口を有する。
前記油圧室の中心軸周りに前記高圧バルブの外周側に形成され、前記高圧油ラインに連通する高圧環状流路をさらに備える。
前記低圧バルブは、弁体と、前記弁体が着座可能な平坦な弁シートと、を含み、
前記弁体のうち少なくとも前記弁シートとの当接部位は平坦面である。
この点、上記(10)の構成では、弁シートが平坦であるとともに、弁体のうち少なくとも弁シートとの当接部位が平坦面であるので、弁体に変形が生じたとしても、その変形の度合い(例えば摩耗量)の偏りが低減される。よって、上記(10)の構成によれば、低圧バルブを確実に閉止しやすくなる。
前記高圧バルブ及び前記低圧バルブを収容するバルブブロックと、
前記カム室を少なくとも部分的に形成するシリンダブロックと、を備え、
前記バルブブロックは、前記シリンダブロックに取付けられる。
再生可能エネルギーを受け取って回転するように構成されたロータと、
前記ロータの回転によって駆動されるように構成された油圧ポンプと、
前記油圧ポンプで生成された圧油によって駆動されるように構成された少なくとも一つの油圧モータと、
前記少なくとも一つの油圧モータによって駆動される発電機と、を備え、
前記油圧ポンプ及び前記少なくとも一つの油圧モータの少なくとも一方は、上記(1)乃至(11)の何れかの油圧機械であり、
前記高圧油ラインは、前記油圧ポンプの吐出口と前記油圧モータの吸込口とを接続し、
前記低圧油ラインは、前記油圧モータの吐出口と前記油圧ポンプの吸込口とを接続する。
また、低圧油ラインの圧力変動を抑制できる結果、低圧油ラインの圧力変動を低減するためのアキュムレータを省略可能となり、油圧機械の構成を簡素化することができる。
なお、以下の説明では、再生可能エネルギー型発電装置の一例として風力発電装置について説明するが、油圧機械が適用される再生可能エネルギー型発電装置は、例えば、潮流発電装置、海流発電装置、河流発電装置等の他の再生エネルギー発電装置であってもよい。
また、幾つかの実施形態に係る油圧機械の適用先は、再生可能エネルギー型発電装置に限定されず、例えば建設機械等の他の装置に適用されてもよい。
図1に示すように、風力発電装置1は、再生可能エネルギーとしての風を受けて回転するように構成されたロータ3と、ロータ3の回転を伝達するための油圧トランスミッション7と、電力を生成するための発電機16とを備える。
ロータ3は、少なくとも一本のブレード2と、ブレード2が取り付けられるハブ4とを含む。
低圧油ライン14は、油圧モータ10の吐出口と油圧ポンプ8の吸込口とを接続する低圧外部配管13と、油圧機械(油圧ポンプ8又は油圧モータ10)に設けられるカム室70(図2参照;後述する)と、を含む。
なお、油圧ポンプ8及び油圧モータ10や発電機16は、タワー19上に設置されたナセル18の内部に設置されてもよい。
ブレード2が風を受けると、風の力によってロータ3全体が回転し、油圧ポンプ8がロータ3によって駆動されて作動油を加圧し、高圧の作動油(圧油)を生成する。油圧ポンプ8で生成された圧油は高圧油ライン12を介して油圧モータ10に供給され、この圧油によって油圧モータ10が駆動される。そして、出力軸を介して油圧モータ10に接続される発電機16において電力が生成される。油圧モータ10で仕事をした後の低圧の作動油は、低圧油ライン14を経由して油圧ポンプ8に再び流入するようになっている。
油圧ポンプ8及び油圧モータ10は、押しのけ容積が調節可能な可変容量型であってもよい。
図2は、一実施形態に係る油圧機械20の構成を示す概略図である。図2に示すように、油圧機械20は、回転シャフト21と、回転シャフト21の径方向に沿って設けられたシリンダ25と、シリンダ25内を往復運動可能なピストン24と、回転シャフト21とともに回転するカム22と、を備える。図2に示す例示的な実施形態では、複数のシリンダ25及びピストン24が、油圧機械20の周方向に沿って配列されている。
図2に示す実施形態では、ピストン24の往復運動と回転シャフト21の回転運動とをスムーズに変換する観点から、ピストン24のカム22側の端部には、カム22のカム曲面に当接するピストンシュー23が取付けられている。
図2に示す実施形態において、カム室70は、油圧機械20のシリンダブロック30によって囲まれる主室72と、シリンダ25の外周側にてシリンダ25とシリンダブロック30との間に形成される副室74と、を含む。カム22は、シリンダ25に対して径方向内側に位置するカム室70の主室72に設けられている。
なお、カム室70の主室72は、シリンダブロック30の内周側において油圧機械20の軸方向に延在していてもよい。
