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JP6060355B2 - カテーテル固定具 - Google Patents

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Description

本発明は、体内に挿入されるチューブ、カニューレ、ドレーン等のカテーテル(以下、単にカテーテルという。)を体表面に固定するためのカテーテル固定具に関する。より詳しくは、少なくともカテーテルの穿刺部を固定するためのカテーテル固定具に関する。
医療分野において、薬剤投与、栄養管理、体液の排出、モニタリング等を目的として、カテーテルを体内に留置することが行われている。この種のカテーテルは、その目的とする処置に応じて、数時間ないし数日間留置されることがある。この際、患者からカテーテルが脱落したり、逆に内部へ過度に挿入されたりしないように、カテーテルを体表面の所定の位置に確実に固定する必要がある。
また、カテーテルの穿刺部は、その周囲の汚染などにより感染源となり易いため、細菌や液体の侵入防止や、穿刺部の定期的な観察が必要となる。そのため、カテーテルの穿刺部の固定においては、菌や液体の侵入を防止でき、穿刺部の観察も容易な、順応性の高い薄いプラスチックフィルムからなるシート状の貼付材が広く使用されている。
例えば、特許文献1には、カニューレを挿入するための凹部を備え、粘着剤層に抗炎症性物質が含有されたカニューレ用粘着性手当用品が開示されている。また、特許文献2には、カテーテルを挿入した血管を観察することが可能な透明材料層で覆われた窓部開口と、カテーテルの挿入によってできた傷から滲み出た血液や体液を吸収可能なパッドと、を備えた血管カテーテル手当用品が開示されている。更に、特許文献3には、カテーテル挿入部位においてカテーテルを受け入れ且つ保持するための少なくとも1つの空所を有し、取り外し可能で、カテーテル挿入部位の近辺に微生物の成長を阻止する領域を形成するために十分な量の抗微生物剤を含んだ弾性パッドを備えたカテーテル挿入部位保護装置が開示されている。
ところで、カテーテルは、その目的とする処置や患者の状態などに応じて、体の様々な部位から挿入され、その種類や形態も様々である。また、用いるカテーテルの種類などによって、体表面に固定する部分に凸凹のある複雑な構造の部品が接続されることもあり、このようなカテーテルを体表面に確実に固定するためにも、カテーテルを固定する貼付材は、適度な柔軟性を有することが好ましい。
しかしながら、柔軟性が高い貼付材は、様々な部位および様々な形態のカテーテルに対応できるという反面、自己支持性が低いという問題がある。特に、実際の現場では、カテーテルの穿刺部を片手で押さえ、片手が不自由な状態で貼付材を取り扱うため、柔軟性が高すぎる貼付材は、使用する際に折り目が付いて皺になったり、粘着剤層同士が自己接着を起こして使用不能になったりする問題がある。さらに、使用中においては、貼付材の周縁部にかかる外部からの摩擦や、体動に伴うカテーテルの引張や位置ズレにより、薄く柔軟な貼付材の周縁部がめくれあがったり、固定しているカテーテル周囲に浮きや隙間ができたりする。
このような貼付材の薄さや柔軟性に起因する貼付材の固定部位からの剥がれや、皮膚との間の浮きや隙間は、外部からの菌侵入の経路となり、カテーテル穿刺部の感染リスクとなる。そのため、貼付材でカテーテルを固定する際には、カテーテル穿刺部近傍での感染有無の観察に加え、貼付材周縁部での浮きや剥がれ等にも十分注意し、菌や汚染物に対する穿刺部への高いバリア性を保持する必要がある。この点、前述した特許文献2の貼付材は、フィルムのような柔軟な透明材料の周囲を不織布等の繊維材料で支持しているため、カテーテルの穿刺部の近傍を観察しながら、貼付材の周縁部の剥がれ等を低減できるものと考えられる。
特表平04−501371号公報 特表平06−504694号公報 特開平09−182801号公報
カテーテルの固定においては、前述のとおり、(i)カテーテル穿刺部の観察性、(ii)菌等の汚染物の侵入を防ぐカテーテル穿刺部のバリア性、が特に重要であるが、さらに(iii)カテーテルのチューブや接続部品による皮膚への圧迫や刺激の軽減、も重要な事項である。カテーテルの皮膚への過度な圧迫は皮膚障害を引き起こす虞があり、また、カテーテル接触による皮膚痒感の発生は掻き毟り動作を誘発し、皮膚損傷、貼付材の剥離等を引き起こすことがあり、カテーテルの抜去や感染のリスクも高まる虞がある。
このような皮膚への圧迫や刺激を防ぐために、貼付材を適宜カットして貼付材の形状や貼り方を変えたり、何枚もの粘着テープ片を重ね貼りしたりする等して、現場で様々な工夫が検討されている。そして、実際の医療現場において、カテーテルの固定方法は、医療従事者それぞれの手技の違いやカテーテルの形態などによって、多種多様となっている。しかしながら、カテーテルは、日々非常に多くの患者・処置がその使用対象となっており、人体への影響も大きな処置となることから、その固定手技はできるだけ標準化することが望ましい。つまり、個々人のカテーテルの固定手技によって、カテーテルの固定力や皮膚への負担等の程度がばらつかず、誰が行なっても一定の水準でカテーテルの固定管理が行えることが望ましい。
