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JP6240569B2 - 肘掛椅子及び肘掛器具 - Google Patents

肘掛椅子及び肘掛器具 Download PDF

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JP6240569B2
JP6240569B2 JP2014138067A JP2014138067A JP6240569B2 JP 6240569 B2 JP6240569 B2 JP 6240569B2 JP 2014138067 A JP2014138067 A JP 2014138067A JP 2014138067 A JP2014138067 A JP 2014138067A JP 6240569 B2 JP6240569 B2 JP 6240569B2
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Description

本発明は、喘息発作時に楽な姿勢を容易に実現できる肘掛椅子及び肘掛器具に係り、特に、肘の位置を粗調整して、発作時に肘の最適位置を微調整できる肘掛椅子及び肘掛器具に関する。
[従来の技術]
従来、むち打ち症や喘息等の患者の頚椎固定を目的とした器具として、特開昭60−77755号公報「固定力の調整自在な頚椎装具」(株式会社にれ薬品)[特許文献1]に開示の頚椎固定具がある。この頚椎固定具は、患者の背後から頚椎装置を首にかけて、胸板を係止する。そして、頬部受けと後頭受けにより、患者の頚椎の前屈、後屈、側屈、回旋の全ての運動を制限するものである。
また、特開2007−236428号公報「着座用器具及びカバー」(株式会社加地)[特許文献2]には、着座者の後頭部下部を支持して、頭部の前方への傾きを抑えて気道を詰まり難くする旨の開示がある。
また、特開2005−112054号公報「首位置保持具」(アップリカ葛西株式会社)[特許文献3]には、顎宛てパッドによって首の位置を確保する器具が開示されている。
特開昭60−77755号公報 特開2007−236428号公報 特開2005−112054号公報
しかしながら、上記従来の技術では、喘息発作時に肘の最適な微妙な位置を調整して、楽な姿勢を迅速かつ容易に実現できるものとはなっていないという問題点があった。
尚、喘息患者の発作時に呼吸が困難になると、患者は座った状態で、片方の掌を床に突いて肘を伸ばして片側の肩を持ち上げることにより、呼吸が楽になることがある。
また、他の患者は、両手の指先を内側(体側)にして、お尻と床の間に手の甲を差し込んで、両肘を伸ばして肩を持ち上げることにより、呼吸が楽になることがある。
これらの呼吸が困難な場合の姿勢は、肩の動きから鎖骨を働かせ、そして、胸鎖関節を働かせることにより、呼吸を増大させて楽な呼吸を確保していると推定される。
ただし、片方の掌を床に突いて肘を伸ばした姿勢を維持することや、両手の指先を内側(体側)にして、お尻と床の間に手の甲を差し込んで、両肘を伸ばして肩を持ち上げる姿勢を長く維持することは困難である。
そこで、上記姿勢と同様な楽な姿勢を容易に実現し、長く維持できるようにすることが検討されている。
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、肘の位置を粗調整でき、更に喘息発作時の苦しいときに微妙な肘の最適位置を迅速かつ容易に微調整できる肘掛椅子及び肘掛器具を提供することを目的とする。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、座面部と、座面部の背面側に設けられる背もたれ部と、肘をのせる肘掛を有する椅子であって、垂直方向に設けられ、肘掛を垂直方向に移動させる垂直移動部と、垂直方向に直交する水平面を備え、当該水平面に搭載された肘掛を水平方向に移動させる水平移動部と備え、肘掛は、座面部の側面側に設けられ、座面部の中央方向を内側とすると、内側に向けて下がるよう傾斜する傾斜面を有し、水平移動部の水平面と傾斜面とで傾斜角度を形成することを特徴とする。
