本発明の実施の形態を、添付図面に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
先ず、図1,図2には、作業車両としての塵芥収集車Vが示され、これは、ベース車両Vbと、そのベース車両Vbの組立完成後にその車体F上に架装される塵芥収集作業用の架装物Kとから構成される。そして、ベース車両Vbには、マイクロコンピュータを主要部とする車両側制御装置UVが、また架装物Kには、同じくマイクロコンピュータを主要部とする架装物側制御装置UKがそれぞれ配備される。
図3,図4も併せて参照して、ベース車両Vbの車体Fには、車輪Wに駆動力を付与可能なエンジンEと、バッテリBと、そのバッテリBにインバータ12を介して接続されてバッテリBからの電力で作動する電動モータMと、それらエンジンE及び電動モータMを含む駆動系としての車輪駆動系DからエンジンE又は電動モータMの動力を選択的に取出可能な動力選択取出機構PSと、それらエンジンE、電動モータM及び動力選択取出機構PSを架装物側制御装置UKと協働して制御可能な車両側制御装置UVとが少なくとも搭載される。
前記車輪駆動系Dは、エンジンEの出力側に変速機10を介して車輪W即ち後輪が連動、連結されて成るものであり、その変速機10の入力側とエンジンEの出力側との間には、その間を断接する電磁クラッチ等のクラッチ11が設けられ、またそのクラッチ11と変速機10との間には、電動モータMのモータ軸(図示せず)が直列に介装される。
そして、車両側制御装置UVにより、電磁クラッチ11を接続した状態で電動モータMを非通電にしてモータ軸を空回りさせれば、エンジンEの出力は、クラッチ11、モータ軸及び変速機10を経て車輪W側に伝動されるから、車輪WをエンジンEで走行駆動することができる。一方、クラッチ11を遮断した状態で電動モータMにバッテリBから通電すれば、その電動モータMの出力は変速機10を経て車輪W側に伝動されるため、車輪Wを電動モータMで走行駆動することができる。このように塵芥収集車Vは、エンジンEと電動モータMの何れを動力源としても車輪Wを走行駆動し得るハイブリッド式作業車両である。
また、車輪WをエンジンEで走行駆動しているときや減速しているときに、電動モータMは、モータ軸の前記空回りに伴い起電力を発生し得るので、これをバッテリBに充電可能である。尚、電動モータMを上記のように発電機に兼用してもよいし、或いは、エンジンEで駆動される充電専用発電機(図示せず)を電動モータMとは別個に設けて、その発電機で発電した電力でバッテリBに充電するようにしてもよい。
エンジンE、電動モータM、バッテリB及びクラッチ11は、車両側制御装置UVに接続され、またエンジンEを始動操作するためのスタータスイッチES−SWも車両側制御装置UVに接続される。
また、図4のブロック図に図示されるバッテリBには、バッテリBの状態を検出する電圧計、電流計等よりなるバッテリセンサや、バッテリBと電動モータM間での給電・充電を車両側制御装置UVからの制御信号に基づき制御する給充電回路部が含まれるものであり、それらセンサや給充電回路部は車両側制御装置UVに接続され、また特にバッテリ残量を検知するバッテリセンサは、架装物側制御装置UK(後述する第2制御装置UK2)にも接続される。
また、図4のブロック図に図示されるエンジンEには、エンジン各部の状態を検出するセンサや、車載の他のバッテリとエンジンの電気的な負荷部(例えば点火プラグ、スタータモータ、ジェネレータ等)との間での給電・充電を車両側制御装置UVからの制御信号に基づき制御する給充電回路部が含まれるものであり、それらエンジン側のセンサや給充電回路部は車両側制御装置UVに接続される。またエンジンEに設けられるセンサのうち、特にエンジンが運転中であることを検出してエンジン作動中信号を出力するセンサは、架装物側制御装置UKにも接続される。
而して、車両側制御装置UVと、エンジンE、電動モータM及びバッテリBとの各間は、実際には複数の電力線及び/又は信号線で各々接続されるが、その表示を図4では簡略的に示す。
前記変速機10には、その変速機出力を随時取出可能な動力取出装置PTOが付設されており、このような動力取出装置の構造は従来周知であるので、構造の説明は省略する。その動力取出装置PTOの出力側は、架装物Kの一部である、後述する油圧ポンプPに連動、連結される。
また、その動力取出装置PTOは、車両側制御装置UVに接続されており、同じく車両側制御装置UVに接続した動力取出スイッチP−SWへの操作入力に応じて変速機10の出力(即ち変速機上流側の動力源E,Mからの動力)を車輪W側と油圧ポンプP側とに選択的に切換えて伝達できるようになっている。即ち、その動力取出スイッチP−SWがオン操作された場合には、その動力取出スイッチP−SWに連なる信号線100を介して動力取出接続信号が車両側制御装置UVに出力されるのに応じて、車両側制御装置UVが動力取出装置PTOに対し油圧ポンプP側への動力接続状態を指令する信号を出力し、これにより、変速機10の出力が油圧ポンプP側に伝達されてポンプ駆動可能となる。一方、動力取出スイッチP−SWがオフに切換えられた場合には、その動力取出スイッチP−SWから車両側制御装置UVに前記動力取出接続信号が出力されなくなるのに応じて、車両側制御装置UVが動力取出装置PTOに対し油圧ポンプP側への動力遮断状態を指令する信号を出力し、これにより、変速機10の出力が車輪W側に伝達されて走行駆動可能となる。
そして、動力取出装置PTOが実際に動力源E,Mから油圧ポンプP側への動力伝達を可能とする動力接続状態にあるときに、その状態を架装物側制御装置UKに確認させるための動力取出中信号が車両側制御装置UVから架装物側制御装置UK(後述する第2制御装置UK2)側に出力され、この動力取出中信号の出力は、動力取出装置PTOが動力源E,Mから油圧ポンプP側への動力伝達を遮断する動力遮断状態に切換わるのに応じて停止される。尚、この動力取出中信号は、後述する図8のフローチャートにおいて、「PTO信号」として表示される。
而して、前記したクラッチ11及び動力取出装置PTOは、互いに協働して前記動力選択取出機構PSを構成している。
尚、図示例の車輪駆動系Dでは、エンジンE及び電動モータMが互いに直列に配置されるが、本発明では、電動モータM及びエンジンEを互いに並列に変速機10側に接続するようにしてもよい。
ところで前記架装物Kは、後端を開放したボックス状の塵芥収容箱1をベース体(即ち架装物本体)としており、この塵芥収容箱1は、ベース車両Vbの車体F上に後付けで搭載、固定される。その塵芥収容箱1の後端には、塵芥を塵芥収容箱1内に投入するための塵芥投入口3aを後端に有する塵芥投入箱3が連設され、その塵芥投入口3aは開閉扉3tで開閉可能である。この塵芥投入箱3の上端部は塵芥収容箱1の後端上部に回動可能に軸支されており、その軸支部回りに塵芥投入箱3を投入箱回動用の第1シリンダA1により上下回動させることで、塵芥投入箱3が、図1実線で示す如く塵芥収容箱1の後端開口1aを閉じる積込位置(下げ位置)と、図1鎖線で示す如く同後端開口1aを開放する排出位置(上げ位置)との間を随時に移動可能である。
塵芥投入箱3内には、該塵芥投入箱3が前記積込位置にあるときに該塵芥投入箱3内の投入塵芥を塵芥収容箱1内に強制的に積込む積込工程を実行可能な作業機としての塵芥積込装置2が設けられる。この塵芥積込装置2の構造は、圧縮板式と呼ばれる従来周知のもので、図示例では、塵芥収容箱1の後端開口1aに臨む位置で塵芥投入箱3の左右両側壁に昇降可能に支持される昇降体4と、その昇降体4を強制昇降させる昇降体昇降用の第2シリンダA2と、塵芥投入箱3内でその横幅一杯に延び且つ昇降体4の下部に前後回動可能に軸支される圧縮板5と、この圧縮板5を強制回動させる圧縮板進退用の第3シリンダA3とを備える。
而して圧縮板5を後方位置に保持した状態で昇降体4を上昇位置から下降位置まで下降させることにより行なわれる一次圧縮作用と、昇降体4を下降位置に保持した状態で行なう圧縮板5の後方位置から前方位置への前方回動により行なわれる二次圧縮作用と、圧縮板5を前方位置に保持した状態で昇降体4を下降位置から上昇位置まで上昇させることにより行なわれる積込作用とからなる一連の塵芥積込サイクルを実行することで、塵芥投入箱3内の投入塵芥が塵芥収容箱1内に強制的に押し込まれる。そして、上記各作用を順次動作させるために、塵芥投入箱3内の適所には、昇降体4の上昇位置及び下降位置、並びに圧縮板5の後方位置及び前方位置を各々検出する複数の近接センサ(図示せず)が設けられ、これら近接センサは、後述する第1制御装置UK1に接続される。
また塵芥収容箱1には、その内部に収容された塵芥を外部に排出させる作業機としての塵芥排出装置7が設けられる。この塵芥排出装置7は、塵芥収容箱1内でその横幅一杯に延び且つ前記積込位置にある塵芥投入箱3に対して進退可能な排出板6と、その排出板6の背面と塵芥収容箱1の前部との間に介装されて排出板6を塵芥投入箱3に対し進退駆動する第4シリンダA4と、前記第1シリンダA1とで構成される。そして、塵芥投入箱3が前記排出位置(上げ位置)にあるときに排出板6を塵芥収容箱1内で後退させることで、塵芥収容箱1内の収容塵芥をその後端開口1aより強制的に排出可能である。
図6を併せて参照して、ベース車両Vbの運転室には前部操作盤CFが設けられ、この前部操作盤CFには、塵芥積込装置2及び塵芥排出装置7の作動態様を任意に選択操作するための作業スイッチとしての各種操作スイッチCF−SW1〜3と、前記動力取出スイッチP−SWと、油圧ポンプPを電動モータMで駆動するモータ駆動状態を選択するためのモータ駆動選択用スイッチM−SWfと、各種の報知ランプL1〜L5とが設けられる。そのモータ駆動選択用スイッチM−SWfは、少なくともオン位置及びオフ位置を選択操作可能に構成され、オン位置に選択操作されたときにだけモータ選択信号を出力する。また前記動力取出スイッチP−SWは、油圧ポンプPをエンジンEで駆動するエンジン駆動状態に移行するよう作業員が指示するための(即ちエンジン駆動状態を選択するための)エンジン駆動選択用スイッチを兼ねるものである。
この前部操作盤CFの前記各種操作スイッチには、例えば、作業選択操作のためのメインスイッチCF−SW1、塵芥投入箱3を上下回動される上下選択スイッチCF−SW2、排出板6を前進・後退動作させる進退選択スイッチCF−SW3、その他の操作スイッチ(図示せず)が含まれる。そのメインスイッチCF−SW1は、作業切換スイッチを構成するものであって、塵芥積込装置2の積込作動を許可する積込選択位置と、塵芥排出装置7の排出作動を許可する排出選択位置と、塵芥積込装置2及び塵芥排出装置7の各作動を休止させるオフ位置とを任意に選択操作可能であり、その3位置に各々選択保持できるように構成してもよいし、或いは積込選択位置又は排出選択位置からオフ位置に自動復帰できるように構成してもよい。
また上下選択スイッチCF−SW2は、塵芥投入箱3を上方回動させる上方選択位置と、塵芥投入箱3を下方回動させる下方選択位置と、その塵芥投入箱3の上下回動を停止させる中立位置とを有していて、非操作状態では中立位置に自動復帰するスイッチである。従って、この上下選択スイッチCF−SW2を、例えば上方選択位置に操作し続けている間だけ塵芥投入箱3が上方回動し、その操作入力を止めると同スイッチCF−SW2が中立位置に自動復帰して塵芥投入箱3の上方回動が停止する。また進退選択スイッチCF−SW3は、排出板6を前進させる前進選択位置と、排出板6を後退させる後退選択位置と、排出板6の進退動作を停止させる中立位置とを有していて、非操作状態では中立位置に自動復帰するスイッチである。従って、この進退選択スイッチCF−SW3を、例えば前進選択位置に操作し続けている間だけ排出板6が前進し、その操作入力を止めると同スイッチCF−SW3が中立位置に自動復帰して排出板6の前進動作が停止する。
