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JP6367139B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP6367139B2 JP2015038305A JP2015038305A JP6367139B2 JP 6367139 B2 JP6367139 B2 JP 6367139B2 JP 2015038305 A JP2015038305 A JP 2015038305A JP 2015038305 A JP2015038305 A JP 2015038305A JP 6367139 B2 JP6367139 B2 JP 6367139B2
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Description

本発明は、トレッド面にリブパターンを形成した空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤのトレッド面には、タイヤ周方向に連続して延びる複数本の主溝と、それらによって区分されるリブやブロックなどの陸部が設けられ、要求されるタイヤ性能や使用条件に応じた各種のトレッドパターンが形成される。リブはブロックに比べて剛性が高いため、耐偏摩耗性を向上するうえでは、ブロックパターンよりもリブパターンの方が有利である。しかし、リブパターンでは、ブロックパターンに比べてトラクション性や耐横滑り性が低くなる傾向にある。
特許文献1,2には、それぞれリブパターンを採用した空気入りタイヤが開示されているが、リブパターンにおける耐横滑り性の低下に関して、その解決手段を示唆するものではない。また、特許文献3,4にも、それぞれリブパターンを採用した空気入りタイヤが開示されているが、接地圧が相対的に高いタイヤ幅方向の中央部に設けられたリブが大きく変形しうる構成であるため、耐偏摩耗性については、これを更に改善する余地があると考えられる。
特開平8−192607号公報 特開2003−2014号公報 特開2004−314787号公報 特開2009−1171号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、リブパターンを採用しながらも、トラクション性や耐横滑り性を確保するとともに耐偏摩耗性を向上できる空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成することができる。即ち、本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド面に、タイヤ周方向に連続して延びる6〜8本の主溝と、その主溝によって区分された複数のリブとが設けられた空気入りタイヤにおいて、ショルダーリブ、ショルダー主溝、外側メディエイトリブ、メディエイト主溝、内側メディエイトリブ、センター主溝及びセンターリブが、この順でタイヤ幅方向の外側から内側に向かって設けられ、前記ショルダー主溝はストレート溝により形成され、前記センター主溝はジグザグ溝により形成され、2〜4本設けられた前記センター主溝同士の間に1〜3本の前記センターリブが配置され、前記ショルダーリブに、タイヤ周方向に連続してジグザグ状に延びる第1の浅溝が形成され、前記内側メディエイトリブ及び前記センターリブに、それぞれタイヤ幅方向に延びてタイヤ周方向に一定間隔で配置された第2の浅溝が形成され、前記第1及び第2の浅溝の深さが、それぞれ主溝深さの10〜40%に設定され、前記第2の浅溝により分断された各区域の壁面が、タイヤ周方向における前記区域の中央部に位置し且つ前記センター主溝の溝幅方向の内側となる一端から外側となる他端までタイヤ幅方向に延びる中央壁面と、前記中央壁面の一端からタイヤ周方向に延びる第1の壁面と、前記中央壁面の他端からタイヤ周方向に延びる第2の壁面とを含み、前記内側メディエイトリブと前記センターリブとが、前記センター主溝を挟んで前記第1の壁面同士を相対させているものである。
トレッド面に設けられた6〜8本の主溝のうち、タイヤ幅方向の最外側に設けられたショルダー主溝はストレート溝であり、このことは耐偏摩耗性を向上するうえで有利である。このショルダー主溝がジグザグ溝であると、ショルダーリブや外側メディエイトリブに形成された角部が偏摩耗の起点になる恐れがある。一方、トラクション性に寄与の高いタイヤ幅方向の中央部に設けられたセンター主溝はジグザグ溝であり、これによってトラクション性を確保する効果が得られる。
