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JP5869783B2 - 自動分析装置 - Google Patents

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JP5869783B2
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健司 山崎
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省一 金山
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Description

この発明の実施形態は、自動分析装置に関する。
従来、医療機関の検査室などで自動分析装置が用いられている。この自動分析装置は、反応管で血液や尿等の被検試料と試薬とを分注してこれらを反応させた後、反応によって生じる色調の変化・吸光度を光測定することにより検体中の被測定物質または酵素の濃度や活性等を測定する。
自動分析装置は、試薬庫および反応ディスクを有している。試薬庫には、試薬を収容する試薬ボトルが配置され、反応ディスクには、被検試料(血清,尿等)や試薬を収容する反応管が配置されている。また、自動分析装置における被検試料は、採血管等のサンプル容器(被検試料容器)に収容されている。サンプル容器は、例えばラック型やディスク型のサンプラに複数配置され、サンプルの動作によりプローブまで搬送される。プローブは、サンプラにより搬送されたサンプル容器から検体を吸引し、反応管に吐出する。また、プローブは、試薬ボトルから目的の試薬を吸引し、反応管に吐出する。
また、自動分析装置による検査では、各サンプル容器にバーコードや2次元コードのような情報記録媒体を設け、サンプル容器に収容された被検試料を、種類や患者等の分類で識別している。それにより、被検試料の取り違え等の検査ミスの発生を減少させることができる。また、自動分析装置に対して操作者が情報を手入力する場合と比較して、誤入力が生じるおそれを低減することができ、さらにサンプル容器ごとに情報を入力する煩雑な作業を回避することができる。
特開2009−204549号公報
プローブがサンプル容器から被検試料を吸引する前に、複数の工程が実施される。例えば、操作者等がサンプラにサンプル容器を配置する工程、サンプラがプローブの吸引位置までサンプル容器を移送する工程、サンプル容器のバーコードを読み取って自動分析装置の検査対象を識別し、確認する工程、検査オーダを取得する工程などがある。
このような工程において、ラックサンプラやディスクサンプラにおける被検試料の搬送機構が故障したり、被検試料の搬送を制御するプログラムに不具合が生じたり、操作者がサンプル容器の位置を誤って配置したりすると、バーコードで識別された被検試料と、実際に検査される被検試料とが一致しなくなるおそれがあった。したがって、プローブが被検試料を吸引するまでの間に被検試料を正確に搬送できない事態が生じたまま、自動分析装置による被検試料の測定、分析を継続すると、測定結果、分析結果に重大な支障をきたしてしまう。
本実施形態は、自動分析装置による測定結果や分析結果に重大な支障をきたす事態を回避することが可能な自動分析装置の提供を目的とする。
この実施形態に係る自動分析装置は、被検試料を収容し、被検試料の識別情報が記録さ
れた記録媒体を有するサンプル容器から被検試料を吸引して分析を行う自動分析装置であ
って、前記サンプル容器それぞれに収容された前記被検試料を定められた分注回数だけ
引する試料吸引部と、前記サンプル容器を前記試料吸引部による吸引位置まで移送するサ
ンプル容器移送部と、前記吸引位置において、前記分注回数の中で最初の吸引のタイミン
グおよび最後の吸引のタイミングの双方で前記サンプル容器の前記記録媒体に記録された
前記識別情報を取得する情報取得部と、前記分注回数の中で前記最初の吸引のタイミング
で取得された識別情報と最後の吸引のタイミングで取得された識別情報とが一致するか判
断する判断部と、を備えたことを特徴とする。
第1実施形態にかかる自動分析装置の全体構成を示す概略斜視図である。 第1実施形態にかかる自動分析装置のラックサンプラを示す概略上面図である。を示す概略図である。 第1実施形態にかかる自動分析装置の制御構成を示す概略ブロック図である。 第1実施形態にかかる自動分析装置の読取り部の配置を示す概略上面図である。 図4におけるアーム部の位置の変化に対応したサンプリングプローブを示す概略斜視図である。 図4におけるアーム部の位置の変化に対応したサンプリングプローブを示す概略斜視図である。 図4におけるアーム部の位置の変化に対応したサンプリングプローブを示す概略斜視図である。 第1実施形態にかかる自動分析装置において、識別情報を取得する一連の工程を示すフローチャートである。 第2実施形態にかかる自動分析装置において、識別情報を取得する一連の工程を示すフローチャートである。 第5実施形態にかかる自動分析装置において、識別情報を取得する一連の工程を示すフローチャートである。 第6実施形態にかかる自動分析装置において、識別情報を取得する一連の工程を示すフローチャートである。 第10実施形態にかかる自動分析装置の全体構成を示す概略斜視図である。
以下、実施形態にかかる自動分析装置につき、図1〜図10を参照して説明する。
[第1実施形態]
(自動分析装置の概略構成)
第1実施形態にかかる自動分析装置100の全体構成の概略について、図1を参照して説明する。図1は、自動分析装置100の概略構成を示す全体斜視図である。
図1に示すように自動分析装置100は、試薬ボトル111を収納する第1試薬庫110と、試薬ボトル121を収納する第2試薬庫120と、第1試薬庫110の周囲に配置され反応管131を収納する反応ディスク130とを有している。試薬ボトル111、121にはそれぞれ、被検試料の分析に使用する第1試薬、第2試薬が収容されている。
また、自動分析装置100は第1試薬庫110の近傍に配置されたラックサンプラ140を有する。ラックサンプラ140にはラックトレイ140aが配列され、収納されている。ラックトレイ140aには、サンプル容器140bが配列される。さらに自動分析装置100は、ディスクサンプラ141を有する。ディスクサンプラ141には、複数のサンプル容器141aが円周方向に配置されて載置される。これらのラックサンプラ140とディスクサンプラ141とは、被検試料をサンプリングプローブ142cによる吸引位置(図5A〜5Cの符号P参照)へ搬送する。
また反応ディスク130の周囲には、第1試薬アーム112および第2試薬アーム122が設けられる。第1試薬アーム112および第2試薬アーム122は、それぞれ第1試薬庫110、第2試薬庫120の試薬ボトル111、121から、試薬を反応管131へ分注(吸引・吐出)する。
また反応ディスク130の周囲には、サンプリングアーム142が設けられる。サンプリングアーム142は、ラックサンプラ140、ディスクサンプラ141のサンプル容器140b、141aから、被検試料を反応管131へ分注可能とする。
また、自動分析装置100における反応ディスク130の周囲には、攪拌ユニット150、測光ユニット160および反応管洗浄ユニット170が設けられる。攪拌ユニット150および測光ユニット160等により被検試料の攪拌・測定等が実行される。反応管洗浄ユニット170は、測定が完了した反応管131を洗浄する。また図示しないが、自動分析装置100には、第1試薬アーム112、第2試薬アーム122およびサンプリングアーム142における各プローブ(112c、122c、142c)の洗浄を行う洗浄機構が設けられる。この洗浄機構は、例えばプローブの回動経路等に設けられる。
また、ラックサンプラ140には、サンプリングアーム142のサンプリングプローブ142cがサンプル容器140bから被検試料を吸引する位置(以下、単に「吸引位置」と記載する。)に対応して、読取り部190が設けられる。読取り部190は、サンプル容器140bに設けられたバーコードを読み取る。
なお、サンプリングアーム142は、「試料吸引部」の一例に該当する。ラックサンプラ140またはディスクサンプラ141は、「サンプル容器移送部」の一例に該当する。読取り部190は「情報取得部」の一例に該当する。
(自動分析装置の各部の構成)
以下、自動分析装置100の各部の構成について図1および図2を参照して説明する。図2は、第1実施形態にかかる自動分析装置100のラックサンプラ140を示す概略上面図である。なお、図2は、ラックサンプラ140を概念的に示すものである。
〈試薬ラックおよび第1試薬庫〉
図1に示すように第1試薬庫110には、複数の試薬ボトル111が環状に並べて配置される。試薬ボトル111それぞれには、標準試料や被検試料に含まれる特定項目の成分に対して反応する各種の第1試薬が入っている。また、第1試薬庫110は、試薬ボトル111を収容した状態で回転可能とするラック部(不図示)を有する。ラック部は、後述する試薬ラック駆動部211により、回転駆動される。
〈第2試薬庫〉