なお、他の実施形態では、カム22は、複数のローブ(凸部)を有する環状のマルチローブドカム(リングカム)であってもよい。この場合、カム22及びカム22が取り付けられた回転シャフト21が一回転する間に、ピストン24は上下動をローブの数だけ行う。
この高圧内部流路76は、上述の高圧外部配管11(図1参照)とともに油圧室27に連通可能な高圧油ライン12を形成する。図2に示す実施形態では、油圧機械20には、回転シャフト21の中心O周りに角度間隔をあけて複数本の高圧内部流路76が設けられている。これらの高圧内部流路76は、油圧機械20の軸方向端部に位置するエンドプレート(不図示)に設けられる流路を介して、高圧外部配管11(図1参照)に接続される。
高圧内部流路76(高圧油ライン12)は、シリンダブロック30に設けられた第1高圧通路80と、低圧バルブ42及び高圧バルブ44を収容するバルブブロック32に設けられた第2高圧通路82と、を含む高圧連通路78を介して、油圧室27に連通可能になっている。
図2に示す油圧機械20において、高圧バルブ44は、シリンダ25と高圧内部流路76(高圧油ライン12)との間に設けられており、低圧バルブ42は、シリンダ25とカム室70(低圧油ライン14)との間に設けられている。
また、図2に示す油圧機械20において、低圧バルブ42及び高圧バルブ44は、シリンダブロック30に取付けられたバルブブロック32に収容されている。
この点、図2に示す実施形態では、高圧内部流路76をシリンダブロック30の内部に設けるとともに、高圧内部流路76と油圧室27とは、シリンダブロック30に設けられた第1高圧通路80と、バルブブロック32に設けられた第2高圧通路82と、を介して連通されているので、基本的には、シリンダブロック30とバルブブロック32との間のみを封止すれば足りる。また、第1高圧通路80及び第2高圧通路82は比較的流路径が小さいため、これらの接続部において、比較的小径のシールリングを設ければよい。よって、図2に示す形態では、高圧領域のシールが比較的容易に実現できる。
一方、図5は、シリンダ25及びピストン24の構成において異なる以外は、上述と同様の構成を有する油圧機械20の油圧室27周辺の構成の一例を示す図である。具体的には、図5に示す油圧機械20において、シリンダ25は、シリンダブロック30に固定されるシリンダスリーブ26によって形成されている。なお、シリンダスリーブ26は、カム22(図2参照)とは反対側の端部にフランジ部26aを有しており、該フランジ部26aがシリンダブロック30に設けられた凹部30aに当接している。また、シリンダ25内を往復運動可能なピストン24とカム22(図2参照)との間には、ピストン24に揺動可能に連結されたコンロッド29が設けられる。そして、ピストン24の往復運動又はカム22の回転運動が、コンロッド29を介して相互に伝達されるようになっている。
すなわち、高圧弁体56が高圧弁シート55に着座しているとき(高圧バルブ44の閉止時)には、油圧室27と高圧内部流路76(高圧油ライン12)とは非連通状態であり、高圧弁体56が高圧弁シート55から離れているとき(高圧バルブ44の開放時)には、油圧室27と高圧内部流路76(高圧油ライン12)とは連通状態である。
低圧弁シート45は、低圧シート形成部31によって形成される。図3に示す例では、低圧シート形成部31は、シリンダブロック30に取付けられたスリーブ支持部材28を含み、スリーブ支持部材28に設けられた低圧通路64の一端(第2端64b)に連設されている。また、図5に示す例では、低圧シート形成部31は、シリンダブロック30に支持されるシリンダスリーブ26のフランジ部26aを含み、フランジ部26aに設けられた低圧通路64の一端(第2端64b)に連設されている。
すなわち、図3又は図5に示す実施形態では、低圧弁体46が低圧弁シート45に着座しているとき(低圧バルブ42の閉止時)には、油圧室27とカム室70(低圧油ライン14)とは非連通状態であり、低圧弁体46が低圧弁シート45から離れているとき(低圧バルブ42の開放時)には、油圧室27とカム室70(低圧油ライン14)とは低圧通路64を介した連通状態である。
すなわち、低圧弁体46’が、低圧通路64の一端(第2端64b)における開口の全体を塞ぐ径方向位置にあるとき(低圧バルブ42の閉止時)には、油圧室27とカム室70(低圧油ライン14)とは非連通状態であり、低圧弁体46’が、低圧通路64の一端(第2端64b)における開口の少なくとも一部と重ならない径方向位置にあるとき(低圧バルブ42の開放時)には、油圧室27とカム室70(低圧油ライン14)とは低圧通路64を介した連通状態である。