而して、メインスイッチCF−SW1、上下選択スイッチCF−SW2及び進退選択スイッチCF−SW3は、塵芥排出工程の作業開始および作業終了のための作業スイッチとして機能する。
また図7を併せて参照して、塵芥投入箱3の塵芥投入口3a周辺の外面には後部操作盤CRが固定、支持される。この後部操作盤CRには、塵芥積込装置2の作動態様を任意に選択操作するための作業スイッチとしての各種操作スイッチCR−SW1〜3と、油圧ポンプPを電動モータMで駆動するモータ駆動状態を選択するためのモータ駆動選択用スイッチM−SWrと、各種の報知ランプL1〜L5とが設けられる。そのモータ駆動選択用スイッチM−SWrは、少なくともオン位置及びオフ位置を選択操作可能に構成され、オン位置に選択操作されたときにだけモータ選択信号を出力する。尚、後部操作盤CRは、図示例では塵芥投入箱3の塵芥投入口3a左側に配設しているが、これに加えて(又は代えて)、塵芥投入口3a右側に後部操作盤CRを配設するようにしてもよい。
この後部操作盤CRの前記各種操作スイッチには、例えば塵芥積込装置2に積込作動を開始させる指令信号を出力する積込スイッチCR−SW1、塵芥積込装置2の前記積込サイクルを1回だけ運転するか連続運転するかを選択する連単スイッチCR−SW2、塵芥積込装置2の積込作動や塵芥排出装置7の排出作動を緊急停止させる指令信号を出力する緊急停止スイッチCR−SW3、その他の操作スイッチ(説明は省略)が含まれる。而して連単スイッチCR−SW2を連続運転位置に保持して前記積込サイクルを連続運転している状態で連単スイッチCR−SW2を1回運転位置に切換えると、塵芥積込装置2の積込作動は実行中の積込サイクルの終了と同時に終了する。従って、積込スイッチCR−SW1は塵芥積込工程の作業開始のための作業スイッチとして、更に連単スイッチCR−SW2は、塵芥排出工程の作業終了のための作業スイッチとして機能する。
而して、前記した作業スイッチとしての各種操作スイッチCF−SW1〜3,CR−SW1,2は、後述するバルブ装置としてのマルチバルブMVの作動を制御して作業機(即ち塵芥積込装置2及び塵芥排出装置7)の作業開始及び作業終了を各々実行するための指令信号を出力し得る指令信号出力手段を構成している。この場合、例えば上下選択スイッチCF−SW2及び進退選択スイッチCF−SW3のように同一の作業スイッチの操作で作業開始の指令信号と作業終了の指令信号を出力する操作入力態様と、積込スイッチCR−SW1及び連単スイッチCR−SW2のように、作業開始のためのスイッチCR−SW1の操作と作業終了のためのスイッチCR−SW2の操作とで(即ち別々の作業スイッチの操作で)作業開始の指令信号と作業終了の指令信号を別々に出力する操作入力態様の何れも実施可能である。尚、このような指令信号出力手段としては、上記した如く作業員が任意操作可能な作業スイッチだけでなく、作業機2,7の所定の作業終了状態を検知し得る種々のセンサを用いてもよく、例えば、前記した積込サイクルの終了を検知可能として塵芥投入箱3に設置される近接センサ等の状態検出センサを、作業終了のための指令信号を出力し得る指令信号出力手段として用いてもよい。尚また、必要に応じて前記緊急停止スイッチCR−SW3を、作業終了のための指令信号を出力し得る指令信号出力手段として用いてもよい。
また前、後部操作盤CF,CRにおける前記各種の報知ランプ群には、車両のキースイッチ(図示せず)がオン操作されている状態で、油圧ポンプPが電動モータMで正常に駆動可能な状態である旨を報知する第1の報知手段としての第1報知ランプL1と、バッテリBの残量が所定値Vul以下に低下した(但し必要最小限度の所定下限値Vdlは超えている)旨を報知する第2の報知手段として第2報知ランプL2と、油圧ポンプPが電動モータMで駆動された状態(即ちモータ駆動中)にある旨を報知する第3の報知手段としての第3報知ランプL3と、バッテリBの残量が所定値Vulを超えて十分にある旨を報知する第4の報知手段として第4報知ランプL4と、動力源選択スイッチM−SWf,M−SWrがモータ駆動状態を選択する操作位置にある旨を報知する第5の報知手段としての第5報知ランプL5とが含まれ、また前、後部操作盤CF,CRには、これら報知ランプL1〜L5の報知内容の表示がそれぞれ付されている。
尚、前記第1報知ランプL1が報知する「電動モータMで正常に駆動可能な状態」とは、バッテリBの残量(即ち充電されている電気量)が所定下限値Vdl以上、確保されており、且つ電動モータMをバッテリBからの電力で作動させるための、電動モータM及びバッテリBを含む電気系統(以下、本明細書では単に「電気系統」という)が故障していない状態(即ち断線、短絡、素子破損等の故障がなくて、該電気系統が正常に機能する状態)をいう。
而して、前部操作盤CFのメインスイッチCF−SW1を積込選択位置に切換えた上で、後部操作盤CRの積込スイッチCR−SW1をオン操作すれば、塵芥積込装置2の積込作動を開始させることができ、またメインスイッチCF−SW1を排出選択位置に切換えた上で、上下選択スイッチCF−SW2を上げ位置に操作すれば塵芥投入箱3を上方回動させ、しかる後に、進退選択スイッチCF−SW3を排出位置に操作すれば、排出板6を後退動作させて塵芥収容箱1内の収容塵芥を排出することができる。
尚、以上説明した報知ランプL1〜L5は、報知機能を視覚的により識別し易くするために報知機能毎に適宜色分けしたり、或いは、少なくとも一部の報知ランプの点滅態様を変更(例えば点滅間隔を変更)してもよい。また第1〜第5の報知手段としては、図示例の第1〜第5報知ランプL1〜L5に代えて(或いは加えて)、所定の報知音又はアナウンス音を発する音声発生手段を用いることも可能である。尚、本明細書で報知ランプL1〜L5とは、電球やパイロットランプは元より、LED(発光ダイオード)やバックライト付き液晶をも含む広い概念で使用される。
ところで図示例では、前部操作盤CFは、運転室に設置したが、この配置構成に加えて、或いは代えて、第3の操作盤(図示せず)を運転室外で且つ塵芥投入箱3から離間した部位に配置してもよい。例えば、第3の操作盤を塵芥収容箱1の側面適所に設置、固定すると、後部操作盤CRの積込スイッチCR−SW1等にも比較的近くなり、配線も纏め易くなる利点がある。また第3の操作盤を塵芥収容箱1の前部、例えば後述する制御ユニットボックスUKBの近くに設置、固定すると、架装物側制御装置UKに比較的近くなり、配線も纏め易くなる利点がある。また第3の操作盤をマグネット着脱式の有線リモコン又は無線リモコンとして、これを作業員が塵芥投入箱3から離れた車両(例えば塵芥収容箱1外面)又は車外固定物の任意の位置に吸着固定したり、或いは作業員が携帯するようにしてもよい。
更に塵芥収容箱1には、車載の油圧作動式の各作業機、即ち塵芥積込装置2及び塵芥排出装置7(以下、単に作業機2,7と呼ぶ)を作動させるための、油圧ポンプPを含む油圧回路Cが搭載される。この油圧回路Cは、図5に示すように、吸込側が油タンクTに接続された油圧ポンプPと、この油圧ポンプPの吐出側を前記第1〜第4シリンダA1〜A4の作動油室に並列に接続する油路に各々介装される第1〜第4バルブv1〜v4と、油圧ポンプPの吐出圧を所定値以下に抑えるべく油圧ポンプPの吐出側と油タンクT間に介装されるリリーフ弁Rとを備える。
その第1〜第4バルブv1〜v4は、対応するシリンダA1〜A4の作動を各独立して切換制御すべく、該シリンダA1〜A4の作動油室と油圧ポンプPとの各間での作動油の給排制御を行えるように構成される。そして、その各バルブv1〜v4が中立位置に切換えられると、それと同時に各バルブv1〜v4と対応するシリンダA1〜A4の作動油室との間が遮断されてシリンダA1〜A4が油圧ロックされ、これにより、対応する作業機2,7がその時点の作業位置に停止、ロックされる。尚、図示例では、第1〜第4バルブv1〜v4は、マルチバルブMVとして単一の基体内に集中配備されてユニット化されており、このマルチバルブMVがバルブ装置を構成する。
油圧ポンプPは、吐出容量可変型の油圧ポンプで構成され、特に本実施形態では、図示しないポンプケーシングに環状配列されて各々摺動可能に嵌装される複数のプランジャと、それらプランジャの端部に摺接する、ポンプケーシングに対し相対回転可能な斜板とを有する斜板式プランジャポンプから構成されていて、その斜板の傾斜角度の変更により各プランジャの作動ストローク、延いてはポンプ吐出容量を変更可能となっている。前記斜板には、その傾斜角度を変更すべく斜板を駆動する電動アクチュエータAが連動、連結される。
ところで前記架装物Kは、車両側制御装置UVから独立した架装物側制御装置UKを備えるものであり、これは、塵芥収容箱1の適所(図示例では前端部)に付設した制御ユニットボックスUKBに内蔵される。この架装物側制御装置UKは、前、後部操作盤CF,CRの各種操作スイッチCF−SW1〜3,CR−SW1〜3への操作入力に応じて作業機2,7を作動制御すべく前記マルチバルブMVにバルブ制御信号を出力可能な、マイクロコンピュータを主要部とする第1制御装置UK1と、その第1制御装置UK1及び車両側制御装置UV間に介装されてその間の信号授受、即ちインターフェース機能を発揮し得る第2制御装置UK2とより構成される。尚、車両側制御装置UV及び架装物用制御装置UKは、何れも車両のキースイッチがオン操作されるのに応じて車載電源に通電されて起動され、そのキースイッチがオフ操作されるのに応じて非通電となって作動停止する。
前記第1制御装置UK1は、作業機2,7を作動制御すべく塵芥収集車Vに従来普通に搭載、使用される作業機用制御装置と基本的に同一構造の制御装置であり、これには、前、後部操作盤CF,CRに設けた各種操作スイッチCF−SW1〜3;CR−SW1〜3がその操作入力信号を受信できるように接続される。また、第1制御装置UK1は、作業機2,7を作動させる各シリンダA1〜A4を作動制御するマルチバルブMV(各バルブv1〜v4)に接続され、該バルブv1〜v4に作動指令信号を個別に出力可能である。
更に第1制御装置UK1は、前記各種操作スイッチの操作入力状況から作業機2,7が作動中であると判断したときにエンジンEをアイドルアップするためのアイドルアップ信号を第2制御装置UK2に出力可能であり、このアイドルアップ信号の入力に応じて、第2制御装置UK2は、作業機2,7が作動中である旨の作業機作動中信号を車両側制御装置UVのモータ制御部に出力可能とし、更に車両側制御装置UVのエンジン制御部に電子ガバナ信号を出力してエンジン回転数を増大(アイドルアップ)制御可能とする。
一方、第2制御装置UK2には、モータ駆動選択用スイッチM−SWf,M−SWrがその操作入力信号を受信できるように接続され、また前記第1〜第5報知ランプL1〜5が第2制御装置UK2からの出力電流により報知(点灯)作動できるよう接続される。
また、第2制御装置UK2からは、モータ駆動選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオン操作されてモータ選択信号が出力されるのに応じてモータ駆動指令信号を車両側制御装置UVのモータ制御部に出力可能とし、そのモータ駆動指令信号と前記作業機作動中信号とに基づいて、バッテリBから電動モータMへの通電(従ってモータ作動)を実行可能としている。即ち、車両側制御装置UVは、第2制御装置UK2からモータ駆動指令信号を受けた場合には、油圧ポンプPの駆動源を電動モータMとするようエンジンE、電動モータM及び動力選択取出機構PSを動力接続状態に制御可能であり、また第2制御装置UK2からモータ駆動指令信号を受けないで動力取出スイッチP−SWから動力取出接続信号を受ける場合は、油圧ポンプPの駆動源をエンジンEとするようエンジンE、電動モータM及び動力選択取出機構PSを制御可能である。