また第2試薬庫120は、図1に示すように第1試薬庫110の近傍に配置され、第1試薬庫110と同様の構成となっている。つまり第2試薬庫120内部には、試薬ボトル121が環状に配置され、試薬ボトル121を環状の軌跡に沿って移動可能にするラック部が設けられる。また試薬ボトル121には、標準試料や被検試料に含まれる特定項目の成分に対して反応する各種の第2試薬が収容されている。なお自動分析装置は、複数の試薬庫を有するものに限られず、例えばこの第2試薬庫120を備えない構成でもよく、または第2試薬庫120のみ有する構成であってもよい。
〈反応ディスク〉
また、図1に示すように反応ディスク130は、第1試薬庫110の周囲を囲うように円環状に形成される。反応ディスク130には、反応管131が、当該反応ディスク130の形状に合わせて円環状に配列される。反応管131は、自動分析装置100による分析・測定の対象となる被検試料および試薬を収容する。この反応管131は、開口部分から第1・第2試薬や被検試料を分注可能である。また、反応ディスク130は、反応管131を収容したまま回転移動する。反応ディスク130は後述する反応ディスク駆動部213により、回転駆動される。
〈ラックサンプラ〉
また、図1に示すように自動分析装置100には、ラックトレイ140aを移送するラックサンプラ140が設けられている。ラックトレイ140aには、例えば、5本のサンプル容器140bが略直線状に配列されている。サンプル容器140bには、各項目の標準試料や被検試料などが収容されている。ここでラックサンプラ140の概略上面図である図2を参照して、ラックサンプラ140について説明する。
図2に示すように、ラックサンプラ140には、ラックトレイ140aが複数配列されている。ラックサンプラ140におけるラックトレイ140aの配列方向や配列数は適宜変更可能であるが、例えば図2のように、ラックトレイ140a内におけるサンプル容器140bの配列方向と直交するようにラックトレイ140aを配列する。
また、特に図示しないが、ラックサンプラ140は、ベルトコンベアーのような搬送部を有しており、当該搬送部によってラックトレイ140aをその配列方向(図2のX方向)に移送する。また、図2に示すようにラックサンプラ140には、ラックトレイ供給位置Fと、ラックトレイ回収位置Rがあり、ラックトレイ供給位置Fとラックトレイ回収位置Rとの間には、ラックトレイ140aを吸引位置に送り出すラックトレイ給排部140cが設けられている。ラックトレイ給排部140cは、送り出されたラックトレイ140aを引き込む動作も行う。
図2に示すように、ラックサンプラ140のラックトレイ供給位置Fに対しラックトレイ140aを供給すると、上記搬送部がそのラックトレイ140aを、ラックトレイ供給位置Fからラックトレイ回収位置Rの方向(ラックトレイ140aの配列方向X)へ搬送する。ラックトレイ140aがラックトレイ供給位置Fからラックトレイ給排部140cまで移送されると、ラックトレイ給排部140cは、そのラックトレイ140aを、ラックトレイ140a群の配列の外へ送り出す。なお、ラックトレイ給排部140cがラックトレイ140aを送り出す方向は、サンプリングアーム142のサンプリングプローブ142cによる吸引位置の方向であり、例えば、ラックトレイ140aの配列方向Xと直交する方向である(図2のY1方向)。なお、ラックトレイ140aが配列の外へ送り出されると、そのラックトレイ140aに収容されたサンプル容器140bそれぞれから、サンプリングアーム142のサンプリングプローブ142cによって被検試料が分注される。
また、配列の外へ送り出されたラックトレイ140aにおいて所定数のサンプル容器140bから被検試料が分注されると、ラックトレイ給排部140cは、ラックトレイ140aを配列内に引き込む。ラックトレイ給排部140cによるラックトレイ140aの引き込みが完了すると、搬送部が当該分注完了済みのラックトレイ140aをラックトレイ回収位置Rに搬送する。ラックサンプラ140はこのようなラックトレイ140aの送り出しと引き込みを繰り返す。
〈読取り部〉
読取り部190は、サンプル容器140bに設けられたバーコード(図5Aの符号B参照)等の情報記録媒体を読取り、被検試料の識別情報を取得する。読取り部190としては例えば、バーコードリーダーが該当する。情報記録媒体としては、2次元コードや3次元カラーコード等任意のものを選択可能である。図1および図2に示すように、ラックサンプラ140には、サンプリングプローブ142cの被検試料の吸引位置に対応して読取り部190が設けられている。読取り部190の位置は、例えば、ラックトレイ給排部140cによるラックトレイ140aの引き込み路の入口部分である。
すなわち、読取り部190は、サンプリングプローブ142cによる被検試料の吸引位置に配置されたサンプル容器140bのバーコードに面する位置に設けられている。例えば、吸引位置にあるサンプル容器140bの周囲の位置や、吸引位置にあるサンプル容器140bに隣接した位置である。また読取り部190は、その読取り面が、吸引位置にあるサンプル容器140bのバーコードの位置に面するように配置される。
したがって読取り部190は、サンプリングプローブ142cによる分注の対象となるサンプル容器140bそのものの識別情報を取得することができる。言い換えれば、読取り部190は、サンプリングプローブ142cが吸引して反応管131に吐出した被検試料と、その被検試料の識別情報を有するサンプル容器140bとを一対一で対応させることができる。これにより、識別情報との間に生じる不一致(非対応)を確実に発見することができるので、識別情報と測定・分析を行うべき被検試料との間の不一致が生じたまま測定・分析結果を出し続ける事態を回避することができる。
なお、読取り部190は、ラックトレイ給排部140cによりラックトレイ140aが送り出されるタイミングで、送り出しの先端側のサンプル容器140bから順にバーコードを読み取り、各サンプル容器140bに割り当てられた被検試料の識別情報を取得していく。さらに読取り部190は、サンプリングアーム142における液面検知に対応して、吸引位置にあるサンプル容器140bのバーコードを読み取る。すなわち、サンプリングプローブ142cによって被検試料を吸引しているか、または吸引しようとするタイミングで識別情報を取得することになる。したがって、被検試料と、その被検試料の識別情報との間で不一致が生じる事態を防止すること可能である。
〈ディスクサンプラ〉
また、図1に示すように自動分析装置100においては、反応ディスク130の周囲にサンプル容器141aを有するディスクサンプラ141が設けられる。ディスクサンプラ141は、サンプリングプローブ142cの回動軌跡が描く円周と交わる位置に配置される。すなわち、吸引位置から反応管131への吐出位置まで至る、サンプリングアーム142の回動軌跡の延長線と交わる位置においてディスクサンプラ141が設けられる。ここで、「吐出位置」とは、反応ディスク130における反応管131の配列における所定の位置であって、サンプリングプローブ142cが被検試料の吐出のために停止する位置である(以下、単に「吐出位置」と記載する。)。サンプル容器141aにも、各項目の標準試料や被検試料などが収容することができる。なお、自動分析装置100においてディスクサンプラ141を設けない構成であってもよい。
〈第1試薬アーム〉
反応ディスク130の周囲には、第1試薬アーム112が設けられる。この第1試薬アーム112は、反応ディスク130の周囲において略垂直に立設する回動軸112aを有している。回動軸112aの上端には、回動軸112aの立設方向と略直交する方向に延びるアーム部112bが接続されている。アーム部112bは、回動軸112aを中心に回動可能にされている。また、回動軸112aは、上下動(昇降)可能に設けられている。また、アーム部112bの先端には、試薬プローブ112cが接続されている。
試薬プローブ112cは、少なくとも第1試薬庫110の試薬ボトル111の注入口と、反応管131との間を往復可能に回動される。試薬プローブ112cは、回動軸112aの上下動により、アーム部112bとともに上下動される。またこの試薬プローブ112cは、ポンプを備えており第1試薬庫110の試薬ボトル111の注入口から試薬を吸引し、被検試料が収容された反応管131に吐出する。第1試薬アーム112における、回動、昇降、吸引、吐出等の動作は、後述のアーム駆動部212の駆動によってなされる。なお、自動分析装置100として第1試薬庫110が設けられない場合には、対応する第1試薬アーム112も設けられない。
〈第2試薬アーム〉
図1に示すように反応ディスク130と第2試薬庫120の間には、第2試薬アーム122が設けられている。第2試薬アーム122は、第1試薬アーム112と同様の構成となっている。第2試薬アーム122には、回動軸122a、アーム部122bおよび試薬プローブ122cが設けられる。また回動軸122aを軸中心とし、アーム部122bを介して試薬プローブ122cが回動する。なお、試薬プローブ122cは、少なくとも試薬ボトル121と、反応管131との間を回動する。また、試薬プローブ122cは、回動軸122aの上下動により、アーム部122bとともに上下動される。さらに第2試薬アーム122はポンプを備えており、第2試薬庫120の試薬ボトル121から試薬を吸引し、被検試料が収容された反応管131に吐出する。なお、自動分析装置100として第2試薬庫120が設けられない場合には、対応する第2試薬アーム122も設けられない。
