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JP5924919B2 - ワイン風飲料及びこれを含有する飲食品並びにワイン風飲料の製造方法 - Google Patents

ワイン風飲料及びこれを含有する飲食品並びにワイン風飲料の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、非アルコール性のワイン風飲料及びこれを含有する飲食品に関する。
自動車の運転をする、妊娠中である等の理由により、アルコール飲料を飲むことができない消費者から、アルコール飲料の代わりとなる非アルコール性飲料が求められている。そこで、非アルコール性ワイン風飲料、いわゆるノンアルコールワインが提案されている。ノンアルコールワインとしては、例えば、ワインから減圧蒸留(減圧濃縮)によりアルコールを抜くことで製造されるものがある(特許文献1及び2参照)。
しかしながら、このようなワイン風飲料は、アルコールを完全には除去することができず、アルコールがわずかに含まれる飲料であった。また、減圧蒸留(減圧濃縮)の工程においてワイン特有の香気成分の一部が抜けてしまうため、風味のバランスが悪く、本来のワインの風味とは異なるものとなってしまうことが問題となっている。
一方、ワインからアルコールを抜く以外の方法により製造されるワイン風飲料も提案されている(例えば、特許文献3参照)。特許文献3に記載の混合茶は、アルコール発酵させた後に圧搾して得られた葡萄果皮種子を乾燥した物を含有するものであり、ワイン様の色彩と風味を楽しめるものである。
しかしながら、特許文献3に記載のようなワイン風飲料も同様に、本来のワインの風味とは異なるため、より本来のワインの風味に近いワイン風飲料が求められている。
米国特許第4643083号明細書 欧州特許出願公開第0058634号明細書 特開2008−263942号公報
本発明は、このような事情に鑑み、ワインの風味を有する非アルコール性のワイン風飲料及びこれを含有する飲食品を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、ブドウ果汁と、紅茶抽出物と、エルダーベリー果汁と、コハク酸とを含むことを特徴とするワイン風飲料にある。
かかる第1の態様では、ワイン独特の風味を有する非アルコール性ワイン風飲料とすることができる
また、エルダーベリー果汁を用いることで、赤ワイン様の味、香り及び色彩を有し、品質が安定したワイン風飲料が得られる。さらに、ワイン様の香りを実現することができ、また、より発酵感の増したワイン風飲料となる。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載するワイン風飲料において、前記ブドウ果汁の濃度が10wt%以上25wt%以下であり、前記紅茶抽出物の濃度が0.2wt%以上0.5wt%以下であり、前記エルダーベリー果汁の濃度が15wt%以上25wt%以下であることを特徴とするワイン風飲料にある。
かかる第2の態様では、赤ワイン様の味、香り及び色彩のバランスが一層良くなったワイン風飲料とすることができる。
本発明の第の態様は、第1又は第2の態様に記載するワイン風飲料において、コーヒーをさらに含むことを特徴とするワイン風飲料にある。
かかる第の態様では、香りがより良いワイン風飲料とすることができる。
本発明の第の態様は、第1〜第の態様の何れか一つに記載するワイン風飲料において、酸及び乳酸から選択される一種又は二種以上の酸をさらに含むことを特徴とするワイン風飲料にある。
かかる第の態様では、発酵酒であるワイン様の旨み及び渋みが増したワイン風飲料となる。
本発明の第の態様は、第1〜第の態様の何れか一つに記載するワイン風飲料において、アルコール濃度が0.5%未満であることを特徴とするワイン風飲料にある。
かかる第の態様では、ワイン独特の風味を有する非アルコール性飲料とすることがで
きる。
本発明の第の態様は、第1〜第の態様の何れか一つに記載するワイン風飲料を含有することを特徴とする飲食品にある。
かかる第の態様では、ワイン独特の風味を有する非アルコール性の飲食品を実現することができる。
