JP5818479B2 - 管制装置、表示装置、協調運用システム、及び管制方法 - Google Patents
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Description
目標に対する的確な対応が難しい状況とは、例えば、航空機と、地上に配備され目標へ向けて飛しょう体を発射する発射設備とが協調して目標に対応する場合である。このような場合に、目標への対応(要撃)を航空機又は発射設備の何れが行うかの判断はパイロットには困難である。また、発射設備が飛しょう体を目標へ向けて発射した場合、目標に対してどのような進路を航空機が取るべきなのかを判断することもパイロットに困難な場合がある。
目標は、捜索追尾の対象とされる、例えば、脅威となる航空機である。また、発射設備は、例えば、地上に配備される。
また、本発明の管制装置は、前記飛行禁止領域が前記目標機へ向かうに連れて広がってもよい。
協調運用システム10は、空中を移動している目標に対応(目標の捜索追尾及び要撃等)する航空機14と、目標へ向けて飛しょう体を発射する発射設備12と、航空機14と飛しょう体とを管制する管制設備16と、を備える。
また、管制設備16は、地上に配備されていてもよいし、目標機18を要撃する航空機とは異なる航空機(例えば空中警戒管制機(Airborne Warning And Control System:AWACS))が管制設備16の有する機能を担ってもよい。
図1では、協調運用システム10は、一つの管制設備16に対して、複数機の航空機14及び複数台の発射設備12を備えているが、これに限らず、航空機14は一機でもよいし、発射設備12は一台でもよい。
また、情報処理装置34は、会敵処理によって自機が会敵すると判定した場合、航空機14の目標機18への到達に要する所要時間(自機が会敵する時刻である航空機会敵時刻)及びその位置(会敵位置)を含む航空機会敵情報を、目標機18の現在位置及び速度、並びに自機の現在位置及び速度に基づいて算出する。
そして、情報処理装置46は、SAM20を目標機18へ発射した後は、SAM会敵時刻を目標機18の現在位置及び速度、並びにSAM20の位置及びSAM20の速度に基づいて算出する。
SAM要撃可能回数は、目標機18の速度、予想進路、及びSAM20の射速に基づいて算出される。
そして、協調運用システム10では、管制設備16が上記受信した各種情報を用いて、各種処理を実行し、航空機14及び発射設備12が管制設備16で実行された各種処理の結果に基づいて、目標機18に対応する。
なお、上記所定領域は、予め定められているが、例えば、SAM20の種類(破壊力)及びSAM20の速度等に応じて、該所定領域が変更されてもよい。例えば、該所定領域は、SAM20の破壊力が大きいほど、又はSAM20の速度が速いほど広くされる。
このため、本実施形態では、航空機14が目標機18の爆散に巻き込まれることを防止するために、目標機18が爆散により飛び散ると予測される領域を爆散予測領域68として飛行禁止領域66に含む。これにより、航空機14の飛行経路の安全性を高めることができる。
なお、爆散予測領域68は、予め定められているが、例えば、SAM20の種類(破壊力)及び目標機18の種類等に応じて、爆散散予測領域が変更されてもよい。例えば、爆散散予測領域は、SAM20の破壊力が大きいほど、又は目標機18の大きさが大きいほど広くされる。爆散予測領域68は、図3(B)に示すように目標機18の位置を中心とした円形状であってもよいし、多角形状であってもよい。
図4に示す画像は、航空機14がデータリンク装置32を介して管制設備16から受信した協調要撃情報に基づいて、情報処理装置34で実行された画像生成処理によって生成された画像である。
そして、航空機14が、協調要撃情報を管制設備16から受信する毎に、情報処理装置34は、表示装置36に表示される画像を協調要撃情報に基づいて更新する。
図4(B)に示すように、SAM20が発射され、SAM20が目標機18に接近しているため、図4(A)に示す画像に比べて、飛行禁止領域66は狭くなると共にTOF69も短くなっている。また、目標機18は、自機にも接近しているが、爆散予測領域68は変化しない。このため、自機のパイロットは、目標機18の爆散に巻き込まれないように、早急に目標機18から離れる必要性を認識することができる。
そして、航空機割当処理は、割当航空機とされた航空機14へ、管制設備16から割当航空機となったことを示す要撃目標割当指示と共に、要撃の対象となる目標機18の情報を送信する。
なお、協調運用システム10が発射設備12を複数台備える場合、SAM会敵時刻として、例えば、最も早く会敵するSAM会敵時刻が用いられてもよいし、SAM20の残弾数等が最も多い発射設備12のSAM会敵時刻が用いられてもよい。