横力の作用が大きいショルダーリブには、上記の如き第1の浅溝が形成されているため、トラクション性だけでなく耐横滑り性を確保する効果が得られる。第1の浅溝がジグザグ状に延びることにより、斜め方向も含めた多方向の横力に対応できる。更に、内側メディエイトリブとセンターリブには第2の浅溝が形成され、これらによってもトラクション性を確保する効果が得られる。浅溝の深さが主溝深さの10%以上であることは、このようにトラクション性や耐横滑り性を確保するうえで都合がよく、同じく主溝深さの40%以下であることは、リブの変形を抑えて耐偏摩耗性を向上するうえで有利である。
この空気入りタイヤでは、内側メディエイトリブとセンターリブとが、センター主溝を挟んで第1の壁面同士を相対させているので、これらのリブ同士が走行時に互いを支え合うように作用する。その結果、接地圧が相対的に高いタイヤ幅方向の中央部でリブの変形を抑えて、耐偏摩耗性を効果的に向上することができる。第1の壁面と第2の壁面とを相対させるのではなく、第1の壁面同士を相対させているのは、第2の浅溝により分断された各区域の壁面においては、第2の壁面よりも第1の壁面の方がセンター主溝に向かって変形しやすいためである。
2本または3本の前記センターリブが設けられ、そのセンターリブ同士が、前記センター主溝を挟んで前記第1の壁面同士を相対させていることが好ましい。かかる構成によれば、内側メディエイトリブとセンターリブとの間に加えて、センターリブ同士の間でもリブの変形を抑えられるので、耐偏摩耗性をより効果的に向上することができる。
前記ショルダーリブに、タイヤ幅方向に延び且つタイヤ周方向に一定間隔で配置された第3の浅溝が形成され、前記第3の浅溝が前記第1の浅溝からタイヤ幅方向内側に向かって分岐して前記ショルダー主溝に開口することが好ましい。かかる構成によれば、横力の作用が大きいショルダーリブにおいてトラクション性を高めることができる。
タイヤ周方向に間隔を設けて配置され且つ前記リブの内方からタイヤ幅方向に延びて前記主溝に到達するサイプが、前記ショルダーリブには設けられ、前記内側メディエイトリブと前記センターリブには設けられていないことが好ましい。かかる構成によれば、接地圧が相対的に低いタイヤ幅方向の両端部にあるショルダーリブの接地性を高めて、トラクション性を良好に確保しながら耐偏摩耗性を向上できる。しかも、接地圧が相対的に高いタイヤ幅方向の中央部では、そのようなサイプを内側メディエイトリブとセンターリブに設けていないため、サイプ底のクラックやサイプ間のリブ欠けなどの不具合が発生しない。
本発明に係る空気入りタイヤのトレッド面の一例を示す平面展開図 図1のトレッド面の要部の拡大図 図1のトレッド面の要部の拡大図 8本の主溝が設けられたトレッド面の一例を示す平面展開図 6本の主溝が設けられたトレッド面の一例を示す平面展開図 比較例1におけるトレッド面の平面展開図
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態では、トレッド面Trに、タイヤ周方向に連続して延びる7本の主溝と、その主溝によって区分された複数のリブが設けられた例を示す。このトレッド面Trには、ショルダーリブ21、ショルダー主溝11、外側メディエイトリブ22、メディエイト主溝12、内側メディエイトリブ23、センター主溝13及びセンターリブ24が、この順でタイヤ幅方向の外側から内側に向かって設けられている。
7本の主溝は、タイヤ幅方向の最外側に設けられた一対のショルダー主溝11と、ショルダー主溝11とセンター主溝13との間に設けられた一対のメディエイト主溝12と、タイヤ幅方向の中央部に設けられたセンター主溝13とで構成されている。センター主溝13は3本設けられ、その中央のセンター主溝13がタイヤ赤道を通るように配置されている。ショルダー主溝11はストレート溝により形成され、センター主溝13はジグザグ溝により形成されている。本実施形態では、メディエイト主溝12もジグザグ溝により形成されている。
7本の主溝により区分された8本のリブは、トレッド端Eとショルダー主溝11との間に設けられた一対のショルダーリブ21と、ショルダー主溝11とメディエイト主溝12との間に設けられた一対の外側メディエイトリブ22と、メディエイト主溝12とセンター主溝13との間に設けられた一対の内側メディエイトリブ23と、センター主溝13同士の間に設けられたセンターリブ24とで構成されている。本実施形態では、3本設けられたセンター主溝13同士の間に2本のセンターリブ24が配置されている。
ショルダーリブ21には、タイヤ周方向に連続してジグザグ状に延びる浅溝31(第1の浅溝)が形成されている。浅溝31は、タイヤ幅方向におけるショルダーリブ21の中央を通る。このため、浅溝31とトレッド端Eとの間の部分が、いわゆる犠牲リブとなることを回避できる。また、ショルダー主溝11の近傍に浅溝31が形成されている場合には、後述するサイプ4と相俟ってショルダーリブ21のエッジ周辺の接地圧が過度に高くなる恐れがあるが、本実施形態のように浅溝31がショルダーリブ21の中央を通る構成であれば、そのような心配がなく、耐偏摩耗性の向上に資する。
