JP5885958B2 - 放射線汚染物除去ユニットおよび除染方法 - Google Patents
放射線汚染物除去ユニットおよび除染方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5885958B2 JP5885958B2 JP2011170048A JP2011170048A JP5885958B2 JP 5885958 B2 JP5885958 B2 JP 5885958B2 JP 2011170048 A JP2011170048 A JP 2011170048A JP 2011170048 A JP2011170048 A JP 2011170048A JP 5885958 B2 JP5885958 B2 JP 5885958B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- radiation
- space
- decontamination
- removal unit
- contaminant removal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Filtration Of Liquid (AREA)
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
Description
例えば特許文献1には、研磨剤を用いてサンドブラストにより機器や配管などに付着した放射性物質を除去する除染装置が開示されている。特許文献1に記載の除染装置は、サンドブラストにより発生したダストと研磨剤との混合物から研磨剤を分離する分離機を備え、分離された研磨剤を用いて再度サンドブラストをすることができるようになっている。
樹脂塔において化学成分を除去する際に、処理液中に固形物が混入していると、樹脂塔内でこれらの固形物による目詰まりが発生するおそれがある。このため、解体前系統除染を行う装置に、樹脂塔に処理液を送る前に処理液中の固形物を分離するろ過部を備えることが考えられる。
しかしながら、系統除染に使用されたろ過部には放射性物質が捕捉されているので、その後のろ過部の取り扱いが煩雑となるおそれがある。
本発明の放射線汚染物除去ユニットは、放射性物質を含有する処理液から固形物を除去する放射線汚染物除去ユニットであって、廃棄用容器と、前記廃棄用容器の内面に沿って設けられているとともに液体を収容可能な空間が形成され放射線を遮蔽可能な放射線遮蔽壁と、前記処理液を前記空間内に流入させるための流入管を着脱可能な入口部と、前記空間内に流入した前記処理液を回収する回収管を着脱可能な出口部と、を備え、前記空間は、前記放射線遮蔽壁によって、前記入口部と連通された第一空間、前記出口部と連通された第二空間、及びこれら第一空間と第二空間とをこれらの底同士で連通させる連通路に区画され、前記第一空間に該第一空間の底との間に隙間を空けて配置され、流通する前記処理液内の前記固形物をろ過するろ過部をさらに備える。
さらに、この場合、ろ過部内の液体が重力によって底へ移動することによりろ過部から離れるので、廃棄用容器の内部から液体を除去しやすい。
この場合、ろ過部内の液体が重力によって底へ移動することによりろ過部から離れるので、廃棄用容器の内部から液体を除去しやすい。
この場合、放射線汚染物除去ユニット内の液体成分が取り除かれるので、固体廃棄物と液体廃棄物を確実に分別することができる。
また、本発明の除染方法は、取り扱いが簡便な放射線汚染物除去ユニットを適宜交換して除染を行うことができるので、運用が容易である。
まず、放射線汚染物除去ユニット1の構成について説明する。図1(A)は、放射線汚染物除去ユニット1の側面図である。図1(B)は、図1(A)のA矢視図である。図2は、図1(B)のB−B線における断面図である。
放射線汚染物除去ユニット1は、放射性物質を含有する処理液から固形物を除去するためのものである。
放射性物質を含有する処理液とは、例えば原子力施設において管路などの除染を行った後に発生する液体であって、除染を行うために管路に供給される薬品と、薬品により侵食され管路から剥離した固形物とを含む混合物である。
図2に示すように、放射線遮蔽壁3は、ドラム缶2の内面に沿って設けられている。さらに、放射線遮蔽壁3には、ろ過部9が内部に収容され入口部5と連通された第一空間4aと、出口部7と連通された第二空間4bと、第一空間4aと第二空間4bとを連通する連通路4cとを有する空間4が形成されている。放射線遮蔽壁3に形成された空間4には液体を収容可能である。ドラム缶2の蓋2b側を下にしてドラム缶2を載置したときに、空間4を規定する放射線遮蔽壁3の内壁面は、ドラム缶2の蓋2aに近い位置にある面が天井、蓋2bに近い位置にある面が底になっている。放射線遮蔽壁3の材質は、放射線を遮蔽可能な材質であれば適宜の材質とすることができる。本実施形態では、放射線遮蔽壁3はコンクリートによって一体に形成されている。
