JP5927915B2 - タッチパネルセンサ基板及びその基板の製造方法 - Google Patents
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Description
この結果、照明光のような環境光(外光)がより多く反射してコントラストが低下してしまうとともに、表示装置によって表示される映像光の透過率が低下してしまう。
一例として、基材と、基材の一方の側に形成されたタッチパネルセンサ層と、基材の他方の側に形成された表示装置用の構成、具体例として、PDP用またはLCDパネル用のカラーフィルタ層とを有する基板が検討されている(以下、「タッチパネル一体型カラーフィルタ」という)。
また、投影型容量結合方式等のタッチパネルセンサ層は透明な導電体をパターニングしてなるセンサ部を有している。このセンサ部は表示面上に配置される。
したがって、センサ部をなす透明導電体パターンは、視認されにくくするため、非常に薄く形成される。すなわち、投影型容量結合方式のタッチパネルセンサ層のセンサ部は、非常に複雑で損傷しやすく、且つ、損傷したことを認識されにくくなっている。
そして、保護層を形成する場合、ポジまたはネガ型の感光性材料を用い、塗布、プレベーク、マスク露光、現像、ポストベークといった一連の工程を経て形成される。
すなわち、塗布後の塗膜乾燥としてのプレベーク工程後、マスク形状に応じて部分的に露光が行われ、ポジ型では露光した部位が、ネガ型では露光されなかった部位が、現像にて除去され、ポストベークの熱処理にて樹脂が硬化して丈夫な膜が得られるので、多くの付随した処理工程を必要としてするなど工程数の増加、処理の煩雑化など、生産性の低下及びコストアップにつながるものであった。
製造過程で、必ず、保護フィルムは除去されることとなり、保護フィルムで表面を保護する工程は、一時的な保護のための工程にすぎず、無駄な工程であり、また、保護フィルムを除去する際、表示基材への粘着剤の付着を生じ、後処理を必要とするなどコストアップに繋がるものである。
したがって、特許文献1のタッチパネルセンサ層では、第2透明電極の幅が狭い領域が突出し、この部分が極めて損傷を受けやすくなる。
この結果、カラーフィルタ/セル/モジュール工程において、カラーフィルタ層の作製中に、ローラー等に接触するタッチパネルセンサ層、とりわけ、保護膜上にキズ、汚れが発生し、外観品質が悪く、歩留まりが低下するという問題があった。
また、第2透明電極の第1透明電極との交差部分が、損傷されやすく、透明電極が損傷すると、作製された表示装置用基板のタッチパネルセンサ層は予定した機能を果たさなくなってしまう。
少なくとも前記透明基材の一側の面上に設けられたタッチパネルセンサ層を備えるタッチパネルセンサ基板において、
前記タッチパネルセンサ層は、透明基材の一側の面上に、第1方向及び第1方向と交差する第2方向に並べられた、導電体からなる複数のブリッジ部を有し、
前記複数のブリッジ部上に設けられた誘電体層であって、前記誘電体層は、前記各ブリッジ部を部分的に被覆する第1方向に並べられ及び第2方向に離間して形成された誘電体層と、
前記誘電体層上には、第1方向に並べられた前記複数のブリッジ部を非接触状態で横切るように第1方向へ延び及び第2方向に並列配置された複数の透明導電膜からなる第1透明電極を有し、
前記複数のブリッジ部のうちの、第2方向に隣り合う二つのブリッジ部にそれぞれ対応して設けられた、各々が第1透明電極の間に、前記複数の第1透明電極から離間して配置された透明導電膜からなる第2透明電極と、を有し、
前記第2透明電極は、透明基材上に形成され、第1透明電極と非接触状態で対応する二つのブリッジ部に接続している複数の第2透明電極と前記複数のブリッジ部とによって、各々が第1透明電極とは非接触状態で前記第2方向へ延び、及び第1方向に並列配置された複数の第2透明電極が構成されている
表面に前記第1及び第2透明電極からなる層を有することを特徴とするタッチパネルセンサ基板である。
前記透明基材の一側の面上に設けられたタッチパネルセンサ層を備えるタッチパネルセンサ基板において、
前記タッチパネルセンサ層は、透明基材の一側の面上に第1方向及び第1方向と交差する第2方向に並べられた、導電体からなる複数のブリッジ部と、
前記複数のブリッジ部上及び透明基材上に設けられた誘電体層であって、前記誘電体層には、前記各ブリッジ部の両端部に位置するように設けられた2つの貫通孔が第2方向に離間して形成された誘電体層と、
前記誘電体層上には、第1方向に並べられた前記複数のブリッジ部を、2つの貫通孔の間を通過して非接触状態で横切るように第1方向へ延び及び第2方向に並列配置された複数の透明導電膜からなる第1透明電極と、
複数のブリッジ部のうちの、第2方向に隣り合う二つのブリッジ部にそれぞれ対応して設けられた、各々が第1透明電極の間に、前記複数の第1透明電極から離間して配置された透明導電膜からなる第2透明電極であって、
前記第2透明電極は、誘電体層上を延びて貫通孔を経由し、第1透明電極と非接触状態で対応する二つのブリッジ部に接続している複数の第2透明電極と、を有し、
前記複数の第2透明電極と前記複数のブリッジ部とによって、各々が第1透明電極とは非接触状態で前記第2方向へ延びる並列配置された複数の第2透明電極が構成されている表面に前記第1及び第2透明電極からなる層を有することを特徴とするタッチパネルセンサ基板である。
前記透明基材の一側の面上に設けられたタッチパネルセンサ層を備えるタッチパネルセンサ基板において、
前記タッチパネルセンサ層は、
前記透明基材上に、第1方向に延びる並列配置された複数の透明導電膜からなる第1透明電極と、
前記第1方向及び第1方向と交差する第2方向に並べられて、前記並列配置された複数の第1透明電極の間に、前記第1透明電極から離間して、配置された複数の透明導電膜からなる第2透明電極と、
複数の第2透明電極のうち、前記第2方向に隣り合う二つの第2透明電極に対応してそれぞれ設けられた導電体からなる複数のブリッジ部であって、各ブリッジ部が第2方向に隣り合う二つの前記第2透明電極を接続して、複数の第2透明電極と複数のブリッジ部によって、各々が前記第1透明電極と非接触状態で第2方向へ延びる並列配置された第2透明電極を構成する複数のブリッジ部と、
前記複数の第1透明電極及び前記複数の第2透明電極上の一部を被覆する誘電体層であって、第2方向に隣り合う二つの第2透明電極を接続する前記複数のブリッジ部それぞれに対応して設けられ、前記第1透明電極と前記第1透明電極と交差して第2方向へ延びる第2透明電極の間を非接触状態とするように配置されている誘電体層と、を有し
表面に前記第1及び第2透明電極並びに前記ブリッジ部からなる層を有することを特徴とするタッチパネルセンサ基板である。
、実物のそれらから変更し誇張してある。
まず、図1〜図7を参照して、本発明による第1の実施の態様について説明する。
表示パネル30は、表示装置10が映像を表示することを可能とするための構成と、表示装置10がタッチパネルとして機能することを可能にするための構成と、を含んでいる。そして、このような概要の表示パネル30のうち、まず、主に映像表示装置として機能するための構成、具体的には、第1基板40のカラーフィルタ層50及び第2基板35について、説明する。
また、ここで、基材は、基材それ自体だけを意味するものではなく、タッチパネルセンサ、カラーフィルタを形成し、光が透過するため、透明導電層とガラス基板の間には、薄膜干渉効果にて、透明導電層の有る部分と無い部分の透過率、反射率を同程度にして、透明電極のパターンが容易に視認できなくする不可視化のための層を設ける場合、例えば、基材に屈折率調整層を成膜処理し、インデックスマッチング層などを形成する場合があり、そのような基板の表面を表面処理した基板も含め、単に、基板と表現する。
また、本発明において、各サブ画素を構成する貫通開口には、当該サブ画素の表示色に着色された第1〜第3の着色部52が形成されている。具体例として、第1着色部52Gは緑色に着色され、第2着色部52Rは赤色に着色され、第3着色部52Bは青色に着色されている。
るため、その他の構成要素が適宜設けられている。例えば、画素電極37の観察者側には、画素電極37やスイッチング素子38等を保護するための保護層39や、配向膜(図示せず)等が設けられる。
次に、表示パネル30に含まれる主にタッチパネルとして機能するための構成、すなわち、タッチパネルセンサ層60の構成について説明する。
第1透明電極61は、並列配置された複数の第1単位センサを構成し、第2透明電極66は、並列配置された複数の第2単位センサを構成している。各第1透明電極61は、基材45の一側の面45aと平行な第1方向に延び、各第2透明電極66は、ブリッジ部68により第1方向と交差する方向であって基材45の一側の面45aと平行な第2方向に、延びている。
そして、第1透明電極61の長手方向及び第2透明電極66の長手方向は、基材45の一側の面45a上において、直交している。
この結果、第1透明電極61及び第2透明電極66は、互いから非接触状態で、交差する。なお、図4においては、図示及び理解のしやすさの便宜から、カラーフィルタ層50を省略している。
センサ部60aを構成する透明電極61、66の構成について、さらに詳述する。
センサ部は、第1透明電極61、第2透明電極66、ブリッジ部68からなり、各電極及びブリッジ部は、通常、同じ材料により形成される。第1透明電極61と第2透明電極66は、同一平面に同時に形成されるため同じ材料であることが好ましく、また、均一な透明性や導電性を得るために、ブリッジ部68は、第1透明電極61、第2透明電極66と同じ透明材料であることが好ましいが、不透明な導電材料である金属であっても狭幅で、誘電体層あるいは透明電極により被覆される限りにおいて本発明では採用できる。
まず、第1透明電極61について説明する。複数の第1透明電極61は、透明な導電性材料、例えば、典型的にはITOから形成されている。図3に示すように、複数の第1透明電極61は、前記第1方向及び前記第2方向の両方向に並べて配置された多数の第1透明電極主部62と、多数の第1透明電極主部62のうちの第1方向に並べられた複数の第1透明電極主部62を、互いに接続するライン部63とを有している。
すなわち、第1方向に隣り合う二つの第1透明電極主部62の間に、それぞれ、ライン部63が、二つの第1透明電極主部62と一体として設けられ、二つの第1透明電極主部62を連結している。このようにして、第1方向に直線状に整列した複数の第1透明電極主部62と、それら第1透明電極主部62の間を接続するライン部63と、によって、各第1透明電極61が構成されている。
一方、ライン部63は、基材45の一側の面45a上に形成した第1方向及び第1方向と直交する第2方向に配列され、導電体からなる複数のブリッジ部68を被覆する誘電体層上を横切り、第1方向に延びる細長い長方形状の形状を有している。そして、第1方向に直交する方向における第1透明電極61の幅は、ライン部63にて最も細くなっている。
次に、第2透明電極66について説明する。複数の第2透明電極66は、第1透明電極61と同様に、透明な導電性材料、例えばITOから形成されている。図3に示すように、複数の第2透明電極66は、前記第1方向及び前記第2方向の両方向に配列され、複数の第1透明電極61の間に該複数の第1透明電極61から離間して配置された多数の第2透明電極主部67と、多数の第2透明電極主部67のうちの第2方向に直線状に整列した複数の第2透明電極主部67を、互いに連結するブリッジ部68と、を有している。
図2及び図4に示されているように、各ブリッジ部68は、金属ライン又は透明導電体などの導電体からなり、基材45の一側の面45a上に、第1方向及び第1方向に交差する第2方向に並べられて設けられている。この複数のブリッジ部68が第2方向に隣り合う二つの第2透明電極66の間を接続している。
この結果、第1透明電極61は、誘電体層70を介して非接触状態で複数のブリッジ部68を横切り、第2方向に並べて等間隔で配置されている。
一方、ブリッジ部68は、概ね第2方向に長方形状に延びており、第2方向に直交する方向におけるブリッジ部68の幅は、第2透明電極主部67と接続される両端部分以外において概ね一定となっている。そして、第2方向に直交する方向における第2透明電極66の幅は、ブリッジ部68のうち、隣り合う第2透明電極主部67間上に位置する領域にて最も細くなっている。