本発明は、上記椅子において、肘掛における傾斜面の傾斜角度が、20度以上45度以下であることを特徴とする。
本発明は、上記椅子において、肘掛における傾斜面の傾斜角度が、25度以上35度以下であることを特徴とする。
本発明は、上記椅子において、肘掛における傾斜面は、平面又は曲面であることを特徴とする。
本発明は、上記椅子において、垂直移動部は、座面部又は背もたれ部に接続され、肘掛を垂直方向に移動させ、垂直方向の特定位置で肘掛を固定させることを特徴とする。
本発明は、上記椅子において、水平移動部は、垂直移動部に接続されると共に肘掛に接続され、肘掛を水平方向に移動させ、水平方向の特定位置で肘掛を固定させることを特徴とする。
本発明は、肘をのせる肘掛を有する肘掛器具であって、垂直方向に設けられ、肘掛を垂直方向に移動させる垂直移動部と、垂直方向に直交する水平面を備え、当該水平面に搭載された肘掛を水平方向に移動させる水平移動部と備え、肘掛において肘が接触する面を利用者側に下がるよう傾斜させた傾斜面を有し、水平移動部の水平面と傾斜面とで傾斜角度を形成することを特徴とする。
本発明は、上記肘掛器具において、肘掛における肘の接触する面の傾斜角度が、25度以上35度以下であることを特徴とする。
本発明によれば、垂直方向に設けられ、肘掛を垂直方向に移動させる垂直移動部と、垂直方向に直交する水平面を備え、当該水平面に搭載された肘掛を水平方向に移動させる水平移動部と備え、肘掛は、座面部の側面側に設けられ、座面部の中央方向を内側とすると、内側に向けて下がるよう傾斜する傾斜面を有し、水平移動部の水平面と傾斜面とで傾斜角度を形成する肘掛椅子としているので、垂直移動部で垂直方向、水平移動部で水平方向に肘掛を粗調整でき、更に息が苦しくなった時に肘掛の傾斜面を利用して肘の微妙な最適位置を迅速かつ容易に微調整できる効果がある。
本発明によれば、垂直方向に設けられ、肘掛を垂直方向に移動させる垂直移動部と、垂直方向に直交する水平面を備え、当該水平面に搭載された肘掛を水平方向に移動させる水平移動部と備え、肘掛において肘が接触する面を利用者側に下がるよう傾斜させた傾斜面を有し、水平移動部の水平面と傾斜面とで傾斜角度を形成する肘掛器具としているので、垂直移動部で垂直方向、水平移動部で水平方向に肘掛を粗調整でき、更に息が苦しくなった時に肘掛の傾斜面を利用して肘の微妙な最適位置を迅速かつ容易に微調整できる効果がある。
喘息患者用肘掛椅子の全体図である。 喘息患者用肘掛椅子の使用態様を説明する図である。 他の形状の肘掛を付設した椅子の図である。 肘のみを拘束する肘掛を付設した椅子の図である。 左手の肘のみを拘束する肘掛の図である。 第1の肘掛椅子の正面概略図である。 第1の肘掛椅子の側面概略図である。 第2の肘掛椅子の正面概略図である。 第2の肘掛椅子の側面概略図である。 具体的な肘掛椅子の正面図である。 具体的な肘掛椅子の側面図である。 肘掛の正面図である 具体的な肘掛椅子の斜視図である。 ベッド用の肘掛器具の概略図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
[実施の形態における肘掛椅子の概要]
本発明の実施の形態に係る肘掛椅子は、座面部と、座面部の背面側に設けられる背もたれ部と、肘をのせる肘掛と、肘掛を垂直方向に移動させる垂直移動部と、肘掛を水平方向に移動させる水平移動部と備え、肘掛は、座面部の側面側に設けられ、座面部の中央方向を内側とすると、その内側に向けて下がるよう傾斜する傾斜面を有するものであり、垂直移動部で垂直方向、水平移動部で水平方向に肘掛を粗調整でき、更に息が苦しくなった時に肘掛の傾斜面を利用して肘の微妙な最適位置を微調整できるものである。