ろ過部9の網目を構成する部材としては、金属や樹脂などを採用することができる。また、ろ過部9は、処理液が流れる方向に向かって順次網目の大きさが小さくなるように複数のろ材を重ねて構成することもできる。
図3は、放射線汚染物除去ユニット1の接続状態を示す模式図である。図4は、放射線汚染物除去ユニット1の使用後の状態を示す図で、図1(B)のB−B線における断面図である。図5は、本実施形態の除染方法を示すフローチャートである。なお、図5に示すフローチャートは、複数の放射線汚染物除去ユニット1を用いた除染方法において1つの放射線汚染物除去ユニット1に着目して流れを示したフローチャートになっている。
まず、除染対象設備の除染に用いた処理液を処理するための処理施設を例えば原子力施設内に設ける。処理施設としては、処理液中に含まれる放射性物質を樹脂に吸着させて分離する施設などを挙げることができる。
さらに、図3に示すように、除染対象設備の管路Xに、処理液を抜き取って放射線汚染物除去ユニット1へ送るための管路Yを設ける。管路Yには、処理液を管路Xから抜き取って圧送するためのポンプPと、ポンプPの下流側において処理液にかかる圧力を検知する圧力計PGとが設けられている。
処理施設へは、放射線汚染物除去ユニット1の出口部7と接続するための管路Zを介して接続される。
本実施形態では、管路Yおよび管路Zは複数設けられており、それぞれバルブBによって個別に開閉できるようになっている。
さらに、系統除染を開始する前に、上述の放射線汚染物除去ユニット1は原子力施設内に複数搬入して用意される。
これで除染を行うための準備は終了する。
除染工程S1では、除染対象設備内を循環する管路X(図3参照)の内部に、除染をするための薬品を含有する薬品を循環させ、管路X内に付着した放射性物質を薬品により洗い流す。薬品が管路X内を循環することにより、除染対象設備の管路X内に付着した放射性物質は薬品中へ移行する。
このとき、管路X内で管路から剥離した固形物が薬品中に移行することがある。また、管路X内に付着した放射性物質を確実に取り除く目的で、管路Xの内壁を侵食する薬品が用いられる場合もあり、この場合には管路Xの内壁が粒子状となって薬品に混ざることがある。
これで除染工程S1は終了し、接続工程S2へ進む。
接続工程S2では、入口部5の入口側取付部6に管路Yを水密状態で固定し、出口部7の出口側取付部8に管路Zを水密状態で固定する。
なお、接続工程S2は、除染工程S1が終了する前に開始されてもよい。
これで接続工程S2は終了し、排出工程S3へ進む。
排出工程S3では、まず、図3に示す管路Yに設けられたポンプPを駆動させ、管路X内を循環する処理液を放射線汚染物除去ユニット1の第一空間4a内へ流入させる。すると、第一空間4a内に流入した処理液は、ろ過部9の網目を通って第二空間4bへ移動する。このとき、処理液中に含まれる固形物はろ過部9の網目に捕捉され、ろ過部9を通過することができない。これにより、処理液が第二空間4bへ移動したときには、ろ過部9の網目の大きさよりも大きな固形物は処理液から分離されている。
第二空間4bへ移動した処理液は、さらに出口部7から排出され、処理施設へと送られる。このように、ろ過部9を通ってから処理施設へと送られた処理液は、ろ過部9の網目よりも大きな固形物を含んでいない。
ろ過部9に固形物が捕捉されると、ろ過部9は徐々に目詰まりする。これにより、ポンプPによって放射線汚染物除去ユニット1に送り込まれる処理液の圧力は徐々に高くなる。管路Yに設けられた圧力計PGでは、処理液の圧力が検知される。
これで、排出工程S3は終了し、交換判断工程S4へ進む。
交換判断工程S4では、圧力計PGが示す圧力に基づいて以下の判断を行う。すなわち、ろ過部9によって固形物を保持可能な最大圧力に処理液の圧力が達した場合には、交換工程S5へ進む。また、圧力計PGが略ゼロ(略大気圧)を示している場合には、管路X内から全ての処理液が抜き取られたと判断され、放射線汚染物除去ユニット1は管路Yおよび管路Zから取り外される。
処理液が空間4内に流されたこれらの放射線汚染物除去ユニット1は、使用済みユニット1A(図4参照)となる。
交換工程S5では、上記交換判断工程S4における使用済みユニット1Aを管路Yおよび管路Zから取り外し、新たな放射線汚染物除去ユニット1に置き換える。
これで交換工程S5は終了し、新たな放射線汚染物除去ユニット1に対して上述の接続工程S2、排出工程S3、交換判断工程S4、および交換工程S5が、管路Xから全ての処理液が抜き取られるまでこの順に行われる。
さらに、処理済みユニットの空間4の内部に出口部7および入口部5から固化剤を注入し固化させる(固化工程S6)。固化剤としては、例えば放射線を遮蔽する作用を有するモルタルなどを採用することができる。
固化剤が固化した後、使用済みユニット1Aは固体廃棄物として適宜処理される。
