JP5880918B2 - 太陽電池パネルの敷設構造 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、折板上に長尺部材9を配し、ボルトナットを用いて太陽電池パネルを上金具と固定しているものである。
また、前記特許文献2の構造では、長尺部材が流れ方向に交わる方向に配されるため、パネル間に侵入した塵や土もしくはそれを含む雨水が滞留し易いという上記と同様の問題があった。また、長尺部材に侵入した雨水は横方向にしか流水経路がないため、長尺部材内に塵等が上述のものより堆積し易かった。
そして、本発明の敷設構造では、太陽電池パネルの裏面空間に連通する隙間が形成されているので、太陽電池パネルの表面側から塵やほこり、土等が侵入しても前記隙間から裏面空間に容易に導くことができ、取付対象面の排水構造にて円滑に水下側へ排出することができる。
したがって、太陽電池パネル同士の接続部分に堆積する塵やほこり、土等は、雨水と共に太陽電池パネルの裏面空間に導くことにより、太陽光の発電効率を高く維持できる。
そして、このような桟部材としては、特に限定するものではないが、連続材である本体(主材)とフランジを備える定尺材(副材)とを組み合わせた構成が望ましい。
なお、これらの本体と定尺材とは、敷設状態において一体的に組み付けられていればよく、特にその組み付け手段について限定するものではない。例えば後述する図示実施例では、本体に上方が開放する溝部を形成し、該溝部に締め付けボルトの頭部を保持させ、通孔を設けた定尺材や押さえ材を前記締め付けボルトに貫通させた状態でナットを締め付けることにより、一体的に組み付ける方法を採用したが、特にこの構成に限定するものではない。
前記太陽電池は、特にその構成及び形状を限定するものではなく、多結晶,単結晶,アモルファス等のシリコン系、化合物系、有機系などどのような太陽電池を用いてもよい。
本発明における太陽電池パネルとは、モジュールを備えたパネル、ボード、シート等のその状態で直接もしくは固定部材等を介して間接的に取付(敷設)可能なのものを指す。
例えばモジュール周縁に枠体(フレーム)を配して矩形状としたものであっても、枠体にパネル同士の接続部分等を設けるものであってもよく、その構成は特に限定するものではない。また、太陽電池パネルの固定方法は、ビス等によって前記桟部材のフランジに直接固定するものであっても、固定部材(押さえ部材)と桟部材との間に挟着状に固定するものであってもよい。さらに、太陽電池パネルの敷設状態(取付状態)は、平坦状に表れるものであっても、階段状に表れるものであってもよく、特に限定するものではない。
以下、詳細に説明する。
図示実施例の桟部材本体3Aは、図1(c)に示すように、中央に空間部を有する略矩形状成形体である連続材であって、取付対象面6Aに接地する底面の左右に略L字状の受片である固定部32.32と、高さ方向中程の左右に定尺材3Bの脚状部(接続部33,33)を受ける略肩状の受部(接続受部34,34)と、略中央に、頂部に上方が開放する溝部361を備える塔状部36とを有する。この溝部361は、内部に断面が略矩形状の空間を備え、開放部に内側へせり出した突出部が設けられ、内部空間に締め付けボルト3cの頭部を収納し、脱落を防止しつつ長さ方向に調整(スライド)可能である。
図示実施例の定尺材3Bは、図1(d)に示すように、略ハット状成形体であるピース材であって、左右の外方へ延在するフランジ31,31から下方へ脚状部(接続部33,33)が延在し、左右のフランジ31,31を逆U字状の支持面部35が連結する構成であり、該支持面部35の略中央には通孔351が設けられている。
より詳しくは、前記定着材3Bの脚状部(接続部33,33)は、下向き鏃状の係止部が設けられ、前記本体3Aの受部(接続受部34,34)にはその係止部と係合する係合受部が形成され、弾性的に係合して取り付けられる。また、前記定着材3Bの支持面部35は、前記本体3Aの塔状部36の頂部に載置状に配される。