センサ層60をその法線方向から観察した場合)において、第2透明電極66の幅狭のブリッジ部68は、第1透明電極61の幅狭のライン部63と、交差するようになっている。
この結果、上面視において、第1透明電極61と第2透明電極66とが重なり合っている部分が非常に小さくなる。
そのことにより、第2透明電極66は、外部導体の接触面として機能する表示面12の側からみて、第1透明電極61の裏側に位置するようになるが、第2透明電極66での検出感度が、第1透明電極61での検出感度と比較して、大幅に低下してしまうことはない。
次に、取り出し部60bの配線について説明する。図3に示すように、取り出し部60bは、複数の第1透明電極61にそれぞれ対応して設けられた複数の第1取り出しライン73と、複数の第2透明電極66にそれぞれ対応して設けられた複数の第2取り出しライン74と、を含んでいる。
及び各第2取り出しライン74は、後に説明する製造方法に起因して、三つの層によって構成されている。
具体的には、各取り出しライン73、74は、基材45の側から順に配置された、銅、アルミニウム、銀またはそれらを含む合金等の高導電率金属からなる金属ライン部75aと、上述したブリッジ部68と同一の金属ライン又は透明導電体からなる第1導電体部75b、上述した第1透明電極61及び第2透明電極の主部67と同一の透明導電体からなる第2透明導電体部75cとを有している。
まず、基材45上の第1取り出しライン73及び第2取り出しライン74を形成する。第1取り出しライン73及び第2取り出しライン74のうちの、金属ライン部75aが形成される。第1取り出しライン73及び第2取り出しライン74は、上述したように、アクティブエリアA1に形成されたセンサ部60aと、制御部20と、を接続するために、非アクティブエリアA2に形成される。
したがって、表示面12の表示領域外であり、金属ライン部75aは、銅、アルミニウム、銀若しくはそれらを含む合金等の透明でない高導電率金属から形成する。
その他の例としては、スクリーン印刷により、所望のパターンで、第1取り出しライン73及び第2取り出しライン74のうちの金属ライン部75aを基材45上に形成することもできる。
本発明の実施態様として、第1導電体層において形成するブリッジ部68を透明導電体材料から形成する場合について説明する。上記した取り出しライン73、74及び金属ライン部75a等をパターニング形成した後、第1導電体層を基材45の一側の表面45aの全面を覆うように透明導電体材料を、蒸着、スパッタ等の真空薄膜形成法により成膜形成し、取り出しライン73、74及び金属ライン部75a上に透明導電体材料層75bを成膜し、積層した構造とするとともに、透明導電体材料からなるブリッジ部68を形成するため、アクティブエリアA1に透明導電体材料層を成膜し、形成する。しかし、第1導電体層は、金属ラインと同じ導電性材料を用いて形成してもよい。
この工程は、基材45全面に形成した第1導電体層を、本発明の第1方向及び第2方向に配置された複数の第2透明電極主部67のうち、隣り合う第2透明電極主部67を接続するために複数のブリッジ部68を第1方向及び第1方向と直交する第2方向に配置した複数のブリッジ部68をパターンニング形成する工程である。
この工程では、フォトリソグラフィー技術を用いて、次のようにして、第1導電体層をパターニングする。
その際、第1取り出しライン73及び第2取り出しライン74のうちの金属ライン部75a上の第1導電体層を除去することなく残すことで、金属ライン部75a上に第1透明導電体部75bを形成する(図2及び図4参照)。
第1導電体層の成膜、パターニングした後、誘電体層をパターニングし形成する。基材45の一側の表面45a上に形成したブリッジ部68の表面領域を、第2透明電極主部67と接続する部位を残してブリッジ部68の一部を被覆するように第2方向に長方形の誘電体層70を形成する工程(工程Sa3)が実行される。
この工程において、誘電体層70は、透明な絶縁性材料、例えばアクリル系ポリマーやSiONを、基材45上にコーティングすることにより形成される。とりわけ、本実施の態様においては、誘電体層70が、感光性材料、より詳細には、露光されると硬化するネガ型の感光性材料から、形成される。
この工程Sa3では、フォトリソグラフィー技術を用いて、誘電体層70をパターニングする。上述したように、本発明の実施の態様において、誘電体層70は、ネガ型の感光性材料から形成されている。そして、誘電体層70上にマスクを配置した状態で、マスクの側から誘電体層70を露光する。その結果、マスクに形成された所望のパターンで誘電体層70が硬化する。その後、誘電体層70の未硬化領域の感光性材料を現像で除去することにより、誘電体層70がパターニングされる。
この工程において、第2導電体層は、本発明のタッチパネルセンサ部を形成する第1透明電極及び第2透明電極主部を形成するための層である。この工程では、フォトリソグラフィー技術を用いて、次のようにして、第2導電体層をパターニングする。
第2導電体層は、第1透明電極61及び第2透明電極66の主部67及びライン部63を形成するための層である。
したがって、本発明の実施の態様において、第2導電体層は、基本的には透明な導電性材料を用いて形成される。
具体例としては、ITO(酸化インジウムスズ)を蒸着またはスパッタリングにより第1基材45に一側から付着させ、ITOをからなる第2導電体層を一定の厚みで形成することができる。
すなわち、透明導電材料であるITOからなる第2導電体層を形成することにより第1透明電極61及び第2透明電極66の主部67となる部分が形成されることになる。
第2導電体層を蒸着またはスパッタリングにより形成すれば、成膜対象物の表面が凹凸形状として形成されていたとしても、当該凹凸形状に沿って延びる、薄く且つ一定である膜(層)を形成することができる。
したがって、誘電体層70からはみ出て、表面に露出しているブリッジ部両端域の表面に重なって電気的に接続した、所望の厚みの第2導電体層を形成することができる。
この工程では、フォトリソグラフィー技術を用いて、第2導電体層をパターニングする。