たとえば、上述の実施形態では廃棄用容器の例としてドラム缶2を採用したが、ドラム缶2と同様の形状であればドラム缶2でなくても構わない。また、ドラム缶2とは異なる形状の廃棄用容器を採用してもよい。この場合、ろ過部9が内部に配置された本発明の放射線汚染物除去ユニット1を他のドラム缶2と容易に区別することができる。
2 ドラム缶(廃棄用容器)
3 放射線遮蔽壁
4 空間
4a 第一空間
4b 第二空間
4c 連通路
5 入口部
6 入口側取付部
7 出口部
8 出口側取付部
9 ろ過部
B バルブ
P ポンプ
PG 圧力計
X 管路
Y 管路
Z 管路
S1 除染工程
S2 接続工程
S3 排出工程
S4 交換判断工程
S5 交換工程
S6 固化工程
Claims (3)
- 放射性物質を含有する処理液から固形物を除去する放射線汚染物除去ユニットであって、
廃棄用容器と、
前記廃棄用容器の内面に沿って設けられているとともに液体を収容可能な空間が形成され放射線を遮蔽可能な放射線遮蔽壁と、
前記処理液を前記空間内に流入させるための流入管を着脱可能な入口部と、
前記空間内に流入した前記処理液を回収する回収管を着脱可能な出口部と、を備え、
前記空間は、前記放射線遮蔽壁によって、前記入口部と連通された第一空間、前記出口部と連通された第二空間、及びこれら第一空間と第二空間とをこれらの底同士で連通させる連通路に区画され、
前記第一空間に該第一空間の底との間に隙間を空けて配置され、流通する前記処理液内の前記固形物をろ過するろ過部をさらに備えることを特徴とする放射線汚染物除去ユニット。 - 原子力施設における設備を請求項1に記載の放射線汚染物除去ユニットを用いて除染する除染方法であって、
除染対象設備を除染する除染工程と、
前記除染対象設備と連通する管路、および前記除染対象設備の除染に用いた処理液を処理する処理施設と連通する管路に、前記放射線汚染物除去ユニットを接続する接続工程と、
前記除染対象設備から前記処理施設へ、前記ろ過部を介して前記処理液を排出する排出工程と、
前記放射線汚染物除去ユニットの使用状況に応じて前記放射線汚染物除去ユニットを交換する交換工程と、
前記除染対象設備と連通する管路および前記処理施設と連通する管路から前記交換工程により取り外された前記放射線汚染物除去ユニットの内部に固化剤を注入し固化させる固化工程と、
を備える除染方法。 - 請求項2に記載の除染方法であって、
前記交換工程の後、前記固化工程の前に、前記放射線汚染物除去ユニット内の処理液を除去する除去工程を行うことを特徴とする除染方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011170048A JP5885958B2 (ja) | 2011-08-03 | 2011-08-03 | 放射線汚染物除去ユニットおよび除染方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011170048A JP5885958B2 (ja) | 2011-08-03 | 2011-08-03 | 放射線汚染物除去ユニットおよび除染方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013033011A JP2013033011A (ja) | 2013-02-14 |
JP5885958B2 true JP5885958B2 (ja) | 2016-03-16 |
Family
ID=47788999
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011170048A Active JP5885958B2 (ja) | 2011-08-03 | 2011-08-03 | 放射線汚染物除去ユニットおよび除染方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5885958B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20240115493A (ko) * | 2023-01-19 | 2024-07-26 | 한국수력원자력 주식회사 | 방사성 액체폐기물 제거시스템 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5438500A (en) * | 1977-08-30 | 1979-03-23 | Akira Toyama | Device for processing high radiation substance |
JPS58140696A (ja) * | 1982-02-17 | 1983-08-20 | 株式会社日立製作所 | 放射性廃液処理器 |
JPS6070100U (ja) * | 1983-10-20 | 1985-05-17 | 東芝プラント建設株式会社 | 廃液処理装置 |