かくして、第2制御装置UK2は、動力源選択スイッチとして機能するモータ駆動選択用スイッチM−SWf,M−SWr及び動力取出スイッチP−SWに対する操作入力に応じて、且つ車両側制御装置UVと協働して、油圧ポンプPをエンジンEで駆動するエンジン駆動状態と電動モータMで駆動するモータ駆動状態とを切換制御可能である。
また、第2制御装置UK2は、これに前部操作盤CFのメインスイッチCF−SW1の出力信号、即ちメイン積込信号及びメイン排出信号を第1制御装置UK1から入力されるようになっており、その信号を以て積込作動選択状態にあるか或いは排出作動選択状態にあるかを判断可能である。そして、その判断結果に基づき第2制御装置UK2は、排出作動選択中はモータ駆動選択用スイッチM−SWf,M−SWrからの切換操作信号は無効として油圧ポンプPのモータ駆動状態への切換えを禁止し、一方、積込作動選択中はエンジン駆動状態選択用スイッチとしての動力取出スイッチP−SWのオン位置への切換え操作に基づき油圧ポンプPのエンジン駆動状態への切換えを、またモータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrのオン位置への切換え操作に基づき前記モータ駆動状態への切換えをそれぞれ許容する。
また車両側制御装置UVから第2制御装置UK2側へは、モータ駆動許可信号(後述する図8のフローチャートにおいて「Mcan」と表示)と、モータ駆動準備完了信号(同フローチャートにおいて「Mred」と表示)とが出力可能となっている。そして、モータ駆動許可信号Mcanは、前記電気系統が正常であり且つバッテリBが電池切れ(即ち残量が所定下限値Vdl未満に低下)していない場合に出力され、またモータ駆動準備完了信号Mredは、前記電気系統が正常且つバッテリBが電池切れしていない場合で、且つエンジンEを停止してクラッチ11を切断し、油圧ポンプPを電動モータMで駆動できる状態であるときに出力される。従って、前記電気系統が故障したり或いはバッテリBが前記電池切れを起こした場合には、モータ駆動許可信号Mcan及びモータ駆動準備完了信号Mredが出力されなくなる。
また、図示はしないが、バッテリB及び電動モータM間には、前記電気系統の故障の有無を検出する故障診断回路が設けられており、この故障診断回路や、バッテリBに設けた前記バッテリセンサからの各検出信号が車両側制御装置UVに入力されることにより、該車両側制御装置UVで何れの出力態様のモータ駆動許可信号を出力すべきか、或いは出力を停止すべきかの各判断がなされる。
また、架装物側制御装置UKの第2制御装置UK2には、これから動力取出スイッチP−SWの前記信号線100に動力取出接続信号を割り込ませるための信号経路としての信号割り込み線101が接続される。そして、その第2制御装置UK2は、モータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオン位置に切換えられるのに応じて、信号割り込み線101を介して信号線100に割り込ませるべき前記動力取出接続信号を信号割り込み線101に出力する。また、架装物側制御装置UKは、モータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオフ位置に切換えられるのに応じて、信号割り込み線101から信号線100へ割り込ませるべき前記動力取出接続信号の出力を自動停止させる。
更に架装物側制御装置UKの第2制御装置UK2には、エンジンEが運転中にあるか停止中であるかを識別させるエンジン作動中信号が、エンジンEに設けたセンサから入力可能であり、またバッテリBの残量を示すバッテリ残量信号が、バッテリBに設けたセンサから入力可能であり、またエンジンEがスタータスイッチES−SWへの操作入力で始動操作されたときに出力されるエンジン始動信号が、スタータスイッチES−SWに設けたセンサから入力可能であり、更に動力取出スイッチP−SWがオン操作されたときに出力される動力取出スイッチ作動信号が、動力取出スイッチP−SWに設けたセンサから入力可能である。
そして、第2制御装置UK2は、これに入力される車両側制御装置UVからの前記モータ駆動許可信号や動力源選択スイッチM−SWf,M−SWrからのモータ選択信号等に基づき、前、後部操作盤CF,CRの第1〜第5報知ランプL1〜L5を報知(点灯)制御することができ、また油圧ポンプPのモータ駆動状態でバッテリBが電池切れ(即ち残量が所定下限値Vdl未満に低下)したり或いは前記電気系統に異常が発生したと判断した場合には緊急停止信号を第1制御装置UK1側に出力する。この場合、第1制御装置UK1は、第2制御装置UK2から緊急停止信号を受けると、作業機2,7を緊急停止させるようにマルチバルブMVを中立位置に作動制御すべく、マルチバルブMV(各バルブv1〜v4)に停止指令信号を出力する。さらに油圧ポンプPのモータ駆動状態で、スタータスイッチES−SWが不用意に操作入力されてエンジンEの始動操作がなされた場合にも、第2制御装置UK2は緊急停止信号を第1制御装置UK1側に出力し、この場合も、第1制御装置UK1は、作業機2,7を緊急停止させるようにマルチバルブMVを作動制御すべく、マルチバルブMVに停止指令信号(各バルブv1〜v4)を出力する。
以上説明した第1制御装置UK1によるマルチバルブMVの作動制御による作業機緊急停止手法は、作業機2,7の作動中に前記緊急停止スイッチCR−SW3がオン操作された場合に第1制御装置UK1によりマルチバルブMVを中立位置に作動制御して作業機を一斉に緊急停止する手法と同様である。特に本実施形態では、第2制御装置UK2から前記緊急停止信号を出力する配線が緊急停止スイッチCR−SW3の配線に接続されており、従って、第2制御装置UK2からの緊急停止信号入力のための入力端子を第1制御装置UK1に特別に設けずとも、第2制御装置UK2から第1制御装置UK1側へ緊急停止信号を送ることが可能となる。尚、第2制御装置UK2から緊急停止信号を出力する配線を、緊急停止スイッチCR−SW3の配線に接続せずに第1制御装置UK1に直接接続することも可能である。
更に架装物側制御装置UKの第2制御装置UK2および車両側制御装置UVには、作業車両の運転者が操作する変速用シフトレバーSLに接続されており、そのシフトレバーSLがPレンジにあるか或いはその他のレンジにあるかを識別する信号が入力されるようになっている。そして、油圧ポンプPがモータ駆動状態にある場合において、作業車両の走行準備のための所定の操作、例えばシフトレバーSLがPレンジに切換えられる操作に応じて、第2制御装置UK2は、車両側制御装置UVと協働して、動力選択取出機構PSを動力遮断状態に切換制御すると共に電動モータMの作動を停止させるための信号を出力(即ちモータ駆動指令信号を出力停止)する。
ところでバッテリBには、エンジンEで駆動される発電手段(図示例では非通電状態での電動モータM)が発電した電力が充電され、その充電制御は、架装物側制御装置UK、特に第2制御装置UK2が車両側制御装置UVと協働することで実行される。この充電制御に際しては、充電目標値、即ち充電目標とすべきバッテリ残量の上限値に相当する閾値が使用され、即ち、エンジン駆動による車両走行中(例えばエンジンのアイドリング運転中)においてバッテリBの残量が該充電目標値に満たないと充電を継続し、該充電目標値に達すると充電を停止させるようにしている。
この充電目標値として、本発明では走行駆動力の少なくとも一部に電動モータMの出力を用いる車両走行(所謂モータ走行又はモータアシスト走行)で必要な最大バッテリ残量に相当する第1目標値と、架装物Kの作業機2,7による作業を電動モータMの出力のみを利用して行う場合に必要な最大バッテリ残量に相当する、前記第1目標値よりも高い第2目標値とが設定されており、それら第1,第2目標値と、これらを用いた充電制御を実行するためのプログラムソフトが、第2制御装置UK2に内蔵した記憶手段に記憶される。尚、回生制動時に発電される回生電力をバッテリBに充電できるようバッテリBに必要最小限の空き容量を確保するために、前記第2目標値は、バッテリBをフル充電した場合のバッテリ最大充電量に対しやや少なめの値(例えば90%)に設定され、また前記第1目標値は、第2目標値よりもやや少なめの値(例えば80%)に設定されることが望ましい。
そして、その充電の際の充電目標値を任意に変更するための充電目標値選択スイッチを兼ねるスタンバイスイッチS−SWが架装物側制御装置UKの第2制御装置UK2に接続される。このスタンバイスイッチS−SWは、これがオン位置に切換えられることにより、作業員が将来的にいつか(即ち近いうちに)油圧ポンプPのモータ駆動状態を選択する意思のあることを反映させるためのスイッチである。但し、実際にモータ駆動状態を選択する場合には、後述するようにモータ駆動選択用スイッチM−SWf,M−SWrをオン位置に切換操作する必要があることは勿論である。
このスタンバイスイッチS−SWは、第1,第2操作位置としてのオン位置及びオフ位置に選択的に切換操作可能として前部操作盤CFに設けられる。尚、このスタンバイスイッチS−SWは、必要に応じて後部操作盤CRにも設置可能である。そして、第2制御装置UK2は、スタンバイスイッチS−SWがオフ位置にある場合には充電目標値を前記第1目標値に、またオン位置にある場合には前記第2目標値にそれぞれ設定する。即ち、第2制御装置UK2は、これにスタンバイスイッチS−SWがオン位置にあるときに入力される信号に基づいて車両側制御装置UVに対し充電目標値アップ指令信号を出力し、一方、スタンバイスイッチS−SWがオフ位置にあるときに第2制御装置UK2に入力される信号に基づいて、車両側制御装置UVへの充電目標値アップ指令信号の出力を停止する。そして、車両側制御装置UVは、これが前記充電目標値アップ指令信号を受けると、充電目標値を前記第2目標値に設定し、また前記充電目標値アップ指令信号を受けない場合には、充電目標値を前記第1目標値に設定する。
更にスタンバイスイッチS−SWがオフ位置にある場合には、第2制御装置UK2から車両側制御装置UVへの前記動力取出接続信号の出力を強制的に停止させるようになっており、そのために、本実施形態では前記信号割り込み線101に、これを通常は導通させ作動時には遮断するリレースイッチ等の常閉型の信号遮断手段102が介装され、この信号遮断手段102には、スタンバイスイッチS−SWから延びる信号線103が接続される。そして、スタンバイスイッチS−SWは、これがオフ位置にあるときに信号遮断手段102に遮断指令信号を出力し、それにより、信号遮断手段102は作動状態となって前記信号割り込み線101を強制的に遮断する。
そして、後述するように、第2制御装置UK2は車両側制御装置UVと協働して、油圧ポンプPのモータ駆動状態で、スタンバイスイッチS−SWがオフ位置に切換えられるのに応じて、動力選択取出機構PSを動力遮断状態に切換制御すると共に電動モータMの作動を停止させるための信号を出力(即ち前記モータ駆動指令信号を出力停止)する。
而して、本実施形態の架装物側制御装置UKにおいては、第1及び第2動力源選択スイッチM−SWf,M−SWrへの操作入力に応じて油圧ポンプPのモータ駆動状態とエンジン駆動状態とを切換制御するに際して、架装物側制御装置UKと車両側制御装置UVとの間で授受すべき全信号の、架装物側制御装置UK側の信号入,出力部が第2制御装置UK2にのみ設けられる。
従って、架装物側制御装置UKにおいて、これと車両側制御装置UVとの間で情報(信号)を授受すべきインターフェース機能部分を第2制御装置UK2に集約させることができるため、前、後部操作盤CR,CFの各種操作スイッチ群CF−SW1〜3;CR−SW1〜3への操作入力に基づき作業機2,7を作動制御する従来公知の作業機用制御装置(即ち第1制御装置UK1に相当する制御装置)をそのまま流用した上で、これに新開発の第2制御装置UK2を単に追加、接続するだけで、ハイブリッド式作業車両に対応した新たな架装物側制御装置UKを簡単に構築可能となる。その結果、開発コストの節減と開発期間の短縮が図られ、また、エンジンのみで作業機用の油圧ポンプを駆動する通常タイプの作業車両と、ハイブリッド式作業車両との間で、部品(即ち第1制御装置UK1に相当する制御装置)の共通化が図られる。
