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JP5919870B2 - アクリロニトリル製造用触媒の製造方法および該アクリロニトリル製造用触媒を用いたアクリロニトリルの製造方法 - Google Patents

アクリロニトリル製造用触媒の製造方法および該アクリロニトリル製造用触媒を用いたアクリロニトリルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、プロピレンを気相接触アンモ酸化してアクリロニトリルを製造する際に好適に用いられるアクリロニトリル製造用触媒の製造方法および該アクリロニトリル製造用触媒を用いたアクリロニトリルの製造方法に関する。
アクリロニトリルは、プロピレンを分子状酸素およびアンモニアにより気相接触アンモ酸化する方法により得られ、流動床反応器を用いた「流動床アンモ酸化プロセス」により工業的に製造されている。
このようにアクリロニトリルを製造する際に用いられる触媒については、数多くの提案がされており、例えば特許文献1〜6等には、モリブデンおよびビスマスを主成分とする触媒が開示されている。これらは主にアクリロニトリル収率の高い触媒を得るための触媒の構成元素およびその組成比を規定したものであるが、これら公知の方法で得られる触媒は、触媒性能等の点で、工業触媒としては不十分であった。
一方、触媒にアルカリ金属を含有させることにより、アクリロニトリルの選択率や収率を向上させようとする検討がなされている。
例えば、特許文献7には、ナトリウム、カリウム、ルビジウムおよびセシウムから選ばれる1種以上のアルカリ金属の量を適正な範囲内にすることにより、アクリロニトリルの選択率を大きく向上させた触媒が開示されている。特許文献8には、触媒中のアルカリ金属は反応中に損失するため、アルカリ金属の含有量が高い触媒を補給することにより、経時的なアクリロニトリル収率の低下を抑制する方法が開示されている。また、特許文献9には、アルカリ金属としてナトリウムを用いた場合、アトリッション抵抗を強化できることや、さらに特定元素(Ge)とともに用いることにより、触媒活性とアクリロニトリル選択率との両方を高められることが開示されている。特許文献10には、モリブデン、ビスマス、鉄、タングステンに加えて、アルカリ金属としてルビジウムを必須とする触媒を用いると、副生成物(主に二酸化炭素)の選択率が経時的に低下し、その結果、アクリロニトリル選択率が経時的に向上し、長期にわたり高いアクリロニトリル収率を維持する安定運転ができることが開示されている。
特公昭61−013701号公報 特開昭59−204163号公報 特開平01−228950号公報 特開平10−043595号公報 特開平10−156185号公報 米国特許第5688739号明細書 特公昭58−002232号公報 特開2005−162707号公報 特表2003−507180号公報 特開2009−207974号公報
しかしながら、上述のように、アルカリ金属を含む触媒については検討されているものの、これら従来の触媒は、アクリロニトリル収率の点で、必ずしも工業触媒として十分ではなく、更なる触媒性能の向上が望まれている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、アルカリ金属を含む触媒であって、高い収率でアクリロニトリルを製造できる触媒の製造方法の提供を目的とする。また、該触媒を用いることにより、高い収率でアクリロニトリルを製造することを目的とする。
本発明のアクリロニトリル製造用触媒の製造方法は、モリブデンと、ビスマスと、鉄と、アルカリ金属と、シリカとを含有するアクリロニトリル製造用触媒の製造方法であって、少なくともモリブデンと、ビスマスと、鉄と、シリカとを含む混合スラリーを調製するスラリー調製工程と、前記混合スラリーを乾燥して乾燥物を得る乾燥工程と、前記乾燥物を焼成して触媒前駆体を製造する第1の焼成工程と、前記触媒前駆体にアルカリ金属を含む液を含浸し、アルカリ含浸触媒前駆体を製造する含浸工程と、前記アルカリ含浸触媒前駆体を焼成する第2の焼成工程とを有し、アクリロニトリル製造用触媒の製造に使用されるアルカリ金属の全量(100質量%)のうち、50質量%以上のアルカリ金属を前記含浸工程で前記アルカリ金属を含む液に含ませることを特徴とする。
前記アクリロニトリル製造用触媒は、下記一般式で示される組成を有することが好ましい。
MoBiFe(SiO)