この押さえ材4は、前記定尺材3Bと同様にピース材であって、後述する図3(f)等に示すようにほぼ同位置に配設する。
このように、第1実施例では、図1(b)に示すように、前記桟部材3(3A.3B)のフランジ31にて太陽電池パネル1裏面を支持するばかりでなく、押さえ材4の押さえフランジ41にて上方から押さえ付けるようにしたので、太陽電池パネル1の端縁は、上下から挟まれるように固定(挟着)される。
取付対象面6Aに前記構成の桟部材本体3Aを配し、左右の固定部32.32に略矩形状の固定材6bを沿わせ、締め付けボルト6c及びナット6dにて固定した。この詳細な説明は後記する。
前記本体3Aの溝部361には、締め付けボルト3cの頭部を収納させ、該め付けボルト3cが、前記定尺材3Bを貫通するように配し、そのフランジ31,31に前記太陽電池パネル1,1の裏面(=フレーム材1bの裏面)を支持させるように配設する。なお、本体3Aの配設以前に予め締め付けボルト3cの頭部を収納しておくようにしてもよい。
次に、前記締め付けボルト3cに、前記押さえ材4を貫通させるように配すると共に押さえ材4の押さえフランジ41,41にて太陽電池パネル1.1の端部表面を押さえ付けるように配設する。
この状態で前記締め付けボルト3cにナット3dを取り付け、締め付けることにより、桟部材3(3A,3B)を一体化できると共に、太陽電池パネル1,1の端縁を、桟部材3のフランジ31,31と押さえ材4の押さえフランジ41,41にて上下から挟むように固定することができる。
したがって、太陽電池パネル1,1同士の接続部分に堆積する塵やほこり、土等は、雨水と共に太陽電池パネル1の裏面空間に導くことにより、太陽光の発電効率を高く維持できる。
さらに、太陽電池パネル1,1の端縁上面を押さえる押さえ材4の押さえフランジ41と桟部材3のフランジ31とで上下に挟み込むように固定されているので、極めて取付強度が高い敷設構造となる。
図示実施例の下地2Cは、流れ方向に配設された躯体2A上に略平坦状に略ボード状の下地材2Bが敷設され、更にその上面にスレート屋根材2Cが段状に敷設されている構成である。
この下地2C上には、対向する側壁を有する固定部材5が固定され、該固定部材5の側壁間には締着部材7aの大径部71を収納し、且つ締着部材7aをスライド可能に保持する溝部を有する支持部材6Aが取り付けられる。
前記固定部51には、複数の孔が設けられ、該孔に固定具にて下地2Cに固定するが、前記孔(固定具)や固定部51の下面及び周縁には接着材兼シーリング材を配している。
前記側壁52は、内側への傾斜部分である折曲部521を有する構成(側壁52の下半が略垂直状、側壁52の上半が内側へ傾斜状)であり、その配設状態において左右から支持部材6を包持することができ、その上方への持ち上がりを防止することができる。即ちこの折曲部521は、上方への規制手段の一態様である。
また、この側壁52に設けられる長孔溝522は、前述のように水上側に向かって開口しており、前記折曲部521より上方に設けられ、後述する支持部材6の溝部61aに大径部71が収容された状態の締着部材7aが遊嵌可能である。
さらに、この取付構造には、太陽電池パネル等の新設用レベルに調整するレベル調整手段が設けられ、該レベル調整手段として、側壁52,52の下方をテーパ状とした調整部54を設けている。この調整部54は、支持部材6へ固定する太陽電池パネルのレベルを調整するものであり、この調整部54より上方の側壁52等と下地面(既存屋根)の勾配に沿う固定部51間を側面視テーパー状とした。