内側メディエイトリブ23及びセンターリブ24には、それぞれタイヤ幅方向に延びてタイヤ周方向に一定間隔で配置された浅溝32(第2の浅溝)が形成されている。浅溝32はタイヤ幅方向に対して傾斜しているが、タイヤ幅方向に平行でも構わない。浅溝31,32の深さは、それぞれ主溝深さの10〜40%に設定されるが、耐偏摩耗性を向上する観点から、これらの深さは主溝深さの30%以下であることが好ましい。主溝深さは、その浅溝が開口する主溝の深さとして求められる。浅溝31,32の深さは、サイプ4の深さよりも小さい。
浅溝31,32の溝幅W3は、それらが開口する主溝の溝幅W1の5〜25%であることが好ましい。これが5%以上であることにより、トラクション性や耐横滑り性を確保する効果が良好に得られ、25%以下であることにより、リブの剛性低下を抑えて耐偏摩耗性の向上に資する。また、浅溝31,32の溝幅W3は、1.8mm以上であることが好ましく、2.0mm以上であることがより好ましい。溝幅W3は、サイプ4の溝幅W4よりも大きい。
浅溝32は、リブを完全に横断する両側オープン溝であり、内側メディエイトリブ23及びセンターリブ24の表面部分は、それぞれ浅溝32によって複数の区域5,6に分断されている。内側メディエイトリブ23及びセンターリブ24の各々において、各区域5,6の形状は一律である。また、内側メディエイトリブ23とセンターリブ24とで浅溝32の配列ピッチは同じに設定されている。図2には、内側メディエイトリブ23における区域5と、センターリブ24における区域6を示しているが、これらは同じ形状をしている。
浅溝32により分断された区域5の壁面は、中央壁面51と壁面52(第1の壁面)と壁面53(第2の壁面)とを含む。中央壁面51は、タイヤ周方向における区域5の中央部に位置し、且つ、センター主溝13の溝幅方向の内側(図2の右側)となる一端から外側(図2の左側)となる他端までタイヤ幅方向に延びる。中央壁面51はタイヤ幅方向に対して傾斜しているが、タイヤ幅方向に平行でもよい。壁面52は中央壁面51の一端からタイヤ周方向に延び、壁面53は中央壁面51の他端からタイヤ周方向に延びる。壁面52,53は、それぞれ直線状に延び、タイヤ周方向に対して互いに同方向に傾斜している。
このように、センター主溝13に面する区域5の壁面は、中央壁面51の両端を屈曲部としてクランク状に延びた壁面により形成されており、反対側の壁面形状もこれと同じである。センターリブ24における区域6は、区域5と同じ形状を有している。即ち、センター主溝13に面する区域6の壁面は、センター主溝13の溝幅方向の内側(図2の左側)となる一端から外側(図2の右側)となる他端までタイヤ幅方向に延びる中央壁面61と、その中央壁面61の一端からタイヤ周方向に延びる壁面62(第1の壁面)と、中央壁面61の他端からタイヤ周方向に延びる壁面63(第2の壁面)とを含む。
この空気入りタイヤでは、内側メディエイトリブ23とセンターリブ24とが、センター主溝13を挟んで第1の壁面同士(即ち、壁面52と壁面62)を相対させている。このように第1の壁面同士を相対させた部位は、区域5,6の各々にて設けられ、タイヤ周方向に一定間隔で配列されている。区域5,6の輪郭は、それぞれ壁面52,62の両端からセンター主溝13の溝幅方向の外側に延びている。このため、区域5では壁面53よりも壁面52の方がセンター主溝13に向かって変形しやすく、区域6では壁面63よりも壁面62の方がセンター主溝13に向かって変形しやすい。
このトレッド面Trでは、ショルダー主溝11がストレート溝であるため、耐偏摩耗性を向上できる。また、センター主溝13がジグザグ溝であるため、トラクション性を確保できる。ショルダーリブ21には浅溝31が形成されているので、トラクション性だけでなく耐横滑り性を確保する効果が得られる。この浅溝31がジグザグ状に延びていることにより、斜め方向も含めた多方向の横力がショルダーリブ21に作用する場合にも対応できる。内側メディエイトリブ23とセンターリブ24には浅溝32が形成されており、これらによってもトラクション性を確保する効果が得られる。
更に、センター主溝13を挟んで第1の壁面同士(即ち、壁面52と壁面62)を相対させているので、内側メディエイトリブ23とセンターリブ24とが走行時に互いを支え合うように作用する。その結果、接地圧が相対的に高いタイヤ幅方向の中央部でリブの変形を抑えて、耐偏摩耗性を効果的に向上できる。耐偏摩耗性の向上効果を高めるうえで、図3に示した長さPLは、各長さL1,L2の70%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上が更に好ましい。長さPLは、相対する第1の壁面(即ち、壁面52と壁面62)をタイヤ幅方向に互いに投影したときにそれらが重なる周方向長さであり、長さL1,L2は、その壁面52,62の周方向長さである。