そこで、本発明では、カテーテル穿刺部における観察性とバリア性を維持し、皮膚刺激等の負担も軽減でき、多種多様なカテーテル固定に簡便に対応できるカテーテル固定具を提供することを主目的とする。
本願発明者は、前記課題を解決するために、鋭意研究を行った結果、カテーテルの穿刺部を固定する部分と、それ以外の部分の機能および形態が重要であることを突き止め、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明では、まず、上面及び底面を有する基材と、
前記基材の底面の少なくとも一部を被覆する粘着剤層と、
を備えるカテーテル固定具であって、
前記基材は、カテーテル固定時にカテーテルの穿刺部が観察可能な穿刺部固定部と、前記穿刺部固定部の周囲の一部又は全部を囲み前記穿刺部固定部より変形しにくいが伸長性を有する補強部と、を備え、
前記補強部は、前記補強部周縁部の対向する位置に設けられる一対の窪み部と、前記窪み部に隣接する一対の固定片部と、前記一対の固定片部の間において前記補強部周縁部に形成されるカテーテルを沿わすための切欠き部と、を備え、
前記一対の固定片部は、カテーテル固定時には、カテーテルの下面に位置するよう皮膚に貼付可能となるカテーテル固定具を提供する。
本発明に係るカテーテル固定具は、前記補強部を、前記穿刺部固定部に比べて変形しにくいにも関わらず伸長性を有する材料で形成し、また、前記補強部に、前記窪み部、前記固定片部、および前記切欠き部を備えることで、カテーテル固定時において、前記一対の固定片部を、カテーテルの下面に位置するよう皮膚に貼付することを可能とした。即ち、本発明に係るカテーテル固定具の固定片部は、カテーテルの下面で皮膚に貼付することができる程に、自在に貼付部位を変更させることが可能である。
なお、「カテーテルの下面に位置するよう皮膚に貼付可能」とは、前記固定片部の貼付部位の変更可能な程度(形態)を示しており、本発明に係るカテーテル固定具の貼付方法を限定するものではない。言い換えれば、カテーテル固定時において、前記固定片部をカテーテルの下面に位置するよう皮膚に貼付しなくとも、カテーテルの下面に位置するように皮膚に貼付可能であれば、そのカテーテル固定具は、本発明に包含される。
本発明に係るカテーテル固定具の基材を形成する穿刺部固定部と補強部は、別素材で形成することができる。
本発明に係るカテーテル固定具には、基材の底面側に設置され、カテーテルの穿刺部が観察可能な貫通開口を有したパッドを更に備えることもできる。
この際、前記パッドとしては、抗菌性を有するパッドを採用することができる。
本発明に係るカテーテル固定具の穿刺部固定部には、補強部とパッドとで区画され、カテーテルの穿刺部位および/または皮膚が観察可能な観察補助部を更に備えることができる。
本発明に係るカテーテル固定具には、粘着剤層を被覆する剥離シートを更に備えることができる。この剥離シートは、少なくとも前記穿刺部固定部を被覆する第1剥離シートと、少なくとも前記固定片部を被覆する第2剥離シートと、で形成することができる。
ここで、本発明で使用する技術用語について定義付けを行う。
本発明において「カテーテル」とは、針など穿刺部の部品、薬液や排液を運搬するチューブ状の部品、穿刺部の部品とチューブ状の部品とを接続する接続部品などのカテーテル処置に用いるこれらの部品、およびこれらの部品を適宜組み合わせた状態のものを全て包含する概念である。
本発明において「伸長性を有する補強部」とは、補強部を引っ張ったときに、引張方向に変形し引き伸ばされる特性をいい、一度引っ張って伸長した後に、もとの形状に戻ろうとする「伸縮性」の特性をもつものも包含する概念である。なお、引っ張った後に変形せず、補強部を形成する材料が破壊され、補強部が千切れたり、分割したりする場合は、「伸長性を有する」には該当しないものとする。
本発明に係るカテーテル固定具は、カテーテルの穿刺部が観察可能で、さらに柔軟な穿刺部固定部周囲を適度な腰をもつ補強部で支持する構造を有するため、正確な位置への容易な貼付が可能である。また、本発明に係るカテーテル固定具は、固定片部の貼付部位を適宜調節することができるため、カテーテルの接触による皮膚刺激等の負担を軽減し、しかも多種多様なカテーテル固定に簡便に対応できる。
(I)は、本発明に係るカテーテル固定具1の第1実施形態を上面から視た上面視模式平面図であり、(II)は、(I)のA−A’方向から視たA−A’矢視断面模式図である。 本発明に係るカテーテル固定具1の第2実施形態の断面模式図である。 (I)は、本発明に係るカテーテル固定具1の第3実施形態を上面から視た上面視模式平面図であり、(II)は、(I)のA−A’方向から視たA−A’矢視断面模式図である。 本発明に係るカテーテル固定具1の第4実施形態を上面から視た上面視模式平面図である。 本発明に係るカテーテル固定具1の第5実施形態を上面から視た上面視模式平面図である。 本発明に係るカテーテル固定具1の第6実施形態を上面から視た上面視模式平面図である。 (I)は、本発明に係るカテーテル固定具1の第7実施形態を底面から視た底面視模式平面図であり、(II)は、(I)のA−A’方向から視たA−A’矢視断面模式図である。 (I)は、本発明に係るカテーテル固定具1の第8実施形態を底面から視た底面視模式平面図であり、(II)は、本発明に係るカテーテル固定具1の第8実施形態を側面方向から視た側面模式図である。 本発明に係るカテーテル固定具1の使用方法の一例を示す概念図であり、(I)は、本発明に係るカテーテル固定具1を用いてカテーテルCを固定した状態を上面から視た上面視平面模式図であり、(II)は、本発明に係るカテーテル固定具1を用いてカテーテルCを固定した状態を側面から視た側面模式図である。