また本実施形態の第2制御装置UK2は、前述のように油圧ポンプPのモータ駆動状態でバッテリBの前記電池切れ又は前記電気系統の故障が発生した場合、或いはエンジンEの始動操作がなされた場合に、第1制御装置UK1が作業機2,7を緊急停止させるべくマルチバルブMVを作動制御するように、車両側制御装置UVが出力する信号あるいはエンジン始動信号を従来公知の緊急停止信号に変換して、これを第1制御装置UK1に向けて出力する。そのため、架装物側制御装置UKにおいて、作業機制御用の従来公知の第1制御装置UK1はそのまま流用しながらも、これに前記インターフェース機能を持つ第2制御装置UK2から緊急停止用信号を出力するだけで、作業機を緊急停止させることができ、全体として制御構成を極力簡素化できる。
また、前記第2制御装置UK2は、油圧ポンプPの前記した斜板駆動用の電動アクチュエータAに接続されていて、斜板角度変更信号を該電動アクチュエータAに出力可能である。そして、その斜板角度変更信号に基づき電動アクチュエータAは斜板角度を変更駆動して油圧ポンプPの各プランジャのストローク、延いては吐出容量を、油圧ポンプPがエンジン駆動状態にあるかモータ駆動状態にあるかに応じて変更制御する。
例えば、図示例では、第2制御装置UK2は、斜板角度変更信号を前記モータ駆動状態でのみ斜板駆動用の電動アクチュエータAに出力し、これにより、油圧ポンプPの前記モータ駆動状態での吐出容量(例えば80cc/rev )を前記エンジン駆動状態での吐出容量(例えば63cc/rev )よりも大きくなるように設定する。これにより、そのモータ駆動状態では、騒音対策等のために電動モータMを低回転としても、油圧ポンプPを比較的高い吐出容量に設定したことで作業機駆動に必要な吐出油量が確保可能となる。また、エンジン駆動状態では、エンスト防止等のためにエンジンEをある程度は高回転としても、油圧ポンプPを比較的低い吐出容量に設定したことで、吐出油量が過剰となるのを効果的に防止可能となる。
また、前記第2制御装置UK2は、塵芥収集車Vが作業すべき場所の位置情報を記憶し得る記憶手段としてメモリ(図示せず)を含むものであり、このメモリには、地図データや、予め設定された複数の作業場所の位置データ、車両現在位置と指定作業場所間の走行ルートを探索するためのカーナビ用プログラム等が記憶される。尚、これらの記憶情報は、次に説明する指定入力手段HTの記憶部に記憶させるようにしてもよい。
また前記第2制御装置UK2には、架装物Kの適所に設置固定されて塵芥収集車Vの現在位置を検出可能なGPS等からなる位置検出手段Gと、ハンディターミナル等からなる指定入力手段HTとの間で無線信号を授受可能な送受信部Rとが接続される。尚、送受信部Rは、第2制御装置UK2に内蔵させてもよいし外付けで接続してもよく、また指定入力手段HTとしてはスマートフォン、ノートパソコン等の無線通信手段を使用してもよい。また、指定入力手段HTと第2制御装置UK2との間を有線で接続して、その間の信号授受を有線を介して行うようにしてもよい。
而して指定入力手段HTには、任意に操作入力可能な操作部(図示せず)が付設され、その操作部への操作入力に基づいて、前記地図データや複数の作業場所の位置データ等を随時に書換え可能であり、また次に移動すべき作業場所の指定や、車両現在位置と次の作業場所間の走行ルートの探索やルート指定を作業員が随時に行えるようになっている。
また後述するように第2制御装置UK2は、位置検出手段Gで検出された車両の現在位置が、該第2制御装置UK2の記憶手段で記憶された次回の作業場所から遠い場合はバッテリBへの充電の際の充電目標値を前記第1目標値に、また近い場合は第1目標値よりも高い前記第2目標値にそれぞれ設定する。尚、本実施形態では、車両現在位置が次回の作業場所から遠いか近いかを、次回の作業場所までの距離が所定値(例えば3km)よりも長いか短いかに基づいて第2制御装置UK2が判断する。しかもこの第2制御装置UK2は、充電目標値選択スイッチとしてのスタンバイスイッチS−SWが前記第2目標値の選択位置(オン位置)にある場合には、車両現在位置が次回の作業場所から遠くても充電目標値を第2目標値に設定し、また車両現在位置が次回の作業場所から近い場合には、同スイッチS−SWが第1目標値の選択位置(オフ位置)にあっても充電目標値を第2目標値に設定する。
次に前記実施形態の作用について説明する。
[積込工程]
塵芥積込装置2による、塵芥投入箱3内の投入塵芥の積込工程は、塵芥投入箱3を積込位置(図1実線)に、また排出板6を塵芥収容箱1の後端近くの所定後退位置にそれぞれ保持した状態で開始される。この場合、前部操作盤CFのメインスイッチCF−SW1を積込位置に操作した上で、後部操作盤CRの積込スイッチCR−SW1をオン操作することで積込工程が開始となり、前記した積込サイクルが、連短切換スイッチCR−SW2の操作位置に応じて1回だけ又は連続で運転される。尚、連続運転中、連短切換スイッチCR−SW2を1回運転位置に切換操作すれば、当該積込サイクルの終了時点で塵芥積込装置2は停止する。
上記積込工程の実行により塵芥収容箱1内に押し込まれた塵芥は、排出板6と塵芥積込装置2との間で適度に圧縮されつつ塵芥収容箱1内に収容される。この場合、図示例では、排出板6が収容塵芥より受ける圧縮反力で第4シリンダA4が徐々に収縮作動して排出板6を徐々に前進させる。
[排出工程]
塵芥収容箱1内が収容塵芥で満杯になると、塵芥収集車Vを塵芥処分場まで走行移動させる。その塵芥処分場では、前部操作盤CFのメインスイッチCF−SW1を排出選択位置に操作した上で、上下選択スイッチCF−SW2を上げ位置に操作すれば塵芥投入箱3を上方回動させ、しかる後に、進退選択スイッチCF−SW3を排出位置に操作すれば、排出板6を後退動作させて塵芥収容箱1内の収容塵芥を排出することができる。そして、斯かる排出工程の終了後は、上下選択スイッチCF−SW2を下げ操作して塵芥投入箱3を積込位置まで復帰回動させると共に、進退選択スイッチCF−SW3を前進操作して排出板6を塵芥収容箱1後部の所定後退位置に戻した状態で排出板6を静止、待機させる。その後、塵芥収集車Vを塵芥収集場所まで走行させ、前記待機状態から、次回の塵芥積込装置2による積込工程を開始させる。
而して、上記積込・排出工程は、架装物側制御装置UKの主として第1制御装置UK1が、前、後部操作盤CF,CRの操作スイッチ群CF−SW1〜3,CR−SW1〜3への操作入力に応じてマルチバルブMVにバルブ制御信号を出力して作業機2,7の各シリンダA1〜A4を作動制御することで実行可能であり、その制御手順は従来周知であるので説明を省略する。
[報知手段の報知制御フロー]
第1〜第5報知ランプL1〜L5の報知作動は、例えば図13に例示したような制御フローで制御される。尚、この制御は、架装物側制御装置UK、特に第2制御装置UK2が車両側制御装置UVと協働して第1〜第5報知ランプL1〜L5に作動指令信号を出力することで実行される。
先ず、ステップS501でモータ駆動選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオン操作された(即ちモータ駆動選択)か否かが判断され、否でなければ(即ちオン操作中であれば)、ステップS502に進んで第5報知ランプL5を点灯させて、モータ駆動選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオン操作中である旨が報知され、次いでステップS503に進む。また、ステップS501で否であれば、ステップS502を飛ばしてステップS503に進むので、第5報知ランプL5は消灯となる。
前記ステップS503では、バッテリBの残量が十分ある(即ち所定値Vulを超えている)か否かが判断され、十分あると判断された場合には、ステップS504に進んで第4報知ランプL4を点灯させて、バッテリ残量が十分である旨が報知される。
次いでステップS505に進んで、前記電気系統が正常であるか否か(即ち、前記ステップS503又は後述するステップS509の判断結果とも相俟って油圧ポンプPが電動モータMで正常に駆動可能な状態であるか否か)が判断され、否であればリターンとなり、また否でなければ(即ちモータ駆動可能状態であれば)、ステップS506に進んで第1報知ランプL1を点灯させて、モータ駆動可能状態である旨が報知され、次いでステップS507に進む。
そのステップS507では、モータ駆動選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオン操作された(即ちモータ駆動選択)か否かが判断され、そこでオン操作された(即ちステップS503,505の判断結果とも相俟って油圧ポンプPがモータ駆動中である)と判断された場合は、ステップS508に進んで第3報知ランプL3を点灯させて、モータ駆動中である旨が報知され、リターンとなる。
また、前記ステップS503で否(即ちバッテリBの残量が所定値Vul以下に低下していて十分ではない)と判断された場合は、ステップS509に進んでバッテリBが電池切れ(即ち前記所定値Vulよりも低い所定下限値Vdl未満に低下)したか否かが判断される。このステップS509で、電池切れは起こしていない(即ちバッテリ残量は低下傾向であるがモータ駆動し得る必要最小限、例えば塵芥積込サイクルをあと1回〜数回実行し得る程度(即ち前記所定下限値Vdl以上)は確保されている)と判断された場合には、ステップS510に進んで第2報知ランプL2を点灯させて、残量が低下している旨が報知され、次いで、前記ステップS505に進む。また、前記ステップS509で否(即ちバッテリBの残量が所定下限値Vdl未満となって電池切れを起こした又はそれに近い状態)と判断された場合は、リターンとなる。
而して第1報知ランプL1によれば、油圧ポンプPを電動モータMで正常に駆動可能なモータ駆動可能状態にあることを報知できるため、動力切換スイッチM−SW1,2により油圧ポンプPの駆動源を切換え操作するに当たり、電動モータMで正常にポンプ駆動可能な状態にあるか(即ち前記電気系統が正常であり且つバッテリBも電池切れを起こしていないか)否かを事前に確認可能となり、その確認結果を踏まえて駆動源切換えの判断を適切に行うことができる。尚、前記第1報知ランプL1とは逆に、油圧ポンプPを電動モータMで正常に駆動可能なモータ駆動可能状態にない旨を報知する報知ランプ等の報知手段を別途設けるようにすれば、作業機2,7をモータ駆動不可能な状態であることの注意喚起をより確実に行うことができる。
また第2報知ランプL2によれば、バッテリBの残量が所定値Vul以下に低下した(但し前述の如く電池切れ状態ではなく、必要最小限のバッテリ残量(即ち前記所定下限値Vdl以上)は確保されている)ことを報知できるため、バッテリBの残量の低下傾向を早めに確認可能となり、モータ駆動状態からエンジン駆動状態への切換えを作業員に促すことができると共に、エンジン駆動状態からモータ駆動状態への切換えを抑制できる。尚、ステップS509で用いる前記所定下限値Vdlは、バッテリBの残量としては電池切れの状態に比較的近い少なめの残量値であるため、ステップS510からステップS505に移行しないで直ちにリターンとして、モータ駆動不能な(モータ駆動切換も不能な)状態としてもよい。
また第3報知ランプL3によれば、前記モータ駆動可能状態にあると判断され且つ動力源選択スイッチM−SW1,2がオン操作(モータ駆動選択)位置にあるときに、モータ駆動状態である旨を報知できるので、油圧ポンプPがモータ駆動中であるか否かを確認可能となり、駆動源の切換え判断をより適切に行うことができる。