低圧弁体46又は46’は、径方向に沿って延在する弁棒48の一端側に結合されており、弁棒48の他端側には、アーマチュア52が固定されている。第2電磁石50は、第2付勢部材54の付勢力に抗して、磁力によって低圧弁体46を駆動するように構成されている。
また、油圧室27の中心軸Qとは、油圧室27のうち、シリンダブロック30に対して動かない部材によって画定される部分の中心軸をいう。図3及び図4に示す実施形態では、油圧室27の中心軸Qは、油圧室27のうち、シリンダブロック30に対して動かない部材(シリンダ25やピストン24のように揺動しない部材;例えば、スリーブ支持部材28や、バルクヘッド38)によって画定される部分の中心軸である。また、図5に示す実施形態では、シリンダブロック30に対して動かない部材はシリンダスリーブ26を含み、油圧室27の中心軸Qは、シリンダ25の中心軸でもある。
このようにして、油圧室27への圧油の導入によってピストン24の往復運動が起こり、この往復運動がカム22の回転運動に変換される結果、カム22とともに油圧機械20の回転シャフト21が回転する。
このようにして、油圧機械20の回転シャフト21とともに回転するカム22の回転運動がピストン24の往復運動に変換され、油圧室27の周期的な容積変化が起こり、油圧室27で高圧の作動油(圧油)が生成される。
図3及び図4に示す実施形態では、低圧シート形成部31であるスリーブ支持部材28を貫通するように低圧通路64が設けられている。また、図5に示す実施形態では、シリンダスリーブ26のフランジ部26aを貫通するように低圧通路が設けられている。
そして、低圧通路64の第1端64aは、低圧通路64の第2端64bと回転シャフト21の中心Oとの間の径方向位置にある。すなわち、油圧機械20の径方向において、低圧通路64の第1端64aは、低圧通路64の第2端64bよりも内周側に位置する。
このため、例えば、油圧機械20のケーシングに設けられた内部流路を該ケーシングの外表面に接続される低圧外部配管13(低圧油ライン14)に連通させる構成に比べて、油圧室27と低圧油ライン14との間の流路(図3〜図5に示す実施形態では低圧通路64)を短縮することができる。
よって、低圧バルブ42の閉動作時に低圧バルブ42の下流側に生じるキャビテーションが緩和され、低圧油ライン14における圧力変動(圧力スパイク)を抑制できる。
また、低圧油ライン14の圧力変動を抑制できる結果、低圧油ライン14の圧力変動を低減するためのアキュムレータを省略可能となり、油圧機械20の構成を簡素化することができる。
このとき、油圧室27と低圧バルブ42との間の作動油の流れFc1(図3参照)の方向は、径方向において内側から外側に向かう方向となり、低圧通路64における作動油の流れFp1(図3参照)の方向は、径方向において外側から内側に向かう方向となる。よって、油圧室27と低圧バルブ42との間の作動油の流れFc1と、低圧通路64における作動油の流れFp1とは、径方向に関して互いに逆向きである。
このとき、低圧通路64における作動油の流れFp2(図3参照)の方向は、径方向において内側から外側に向かう方向となり、油圧室27と低圧バルブ42との間の作動油の流れFc2(図3参照)の方向は、径方向において外側から内側に向かう方向となる。よって、油圧室27と低圧バルブ42との間の作動油の流れFc2と、低圧通路64における作動油の流れFp2とは、径方向に関して互いに逆向きである。
すなわち、図3に示す例示的な実施形態では、低圧弁シート45は、中心軸Q周りに、スリーブ支持部材28の内周面28aによって形成される油圧室27の部分の外周側に設けられる。
図3及び図6に示す実施形態では、環状流路部66から分岐する複数本の支流部68が、環状流路部66からカム室70の副室74に向かって、油圧室27の中心軸Qを中心として放射状に延びている。
また、図3及び図4に示す実施形態のように、シリンダ25の外周側に設けられた環状流路部66と、該環状流路部66から分岐する複数本の支流部68とを含む低圧通路64を設けることで、低圧通路64とシリンダ25との間の流れの対称性を維持することができる。また、環状流路部66及び複数本の支流部68の採用により低圧通路64の流路断面積を増大させることができるから、低圧バルブ42の閉動作時に低圧バルブ42の下流側に生じるキャビテーションが効果的に緩和され、低圧油ライン14における圧力変動(圧力スパイク)をより一層抑制できる。
この場合、上述したように、シリンダスリーブ26を搖動可能に支持する低圧シート形成部31に低圧弁シート45および低圧通路64を形成し、カム室70の一部を形成する上述の隙間(副室74)に低圧通路64の一端(第1端64a)を開口させるようにすることにより、油圧室27と低圧油ライン14との間の低圧通路64をより一層短縮することができる。