〈サンプリングアーム〉
図1に示すように反応ディスク130とラックサンプラ140との間には、サンプリングアーム142が設けられる。サンプリングアーム142も、上述した第2試薬アーム122、第1試薬アーム112と同様の構成となっている。サンプリングアーム142には、回動軸142a、アーム部142bおよびサンプリングプローブ142cが設けられる。また回動軸142aを軸中心とし、アーム部142bを介してサンプリングプローブ142cが回動する。なお、サンプリングプローブ142cは、少なくともサンプル容器140bと、反応管131との間を回動する。また、サンプリングプローブ142cは、回動軸142aの上下動(図5A、破線で示す符号142c’)により、アーム部142bとともに上下動される。さらにサンプリングアーム142はポンプを備えており、ラックサンプラ140のサンプル容器140bから被検試料を吸引し、吐出位置にある反応管131に吐出する。
また、サンプリングアーム142には、サンプル容器140bから被検試料を吸引するにあたり、サンプル容器140b内の被検試料の液面レベルを検知する検知部142d(図3参照)が設けられている。検知部142dとしては、静電容量や抵抗値の変化を検出する方式、光や超音波による屈折や反射を利用する方式、サンプリングプローブ142c内の液体の圧力を検出する方式等、任意の方式を採用することが可能である。なお、第1試薬アーム112や、第2試薬アーム122に同様の検知部を設けることも可能である。また、検知部142dは「検知部」の一例に該当する。
〈攪拌ユニット〉
図1に示すように、攪拌ユニット150は、反応ディスク130の回転方向におけるサンプリングプローブ142cの吐出位置より、下流側に配置される。攪拌ユニット150は搬送されてきた反応管131に内蔵された、被検試料と試薬の混合液を攪拌する。このように被検試料と試薬とが、反応管131内で攪拌されることにより、被検試料内の特定の成分と試薬との反応が生じ、被検試料の吸光度が変化する場合がある。
〈測光ユニット〉
図1に示すように、測光ユニット160は、反応ディスク130の回転方向(図4)における攪拌ユニット150の位置より下流側(進行方向側)に配置される。反応管131は、反応ディスク130によって、攪拌ユニット150の攪拌位置から下流側に配置された測光ユニット160の位置(図1参照)まで移動する。測光ユニット160は、反応管131の中の混合液の吸光度を測定する。これにより、被検試料内における所定の成分についての濃度等を得ることができる。
〈反応管洗浄ユニット〉
測光ユニット160による測定が終了された被検試料と試薬の混合液は、反応管洗浄ユニット170により反応管131から廃棄される。また混合液が廃棄された状態の反応管131は、反応管洗浄ユニット170により洗浄される。
(制御)
次に、図3〜図4を参照して、自動分析装置100の制御構成について説明する。図3は、第1実施形態にかかる自動分析装置100の構成を示すブロック図である。図4は、第1実施形態にかかる自動分析装置100の読取り部190の配置を示す概略上面図である。
図3に示すように自動分析装置100は、駆動部210、分析部220、データ処理部230、操作部240、表示部250、印刷部260、記憶部270および識別部280を含んで構成される。また、これらの各部は制御部200によって制御される。図3において、分析部220は図1に示される各部(攪拌ユニット150、測光ユニット160、反応管洗浄ユニット170等)を、当該図3において1つの「分析部220」としてまとめたものである。それ以外の各部は図1に示されない自動分析装置100の構成部分である。
制御部200は例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成される。記憶部270には、あらかじめ制御プログラムが記憶され、CPUが当該制御プログラムを適宜RAM上に展開することにより、制御部200として機能する。
駆動部210は、試薬庫(110,120)、反応ディスク130、各種分注を行うアーム(112、122,142)および各サンプラ(140、141)の各種駆動を行うモータやポンプである。駆動部210は、試薬ラック駆動部211、アーム駆動部212、反応ディスク駆動部213およびサンプラ駆動部214を含んで構成される。
試薬ラック駆動部211は、第1試薬庫110のラック部と第2試薬庫120のラック部とをそれぞれ駆動する。またアーム駆動部212は、第1試薬アーム112、第2試薬アーム122とサンプリングアーム142をそれぞれ駆動する。また反応ディスク駆動部213は、反応ディスク130を駆動する。またサンプラ駆動部214は、ラックサンプラ140、ディスクサンプラ141をそれぞれ駆動する。また自動分析装置100の操作者が、操作部240を介し、自動分析装置100を稼働させる操作を行うと、制御部200は当該操作に対応し、上述の制御プログラムに基づき、駆動部210の各駆動部を、あらかじめ定められた量だけ駆動するよう制御する。また、駆動部210の駆動部群は、制御部200により連動動作される。
〈試薬ラック駆動部〉
試薬ラック駆動部211は、第1試薬庫110と第2試薬庫120にそれぞれ設けられている。制御部200により各試薬ラック駆動部211が駆動されると、第1試薬庫110、第2試薬庫120のラック部(不図示)がそれぞれ個別に回転する。試薬ラック駆動部211は、制御部200から指示を受けてラック部を所定角度回転させ、その後暫時停止するという動作を繰り返す。
〈サンプラ駆動部〉
サンプラ駆動部214は、ラックサンプラ140およびディスクサンプラ141それぞれに個別に設けられている。制御部200により各サンプラ駆動部214が駆動されると、ラックサンプラ140におけるサンプル容器140bや、ディスクサンプラ141におけるサンプル容器141aが、サンプリングプローブ142cによる吸引位置までそれぞれ移送される。
ラックサンプラ140のラックトレイ供給位置Fにラックトレイ140aが配置されると、制御部200はサンプラ駆動部214を駆動し、上述の搬送部により、ラックトレイ供給位置Fからラックトレイ回収位置Rの方向へラックトレイ140aを移送させる(図2)。ラックトレイ140aがラックトレイ給排部140cまで移送されると、制御部200は、サンプラ駆動部214を駆動させ、ラックトレイ給排部140cによってラックトレイ140aをサンプリングプローブ142cによる吸引位置へ送り出させる。
また、配列外へ送り出されたラックトレイ140aにおける所定数のサンプル容器140bから被検試料が分注されると、制御部200は、サンプラ駆動部214を駆動させ、ラックトレイ給排部140cによってラックトレイ140aを配列内に引き込む。また、引き込みが完了すると、制御部200はサンプラ駆動部214を駆動させ、ラックサンプラ140の搬送部によって、引き込んだラックトレイ140aをラックトレイ回収位置Rに移送させる。
また、サンプラ駆動部214が駆動されると、サンプリングプローブ142cの分注動作に同期してディスクサンプラ141が回転する。さらにディスクサンプラ141が所定角度回転すると、サンプラ駆動部214の駆動が止められ、回転が暫時停止される。また、サンプラ駆動部214はサンプリングプローブ142cによる吸引動作が完了するまで停止しているが、当該吸引が完了すると、再び回転駆動を開始する。
なお、サンプラ駆動部214は、必ずしもサンプリングアーム142の各動作に対応して駆動する必要はない。例えば、サンプリングアーム142のサンプリングプローブ142cが1つのサンプル容器141aに収容された検体の吸引を完了した時点から、次のサンプル容器141aの検体の吸引を完了するまでの所要時間に基づき、制御部200が、サンプラ駆動部214を駆動させてもよい。
〈アーム駆動部〉
アーム駆動部212は、第1試薬アーム112、第2試薬アーム122およびサンプリングアーム142にそれぞれ設けられる。また、各アームにおけるアーム駆動部212は、回転駆動をする駆動部、昇降駆動を行う駆動部、分注を行う駆動部に分けられる。以下、各動作を行う駆動部毎に説明する。
回転駆動をする駆動部は、第1試薬アーム112、第2試薬アーム122およびサンプリングアーム142の回動軸112a、122a、142aをそれぞれ回転駆動する。この駆動部は、回動軸112a等を回動させることにより、各プローブを、吸引位置と吐出位置との間で回動させる(図4参照)。
回動軸112a等の昇降駆動を行う各駆動部は、試薬プローブ112c、122cが第1試薬・第2試薬の吸引位置に到達したとき、回動軸112a等を下降させる。これによって、アーム部112bが下降され、試薬プローブ112c等の下端をそれぞれ吸引対象(被検試料等)へ向けて下降される(図5A・符号142c’参照)。さらに昇降駆動を行う各駆動部は、試薬プローブ112c等が反応管131の位置に到達したときは、同様に回動軸112a等を下降させる。以下、回動軸112a、122a、142aをそれぞれ上下動する駆動を、単に「昇降駆動」と記載する。
