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JP6100547B2 - ギヤ - Google Patents

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Description

本発明は、プレス加工によって形成されるギヤに関する。
金属製の板材(ワーク)から形成される加工部品が多くの分野で使用されており、その加工方法も様々なものが知られている。部品の外形形状の形成、穴開け、板材からの部品の分離といった工程で用いられる代表的な加工方法として、プレス加工の一種である剪断打ち抜き加工がある。剪断打ち抜き加工は、板材に対してパンチとダイで挟圧して破壊限以上の外力を加え、パンチとダイのエッジ部分により板材を剪断させるものである。この剪断時に、部品の切断面ではダレやバリ(カエリ)が発生する。ダレは、パンチとダイのそれぞれのエッジ部分が板材に対して食い込む際に引っ張り込まれて形成される変形部分であり、ダレによって板材本来の肉厚よりも切断面の肉厚の方が小さくなる。しかし、切断面部分を噛合用の歯部として用いるギヤでは、歯部の薄肉化による噛合不良や強度低下を防ぐことが求められる。切削加工や研磨加工のような機械加工では、プレス加工のようなダレによる肉厚の減少を避けることができるが、製造コストが高くなりがちである。
特開2011-45900号公報
本発明は以上の問題点に鑑みてなされたものであり、プレス加工によって低コストに製造可能で、歯部の噛合精度や強度に優れるギヤを提供することを目的とする。
本発明は、金属板からなる被加工材に対する剪断打ち抜きによって噛合用の歯部の周縁形状が形成されるギヤにおいて、歯部の歯底と歯先の間のギヤ表面上に、被加工材の初期状態よりも肉厚を小さくさせる凹部を有し、凹部から歯先側に該凹部の形成箇所よりも肉厚が大きい肉戻し部を有することを特徴としている。
凹部は、ギヤ表面上に形成されて歯部の歯底側から歯先側に進むにつれて凹部を深くする方向に傾斜する第1の面と、第1の面に連続して形成されて歯部の歯底側から歯先側に進むにつれて凹部を浅くする方向に傾斜する第2の面によって構成される。
本発明によれば、プレス加工によって低コストに製造可能でありながら、歯部の噛合精度や強度に優れるギヤを得ることができる。
本発明を適用したセクターギヤの平面図である。 図1のセクターギヤを形成する剪断打ち抜き加工の工程を示す平面図である。 図2の断面線Aに沿う、第1工程における加工装置と被加工材の一部を示す断面図である。 図2の断面線Bに沿う、第2工程における加工装置と被加工材の一部を示す断面図である。 図2の断面線Cに沿う、第3工程における加工装置と被加工材の一部を示す断面図である。 図1の断面線Dに沿うセクターギヤのギヤ歯の断面図である。
図1に示すセクターギヤ10を加工対象とした実施形態に基づいて本発明を説明する。セクターギヤ10は、円形穴11を中心とする扇状をなすギヤ板部12の外縁部に複数の凹凸からなるギヤ歯13を有し、円形穴11とギヤ板部12の間に長穴14を有する。セクターギヤ10はさらに、円形穴11を中心とする径方向においてギヤ板部12よりも外径方向に突出する腕部15を有し、腕部15の先端付近に円形穴16が形成されている。セクターギヤ10は、自動車のシートの高さ位置を変化させるリフタ機構の構成要素であるが、リフタ機構の詳細は本発明と関係がないため説明を省略する。
セクターギヤ10の製造工程の一部を図2に概念的に示す。セクターギヤ10は、金属製の板材からなる被加工材20に対して、順送プレス装置を用いて剪断打ち抜き加工を行うことにより形成される。順送プレス装置では被加工材20が図2の矢印F方向に順送されて、第1工程S1、第2工程S2、第3工程S3を経てセクターギヤ10が形成される。第1工程S1では、被加工材20に対して、セクターギヤ10におけるギヤ歯13の原型部分となる下穴21が形成される。第2工程S2では、被加工材20の下穴21に対するシェービング加工が行われ、第3工程S3でセクターギヤ10の外形が打ち抜かれる。本実施形態の加工装置では同時に2つのセクターギヤ10が形成されるが、本発明はこれに限られるものではなく、セクターギヤ10を1つずつ形成する場合や、3つ以上のセクターギヤ10を同時に形成する場合にも適用が可能である。以下、図3から図5を参照して各工程の詳細を説明する。以下の説明では、図3から図5における上側を上方、下側を下方と定義する。