パターニングした結果、図2及び図3に示すように、第1方向及び第2方向の両方向に並べて配置される第1透明電極及び第2透明電極の主部62、67並びに第1透明電極のライン部63が、第2導電体層から形成される。
すなわち、各第1透明電極61は、第1方向に並べられた複数のブリッジ部68を横切るようにして、第1方向に延びている。
図2及び図4に示すように、第2透明電極の主部67は、第2方向の誘電体により覆われていないブリッジ部68の両端域においてブリッジ部68と重なり、電気的に接続するように位置する。その結果、第2透明電極66が形成されることになる。
第2導電体層を形成する工程では、第1導電体部75bが露出した非アクティブエリアA2にも第2導電体層を形成している。そして、第2導電体層をパターニングする工程において、露出した第1導電体部75b上の第2導電体層を除去することなく残し、第1導電体部75b上に第2透明導電体部75cを形成する(図2、4参照)ことにより3層構造の取り出しライン部を形成することができる。なお、取り出しライン部の処理の仕方により2層構造にすることができことも理解されるであろう。
保護層42の形成工程は、アクティブエリアA1に第1透明電極61及び第2透明電極66並びに非アクティブエリアA2に取り出しライン配線部を形成した後、非アクティブエリアの表面を確実に保護するため、図2、図4及び図5の工程Sa5に示すように、タッチパネルセンサ表面及び端子部を除いた非アクティブエリア領域のみに、保護層42を被覆するように配置することができる。
なお、保護層42は、タッチパネルセンサ層60を形成する工程の後であってカラーフィルタ層を形成する工程の前に、形成されることが好ましい。
このような方法によれば、タッチパネルセンサ層60の所望の領域のみを覆う保護層42を作製することができる。あるいは、保護層42は、蒸着またはスパッタリングによって、例えばSiON 、SiN等の無機材料をタッチパネルセンサ層60上に付着させることによっても、作製することができる。
基材45は高い硬度を有するものであれば、搬送手段による搬送中に、基材45の他側の面45bが損傷してしまうことや、基材45の他側の表面45bに汚れが除去不能に付着してしまうこと等を、防止することができる。
基材45表面は、実質的に第1及び第2透明電極で覆われている。しかも、該透明電極を構成する材料は、硬度が鉛筆硬度で6H〜7Hと高く、キズ汚れを防ぐことができる透明導電材料であり、また、タッチパネルセンサ層の表面全体が、硬度の高い平面状の透明電極主部と透明電極の幅狭のライン部とが整列して配置され、該ライン部が誘電体層の厚みだけ突出した小領域として所定間隔で配置されている表面構造となっている。
したがって、タッチパネルセンサ層の表面は、表面硬度の高い透明電極層により実質的に保護される。
この結果、期待した機能を発揮し得るタッチパネルセンサ層60を有した表示装置用基板40が安定して得られるようになる。
図7は、カラーフィルタ層50の製造方法を説明するための製造工程図とともに、作成されつつあるカラーフィルタ層の状態を示す模式図を示している。
これらの各工程Sb1〜Sb6において、それぞれ、コーティング、蒸着またはスパッタリング等による材料層の形成工程、材料層を露光する工程、材料層を現像する工程が実際される。
このカラーフィルタ層50を形成する工程においては、上述したタッチパネルセンサ層60を形成する工程S2とは異なり、基材45が一側から搬送手段のローラー等に接触した状態で、基材45(作製中の基板40)が搬送されることになる。
その結果、第1及び第2透明電極が、タッチパネルセンサ層の表面全体をほぼ覆うように設けられている。
したがって、この表示装置10は、高感度のタッチパネル装置として機能するとともに、映像を表示する装置としても機能する。
この表示装置10は、表示装置とは別個に形成されたタッチパネル装置が表示装置に貼り付けられている装置と比較して、照明等の環境光(外光)や映像光等を反射し得る界面の数を減じることができる。これにより、映像光の透過率が上昇してエネルギ効率が向上するとともに、環境光の反射を抑制して表示装置10に表示される映像のコントラストを向上させることができる。
以上のことから、本実施の態様による表示装置10によれば、タッチパネル機能を付与されているものの、優れた画質の映像を表示することができる。
本発明の上述した実施の態様とこの実施の態様の変形例として、ブリッジ部68を高導電率導電体である金属を用いて形成する場合について説明する。
本発明の第1の実施態様における取り出し部の配線を形成する取り出しラインの形成工程(図5の工程Sa1)において、ブリッジ部を形成するために、第1導電体層の形成工程(図5の工程Sa2)を上記取り出しラインの形成工程と一緒に行うことができ、このことにより、第1導電体層の形成工程を省略してタッチパネルセンサ層を形成する。
そして、成膜された金属層から既に説明したように、フォトリソグラフィー技術等を用いて、第1取り出しライン73及び第2取り出しライン74の取り出し部、端子等の金属ライン部75a等を形成するパターニングの際、ブリッジ部68を同時にパターニング形成する。
その後、第2導電体層の形成工程(図5の工程Sa4)で、第1透明電極61及び第2透明電極66の主部62、67及びライン部63を形成するため第2導電体層をアクティブエリアA1に成膜し、その後、第1透明電極61及び第2透明電極66の主部62、67及びライン部63をパターニングし、形成する。これにより第1透明電極61のライン部63が誘電体層70を跨ぐ形で、第2透明電極66のブリッジ部68と交差する。また、第2透明電極の主部67間をブリッジ部68により連結し、電気的に接続して第2透明電極66が形成される。
また、第1の実施態様又は上記変形例1において、ブリッジ部68と交差した、第1透明電極61のライン部63が、透明電極主部62よりも誘電体層の厚さだけ表示基材表面から突出して形成されることから、該第1透明電極主部62より細幅のライン部63を確実に保護するため、さらに、図6に示すように、タッチパネルセンサ表面の当該ライン部とブリッジ部との交差する領域に、保護層42を被覆するように配置することによりタッチパネルセンサ表面をより確実に保護することもできる。