また第4報知ランプL4によれば、バッテリBの残量が所定値Vul以上有って、モータ駆動に十分余裕があることを確認できるため、駆動源の切換え判断をより適切に行うことができる。尚、図示例では、第4報知ランプL4の作動条件であるバッテリ残量の閾値(即ちステップS503で用いる前記所定値Vul)よりも、第2報知ランプL2の作動条件であるバッテリ残量の閾値(即ちステップS509で用いる前記所定下限値Vdl)を十分低く設定したが、その両閾値を比較的近い値に設定してもよい。
尚、以上説明した報知フロー(ステップS501〜S510)は、スタンバイスイッチS−SWのオン位置への操作中に実行されるが、必要に応じて、スタンバイスイッチS−SWのオフ位置への操作中においても実行されるように設定してもよい。
ところで一般の自動車では、エンジンの通常のアイドリング運転中もバッテリへの充電がなされてバッテリの残量確保が図られるが、特にハイブリッド車両では、回生制動時に回生エネルギをバッテリに充電できるようバッテリに必要最小限の空き容量が確保されることが望ましいとされていて、上記空き容量も加味して設定された所定の充電限界(即ち前記充電目標値)までバッテリの残量が上昇すると、それ以上は、アイドリング運転による充電を行わないように充電制御がなされる。しかし本実施形態の第4報知ランプL4は、バッテリBの残量が所定値Vul以上有ることを単に報知するだけであって、バッテリの残量が該所定値Vulを超えて前記充電限界に達したか否かが明確ではない。そこでバッテリの残量が前記充電限界(例えば前記第1及び/又は第2充電目標値)に達したことを報知する報知ランプ等の報知手段を別途設けるようにすれば、ドライバーに対して、エンジンのアイドリング運転を継続してバッテリ充電を行う必要のない旨の情報を提供できて、無用のアイドリング運転を回避可能となる。
また第5報知ランプL5によれば、動力源選択スイッチM−SW1,2がオン操作(モータ駆動選択)位置にあるか否かを明確に確認可能となって、駆動源の切換え判断をより適切に行うことができ、特に動力源選択スイッチM−SW1,2が押しボタンスイッチのように外見上、操作位置の判りづらいスイッチ構成の場合に有利である。
尚、上記第1〜第5報知ランプL1〜L5は、その各々の報知ランプの前記した作動条件を満たし且つ車両Vのキースイッチがオン操作された状態(即ち各制御装置UK,UVが起動した状態)で報知作動する。従って、車両のキースイッチがオン操作中は(従って車両運転中も)、常に各報知ランプL1〜L5による報知作動が可能な状態に置くことができる。
次に架装物側制御装置UK及び車両側制御装置UVが互いに協働して、油圧ポンプPをエンジンEで駆動するエンジン駆動状態と、電動モータMで駆動するモータ駆動状態とに切換制御する際の制御手順の一例を図8〜図12のフローチャートを参照して説明する。尚、これらの制御は、何れも車両のキースイッチがオン操作されて車両側制御装置UV及び架装物用制御装置UK(第1,第2制御装置UK1,2)に通電されている状態において実行される。
[駆動源切換制御の基本フロー]
先ず、図8において、ステップS1は、塵芥収集車Vが停車した走行準備状態(即ち走行中ではないが何時でも直ちに走行開始できる状態)であることを示す。この走行準備状態では、エンジンEがアイドリング運転中であると共にクラッチ11が切断状態にあり、且つシフトレバーSLがPレンジ以外のレンジにあり、且つまた動力取出装置PTOが、動力源E,Mからの動力を油圧ポンプPに伝達しない動力遮断状態(即ちその動力を車輪Wに伝達可能な状態)にあり、且つまたマルチバルブMVが中立位置にある。
斯かる走行準備状態では、ステップS2において、架装物側制御装置UKの第1制御装置UK1から第2制御装置UK2へアイドルアップ信号が出力されず且つ車両側制御装置UVから第2制御装置UK2へ動力取出中信号(図8ではPTO信号と略記)が出力されず且つまたシフトレバーSLがPレンジにある状態で有るか否かが判断される。そして、否と判断された場合はステップS1に戻り、また、有ると判断された場合は、架装物Kによる作業の準備状態に相当するステップS3に進む。
このステップS3の作業準備状態では、ステップS4において、第1制御装置UK1から第2制御装置UK2へアイドルアップ信号が出力されたか又はシフトレバーSLがPレンジ以外のレンジにあるかの少なくとも何れかであるか、或いはその何れでもないかが判断される。そして、その何れかであると判断された場合は、ステップS1に戻る。
またステップS4で、何れでもないと判断された場合には、ステップS5に進んで、第1制御装置UK1から第2制御装置UK2へアイドルアップ信号が出力されず且つシフトレバーSLがPレンジにあり且つまた動力取出スイッチP−SWがオン位置にある状態で有るか否かが判断される。そして、有ると判断された場合は、油圧ポンプPをエンジン駆動状態とするための準備状態に相当するステップS6に進む。尚、車両側制御装置UVは、作業員により動力取出スイッチP−SWがオン位置に操作入力されるのに応じてクラッチ11を接続状態に切換え、動力取出装置PTOを動力接続状態に切換える。尚、ステップS6に移行すると、そこからリターンするまでの間(即ちステップS9、S10でイエスとなるまで)は、モータ駆動指令信号を第2制御装置UK2から車両側制御装置UVに出力しない。
このステップS6のエンジン駆動準備状態では、ステップS7において、第1制御装置UK1から第2制御装置UK2へアイドルアップ信号が出力されず且つシフトレバーSLがPレンジにあり且つまた動力取出スイッチP−SWがオン位置にあり且つまた車両側制御装置UVから動力取出中信号が出力されている状態で有るか否かが判断される。そして、有ると判断された場合は、油圧ポンプPをエンジン駆動状態に制御可能な状態に相当するステップS8に進む。尚、このステップS8の処理については、図9に示すサブルーチンで後述する。
ステップS8の次はステップS9に進んで、シフトレバーSLがPレンジにないか又は動力取出スイッチP−SWがオフ位置にあるか又は車両側制御装置UVから動力取出中信号が出力されていないかの少なくとも何れかであるか、或いはその何れでもないかが判断される。そして、このステップS9で、その何れかであると判断された場合は、リターンとなってステップS1に戻り、またその何れでもない判断された場合はステップS8に戻る。
また、前記ステップS7で否と判断された場合には、ステップS10に進んで、シフトレバーSLがPレンジにないか又は動力取出スイッチP−SWがオフ位置にあるかの少なくとも何れかであるか、或いはその何れでもないかが判断される。そして、このステップS10で、その何れかであると判断された場合は、リターンとなってステップS1に戻り、また何れでもないと判断された場合はステップS6に戻る。
また、前記ステップS5で否と判断された場合には、ステップS11に進む。このステップS11では、第1制御装置UK1から第2制御装置UK2へアイドルアップ信号が出力されず且つシフトレバーSLがPレンジにあり且つまた動力取出スイッチP−SWがオフ位置にあり且つまた車両側制御装置UVから第2制御装置UK2へモータ駆動許可信号Mcanが出力されており且つまたスタンバイスイッチS−SWがオン位置にあり且つまたメインスイッチCF−SW1が塵芥積込作業の選択位置にある状態で、モータ駆動選択用スイッチM−SWf又はM−SWrがオフ位置からオン位置に切換えられたか否かが判断される。そして、否と判断された場合は、ステップS3に戻る。尚、モータ駆動許可信号Mcanに基づき第2制御装置UK2は第1報知ランプL1を点灯させており、この点灯に基づいて、作業員はモータ駆動状態選択用スイッチM−SWf又はM−SWrをオフからオン位置に切換え操作する。
前記ステップS11において、否でないと判断された場合には、油圧ポンプPをモータ駆動状態とするための準備状態に相当するステップS12に進む。このステップS12では、モータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオン位置に切換え操作されるのに応じて第2制御装置UK2が動力取出接続信号を信号割り込み線101に出力するので、架装物側制御装置UKが車両側制御装置UVと協働して、動力取出装置PTOを動力接続状態に切換えると共に、エンジンEの運転を停止させる。これに伴い、車両側制御装置UVから第2制御装置UK2に向けてモータ駆動準備完了信号Mredが出力されるため、第2制御装置UK2は第3報知ランプL3を点灯させる。
また、ステップS12のモータ駆動準備状態では、ステップS13において、第1制御装置UK1から第2制御装置UK2へアイドルアップ信号が出力されず且つシフトレバーSLがPレンジにあり且つまた車両側制御装置UVから第2制御装置UK2へモータ駆動許可信号Mcanとモータ駆動準備完了信号Mredが出力されており且つまたスタンバイスイッチS−SWがオン位置にあり且つまたメインスイッチCF−SW1が塵芥積込作業の選択位置にあり且つまた車両側制御装置UVから第2制御装置UK2へ動力取出中信号が出力されている状態で有るか否かが判断される。そして、このステップS13で、有ると判断された場合は、油圧ポンプPをモータ駆動状態に制御可能な状態に相当するステップS14に進む。尚、このステップS14の処理については、図10に示すサブルーチンで後述する。
ステップS14の次はステップS15に進んで、シフトレバーSLがPレンジにないか又はスタンバイスイッチS−SWがオフ位置にあるか又はメインスイッチCF−SW1が塵芥排出作業の選択位置にあるか又は何れかのモータ駆動選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオン位置からオフ位置に切換えられたかの少なくとも何れかであるか、或いはその何れでもないかが判断される。そして、そして、このステップS15で、その何れかであると判断された場合は、リターンとなってステップS1に戻り、また何れでもないと判断された場合はステップS14に戻る。
また前記ステップS13で否と判断された場合には、ステップS16に進んで、シフトレバーSLがPレンジにないか又は車両側制御装置UVから第2制御装置UK2へモータ駆動許可信号Mcanとモータ駆動準備完了信号Mredが出力されてないか又はスタンバイスイッチS−SWがオフ位置にあるか又はメインスイッチCF−SW1が塵芥排出作業の選択位置にあるか又は第2制御装置UK2が信号割り込み線101を介して車両側制御装置UVに動力取出接続信号を出力開始してから所定時間(例えば10秒)経過しても車両側制御装置UVから動力取出中信号が出力されなかった(即ち動力取出装置PTOが動力接続状態に切換わらない)かの少なくとも何れかであるか、或いはその何れでもないかが判断される。そして、そして、このステップS16で、その何れかであると判断された場合は、リターンとなってステップS1に戻り、またその何れでもないと判断された場合はステップS12に戻る。
尚、ステップS16の判断条件のうち、特に「第2制御装置UK2が車両側制御装置UVに動力取出接続信号を出力開始してから所定時間(例えば10秒)経過しても車両側制御装置UVから動力取出中信号が出力されなかった(即ち動力取出装置PTOが動力接続状態に切換わらない)」条件に加えて、又は代えて、「第2制御装置UK2が車両側制御装置UVに動力取出接続信号を出力開始してから所定時間(例えば10秒)経過してもモータ駆動準備完了信号Mredが出力されなかった(即ちエンジンEの運転が停止しない)」条件を用いてもよい。この場合には、油圧ポンプPをエンジンEで駆動する際に、エンジンEが駆動したまま電動モータMを駆動させようとしてその何れかが破損してしまう事態の発生を効果的に防止可能である。
[油圧ポンプのエンジン駆動による制御フロー]