図3に示すように、第1工程S1では、下穴用ダイ30、ホルダ31、下穴用パンチ(仮抜きパンチ)32、パンチ受け33を用いて下穴21の打ち抜き(穴あけ)加工が行われる。下穴用ダイ30には、下穴21の形状に対応する断面形状の凹部30aが形成され、下穴用パンチ32の下端部には凹部30aに対応する断面形状の凸部32aが形成されている。ホルダ31には下穴用パンチ32を上下方向にスライド可能に挿入させるガイド穴31aが形成され、パンチ受け33は下穴用ダイ30の凹部30a内に上下方向にスライド可能に支持されている。下穴用ダイ30とホルダ31には互いに対向する挟持面30bと挟持面31bが形成され、下穴用パンチ32とパンチ受け33には互いに対向する挟持面32bと挟持面33aが形成されている。各挟持面30b、31b、32b及び33aはいずれも水平方向の平面である。下穴用ダイ30にはさらに、凹部30aと挟持面30bの境界部分に傾斜面部30cが形成されている。傾斜面部30cは、凹部30aに接近するにつれて徐々に下側に向かう傾斜形状を有している。下穴用パンチ32は、凸部32aの下端における挟持面32bの周縁部分にエッジ部V1を有する。下穴用ダイ30は、凹部30aと傾斜面部30cの境界部分にエッジ部V2を有する。
下穴用ダイ30は下金型としてプレス装置内に固定される。ホルダ31はスプリングなどの付勢部材(不図示)によって下方に付勢されており、挟持面30bと挟持面31bの間に被加工材20を挟んで固定させる。下穴用パンチ32は上金型として、プレス装置内で上下方向に移動可能なスライダ(不図示)に取り付けられ、スライダに伴って上下方向に移動する。パンチ受け33はスプリングなどの付勢部材によって上方に付勢されており、挟持面33aが下側から被加工材20に当接する。
第1工程S1では、下穴用ダイ30の挟持面30b上に支持した被加工材20をホルダ31の挟持面31bで挟んで固定した状態で、下穴用パンチ32が取り付けられたスライダを下方に移動させる。すると、下穴用パンチ32のエッジ部V1と下穴用ダイ30のエッジ部V2によって被加工材20が挟圧され、エッジ部V1が被加工材20の上面側に食い込み、エッジ部V2が被加工材20の下面側に食い込む。この食い込み時に被加工材20の一部が引き込まれて変形し、エッジ部V1が食い込む上面側にダレR1が発生し、エッジ部V2が食い込む下面側にダレR2が発生する。下穴用パンチ32の下降を継続して凸部32a(エッジ部V1)と凹部30a(エッジ部V2)による剪断荷重が増加すると、被加工材20のうちダレR1が形成されるブランク部分20aと、ダレR2が形成される打ち抜き部分20bとの境界部分に剪断面が形成され、クラックが発生する。下穴用パンチ32がさらに下降して、凸部32aがブランク部分20a側のクラックを貫通し、凹部30aが打ち抜き部分20b側のクラックを貫通すると、剪断面に続いて破断面が形成され、打ち抜き部分20bが打ち抜かれてブランク部分20aから分離する。ブランク部分20a側の剪断面と破断面が1次切断面K1として下穴21を形成する。パンチ受け33は、下穴用パンチ32の下降動作に追従して、下穴用パンチ32の挟持面32bとの間に打ち抜き部分20bを挟持しながら下方へ押圧移動される。打ち抜き部分20bを打ち抜いて下穴21の形成が完了したら、プレス装置のスライドを上昇させて下穴用パンチ32を引き上げ、下穴用ダイ30の凹部30a及び被加工材20のブランク部分20a(下穴21)から凸部32aを引き抜く。
以上の第1工程S1では、被加工材20のブランク部分20aにおいて、ダレR1が形成される上面側と反対側の下面側に、下穴用ダイ30における傾斜面部30cの形状に沿う下方への逃し突出部T1が形成される。図3におけるブランク部分20aと打ち抜き部分20bの切断面部分の比較から分かるように、ブランク部分20aでは、逃し突出部T1を形成することによって、ダレR1の形成に伴う圧縮で肉厚が小さくならずに下穴21に臨む縁部まで概ね肉厚が均一に保たれている。つまり、被加工材20のブランク部分20aで下穴21に臨む縁部を、下穴用パンチ32の進行方向に向けて曲げられる曲げ縁部として形成する型構成になっており、この曲げ縁部の形成によって、ブランク部分20aの1次切断面K1(下穴21)における肉厚の減少を防いでいる。逃し突出部T1は、被加工材20にダレR1を発生させる剪断時の挟圧力を用いて、ダレR1の裏面側に突出して薄肉化を防ぐ逃げ形状部として形成されるものであり、剪断打ち抜き加工でダレの反対側に形成される不定形のバリとは異なる。