以下、本発明を実施するための好適な形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
図1(I)は、本発明に係るカテーテル固定具1の第1実施形態を上面から視た上面視模式平面図であり、図1(II)は、(I)のA−A’方向から視たA−A’矢視断面模式図である。本発明に係るカテーテル固定具1は、大別して、基材2と、粘着剤層3と、を備える。そして、基材2は、(1)穿刺部固定部21と、(2)補強部22と、を備える。更に、(2)補強部22は、(a)窪み部221と、(b)固定片部222と、(c)切欠き部223と、を備えることを特徴とする。
また、必要に応じて、(1)穿刺部固定部21には(a)観察補助部212を備えることができ、更に、パッド4、剥離シート5を備えることも可能である。以下、各部について、詳細に説明する。
<基材2>
本発明に係るカテーテル固定具1において、基材2は、穿刺部固定部21と、補強部22と、を備える。
穿刺部固定部21は、カテーテル固定時にカテーテルの穿刺部が観察可能であることを特徴とする。なお、穿刺部固定部21は、その全面において穿刺部を観察できなくてもよい。即ち、例えば、後述するパッド4などにより穿刺部固定部21の一部が覆われた状態であっても、パッド4の形状、配置などにより、観察可能なスペースが確保されていればよい。
補強部22は、穿刺部固定部21の周囲の一部又は全部を囲み、穿刺部固定部21より変形しにくいが伸長性を有することを特徴とする。補強部22は、穿刺部固定部21より単位面積当たりの重量や厚さが大きい素材で形成する等、その素材や形態を穿刺部固定部21のものと変えることで、穿刺部固定部21よりも腰があり変形しにくい特性を有している。補強部22は、そこに荷重をかけて引張ったときに、引張方向に変形し引き伸ばされる伸長性を有する。補強部22の伸長性は、引張する少なくとも任意の1方向に伸長性を有すればよく、引張する任意の複数方向に対して伸長性を有していても良い。
また、補強部22は、貼付時の取扱い性、貼付後の周辺部の浮きや剥離を防ぐために、穿刺部固定部21周囲の少なくとも60%以上を囲むことが好ましく、穿刺部固定部21周囲の全部を囲むことが更に好ましい。
補強部22の具体的な伸長特性は、引張する少なくとも任意の1方向に対して、破断時の伸長率が5〜500%であることが好ましく、10〜200%であることがさらに好ましい。補強部22の破断時の伸長率が5%未満であると、補強部が皮膚の伸展に追従し難くなり貼付中に違和感を生じる恐れがあり、また後述する補強部22の固定片部222をカテーテルや皮膚の所望の位置に動かしたり順応させたりすることが困難となり、無理に固定片部222を動かそうとすると、皮膚やカテーテルに過度なテンションがかかり、皮膚刺激や補強部の剥がれの原因となる。他方、補強部22の伸び率が500%より大きいと、補強部22に皺やよれが発生し易くなり、カテーテル固定具の所望の位置への貼付が困難となり、また、使用中においては、カテーテルの動きや外部からの摩擦等に対して補強部周囲が剥がれ易くなる恐れがある。
本発明における補強部22の破断時の伸長率は次のように求めることができる。カテーテル固定具から採取した略矩形の試験片(例えば10mm×20mm)を用いて、その試験片の破断時の伸びから、以下の数式(1)を用いて伸長率(%)を算出する。測定は、引張試験機(例えば島津製作所製商品名「オートグラフAG−I」)を用いて、引張速度100mm/minの条件で伸長する任意の1方向について測定する。
穿刺部固定部21および補強部22の前記特徴を確保するための具体的な基材2の構成としては、例えば、図1に示す第1実施形態のように、伸長性を有し、かつ、カテーテルの穿刺部が観察可能な視認性を有する合成樹脂フィルム等の透明または半透明の材料2aに、穿刺部固定部21を残し補強部22部分のみに、不織布等の別の素材からなる伸長性を有する材料2bを積層する構成を挙げることができる。
また、例えば、図2に示す第2実施形態のように、穿刺部固定部21および補強部22を、伸長性を有し、かつ、カテーテルの穿刺部が観察可能な視認性を有する合成樹脂フィルム等の透明または半透明の同一の素材で形成し、穿刺部固定部21に比べて補強部22部分を厚く設計した構成であっても、穿刺部固定部21および補強部22の前記特徴を確保することができる。
カテーテルの穿刺部が観察可能な視認性を有する(透明または半透明などの)素材の具体例としては、例えば、ポリウレタン、ポリエーテルポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル系重合体、オレフィン系共重合体などから選ばれる1種または2種以上の素材からなる合成樹脂フィルムなどを用いることができる。これらの素材の中でも特に、ポリウレタン、ポリエーテルポリエステル、ポリアミドなどの水蒸気透過性が良好な素材を選択すれば、不感蒸散などの妨げを軽減することができる。
また、例えば、図1に示す第1実施形態のように、補強部22部分に、穿刺部固定部21を形成する素材とは別の素材からなる伸長性を有する材料2bを積層する場合、材料2bに用いる具体的な素材としては、例えば、不織布、編布、織布などの繊維基材、多数の微小気泡が形成された合成樹脂からなるフォーム基材等を用いることができる。
更に、基材2を合成樹脂からなる繊維基材で構成し、この繊維基材の所定部分を熱により溶融し繊維状からフィルム状として視認可能とすることで、穿刺部固定部21を設けるように構成しても、穿刺部固定部21および補強部22の前記特徴を確保することができる。この場合、繊維状のままの部分が補強部22として機能し、熱により溶融し繊維状からフィルム状になった部分が穿刺部固定部21として機能する。なお、この際、繊維基材に、前記の伸長性を有し、かつ、視認性を有する合成樹脂フィルム等の透明または半透明の素材を積層して積層基材としてもよい。
基材2に繊維基材を用いる場合、その具体的な材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル;ポリウレタン;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン・メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン・メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン・メタクリル酸重合体(EMAA)、エチレン・アクリル酸共重合体(EAA)などのオレフィン系共重合体;ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド;ポリスチレン;シリコーンなどが挙げられる。これらの材料は、単一で使用することもできるし、二種類以上を混合して使用してもよい。この中でも本発明では特に、透湿性、伸縮性を有するポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマーが好ましく、ポリエステルエラストマーがより好ましい。
補強部22は、穿刺部固定部21より単位面積当たりの重量や厚さが大きい素材で形成することにより、穿刺部固定部21よりも腰があり変形しにくい特性を持たせることができる。
穿刺部固定部21を構成する素材の単位面積当たりの重量としては、補強部22のものより小さくし、5〜150g/mであることが好ましく、10〜100g/mであることがより好ましい。
穿刺部固定部21を構成する素材の厚さとしては、補強部22のものより小さくし、5〜150μmの範囲にすることが好ましく、10〜50μmの範囲にすることがより好ましい。
補強部22を構成する素材の単位面積当たりの重量としては、穿刺部固定部21のものより大きくし、10〜300g/mであることが好ましく、20〜200g/mであることがより好ましい。
補強部22を構成する素材の厚さとしては、穿刺部固定部21のものより大きくし、10〜300μmの範囲にすることが好ましく、20〜200μmの範囲にすることがより好ましい。
補強部22および穿刺部固定部21を構成する各素材の単位面積当たりの重量と厚さを、上記数値範囲にすることで、基材の取扱い性が向上し正確な位置への容易な貼付が可能で、さらに、穿刺部近傍の皮膚やカテーテルに対し高い密着性とバリア性を確保でき、補強部周縁部においては皮膚からの浮きや剥がれを抑えることができる。
基材2を積層材料で構成する場合、その積層方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、例えば、熱によるラミネーション、粘着剤や接着剤を用いた積層方法を挙げることができる。
以上説明した基材2には、本発明の効果を損なわない程度において、酸化防止剤、帯電防止剤、無機充填剤、滑剤、顔料、染料、抗菌剤などを添加、処理することも可能である。
以下、基材2を構成する穿刺部固定部21および補強部22の具体的な形状について、それぞれ詳細に説明する。
(1)穿刺部固定部21
穿刺部固定部21の具体的形状は、カテーテル固定時にカテーテルの穿刺部が観察可能な形状であれば特に限定されず、自由な形状に設計することができる。例えば、図1に示す第1実施形態のような形状に限らず、円形、楕円形や、三角形、長方形、菱形などの多角形、これらの形状を適宜組み合わせた形状などに設計することができる。
(a)観察補助部212
穿刺部固定部21には、図3に示す第3実施形態のように、カテーテルの穿刺部位および/または皮膚が観察可能な観察補助部212を備えることができる。前述した通り、穿刺部固定部21は、その全面において穿刺部を観察できなくてもよく、例えば、後述するパッド4などにより穿刺部固定部21の一部が覆われた状態であっても、パッド4の形状、配置などにより、観察可能なスペースが確保されていればよい。言い換えると、穿刺部固定部21の一部において、カテーテルの穿刺部位の観察を行うことができればよい。しかし、実際にカテーテルを留置した患者においては、穿刺部位以外においても、例えば、穿刺部の数ミリ〜数センチ先において炎症反応が見られる場合がある。そこで、穿刺部固定部21には、カテーテルの穿刺部が観察可能なメインの観察部位211に加えて、カテーテルの穿刺部位および/または皮膚が観察可能なメインの観察部位211とは異なる観察補助部212を設けることができる。