JP5091727B2 (ja) * | 2008-03-11 | 2012-12-05 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 化学除染方法 |
-
2011
- 2011-08-03 JP JP2011170048A patent/JP5885958B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013033011A (ja) | 2013-02-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2065127B1 (en) | Coolant cleaning device for machine tool | |
EP2422890A1 (en) | Pig receiver | |
JP7101687B2 (ja) | 原子力プラント用モジュール式水浄化システム | |
JPH0643293A (ja) | 使用済イオンカートリッジの調整・再生利用方法 | |
US6156194A (en) | Magnetic filtration system for minimizing radioactive waste during abrasive waterjet cutting | |
JP5885958B2 (ja) | 放射線汚染物除去ユニットおよび除染方法 | |
JP6315861B2 (ja) | 放射性セシウムで汚染された焼却灰を除染する移動型システム | |
KR101142966B1 (ko) | 공작기계용 오일정제장치 | |
WO2002020123A1 (fr) | Procede et dispositif de filtration de fluide residuaire | |
US11865550B2 (en) | Separating installation and separating method | |
JP2008080249A (ja) | 土壌洗浄方法及び装置 | |
KR101603743B1 (ko) | 모래 여과재에 의한 수처리 여과장치 | |
WO2015005392A1 (ja) | 水に混入した放射性物質を水から除去する方法 | |
JP2507589B2 (ja) | ろ過装置 | |
JP5768487B2 (ja) | 濾過装置 | |
JP6458635B2 (ja) | 汚染土壌洗浄設備および汚染土壌の洗浄工法 | |
JP2007007757A (ja) | 水中浮遊物回収方法及び水中浮遊物回収装置 | |
JP7266457B2 (ja) | ろ過材洗浄方法 | |
JP2016078224A (ja) | 切削液浄化装置 | |
JP6452038B2 (ja) | 地下水浄化システム及び地下水浄化方法 | |
JP4044869B2 (ja) | 放射性汚染物の除染方法およびその装置 | |
JP7175300B2 (ja) | ろ過材洗浄方法及びろ過材洗浄システム | |
JP5239416B2 (ja) | 放射性廃水の循環濾過システム及びそのフィルタ交換方法 | |
JP2007024586A (ja) | アブレシブウォータジェット切断方法 | |
KR101306052B1 (ko) | 방사성 폐유 처리장치 및 이를 이용한 방사성 폐유 처리방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140711 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150311 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150317 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20150519 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150518 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20151104 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20151218 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20151221 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160112 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160210 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5885958 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |