JP5938011B2 - 光通信システム及び衝突検出方法 - Google Patents
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Description
また、EPONのうち、伝送速度が1GbpsであるGE−PON(Gigabit Ethernet PON)は、高速かつ安価なFTTH(Fiber To The Home:光ファイバーを伝送路として加入者宅へ直接引き込む、アクセス系光通信の網構成方式)サービスを提供することができる。このため、GE−PONは、特に国内では広く用いられている。最近では、伝送速度を10Gbpsに高速化した10G−EPONの標準仕様が検討されている。
一般に、PONにおいては、OLTからONUへの通信の方向を下り方向と呼び、ONUからOLTへの通信の方向を上り方向と呼ぶ。
リードソロモン(255,223)は、223Byteの送信信号に対し32Byteの誤り訂正用パリティ信号を多重させ、ノイズ等による元信号の消失をパリティ信号により復元する誤り訂正符号である。送信信号は255ByteのFEC信号ブロック単位(以下、FECコードワードという)で送信される。
1G−EPONでは、FECはオプション項目とされ、必要に応じて実装される。1G−EPONにおいてFECが用いられる場合には、例えばリードソロモン(255,239)が用いられる。
ここで、PONにおけるONUごとの帯域は、例えばOLTが各ONUに対して送信許可量を算出し、その送信時間帯を排他的に確保することにより、割り当てることができる。ONUはOLTによって割り当てられた時間帯にのみ上りデータを送信する。このため、割り当てられた時間帯を待つための待ち時間は伝送遅延時間に加算される。
Discovery Processingにおいて、先ず、OLTは、Discovery Information(問い合わせ)を格納したGATEフレーム(以下、Discovery GATE)を各ONUに対して送信して、送信タイミングを通知する(ステップS1)。
GATEフレームには、図17に示すようにパラメータが含まれるが、これらのパラメータは、公知のパラメータであるため、ここでは詳細な説明を省略する。
GATEフレームは、Messages sent on broadcast cannelを用いて送信される。
REGISTERフレームは、Messages sent on broadcast cannelを用いて送信される。
上記ステップS1〜S5の各処理により、P2MPディスカバリ処理が実現されている。このGATEフレームと、REGISTER_ACKは、Messages sent on unicast cannelsを用いて送信される。
この場合、衝突したREGISTER_REQフレームの送信元のONUは、次回のP2MPディスカバリ処理により再度登録処理を行う必要がある。
特に、ランダム待ち時間TRが短い場合や、リンクを確立すべきONU数が多い場合には衝突が発生する可能性が高くなり、P2MPディスカバリ処理が完了してONUが通信を開始できるまでに長い時間を要する場合がある。
EPONにおいてP2MPディスカバリ処理が実行される間隔は、0.1〜1.5secほどと長い。このために、P2MPディスカバリ処理について1度のリトライが生じるだけでも遅延への影響度は大きい。さらに、システム起動時などのように多数のONUと同時にP2MPディスカバリ処理を実行する場合には、REGISTER_REQフレームの信号の衝突の可能性が増大する。このような状態では、2回以上のリトライとなる場合もあり遅延がさらに拡大する。
このような衝突の発生による通信遅延を抑制するには、例えば、信号の衝突を検出して検出結果に応じて復元などの処理を行うことが有効であるが、この際に衝突検出の精度が低いと復元率なども低下することなる。
図1は本実施形態における光通信システムの構成例を示している。同図に示す光通信システムは、10G−EPONに対応する。
同図に示す光通信システムは、1つのOLT(Optical Line Terminal:局側光回線終端装置)と複数のONU(Optical Network Unit:加入者側光回線終端装置)200−1〜200−Nとが光通信路500を介して接続される。
なお、以降の説明において、ONU200−1〜200−Nについて特に区別しない場合には、ONU200と記載する。