観察補助部212は、補強部22と後述するパッド4とで区画される。なお、パッド4は、十分な穿刺部の観察視野を確保できるように、図4に示す第4実施形態のように、穿刺部固定部21と補強部22との境目に配置することも可能である。一方、パッド4は、後述するように、穿刺部からの血液や滲出液を吸収し、穿刺部周囲に抗菌作用をおよぼすために、できるだけ穿刺部近傍に配置されることが好ましい。この点、パッド4を、図3に示す第3実施形態のように、穿刺部固定部21と補強部22との境目から固定片部222方向へずらした位置に配置することにより、パッド4をカテーテル穿刺部により近く配置することができ、また、炎症反応が見られる可能性の高い穿刺部の数ミリ〜数センチ先に観察補助部212が区画され、炎症反応の十分な観察視野を確保することができる。
なお、穿刺部固定部21の観察補助部212およびメインの観察部位211は、カテーテルの穿刺部位および/または皮膚が観察可能であればよく、本発明に係るカテーテル固定具1の貼付位置を限定するものではない。即ち、カテーテル固定具1の貼付位置や貼付方法によっては、穿刺部固定部21の観察補助部212およびメインの観察部位211においてカテーテルの穿刺部位および/または皮膚が観察できなかったとしても、貼付位置や貼付方法を変更することによって、カテーテルの穿刺部位および/または皮膚が観察できるカテーテル固定具1であれば、本発明に包含される。
(2)補強部22
補強部22は、(a)窪み部221と、(b)固定片部222と、(c)切欠き部223と、を備えることを特徴とする。
(a)窪み部221
窪み部221は、補強部周縁部の対向する位置に一対で設けられる。本発明に係るカテーテル固定具1には、この窪み部221と、後述する切欠き部223と、が備えられていることにより、後述する固定片部222について目的に応じた様々な貼付方法を行った場合にも、皺や剥がれが発生し難くなり、固定片部222の貼付部位を自在に変更可能とする。
窪み部221の具体的な形状は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、後述する固定片部222の可動域の設定などに応じて、自由に設計することができる。本発明では特に、カテーテル固定具1の横幅L1と、それぞれの窪み部221の深さL2との比率(L2/L1)が、L2/L1=1/3〜1/20となることが好ましく、この範囲とすることで、貼付時に皮膚やカテーテルへの順応性と固定片部222の適度な可動域が確保できる。
(b)固定片部222
固定片部222は、補強部22の前記窪み部221に隣接して一対で設けられる。本発明に係るカテーテル固定具1では、この固定片部222の貼付部位を自在に変更することができるため、多種多様なカテーテル固定方法に対応することを可能としている。
固定片部222の具体的な形状は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、固定片部222を貼付する部位、目的の貼付方法などに応じて、自由に設計することができる。
(c)切欠き部223
切欠き部223は、一対の固定片部222の間において補強部周縁部に形成される。本発明に係るカテーテル固定具1には、この切欠き部223と、前記の窪み部221と、が備えられていることにより、固定片部222について目的に応じた様々な貼付方法を行った場合にも、皺や剥がれが発生し難くなり、固定片部222の貼付部位を自在に変更可能とする。
切欠き部223の具体的な形状は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、固定片部222の可動域の設定などに応じて、自由に設計することができる。本発明では特に、カテーテル固定具1の横幅L1に対して、切欠き部223の切欠きの深さL3との比率(L3/L1)が、L3/L1=1/0.5〜1/5となることが好ましく、この範囲とすることで、貼付時に皮膚やカテーテルへの順応性と固定片部222の適度な可動域が確保できる。
<粘着剤層3>
本発明に係るカテーテル固定具1において、粘着剤層3は、基材2の底面の少なくとも一部を被覆する。粘着剤層3は、基材2の底面全てを被覆してもよいが、例えば、補強部22の底面のみを被覆したり、後述するパッド4を設置する場合にはパッド4が設置されていない底面のみを被覆したり、さらには、ドット状、格子状、波状等の所定のパターン模様で被覆したりすることも可能である。
本発明に係るカテーテル固定具1において、粘着剤層3に用いることができる粘着剤の種類は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、カテーテル固定具に用いることが可能な粘着剤を1種または2種以上自由に選択して用いることができる。具体的には、例えば、シリコーン系、アクリル系、ゴム系、ウレタン系などの粘着剤が挙げられる。この中でも本発明では特に、耐熱性の高いシリコーン系、アクリル系が好ましく、特にシリコーン系が好ましい。また、これらの粘着剤に、親水性物質を加えた、所謂ハイドロコロイド粘着剤を用いることも可能である。本発明に係るカテーテル固定具1の粘着剤層3に、ハイドロコロイド粘着剤を用いれば、汗や創傷からの滲出液を吸収することができ、蒸れによるカブレや掻痒感を軽減することができる。また、粘着剤層3には、保湿剤等の生理活性剤、抗菌剤、紫外線カット剤、無機充填剤などを適宜添加してもよい。