[実施の形態における肘掛器具の概要]
本発明の実施の形態に係る肘掛器具は、肘をのせる肘掛と、肘掛を垂直方向に移動させる垂直移動部と、肘掛を水平方向に移動させる水平移動部と備え、肘掛において肘が接触する面を利用者側に下がるよう傾斜させたものであり、垂直移動部で垂直方向、水平移動部で水平方向に肘掛を粗調整でき、更に息が苦しくなった時に肘掛の傾斜面を利用して肘の微妙な最適位置を微調整できるものである。
[第1の肘掛椅子:図6,7]
[第1の肘掛椅子の構成]
本発明の実施の形態に係る第1の肘掛椅子(第1の肘掛椅子)について図6、図7を参照しながら説明する。図6は、第1の肘掛椅子の正面概略図であり、図7は、第1の肘掛椅子の側面概略図である。
第1の肘掛椅子は、図6,7に示すように、座面部2と、背もたれ部5と、肘掛33とを有し、背もたれ部5は、背柱3により座面部2に接続されている。
尚、請求項では、背もたれ部5と背柱3を併せて「背もたれ部」と称している。
更に、第1の肘掛椅子は、肘掛33を垂直方向に移動させる垂直移動部31と、肘掛33を水平方向に移動させる水平移動部32とを備え、垂直移動部31は、座面部2に接続されている。
また、肘掛33は、座面部2の側面側に設けられ、座面部2の中央方向を内側とすると、内側に向けて下がる傾斜を備えている。
つまり、肘掛33の内側の端部は、外側の端部に比べて幅が短くなっている。即ち、肘掛33における内側の端部の幅より外側の端部の幅が長くなっており、外側から内側に下がる傾斜面を備えている。
図6では、肘掛33の傾斜面は、平面に描かれているが、平面でなく曲面であってもよい。
尚、肘掛33は、表面が滑りやすいと肘の位置を固定できないし、素材が柔らかすぎるのも肩を持ち上げる効果が薄れて適切ではないため、素材として硬質ゴム等の比較的硬い素材を用いるのが望ましい。肘掛33の傾斜面については、プラスチック等の素材を滑りにくいシート状の素材でカバーしたものであってもよい。
ここで、肘掛33の傾斜面が持つ働きについて説明する。
肘に重みが掛かる中で、肘が傾斜面をすべることで、肘が一定の範囲内に納まることになる。傾斜が肘に方向性を持たせることになるが、傾斜が急だと、肩の筋肉や筋をこわばったまま、固定させてしまう。
肘の位置は、常にある範囲内で、揺らいで動いていることが肩のこわばりを逃がす上で大事な要素となる。人間の腕が胴体部から外側に15度くらい下向きについているので、少なくとも肘掛33の傾斜が20度以上、好ましくは25度以上ないと、肘が外側にはみ出る力を食い止めることができない。
また、傾斜が上限40度くらいになると、傾斜がきついため、肩を拘束してしまい、肩に掛かるこわばりの力を逃がすための肘の運動が制限される。よって、最適な傾斜の角度は、30度近辺であり、幅を持っても、20度近辺から45度近辺、好ましくは25度近辺から35度近辺の角度となる。
以上の範囲で肘掛33に傾斜面を持たせることで、負担が掛かる肩周辺の筋肉のこわばりを逃がす自由な揺らぎ運動をさせることを実現している。
[第1の肘掛椅子の使用方法]
第1の肘掛椅子の使用方法は、呼吸が苦しくなる前に予め利用者が垂直移動部31と水平移動部32を用いて垂直方向と水平方向で調整して利用者の呼吸が楽になる肘の位置を大まかに設定する(粗調整)。
利用者は、呼吸が苦しくなった場合に、肘掛33の傾斜面に沿って肘をスライドさせ、更に最適な肘の位置を微調整する。この傾斜面を利用した微調整における微妙な肘の位置の設定が、呼吸が楽になるポイントを迅速かつ容易に発見できることになる。
[第1の肘掛椅子の効果]
第1の肘掛椅子によれば、垂直移動部31で肘掛33を垂直方向に移動させ、水平移動部32で肘掛33を水平方向に移動させ、肘掛33を任意の位置に調整(粗調整)して設定でき、更に、肘掛33の傾斜面に沿って肘を外側から内側にスライドさせて、つまり肘を内側に閉めるようにし、利用者にとって最適な位置に迅速かつ容易に微調整できる効果がある。