本発明の第7の態様は、ブドウ果汁と、紅茶抽出物と、エルダーベリー果汁と、コハク酸とを混合して混合溶液とし、当該混合溶液を遠心分離して上清をワイン風飲料とすることを特徴とするワイン風飲料の製造方法にある。
かかる第7の態様では、ワイン独特の風味を有する非アルコール性ワイン風飲料を製造することができる。
本発明によれば、ワイン独特の風味(ワイン様の渋み・香り等)を有する非アルコール性のワイン風飲料及び飲食品が提供される。
本発明のワイン風飲料は、ブドウ果汁と、茶から抽出した茶抽出物と、ベリー果汁とを含むものである。これにより、ワイン独特の風味を有する非アルコール性ワイン風飲料を実現することができる。ここでいう非アルコール性飲料とは、アルコール濃度が0.5%未満の飲料のことをいう。
ブドウ果汁は、ブドウの果実を搾ったものであり、果実をそのまま搾った100%果汁そのものでもよいが、これを真空濃縮、凍結濃縮、又は限外濾過や逆浸透膜などの膜濃縮などにより3〜6倍程度に濃縮された濃縮果汁でもよい。なお、濃縮果汁の方が、少量の添加で特長を付与することができ、100%果汁を添加する場合と比較してブドウ果汁の割合を低くしても、ワインの風味を実現することができるため好ましい。
ブドウの品種は特に限定されないが、ワインに用いられる種類のブドウを用いるのが好ましい。また、後述するように、エルダーベリー果汁を用いることで、赤ワイン様の味、香り及び色彩を有するワイン風飲料が得られる。したがって、エルダーベリー果汁を用いる場合、ブドウ果汁としては、赤色のブドウ果汁を用いることが好ましい。
ブドウの品種としては、例えば、シャルドネ種、ソーヴィニヨン・ブラン種、リースリング種、ミラトルガウ種、甲州種、カベルネ種、メルロー種、マルベック種、シラー種、マスカットベリーA種等が挙げられる。ワインに用いられる種類のブドウを用いることにより、ワイン本来の風味に近いワイン風飲料とすることができる。また、ブドウ果汁は、1種類のブドウの果実を用いたものでも、2種類以上のブドウの果実を用いたものでもよい。いずれにしても、本発明のブドウ果汁は、非発酵の果汁を指す。
茶抽出物は、茶から抽出したものである。より具体的には、茶から抽出溶媒により抽出された茶抽出液、又はこれを必要に応じて濃縮若しくは乾燥させたものである。茶の抽出方法は、抽出原料である茶に含まれる可溶性成分を抽出溶媒に溶出させることができるものであれば、特に限定されるものではない。茶抽出物は、例えば、所定温度の水に、茶を一定時間浸漬して、可溶性成分を抽出させた後、抽出残渣を除去することにより得ることができる。
ここで、本発明において茶とは、茶樹の葉を摘んで加工したものの総称であり、種類は特に限定されるものではない。茶は、不発酵茶、半発酵茶、発酵茶があり、不発酵茶としては、例えば、煎茶、玉露、抹茶、かぶせ茶、番茶、玉露茶、ほうじ茶、てん茶が挙げられ、半発酵茶としては、例えば、ウーロン茶、包茶が挙げられ、発酵茶としては、例えば、紅茶が挙げられる。本発明では、1種類の茶を用いても、2種類以上の茶を用いてもよい。
茶抽出物を含むことによりワイン様の渋みを有する係るワイン風飲料を実現することができる。
特に、茶としては、紅茶を用いるのが好ましい。紅茶抽出物は、紅茶から抽出したものである。より具体的には、紅茶から抽出溶媒により抽出された紅茶抽出液、又はこれを必要に応じて濃縮若しくは乾燥させたものである。紅茶の抽出方法は、抽出原料である紅茶に含まれる可溶性成分を抽出溶媒に溶出させることができるものであれば、特に限定されるものではない。紅茶抽出物は、例えば、所定温度の水に、紅茶を一定時間浸漬して、可溶性成分を抽出させた後、抽出残渣を除去することにより得ることができる。また、紅茶は、紅茶に分類される茶葉であれば産地又は品種は特に限定されるものではなく、1種類を用いても、2種類以上を用いてもよい。
紅茶は、葉を完全に発酵させたものであるため、紅茶抽出物は発酵成分を含んだものとなる。このため、紅茶抽出物を含むワイン風飲料は、ワイン様の香り・渋み・味わいを有するものとなり、ワイン本来の味わいに近いものとなる。