(式中、Mo、Bi、FeおよびOはそれぞれモリブデン、ビスマス、鉄および酸素を表し、Xはナトリウム、カリウム、ルビジウム、およびセシウムからなる群より選ばれた少なくとも1種のアルカリ金属元素、Zは、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、ジルコニウム、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タンタル、リン、ヒ素、アンチモン、ゲルマニウム、スズ、鉛、バナジウム、ニオブ、クロム、タングステン、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、銀、亜鉛、イオウ、セレン、テルル、ランタン、セリウム、プラセオジウム、ネオジムおよびサマリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、SiO2はシリカを表し、a、b、c、d、e、fおよびgは各元素(シリカの場合はケイ素)の原子比を表し、a=10のとき、0.1≦b≦5.0、0.1≦c≦10.0、0.01≦d≦3.0、0≦e≦12、10≦g≦200であり、fはシリカを除く前記各成分の原子価を満足するのに必要な酸素の原子比である。
本発明のアクリロニトリルの製造方法は、本発明のアクリロニトリル製造用触媒製造方法で製造されたアクリロニトリル製造用触媒を用いて、プロピレンのアンモ酸化反応を行うことを特徴とする。
本発明のアクリロニトリル製造用触媒の製造方法によれば、アルカリ金属を含み、高い収率でアクリロニトリルを製造できる触媒を製造できる。そして、該触媒を用いることにより、高い収率でアクリロニトリルを製造できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のアクリロニトリル製造用触媒の製造方法は、モリブデンと、ビスマスと、鉄と、アルカリ金属と、シリカとを少なくとも含有するアクリロニトリル製造用触媒を製造する方法であって、モリブデンと、ビスマスと、鉄と、シリカとを少なくとも含む混合スラリーを調製するスラリー調製工程を有する。
モリブデンの原料としては、モリブデン元素またはモリブデン元素を含む原料化合物をそのまま使用してもよいが、これらを溶媒に溶解させた溶液、または、これらを溶媒に懸濁させたスラリーの状態で使用することが好ましい。溶媒としては特に限定されないが、水が好ましい。
モリブデン元素を含む原料化合物としては、三酸化モリブデン等の酸化モリブデン類、モリブデン酸アンモニウム類(例えばパラモリブデン酸アンモニウム、ジモリブデン酸アンモニウム等。)のモリブデン酸塩類等が挙げられる。これらのなかでは、溶解性の面から、パラモリブデン酸アンモニウム、ジモリブデン酸アンモニウム等のモリブデン酸アンモニウム類を用いることが好ましい。
モリブデンの原料は1種または2種以上を使用できる。
ビスマスの原料としては、ビスマス元素またはビスマス元素を含む原料化合物をそのまま使用してもよいが、これらを溶媒に溶解させた溶液、または、これらを溶媒に懸濁させたスラリーの状態で使用することが好ましい。溶媒としては特に限定されないが、硝酸または水が好ましい。
ビスマス元素を含む原料化合物としては、特に限定はされず、酸化ビスマス、硝酸ビスマス、次炭酸ビスマス、水酸化ビスマス等を使用できる。
ビスマスの原料は1種または2種以上を使用できる。
鉄の原料としては、鉄元素または鉄元素を含む原料化合物をそのまま使用してもよいが、これらを溶媒に溶解させた溶液、または、これらを溶媒に懸濁させたスラリーの状態で使用することが好ましい。溶媒としては特に限定されないが、硝酸または水が好ましい。
鉄元素を含む原料化合物としては、特に限定はされず、酸化鉄、水酸化鉄、硝酸鉄、塩化鉄、硫酸鉄等を使用できる。また、金属鉄を硝酸等に溶解して用いてもよい。
鉄の原料は1種または2種以上を使用できる。
シリカの原料としては、コロイダルシリカ(シリカゾル)が好ましい。コロイダルシリカは、市販のものから適宜選択して用いればよい。コロイダルシリカにおけるコロイド粒子の平均粒子径は、2〜100nmが好ましく、5〜80nmが特に好ましい。また、コロイダルシリカは、コロイド粒子の粒径分布が単一のピークを有するものでも、複数のピークを有するものであってもよい。
スラリー調製工程で調製される混合スラリーは、少なくともモリブデンと、ビスマスと、鉄と、シリカとを含むかぎり、任意成分として他の元素(Z)をさらに含んでもよい。