肘掛33が傾斜面でなく平面であると、肘の最適な位置へ微調整する動作がなかなか決まらないが、肘掛33が傾斜面を備えることで、その傾斜面を重力に任せて肘をスライドさせることで、呼吸が苦しくなった場合に、最適位置への微調整が迅速に容易になるものである。
[第2の肘掛椅子:図8,9]
[第2の肘掛椅子の構成]
次に、本発明の実施の形態に係る第2の肘掛椅子(第2の肘掛椅子)について図8、図9を参照しながら説明する。図8は、第2の肘掛椅子の正面概略図であり、図9は、第2の肘掛椅子の側面概略図である。
図8,9に示すように、第2の肘掛椅子が第1の肘掛椅子と相違する点は、垂直移動部が、背柱3に接続する第1の接続部31aと、水平移動部32に接続する第2の接続部31bとから構成されている。
具体的には、背柱3に接続する部分を中心として、第1の接続部31aは回転可能であり、第1の接続部31aにおいて、第2の接続部31bに接続する端部側を押し上げる、又は押し下げることにより、第2の接続部31b、水平移動部32、肘掛33を垂直方向(上方向又は下方向)に移動させるようになっている。
第1の接続部31aにおいて、第2の接続部31bに接続する部分を中心として第2の接続部31bが回転可能であり、第1の接続部31aの端部を押し上げ、又は押し下げた場合に、第2の接続部31bが垂直方向(上方向又は下方向)に向くように調整する。
[第2の肘掛椅子の使用方法]
第2の肘掛椅子の使用方法も、第1の肘掛椅子と同様であり、肘掛33の垂直方向の移動が第1の接続部31aと第2の接続部31bによって為されるものである。
また、第2の肘掛椅子の効果も、第1の肘掛椅子と同様の効果を奏するものである。
[第1,2に肘掛椅子の応用]
尚、第1,2の肘掛椅子には、図6〜9において、座面部2の下方に足部を描いていないが、足部を設けるようにしてもよい。足部を備える肘掛椅子であれば、洋室、事務所での利用も可能となる。
また、肘掛33の形状を三角柱の形状としたが、後述する図14のように、V字形状であってもよいし、V字の開閉角度を調整可能で固定できる構成としてもよい。
更に、肘掛に平板を用い、平板の短辺における側面の一点で回転可能とし、特定の位置で固定できる構成としてもよい。
つまり、肘掛が座面部2の中央方向に向けて下がるような傾斜面を形成するものであればよい。
[第3の肘掛椅子:図1,2]
図1に示す椅子(第3の肘掛椅子)は、座面2の後側には、逆U字状の背柱3がほぼ垂直に取り付けてあり、その背柱3の前側には背もたれ5が配置されている。
尚、背柱3には、肘掛120等が対称形状で左右一対、付設してある。
座面2の後側には、逆U字状の背柱3がほぼ垂直に座面支持体102に装着具101を介してボルトナット101aによって固定されている。また、背柱3の前側には背もたれ5が配置されている。
一対の背柱3に回動軸103aを備えるU字状の上支持体103が回動可能に取り付けられており、その上支持体103における座面側には肘掛120が取り付けられている。尚、肘掛120は、肘を載置する場所が傾斜している。つまり、肘掛120の内側(座面の中央側)は幅(厚み)が小さく、外側は幅が大きくなっており、その幅の相違から傾斜する形状となっている。図1,2(A),2(B)では、その傾斜面が下側に凹んだ曲面となっている。
また、支持体103の下には、上支持体103と平行に、下支持体110が背柱3に設けられた回動軸111で回動可能に取り付けてある。また、下支持体110の他端部には、垂直の連結杆112が回動軸112aを介して回動可能に取り付けてあると共に、上支持体103の他端と、回動軸108aを介して回動可能になっている。
即ち、上支持体193と下支持体110と背柱3及び連結杆112とで平行リンクを形成している。
上支持体103のほぼ中央と座面支持体102との間は、ネジ棒105が高さ調整体107を介して連結されている。