OLT100は、例えば上位ネットワーク300と光通信路500との間の通信において、電気信号と光信号との間での信号変換を行ったり、信号の多重化などを行ったりする。
このために、OLT100と未登録のONU200との間では、図17に示した手順によるP2MPディスカバリ処理を実行する。
標準の手順に従った場合、未登録のONU200はDiscovery GATEフレームの受信に応答して、Discovery GATEフレームにより指定されたランダム待ち時間TR内にREGISTER_REQフレームを送信する。ONU200の通信距離を、許容範囲における最長の通信距離とすると、REGISTER_REQフレームが到着する可能性のある時間TD0が図2に示すDiscovery Windowとなる。
OLT100との通信距離が最長距離よりも短いONU200は、その通信距離に応じた時間TAだけランダム時間の開始を遅らせることで、Discovery Windowを同図において短縮DW(Discovery Window)として示す時間TD1に短縮することができる。短縮DWとしての時間TD1は、ランダム待ち時間TRに距離の誤差を許容するためのマージンを加えた値となる。
本実施形態においては、標準に従ったDiscovery Windowを使用したREGISTER_REQフレームの送受信と、短縮DWを使用したREGISTER_REQフレームの送受信のいずれが適用されてもよい。
しかし、図2に示すように、複数のONU200が送信したREGISTER_REQフレームの受信時間が重複して、REGISTER_REQフレームの衝突が発生する場合がある。同図では、2つのREGISTER_REQフレームが衝突している例が示されている。
復元が成功すれば、OLT100は復元されたREGISTER_REQフレームを利用して以降の登録のための処理を実行できるために、P2MPディスカバリ処理のリトライが不要となる。これにより、通信時間の遅延が抑制され、例えば光通信システムにおける通信性能が向上する。
そのうえで、本実施形態においては、以降説明するように衝突検出を行う。本実施形態の衝突検出では、単に衝突の有無を検出するのにとどまらず、REGISTER_REQフレームにおける衝突部分と非衝突部分とを検出する。この結果、本実施形態においては、高い精度で衝突検出を行える。また、本実施形態では、衝突部分と非衝突部分との検出結果を利用してREGISTER_REQフレームを復元する。これにより、例えばFECによる誤り訂正のみにより復元する場合と比較して高い復元率を得ることができる。
同図に示すREGISTER_REQフレームは、64Byteであり、6ByteのDA(Destination Address)フィールド、6ByteのSA(Source Address)フィールド、2ByteのTypeフィールド、2ByteのOpcodeフィールド、4ByteのTime stampフィールド、40ByteのDate/Reserved/PADフィールド、4ByteのFCS(Frame Check Sequence)フィールドを含む。
Opcodeフィールドは、当該フレームがREGISTER_REQフレームであることを示す「00−04」を格納する。
DAフィールドは、宛先であるOLT100のMACアドレスを格納する。
SAフィールドは、送信元であるONU200のMACアドレスを格納する。
「Time stamp」フィールドは、当該REGISTER_REQフレームの送信時刻を格納する。
FCSフィールドは、FC方式に対応する誤り検出符号を格納する。
同図に示すFECコードワードは、全体で255Byteである。FECコードワードにおいて、先頭にはFECに対応した32Byteによる誤り訂正用のパリティ信号が配置され、続けて、64ByteのREGISTER_REQフレーム(図3参照)が格納される。この場合、REGISTER_REQフレームが64Byteであるために、以降の159Byteが空きとなるので、159Byteの領域は、例えばダミーパターン信号のパディングが行われる。
なお、FECコードワードは「データブロック」とも呼ばれる。以降において、図4のようにREGISTER_REQフレームを格納するFECコードワードについては、REGISTER_REQブロックともいう。
同図に示すOLT100は、通信部101、問い合わせ送信部102、登録要求受信部103、衝突検出部104、復元部105及び登録要求応答処理部106を備える。