また、本発明に係るカテーテル固定具1において、使用される粘着剤は、視認性があることが好ましく、透明又は半透明であることが好ましい。具体的には、光透過率(波長550nm)が10%以上あることが好ましく、15%以上あることがさらに好ましい。
本発明に係るカテーテル固定具1において、粘着剤層3の厚さは、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、10〜500μmであることが好ましく、10〜200μmであることがより好ましい。粘着剤の塗工重量で表すと、10〜500g/mの範囲が好ましく、20〜150g/mの範囲がより好ましい。粘着剤層3の厚さがこの範囲内にあることにより、貼付時に適度な粘着力を示し、体表面などに対する密着性及び追従性にも優れ、良好な透湿度を得ることができる。
<パッド4>
本発明に係るカテーテル固定具1には、図3に示す第3実施形態および図4に示す第4実施形態のように、パッド4を備えることができる。本発明において、パッド4は必須の部材ではないが、カテーテルの穿刺によってできた傷から滲み出た血液や体液を吸収したり、穿刺部からの感染などを防止したりするために、パッド4を備えることが可能である。
パッド4は、少なくとも基材2の底面側に設置する。即ち、基材2の底面側であれば、粘着剤層3の下側に設置しても、基材2と粘着剤層3の間に設置してもよい。あるいは、基材2とパッド4を、例えば、熱によるラミネーションなどの接着剤を用いない方法で積層させ、基材2のパッド4が設置されていない底面にのみ粘着剤層3を設けた構造としてもよい。
本発明で使用するパッド4は、円形、楕円形、多角形等(三角形、四角形、五角形、六角形、星型等)のいずれの形状でも良いが、これらの形状にカテーテルの穿刺部が観察可能な貫通開口41を設けた略環状のものが好ましい。略環状のパッドとしては、アルファベットのCの字、Uの字のような環状の一部が開いた形状のものや、パッドの一部にスリットを入れて環が開くようにしたものであってもよい。また、例えば、図3に示す第3実施形態および図4に示す第4実施形態のようなU字形、図5に示す第5実施形態のような楕円形、あるいは、図示しないが、コの字形、その他、内部をくり抜いた三角形、四角形などの多角形、円形など、自由な形状に設計することができる。
前述の通り、パッド4は、カテーテルの穿刺によってできた傷から滲み出た血液や体液の吸収や、穿刺部からの感染などの防止のために設置する。そのため、パッド4は、図3〜図5に記載の第3〜5実施形態のように、穿刺部を囲むように配置することが好ましく、図3に示す第3実施形態および図5に示す第5実施形態のように、穿刺部固定部21と補強部22との境目から固定片部222方向へずらした位置に配置することがより好ましい。パッド4を図3に示す第3実施形態および図5に示す第5実施形態のように配置することで、カテーテル穿刺部により近く配置されることになるため、血液や体液の吸収作用や、穿刺部からの感染などの防止作用をより高めることができる。また、前述の通り、炎症反応が見られる可能性の高い穿刺部の数ミリ〜数センチ先に観察補助部212を設けることができる。
また、補強部22の切欠き部223と穿刺部固定部21の間に位置する部分(図3符号224)には、パッド4を配置させないことが好ましい。例えば、本発明に係るカテーテル固定具1では、図5に示す第5実施形態のように楕円形のパッド4を用いたり、図6に示す第6実施形態のようにU字形のパッド4を切欠き部223とは逆方向に開口させた状態で設置したりして、補強部22の切欠き部223と穿刺部固定部21の間に位置する部分(図3符号224)にパッド4を配置することも可能である。しかし、補強部22の切欠き部223と穿刺部固定部21の間に位置する部分(図3符号224)は、後述するように、カテーテル固定時においてカテーテルの接続部C3を固定するために用いる可能性が高く、この部分にパッド4が配置されていると、パッドの厚さ、嵩高さにより接続部C3とこの補強部22との密着性が損なわれ、この部分(図3符号224)に浮きや隙間ができ細菌等の汚染物質の侵入経路が発生する恐れがある。そこで、例えば、図3に示す第3実施形態や図4に示す第4実施形態のように、U字形のパッド4を切欠き部223方向に開口させた状態で設置するなどにより、補強部22の切欠き部223と穿刺部固定部21の間に位置する部分(図3符号224)には、パッド4を配置させないことが好ましい。
本発明に係るカテーテル固定具1に用いることができるパッド4は、編布、織布、不織布などの繊維材料、フォーム材料などで形成することができる。
また、本発明に係るカテーテル固定具1に用いることができるパッド4は、滲出液などの汚染を防ぐために、3〜25g/gの吸水量を有することが好ましく、また、カテーテルや基材2との順応性を得るためには、厚さが0.1〜3mmの範囲であることが好ましい。
加えて、本発明に係るカテーテル固定具1に用いることができるパッド4は、皮膚伸縮時のカテーテルや体表面への順応性を高めるために、パッド4の縦方向又は横方向において5N荷重時に15〜85%の伸長率を有することが好ましい。