同様に、昇降駆動を行う各駆動部は、サンプリングプローブ142cが被検試料の吸引位置や、吐出位置に到達したときに、回動軸142aを下降させて、サンプリングプローブ142cを下降させる。また、被検試料を吸引、吐出した後においては、制御部200に駆動され、サンプリングプローブ142cを上昇させる。これによりアーム部142bが回動可能とする。
また吸引・吐出動作(分注動作)の後、昇降駆動を行う各駆動部は、再び各アームを回動可能とするために、回動軸112a等を上昇させて、試薬プローブ112c、122およびサンプリングプローブ142cを上昇させるように駆動される。
分注動作をそれぞれ行わせる各駆動部は、各アームに設けられたポンプを駆動することによって、吸引位置においては吸引動作を、吐出位置においては吐出動作を行わせる。なお、当該ポンプの駆動によって第1試薬、第2試薬、被検試料が吸引・吐出される量は、検査オーダによってあらかじめ定められている。例えば、サンプリングプローブ142cは、サンプル容器140bの被検試料を反応管131へ分注するにあたり、1回の吸引・吐出では完了させないようにする。この場合は、サンプリングプローブ142cは、1つのサンプル容器140bに対し、検査オーダで定められた所定量の被検試料の吸引をし、反応管131へ吐出し、次に吸引した被検試料は、他の反応管131へ吐出するという一連の動作を繰り返す。
〈反応ディスク駆動部〉
反応ディスク駆動部213は、制御部200により駆動され、反応ディスク130を回転させる。この反応ディスク130の回転動作は、例えば、各試薬プローブ112c、122c、サンプリングプローブ142cにおける分注動作や、攪拌ユニット150、測光ユニット160、反応管洗浄ユニット170の各動作に対応して行われる。
反応ディスク駆動部213は、吸引・吐出動作がそれぞれ完了するまで回転駆動されず停止している。また反応ディスク駆動部213は、各反応管131に対する攪拌ユニット150、測光ユニット160、反応管洗浄ユニット170の各動作が完了するまで回転駆動されず停止している。その後、反応ディスク130の周囲にある各部が反応管131に対する各種動作を完了すると、再び回転動作を開始する。
このように反応ディスク駆動部213は、各部の動作に対応して、反応ディスク130を所定角度回転させ、停止させ、再び回転させるという一連の動作を繰り返すように制御される。なお、「所定角度回転する」とは、反応管131が所定数分移動するような反応ディスク130の回転移動を示す。また、反応ディスク130の回転移動は、各部の動作位置(例えばサンプリングプローブ142cの吐出位置)からずれないように各位置に合わせて行われる。
〈分析部〉
分析部220は、上述の通り図1に示される自動分析装置100の各部(攪拌ユニット150、測光ユニット160、反応管洗浄ユニット170等)である。制御部200は、分析部220に、被検試料の分析に関する一連の動作(分注、攪拌、測光等)や各種洗浄等を行わせる。
〈データ処理部〉
データ処理部230は、分析部220による分析結果としての標準試料のデータや被検試料のデータを処理して検量線の作成や分析データの生成を行う。これらのデータは、記憶部270に送信されて、記憶される。また、これらのデータは測定者の指示によって、表示部250に表示され、印刷部260によって印刷される。ただし、後述のように、本実施形態においては識別部280による識別情報の判定の結果により、データ処理部230が生成した各種データを送信しない場合がある。また、識別部280による判定結果により、データ処理部230が各種データを生成しない場合がある。なお、データ処理部230は、「出力部」の一例に該当する。
〈操作部および表示部〉
操作部240はキーボード、マウスや電子ペンを含んで構成される。なお、電子ペンが設けられる場合、表示部250にはディスプレイとしてタッチパネル式のLCD(Liquid Crystal Dispray/例えばタブレット)が用いられる。操作部240によって各項目の標準試料や検量線などの分析条件の入力や、各種コマンド信号を入力可能とする。なお後述するが、本実施形態において表示部250は、識別部280による判定結果に応じて、エラー処理部282から情報を受け、識別情報判定エラーの表示をする場合がある。
〈印刷部〉
印刷部260は、データ処理部230や記憶部270から各種データを受け、分析結果等の印刷を行う。なお後述するが、本実施形態において印刷部260は、識別部280による判定結果に応じて、エラー処理部282から情報を受け、識別情報判定エラーの印刷を行う場合がある。
〈識別部〉
次に、自動分析装置100における識別部280について、上記説明した第1実施形態における自動分析装置の動作とともに、図5A〜図6を参照して説明する。図5A〜図5Cは、図4におけるアーム部142bの位置の変化(142b〜142b’’)に対応する、サンプリングプローブ142cの位置を示す概略斜視図である。図5Aは、サンプリングプローブ142cが吸引位置にある場合を示しており、図4の実線で示されたアーム部142bの位置に対応している。図5Bは、サンプリングプローブ142cが回動途中にある場合を示しており、図4において破線で示されたアーム部142b’に対応している。図5Cは、サンプリングプローブ142cが吐出位置にある場合を示しており、図4において破線で示されたアーム部142b’’に対応している。
図6は、第1実施形態における自動分析装置100の動作の概略を示すフローチャートである。図6は、第1実施形態における自動分析装置100の分注動作の概略と、一連の識別情報の処理の概略を示すフローチャートである。なお、図6においてステップ01〜09は、自動分析装置100の分注フローを示している。またステップ101〜ステップ105は分注動作と並行して行われる識別情報に関する処理フローを示している。
(ステップ01)
自動分析装置100における制御部200は、サンプラ駆動部214を駆動して、ラックサンプラ140の搬送部によりラックトレイ140aを搬送させる。それによりラックトレイ140aは、ラックトレイ供給位置Fから、ラックトレイ回収位置Rの方向(図2・図4のX方向)へ移送され、ラックトレイ給排部140cまで到達する。さらに制御部200は、サンプラ駆動部214を駆動させ、ラックトレイ給排部140cによってラックトレイ140aをサンプリングプローブ142cによる吸引位置へ送り出させる。
(ステップ02)
制御部200は、ラックトレイ給排部140cによってラックトレイ140a群の配列の外にラックトレイ140aを送り出すタイミングで、読取り部190を動作させる。その結果、送り出されるラックトレイ140aにおける先頭の位置のサンプル容器140bから順に、バーコードが読取り部190の読取り面の前を通過していく。このようにして、ラックトレイ140aごと送り出されたサンプル容器140bのバーコードそれぞれは、図4および図5Aに示すように、ラックトレイ140aの送出方向の先端側から順に読み取られていく。それによりこれらバーコードとしての識別情報が順次取得される。
(ステップ101)
制御部200は、このタイミングで読取り部190が取得した識別情報を、記憶部270に送り、一時的に記憶させる。
なお、このタイミングで一時的に記憶させた各サンプル容器140b内の被検試料の識別情報は、読取り部190による読取り前にあらかじめ検査オーダを取得しているか否かによって、取り扱いが異なる。この時点での識別情報の取り扱いの概要としては、次の通りである。あらかじめ検査オーダを取得している場合、読取り部190の前を通過しているときに取得された識別情報は、検査オーダに適合する被検試料の識別情報であるか否かの判定に用いられる。これに対し、あらかじめ検査オーダを取得していない場合、読取り部190が取得した識別情報は、RIS(Radiology Information System)等の検査オーダシステムから検査オーダを取得するために用いられる。ただし、いずれの場合においても、ここで取得する識別情報は後述のステップ104の一致判断に用いることができる。
(ステップ03)
読取り部190によって、ラックトレイ140aの送り出方向順のバーコード読取りが完了する(S02)のに前後して、ラックトレイ給排部140cによって、ラックトレイ140aにおける最初のサンプル容器140bが吸引位置に到達される。制御部200は、サンプリングプローブ142cを吸引位置に移動させる(図4の符号142b、図5A参照)。さらに制御部200は、サンプリングプローブ142cの吸引口を下降させ、吸引位置にあるサンプル容器140b内の被検試料の液面下まで下降させる。
(ステップ04/ステップ102)
アーム駆動部212によりサンプリングプローブ142cの吸引口が液面に至った(図5A・符号142c’参照)ことに対応して、検知部142dが、当該液面を検知する。検知部142dは、液面レベルを検知した旨の情報を制御部200に送る(図3)。
(ステップ05)