このように、低圧弁体46が開口47を有することにより、高圧バルブ44の半径方向位置よりも径方向内側に低圧バルブ42を配置することが可能となり、シリンダ25とカム室70との間の低圧通路64の長さをより一層短縮できる。また、高圧バルブ44とシリンダ25との間において流れる作動油の低圧バルブ42への衝突に起因した流体力が低圧バルブ42に作用することを抑制することができる。
例えば、図3に示す低圧弁体46は、図7(低圧弁体46の断面図)に示すように、油圧室27の中心軸Qに関して回転対称の位置に設けられた複数(図7に示す例では4つ)の開口47を有する。
このように、油圧室27の中心軸Qに関して対称の位置に複数の開口47を設けることにより、高圧バルブ44とシリンダ25との間において低圧弁体46を通過する作動油の流れを対称に近づけることができ、非対称な流れに起因した損失や圧力変動を抑制することができる。
このように、油圧室27の中心軸Q周りに高圧バルブ44の外周側に環状の高圧環状流路75を設けることにより、高圧油ライン12と油圧室27との間の流れを対称に近づけることができ、非対称な流れに起因した損失や圧力変動を抑制することができる。
このように、低圧弁シート45が平坦であるとともに、低圧弁体46のうち少なくとも低圧弁シート45との当接部位が平坦面であれば、低圧弁体46に変形が生じたとしても、その変形の度合い(例えば摩耗量)の偏りが低減されるので、低圧バルブ42を確実に閉止しやすくなる。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
また、本明細書において、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
また、本明細書において、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
2 ブレード
3 ロータ
4 ハブ
6 回転シャフト
7 油圧トランスミッション
8 油圧ポンプ
10 油圧モータ
11 高圧外部配管
12 高圧油ライン
13 低圧外部配管
14 低圧油ライン
16 発電機
18 ナセル
19 タワー
20 油圧機械
21 回転シャフト
22 カム
23 ピストンシュー
24 ピストン
24a 上面
25 シリンダ
26 シリンダスリーブ
26a フランジ部
27 油圧室
28 スリーブ支持部材
28a 内周面
29 コンロッド
30 シリンダブロック
30a 凹部
31 低圧シート形成部
32 バルブブロック
34 低圧弁ケーシング
36 高圧弁ケーシング
38 バルクヘッド
42 低圧バルブ
44 高圧バルブ
45 低圧弁シート
46 低圧弁体
46' 低圧弁体
47 開口
48 弁棒
50 第2電磁石
52 アーマチュア
54 第2付勢部材
55 高圧弁シート
56 高圧弁体
58 ガイド軸
59 貫通孔
60 第1電磁石
62 第1付勢部材
64 低圧通路
64a 第1端
64b 第2端
66 環状流路部
68 支流部
70 カム室
72 主室
74 副室
75 高圧環状流路
76 高圧内部流路
78 高圧連通路
80 第1高圧通路
82 第2高圧通路
Claims (12)
- 回転シャフトと、
前記回転シャフトの径方向に沿って設けられたシリンダと、
前記シリンダとともに油圧室を形成し、前記シリンダに案内されて前記シリンダ内を前記径方向に沿って往復運動可能に設けられたピストンと、
前記シリンダに対して前記径方向の内側に位置するカム室内に設けられ、前記ピストンの往復運動と連動して前記回転シャフトとともに回転するように構成されたカムと、
前記油圧室に連通可能な低圧油ライン及び高圧油ラインと、
前記シリンダと前記低圧油ラインとの間に設けられ、前記油圧室と前記低圧油ラインとの連通状態を切り替えるための低圧バルブと、
前記シリンダと前記高圧油ラインとの間に設けられ、前記油圧室と前記高圧油ラインとの連通状態を切り替えるための高圧バルブと、
を備える油圧機械であって、
前記低圧油ラインは、前記カム室を含み、
前記カム室に開口する一端、および、前記低圧バルブ側に位置する他端を有する低圧通路をさらに備え、
前記低圧通路の前記一端は、前記低圧通路の前記他端と前記回転シャフトの中心との間の径方向位置にあり、
複数の前記低圧通路が、前記油圧機械のシリンダブロックの周方向に放射状に配列された複数組の前記シリンダ及び前記ピストンについてそれぞれ設けられ、