通信部101は、光通信路経由でONU200と通信を実行する。
そのうえで、第1実施形態における衝突検出部104は、REGISTER_REQブロックのサイズに基づいて決まるREGISTER_REQブロックの信号継続時間と、複数のREGISTER_REQブロックが受信されたときの受信継続時間とに基づいて、衝突部分と非衝突部分とを検出する。
例えば、復元部105は、衝突部分を含むREGISTER_REQブロックについて、衝突検出部104により検出された衝突部分の信号区間をランダム信号で置き換え、このランダム信号で置き換えられた衝突部分と非衝突部分とを結合させて復元対象ブロックを生成する。さらに、復元部105は、復元対象ブロックについて誤り訂正を行ってペイロードを推定し、推定したペイロードについて誤り訂正符号化を行って送信レプリカ信号を生成する。送信レプリカ信号にはREGISTER_REQブロックとして衝突部分が復元された部分を含む。そこで、復元部105は、受信したREGISTER_REQブロックにおける非衝突部分と、送信レプリカ信号における衝突部分が復元された部分とを結合する。これにより、復元されたREGISTER_REQブロックが得られる。
通信部201は、光通信路経由でOLT100と通信を実行する。
登録要求送信部202は、登録要求を送信する。つまり、登録要求送信部202は、OLT100が未登録のONUを問い合わせるために送信したDiscovery GATEの受信に応答して、REGISTER_REQブロックをOLT100に対して送信する。
リンク識別子取得部203によりLLIDが取得されることで、OLT100とONU200とでLLIDが共有され、以降においてリンクを確立させることができる。
同図においては、Discovery Windowの期間における2つのREGISTER_REQブロックR1、R2の受信タイミングが示されている。同図では、REGISTER_REQブロックR1の終端側の部分と、REGISTER_REQブロックR2の先頭側の部分とが衝突している状態が示されている。
ここで、REGISTER_REQブロックは、図4に示したように255Byteで固定であるためレートが一定であれば信号継続時間TBLも一定になる。
具体的に、10G−PONのレートは10.3125Gbit/secであるので、信号継続時間TBLは、以下の式1により表される。
TBL=255×8/(10.3125×109)=1.98=10−8sec・・・(式1)
TBL<TSD<2TBL・・・(式2)
このように衝突の発生していることを判定した場合、衝突検出部104は、REGISTER_REQブロックR1、R2のそれぞれについて、衝突している衝突部分と、衝突していない非衝突部分とを検出する。
このために、衝突検出部104は、衝突部分に対応する衝突時間TCを検出する。衝突時間TCは、時間軸におけるREGISTER_REQブロックR1、R2の重複部分であるから、以下の式3により求めることができる。
TC=2TBL−TSD・・・(式3)
そのうえで、前方のREGISTER_REQブロックR1は終端側が衝突部分で、これより前の部分が非衝突部分になる。一方、後方のREGISTER_REQブロックR2は先端側が衝突部分で、これより後の部分が非衝突部分になる。
また、衝突検出部104は、時間TNC1に続く衝突時間TCの区間を、REGISTER_REQブロックR1、R2の衝突部分として求める。
また、衝突検出部104は、衝突時間TCの終了位置から受信継続時間TSDが終了するまでの時間TNC2の区間(TBL−TC)を、REGISTER_REQブロックR2の非衝突部分として求める。
先ず、OLT100における問い合わせ送信部102は、Discovery GATEを送信する(ステップS101)。
次に、登録要求受信部103は、Discovery Windowを設定する。そのうえで、登録要求受信部103は、Discovery Windowの期間において、ステップS101により送信したDiscovery GATEに応答して未登録のONU200から送信されたREGISTER_REQブロックを受信する(ステップS102)。
衝突検出部104は、ステップS103による衝突検出によって、衝突の有無を検出し、衝突が有ることを検出した場合には、衝突部分と非衝突部分を検出する。