図4に示すように、第2工程S2では、下ホルダ40、上ホルダ41、切削型42を用いて、下穴21を形成する1次切断面K1に対するシェービング加工(潰し上げ加工)が行われる。下ホルダ40は下穴用ダイ30に似た断面形状を有しており、上下方向に向くガイド穴40aと、上方を向く挟持面40bと、挟持面40bからガイド穴40aに続く境界部分に位置し被加工材20の逃し突出部T1に沿う形状の傾斜面部40cを有している。上ホルダ41は下ホルダ40の挟持面40bに対向する挟持面41aを有する。挟持面40bと挟持面41aは、互いに平行な水平方向の平面である。下ホルダ40の挟持面40bと上ホルダ41の挟持面41aによって被加工材20のブランク部分20aを挟持した状態で、被加工材20の逃し突出部T1が傾斜面部40c上に支持される。
切削型42は下ホルダ40のガイド穴40a内に上下方向にスライド可能に支持されており、切削型42の上端部には下穴21に対応する断面形状の凸部42aが形成され、凸部42aの上端における上端面42bの周縁部分にエッジ部V3を有する。切削型42の凸部42aは、第1工程S1で形成された下穴21よりもわずかに大きい断面形状に設定されており、ガイド穴40a内で切削型42を上方にスライドさせると、エッジ部V3が被加工材20の下面側の下穴21の周縁部分、すなわち曲げ縁部を構成する逃し突出部T1に当接する。
下ホルダ40はプレス装置内に固定され、上ホルダ41はスプリングなどの付勢部材(不図示)によって下方に付勢されており、挟持面40bと挟持面41aの間に被加工材20を挟んで固定させる。切削型42は、プレス装置内で上下方向に移動可能なスライダ(不図示)に取り付けられ、スライダに伴って上下方向に移動する。
第2工程S2では、下ホルダ40と上ホルダ41によって被加工材20のブランク部分20aを挟持した状態で、切削型42が取り付けられたスライダを上方に移動させる。すると、第1工程S1で形成された下穴21の1次切断面K1を切削型42のエッジ部V3が薄く切削し、切削領域の上方に、下穴21の内周側に突出する切削余肉部P1が形成される。また、この切削加工に際して、下穴21周縁の曲げ縁部に対して上方への押し上げ力(切削型42と上ホルダ41の間での押し潰し力)が作用し、被加工材20の上面側では上方へ向けて押圧されることでダレR1の量が小さくなる。一方、被加工材20の下面側では、切削型42のエッジ部V3が食い込んで上方に押し上げる力が作用するが、エッジ部V3が食い込む箇所には下方へ突出する逃し突出部T1が予め形成されているため、切削型42による押し上げ力は逃し突出部T1の下方への突出量を小さくさせる力として作用し、被加工材20の下面側にはダレが生じない。その結果、被加工材20の下穴21に臨む曲げ縁部が、第1工程S1の打ち抜き加工を行う前の初期状態に近い断面形状に復元される。
図4に示すように、凸部42aの上端面42bが上ホルダ41の挟持面41aに当接するよりも手前の半抜き位置で、切削型42の上方への移動が停止される。半抜き位置まで達したら、プレス装置のスライドを下降させて切削型42を引き下げ、凸部42aを下穴21から引き抜く。
図5に示すように、第3工程S3では、外形用ダイ50、ホルダ51、外形用パンチ52、パンチ受け53を用いてセクターギヤ10の外形抜き加工が行われる。外形用ダイ50には、セクターギヤ10の外形形状に対応する断面形状の凹部50aが形成され、外形用パンチ52の下端部には凹部50aに対応する断面形状の凸部52aが形成されている。ホルダ51には外形用パンチ52を上下方向にスライド可能に挿入させるガイド穴51aが形成され、パンチ受け53は凹部50a内に上下方向にスライド可能に支持されている。外形用ダイ50とホルダ51には互いに対向する挟持面50bと挟持面51bが形成され、外形用パンチ52とパンチ受け53には互いに対向する挟持面52bと挟持面53aが形成されている。各挟持面50b、51b、52b及び53aはいずれも水平方向の平面である。外形用パンチ52は、凸部52aの下端における挟持面52bの周縁部分にエッジ部V4を有する。外形用ダイ50は、凹部50aと挟持面50bの境界部分にエッジ部V5を有する。