次に前記ステップS8の具体的処理を、図9のサブルーチンを参照して説明する。尚、この処理の初期段階では既にエンジンEが運転状態にあり且つ動力取出装置PTOが動力伝達状態(動力取出中信号が出力状態)にあるため、エンジンEの動力がクラッチ11、変速機10及び動力取出装置PTOを経て油圧ポンプPに伝達されて油圧ポンプPがエンジン駆動状態となっているが、マルチバルブMVが中立位置に保持されるため、油圧ポンプPからの吐出油は、作業機2,7の各シリンダA1〜A4に供給されずに油タンクT側に還流し、作業機2,7は待機状態に置かれる。
この初期段階より、ステップS100において、作業機2,7の作業を開始させるための作業開始スイッチとして機能する操作スイッチCF−SW1〜3,CR−SW1,2に対して作業開始のための操作入力がなされているか否かが判断され、否と判断された場合は、エンドとなる。
また、このステップS100で、作業開始のための操作入力がなされていると判断された場合は、ステップS101に進んで、架装物側制御装置UKの第1制御装置UK1がマルチバルブMVのバルブv1〜v4の少なくとも一部に作動指令信号を個別に出力する。これにより、操作スイッチCF−SW1〜3,CR−SW1,2への前記操作入力に応じて作業機2,7を適宜作動させて、所望の塵芥積込作業又は塵芥排出作業を実行することができる。
次いでステップS102に進んで、実行中の塵芥積込作業又は塵芥排出作業を任意に終了させる作業終了スイッチとして機能するスイッチCF−SW1〜3、CR−SW2に対して作業終了のための操作入力がなされたか否かが判断され、なされたと判断された場合は、ステップS103に進む。このステップS103では、架装物側制御装置UKの第1制御装置UK1がマルチバルブMVに対してそのバルブv1〜v4を全て中立位置に切換える信号を出力することで実行中の作業を終了させて、エンドとなる。その後は、前記ステップS9に進み、そのステップS9において「否」と判断された場合には、前記ステップS8に戻るが、その戻ったステップS8(特にステップS100)で作業開始のための操作入力がなされたと判断されない限り、作業機2,7は、前記した待機状態に置かれることとなる。
また、このステップS102で、否と判断された場合は、エンドとなって、前記ステップS9に進み、そのステップS9で「否」と判断された場合には、前記ステップS8に戻るが、その戻ったステップS8(特にステップS102)で作業終了のための操作入力がなされたと判断されない限り、作業機2,7は、エンジン駆動状態での実行中の作業を継続することとなる。
[油圧ポンプのモータ駆動による制御フロー]
次に前記ステップS14の具体的処理を、図10のサブルーチンを参照して説明する。尚、この処理の初期段階ではエンジンE及び電動モータMが何れも停止状態にあるので、動力取出装置PTOが動力伝達状態(動力取出中信号が出力状態)にあっても、動力源E,Mの動力が変速機10及び動力取出装置PTOを経て油圧ポンプPに作用することはなく、油圧ポンプPは休止状態となっており、またマルチバルブMVが中立位置に保持される。従って、作業機2,7は待機状態に置かれる。
この初期段階より、ステップS200において、作業開始スイッチとして機能する操作スイッチCF−SW1〜3,CR−SW1,2に対して作業開始のための操作入力がなされているか否かが判断され、否と判断された場合は、エンドとなる。
また、このステップS200で、作業開始のための操作入力がなされていると判断された場合は、ステップS201に進んで、架装物側制御装置UKの第2制御装置UK2がモータ駆動指令信号及び作業機作動中信号を車両側制御装置UVに出力することで、車両側制御装置UVが電動モータMを作動開始させて油圧ポンプPを駆動すると共に、架装物側制御装置UKの第1制御装置UK1がマルチバルブMVのバルブv1〜v4の少なくとも一部に作動指令信号を個別に出力する。これにより、操作スイッチCF−SW1〜3,CR−SW1,2への前記操作入力に応じて作業機2,7を適宜作動させて、所望の塵芥積込作業又は塵芥排出作業を実行することができる。
次いでステップS202に進んで、実行中の作業を終了するか否かについて判断する。具体的には、実行中の塵芥積込作業又は塵芥排出作業を任意に終了させる作業終了スイッチとして機能するスイッチCF−SW1〜3、CR−SW2に対して作業終了のための操作入力がなされたか否かが判断され、なされたと判断された場合は、ステップS203に進む。このステップS203では、架装物側制御装置UKの第2制御装置UK2がモータ駆動指令信号を出力しても作業機作動中信号は出力しないため、車両側制御装置UVは電動モータMを作動停止させると共に、架装物側制御装置UKの第1制御装置UK1がマルチバルブMVに対してそのバルブv1〜v4を全て中立位置に切換える信号を出力することで実行中の作業を終了させる。尚、前記ステップS203で第2制御装置UK2が作業機作動中信号を出力しない状態は、電動モータMの作動を停止させるモータ停止信号を第2制御装置UK2が出力した状態と同じであると捉えて、電動モータMの作動を停止させるようにしているが、この実施形態に代えて、例えば前記ステップS203でモータ停止のために専用のモータ停止信号を第2制御装置UK2から車両側制御装置UVに出力させるようにしてもよい。
次いでステップS204に進んで、バッテリ残量が所定下限値Vdl以下に低下しているか否かが判断され、否と判断された場合はエンドとなる。その後は、前記ステップS15に進み、そのステップS15で「否」と判断された場合には、前記ステップS14に戻るが、その戻ったステップS14(特にステップS200)で作業開始のための操作入力がなされたと判断されない限り、作業機2,7は、前記した待機状態に置かれる。
また、前記ステップS204で、バッテリ残量が所定下限値Vdl以下に低下していると判断された場合には、ステップS205に進んで、架装物側制御装置UKの第2制御装置UK2が車両側制御装置UVに対し作業機作動中信号のみならずモータ駆動指令信号をも出力しなくなり、これにより車両側制御装置UVがエンジンEを始動させ、次いで前記ステップS6に移行する。尚、前記ステップS205で第2制御装置UK2が作業機作動中信号及びモータ駆動指令信号を両方とも出力しない状態は、エンジンEの始動を指令するエンジン始動指令信号を第2制御装置UK2が出力した状態と同じであると捉えて、エンジンEを始動させるようにしているが、この実施形態に代えて、例えばステップS205でエンジン始動のために専用のエンジン始動指令信号を、第2制御装置UK2から車両側制御装置UV側に出力させるようにしてもよい。
また、前記ステップS202で、否と判断された場合は、エンドとなって、前記ステップS15に進み、そのステップS15で「否」と判断された場合には、前記ステップS14に戻るが、その戻ったステップS14(特にステップS202)で、作業終了のための操作入力がなされたと判断されない限り、作業機2,7は、モータ駆動状態での実行中の作業を継続することとなる。
尚、本実施形態では、ステップS200で作業開始のための操作入力がなされていると判断された場合は、ステップS201で、車両側制御装置UVが電動モータMを作動開始させて油圧ポンプPを駆動するのと、第1制御装置UK1がマルチバルブMVを中立位置から作動位置へ切換えるのとを略同時に行うようにしたものを示したが、電動モータMを作動開始させた後にマルチバルブMVを中立位置から作動位置へ切換えるようにしてもよく、この場合の方が作業の安全性がより向上する。
また、ステップS202で作業終了のための操作入力がなされたと判断された場合は、ステップS203で、車両側制御装置UVが電動モータMを作動停止させて油圧ポンプPを停止させるのと、第1制御装置UK1がマルチバルブMVを作動位置から中立位置に切換えるのとを略同時に行うようにしたものを示したが、マルチバルブMVを作動位置から中立位置へ切換えた後(即ちその切換えの完了を何等かの確認手段(例えばマルチバルブMVが中立位置にあることを検出可能としてマルチバルブMVに付設されるバルブ位置センサ)で確認した後)に、電動モータMを作動停止させるようにしてもよく、この場合の方が、作業終了操作に伴い作業機2,7が予期せぬ動きとなる事態を効果的に回避可能となって作業の安全性がより向上する。
ところで、本実施形態では、ステップS202で作業終了のための操作入力がなされたと判断されたときに、ステップS203の作業終了処理を行った後に、ステップS204のバッテリ残量の高低判断を行うようにしているが、このステップS203とS204の処理を、図11に示すフローチャートのように、前後逆に実行してもよい。
即ち、図11に示す本発明の第2実施形態では、ステップS202で作業終了のための操作入力がなされた判断されたときは、直ちにステップS203′でバッテリ残量が所定下限値Vdl以下に低下しているか否かが判断され、否と判断された場合は、第1実施形態のステップS203に相当するステップS204′の作業終了処理を経てエンドとなる。またステップS203′でバッテリ残量が所定下限値Vdl以下に低下していると判断された場合は、第1実施形態のステップS203に相当するステップS204″の作業終了処理を経て、第1実施形態のステップS205に相当するステップS205′に進んでエンジンEを始動させ、その後に前記ステップS6へ進む。
また前記実施形態では、前記ステップS204(第1実施形態)又は前記ステップS203′(第2実施形態)の判断処理で使用するバッテリ残量の高低判断の閾値(所定下限値Vdl)を、図13の報知フローのステップS509でのバッテリ残量の高低判断の閾値(所定下限値Vdl)と同じものを用いたが、その前者の閾値を後者の閾値よりも多少高く設定してもよく、或いは多少低く設定してもよい。
而して、前記した第1,第2実施形態によれば、架装物側制御装置UKの第2制御装置UK2は、油圧ポンプPのモータ駆動状態(ステップS201の実行中)で、マルチバルブMVを中立位置に切換えて作業機2,7を作業終了させるべく操作スイッチCF−SW1〜3、CR−SW2が作業終了位置に操作されたときにバッテリ残量が所定下限値Vdl以下であれば、車両側制御装置UVに対しモータ停止信号を出力(図示例では作業機作動中信号を非出力に)した後にエンジン始動指令信号を出力(図示例では作業機作動中信号及びモータ駆動指令信号を両方とも非出力に)するので、モータ駆動状態で操作スイッチCF−SW1〜3、CR−SW2が作業終了位置に操作されて作業機2,7の作動を終了させる場合に、バッテリ残量が所定下限値Vdl以下であれば、油圧ポンプPを早めに且つ自動的にエンジン駆動状態に切換えることができる。これにより、作業の再開後もモータ駆動状態が継続されることでバッテリ切れが早期に発生して作業機2,7が予期せぬ動きをする事態の発生を未然に確実に防止でき、その上、このエンジン駆動状態への切換えは、これに多少時間を要しても、作業終了後の待機時間を利用して自動で行われることから、作業能率を低下させる虞れはない。
また、上記のようにしてモータ駆動状態からエンジン駆動状態に切換えられた場合の作業中断状態であっても、架装物側制御装置UKの第2制御装置UK2は、作業スイッチが次に作業開始位置に操作されるのに応じて、作業機の作動を再開すべくバルブ装置を中立位置より移動させるので、操作スイッチCF−SW1〜3、CR−SW1,2が次に作業開始位置に操作すれば、その操作入力に応じてマルチバルブMVが作動してエンジン駆動状態での作業再開を簡単且つ迅速に行うことができる。
而して、前記ステップS202(図10,11)においては、指令信号出力手段としての上下選択スイッチCF−SW2及び進退選択スイッチCF−SW3に対するオフ操作(即ち中立位置への自動復帰操作)や、連単スイッチCR−SW2に対する1回運転位置への選択操作によって作業終了の指令信号が出力されたか否かが判断されるものを例示したが、その他の実施形態として、このようなスイッチ操作に基づいて作業機2,7が所定の作業終了状態となったことを検知し得る種々のセンサ(例えば、前記積込サイクルの終了を検知可能として塵芥投入箱3に設置される近接センサ等の状態検出センサ)からの検知信号を、作業終了のための指令信号として用いて、これが出力されたか否かを前記ステップS202で判断するようにしてもよい。