制御部200は、液面検知の情報を受けた(S102)ことに対応して、サンプル容器140b内の被検試料を所定量だけサンプリングプローブ142cに吸引させる。
(ステップ06/ステップ103)
また、制御部200は、液面検知の情報を受けた(S102)ことに対応して、読取り部190を動作させる。読取り部190は、吸引位置にあるサンプル容器140bに設けられたバーコードを読み取って、当該サンプル容器140bに入っている被検試料の識別情報を取得する。読取り部190は、取得した識別情報を判断部281に送る。なお、ステップ05とステップ06は、いずれが先であってもよく、同期していてもよい。
(ステップ07)
サンプリングプローブ142cが所定量の吸引(S05)を終了すると、制御部200は、サンプリングプローブ142cを反応管131への吐出位置まで移動させる(図5B〜図5C(適宜、図4参照))。さらに制御部200は、サンプリングプローブ142cを制御して被検試料を反応管131内に吐出させる。
(ステップ104)
判断部281は、読取り部190から識別情報を受ける(S103)と、あらかじめ記憶部270に記憶された、吸引位置におけるサンプル容器140bの識別情報を取得する。さらに判断部281は、これらの識別情報が一致するか判断する。
(ステップ105)
判断部281は、識別情報が一致しなかった場合(S104;No)、エラー処理部282に当該一致しなかった旨の情報を送る。エラー処理部282は、所定のエラー処理を行う。なお、エラー処理の内容については後述する。
なお、エラー処理部282によるエラー処理の後は、一旦、自動分析装置100による測定、分析処理を停止することも可能である。ただし、本実施形態において、反応ディスク130の反応管131の中には識別情報が一致しているものもある。これらの被検試料、反応管131についてはすでに攪拌、測光、洗浄等の処理がなされており、反応管131の現在位置によって各種の異なるステータスとなっている。また、試薬や被検試料は貴重であり、種類によっては少量しか利用できないものもある。したがって、エラー処理の後も測定、分析処理を継続する、つまりステップ105の後は、ステップ08へ移行することが望ましい。
(ステップ08)
自動分析装置100は、サンプリングプローブ142cの吐出(S07)が終了するときに、所定回数だけ分注を行ったか判断する。所定回数の分注が完了していない場合(S08;No)、ステップ03に戻る。この分注回数についての判断は、判断部281による識別情報の対比の結果、識別情報が一致した場合(S104;Yes)であれば、エラー処理を経ずになされる。エラー処理を行っている場合は、ステップ105の後にこの判断を行う。
(ステップ09)
自動分析装置100は、所定回数、分注が完了したと判断した場合(S08;Yes)、ラックトレイ140aに未測定のサンプル容器140bがあるか判断する。未測定のサンプル容器140bがある場合(S09;Yes)、ステップ01に戻る。未測定のサンプル容器140bがない場合(S09;No)、そのラックトレイ140aについて分注動作を終了する。
次にエラー処理部282によるエラー処理の内容について説明する。
〈エラー処理1〉
エラー処理部282は、データ処理部230にエラー処理情報を送る。エラー処理情報には、特定の時点(または順番)において分注された/分注されようとする被検試料が、エラー処理にかかるものである旨の情報を含んでいる。データ処理部230は、エラー処理情報を受けると、その情報に基づいて、エラー処理にかかる被検試料を収容した反応管131を特定する。
例えば、エラー処理情報にはどの時点から識別情報の不一致が発生したかを示す情報が含まれているものとする。この場合、データ処理部230はその情報に基づき、現時点から不一致が発生した時点まで遡ってどの反応管131に対し、エラー処理に該当する被検試料の分注が行われたかを特定する。
本実施形態においては、液面検知のたびに読取り部190が読取を行って識別情報を取得しているので、ラックサンプラ140の誤動作等によって識別情報の不一致が生じたときでも、何回前に行った分注がエラーにかかるものであるかについて、制御部200等により判断することができる。また、被検試料の吐出前にエラー処理を行うことができる場合もある。なお、エラー処理情報は、「エラー情報」の一例に該当する。
〈エラー処理2〉
データ処理部230は、エラーとして特定した反応管131に対しては、その中の被検試料が、識別情報の不一致にかかるものとして処理する。例えば、データ処理部230は、当該被検試料については、測定、分析を行わないように構成することが可能である。もしくはデータ処理部230に、該当部分について測定・分析結果を、表示部250、印刷部260に出力させないという構成も可能である。また、特定された反応管131へは試薬の分注を行わせないように構成することが可能である。
〈エラー処理3〉
エラー処理部282は、データ処理部230が特定した反応管131の情報(位置等)と、エラー処理情報を表示部250、印刷部260に出力することが可能である。
エラー処理部282によるエラー処理として、表示部250に出力する場合には、エラーが発生した旨、例えば、識別情報が一致しない旨を表示させてもよい。また印刷部260に出力する場合には、印刷部260にエラーが発生した旨、例えば、識別情報が一致しない旨を印刷させてもよい。また、図示しない音声出力部からエラーである旨の音声を出力させてもよい。なお、エラー処理部282は「制御部」の一例に該当する。
(作用効果)
以上説明した本実施形態にかかる自動分析装置の作用および効果について説明する。
本実施形態における自動分析装置100の読取り部190は、サンプリングプローブ142cによって被検試料を吸引する位置に配置されたサンプル容器140bからバーコードを読み取る。したがって読取り部190は、反応管131に分注した被検試料と、その被検試料の識別情報を有するサンプル容器140bを一対一で対応させることができる。これにより、識別情報の間の不一致(非対応)を確実に発見することができるので、識別情報と測定・分析を行うべき被検試料との間の不一致が生じたまま検査結果を出し続ける事態を回避することができる。
さらに読取り部190は、被検試料を吸引しているか、または吸引しようとするタイミングで識別情報を取得する。したがって、被検試料と、その被検試料の識別情報との間で不一致が生じたまま測定・分析が継続される事態を防止すること可能である。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態にかかる自動分析装置100について説明する。第2実施形態においては、第1実施形態と比較して識別情報の取得のタイミングが異なる。その他の部分は第1実施形態にかかる自動分析装置100と同様である。以下、これらの相違点について説明する。
第2実施形態における自動分析装置100のうち、第1試薬庫110、第2試薬庫120、反応ディスク130、ラックサンプラ140、ディスクサンプラ141、第1試薬アーム112、第2試薬アーム122およびサンプリングアーム142の構成や動作は、第1実施形態と同様であるため、説明を割愛する。また、第2実施形態における駆動部210、分析部220、データ処理部230、操作部240、表示部250、印刷部260、記憶部270の構成は、第1実施形態と同様であるため、説明を割愛する。
第2実施形態においてもサンプル容器140bは、ラックトレイ給排部140cに送り出されて吸引位置に到達する。またサンプリングプローブ142cがサンプル容器140bから被検試料を吸引するために、サンプル容器140bは吸引位置で停止する。第2実施形態における読取り部190は、サンプル容器140bが吸引位置に到達し、吸引位置で停止したときにバーコードを読み取り、被検試料の識別情報を取得する。
なお第2実施形態においても、第1実施形態のように、ラックトレイ140aを送り出すタイミングで、先頭の位置のサンプル容器140bから順に、読取り部190にバーコードを読取らせていく工程を行うことも可能である。以下、第2実施形態の自動分析装置100において識別情報を取得する一連の工程につき、図7を参照して説明する。図7は、第2実施形態において識別情報を取得する一連の工程を示す概略フローチャートである。
(ステップ21)
制御部200は、サンプラ駆動部214を駆動する。これによりラックトレイ給排部140cが、ラックトレイ給排部140cまで搬送されてきたラックトレイ140aを、さらにサンプリングプローブ142cによる吸引位置へ送り出させる。
なお、制御部200は、ラックトレイ給排部140cがラックトレイ140aを送り出すタイミングで、読取り部190を動作させてもよい。その場合は取得した識別情報を、記憶部270に送り、一時的に記憶させる。
(ステップ22)
ラックトレイ給排部140cがラックトレイ140aを送り出すと(S21)、サンプル容器140bがサンプリングプローブ142cによる吸引位置に到達する。サンプル容器140bが吸引位置に到達すると、制御部200は、サンプラ駆動部214の駆動を停止する。その結果、ラックトレイ給排部140cが停止し、サンプル容器140bが吸引位置に停止する。制御部200は、さらにサンプル容器140bの1つが吸引位置に停止することに応じて読取り部190を動作させ、当該サンプル容器140bのバーコードを読み取らせ、被検試料の識別情報を取得させる。