外形用ダイ50は下金型としてプレス装置内に固定される。ホルダ51はスプリングなどの付勢部材(不図示)によって下方に付勢されており、挟持面50bと挟持面51bの間に被加工材20のブランク部分20aを挟んで固定させる。図5の断面位置では、ブランク部分20aは下穴21の周縁の一部のみが示されているが、実際にはセクターギヤ10として打ち抜かれる打ち抜き部分20c以外の広い領域が外形用ダイ50とホルダ51に挟持される。外形用パンチ52は上金型として、プレス装置で上下方向に移動可能なスライダ(不図示)に取り付けられ、スライダに伴って上下方向に移動する。パンチ受け53はスプリングなどの付勢部材によって上方に付勢されており、挟持面53aが被加工材20に当接する。
第3工程S3では、外形用ダイ50の挟持面50b上に支持した被加工材20をホルダ51の挟持面51bで挟んで固定した状態で、外形用パンチ52が取り付けられたスライダを下方に移動させる。すると、外形用パンチ52のエッジ部V4と外形用ダイ50のエッジ部V5によって被加工材20が挟圧されて剪断荷重が作用し、外形用パンチ52がさらに下降してエッジ部V4がエッジ部V5との対向位置を通過すると、被加工材20において、外形用ダイ50とホルダ51に挟持されたブランク部分20aから、外形用パンチ52とパンチ受け53に挟持された打ち抜き部分20cが2次切断面K2に沿って打ち抜かれて分離する(図5)。この分離された打ち抜き部分20cがセクターギヤ10になる。図5に示すように、第3工程S3では、切削余肉部P1や1次切断面K1を含む下穴21付近の薄肉部分がブランク部分20a側に残り、打ち抜き部分20cの周縁部である2次切断面K2によってギヤ歯13の外形が形成される。第1工程S1における下穴21の形成と異なり、第3工程S3におけるギヤ歯13の形成は、下穴21(1次切断面K1)と2次切断面K2の間の薄肉部分を打ち抜く態様で行われるため、打ち抜き部分20cで2次切断面K2に臨む周縁部分には、第1工程S1でのダレR1のような大きな変形は生じない。
図2に示すように、第1工程S1と第2工程S2で形成される下穴21には、セクターギヤ10におけるギヤ歯13の原型部分が対称の位置関係で2つ分含まれており、第3工程S3では1つの下穴21を挟んで2つのセクターギヤ10が同時に打ち抜き形成される。各セクターギヤ10の外形打ち抜きが完了したら、プレス装置のスライドを上昇させて外形用パンチ52を引き上げ、外形用ダイ50の凹部50a及び被加工材20のブランク部分20aから凸部52aを引き抜く。
各セクターギヤ10における円形穴11、長穴14、円形穴16は、順送プレス装置における所定の工程で形成される。その形成のタイミングは任意に設定可能であり、第3工程S3におけるセクターギヤ10の外形打ち抜きの前に形成してもよいし、外形打ち抜きの後に形成してもよい。
以上の各工程を経て形成されたセクターギヤ10におけるギヤ歯13の断面形状を図6に示す。ギヤ歯13の表面(第1工程S1から第3工程S3における被加工材20の上面側)は、加工前の形状を維持する平面部M1に続いて、歯底側から歯先側に向けて順に(歯底と歯先の定義については図1を参照)、第1の面N1、第2の面N2、第3の面N3を有する。第1の面N1は、ギヤ歯13の歯底側から歯先側に向かうにつれて下側に傾斜する面である。第2の面N2は、第1の面N1に連続して形成され、ギヤ歯13の歯底側から歯先側に向かうにつれて上側に傾斜する面である。第3の面N3は、第2の面N2に連続して形成され、ギヤ歯13の歯底側から歯先側に向かうにつれて下側に傾斜する面である。第1の面N1と第2の面N2によって、平面部M1の形成箇所よりもギヤ歯13を薄肉にさせる凹部G1が形成され、第2の面N2と第3の面N3の間に、平面部M1と略同じ高さ位置の凸部G2が形成される。一方、ギヤ歯13の裏面(第1工程S1から第3工程S3における被加工材20の下面側)は、平面部M1と略平行な平面部M2になっている。