前記溝部61aに保持させる締着部材7aは、汎用の六角ボルトであって、その頭部が前記溝部61a内に収納させる大径部71であり、雄ねじ部分が溝部61a外へ突出するので、この雄ねじ部分を把持して所定位置に調整してもよい。また、この締着部材7aとしては、予め緩くナット7bを連結しておいてもよい。
図3(a)には、前記固定部材5の固定部51に設けた複数の孔に、固定具50を打ち込んで下地2Cに固定した状態が示されている。孔(固定具50頭部)や固定部51の下面及び周縁には接着材兼シーリング材55が配されている。
図3(b)には、前記固定部材5の側壁52,52間に、予め締め付けボルト6c,6cを取り付けた支持部材6Aを臨ませた状態が示されている。
図3(c)には、固定部材5の側壁側壁52,52間に、支持部材6Aを配して締め付け部材7a,7bにて固定した状態が示されている。
図3(d)には、桟部材本体3Aを配設すると共に、それを取り付けるための矩形状の固定材6b、及びナット6dを示している。
図3(e)には、取り付けた桟部材本体3Aの溝部361に、締め付けボルト3cを保持させると共に該締め付けボルト3cに定尺材3Bを貫通させるように配設した状態を示している。
図3(f)には、取り付けた定尺材3Bのフランジ31,31に、予め太陽電池1Aの周縁にフレーム材1bを一体化させた太陽電池パネル1,1、並びに押さえ材4及びナット3dを臨ませた状態が示されている。
図3(g)には、配設した太陽電池パネル1,1の端縁を押さえ材4の押さえフランジ41,41にて表面側から押さえるように締め付け固定した状態を示している。
この第2実施例では、前記第1実施例と同様に定尺材3Bを配した状態で遊嵌状に取り付けられるが、前記第1実施例では、更に押さえ材4IIを上方から配した状態で安定に弾性係合にて取り付けられるため、より安定にナット3dの取付を容易に行うことができる。
この第3実施例の定尺材3BIIIは逆ハット型であるため、桟部材本体3AIIIとフランジ31,31との間が大きくなり、その結果、空間自体を大きくすることができ、円滑な排水を促すことができる。
この第4実施例では、太陽電池パネル1,1を配設する段階で定尺材3BIVをその所定位置に取り付けた状態で配設する。
この第5実施例では、前記第1実施例と同様に押さえ材4Vを上方から配した状態で弾性係合にて取り付けられ、更にビス3eにてより強固に取り付けられる。さらに、前記第3実施例と同様に押さえ材4Vは逆ハット型であるため、桟部材本体3AVとフランジ31,31との間が大きくなり、前述の第3実施例と同様の効果を奏する。
1A 太陽電池
1b フレーム材
2C 下地(スレート屋根材)
3A 桟部材本体
3b 定尺材
4 押さえ材
5 固定部材
6 支持部材
7a,7b 締め付け部材
Claims (2)
- 雨仕舞い性を備える取付対象面上に連続状の桟部材を配し、該桟部材の所定位置に太陽電池パネルを固定する敷設構造であって、
前記桟部材は、隣り合う太陽電池パネル間に配され、略中央に塔状部を有する連続状の本体と、前記塔状部の頂部に載置する支持面部の左右に、少なくとも太陽電池パネルを固定する箇所にその裏面を支持するフランジを備える定尺材と組み合わせてなり、前記定尺材は、前記支持面部と前記フランジとが異なる高さを有する段状であり、
太陽電池パネルは、太陽電池パネルを固定する箇所以外の、前記締め付けボルトも前記定尺材も押さえ材も存在しない箇所において、太陽電池パネルの側面又は底面と桟部材本体の上面又は側壁との間に、太陽電池パネルの裏面空間に連通する隙間を形成して固定されていることを特徴とする太陽電池パネルの敷設構造。 - 太陽電池パネルの上面を押さえる押さえ材と桟部材の定尺材とで上下に挟み込むように固定されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池パネルの敷設構造。
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