従って、高さ調整体107を回転させることによって、上支持体103は、座面支持体102からの距離を変更して、回動軸103aで揺動する。上支持体103の揺動によって、平行リングを介して、肘掛120は昇降する。
[第3の肘掛椅子の使用方法:図2(A),2(B)]
次に、第3の肘掛椅子の使用方法について、図2(A)(B)を参照しながら説明する。
喘息患者は、先ず、座面2に座り、自然体で、左右の掌を互いに内に向けて(手を垂直状態にして)、斜め形状の肘掛120の平坦部に、前腕を載置する(図2(A))。そして、高さ調節体107を回転させると、前記平行リンクを介して、肘掛120を上昇させる。
このようにして、鎖骨が自然体の位置より上がるように肘を上昇させると肩が上がり、鎖骨関節を働かせることによって、呼吸を増大させて楽な呼吸を確保し、その姿勢を維持するものである(図2(B))。
[第4の肘掛椅子:図3]
次に、別の形状の肘掛を備えた肘掛椅子(第4の肘掛椅子)の構成について図3を用いて説明する。図3は、第4の肘掛椅子の構成を示す斜視図である。
図3に示すように、第4の肘掛椅子は、肘掛140の形状が図1に示した肘掛椅子とは異なっており、肘掛が上下する昇降可能路も異なっている。
つまり、図3に示すように、別の肱掛椅子は、ラチェット機構141を備えており、肘掛140の先端部が昇降して肘掛140全体を傾斜した状態にすることができる上下傾斜角度調整機能を備えている。
また、この肘掛140は、図1に示した形状とは異なり、座面側140aの厚みが座面外側140bより小さく形成されており、座面側140aから座面外側140bに向けて高くなる内側傾斜角度を有する傾斜状に形成されている。
この所定角度の内側傾斜角度を備える肘掛140は、図1に示した形状で平坦部に肘を載置して自然体の肩の位置より身体側に向かって肩を上げた状態にするより、上腕が胴体に接触するような(脇を閉める)姿勢になり、より楽な姿勢を維持でき、楽な呼吸ができるものである。
尚、この肘掛140の内側傾斜角度は、使用者によって異なるが、10〜50度であり、30度程度が好ましい。
[第5の肘掛椅子:図4]
図4は、肘掛を更に別の形状とした第5の肘掛椅子の斜視図である。
図4では、肘掛240は、肘を載置する肘載置部240Aのみが傾斜状であればよいことを意味している。
つまり、図3の肘掛140のように前腕を載置する肘掛全体が傾斜状である必要はなく、肘掛240の形状は、肘を載置する肘載置部240Aにおいて、座面側240aの厚みが座面外側240bの厚みより小さく、座面側240aから座面外側240bに向けて高くなる内側傾斜角度を有するように形成されている。
これにより、前腕が肘掛の外側に脱落するのを防止して、上腕が胴体に接触するような姿勢とし、肩を自然体の状態より高くして呼吸を楽にする。
[肘掛本体:図5]
また、肘掛本体のみの構成としてもよい。図5は、本発明の実施の形態に係る肘掛の構成を示す斜視図である。
図5に示すように、肘掛250は、左前腕を載置する脚付きの肘掛であり、この肘掛250においても、左手の肘を載置する肘載置部250Aのみが、座面側250aの厚みが座面外側250bの厚みより小さく、座面側250aから座面外側250bに向けて高くなる内側傾斜角度を有するように形成されることによって、前腕が肘掛の外側に脱落するのを防止して、上腕が胴体に接触するような姿勢(脇を締める)になり、肩を自然体の状態より高くして呼吸を楽にする。
尚、右手用の肘掛は、図5に示す図と対称に形成する。
以上のように、本願の喘息患者用肘掛は、肘掛本体だけでも、或いは、椅子に付設して構成してもよく、少なくとも肘を載置する箇所が、内側傾斜角度を備えていることによって、肩を自然体の状態より高くすることができ、呼吸を楽にするものである。