(ステップ201)
制御部200は、このタイミングで読取り部190が取得した(S22)識別情報を、記憶部270に送り、一時的に記憶させる。
(ステップ23)
ステップ22において、バーコード読取りが完了するのに前後して、制御部200は、サンプリングプローブ142cを吸引位置に移動させる(図4における符号142b、図5A参照)。さらに制御部200は、サンプリングプローブ142cの吸引口を下降させ、吸引位置にあるサンプル容器140b内の被検試料の液面下まで到達させる(図5Aの破線で示す142c’)。
(ステップ24〜29)
第2実施形態の自動分析装置100におけるステップ24〜29、すなわち検知部142dによる液面検知(S24)、被検試料の分注(S25、27)、液面検知に応じた識別情報取得(S26)、分注回数の判断(S28)、サンプル容器の測定の有無の判断(S29)等については、第1実施形態の処理(ステップ04〜09)と同様であるため、説明を割愛する。
(ステップ203)
また、制御部200は、ステップ24において液面を検知し、ステップS202で液面検知の情報を受けたことに対応して、読取り部190を動作させる。読取り部190によって、吸引位置にあるサンプル容器140bのバーコードから被検試料の識別情報が取得されると、当該識別情報は判断部281に送られる。
(ステップ204)
判断部281は、読取り部190から識別情報を受けると、ステップ201で取得された識別情報を記憶部270から取得する。さらに判断部281は、これらの識別情報が一致するか判断する。
(ステップ205)
判断部281は、識別情報が一致しなかった場合(S204;No)、エラー処理部282に当該一致しなかった旨の情報を送る。エラー処理部282は、所定のエラー処理を行う。なお、エラー処理の内容については第1実施形態と同様であるため説明を割愛する。
なお、ラックトレイ140aを送り出すタイミングで、読取り部190が識別情報を取得している場合は、判断部281がこの識別情報と、ステップ22で取得した識別情報とが一致するか判断してもよい。
(作用効果)
以上説明した第2実施形態にかかる自動分析装置の作用および効果について説明する。
第2実施形態における自動分析装置100の読取り部190は、サンプル容器140bがサンプリングプローブ142cによる吸引位置に到達したタイミングで、被検試料の識別情報を取得する。さらに読取り部190は、被検試料を吸引しているか、または吸引しようとするタイミングで識別情報を取得する。したがって読取り部190は、反応管131に分注した被検試料と、その被検試料の識別情報を有するサンプル容器140bを一対一で対応させることができる。これにより、識別情報の間の不一致(非対応)を確実に発見することができ、また、当該不一致が生じたまま測定・分析が継続される事態を回避することができる。
[第3実施形態]
次に第3実施形態にかかる自動分析装置100について説明する。第3実施形態においては、第2実施形態にかかる自動分析装置100と比較して識別情報の取得のタイミングが異なる。その他の部分は第2実施形態と同様である。
上述のように、自動分析装置100は、サンプリングプローブ142cによる吐出が終了するときに、所定回数だけ分注を行ったか判断する(第1実施形態S08参照)。制御部200は、所定回数だけ分注を行ったと判断した場合に、さらにラックトレイ140aに未測定のサンプル容器140bがあるか判断する(第1実施形態S09参照)。
判断の結果、未測定のサンプル容器140bがある場合、制御部200は、ラックトレイ給排部140cにより、ラックトレイ140aを搬送し、分注済のサンプル容器140bに対する次のサンプル容器140bを吸引位置に送る。第3実施形態における読取り部190は、この分注済のサンプル容器140bを移動させる判断がなされたことに応じて、吸引位置から移動される前のサンプル容器140bのバーコードを読み取り、被検試料の識別情報を取得する。
また、第3実施形態においても、制御部200は、吸引位置においてサンプリングアーム142の検知部142dに液面を検知させ、サンプリングプローブ142cに被検試料を吸引させ、さらに吸引位置のサンプル容器140bのバーコードを読み取らせる制御を行う(第1実施形態のS03〜06、S102、103参照)。ただし第3実施形態では、液面検知に応じて取得された被検試料の識別情報は、一旦、記憶部270に記憶される。
判断部281は、分注済のサンプル容器140bを移動させる判断がなされたことに応じて取得された被検試料の識別情報と、液面検知に応じて取得され記憶されていた識別情報が一致するか判断する。判断の結果、識別情報が一致しなければエラー処理部282に所定のエラー処理を行わせる。エラー処理については上述の通りである。
なお第3実施形態においても、第1実施形態のように、ラックトレイ140aを送り出すタイミングで、先頭の位置のサンプル容器140bから読取り部190順にバーコードを読取っていく工程を行うことも可能である。この工程を行う場合、判断部281がこの識別情報と、サンプル容器140bの移動に応じて取得された被検試料の識別情報とが一致するか判断してもよい。
(作用効果)
以上説明した第3実施形態にかかる自動分析装置の作用および効果について説明する。
第3実施形態における自動分析装置100の読取り部190も、被検試料を吸引しているか、または吸引しようとするタイミングで識別情報を取得する。さらに読取り部190は、分注済のサンプル容器140bを移動させる判断がなされたことに応じて、移動前のサンプル容器140bのバーコードを読み取り、被検試料の識別情報を取得する。したがって読取り部190は、反応管131に分注した被検試料と、その被検試料の識別情報を有するサンプル容器140bを一対一で対応させることにより、識別情報との間で不一致(非対応)を確実に発見することができ、また、当該不一致が生じたまま測定・分析が継続される事態を回避することができる。
[第4実施形態]
次に第4実施形態にかかる自動分析装置100について説明する。第4実施形態においては、第2実施形態にかかる自動分析装置100と比較して判断部281による識別情報の一致判断のタイミングが追加されている。その他の部分は第2実施形態にかかる自動分析装置100と同様である。
上述のように、自動分析装置100は、サンプリングプローブ142cによる吐出が終了するときに、所定回数だけ分注を行ったか判断する(第1実施形態S08参照)。すなわち、サンプリングプローブ142cは、複数回にわたりサンプル容器140bから被検試料を吸引する場合がある。
自動分析装置100は、1つのサンプル容器140bに対し、サンプリングプローブ142cが複数回にわたって吸引を行う場合、検知部142dが1つのサンプル容器140bの被検試料の液面レベルを検知するごとに識別情報が取得されていく(第1実施形態S03〜09参照)。
第4実施形態における制御部200は、検知部142dの液面検知に応じた識別情報の取得がなされるたびに、取得された識別情報を記憶部270に記憶させる。
第4実施形態における判断部281は、液面検知に対応して識別情報が取得されるたびに、その識別情報と、事前に記憶部270に記憶された対応する識別情報とが一致するか判断する。この判断部281の判断は、1つのサンプル容器140bから最初に分注を行ってから、制御部200が所定回数だけ分注を行ったと判断するまでの間に取得された識別情報それぞれに対して行われる。
判断部281は、例えば、1つのサンプル容器140bについて今回取得された識別情報と、記憶部270から読みだされ直前に取得された識別情報とを対比して判断する。つまり、1つのサンプル容器140bから最初に取得した識別情報と、2回目に取得した識別情報とが一致するか、2回目と3回目に取得した識別情報とが一致するか判断するような形式になる。
(作用効果)
以上説明した第4実施形態にかかる自動分析装置の作用および効果について説明する。
第4実施形態における自動分析装置100の読取り部190も、被検試料を吸引しているか、または吸引しようとするタイミングで識別情報を取得する。また第4実施形態における判断部281は、液面検知に対応して取得されるたびに、その取得した識別情報と、記憶部270に記憶された識別情報とが一致するか判断する。この判断部281の判断は、1つのサンプル容器140bから最初に分注を行ってから、制御部200が所定回数だけ分注を行ったと判断するまでの間に取得された識別情報それぞれに対して行われる。
したがって判断部281が、反応管131に分注した被検試料と、その被検試料の識別情報を有するサンプル容器140bを一対一で対応させる。その結果、識別情報の間の不一致(非対応)を確実に発見することができ、また、当該不一致が生じたまま測定・分析が継続される事態を回避することができる。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態にかかる自動分析装置100について説明する。第5実施形態においては、第1実施形態にかかる自動分析装置100と比較して識別情報の取得のタイミングが異なる。その他の部分は第1実施形態にかかる自動分析装置100と同様である。以下、この相違点について説明する。