ここで他の元素(Z)としては、例えば、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、ジルコニウム、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タンタル、リン、ヒ素、アンチモン、ゲルマニウム、スズ、鉛、バナジウム、ニオブ、クロム、タングステン、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、銀、亜鉛、イオウ、セレン、テルル、ランタン、セリウム、プラセオジウム、ネオジムおよびサマリウムなどが挙げられ、これらのうち1種以上を含むことができる。
他の元素の原料としては、Z元素またはZ元素を含む原料化合物をそのまま使用してもよいが、これらを溶媒に溶解させた溶液、または、これらを溶媒に懸濁させたスラリーの状態で使用することが好ましい。用いる溶媒としては、特に限定されないが、硝酸または水が好ましい。
Z元素を含む原料化合物としては、特に限定はされず、酸化物、水酸化物、硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
Z元素の原料は1種または2種以上を使用できる。
スラリー調製工程においては、これらの各原料を混合して混合スラリーを調製するが、ここで混合スラリーにはアルカリ金属を添加せず、混合スラリーは実質的にはアルカリ金属を含まないものであることが好ましい。混合スラリーにアルカリ金属を添加する場合であっても、その添加量は少ないほど好ましく、アクリロニトリル製造用触媒の製造に使用されるアルカリ金属の全量を100質量%とした場合、混合スラリーへの添加量は60質量%以下とすることが好ましく、30質量%以下とすることがより好ましい。
すなわち、アルカリ金属は、その全量(100質量%)のうち、40質量%以上を後述の含浸工程で含浸液に添加し、触媒に担持することが好ましく、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは全量を含浸工程で含浸液に添加し、触媒に担持することが好ましい。これにより、得られるアクリロニトリル製造用触媒は、高い収率でアクリロニトリルを製造できるものとなる。
スラリー調製工程において調製される混合スラリーは、アルカリ金属以外の各原料の全量を含有することが好ましい。
スラリー調製工程における各原料の混合順、混合方法については、限定されないが、上述のとおり、各原料をあらかじめ溶媒に溶解または分散させた後、混合することが好ましい。ただし、原料として、例えば複数の硝酸塩を使用する場合には、これら硝酸塩をまとめて硝酸(溶媒)に溶解させて1つの溶液としてもよく、必ずしも、原料を1種ずつ含む溶液またはスラリーを個別に調製しなくてもよい。また、溶媒として硝酸を使用した液と、溶媒として水を使用した液など、溶媒の種類ごとに複数の液を調製し、これらを混合することにより、目的の混合スラリーを調製してもよい。なお、得られたスラリーは、必要に応じて熟成、濃縮等の熱処理を行ってもよい。
スラリー調製工程の液温、調製される混合スラリーの濃度は、特に限定されず、適宜調整できる。
乾燥工程では、上述のスラリー調製工程で調製された混合スラリーを乾燥して、乾燥物(固形物)を得る。
乾燥方法としては、特に制限はないが、得られるアクリロニトリル製造用触媒を流動床で使用する場合には、噴霧乾燥機を用いて、球状粒子状の乾燥物を得ることが好ましい。
噴霧乾燥機としては、加圧ノズル式、二流体ノズル式、回転円盤式などの各種乾燥機を使用できる。また、噴霧乾燥機の乾燥室内に流通させる熱風の温度は、乾燥室内への導入口付近における温度の下限が、好ましくは130℃、さらに好ましくは140℃であり、上限が、好ましくは350℃、さらに好ましくは300℃である。また、乾燥室出口付近における温度の下限が、好ましくは100℃、さらに好ましくは110℃であり、上限が好ましくは200℃、さらに好ましくは180℃である。乾燥室の各温度が上記範囲内にあると、最終的に得られるアクリロニトリル製造用触媒の活性やアクリロニトリル収率がより優れ、また、かさ密度、粒子強度等もより好適な範囲となる。
第1の焼成工程では、上述の乾燥工程で得られた乾燥物を焼成して、触媒前駆体を製造する。
第1の焼成工程における焼成温度の下限は200℃が好ましく、300℃がより好ましく、450℃がさらに好ましい。一方、上限は750℃が好ましく、700℃がより好ましく、680℃以下がさらに好ましい。このような温度範囲で第1の焼成工程を行うことにより、アクリロニトリル収率がより高い触媒が得られやすくなる。