本実施形態では、2本のセンターリブ24が設けられ、そのセンターリブ24同士が、センター主溝13を挟んで上記の如く第1の壁面同士を相対させている。かかる構成によれば、内側メディエイトリブ23とセンターリブ24との間に加えて、センターリブ24同士の間でもリブの変形を抑えられるので、耐偏摩耗性をより効果的に向上することができる。
また、本実施形態では、ショルダーリブ21に、タイヤ幅方向に延び且つタイヤ周方向に一定間隔で配置された浅溝33(第3の浅溝)が形成されている。浅溝33は、浅溝31からタイヤ幅方向内側に向かって分岐してショルダー主溝11に開口し、浅溝31とショルダー主溝11との間の部分を分断している。かかる構成によれば、横力の作用が大きいショルダーリブ21においてトラクション性をより良好に高めることができる。浅溝33はタイヤ幅方向に対して傾斜しているが、タイヤ幅方向に平行でも構わない。浅溝33の好ましい深さや溝幅は、浅溝31と同じである。
本実施形態では、外側メディエイトリブ22に、タイヤ幅方向に延び且つタイヤ周方向に一定間隔で配置された浅溝34が形成されている。浅溝34は、リブを完全に横断する両側オープン溝であり、外側メディエイトリブ22の表面部分は浅溝34によって分断されている。これにより、外側メディエイトリブ22においてもトラクション性を確保する効果が得られる。浅溝34の好ましい深さや溝幅は、浅溝31と同じである。浅溝34の配列ピッチは、浅溝32や浅溝33の配列ピッチと実質的に同じに設定されている。
このトレッド面Trでは、タイヤ周方向に間隔を設けて配置され且つリブの内方からタイヤ幅方向に延びて主溝に到達するサイプ4が、ショルダーリブ21には設けられ、内側メディエイトリブ23とセンターリブ24には設けられていない。このため、ショルダーリブ21の接地性を高めて、トラクション性を良好に確保しながら耐偏摩耗性を向上できる。また、内側メディエイトリブ23とセンターリブ24において、サイプ底のクラックやサイプ間のリブ欠けなどの不具合が発生しない。サイプ4は、外側メディエイトリブ22にも設けられておらず、本実施形態ではショルダーリブ21にのみ設けられている。
サイプ4は、浅溝31には達しない長さの片側オープンサイプにより形成されている。サイプ4の深さは、それが開口するショルダー主溝11の深さの40〜80%であることが好ましい。これが40%以上であることにより、耐偏摩耗性を良好に向上できるとともに、80%以下であることにより、ショルダーリブ21のエッジ周辺の剛性低下を抑制してサイプ間のリブ欠けの発生を防止できる。サイプ4の溝幅W4は、通常は1.5mm以下に設定され、好ましくは1.2mm以下である。
図4は、トレッド面Trに、8本の主溝と、それによって区分された9本のリブとが設けられた例である。図5は、トレッド面Trに、6本の主溝と、それによって区分された7本のリブとが設けられた例である。いずれの例でも、前述の実施形態と同様に、内側メディエイトリブ23とセンターリブ24とが、センター主溝13を挟んで第1の壁面同士を相対させている。また、図4の例では、3本のセンターリブ24が設けられ、そのセンターリブ24同士が、センター主溝13を挟んで第1の壁面同士を相対させている。
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド面を上記の如く構成すること以外は、通常の空気入りタイヤと同等に構成でき、従来公知の材料、形状、構造、製法などが、何れも採用することができる。図示はしないが、図1,4,5に示した空気入りタイヤは、一対のビード部と、そのビード部の各々からタイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部と、そのサイドウォール部の各々のタイヤ径方向外側端に連なるトレッド部とを備えており、そのトレッド部の外周面がトレッド面Trによって形成されている。
本発明に係る空気入りタイヤは、リブパターンを採用しながらも、トラクション性や耐横滑り性を確保するとともに耐偏摩耗性を向上できることから、トラックやバスなどに用いられる重荷重用空気入りタイヤとして有用である。
本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例について説明する。下記(1)〜(3)の各性能評価では、タイヤサイズ385/65R22.5のタイヤを22.5×11.75のリムに組み付け、内圧900kPaを充填し、半積載(定積載量の半分)の車輌に装着して評価を実施した。