ベリー果汁とは、後述する種々のベリーの果実を搾ったものであり、果実をそのまま搾った100%果汁そのものでもよいが、これを真空濃縮、凍結濃縮、又は限外濾過や逆浸透膜などの膜濃縮などにより3〜6倍程度に濃縮された濃縮果汁でもよい。なお、濃縮果汁の方が、少量の添加で特長を付与することができ、100%果汁を添加する場合と比較してベリー果汁の割合を低くしても、ワインの風味を実現することができるため好ましい。
ベリー果汁を用いることで、ワイン様の風味をワイン風飲料に付加することができる。
特に、本発明に係るワイン風飲料のベリー果汁としては、エルダーベリー果汁を用いることが好ましい。エルダーベリー果汁を用いることで、赤ワイン様の味、香り及び色彩を有し、品質が安定したワイン風飲料が得られる。
ベリー果汁としてエルダーベリー以外に用いることができるものとしては、バルバドスチェリー、ベアベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、ボイゼンベリー、チェリー、チョークチェリー、クラウドベリー、クランベリー、カラント、ナツメヤシの実、デューベリー、ブドウ、グーズベリー、ハックルベリー、ローガンベリー、オラリーベリー、マルベリー、レーズン、プレインズベリー、プレイリーベリー、ラズベリー、サスカトゥーンベリー、サーモンベリー、シーバックソーンベリー、スローベリー、ストロベリー、シンブルベリー、ソーンベリー、ワインベリー、ハイデルベリーの1種類以上である。
このように、非発酵のブドウ果汁と、茶抽出物と、ベリー果汁とを含むことにより、非アルコール性のワイン風飲料を実現することができる。
ワイン風飲料におけるブドウ果汁と、茶から抽出した茶抽出物と、ベリー果汁との混合割合を例示する。ブドウ果汁は、10wt%以上25wt%以下とすることが好ましい。このブドウ果汁の混合割合は、ストレート果汁(Brix11度)でのものである。濃縮果汁を用いた場合、還元果汁(Brix11度)に換算したブドウ果汁の重量がワイン風飲料の重量に対して上記混合割合となるようにする。
茶抽出物の抽出に用いる茶は、0.2wt%以上0.5wt%以下とすることが好ましい。
ベリー果汁は、15wt%以上25wt%以下とすることが好ましい。このベリー果汁の混合割合は、ストレート果汁(Brix9度)でのものである。濃縮果汁を用いた場合、還元果汁(Brix9度)に換算したベリー果汁の重量がワイン風飲料の重量に対して上記混合割合となるようにする。
このような混合割合とすることで、より確実にワイン独特の風味を有する非アルコール性ワイン風飲料とすることができる。特に、10wt%以上25wt%以下のブドウ果汁と、0.2wt%以上0.5wt%以下の紅茶から抽出した紅茶抽出物と、15wt%以上25wt%以下のエルダーベリー果汁とを含むことで、より一層、赤ワインに近い味、香り及び色彩を有するワイン風飲料が得られる。
なお、茶抽出物の抽出に用いる茶が0.05wt%未満となるとワイン様の渋み・味わいが十分に得られなくなる虞がある。ブドウ果汁が5wt%未満となると、ワイン独特のブドウの果実味が十分に得られなくなる虞がある。ベリー果汁が10wt%未満となると、赤の色彩が弱くなり、かつ、ワイン様の風味が得られず、好ましくない。一方、ブドウ果汁が30wt%より多くなると、ブドウ果汁の風味が強くなりワイン様の風味バランスが崩れる虞があり、茶抽出物が2wt%より多くなると、渋みが強くなる虞がある。ベリー果汁が30wt%より多くなると、ワイン様の風味が得られないだけでなく、短期間で混濁する原因となる。
上述したワイン風飲料は、コーヒーを含むことが好ましい。ここでいうコーヒーとは、コーヒー豆由来の成分を含有する溶液のことをいい、例えば、コーヒー抽出液、すなわち、焙煎、粉砕されたコーヒー豆を水や温水などを用いて抽出した溶液や、コーヒー抽出液を濃縮したコーヒーエキス、コーヒー抽出液を乾燥したインスタントコーヒーなどを、水や温水などで適量に調整した溶液が挙げられる。コーヒーは、ワイン風飲料の風味を高めるという効果を奏する。