焼成時間の下限は0.1時間が好ましく、0.5時間がより好ましい。焼成時間が下限値以上であると、最終的に得られるアクリロニトリル製造用触媒は、高いアクリロニトリル収率を発揮する十分な触媒性能を有するものとなる。焼成時間の上限は特にないが、必要以上に焼成時間を長くしても、触媒性能は一定以上にはならないため、通常20時間以内である。
また、第1の焼成工程では、ある温度で一定時間焼成した後、それよりも高い温度でさらに一定時間焼成するなどの多段焼成を行ってもよい。
第1の焼成工程には、汎用の焼成炉の他、ロータリーキルン、流動焼成炉等を用いることもできる。焼成時の雰囲気は、酸素を含んだ酸化性ガス雰囲気でも、例えば窒素等の不活性ガス雰囲気でもよく、簡便性の点から、空気を用いることが好ましい。
含浸工程では、上述のようにして得られた触媒前駆体に、アルカリ金属を含む液を含浸し、アルカリ含浸触媒前駆体を製造する。
アルカリ金属を含む液(含浸液)としては、アルカリ金属元素またはアルカリ金属元素を含む原料化合物を溶媒に溶解させた溶液、または、これらを溶媒に懸濁させたスラリーを用いることができる。用いる溶媒としては、特に限定されないが、硝酸または水を用いることが好ましい。
アルカリ金属元素を含む原料化合物としては、特に限定はされず、酸化物、水酸化物、硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩等が使用できる。
含浸液は、1種または2種以上のアルカリ金属を含むことができる。
アルカリ金属を含む液を含浸させる含浸操作は、特に限定はされないが、以下のような方法により含浸することが好ましい。
まず、第1の焼成工程により得られた触媒前駆体の細孔容積を水滴定法により測定する。ついで、アルカリ金属を含む含浸液を調製し、その液量(体積)を、触媒前駆体の細孔容積の95%相当に調整する。そして、触媒前駆体に攪拌または振動を与えながら、この含浸液を少しずつ触媒前駆体に滴下し、よく混合する。
これにより、アルカリ金属が含浸したアルカリ含浸触媒前駆体が得られる。
第2の焼成工程では、上述のようにして得られたアルカリ含浸触媒前駆体を焼成する。これにより、本発明のアクリロニトリル製造用触媒が得られる。
第2の焼成工程における焼成温度の下限は200℃が好ましく、300℃がより好ましく、450℃がさらに好ましい。一方、上限は750℃が好ましく、700℃がより好ましく、680℃がさらに好ましい。このような温度範囲で第2の焼成工程を行うことにより、アクリロニトリル収率がより高い触媒が得られやすくなる。
焼成時間の下限は0.1時間が好ましく、0.5時間がより好ましい。焼成時間が下限値以上であると、最終的に得られるアクリロニトリル製造用触媒は、高いアクリロニトリル収率を発揮する十分な触媒性能を有するものとなる。焼成時間の上限は特にないが、必要以上に焼成時間を長くしても、触媒性能は一定以上にはならないため、通常20時間以内である。
なお、含浸工程の後、第2の焼成工程を実施する前に、アルカリ含浸触媒前駆体を200〜490℃の範囲で仮焼成する仮焼成工程を行うと、流動性に優れた触媒が得られやすく好ましい。
仮焼成工程および第2の焼成工程には、汎用の焼成炉の他、ロータリーキルン、流動焼成炉等を用いることもできる。焼成時の雰囲気は、酸素を含んだ酸化性ガス雰囲気でも、例えば窒素等の不活性ガス雰囲気でもよく、簡便性の点から、空気を用いることが好ましい。
仮焼成工程および第2の焼成工程の好ましい形態としては、アルカリ含浸触媒前駆体を200〜490℃の範囲で静置焼成する仮焼成工程を行ってから、450〜680℃の範囲で流動焼成して第2の焼成工程を行う形態が例として挙げられる。
このようにして製造される本発明のアクリロニトリル製造用触媒の平均粒子径は、5〜200μmの範囲であることが好ましく、10〜150μmの範囲がより好ましい。
本発明のアクリロニトリル製造用触媒としては、下記一般式で示される組成を有するものが好ましい。このような組成のアクリロニトリル製造用触媒を製造する際に、本発明のアクリロニトリル製造用触媒の製造方法を適用すると、得られる触媒はより高いアクリロニトリル収率を発揮し、本発明の効果が充分に発現する。
MoBiFe(SiO)