なお、保護層42は、タッチパネルセンサ層60を形成する工程の後であってカラーフィルタ層60を形成する工程の前に、形成することが好ましい。
この方法によれば、タッチパネルセンサ層60の所望の領域のみを覆う保護層を作製することができる。また、保護層は、蒸着またはスパッタリングによって、例えばSiON、SiN等の無機材料をタッチパネルセンサ層60上に付着させることによっても、作製することができる。
この態様によれば、タッチパネルセンサ層60をメタルマスクでマスキングした状態で、蒸着またはスパッタリングを行うことにより、または、蒸着またはスパッタリングで形成した無機材料層をフォトリソグラフィー技術でパターニングすることにより、無機材料からなる保護層42が、タッチパネルセンサ層60の所望の領域のみを覆うようにすることができる。
次に、図8a及び図8bを主に参照して、本発明による第2の実施の態様について説明する。
すなわち、第2の実施の態様では、基材45の一側の表面上に、取り出しライン73、74及び第2透明電極66のブリッジ部68が配置され、該第2透明電極66のブリッジ部68の表面、及びアクティブエリアA1上に誘電体層70を被覆配置する。
そして、該誘電体層70の表面全体を、第1透明電極61及び第2透明電極66の主部67が覆うように配置される。
以下、図8a及び図8bの概略図及びそのタッチパネルセンサ部の拡大図並びに図8及びタッチパネルセンサ層の製造方法に示す変形例1cの製造工程の図面を参照しながら、さらに詳しく説明する。
該誘電体層70には、複数の各ブリッジ部68と、第2透明電極66の主部67と接続する部分にそれぞれ対応して、貫通孔(スルーホール)71を形成する。貫通孔(スルーホール)71は、対応するブリッジ部68に通じている。図8a及び図8bから理解できるように、各ブリッジ部68に対して、それぞれ、二つの貫通孔(スルーホール)71を有し、一つのブリッジ部68に対応して設けられた二つの貫通孔(スルーホール)71は、第2方向に互いから離間している。
すなわち、第1透明電極61は、誘電体層70を介し、非接触状態で第1透明電極の幅狭のライン部63が、各ブリッジ部68を横切っている。図示する例では、複数の第1透明電極61は、第2方向に並べて等間隔で配置されている。
第1透明電極61の幅狭のライン部63は、第1透明電極の幅太の主部62よりも、基材45の一側の表面45aに位置するブリッジ部と交差するように、二つの貫通孔(スルーホール)の間の領域の誘電体層70の表面70aに配置されている。
して第2透明電極66の主部67とブリッジ部68とが接続されている。
まず、基材45上に第1取り出しライン73及び第2取り出しライン74を形成する。
第1取り出しライン73及び第2取り出しライン74などの取り出しライン部は、アクティブエリアA1に形成したセンサ部60aと制御部20とを接続するために、非アクティブエリアA2に形成する。
この工程Sa1において、金属ライン部75aは、タッチパネルセンサ表示基板の表示面12の表示領域外であり、金属ライン部75aは、銅、アルミニウム、銀若しくはそれらを含む合金等の透明でない高導電率金属を用いて金属層を成膜し、非アクティブエリアに金属ライン部75aを形成する。
すなわち、取り出しラインの形成工程において、非アクティブエリアA2に金属層を成膜する際、併せてアクティブエリアA1にも金属層を成膜し、その後、取り出しライン73、74及びブリッジ部68をパターニング形成し、第1導電体層の形成工程を省略することができる。
次いで、本発明の第2の実施の態様では、基材45の一側の表面45aのアクティブエリアA1に形成したブリッジ部68の表面を覆うように、アクティブエリアA1全体に、均一に誘電体層70を成膜し、形成する。
そして、誘電体層70をパターニングすることにより、誘電体層70に貫通孔(スルーホール)71を形成する。
次に、本発明の実施の態様では、第1透明電極61及び、第2透明電極66の主部67及び貫通孔71を介してブリッジ部と第2透明電極の主部67との間を連結して第2透明電極を形成するため、ITO透明導電材料を用いて第2導電体層をアクティブエリアA1に成膜する。
該第2導電体層の形成工程(Sa3)において、ITO透明導電材料を用いて非アクティブエリアA2の取り出しライン部に第2導電体層を成膜し、積層し、取り出しライン部に第2導電体層75bを形成することもできる。
そして、形成した第2導電体層をパターニングすることによって、第1透明電極61及び、第2透明電極66の主部67及び貫通孔(スルーホール)71を介してブリッジ部と第2透明電極の主部67との間を連結して第2透明電極66、並びに非アクティブエリアA2の取り出しライン部を被覆する第2透明導電体部75bを形成する。
本発明の第2の実施の態様において、誘電体層表面のアクティブエリアA1に第1透明電極61及び第2透明電極66、並びに非アクティブエリアA2に取り出しライン配線部を形成した後、非アクティブエリアの表面を確実に保護するため、図8a及び8cに示すように、タッチパネルセンサ表面及び端子部を除いた非アクティブエリア領域に保護層42を被覆、配置する。
なお、保護層42は、タッチパネルセンサ層60を形成する工程の後であってカラーフィルタ層60を形成する工程の前に、形成することが好ましい。
このような方法によれば、タッチパネルセンサ層60の所望の領域のみを覆う保護層42を作製することができる。
保護層42は、蒸着またはスパッタリングによって、例えばSiON、SiN等の無機材料をタッチパネルセンサ層60上に付着させることによっても作製することができる。
この態様によれば、タッチパネルセンサ層60をメタルマスクでマスキングした状態で蒸着またはスパッタリングを行うことにより、又は、蒸着またはスパッタリングで形成した無機材料層をフォトリソグラフィー技術でパターニングすることにより、無機材料からなる保護層が、タッチパネルセンサ層60の所望の領域のみを覆うようにすることができる。
すなわち、第1透明電極61の幅狭のライン部63は局所的に誘電体層70上から外方へ突出することはない。このため、第1透明電極61の幅狭のライン部63が、損傷されやすくなることはない。