また、ワイン風飲料は、コハク酸、酢酸又は乳酸を含むのが好ましい。コハク酸は、ワイン風飲料の酸味を高めるだけではなく、発酵酒であるワイン様の旨みや渋みを高めるという効果を奏する。酢酸は、ワイン風飲料の発酵感を高めることができる。乳酸は、発酵酒であるワイン様の旨みを高めることができる。
本発明にかかるワイン風飲料は、必要に応じて、公知の他の成分、例えば、水、糖類、塩類、他の有機酸類、色素、香料、保存剤等を含んでいてもよく、また、清涼飲料水、炭酸、その他の嗜好飲料、ブドウ以外の果実の果汁等を含んでいてもよい。
なお、コハク酸や酢酸以外の有機酸類としては、例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、アジピン酸、乳酸等が挙げられる。また、糖類としては、例えば、単糖類(ブドウ糖、果糖)、二糖類(ショ糖、乳糖)、少糖類(オリゴ糖)、多糖類が挙げられる。
本発明のワイン風飲料は、アルコール濃度が0.5%未満、好ましくは0.01%未満とすることができる。
また、かかるワイン風飲料は、ブドウ果汁を含むものであるため、ポリフェノールを含んでおり、健康飲料としても好適である。
以下、本発明のワイン風飲料の製造方法について説明する。なお、ブドウ果汁と、紅茶から抽出した紅茶抽出物と、エルダーベリー果汁と、を含むワイン風飲料を例に挙げて説明する。
エルダーベリー果汁は、常法により製造することができる。例えば、エルダーベリーの果実を搾汁して原果汁を製造し、原果汁を清澄濾過して混濁物を除去することでエルダーベリー果汁が得られる。また、本発明のエルダーベリー果汁には濃縮果汁も含まれる。濃縮果汁は、原果汁を清澄濾過した後、真空加熱するなどして水分を蒸発させることにより得られる。なお、ブドウ果汁についてもブドウの果実から同様の製法により得られる。
紅茶抽出物は常法により製造することができる。例えば、紅茶の葉を所定温度の水に投入し、適宜攪拌しながら所定時間浸すことにより抽出する。この抽出液を濾紙で濾過等することにより、紅茶の葉を除去して、紅茶抽出物を得る。
上述したブドウ果汁と、紅茶抽出物と、エルダーベリー果汁と、を混合し、必要に応じて、水、糖類、塩類、色素、香料、保存剤等を添加することにより、混合溶液を得る。
この混合溶液を所定時間加熱した後、遠心分離により上清を分離し、必要に応じて香料等を添加し、冷却・濾過をすることにより、ワイン風飲料が得られる。なお、得られたワイン風飲料は、壜等に充填した後、殺菌することにより長期保存することができるものとなる。
上述したワイン風飲料は、各種飲食品に添加してもよく、例えば、アルコール飲料、清涼飲料水等の各種飲料に添加してもよく、パン、菓子、惣菜等の固形食品に添加してもよい。また、ワイン風飲料を乾燥させて、粉剤、錠剤、カプセル剤等に成形して健康食品としてもよい。ワイン風飲料を含有する飲食品は、ポリフェノールを含んでおり、健康飲食品としても好適である。
以下、具体的な実施例を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1]
まず、紅茶抽出物を調整した。紅茶の葉を3kg用い、150Lの水で紅茶抽出物を抽出した。
赤色のブドウ濃縮果汁(Brix68度、チリ産 リビエール種)は26.6kgを用いた。該ブドウ濃縮果汁を還元果汁(Brix11度)に換算すると164.4kgとなる。エルダーベリー果汁としてエルダーベリー濃縮果汁(Brix65度)は22.5kg用いた。該エルダーベリー濃縮果汁を還元果汁(Brix9度)に換算すると162.5kgとなる。
さらに、市販のインスタントコーヒーは0.15kg用いた。コハク酸は、0.6kg、酢酸(90%純良酢酸;電気化学工業社製)は0.371L、乳酸(発酵乳酸50%;PURAC HS50;ピューラック・ジャパン社製)は4kg用いた。また、糖類としてブドウ糖を70kg用いた。
上述したブドウ濃縮果汁、紅茶抽出物、エルダーベリー濃縮果汁、インスタントコーヒー、コハク酸、酢酸、乳酸、及び水916L(紅茶抽出物の水分を含む)を混合し、85℃に加熱した後、水冷することにより混合溶液(総重量は約1045kg)を得た。この混合溶液から遠心分離して、上清を分離し、香料を添加することにより、ワイン風飲料を得た。
[実施例2]