式中、Mo、Bi、FeおよびOはそれぞれモリブデン、ビスマス、鉄および酸素を表し、Xはナトリウム、カリウム、ルビジウム、およびセシウムからなる群より選ばれた少なくとも1種のアルカリ金属元素、Zは、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、ジルコニウム、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タンタル、リン、ヒ素、アンチモン、ゲルマニウム、スズ、鉛、バナジウム、ニオブ、クロム、タングステン、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、銀、亜鉛、イオウ、セレン、テルル、ランタン、セリウム、プラセオジウム、ネオジムおよびサマリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、SiOはシリカを表し、a、b、c、d、e、fおよびgは各元素(シリカの場合はケイ素)の原子比を表し、a=10のとき、0.1≦b≦5.0、0.1≦c≦10.0、0.01≦d≦3.0、0≦e≦12、10≦g≦200であり、fはシリカを除く前記各成分の原子価を満足するのに必要な酸素の原子比である。
本発明のアクリロニトリル製造用触媒は、プロピレンを分子状酸素およびアンモニアにより気相接触アンモ酸化して、アクリロニトリルを製造する際に好適に使用される。
気相接触アンモ酸化は、アクリロニトリル製造用触媒の存在下、プロピレンと分子状酸素とアンモニアとを含む原料ガスを反応器に導入し、反応させることにより実施できる。
気相接触アンモ酸化を行う際の酸素源(分子状酸素源)としては、空気が工業的には有利であるが、必要に応じて空気に純酸素を加え、酸素を富化した気体を用いてもよい。また、反応器としては、流動床反応器が好ましく用いられる。
原料ガス中のプロピレンの濃度は、広い範囲で変えることができるが、1〜20容量%が適当であり、3〜15容量%が特に好ましい。原料ガス中のプロピレンと酸素とのモル比(プロピレン:酸素)は、1:1.5〜1:3が好ましい。また、反応ガス中のプロピレンとアンモニアとのモル比(プロピレン:アンモニア)は、1:1〜1:1.5が好ましい。また、原料ガスは、不活性ガス、水蒸気等により希釈されてもよい。
気相接触アンモ酸化を行う際の反応圧力は、常圧ないし500kPaが好ましく、反応温度は、400〜500℃の範囲が好ましい。また、接触時間は0.1〜20秒が好ましい。
以上説明したように、モリブデンと、ビスマスと、鉄と、アルカリ金属と、シリカとを含有するアクリロニトリル製造用触媒を製造する方法として、少なくともモリブデンと、ビスマスと、鉄と、シリカとを含む混合スラリーを調製するスラリー調製工程と、混合スラリーを乾燥して乾燥物を得る乾燥工程と、乾燥物を焼成して触媒前駆体を製造する第1の焼成工程と、触媒前駆体にアルカリ金属を含む液を含浸し、アルカリ含浸触媒前駆体を製造する含浸工程と、アルカリ含浸触媒前駆体を焼成する第2の焼成工程とを有する方法を採用することによって、高い収率でアクリロニトリルを製造する触媒を製造できる。そして、該触媒を用いることにより、高い収率でアクリロニトリルを製造できる。
上述の製造方法で製造されたアクリロニトリル製造用触媒が、高いアクリロニトリル収率を発揮するメカニズムについては、現段階では必ずしも明らかではないが、含浸によりアルカリ金属を付与(担持)することにより、アルカリ金属が触媒表面上に局在化し、その結果、アクリロニトリルを高収率で生成する活性点が触媒表面に発現するためであると考えられる。
このように含浸によりアルカリ金属を付与する方法によれば、アルカリ金属は触媒表面に局在化し、触媒反応に有効に使われる。よって、結果として、少ないアルカリ金属の使用量で、高いアクリロニトリル収率を発揮するアクリロニトリル製造用触媒の製造が可能となる。
例えばアルカリ金属であるルビジウムは、その化合物の世界の年間生産量が数トン規模と小さいレアメタルである。そのため、少ないアルカリ金属の使用量で、高性能な触媒が得られる本触媒製造方法は、アルカリ金属の原料供給の面からも非常に有益である。
本発明の効果を実施例により示す。ただし、下記実施例および比較例中の「部」は質量部を意味する。
触媒の活性試験は以下の要領で実施した。
<触媒の活性試験>
プロピレンのアンモ酸化によるアクリロニトリルの製造を内径25mm、高さ40cmの流動床反応器を用いて実施した。