本発明の第2の実施の態様では、図8cの第2導電体層の形成工程(工程Sa3)において形成する第1透明電極61及び第2透明電極の主部67からなるタッチパネルセンサ層は、第1透明電極61のライン部63と、第2透明電極66のブリッジ部68の交差する領域に形成した誘電体層70の表面70aに、第1透明電極の幅狭のライン部63が位置する。
このような態様では、タッチパネルセンサ層60の取り扱い中に、センサ部60aと外部とが局所的に接触して、センサ部60aに大きな力が加わった場合にライン部63が、損傷又は切断される恐れがあることから、タッチパネルセンサ層を確実に保護するため、図9a及び図9bに示すように、第1透明電極61のライン部63と第2透明電極66のブリッジ部68の交差する領域を中心とした必要最小限の小領域を保護層42により被覆されたものである。
本発明の第2の実施の態様の製造工程(図8c)と同様の工程(図8cに示す各工程Sa1〜Sa3)を経て、図8cの保護層42の形成工程(Sa4)において、第1取り出しライン73及び第2取り出しライン74の取り出し部の配線を保護するため非アクティブエリアA2に第1の実施態様と同様に保護層42を成膜し、形成する際、アクティブエリアA1の、第1透明電極61のライン部63と第2透明電極66のブリッジ部68の交差する領域を中心とした必要最小限の小領域にも保護層42を成膜するか、又はアクティブエリアA1の表面全体に保護層を成膜し、該必要最小限の小領域に保護層42をパターニング形成することにより保護層を被覆する。
本第2の実施の態様によるタッチパネルセンサ層60も、従来のものより透過率が向上し、十分な耐久性を有している。
本発明のタッチパネルセンサ表示基板は、上述した第1及び第2のタッチパネルセンサ層の実施の態様の他に図10aに示すような第3の実施の態様を挙げることができる。図10aのタッチパネルセンサ層の断面図及び図10bの第3の実施の態様のタッチパネルセンサ層の製造工程図を用いて以下に詳しく説明する。
本第3の実施の態様では、第1導電体層の形成工程(図10bの工程Sa2)において、ITO透明導電材料を用いて基材45の一側の表面45a全面に第1導電体層を成膜し、その後、第1透明電極61及び第2透明電極66の主部67をパターニング形成することによって、第1透明電極61及び第2透明電極66の主部67を基材45の一側の表面45aに形成する点で異なる。
この場合、複数の第2透明電極の主部67は、第1透明電極から離間して、基材45の表面45a上に直接配置されており、ブリッジ部68は、第2方向に隣り合う二つの第2透明電極の主部67間の幅狭な部分に配置され、該幅狭な部分に形成した誘電体層の表面上に第1透明電極61のライン部63と交差するように跨いで配置されている。
したがって、ブリッジ部68は、上記ライン部63とブリッジ部68が交差する領域を覆っている誘電体層70上を第1透明電極と非接触状態で交差し、前記第2方向に隣り合う二つ第2透明電極の主部67を接続して第2方向へ延びる並列配置された第2透明電極を構成するように形成される。
本取り出しラインの形成工程において、取り出しライン部を形成するため非アクティブエリアA2の基材45の表面45a上に、銅、アルミニウム、銀若しくはそれらを含む合金等の透明でない高導電率導体の金属層を成膜し、取り出しライン73,74等の金属ライン部75aをパターニング形成する。
次いで、本第1導電体層の形成工程において、タッチパネルセンサ層の主要部である第1透明電極61及び第2透明電極66の主部67を形成するため、ITO透明導電材料を用いて基材45の一側の表面45a全面に第1導電体層を均一に成膜し、その後、第1透明電極61及び第2透明電極66の主部67、必要に応じて非アクティブエリアにITO透明導電材料で少なくとも取り出しラインを被覆する第1導電体部75bをパターニング形成することによって、基材45の一側の表面45aに第1透明電極61及び第2透明電極66の主部67、必要に応じて少なくとも取り出しラインを被覆するように第1導電体部75bを形成する。
第1導電体層の形成工程後、第1透明電極61のライン部63及び第2透明電極66のブリッジ部68が交差する幅狭な部分で第1及び第2透明電極が短絡(ショート)しないように保護するため、誘電体層70を形成する。
第1透明電極61のライン部63は、透明電極の非常に幅狭な部分を構成するもので、基材45と直接接触する構造となっており、該ライン部63とブリッジ部68が交差する幅狭な部分に上述した誘電体材料を用い誘電体層を成膜するか、又はアクティブエリアA1全体に誘電体層を成膜し、パターニングにより該幅狭な部分に誘電体層を形成する。
次に、本発明の実施の態様では、第2導電体層として第2透明電極66のブリッジ部68を形成し、第2透明電極の主部67間を接続して第2透明電極及び第2透明導電体部75cを形成するため、第2導電体層を成膜する。
その際、第2導電体層を形成するITO透明導電材料をアクティブエリアA1全体に成膜し、第1透明電極のライン部63と交差する幅狭な部分に形成した誘電体層70の表面70a上に第2透明電極の主部67間を接続するブリッジ部68をパターニング形成するか、又は第1透明電極のライン部63と交差する幅狭な部分に形成した誘電体層70の表面70a上に第2透明電極66の主部67間を接続するブリッジ部68を形成するように第2導電体層を成膜する。
本第3の実施の態様において、非アクティブエリアに形成した取り出しライン部を保護するため、タッチパネルセンサ表面及び端子部を除いた非アクティブエリア領域に、保護材料として既に説明したようなアクリル系ポリマー等の有機材料を用い、保護層42をコーティングして成膜し、あるいは、蒸着またはスパッタリングによって、例えばSiON、SiN等の無機材料を付着させることによって、取り出しライン部の領域を被覆する。
なお、保護層42は、タッチパネルセンサ層を形成する工程の後であってカラーフィルタ層を形成する工程の前に、形成することが好ましい。