衝突有りの場合(ステップS104−YES)、復元部105は、ステップS103による衝突検出結果を利用して、衝突部分を含むREGISTER_REQブロックを復元する処理を実行する(ステップS105)。
一方、衝突無しの場合(ステップS104−NO)、ステップS105はスキップされる。
次に、登録要求応答処理部106は、GATEフレームを含むFECコードワードの送信によって、REGISTER_ACKの送信許可タイミングを通知する(ステップS107)。
登録要求応答処理部106は、ステップS107により通知した送信許可タイミングに従ってONU200が送信したREGISTER_ACKを受信する(ステップS108)。
登録要求送信部202は、生成したREGISTER_REQブロックをOLT100に対して送信する(ステップS202)。
リンク識別子取得部203は、ステップS107によってOLT100が送信したGATEフレームを受信することによって、通知された送信許可タイミングを取得する(ステップS204)。
リンク識別子取得部203は、送信許可タイミングに従ったタイミングで、LLIDの通知に対する応答であるREGISTER_ACKをOLT100に対して送信する(ステップS205)。
衝突検出部104は、Discovery Windowの期間においてREGISTER_REQブロックが継続して受信された受信継続期間TSDを測定する(ステップS301)。
衝突検出部104は、測定した受信継続期間TSDと、REGISTER_REQブロックのサイズに応じて決まる信号継続時間TBLとについて、先の式2が成立するか否かについて判定する(ステップS302)。
次に、第2実施形態について説明する。
第2実施形態における衝突検出部104は、Discovery Windowの期間において受信されるREGISTER_REQブロックの受信光強度を測定する。そして、衝突検出部104は、受信光強度が一定以上のレベル変化を示すタイミングに基づいて衝突検出を行う。
本実施形態においては、最小受光感度が定められており、最小受光感度未満に対応する受信光強度については処理対象とならない。この場合において、図9のように2つのREGISTER_REQブロックR1、R2が衝突している場合、先ず、受信継続時間TSDの開始時点以降においてREGISTER_REQブロックR1のみに対応する受信光強度が維持される。
このとき、衝突時間TCの開始タイミングにおける受信光強度のレベル変化Δlv1は、最小受光感度以上になる。例えば、最小受光感度が−30mdBである場合、レベル変化Δlv1は、−30mdB以上になる。
このときも、衝突時間TCの終了タイミングに対応する受信光強度のレベル変化Δlv2は、最小受光感度以上になる。
そのうえで、受信継続時間TSDにおける受信光強度は、衝突時間TCの開始タイミングにおいて最小受光感度以上で増加するレベル変化を示し、続く衝突時間TCの終了タイミングにおいて最小受光感度以上で減少するレベル変化を示す。
そこで、第2実施形態の衝突検出部104は、受信継続時間TSDにおける受信光強度が最小受光感度以上で増加し、次に、最小受光感度以上で低下するレベル変化を示した場合に、衝突が発生していると検出する。
また、衝突検出部104は、受信継続時間TSDの開始時点から衝突時間TCの開始時点までのREGISTER_REQブロックR1に対応する受信光強度が維持されている時間TNC1をREGISTER_REQブロックR1の非衝突部分として検出する。
また、衝突検出部104は、衝突時間TCの終了時点から受信継続時間TSDの終了時点までのREGISTER_REQブロックR2に対応する受信光強度が維持されている時間TNC2をREGISTER_REQブロックR2の非衝突部分として検出する。
次に、衝突検出部104は、受信光強度が前後の信号区間に対して最小受光感度レベル以上で突出する突出区間を探索する(ステップS402)。つまり、受信継続時間TSDにおいて、受信光強度が最小受光感度以上で増加し、次に、最小受光感度以上で低下する区間を探索する。
衝突検出部104は、ステップS402によって突出区間が探索されたか否かについて判定する(ステップS403)。
衝突有りと検出されるのに応じて、衝突検出部104は、上記したように、衝突時間TCに対応する突出区間を衝突部分として検出し、受信継続時間TSDの開始時点からほぼ一定の受信光強度が維持されている時間TNC1の区間と、衝突部分が終了してから受信継続時間TSDが終了するまでの時間TNC2の区間とを、それぞれ非衝突部分として検出する(ステップS405)。