コーヒー、コハク酸、酢酸、及び乳酸を配合しなかった以外は実施例1と同様にして、実施例2のワイン風飲料を得た。
[実施例3]
コーヒーを配合しなかった以外は実施例1と同様にして、実施例3のワイン風飲料を得た。
[実施例4]
コハク酸を配合しなかった以外は実施例1と同様にして、実施例4のワイン風飲料を得た。
[実施例5]
酢酸を配合しなかった以外は実施例1と同様にして、実施例5のワイン風飲料を得た。
[実施例6]
乳酸を配合しなかった以外は実施例1と同様にして、実施例6のワイン風飲料を得た。
[実施例7]
紅茶抽出物の代わりに緑茶抽出物を2.7kg用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例7のワイン風飲料を得た。
[比較例1]
エルダーベリー果汁を用いなかった以外は実施例1と同様にして、比較例1のワイン風飲料を得た。
[比較例2]
紅茶抽出物を用いなかった以外は実施例1と同様にして、比較例2のワイン風飲料を得た。
[試験例1]
各実施例及び各比較例のワイン風飲料のアルコール濃度をガスクロマトグラフ法(熱分解GC;GC−14B;島津製作所社製)により測定した。結果を表1に示す。
[試験例2]
実施例1に係るワイン風飲料と他の実施例及び比較例に係るワイン風飲料とを一対比較法(5段階評価法)にて、官能試験を実施した。なお、官能試験は、識別能力を有するパネル20人により実施した。表1に、パネル20名の評価点の平均値を示した。なお、香りは、数値が高いほどワイン特有の香りが多いことを意味する。また、色は、数値が高いほど赤ワイン特有の色であることを意味し、味は、数値が高いほどワイン特有の風味があることを意味する。
Figure 0005924919
[結果のまとめ]
ブドウ濃縮果汁と、紅茶抽出物と、エルダーベリー果汁と、コーヒーと、コハク酸と、乳酸と、酢酸とを含む実施例1は、香りや呈味のバランスが非常に良好なものであった。
ブドウ濃縮果汁と、紅茶抽出物と、エルダーベリー果汁とを含む実施例2のワイン風飲料は、コク味や呈味のバランスはやや劣るものであったが、ワイン独特の渋み及び香りが実現されていた。実施例3〜6は、実施例2よりもさらに口当たり、酸味、渋みが良好なものであった。
また、紅茶抽出物の代わりに緑茶抽出物を用いた実施例7も同様に、ワイン独特の渋み及び香りが実現されていた。
これに対し、エルダーベリー果汁を用いていない比較例1は、ワイン様の味、香り及び色彩において実施例1〜7と比較して著しく劣るものであった。また、紅茶抽出物を用いていない比較例2は、香り、酸味、及び渋みが実施例1〜7と比較して著しく劣るものであった。

Claims (7)

  1. ブドウ果汁と、
    紅茶抽出物と、
    エルダーベリー果汁と、
    コハク酸とを含む
    ことを特徴とするワイン風飲料。
  2. 請求項1に記載するワイン風飲料において、
    前記ブドウ果汁の濃度が10wt%以上25wt%以下であり、
    前記紅茶抽出物の濃度が0.2wt%以上0.5wt%以下であり、
    前記エルダーベリー果汁の濃度が15wt%以上25wt%以下である
    ことを特徴とするワイン風飲料。
  3. 請求項1又は請求項2に記載するワイン風飲料において、
    コーヒーをさらに含む
    ことを特徴とするワイン風飲料。
  4. 請求項1〜請求項の何れか一項に記載するワイン風飲料において、
    酸及び乳酸から選択される一種又は二種以上の酸をさらに含む
    ことを特徴とするワイン風飲料。
  5. 請求項1〜請求項の何れか一項に記載するワイン風飲料において、
    アルコール濃度が0.5%未満である
    ことを特徴とするワイン風飲料。
  6. 請求項1〜請求項の何れか一項に記載するワイン風飲料を含有することを特徴とする
    飲食品。
  7. ブドウ果汁と、紅茶抽出物と、エルダーベリー果汁と、コハク酸とを混合して混合溶液とし、当該混合溶液を遠心分離して上清をワイン風飲料とすることを特徴とするワイン風飲料の製造方法。
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