先に説明した第1工程S1で、被加工材20の表面(上面)側にダレR1を形成すると共に裏面(下面)側に逃し突出部T1を形成して、ギヤ歯13の歯先部分の原型になる下穴21の周縁部を下方への曲げ縁部とする。この曲げ縁部におけるダレR1は、図6における第1の面N1から二点鎖線U1にかけての領域として形成される。続く第2工程S2で、図6に二点鎖線U2で示すように曲げ縁部が上方に押し戻されて(潰し上げられて)切削余肉部P1が形成される。この段階で第2の面N2が形成される。第3工程S3での打ち抜き加工によって、第2の面N2よりも歯先側がさらに上方に押し上げられて凸部G2や第3の面N3が形成され、図6に実線で示す断面を有するギヤ歯13となる。完成状態のギヤ歯13は、凸部G2を有することで加工前の被加工材20と同程度の肉厚が歯先部分に確保されており、セクターギヤ10の噛合対象となるギヤに対する噛合率が高く(噛合量が大きく)、強度に優れた構造になっている。また、凸部G2よりも歯底側に凹部G1を有した形状にすることで、プレス加工によってギヤ歯13を形成することが可能となっており、セクターギヤ10の製造コストを抑えることができる。
以上のように、被加工材20に下穴21(1次切断面K1)を形成するときにパンチ32の進行方向に向けて曲げられる曲げ縁部を形成し、次に切削型42による切削加工で被加工材20の曲げ縁部を復元させる方向に押圧し、最後に1次切断面K1に沿う2次切断面K2によって被加工材20から打ち抜き部分20cを打ち抜くことで、被加工材20から形成されるセクターギヤ10の切断面部分の肉厚の減少を軽減できる。加工装置としては、1次切断面K1を形成する際に用いる下穴用ダイ30に傾斜面部30cを形成し、該傾斜面部30cによって形成される逃し突出部T1に対応した形状の傾斜面部40cを下ホルダ40に形成するという簡単な構成で実現可能であり、加工装置のコスト的側面においても優れた効果が得られる。
以上、図示実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は図示した実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない限りにおいて改良や改変が可能である。例えば、本発明は、図示実施形態のセクターギヤ10のようなギヤに好適であるが、セクターギヤ以外の形態のギヤとしても適用することができる。
また、各加工工程における金型の具体的構成を、図示実施形態と異ならせることもできる。例えば、第1工程S1におけるパンチ受け33や第2工程S3におけるパンチ受け53を省略した型構成にすることも可能である。
10 セクターギヤ
11 16 円形穴
12 ギヤ板部
13 ギヤ歯
14 長穴
15 腕部
20 被加工材
20a ブランク部分
20b 打ち抜き部分
21 下穴
30 下穴用ダイ
30a 凹部
30b 挟持面
30c 傾斜面部
31 ホルダ
31a ガイド穴
31b 挟持面
32 下穴用パンチ(仮抜きパンチ)
32a 凸部
32b 挟持面
33 パンチ受け
33a 挟持面
40 下ホルダ
40a ガイド穴
40b 挟持面
40c 傾斜面部
41 上ホルダ
41a 挟持面
42 切削型
42a 凸部
50 ダイ
50a 凹部
50b 挟持面
51 ホルダ
51a ガイド穴
51b 挟持面
52 パンチ
52a 凸部
52b 挟持面
53 パンチ受け
53a 挟持面
G1 凹部
G2 凸部
K1 1次切断面
K2 2次切断面
P1 切削余肉部
S1 第1工程
S2 第2工程
S3 第3工程
T1 逃し突出部
V1 V2 V3 V4 V5 エッジ部

Claims (2)

  1. 金属板からなる被加工材に対する剪断打ち抜きによって噛合用の歯部の周縁形状が形成されるギヤにおいて、
    上記歯部の歯底と歯先の間のギヤ表面上に、上記被加工材の初期状態よりも肉厚を小さくさせる凹部を有すること;及び
    上記凹部から歯先側に該凹部の形成箇所よりも肉厚が大きい肉戻し部を有すること;
    を特徴とするギヤ。
  2. 請求項1記載のギヤにおいて、上記凹部は、
    上記ギヤ表面上に形成され、上記歯部の歯底側から歯先側に進むにつれて上記凹部を深くする方向に傾斜する第1の面と;
    上記第1の面に連続して形成され、上記歯部の歯底側から歯先側に進むにつれて上記凹部を浅くする方向に傾斜する第2の面と;
    によって形成されるギヤ。
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