前記カム室は、前記油圧機械のシリンダブロックに対して前記径方向の内側に位置し、前記シリンダブロックによって囲まれるとともに、複数の前記低圧通路がそれぞれ連通する主室を含む
ことを特徴とする油圧機械。 - 前記低圧バルブは、弁体と、前記弁体が着座可能な弁シートと、を含み、
前記弁体は、前記径方向において前記弁シートよりも前記シリンダから離れて配置されており、
前記弁シートよりも前記回転シャフト側の領域において、前記油圧室と前記低圧バルブとの間の作動油の流れと、前記低圧通路における作動油の流れとが、前記径方向に関して互いに逆向きとなるように構成された
ことを特徴とする請求項1に記載の油圧機械。 - 前記低圧バルブは、弁体と、前記弁体が着座可能な弁シートと、を含み、
前記弁シートは、前記油圧室の中心軸周りに前記シリンダの外周側に設けられた
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の油圧機械。 - 前記低圧通路は、前記油圧室の中心軸に関して対称の位置に設けられる
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の油圧機械。 - 前記低圧通路は、
前記油圧室の中心軸周りに前記シリンダの外周側に設けられた環状流路部と、
前記環状流路部から分岐するように、前記環状流路部から前記カム室に向かって延在する複数本の支流部と、を含む
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の油圧機械。 - 前記カム室は、
前記油圧機械のシリンダブロックによって囲まれる主室と、
前記径方向において前記ピストンが往復運動する範囲の少なくとも一部に、前記シリンダの外周側にて前記シリンダと前記油圧機械の前記シリンダブロックとの間に形成される副室と、
を含み、
前記低圧通路の前記一端は、前記カム室の前記副室に開口している
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の油圧機械。 - 前記低圧バルブは、弁体と、前記弁体が着座可能な弁シートと、を含み、
前記油圧室の中心軸周りに前記シリンダの外周側にて前記低圧バルブの前記弁シートを形成するとともに、前記シリンダを形成するシリンダスリーブを前記カムの回転に合わせて揺動可能に支持する低圧シート形成部をさらに備え、
前記低圧通路は、前記低圧シート形成部を貫通するように設けられる
ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の油圧機械。 - 前記低圧バルブは、弁体を含み、
前記弁体は、前記高圧バルブと前記シリンダとの間で流れる作動油が前記径方向に沿って通過可能な開口を有する
ことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の油圧機械。 - 前記油圧室の中心軸周りに前記高圧バルブの外周側に形成され、前記高圧油ラインに連通する高圧環状流路をさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の油圧機械。 - 前記低圧バルブは、弁体と、前記弁体が着座可能な平坦な弁シートと、を含み、
前記弁体のうち少なくとも前記弁シートとの当接部位は平坦面である
ことを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の油圧機械。 - 前記高圧バルブ及び前記低圧バルブを収容するバルブブロックと、
前記カム室を少なくとも部分的に形成するシリンダブロックと、を備え、
前記バルブブロックは、前記シリンダブロックに取付けられた
ことを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の油圧機械。 - 再生可能エネルギーを受け取って回転するように構成されたロータと、
前記ロータの回転によって駆動されるように構成された油圧ポンプと、
前記油圧ポンプで生成された圧油によって駆動されるように構成された少なくとも一つの油圧モータと、
前記少なくとも一つの油圧モータによって駆動される発電機と、を備え、
前記油圧ポンプ及び前記少なくとも一つの油圧モータの少なくとも一方は、請求項1乃至11の何れか一項に記載の油圧機械であり、
前記高圧油ラインは、前記油圧ポンプの吐出口と前記油圧モータの吸込口とを接続し、
前記低圧油ラインは、前記油圧モータの吐出口と前記油圧ポンプの吸込口とを接続する
ことを特徴とする再生可能エネルギー型発電装置。
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