次に、第3実施形態について説明する。
第3実施形態においては、ONU200がOLT100との通信距離に応じた送信光強度によりREGISTER_REQブロックを送信する。これにより、OLT100にて受信される複数のONU200からのREGISTER_REQブロックの受信光強度は、通信距離にかかわらず所定の規定値でほぼ一定になる。
図11には、受信継続時間TSDにおいて、3つのREGISTER_REQブロックR1、R2、R3が衝突して受信された例が示されている。
受信継続時間TSDにおける衝突時間TC1は、REGISTER_REQブロックR1、R2、R3がともに衝突している区間である。衝突時間TC1の前の衝突時間TC2は、REGISTER_REQブロックR1、R3が衝突している区間である。衝突時間TC2の後の衝突時間TC3は、REGISTER_REQブロックR2、R3が衝突している区間である。
また、受信継続時間TSDの開始から衝突時間TC2に至るまでの時間TNC1は、REGISTER_REQブロックR1の非衝突部分の区間である。衝突時間TC3の終了から受信継続時間TSDの終了までの時間TNC2は、REGISTER_REQブロックR2の非衝突部分の区間である。
この場合、REGISTER_REQブロックR2の非衝突部分は存在しない。
これに対して、REGISTER_REQブロックR1、R3が衝突する衝突時間TC2においては2つのREGISTER_REQブロックの受信光強度が合成される。このために、衝突時間TC2の区間における受信光強度のレベルLV12は、−30mdBのほぼ2倍になる。
また、REGISTER_REQブロックR1、R2、R3が衝突する衝突時間TC1においては3つのREGISTER_REQブロックの受信光強度が合成される。このために、衝突時間TC1の区間における受信光強度のレベルLV13は、−30mdBのほぼ3倍になる。
また、REGISTER_REQブロックR2、R3が衝突する衝突時間TC3においては2つのREGISTER_REQブロックの受信光強度が合成される。このために、衝突時間TC3の区間における受信光強度のレベルLV14は、−30mdBのほぼ2倍になる。
また、REGISTER_REQブロックR2のみとなる時間TNC2の区間における受信光強度のレベルLV15は、−30mdBのほぼ等倍になる。
また、衝突有りと検出した場合、衝突検出部104は、受信継続時間TSDにおける受信光強度の規定値に対する比率に基づいて衝突部分と非衝突部分とを検出する。
つまり、衝突検出部104は、受信継続時間TSDにおいて、受信光強度が規定値に対して1倍(等倍)の区間を非衝突部分として検出する。また、衝突検出部104は、受信継続時間TSDにおいて、受信光強度が規定値に対して2倍以上の整数倍の区間を衝突部分として検出する。
ONU200における登録要求送信部202は、ステップS201にて生成したREGISTER_REQブロックを、OLT100との通信距離に基づいて定めた光強度でOLT100に対して送信する(ステップS202A)。
衝突検出部104は、Discovery Windowの期間において受信されるREGISTER_REQブロックの受信光強度を測定する(ステップS501)。
衝突検出部104は、受信継続時間TSDにおいて受信光強度が既定値に対して2倍以上の整数倍となっている区間(整数倍区間)を探索する(ステップS502)。
衝突検出部104は、ステップS502による探索の結果、整数倍区間が探索されたか否かについて判定する(ステップS503)。
これに伴って、衝突検出部104は、衝突部分と非衝突部分を検出する(ステップS505)。このために、衝突検出部104は、例えば受信継続時間TSDにおける受信光強度を既定値で除算することで、受信光強度が規定値の何倍であるのかを求める。そして、衝突検出部104は、受信光強度が既定値のほぼ1倍である区間については非衝突部分として検出する。また、衝突検出部104は、受信光強度が既定値に対して2倍以上の整数倍である区間については衝突部分として検出する。さらに、この場合の衝突検出部104は、除算の結果に基づいて、衝突部分において衝突しているREGISTER_REQブロックの数を判定することができる。
次に、第4実施形態について説明する。