なお、本ステップ310で、SAM20が割り当てられても、割当航空機14が目標機18に接近しているので、割当航空機が目標機18を撃墜する可能性が高い。そのため、発射したSAM20は無駄になる可能性がある。しかし、本実施形態に係る協調運用システム10では、SAM20による要撃回数が閾値以下であり発射するSAM20の数が比較的少ないので、SAM20を目標機18の要撃に割り当てる。従って、本実施形態に係る協調運用システム10は、より目標機18の撃墜の可能性を高めることができる。
なお、ステップ312から本ステップ314へ移行した場合は、航空機14とSAM20とによって目標機18が要撃されることとなる。この場合は、協調運用システム10は、SAM20によって目標機19を撃墜する可能性が高いが、SAM20によって撃墜できなかった場合は、引き続き航空機14によって目標機18を要撃することとなる。
そのため、本実施形態に係る協調運用システム10では、割当航空機を一時待機させ、すなわち、割当航空機14の表示装置36の指示表示部76に「WAIT」と表示させ、SAM20による目標機18の撃墜を試みる。そして、協調運用システム10は、SAM会敵時刻の経過後、かつSAM20による目標機18の撃墜が失敗した場合に、割当航空機14の表示装置36の指示表示部76に「ENGAGE」と表示させ、割当航空機14に目標機18の要撃を行わせ、目標機18の撃墜の可能性を高める。
従って、本実施形態に係る管制設備16は、航空機14のパイロットによる航空機14の飛行経路の判断を的確なものとすることができるので、航空機14と発射設備12から発射されるSAM20とで協調して的確に目標機18に対応できる。
12 発射設備
14 航空機
16 管制設備
18 目標機
20 SAM
60 データリンク装置
62 情報処理装置
64 SAM目標ライン
66 飛行禁止領域
68 爆散予測領域
Claims (7)
- 空中を移動している目標の位置を示す情報を含む目標情報、及び該目標へ向けて発射設備から発射された飛しょう体の位置を示す情報を含む飛しょう体情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記目標情報及び前記飛しょう体情報に基づいた前記目標へ向かう前記飛しょう体の進路を、前記目標に対応する航空機の飛行を禁止する飛行禁止領域として算出すると共に、前記航空機の前記目標への到達に要する第1所要時間及び前記飛しょう体の前記目標への到達に要する第2所要時間に基づいて、前記航空機又は前記飛しょう体の何れで前記目標を要撃するかを選択する要撃選択処理を実行する算出手段と、
を備え、
前記航空機に搭載され、自機及び前記目標の位置関係を表示する表示装置に、前記算出手段で算出した前記飛行禁止領域を自機及び前記目標の位置関係と共に表示させ、かつ前記要撃選択処理の選択結果を表示させる管制装置。 - 前記飛行禁止領域は、前記目標へ向かう前記飛しょう体の進路を示す直線を含む所定領域とされる請求項1記載の管制装置。
- 前記飛行禁止領域は、前記飛しょう体が前記目標へ到達する位置において前記目標が爆散により飛び散ると予測される領域が含まれる請求項1又は請求項2記載の管制装置。
- 前記飛行禁止領域は、前記目標機へ向かうに連れて広がる請求項1から請求項3何れか1項記載の管制装置。
- 航空機に搭載され、自機及び前記目標の位置関係を表示する表示装置であって、
請求項1から請求項4の何れか1項記載の管制装置で算出された前記飛行禁止領域を、自機及び前記目標の位置関係と共に表示し、前記要撃選択処理の選択結果を表示する表示装置。 - 請求項1から請求項4の何れか1項記載の管制装置を有する管制設備と、
空中を移動している目標に対応すると共に、前記管制設備との間で各種情報の送受信が可能とされている航空機と、
前記目標へ向けて飛しょう体を発射すると共に、前記管制設備との間で各種情報の送受信が可能とされている発射設備と、
を備えた協調運用システム。 - 空中を移動している目標の位置を示す情報を含む目標情報、及び該目標へ向けて発射設備から発射された飛しょう体の位置を示す情報を含む飛しょう体情報を取得する第1工程と、
取得した前記目標情報及び前記飛しょう体情報に基づいた前記目標へ向かう前記飛しょう体の進路を、前記目標に対応する航空機の飛行を禁止する飛行禁止領域として算出すると共に、前記航空機の前記目標への到達に要する第1所要時間及び前記飛しょう体の前記目標への到達に要する第2所要時間に基づいて、前記航空機又は前記飛しょう体の何れで前記目標を要撃するかを選択する要撃選択処理を実行する第2工程と、
前記航空機に搭載され、自機及び前記目標の位置関係を表示する表示装置に、前記第2工程で算出した前記飛行禁止領域を自機及び前記目標の位置関係と共に表示させ、かつ前記要撃選択処理の選択結果を表示させる第3工程と、
を含む管制方法。
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