その際、原料ガスとして、プロピレン/アンモニア/空気/水蒸気=1/1.2/9.5/0.5(モル比)の混合ガスを1時間当たり6.5L(NTP換算)供給した。反応温度は440℃とし、反応圧力は200kPaとした。接触時間は表1に示すとおりである。また、反応試験分析はガスクロマトグラフィーにより行った。
なお、接触時間およびアクリロニトリルの収率は以下のように定義される。
接触時間(秒)=かさ密度基準の触媒容積(L)/反応条件に換算した供給ガス流量(L/秒)
アクリロニトリルの収率(%)=B/A×100
ここで、Aは供給したプロピレンのモル数、Bは生成したアクリロニトリルのモル数を表す。
〔実施例1〕
(スラリー調製工程)
20質量%シリカゾル(平均粒子径22nm)2477.4部に、攪拌下、水800部にパラモリブデン酸アンモニウム400部を溶解した液を加え、A液を調製した。
これとは別に、40℃に加温した17質量%硝酸400部に、攪拌下、硝酸ビスマス114.3部、硝酸鉄(III)137.3部、硝酸ニッケル349.2部、硝酸亜鉛57.3部、硝酸セリウム59.0部、硝酸クロム36.3部、硝酸インジウム2.68部を順次添加し、B液を調製した。
40℃に加温したA液に、B液を攪拌下添加した後、40℃に加温したメタタングステン酸アンモニウム50%水溶液(WOとして50質量%)73.5部、ホウ酸3.50部を順次添加し、混合スラリーを得た。
(乾燥工程、第1の焼成工程)
得られたスラリー状物を回転ディスク型スプレー乾燥機にて、熱風の導入口における温度を280℃、出口における温度を150℃にコントロールしながら乾燥した。
得られた乾燥物を空気流通下、300℃で2時間、ついで450℃で2時間予備焼成することで第1の焼成工程を行い、触媒前駆体を得た。
水滴定法により、この触媒前駆体の細孔容積を測定した結果、0.24ml/gであった。
(含浸工程、仮焼成工程、第2の焼成工程)
硝酸ルビジウム4.68部を20部の純水に溶解後、さらに純水を加え、触媒前駆体100部の細孔容積の95%に相当する液量に調整した含浸液を調製した。この含浸液を触媒前駆体100部に、少しずつ滴下しよく混合した。
得られたアルカリ含浸触媒前駆体を空気流通下、250℃で2時間、次いで450℃で3時間静置焼成(仮焼成工程)した後、600℃で2時間流動焼成(第2の焼成工程)を行い、アクリロニトリル製造用触媒を得た。
得られた触媒の組成は、原料の仕込み量から以下のように算出される。
Mo10Bi0.52Fe1.50.50Ni5.3Zn0.85Ce0.60Cr0.400.25In0.10Rb0.14(SiO36.4
ここでfは、他の各元素(ケイ素を除く)の原子価を満足するのに必要な酸素の原子比である。
得られた触媒について、先に示した条件で活性試験を行ったところ、アクリロニトリルの収率は、83.5%、選択率は85.2%を示した。結果を表1に示す。
〔実施例2〕
硝酸ルビジウム4.68部を含む含浸液の代わりに、硝酸ルビジウム5.35部を含む含浸液を調製し、この含浸液を触媒前駆体に含浸した点以外は、実施例1と同様にして触媒製造を行い、反応評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
硝酸ルビジウム4.68部を含む含浸液の代わりに、硝酸ルビジウム4.01部を含む含浸液を調製し、この含浸液を触媒前駆体に含浸した点以外は、実施例1と同様にして触媒製造を行い、反応評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
スラリー調製工程と乾燥工程の後、含浸工程を実施せず、焼成工程を行って、表1の組成の触媒を製造した。
具体的には、スラリー調製工程のB液に、硝酸ルビジウム4.68部を添加した。この添加は硝酸インジウム添加後に行った。この点以外は実施例1と同様にして、混合スラリーを調製した。そして、実施例1と同様にして乾燥工程を行い、得られた触媒前駆体を空気流通下、600℃で2時間流動焼成し、触媒を得た。その後、実施例1と同様にして反応評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
スラリー調製工程と乾燥工程の後、含浸工程を実施せず、焼成工程を行って表1の組成の触媒を製造した。
具体的には、スラリー調製工程のB液に、硝酸ルビジウム5.35部を添加した。この添加は硝酸インジウム添加後に行った。この点以外は実施例1と同様にして、混合スラリーを調製した。そして、実施例1と同様にして乾燥工程を行い、得られた触媒前駆体を空気流通下、600℃で2時間流動焼成し、触媒を得た。その後、実施例1と同様にして反応評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例3〕