本発明に係るカテーテル固定具1に用いることができるパッド4は、菌の増殖を抑制するために、抗菌性を有することが好ましい。パッド4に抗菌性を付与する方法としては、パッド4を抗菌剤などで抗菌処理する方法などが挙げられる。抗菌剤としては、亜鉛、銀、銅などの抗菌性金属化合物、第4級アンモニウム化合物、ヨウ素化合物、グルコン酸クロルヘキシジンなどの公知の物質を使用することができる。
パッド4の具体的な抗菌処理の方法としては、繊維などに抗菌剤を吸着、練り込み、化学結合させる処理などを利用することができるが、アニオン性官能基を有する繊維において、そのアニオン性官能基の少なくとも一部に抗菌性金属塩を形成させる処理をしたものでパッド4を形成することが好ましい。パッド4を形成する繊維のアニオン性官能基に抗菌性金属塩及び/又は第4級アンモニウム塩を形成させることで、これらの抗菌剤をパッド4の繊維表面に均一に存在させることができる。従って、抗菌剤が少量であっても、十分な抗菌作用が奏されると共に、抗菌剤がアニオン性官能基を介して繊維に化学結合しているので抗菌持続性があり、無駄になる抗菌剤が少ないので経済的にも有利である。また、抗菌剤を繊維に練り込んだり、バインダーにより抗菌剤を繊維に付着させたりする場合に比べ、繊維が本来有する吸水性、肌触り、風合い等の特性が損なわれることがない。
アニオン性官能基を有する繊維としては、カルボキシアルキル化セルロース繊維、ポリアミド繊維、毛(羊毛、獣毛等)、絹などのカルボキシ基を有する繊維が好ましく、カルボキシメチル化セルロース繊維が特に好ましい。カルボキシアルキル化セルロース繊維の出発材料となるセルロース繊維としては、上述のセルロース系繊維を利用することができる。
抗菌性金属塩としては、亜鉛塩、銀塩、銅塩とすることが好ましく、白色のパッド4を変色させることがない亜鉛塩とすることが特に好ましい。第4級アンモニウム塩としては、セチルピリジニウム塩、ベンザルコニウム塩、ベンゼトニウム塩とすることが好ましい。本発明で用いるパッド4としては、カルボキシメチル化セルロース繊維のカルボキシ基に抗菌性金属として亜鉛塩又は銀塩を形成したものであることが特に好ましい。
<剥離シート5>
本発明に係るカテーテル固定具1には、粘着剤層3を被覆する剥離シート5を備えることができる。本発明に係るカテーテル固定具1に剥離シート5を備える場合、剥離シート5の形態は特に限定されず、自由に設計することができる。例えば、カテーテル固定具1の粘着剤層3を全体的に一枚の剥離シート5で被覆することもできるが、本発明では特に、図7に示す第7実施形態のように、少なくとも穿刺部固定部21を被覆する第1剥離シート51と、少なくとも固定片部222を被覆する第2剥離シート52と、を含む剥離シート5で粘着剤層3を被覆することが好ましい。剥離シート5を第1剥離シート51と第2剥離シート52に分けることにより、例えば、先に第1剥離シート51のみを剥離して、穿刺部固定部21を用いてカテーテルの穿刺部を固定し、その後、第2剥離シート52を剥離して、固定片部222を用いてカテーテルの接続部やチューブなどを固定することができる。このように、剥離シート5を2以上に分けて剥離できるように設計することで、カテーテル固定具1を貼付する際に折り目が付いて皺になったり、粘着剤層3同士が自己接着を起こして使用不能になったりすることを防止することができる。
図8(I)は、本発明に係るカテーテル固定具1の第8実施形態を底面から視た底面視模式平面図であり、図8(II)は、本発明に係るカテーテル固定具1の第8実施形態を側面方向から視た側面模式図である。第8実施形態に用いる剥離シート5は、穿刺部固定部21を被覆する部分51aと剥離を補助するための把持部51bとからなる第1剥離シート51と、固定片部222を被覆する部分52aと剥離を補助するための把持部52bとからなる第2剥離シート52と、から形成されている。第8実施形態のように、各剥離シート51および52に、それぞれ把持部51bおよび52bを設けることで、カテーテル固定具1の貼付時の操作性をより向上させることができる。また、把持部51bおよび52bを設けることで、カテーテル固定具1の貼付を、粘着剤層3に全く触れずに行うことが可能となるため、例えば、医療従事者がグローブをはめたままの作業も可能である。
各は剥離シート51および52に、把持部51bおよび52bを設ける場合、その位置は特に限定されないが、第8実施形態のように、第1剥離シート51の把持部51bは第2剥離シート52側に、第2剥離シート52の把持部52bは第1剥離シート51側に、それぞれ設けることが好ましい。第8実施形態のような位置に、把持部51bおよび52bを設けることで、カテーテル固定具1を貼付する際に折り目が付いて皺になったり、粘着剤層3同士が自己接着を起こして使用不能になったりすることをより確実に防止することができる。
<使用方法について>
図9は、本発明に係るカテーテル固定具1の使用方法の一例を示す概念図であり、図9(I)は、本発明に係るカテーテル固定具1を用いてカテーテルCを固定した状態を上面から視た上面視平面模式図であり、図9(II)は、本発明に係るカテーテル固定具1を用いてカテーテルCを固定した状態を側面から視た側面模式図である。なお、本発明に係るカテーテル固定具1は、その形態に特徴があって、その使用方法は、図9に示す方法に限定されるものではない。