(1)トラクション性
水深1mmの濡れた路面において車輌が停止状態から20m進むまでの時間を測定し、その逆数を算出した。比較例1の結果を100とする指数で評価し、数値が大きいほど到着時間が短く、トラクション性に優れることを示す。
(2)耐横滑り性
水深1mmの濡れた路面に車輌を時速40kmで進入させると同時にロック制動をかけ、車輌が完全に停止したときの車輌の姿勢角を測定し、その逆数を算出した。比較例1の結果を100とする指数で評価し、数値が大きいほど角度が小さくて車輌の挙動が安定し、耐横滑り性に優れることを示す。
(3)耐偏摩耗性
20000km走行後の偏摩耗状態(ヒールアンドトウ摩耗量、ショルダー摩耗量及びセンター摩耗量)を測定し、その逆数を算出した。比較例1の結果を100とする指数で評価し、数値が大きいほど耐偏摩耗性に優れることを示す。
図6に示すように、内側メディエイトリブとセンターリブとが第1の壁面同士を相対させないものを比較例1,2とし、比較例1ではショルダーリブにサイプを設けなかった。また、図1に示すように、内側メディエイトリブとセンターリブとが第1の壁面同士を相対させたものを実施例1,2とし、実施例1ではショルダーリブにサイプを設けなかった。各例において、タイヤの内部構造やゴム配合など、トレッドパターン以外の構成は共通である。評価結果を表1に示す。
Figure 0006367139
表1に示すように、比較例1,2に比べて、実施例1,2では、リブパターンを採用しながらも、トラクション性や耐横滑り性を確保するとともに耐偏摩耗性を向上できており、特に実施例2では実施例1に比べて各性能が向上している。
4 サイプ
5 内側メディエイトリブにおける区域
6 センターリブにおける区域
11 ショルダー主溝
12 メディエイト主溝
13 センター主溝
21 ショルダーリブ
22 外側メディエイトリブ
23 内側メディエイトリブ
24 センターリブ
31 浅溝(第1の浅溝)
32 浅溝(第2の浅溝)
33 浅溝(第3の浅溝)
51 中央壁面
52 壁面(第1の壁面)
53 壁面(第2の壁面)
61 中央壁面
62 壁面(第1の壁面)
63 壁面(第2の壁面)
Tr トレッド面

Claims (4)

  1. トレッド面に、タイヤ周方向に連続して延びる6〜8本の主溝と、その主溝によって区分された複数のリブとが設けられた空気入りタイヤにおいて、
    ショルダーリブ、ショルダー主溝、外側メディエイトリブ、メディエイト主溝、内側メディエイトリブ、センター主溝及びセンターリブが、この順でタイヤ幅方向の外側から内側に向かって設けられ、前記ショルダー主溝はストレート溝により形成され、前記センター主溝はジグザグ溝により形成され、2〜4本設けられた前記センター主溝同士の間に1〜3本の前記センターリブが配置され、
    前記ショルダーリブに、タイヤ周方向に連続してジグザグ状に延びる第1の浅溝が形成され、前記内側メディエイトリブ及び前記センターリブに、それぞれタイヤ幅方向に延びてタイヤ周方向に一定間隔で配置された第2の浅溝が形成され、前記第1及び第2の浅溝の深さが、それぞれ主溝深さの10〜40%に設定され、
    前記第2の浅溝により分断された各区域の壁面が、タイヤ周方向における前記区域の中央部に位置し且つ前記センター主溝の溝幅方向の内側となる一端から外側となる他端までタイヤ幅方向に延びる中央壁面と、前記中央壁面の一端からタイヤ周方向に延びる第1の壁面と、前記中央壁面の他端からタイヤ周方向に延びる第2の壁面とを含み、
    前記内側メディエイトリブと前記センターリブとが、前記センター主溝を挟んで前記第1の壁面同士を相対させている空気入りタイヤ。
  2. 2本または3本の前記センターリブが設けられ、そのセンターリブ同士が、前記センター主溝を挟んで前記第1の壁面同士を相対させている請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ショルダーリブに、タイヤ幅方向に延び且つタイヤ周方向に一定間隔で配置された第3の浅溝が形成され、前記第3の浅溝が前記第1の浅溝からタイヤ幅方向内側に向かって分岐して前記ショルダー主溝に開口する請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. タイヤ周方向に間隔を設けて配置され且つ前記リブの内方からタイヤ幅方向に延びて前記主溝に到達するサイプが、前記ショルダーリブには設けられ、前記内側メディエイトリブと前記センターリブには設けられていない請求項1〜3いずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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