スラリー調製工程と乾燥工程の後、含浸工程を実施せず、焼成工程を行って表1の組成の触媒を製造した。
具体的には、スラリー調製工程のB液に、硝酸ルビジウム6.02部を添加した。この添加は硝酸インジウム添加後に行った。この点以外は実施例1と同様にして、混合スラリーを調製した。そして、実施例1と同様にして乾燥工程を行い、得られた触媒前駆体を空気流通下、600℃で2時間流動焼成し、触媒を得た。その後、実施例1と同様にして反応評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例4〕
(スラリー調製工程)
20質量%シリカゾル(平均粒子径22nm)2382.1部に、攪拌下、水800部にパラモリブデン酸アンモニウム400部を溶解した液を加え、A液を調製した。
これとは別に、40℃に加温した17質量%硝酸400部に、攪拌下、硝酸ビスマス131.9部、硝酸鉄(III)109.8部、硝酸ニッケル362.4部、硝酸マグネシウム63.9部、硝酸マンガン16.3部、硝酸セリウム29.5部、硝酸ランタン24.5部、85%リン酸2.6部を順次添加し、B液を調製した。
40℃に加温したA液に、B液を攪拌下添加し、混合スラリーを得た。
(乾燥工程、第1の焼成工程)
実施例1と同様にして、乾燥工程と第1の焼成工程を行った。
水滴定法により、この触媒前駆体の細孔容積を測定した結果、0.24ml/gであった。
(含浸工程、仮焼成工程、第2の焼成工程)
硝酸カリウム4.58部を20部の純水に溶解後、さらに純水を加え、触媒前駆体100部の細孔容積の95%に相当する液量に調整した含浸液を調製した。この含浸液を触媒前駆体100部に、少しずつ滴下しよく混合した。
得られたアルカリ含浸触媒前駆体に対して、実施例1と同様にして、仮焼成工程と第2の焼成工程を行い、アクリロニトリル製造用触媒を得た。そして、実施例1と同様にして反応評価を行った。結果を表1に示す
得られた触媒の組成は、原料の仕込み量から以下のように算出される。
Mo10Bi0.60Fe1.2Ni5.5Mg1.1Mn0.25Ce0.30La0.250.100.20(SiO35.0
ここでfは、他の各元素(ケイ素を除く)の原子価を満足するのに必要な酸素の原子比である。
〔実施例5〕
B液を調製する際の85%リン酸2.6部添加後に硝酸カリウム1.14部を添加した点、硝酸カリウム4.58部を含む含浸液の代わりに、硝酸カリウム3.44部を含む含浸液を調製し、この含浸液を得られた触媒前駆体に含浸した点以外は、実施例4と同様にして触媒製造を行い、反応評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例6〕
B液を調製する際の85%リン酸2.6部添加後に硝酸カリウム2.29部を添加した点、硝酸カリウム4.58部を含む含浸液の代わりに、硝酸カリウム2.29部を含む含浸液を調製し、この含浸液を得られた触媒前駆体に含浸した点以外は、実施例4と同様にして触媒製造を行い、反応評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例4〕
スラリー調製工程と乾燥工程の後、含浸工程を実施せず、焼成工程を行って表1の組成の触媒を製造した。
具体的には、スラリー調製工程のB液に、硝酸カリウム4.58部を添加した。この添加は85%リン酸添加後に行った。この点以外は実施例4と同様にして、混合スラリーを調製した。そして、実施例4と同様にして乾燥工程を行い、得られた触媒前駆体を空気流通下、590℃で2時間流動焼成し、触媒を得た。その後、実施例4と同様にして反応評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例5〕
スラリー調製工程と乾燥工程の後、含浸工程を実施せず、焼成工程を行って表1の組成の触媒を製造した。
具体的には、スラリー調製工程のB液に、硝酸カリウム5.73部を添加した。この添加は85%リン酸添加後に行った。この点以外は実施例4と同様にして、混合スラリーを調製した。そして、実施例4と同様にして乾燥工程を行い、得られた触媒前駆体を空気流通下、590℃で2時間流動焼成し、触媒を得た。その後、実施例4と同様にして反応評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例6〕