第1実施形態では、サンプリングアーム142の検知部142dが、サンプル容器140bにおける被検試料の液面レベルを検知することに応じて、読取り部190が識別情報を取得していた。これに対し、第5実施形態における自動分析装置100は、サンプリングプローブ142cによる被検試料の吸引(第1実施形態S05参照)に応じて、読取り部190が吸引位置にあるサンプル容器140bのバーコードを読み取り、識別情報を取得する。
以下、第5実施形態の自動分析装置100において、識別情報を取得する一連の工程について図8を参照して説明する。図8は、第5実施形態において、識別情報を取得する一連の工程を示す概略フローチャートである。
(ステップ51)
制御部200は、サンプラ駆動部214を駆動し、ラックトレイ給排部140cまで搬送されたラックトレイ140aを、さらにサンプリングプローブ142cによる吸引位置へ送り出させる(図2・Y1方向)。
(ステップ52)
制御部200は、ラックトレイ給排部140cによってラックトレイ140aを送り出すタイミング(S51)で、読取り部190を動作させる。これによりラックトレイ140aの送り出しにともない、そのラックトレイ140aにおける先頭の位置のサンプル容器140bから、順にバーコードが読取り部190の読取り面の前を通過し、識別情報が取得されていく。
(ステップ501)
制御部200は、このタイミングで読取り部190が取得した識別情報を、記憶部270に送り、一時的に記憶させる。
(ステップ53)
制御部200は、サンプリングプローブ142cを吸引位置に移動させる(図4・符号142b、図5A参照)。さらに制御部200は、サンプリングプローブ142cの吸引口を下降させ、吸引位置にあるサンプル容器140b内の被検試料の液面まで到達させる。
(ステップ54)
アーム駆動部212によりサンプリングプローブ142cの吸引口が液面まで至る(S53)ことに対応して、検知部142dが、当該液面を検知する。検知部142dは、液面を検知した旨の情報を制御部200に送る(図3)。
(ステップ502)
制御部200は、液面検知の情報を受けたことに対応して、サンプラ駆動部214を駆動させる。すなわちサンプリングプローブ142cにサンプル容器140b内の被検試料を所定量だけ吸引させる制御を行う。また、制御部200はこの吸引させる制御に対応して、読取り部190を動作させる。読取り部190による動作のタイミングは、サンプリングプローブ142cによる被検試料の吸引開始のタイミングまたは吸引終了のタイミングである。
吸引開始のタイミングとは、例えば、制御部200が液面検知の情報を受けて、サンプリングプローブ142cに吸引をさせる制御(S55)を行ったタイミングである。吸引終了のタイミングとは、例えば、制御部200が、サンプリングプローブ142cによる所定量の被検試料の吸引が終了したと判断したタイミングである。制御部200はこれらのいずれかのタイミングで読取り部190を動作させる。
(ステップ55)
サンプリングプローブ142cはサンプル容器140b内の被検試料を所定量だけ吸引する。
(ステップ56)
読取り部190は吸引位置にあるサンプル容器140bのバーコードを読み取り、被検試料の識別情報を取得する。なお、ステップ55とステップ56は、いずれが先であってもよく、または同期していてもよい。
(ステップ503)
また、制御部200は、読取り部190によって、吸引位置に配置されたサンプル容器140bのバーコードから被検試料の識別情報が取得されると、当該識別情報を判断部281に送る。
(ステップ504)
判断部281は、読取り部190から識別情報を受けると、ステップ501で取得された識別情報を記憶部270から取得する。さらに判断部281は、これらの識別情報が一致するか判断する。
(ステップ505)
判断部281は、識別情報が一致しなかった場合(S504;No)、エラー処理部282に当該一致しなかった旨の情報を送る。エラー処理部282は、所定のエラー処理を行う。なお、エラー処理の内容については第1実施形態と同様であるため説明を割愛する。
(ステップ56〜58)
第5実施形態の自動分析装置100におけるステップ57〜58、すなわち被検試料の吐出(S57)、分注回数の判断(S58)、サンプル容器の測定の有無の判断等(S59)については、第1実施形態の処理(S07〜09)と同様であるため、説明を割愛する。
〈変形例1〉
なお、制御部200は、サンプリングプローブ142cを反応管131bへ回動させているタイミングで、読取り部190をさらに動作させ、吸引位置にあるサンプル容器140bのバーコードを読み取らせてもよい。この場合、吸引開始または終了のタイミングで取得した識別情報は、取得の時点で記憶部270に記憶させておく。さらに判断部281に、このプローブ回動のタイミングで取得した識別情報と、記憶させておいた識別情報とが一致するか判断させる。
〈変形例2〉
また、制御部200は、吸引位置にあるサンプル容器140bに対してサンプリングプローブ142cを下降させているタイミングで、読取り部190をさらに動作させ、吸引位置にあるサンプル容器140bのバーコードを読み取らせてもよい。この場合、プローブ下降のタイミングで取得した識別情報は取得の時点で記憶部270に記憶させておく。さらに判断部281に、吸引開始または終了のタイミングで取得した識別情報と、記憶させておいた識別情報とが一致するか判断させる。
(作用効果)
以上説明した第5実施形態にかかる自動分析装置の作用および効果について説明する。
第5実施形態における自動分析装置100の読取り部190は、サンプリングプローブ142cがサンプル容器140bから被検試料の吸引を開始したタイミングまたは、吸引を終了したタイミングで、被検試料の識別情報を取得する。したがって読取り部190は、反応管131に分注した被検試料と、その被検試料の識別情報を有するサンプル容器140bを一対一で対応させることができる。これにより、識別情報との間の不一致(非対応)を確実に発見することができ、また、当該不一致が生じたまま測定・分析が継続される事態を回避することができる。
[第6実施形態]
次に、第6実施形態にかかる自動分析装置100について説明する。第6実施形態においては、前述の第1実施形態にかかる自動分析装置100と比較して識別情報の取得のタイミングが異なる。その他の部分は第1実施形態にかかる自動分析装置100と同様である。以下、この相違点について説明する。
第6実施形態における自動分析装置100は、被検試料の液面レベルの検知に応じてではなく、サンプリングプローブ142cによる被検試料の吐出(第1実施形態S07参照)に応じて、読取り部190が吸引位置にあるサンプル容器140bのバーコードを読み取り、識別情報を取得する。
以下、第6実施形態の自動分析装置100において、識別情報を取得する一連の工程について図9を参照して説明する。図9は、第6実施形態において、識別情報を取得する一連の工程を示す概略フローチャートである。
(ステップ61〜65、601,602)
第6実施形態の自動分析装置100におけるステップ61〜65、すなわちサンプル容器140bの搬送(S61)、ラックトレイ140a搬送時の読取(S62)、サンプル容器140bの液面の検知(S63,64)、被検試料の吸引(S65)等については、第1実施形態の処理(S01〜05)と同様であるため、説明を割愛する。同様に、第6実施形態におけるステップ601、602における識別情報の記憶および液面検知に応じた吸引の指示については、第1実施形態の処理(S101、S102)と同様であるため、説明を割愛する。
(ステップ603)
サンプリングプローブ142cが所定量の吸引(S65)を終了すると、制御部200は、サンプリングプローブ142cを反応管131への吐出位置まで移動させる(図5B〜図5C)。さらに制御部200は、サンプリングプローブ142cを下降させ、被検試料を反応管131に吐出させる制御を行う。また、制御部200は、サンプリングプローブ142cに被検試料を吐出させる制御に対応して、読取り部190を動作させる。読取り部190による動作のタイミングは、サンプリングプローブ142cによる被検試料の吐出開始のタイミングまたは吐出終了のタイミングである。
吐出開始のタイミングとは、例えば、制御部200がサンプリングプローブ142cを下降させ、サンプラ駆動部214を駆動してサンプリングプローブ142cに吐出をさせる制御を行ったタイミングである。吐出終了のタイミングとは、例えば、制御部200が、サンプリングプローブ142c内の被検試料を全て吐出したと判断したタイミングである。制御部200はこれらのいずれかのタイミングで読取り部190を動作させる。
(ステップ66)
サンプリングプローブ142cは、反応管131への吐出位置において、制御部200により下降され、被検試料を反応管131に吐出する。
(ステップ67)