以下、前記図8および図9を用いて本発明に係るカテーテル固定具1の使用方法の一例を説明する。
まず、第1剥離シート51を剥がし、カテーテルの穿刺部が穿刺部固定部21およびパッド4の貫通開口41から観察できるように、穿刺部固定部21およびその周りの補強部22でカテーテルの穿刺部C1を固定する。次に、第2剥離シート52を剥がしながら、一対の固定片部222aおよび222bを、カテーテルCのチューブC2および接続部C3の下面において、重ね合わせるように皮膚に固定する。この際、補強部22の切欠き部223と穿刺部固定部21の間に位置する部分224が、カテーテルCの接続部C3を包み込んだ状態で、カテーテルCの接続部C3は、皮膚から浮いた状態で固定される。このようにカテーテルCの接続部C3が補強部22の切欠き部223と穿刺部固定部21の間に位置する部分224で包み込まれた状態で固定されることにより、従来の上部からテープなどで固定する方法に比べ、長期に安定的に固定することが可能である。また、カテーテルCの接続部C3は、皮膚から浮いた状態で固定されるため、接続部Cによる皮膚への圧迫や刺激を軽減させることができる。
図9に示すような固定方法を行うことができるのは、本発明に係るカテーテル固定具1の補強部22が伸長性を有しており、且つ、本発明に係るカテーテル固定具1が、固定片部222の貼付位置を、自在に変更できる形態(特に、窪み部221、切欠き部223)を呈しているからである。
なお、固定片部222の貼付位置は、図9に示す位置に限らず、例えば、図示しないが、カテーテルCの接続部C3および/またはチューブC2に巻き付けることでクッション性を高め、その上から、他の医療用テープなどを用いて接続部C3および/またはチューブC2を固定することも可能である。
本発明に係るカテーテル固定具は、カテーテルの穿刺部が観察可能であるにも関わらず全体的に適度な強度を有するため、正確な位置への容易な貼付が可能であり、且つ、固定片部の貼付部位を自在に変更することができるため、多種多様なカテーテル固定方法に対応することが可能である。より具体的には、医療従事者それぞれの手技の違いやカテーテルの形態の違い、カテーテル留置の部位やその期間などに応じた様々な固定方法に対応することが可能である。
また、本発明に係るカテーテル固定具の使用方法によっては、従来のテープなどで固定する方法に比べ、長期に安定的に固定することが可能である。また、カテーテルの接続部やチューブによる皮膚への圧迫や刺激を軽減させ、カテーテル留置による患者の負担を軽減することも可能である。
1 カテーテル固定具
2 基材
3 粘着剤層
21 穿刺部固定部
212 観察補助部
22 補強部
221 窪み部
222 固定片部
223 切欠き部
4 パッド
41 貫通開口
5 剥離シート
51 第1剥離シート
52 第2剥離シート
C カテーテル
C1 穿刺部
C2 チューブ
C3 接続部

Claims (8)

  1. 上面及び底面を有する基材と、
    前記基材の底面の少なくとも一部を被覆する粘着剤層と、
    を備えるカテーテル固定具であって、
    前記基材は、カテーテル固定時にカテーテルの穿刺部が観察可能な穿刺部固定部と、前記穿刺部固定部の周囲の一部又は全部を囲み前記穿刺部固定部より変形しにくいが伸長性を有する補強部と、を備え、
    前記補強部は、前記補強部周縁部の対向する位置に設けられる一対の窪み部と、前記窪み部に隣接する一対の固定片部と、前記一対の固定片部の間において前記補強部周縁部に形成され、前記一対の固定片部同士を離間させた切欠き部と、を備え、
    前記一対の固定片部は、カテーテル固定時に、カテーテルの下面で重ね合わされて皮膚に貼付可能カテーテル固定具。
  2. 前記基材における穿刺部固定部と補強部とが、別素材で形成され
    前記基材の底面側に設置され、カテーテルの穿刺部が観察可能な貫通開口を有し、抗菌性を有するパッドが備えられた請求項1に記載のカテーテル固定具。
  3. 前記一対の窪み部が対向する方向の前記カテーテル固定具の横幅に対する前記一対の窪み部のそれぞれの深さの比率が、1/3〜1/20である請求項1または2に記載のカテーテル固定具。
  4. 前記一対の窪み部が対向する方向の前記カテーテル固定具の横幅に対する前記切欠き部の深さの比率が、1/0.5〜1/5である請求項1から3のいずれか一項に記載のカテーテル固定具。
  5. 前記一対の窪み部の平面形状が、それぞれ山型形状に形成された請求項1から4のいずれか一項に記載のカテーテル固定具。
  6. 前記切欠き部の平面形状が、前記補強部の中央部から周縁部へ向かって広がった形状に形成された請求項1から5のいずれか一項に記載のカテーテル固定具。
  7. 前記穿刺部固定部には、前記補強部と前記パッドとで区画され、カテーテルの穿刺部位および/または皮膚が観察可能な観察補助部が備えられた請求項に記載のカテーテル固定具。
  8. 前記粘着剤層を被覆する剥離シートが備えられ、
    前記剥離シートは、少なくとも前記穿刺部固定部を被覆する第1剥離シートと、少なくとも前記固定片部を被覆する第2剥離シートと、を含む請求項1からのいずれか一項に記載のカテーテル固定具。
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