[充電目標値の切換制御フロー]
バッテリBへの充電の際の充電目標値を切換制御する処理手順の一例を、図12のフローチャートを参照して行う。
先ず、ステップS301で、塵芥収集車Vが、走行状態又は前記ステップS1(図8)に相当する走行準備状態にあるか、或いはその何れの状態でもないかが判断され、その何れかの状態であると判断された場合は、ステップS302に進む。次いで、ステップS302では、指定入力手段HTで次回の作業場所やその場所までの走行ルートについての指定入力が有ったか否かが判断され、その指定入力が有ったと判断された場合は、ステップS303に進む。
そのステップS303では、位置検出手段Gで検出された塵芥収集車Vの現在位置情報が第2制御装置UK2に読み込まれ、更にステップS304に進んで、指定入力手段HTで指定入力された次回作業場所やそこまでの走行ルートの情報が第2制御装置UK2に読み込まれた後、ステップS305に進む。
そのステップS305では、塵芥収集車Vの現在位置が次回作業場所から遠いか近いか、即ち所定距離(例えば3km)未満の短い距離であるか否かが判断され、近いと判断された場合は、ステップS306に進んで、バッテリBへの充電制御の際の充電目標値が比較的高めの第2目標値に設定されて、リターンとなる。一方、ステップS305で、塵芥収集車Vの現在位置が次回作業場所から遠いと判断された場合は、ステップS307に進んで、充電目標値選択スイッチとしてスタンバイスイッチS−SWが何れの選択位置にあるか判断する。そして、そのステップS307でスタンバイスイッチS−SWがオン位置(即ち第2目標値の選択位置)にあると判断された場合には、ステップS306に進み、一方、オフ位置(即ち第1目標値の選択位置)にあると判断された場合にはステップS308に進んで、充電目標値が比較的低めの第1目標値に設定されて、リターンとなる。
また、前記ステップS301で塵芥収集車Vが走行状態又は走行準備状態の何れの状態でもないと判断された場合や、前記ステップS302で次回作業場所やその場所までの走行ルートについての指定入力が無いと判断された場合には、前記ステップS302〜S305を飛ばして前記ステップS307に進む。
而して、本実施形態のハイブリッド式塵芥収集車Vにおいて、車両現在位置が、記憶手段(第2制御装置UK2)で記憶された次回作業場所から遠い場合はバッテリBへの充電制御の際の充電目標値が第1目標値に、また近い場合は第1目標値よりも高い第2目標値にそれぞれ設定され、特に第1目標値は、走行駆動力の少なくとも一部に電動モータMの出力を用いる車両走行(所謂モータ走行又はモータアシスト走行)で必要な最大バッテリ残量に相当する値に、また第2目標値は、作業機2,7による作業を電動モータMの出力のみを利用して行う場合に必要な最大バッテリ残量に相当する値にそれぞれ設定されている。このため、車両現在位置が次回作業場所から遠い場合には近い場合よりも充電目標値を低めで且つ走行に必要な目標値に設定できるから、次回作業場所までの走行が長時間に渡ると予想される場合でも、走行に必要な電力量を超えてバッテリを充電する頻度を極力抑えることができ、これにより、エンジン負荷の軽減が図られ、燃費低下を効果的に防止できる。しかも上記したような次回作業場所までの距離の遠近に応じた充電目標値の切換え設定が自動で行われるため、取扱いが簡便で作業性が良好である。
その上、第2制御装置UK2は、ステップS305〜S307の流れでも明らかなように、充電目標値選択スイッチとしてスタンバイスイッチS−SWがオン位置(即ち第2目標値の選択位置)にある場合には、現在位置が次回の作業場所から遠くても充電目標値を第2目標値に設定するものであり、また現在位置が次回の作業場所から近い場合には、スタンバイスイッチS−SWがオフ位置(即ち第1目標値の選択位置)にあっても充電目標値を第2目標値に設定するものである。これにより、スタンバイスイッチS−SWで充電目標値を高め(第2目標値)に設定する場合には、次回作業場所との遠近に関係なく作業員の現場判断(第2目標値の選択判断)が優先され、バッテリ切れをより確実に防止でき、また、スタンバイスイッチS−SWが低め(第1目標値)に選択されていても、車両の走行により次回作業場所に近づくと充電目標値が第2目標値に自動的に切換えられるので、たとえその切換操作を作業員が失念した場合でも、作業場所到着の際のバッテリ残量を十分確保可能となって、電動モータMの出力に基づく作業機2,7による作業を支障なく行うことができる。
以上説明した本実施形態による駆動源切換の制御態様によれば、ハイブリッド式の塵芥収集車Vにおいて、油圧作動式の作業機2,7に作動油を供給する油圧ポンプPを、エンジン駆動状態選択用スイッチを兼ねる動力取出スイッチP−SW又はモータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrの切換操作に基づきエンジンE及び電動モータMの何れの動力でも選択的に駆動できるので、油圧ポンプPの駆動源を作業状況や環境に応じて適宜使い分けることができて便利である。例えばエンジンEの騒音排気が問題となる住宅街等の場所では電動モータMで、また問題とならない場所ではエンジンEでそれぞれ油圧ポンプPを駆動可能となって、好都合である。
また本実施形態では、オン位置又はオフ位置に切換操作可能な動力取出スイッチ(エンジン駆動状態選択用スイッチ)P−SWと、同じくオン位置又はオフ位置に切換操作可能なモータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrとを別個独立に設けて、その各々でエンジン駆動状態とモータ駆動状態とを個別に切換えるようにしているので、何れの駆動状態に切換えるかを作業員に明確に意識付けさせる上で有利である。
しかも油圧ポンプPをエンジン駆動状態とする準備段階(ステップS6)から実行段階(ステップS8)においては、モータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrを不用意にオン位置に切換え操作しても、油圧ポンプPをモータ駆動状態とする準備段階(ステップS12)から実行段階(ステップS14)に切換えられることはない。それとは逆に、油圧ポンプPをモータ駆動状態とする準備段階(ステップS12)から実行段階(ステップS14)においては、動力取出スイッチP−SWを不用意にオン位置に切換え操作しても、油圧ポンプPをエンジン駆動状態とする準備段階(ステップS6)から実行段階(ステップS8)に切換えられることはない。即ち、架装物側制御装置UKの第2制御装置UK2は、モータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWr及び動力取出スイッチ(エンジン駆動選択用スイッチ)P−SWの何れか一方がオン位置にある状態で、その何れか他方をオフ位置からオン位置に切換操作しても、その切換操作入力を無効として切換操作前の駆動状態をそのまま維持するので、駆動状態の不用意な切換えに起因して油圧作動式の作業機2,7が予期せぬ動作をするのを未然に且つ確実に防止することができる。
また本実施形態では、動力取出スイッチP−SWがオフ位置にある状態でモータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオン位置に切換操作されるのに応じて(即ちステップS11でイエスの判断に基づき)、架装物側制御装置UKがモータ駆動指令信号を車両側制御装置UVに出力可能であるので、そのモータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオン位置に保持され続けているときに動力取出スイッチP−SWがオフ位置に切換わることで不用意にモータ駆動状態に切換わるのを未然に防止することができ、安全性が向上する。
また本実施形態では、動力選択取出機構PSがエンジンE及び電動モータMから油圧ポンプP側への動力伝達を遮断する状態にあって動力取出中信号が非出力のとき(即ちステップS3にあるとき)に、モータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオン位置に切換操作されるのに応じて(即ちステップS11でイエスの判断に基づき)、モータ駆動指令信号を車両側制御装置UVに出力可能であるので、動力選択取出機構PSが動力源から油圧ポンプP側への動力伝達を遮断した状態下でモータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオン位置に切換操作されなければ、その切換操作が有効とはならずモータ駆動指令信号が車両側制御装置UVに出力されないから、安全性がより向上する。
また本実施形態では、作業切換スイッチとしてのメインスイッチCF−SW1が塵芥排出装置7の作動を許可する切換位置にあるときは、モータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオン位置に切換操作されてもモータ駆動状態への切換えを禁止し、またメインスイッチCF−SW1が塵芥積込装置2の作動を許可する切換位置にあるときは、動力取出スイッチP−SWのオン位置への切換え操作に基づきエンジン駆動状態への切換えを、またモータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrのオン位置への切換え操作に基づきモータ駆動状態への切換えをそれぞれ許容するので、モータ駆動状態は、エンジンEの騒音排気の問題が生じ易い塵芥積込工程でのみ選択可能となり、そのような問題が生じにくい塵芥排出工程ではエンジン駆動のみで行われて電動モータM及びバッテリBの負担を軽減可能となる。
また本実施形態では、架装物側制御装置UKは、モータ駆動状態(ステップS14)でモータ駆動選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオフ位置に切換えられるのに応じて(即ちステップS15でイエスの判断に基づき)、ステップS1にリターンすべく、車両側制御装置UVに対し動力取出接続信号及びモータ駆動指令信号が非出力となるので、モータ駆動状態でモータ駆動選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオフ位置に切換えられるのに関連付けて、動力選択取出機構PSを動力伝達遮断状態に切換制御すると共に電動モータMの作動を停止させることができる。これにより、そのスイッチ切換操作に応じて油圧ポンプPが不用意にエンジン駆動状態に切換わって作業機2,7が予期せぬ動きをするのを未然に防止できて、安全性が向上する。
また本実施形態では、バッテリBへの充電の際の充電目標値を任意に変更するための充電目標値選択スイッチを兼ねるスタンバイスイッチS−SWが架装物側制御装置UKに接続され、その架装物側制御装置UKは、モータ駆動状態(ステップS14)で、充電目標値選択スイッチを兼ねるスタンバイスイッチS−SWがオフ位置、即ち充電目標値を下げる側に切換えられるのに応じて(即ちステップS15でイエスの判断に基づき)、ステップS1にリターンすべく、車両側制御装置UVに対し動力取出接続信号及びモータ駆動指令信号が非出力となるので、スタンバイスイッチS−SWが充電目標値を下げる側に切換えられる(即ちモータ駆動状態の継続がよりシビアな駆動環境となる)のに関連付けて、動力選択取出機構PSを動力伝達遮断状態に切換制御すると共に電動モータMの作動を停止させることができる。これにより、モータ駆動状態で電動モータM、延いては油圧ポンプPが不用意に作動停止して作業機2,7が予期せぬ動きをするのを防止できて、安全性が更に向上する。