図14は、第4実施形態におけるONU200が送信するREGISTER_REQブロックの送信信号の構造を示している。同図に示すように、ONU200は、一定間隔ごとに既知パターンビット列を挿入したREGISTER_REQブロックの送信信号を生成する。
なお、図示は省略するが、REGISTER_REQブロックの送信信号は、REGISTER_REQブロックが格納するREGISTER_REQフレームに対して一定間隔ごとに既知パターンビット列を挿入した構造であってもよい。
このように、第4実施形態のREGISTER_REQブロックは、一定間隔による既知パターンビット列の挿入部分を含む。
そこで、第4実施形態における衝突検出部104は、受信継続時間において一定間隔ごとに既知パターンビット列の既知ビットパターンを検出していく。そして、既知ビットパターンの検出されない区間が有れば、衝突有りと検出する。
衝突有りの場合、衝突検出部104は、既知ビットパターンが検出されない区間を衝突部分として検出し、既知ビットパターンが検出される区間を非衝突部分として検出する。
ONU200における登録要求送信部202は、図14に示したように、一定間隔で既知パターンビット列を挿入したREGISTER_REQブロックを生成する(ステップS201A)。登録要求送信部202は、ステップS202によって、既知パターンビット列が挿入されたREGISTER_REQブロックをOLT100に対して送信する。
衝突検出部104は、Discovery Windowの期間において受信されるREGISTER_REQブロック(受信信号)から、既知パターンビット列と同じビットパターン(既知ビットパターン)を検出する(ステップS601)。
衝突検出部104は、受信信号において既知ビットパターンが検出されない区間が有ったか否かについて判定する(ステップS602)。
この場合、衝突検出部104は、前述のように既知ビットパターンが検出されない区間を衝突部分として検出し、既知ビットパターンが検出される区間を非衝突部分として検出する(ステップS604)。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
Claims (6)
- 局側光回線終端装置と、前記局側光回線終端装置と光通信路経由で接続される加入者側光回線終端装置とを備え、
前記局側光回線終端装置は、
複数の加入者側光回線終端装置から受信した登録要求信号を対象として、他の登録要求信号と衝突している衝突部分と他の登録要求信号と衝突していない非衝突部分とを検出する衝突検出部を備える
光通信システム。 - 前記衝突検出部は、
登録要求信号のサイズに基づいて決まる登録要求信号の信号継続時間と、複数の登録要求信号が受信されたときの受信継続時間とに基づいて、衝突部分と非衝突部分とを検出する
請求項1に記載の光通信システム。 - 前記衝突検出部は、
受信される登録要求信号の受信光強度が一定以上のレベル変化を示すタイミングに基づいて、衝突部分と非衝突部分とを検出する
請求項1に記載の光通信システム。 - 前記加入者側光回線終端装置は、
前記局側光回線終端装置にて受信される登録要求信号の受信光強度が予め定めた規定値となるように、前記局側光回線終端装置との通信距離に応じて定めた送信光強度により登録要求信号を送信する登録要求送信部を備え、
前記衝突検出部は、
複数の登録要求信号が受信された期間における受信光強度の前記規定値に対する比率に基づいて衝突部分と非衝突部分とを検出する
請求項1に記載の光通信システム。 - 前記加入者側光回線終端装置は、
一定間隔による既知パターンビット列の挿入部分を含む登録要求信号を送信する登録要求送信部を備え、
前記衝突検出部は、
受信された複数の登録要求信号における既知パターンビット列の検出の有無に基づいて衝突部分と非衝突部分とを検出する
請求項1に記載の光通信システム。 - 局側光回線終端装置と、前記局側光回線終端装置と光通信路経由で接続される加入者側光回線終端装置とを備える光通信システムにおける衝突検出方法であって、
前記局側光回線終端装置において、複数の加入者側光回線終端装置から受信した登録要求信号を対象として、他の登録要求信号と衝突している衝突部分と他の登録要求信号と衝突していない非衝突部分とを検出する衝突検出ステップを備える
衝突検出方法。
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