スラリー調製工程、乾燥工程の後、含浸工程を実施せず、焼成工程を行って表1の組成の触媒を製造した。
具体的には、スラリー調製工程のB液に、硝酸カリウム6.87部を添加した。この添加は85%リン酸添加後に行った。この点以外は実施例4と同様にして、混合スラリーを調製した。そして、実施例4と同様にして乾燥工程を行い、得られた触媒前駆体を空気流通下、590℃で2時間流動焼成し、触媒を得た。その後、実施例4と同様にして反応評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0005919870
表1から明らかなように、各実施例で得られた各複合酸化物触媒は、各比較例で得られた複合酸化物触媒よりも、高収率でアクリロニトリルを製造できた。
また、例えば実施例1と比較例1とを比較すると、これらは触媒製造に使用したアルカリ金属量は同じであるが、アクリロニトリル収率は実施例1の方が高い。このことから、一定量のアクリロニトリルを生産するために必要なアルカリ金属量は、実施例1の方が比較例1よりも低く、アルカリ金属量の低減がなされていた。
また、実施例4〜6で得られた触媒を比較すると、これらは同じ触媒組成を有するが、アルカリ金属全量のうちより多くの割合のアルカリ金属を含浸工程で担持した触媒ほど、アクリロニトリルの収率が高かった。
本発明のアクリロニトリル製造用触媒によれば、アクリロニトリルを高い収率で製造することができる。また、含浸によりアルカリ金属を付与する工程を有するため、結果として、少ないアルカリ金属の使用量で、高いアクリロニトリル収率を発揮するアクリロニトリル製造用触媒の製造が可能となる。このような方法は、例えばルビジウムなど、生産量が少ないレアメタルをアルカリ金属として使用する場合においては、その原料供給の面からも工業的価値は大きい。

Claims (3)

  1. モリブデンと、ビスマスと、鉄と、アルカリ金属と、シリカとを含有するアクリロニトリル製造用触媒の製造方法であって、
    少なくともモリブデンと、ビスマスと、鉄と、シリカとを含む混合スラリーを調製するスラリー調製工程と、
    前記混合スラリーを乾燥して乾燥物を得る乾燥工程と、
    前記乾燥物を焼成して触媒前駆体を製造する第1の焼成工程と、
    前記触媒前駆体にアルカリ金属を含む液を含浸し、アルカリ含浸触媒前駆体を製造する含浸工程と、
    前記アルカリ含浸触媒前駆体を焼成する第2の焼成工程とを有し、
    アクリロニトリル製造用触媒の製造に使用されるアルカリ金属の全量(100質量%)のうち、50質量%以上のアルカリ金属を前記含浸工程で前記アルカリ金属を含む液に含ませることを特徴とするアクリロニトリル製造用触媒の製造方法。
  2. 前記アクリロニトリル製造用触媒は、下記一般式で示される組成を有することを特徴とする請求項1に記載のアクリロニトリル製造用触媒の製造方法。
    MoBiFe(SiO)
    (式中、Mo、Bi、FeおよびOはそれぞれモリブデン、ビスマス、鉄および酸素を表し、Xはナトリウム、カリウム、ルビジウム、およびセシウムからなる群より選ばれた少なくとも1種のアルカリ金属元素、Zは、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、ジルコニウム、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タンタル、リン、ヒ素、アンチモン、ゲルマニウム、スズ、鉛、バナジウム、ニオブ、クロム、タングステン、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、銀、亜鉛、イオウ、セレン、テルル、ランタン、セリウム、プラセオジウム、ネオジムおよびサマリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、SiO2はシリカを表し、a、b、c、d、e、fおよびgは各元素(シリカの場合はケイ素)の原子比を表し、a=10のとき、0.1≦b≦5.0、0.1≦c≦10.0、0.01≦d≦3.0、0≦e≦12、10≦g≦200であり、fはシリカを除く前記各成分の原子価を満足するのに必要な酸素の原子比である。)
  3. 請求項1または2の製造方法で製造されたアクリロニトリル製造用触媒を用いて、プロピレンのアンモ酸化反応を行うことを特徴とするアクリロニトリルの製造方法。
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