そのことにより、基材45の一側にタッチパネルセンサ層60を形成した後に、基材45の一側を下に向けた状態で、搬送手段によって、作製中の基板40を移動及び停止を繰り返しながら、基材45の他側にカラーフィルタ層50を形成したとしても、タッチパネルセンサ基板を取り扱い中にタッチパネルセンサ部60aと外部との接触によって、例えば、カラーフィルタ層60の形成中における搬送手段のローラーとタッチパネルセンサ基板表面の接触によって、タッチパネルセンサ層60が損傷したり、タッチパネルセンサ層に汚れが付着したり、することを防止し、効果的に保護することができる。
さらに、基材45の表面45aに直接第1及び第2透明電極の主部62及び67が形成されることから、基板と透明導電極との間に他の層が介在した積層構造の部位が少なく、積層部位からの剥離の発生原因の少ない基材と確実に密接した透明電極層が形成され、耐久性がよいものである。
本発明の透明電極材料は、鉛筆硬度が6H〜7Hであることから、従来のように保護層を設けることなく、本発明のタッチパネルセンサ層のほぼ表面全体が透明電極であるように形成した構造の第1基板40とすることで、第1基板40をそのまま表示装置10に組み込むことができる。透明電極層61,66を、保護層として問題なく使用することができる。
図10aに示す本変形例1は、第3の実施態様において、幅狭なライン部であるブリッジ部68が突出した場合、第2透明電極のブリッジ部68が誘電体層70を間に挟んで第1透明電極のライン部63と交差するように跨ぐ、該交差する領域を中心とした必要最小限の小領域に保護層42をさらに配置することにより、確実にタッチパネルセンサ層の突出したブリッジ部68表面を保護し、かつタッチパネルセンサ層表面全面に保護層を形成した従来のものより透過率が向上し、かつ十分な耐久性を与えるようにすることもできる。
該取り出しライン部73、74を保護層42で被覆する際、アクティブエリアA1の、第1透明電極61のライン部63と第2透明電極66のブリッジ部68の交差する領域を中心とした必要最小限の小領域にも保護層42を成膜するか、又はアクティブエリアA1の表面全体に保護層42を成膜し、該必要最小限の小領域又はタッチパネルセンサ層全面に保護層42を形成することによりブリッジ部68等を保護層により被覆する。
また、本変形例1において、取り出しライン部の積層構造は、取り出しライン73、74の金属ライン部75a及び第1透明導電体部75bで形成した取り出しライン部からなるものか、さらに、該積層構造の上に第2導電体部75cを積層形成した構造とすることもできる。
本第3の実施の態様の変形例1によるタッチパネルセンサ層60も、従来のものより透過率が向上し、十分な耐久性を有している。
本第3の実施の態様において、初めに、取り出しラインの形成工程(図10bの工程Sa1)を実行したが、本変形例2(図10c)では、初めに、ITO透明導電材料を用いて第1導電体層の形成工程(図10aの工程Sa2)により第1透明電極61及び第2透明電極の主部67、並びに取り出しライン73、74及び第1導電体部75b等の取り出しライン部を形成し、次いで、取り出しラインの形成工程により非アクティブエリアA2に金属層を成膜し、金属層の取り出しライン73、74及び金属ライン部75aを第1導電体部75bに積層形成した取り出しライン部にする。
その後、第2導電体層の形成工程(図10aの工程Sa4)において、該金属ライン部75aを被覆包囲するように第2導電体部75cの取り出しライン部を積層形成する。
次いで、第2導電体層の形成工程(Sa4)において、誘電体層70の表面70a上にITO透明導電材料を用いて第2透明電極の主部67間を接続するブリッジ部68を形成し、保護層の形成工程(Sa5又はSa5’)において、非アクティブエリア及び又はアクティブエリアに保護材料を成膜し、取り出しライン部及び又は第1透明電極61のライン部63と第2透明電極66のブリッジ部68の交差する領域を中心とした必要最小限の小領域に、パターニング等により保護層42を形成する。
本第3の実施の態様の変形例2によるタッチパネルセンサ層60も、従来のものより透過率が向上し、取り出しライン部も含めた十分な耐久性を有しているものができる。
第3の実施の態様の本変形例3(図10d)では、図10bに示した製造工程において、取り出しラインを最初に形成するのを取りやめ、初めにITO透明導電材料を用いて第
1導電体層の形成工程(図10bの工程Sa2)により第1透明電極61及び第2透明電極の主部67並びに取り出しライン73、74及び第1導電体部75b等の取り出しライン部を形成する。
次いで、図10bに示した製造工程の順序に従って、第1透明電極のライン部63と交差する幅狭な部分に、誘電体層の形成工程(Sa3)において、既に記載したように誘電体材料を用いて必要最小限の領域に誘電体層を成膜し、パターニングし、誘電体層70を形成する。
保護層42を形成するもので、その結果、本第3の実施の態様及びその変形例1、2における、非アクティブエリアA2の取り出しライン部の各成膜積層構造とは異なる成膜積層構造を有するタッチパネルセンサ層が形成される。
本第3の実施の態様の変形例3によるタッチパネルセンサ層60も、従来のものより透過率が向上し、取り出しライン部も含めた十分な耐久性を有しているものができる。
また、タッチパネルセンサ層は、表面が透明電極層でほぼ被覆された構造となっており、タッチパネルセンサ基板表面の損傷及び該基板表面への汚れの付着を、極めて効果的に防止することができる。タッチパネルセンサ基板の透過率の向上にもつながる。
本発明のタッチパネルセンサ基板は、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の表示装置が組み込まれた種々の装置等に対する入力手段の用途に用いることができる。
12 表示面
20 制御部
30 表示パネル
35 第2基板(TFT基板)
40 第1基板(表示装置用基板、カラーフィルタ、カラーフィルタ基板)
42 保護層
45 基材
45a 一側の面
45b 他側の面
50 カラーフィルタ層
60 タッチパネルセンサ層
61 第1透明電極
62 第1透明電極主部(主部)
63 第1透明電極ライン部(ライン部)
66 第2透明電極
67 第2透明電極主部(主部)
68 第2透明電極ブリッジ部(ブリッジ部)