すなわち、本願の喘息患者用肘掛は、少なくとも肘を載置する部分において、座面側から座面外側に向けて高くなる内側傾斜角度を有していることが重要であり、必ずしも、肘掛全体が同じ形状である必要はない。
また、肘掛を昇降させる昇降装置を付設する等は、使用者を考慮して選定すればよいし、肘掛の材質は、木材、合成樹脂等であり、木材そのもので形成する他、その木材をクッション材等で覆ったものであってもよい。
[具体的な肘掛椅子:図10〜13]
次に、具体的な肘掛椅子について図10〜13を参照しながら説明する。図10は、具体的な肘掛椅子の正面図であり、図11は、具体的な肘掛椅子の側面図であり、図12は、肘掛の正面図であり、図13は、具体的な肘掛椅子の斜視図である。
具体的な肘掛椅子は、図10〜13に示すように、座面2の下側にU字形状に座面支持体34が形成され、その座面支持体34に垂直方向に取り付けられたU字形状の背柱3が接続され、その背柱3に背もたれ部5が取り付けられている。
背柱3は、座面支持体34に対して後方にやや傾いたものとなっている。
また、背柱3は、座面支持体34と背柱支持部36により連結され、背柱3が後方に倒れるのを防止している。
肘掛33は、利用者側に向けて傾斜する傾斜面を備えており、水平方向に対して傾斜角は、20度以上45度以下、更に好ましくは、25度以上35度であり、図12に示した例では、最良な角度として30度となっている。
そして、傾斜面の傾斜方向の長さ(図12の斜線部分の長さ)は、7cm以上、好ましくは10cm以上ある方が、肘をスライドさせるのに適している。この傾斜方向の長さが短いと、スライドの幅が短くなって使い難くなる。
また、肘掛33の底面には、水平移動部32がハンドルネジ32aによって取り付けられている。
このハンドルネジ32aを緩めると、肘掛33に取り付けられた水平移動部32に水平方向(図10の左右方向)に移動可能となり、ハンドルネジ32aを締めると特定の水平位置に肘掛33を固定することができる。
[具体的な肘掛椅子の垂直移動部]
次に、垂直移動部について説明する。
垂直移動部は、上支持体側面部(第1の接続部)31aと、上支持体背面部31dと、連結部(第2の接続部)31bと、下支持体31cと、ネジ棒35とを備えている。
ネジ棒35を短くするよう調整すると、上支持体側面部31aの連結部31b側の端部が上方向に移動し、下支持体31cも平行して移動する。
また、ネジ棒35を長くするよう調整すると、上支持体側面部31aの連結部31b側の端部が下方向に移動し、下支持体31cも平行して移動する。
このように、連結部31bが垂直方向に移動することにより、水平移動部32と肘掛33も垂直方向に移動し、肘掛33を特定の垂直方向の位置に調整して設定できる。
尚、上支持体側面部31aと下支持体31cが平行状態で連動するため、連結部31bはそのままの状態で垂直方向に移動する。
[具体的な肘掛椅子の効果]
この具体的な肘掛椅子によれば、肘掛を水平方向と垂直方向に調整(粗調整)でき、更に、肘掛33が傾斜面を備えているため、その傾斜面を重力に従ってスライドさせて微妙な肘の最適位置を迅速かつ容易に微調整して設定できる効果がある。
[肘掛器具:図14]
次に、本発明の実施の形態に係る肘掛器具について図14を参照しながら説明する。図14は、ベッド用の肘掛器具の概略図である。
図14に示す肘掛器具は、V字形状の肘掛33と、その肘掛33を水平方向に移動させる水平移動部32と、肘掛33を垂直方向に移動させる垂直移動部31と、垂直移動部31を固定する固定部とを有している。
固定部は、垂直移動部31が接続する中央部30aと、中央部30aからベッド40の下中央に延びる延長部30bとから構成されている。つまり、固定部は、コの字形状となっている。延長部30bによって肘掛器具がベッド40から落ちることがない。
尚、図14では、ベッド40の一部が起き上がる構成となっており、起き上がった部分が背もたれ部41となる。
[肘掛器具の効果]