更に本実施形態では、架装物側制御装置UKは、モータ駆動状態で車両の走行準備のための所定の操作(例えばシフトレバーSLがPレンジから他のレンジに切換え)が行われるのに応じて(即ちステップS15でイエスの判断に基づき)、ステップS1にリターンすべく、車両側制御装置UVに対し動力取出接続信号及びモータ駆動指令信号が非出力となるので、モータ駆動状態で車両の走行準備のための所定の操作が行われるのに関連付けて、動力選択取出機構PSを動力伝達遮断状態に切換制御すると共に電動モータMの作動を停止させることができる。これにより、モータ駆動状態から車両の走行準備状態に迅速に移行可能となる。
更に本実施形態では、架装物側制御装置UKは、モータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオン位置に切換えられるのに応じて動力取出接続信号を車両側制御装置UVに対し出力可能である上、その出力開始から所定時間(例えば10秒)経過しても動力選択取出機構PSが接続状態に切換わらないときは、ステップS16でイエスの判断に基づいて、ステップS1にリターンすべく、車両側制御装置UVに対し動力取出接続信号及びモータ駆動指令信号が非出力となる。これにより、モータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオン位置に切換え操作されるのに関連付けて、動力選択取出機構PSを動力接続状態に自動的に(即ち動力取出スイッチP−SWを使用せずに)切換制御できて作業性が良好である上、動力取出スイッチP−SWの操作忘れで作業が中断するのを未然に回避可能となり、しかも、上記のような動力接続状態への自動切換制御が不調で動力選択取出機構PSが動力接続状態に切換わらない場合には、該切換制御を中止すると共に電動モータMの作動を停止させることができ、安全性が更に向上する。
その上、架装物側制御装置UKには、動力取出スイッチP−SWから車両側制御装置UVに延びる信号線100に対して架装物側制御装置UKから動力取出接続信号を割り込ませるための信号割り込み線101が接続され、架装物側制御装置UKは、モータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrのオン位置・オフ位置への切換え操作に応じて、信号割り込み線101から信号線100へ動力取出接続信号を割込み・割込み停止させるので、架装物側制御装置UKから動力取出接続信号を車両側制御装置UVに出力するための信号線割り込み線101の一部と、動力取出スイッチP−SWから動力取出接続信号を架装物側制御装置UK側に出力するための信号線100の一部とを共用できて、それだけ回路構成が簡素化できる。また、モータ駆動状態でモータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオフ位置に切換えられるときには、その切換操作に応じて、架装物側制御装置UKから車両側制御装置UVへの動力取出接続信号の出力が自動停止するので、動力取出スイッチP−SWを特別に切換操作する必要はなく、操作性が更に良好である。
また本実施形態では、油圧ポンプPと作業機2,7の複数のシリンダA1〜A4との間に前記マルチバルブMVが介装されていて、これが中立位置にある状態では全部のシリンダA1〜A4がマルチバルブMVにより油圧ロックされ、架装物側制御装置UKは、モータ駆動状態でモータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオフ位置に切換えられるのに応じて、マルチバルブMVを中立位置に切換制御するので、モータ駆動状態からモータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrがオフ位置に切換えられるのに応じて、マルチバルブMVが全シリンダA1〜A4を油圧ロックできて、油圧ポンプP、延いては作業機2,7を確実に停止させることができ、安全性が一層向上する。
更に本実施形態では、架装物側制御装置UKは、スタンバイスイッチS−SWがオフ位置にある場合にバッテリBへの充電目標値を低めの第1目標値に、また同スイッチS−SWがオン位置にある場合に充電目標値を高めの第2目標値にそれぞれ切換えることができるため、作業状況に応じて作業員が充電目標値を任意に切換えることができ、作業性が一層良好となる。その上、スタンバイスイッチS−SWがオフ位置にある場合には、信号遮断手段102を作動させて信号割り込み線101を遮断することで、架装物側制御装置UKから車両側制御装置UVへの動力取出接続信号の出力を強制的に停止させるので、そのスタンバイスイッチS−SWを、バッテリBの充電目標値を変更するスイッチ手段と、前述の如く動力取出接続信号の出力を強制停止させるスイッチ手段とに兼用でき、それだけスイッチ構成を簡素化することができる。しかもスタンバイスイッチS−SWをオフ位置に単に操作するだけで、架装物側制御装置UKから車両側制御装置UVへの動力取出接続信号の出力を強制停止させることができるため、その動力取出接続信号が故障等に因り架装物側制御装置UKから出力し続けて動力取出装置PTOが動力接続状態のままとなってしまう事態を容易に確実に回避可能となる。
尚、本実施形態の第2制御装置UK2は、ステップS14に相当する油圧ポンプPのモータ駆動状態で、バッテリBが電池切れを起こしたり或いは前記電気系統に異常が発生したと判断した場合(即ち前記作業機作動中信号が入力されるにも拘わらず車両側制御装置UVから前記モータ駆動許可信号が出力されなくなった場合)には緊急停止信号を第1制御装置UK1側に出力する。これに応じて第1制御装置UK1は、停止指令信号をマルチバルブMVに発してこれを一斉に中立位置に作動制御することで、作動中の作業機2,7を緊急停止させる。同じく油圧ポンプPのモータ駆動状態で、エンジンEのスタータスイッチES−SWが誤って操作入力されてエンジンEの始動操作がなされた場合にも、第2制御装置UK2は緊急停止信号を第1制御装置UK1側に出力し、この場合も、上記と同様にして、作動中の作業機2,7を緊急停止させる。このように油圧ポンプPのモータ駆動状態でバッテリBが前記電池切れを起こしたり或いは前記電気系統に異常が発生した場合には、作業機2,7を緊急停止させるので、電動モータMを正常に駆動できなくなることで作業機2,7が予期せぬ動作をするのを未然に且つ確実に防止できる。また同じく油圧ポンプPのモータ駆動状態でエンジンEが誤って始動操作された場合にも、作業機2,7を緊急停止させるので、エンジンEの誤始動操作で電動モータMが停止しても、作業機2,7が予期せぬ動作をするのを未然に且つ確実に防止できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はそれら実施形態に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施形態が可能である。
例えば、前記実施形態では、作業車両として所謂圧縮板式の塵芥収集車を例示したが、本発明では、塵芥積込装置2を回転板と押込板との協働による所謂回転板式の塵芥積込装置としたり、或いは塵芥排出装置7を、塵芥収容箱1を傾動させる所謂ダンプ式の塵芥排出装置としたりしてもよい。また本発明では、作業車両が塵芥収集車に限定されず、油圧ポンプで作業機を駆動する他の種々の作業車両、例えばコンクリートミキサー車、コンクリートポンプ車、コンテナの積み降ろし機能付きコンテナ運搬車、自動車の積み降ろし機能付き自動車卸運搬車等の作業車両に適用可能である。
また、前記実施形態では、電動モータMの動力を油圧ポンプの駆動の他、車輪の駆動にも利用できるようにしたハイブリッド車両に実施したものを示したが、本発明では、電動モータの動力を油圧ポンプの駆動のみに用いるようにしてもよい。この場合、そのポンプ駆動専用の電動モータと、該電動モータに電力供給するバッテリと、車輪に駆動力を付与する走行用エンジンから別個独立に構成されて油圧ポンプの駆動のみに用いられるエンジンと、そのエンジン又は電動モータの動力を選択的に取出可能な動力選択取出機構とを架装物Kに搭載した実施形態も採用可能であり、この実施形態では、前記実施形態における車両側制御装置UVのエンジン・モータ制御部の機能は、架装物UK側のエンジン・モータの制御に関して架装物側制御装置UK、特に第2制御装置UK2が担うように構成すればよい。
また、前記実施形態では、モータ駆動選択用スイッチM−SWf,M−SWrがモータ駆動選択のために専用されるものを示したが、本発明では、既存の操作スイッチをモータ駆動選択用スイッチに兼用させてもよい。例えば、メインスイッチCF−SW1を動力源選択スイッチに兼用する場合には、メインスイッチCF−SW1を積込位置又は排出位置からオフ位置側に自動復帰するタイプとした上で、これを例えば積込位置又は排出位置へ選択操作した後、再度同じ操作位置に操作すると駆動源が切換わり、更にもう一度同じ操作位置に操作すると駆動源が更に切換わり、更にもう一度同じ操作位置に操作すると駆動源が更に切換わるといった手順で交互の切換操作を行えるようにしてもよい。
また前記実施形態では、エンジン駆動状態選択用スイッチを兼ねる動力取出スイッチP−SWを前部操作盤CFにのみ設けたものを示したが、その動力取出スイッチは、これをエンジン駆動状態選択用スイッチから別個独立したスイッチとしてもよく、また動力取出スイッチを前部操作盤CFの他、運転席の他の部位や、後部操作盤CRにも設置可能である。
また、前記実施形態では、作業時の騒音抑制等のために、油圧ポンプPの駆動状態でのモータ回転数よりもエンジン回転数を大に設定しているが、使用目的、環境等によっては、他の理由でモータ回転数よりもエンジン回転数を小に設定してもよい。
また前記実施形態では、塵芥収集車Vが停止している状態を架装物側制御装置UKに認識させたり或いは塵芥収集車Vを走行準備状態にリターンさせるべきか否かを架装物側制御装置UKに判断させるための信号として、シフトレバーSLがPレンジにあることを検知するセンサ信号を用いているが、このセンサ信号に代えて、塵芥収集車Vが停止している状態を検知し得るその他のセンサからの信号を用いてもよい。
また前記実施形態では、動力取出スイッチP−SW(エンジン駆動状態選択用スイッチ)を、それから延びる信号線100を介して車両側制御装置UVにのみ接続するものを示したが、その動力取出スイッチP−SW(エンジン駆動状態選択用スイッチ)から延びる信号線100を車両側制御装置UVに接続しないで架装物側制御装置UKの第2制御装置UK2にのみ接続すると共に、第2制御装置UK2と車両側制御装置UV間を別の信号線で接続して、その動力取出スイッチP−SWからの動力取出接続信号を、第2制御装置UK2経由で車両側制御装置UVに出力するようにしてもよい。
また前記実施形態では、ステップS11において、動力取出スイッチP−SWがオフ位置にあることと、モータ駆動選択用スイッチM−SWf又はM−SWrがオフ位置からオン位置に切換えられたこととが共に成立する場合をステップS12に進む条件としたが、モータ駆動選択用スイッチM−SWf又はM−SWrが予めオン位置に操作されていた状態で動力取出スイッチP−SWがオン位置からオフ位置に切換操作される場合をステップS12に進む条件(但しモータ駆動選択用スイッチM−SWf,M−SWr及び動力取出スイッチP−SWに係る条件以外の条件は、前記実施形態のステップS11と同様)としてもよい。
また前記実施形態では、動力源選択スイッチとして、動力取出スイッチ(エンジン駆動状態選択用スイッチ)P−SWと、モータ駆動状態選択用スイッチM−SWf,M−SWrとを別個独立させたものを示したが、本発明では、動力源選択スイッチを、少なくとも2つの切換位置に選択的に切換操作可能な単一のスイッチで構成し、そのスイッチの第1の切換位置でエンジン駆動状態を、また第2の切換位置でモータ駆動状態を選択できるようにしてもよい。