70 誘電体層(絶縁層)
70a 面
71 貫通孔
72 凹部
73 第1取り出しライン
74 第2取り出しライン
73a、74a パッド
Claims (10)
- 透明基材と、
前記透明基材の一側の面上に設けられたタッチパネルセンサ層を備えるタッチパネル一体型カラーフィルタ形成用タッチパネルセンサ基板において、
前記タッチパネルセンサ層は、透明基材の一側の面上に第1方向及び第1方向と交差する第2方向に並べられた、導電体からなる複数のブリッジ部と、
前記複数のブリッジ部上及び透明基材上に設けられた誘電体層であって、前記誘電体層には、前記各ブリッジ部の両端部に位置するように設けられた2つの貫通孔が第2方向に離間して形成された誘電体層と、
前記誘電体層上には、第1方向に並べられた前記複数のブリッジ部を、2つの貫通孔の間を通過して非接触状態で横切るように第1方向へ延び及び第2方向に並列配置された複数の透明導電膜からなる第1透明電極と、
複数のブリッジ部のうちの、第2方向に隣り合う二つのブリッジ部にそれぞれ対応して設けられた、各々が第1透明電極の間に、前記複数の第1透明電極から離間して配置された透明導電膜からなる第2透明電極であって、
前記第2透明電極は、誘電体層上を延びて貫通孔を経由し、第1透明電極と非接触状態で対応する二つのブリッジ部に接続している複数の第2透明電極と、を有し、
前記複数の第2透明電極と前記複数のブリッジ部とによって、各々が第1透明電極とは非接触状態で前記第2方向へ延びる並列配置された複数の第2透明電極が構成されている
表面を前記第1及び第2透明電極主部並びに前記導電体からなる複数のブリッジ部からなる電極層が占めることを特徴とするタッチパネル一体型カラーフィルタ形成用タッチパネルセンサ基板。 - 透明基材と、
少なくとも前記透明基材の一側の面上に設けられたタッチパネルセンサ層を備えるタッチパネル一体型カラーフィルタ形成用タッチパネルセンサ基板において、
前記タッチパネルセンサ層は、透明基材の一側の面上に、第1方向及び第1方向と交差する第2方向に並べられた、導電体からなる複数のブリッジ部を有し、
前記複数のブリッジ部上に設けられた誘電体層であって、前記誘電体層は、前記各ブリッジ部を部分的に被覆する第1方向に並べられ及び第2方向に離間して形成された誘電体
層と、
前記誘電体層上には、第1方向に並べられた前記複数のブリッジ部を非接触状態で横切るように第1方向へ延び及び第2方向に並列配置された複数の透明導電膜からなる第1透明電極を有し、
前記複数のブリッジ部のうちの、第2方向に隣り合う二つのブリッジ部にそれぞれ対応して設けられた、各々が第1透明電極の間に、前記複数の第1透明電極から離間して配置された透明導電膜からなる第2透明電極と、を有し、
前記第2透明電極は、透明基材上に形成され、第1透明電極と非接触状態で対応する二つのブリッジ部に接続している複数の第2透明電極と前記複数のブリッジ部とによって、各々が第1透明電極とは非接触状態で前記第2方向へ延び、及び第1方向に並列配置された複数の第2透明電極が構成されている
表面を前記第1及び第2透明電極主部並びに前記導電体からなる複数のブリッジ部からなる電極層が占めることを特徴とするタッチパネル一体型カラーフィルタ形成用タッチパネルセンサ基板。 - 透明基材と、
前記透明基材の一側の面上に設けられたタッチパネルセンサ層を備えるタッチパネル一体型カラーフィルタ形成用タッチパネルセンサ基板において、
前記タッチパネルセンサ層は、前記透明基材上に、第1方向に延びる並列配置された複数の透明導電膜からなる第1透明電極と、
前記第1方向及び第1方向と交差する第2方向に並べられて、前記並列配置された複数の第1透明電極の間に、前記第1透明電極から離間して、配置された複数の透明導電膜からなる第2透明電極と、
複数の第2透明電極のうち、前記第2方向に隣り合う二つの第2透明電極に対応してそれぞれ設けられた導電体からなる複数のブリッジ部であって、各ブリッジ部が第2方向に隣り合う二つの前記第2透明電極を接続して、複数の第2透明電極と複数のブリッジ部によって、各々が前記第1透明電極と非接触状態で第2方向へ延びる並列配置された第2透明電極を構成する複数のブリッジ部と、
前記複数の第1透明電極及び前記複数の第2透明電極上の一部を被覆する誘電体層であって、第2方向に隣り合う二つの第2透明電極を接続する前記複数のブリッジ部それぞれに対応して設けられ、前記第1透明電極と前記第1透明電極と交差して第2方向へ延びる第2透明電極の間を非接触状態とするように配置されている誘電体層と、を有し
表面を前記第1及び第2透明電極主部並びに前記導電体からなる複数のブリッジ部からなる電極層が占めることを特徴とするタッチパネル一体型カラーフィルタ形成用タッチパネルセンサ基板。 - ブリッジ部を多結晶ITO膜で形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板。
- ブリッジ部を金属ブリッジにより形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板。
- 表面のブリッジ部のみを保護層で被覆保護したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板。
- タッチパネルセンサ層となる表示領域周辺の透明基材周縁部に設けられた、端子部に電気的に接続されてタッチパネルセンサの電極からの信号を端子部に伝達する配線部を保護層で被覆したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の基板。
- 基材のタッチパネルセンサ層を設けた面と反対側にカラーフィルタを備えることを特徴
とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の基板。 - 請求項8に記載の基板のタッチパネルセンサ層上に接着層を介して透明基材を積層したタッチパネルセンサ表示基板。
- 請求項9に記載の基板の透明基材が偏光板であるタッチパネルセンサ表示基板。
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