図14の肘掛器具によれば、肘掛を水平方向と垂直方向に調整(粗調整)でき、更に、肘掛33が傾斜面を備えているため、その傾斜面を重力に従ってスライドさせて微妙な肘の最適位置を迅速かつ容易に微調整して設定できる効果がある。
[肘掛器具の応用例]
図14の肘掛器具では、肘掛形状をV字形状として傾斜面を形成したが、肘掛を平板にし、その平板の短辺における側面の一点で、回転可能であって特定位置で固定できる構成とし、平板を回転させて傾斜面を形成して固定するようにしてもよい。
上記応用例によれば、平板を回転させ、ベッドの中央方向に向けて下がるよう傾斜する傾斜面を形成し、その傾斜角を20度以上45度以下、好ましくは25度以上35度以下に調整すれば、肘の位置の粗調整でき、更に肘の位置の微調整が迅速かつ容易に実現できる効果がある。
本発明は、肘の位置を粗調整でき、更に喘息発作時の苦しいときに微妙な肘の最適位置を迅速かつ容易に微調整できる肘掛椅子及び肘掛器具に好適である。
2...座面、 3...背柱、 5...背もたれ部、 30a...中央部、 30b...延長部、 31...垂直移動部、 31a...第1の接続部、 31b...第2の接続部、 31c...下支持体、 31d...上支持体背面部、 32...水平移動部、 33,120,140,240,250...肘掛、 34...座面支持体、 35...ネジ棒、 36...背柱支持部、 40...ベッド、 41...背もたれ部、 140a,240a,250a...座面側、 140b,240b,250b...座面外側、 240A,250A...肘載置部

Claims (8)

  1. 座面部と、前記座面部の背面側に設けられる背もたれ部と、肘をのせる肘掛を有する椅子であって、
    垂直方向に設けられ、前記肘掛を垂直方向に移動させる垂直移動部と、
    前記垂直方向に直交する水平面を備え、当該水平面に搭載された前記肘掛を水平方向に移動させる水平移動部と備え、
    前記肘掛は、前記座面部の側面側に設けられ、前記座面部の中央方向を内側とすると、前記内側に向けて下がるよう傾斜する傾斜面を有し、前記水平移動部の水平面と前記傾斜面とで傾斜角度を形成することを特徴とする椅子。
  2. 肘掛における傾斜面の傾斜角度が、20度以上45度以下であることを特徴とする請求項1記載の椅子。
  3. 肘掛における傾斜面の傾斜角度が、25度以上35度以下であることを特徴とする請求項1記載の椅子。
  4. 肘掛における傾斜面は、平面又は曲面であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の椅子。
  5. 垂直移動部は、座面部又は背もたれ部に接続され、肘掛を垂直方向に移動させ、前記垂直方向の特定位置で前記肘掛を固定させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の椅子。
  6. 水平移動部は、垂直移動部に接続されると共に肘掛に接続され、肘掛を水平方向に移動させ、前記水平方向の特定位置で前記肘掛を固定させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の椅子。
  7. 肘をのせる肘掛を有する肘掛器具であって、
    垂直方向に設けられ、前記肘掛を垂直方向に移動させる垂直移動部と、
    前記垂直方向に直交する水平面を備え、当該水平面に搭載された前記肘掛を水平方向に移動させる水平移動部と備え、
    前記肘掛において肘が接触する面を利用者側に下がるよう傾斜させた傾斜面を有し、前記水平移動部の水平面と前記傾斜面とで傾斜角度を形成することを特徴とする肘掛器具。
  8. 肘掛における肘の接触する面の傾斜角度が、25度以上35度以下であることを特徴とする請求項7記載の肘掛器具。
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