読取り部190は吸引位置にあるサンプル容器140bのバーコードを読み取り、被検試料の識別情報を取得する。読取り部190によって、被検試料の識別情報が取得されると、当該識別情報は判断部281に送られる。なお、ステップ66とステップ67は、いずれが先であってもよく、または同期していてもよい。
(ステップ604)
また、制御部200は、読取り部190によって吸引位置にあるサンプル容器140bのバーコードから被検試料の識別情報が取得されると、当該識別情報を判断部281に送る。
(ステップ605)
判断部281は、読取り部190から識別情報を受けると、ステップ601で取得された識別情報を記憶部270から取得する。取得する。さらに判断部281は、これらの識別情報が一致するか判断する。
(ステップ606)
判断部281は、識別情報が一致しなかった場合(ステップ605;No)、エラー処理部282に当該一致しなかった旨の情報を送る。エラー処理部282は、所定のエラー処理を行う。なお、エラー処理の内容については第1実施形態と同様であるため説明を割愛する。
(ステップ68,69)
第6実施形態の自動分析装置100におけるステップ68,69、すなわち分注回数の判断、サンプル容器の測定の有無の判断等については、第1実施形態の処理(ステップ08,09)と同様であるため、説明を割愛する。
〈変形例1〉
なお、制御部200は、サンプリングプローブ142cを反応管131bへ回動させているタイミングで、読取り部190をさらに動作させ、吸引位置にあるサンプル容器140bのバーコードを読み取らせてもよい。この場合、プローブ回動のタイミングで取得した識別情報は取得の時点で記憶部270に記憶させておく。さらに判断部281に、吐出開始または終了のタイミングで取得した識別情報と、記憶させておいた識別情報とが一致するか判断させてもよい。
〈変形例2〉
また、制御部200は、吐出位置でサンプリングプローブ142cを下降させているタイミングで、読取り部190をさらに動作させ、吐出位置にあるサンプル容器140bのバーコードを読み取らせてもよい。この場合、プローブ下降のタイミングで取得した識別情報は取得の時点で記憶部270に記憶させておく。さらに判断部281に、吸引開始または終了のタイミングで取得した識別情報と、記憶させておいた識別情報とが一致するか判断させてもよい。
(作用効果)
以上説明した第6実施形態にかかる自動分析装置の作用および効果について説明する。
第6実施形態における自動分析装置100の読取り部190は、サンプリングプローブ142cが反応管131へ被検試料の吐出を開始したタイミングまたは、吐出を終了したタイミングで、被検試料の識別情報を取得する。したがって読取り部190は、反応管131に分注した被検試料と、その被検試料の識別情報を有するサンプル容器140bを一対一で対応させることができる。これにより、識別情報との間で不一致(非対応)を確実に発見することができ、また、当該不一致が生じたまま測定・分析が継続される事態を回避することができる。
[第7実施形態]
次に、第7実施形態にかかる自動分析装置100について説明する。第7実施形態にかかる自動分析装置100においては、前述の第5実施形態にかかる自動分析装置100と比較して識別情報の取得のタイミングが一部省略されている。その他の部分は第1実施形態にかかる自動分析装置100と同様である。以下、これらの相違点について説明する。
〈最初の吸引のタイミング〉
第5実施形態では、サンプリングプローブ142cが被検試料を吸引するごとに読取り部190が識別情報を取得していた。これに対し、第7実施形態における自動分析装置100は、被検試料を吸引するごとではなく、1つのサンプル容器140bから最初にサンプリングプローブ142cが吸引するタイミングに応じて、吸引位置にあるサンプル容器140bの識別情報を取得する。
すなわちサンプル容器140bが、ラックトレイ給排部140cによって吸引位置に搬送されてきた後、制御部200は、最初にサンプリングプローブ142cに被検試料を吸引させるタイミングに応じて読取り部190を動作させる。また判断部281は、このとき取得された識別情報と、ラックトレイ140aが送り出されるときに取得された識別情報とが一致するか判断してもよい。
〈最後の吸引のタイミング〉
第7実施形態の自動分析装置100は、上記のタイミングの他、次のようなタイミングで識別情報を取得してもよい。例えば、1つのサンプル容器140bから最後にサンプリングプローブ142cが吸引するタイミングに応じて、吸引位置にあるサンプル容器140bの識別情報を取得するように構成してもよい。
すなわち、サンプル容器140bそれぞれには、サンプリングプローブ142cによる1回の分注量と、そのサンプル容器140bに対して行うべき分注回数が定められている。したがって、その定められた分注回数における最後の吸引のとき、つまりサンプリングプローブ142cに被検試料を吸引させるタイミングに応じて、制御部200は、読取り部190を動作させる。また判断部281は、このとき取得された識別情報と、ラックトレイ140aが送り出されるときに取得された識別情報とが一致するか判断してもよい。
さらに第7実施形態において、制御部200は、最初の吸引のタイミングおよび最後の吸引のタイミングの双方で識別情報を取得してもよい。この場合、判断部281は、最初の吸引のタイミングで取得された識別情報と、最後の吸引のタイミングで取得された識別情報とが一致するか判断してもよい。
(作用効果)
以上説明した第7実施形態にかかる自動分析装置の作用および効果について説明する。
第7実施形態における読取り部190は、サンプリングプローブ142cが、1つのサンプル容器140bから最初にまたは最後に吸引するタイミングに応じて、吸引位置にあるサンプル容器140bから被検試料の識別情報を取得する。したがって読取り部190は、反応管131に分注した被検試料と、その被検試料の識別情報を有するサンプル容器140bを一対一で対応させることができる。これにより、識別情報との間で不一致(非対応)を確実に発見することができ、また、当該不一致が生じたまま測定・分析が継続される事態を回避することができる。
[第8実施形態]
次に、第8実施形態にかかる自動分析装置100について説明する。第8実施形態にかかる自動分析装置100においては、前述の第6実施形態にかかる自動分析装置100と比較して識別情報の取得のタイミングが一部省略されている。その他の部分は第1実施形態にかかる自動分析装置100と同様である。以下、これらの相違点について説明する。
〈最初の吐出のタイミング〉
第6実施形態では、サンプリングプローブ142cが被検試料を吐出するごとに読取り部190が識別情報を取得していた。これに対し、第8実施形態における自動分析装置100は、被検試料を吐出するごとではなく、1つのサンプル容器140bにおける被検試料を、最初に反応管131へ吐出するタイミングに応じて、吸引位置にあるサンプル容器140bから被検試料の識別情報を取得する。
サンプル容器140bが、ラックトレイ給排部140cによって吸引位置に搬送されてきた後、サンプリングプローブ142cは吸引位置に到達したサンプル容器140bから被検試料の吸引を開始する。最初の吸引の後、サンプリングプローブ142cが被検試料を反応管131へ吐出するタイミングに応じて制御部200は、読取り部190を動作させる。また判断部281は、このとき取得された識別情報と、ラックトレイ140aが送り出されるときに取得された識別情報とが一致するか判断してもよい。
〈最後の吐出のタイミング〉
第8実施形態の自動分析装置100は、上記のタイミングの他、次のようなタイミングで識別情報を取得してもよい。例えば、1つのサンプル容器140bから最後にサンプリングプローブ142cが吐出するタイミングに応じて、吸引位置にあるサンプル容器140bから被検試料の識別情報を取得するように構成してもよい。
すなわち、サンプル容器140bに対して行うべき分注回数における最後の吐出に応じて、つまりサンプリングプローブ142cにより最後に被検試料を吐出させるタイミングに応じて、制御部200は、読取り部190を動作させる。また判断部281は、このとき取得された識別情報と、ラックトレイ140aが送り出されるときに取得された識別情報とが一致するか判断してもよい。
さらに第8実施形態において、制御部200は、最初の吐出のタイミングおよび最後の吐出のタイミングの双方で識別情報を取得してもよい。この場合、判断部281は、最初の吐出のタイミングで取得された識別情報と、最後の吐出のタイミングで取得された識別情報とが一致するか判断してもよい。
(作用効果)
以上説明した第8実施形態にかかる自動分析装置の作用および効果について説明する。
第8実施形態における読取り部190は、サンプリングプローブ142cが、1つのサンプル容器140bから最初にまたは最後に吐出するタイミングに応じて、吸引位置にあるサンプル容器140bから被検試料の識別情報を取得する。したがって読取り部190は、反応管131に分注した被検試料と、その被検試料の識別情報を有するサンプル容器140bを一対一で対応させることができる。これにより、識別情報との間で不一致(非対応)を確実に発見することができ、また、当該不一致が生じたまま測定・分析が継続される事態を回避することができる。
[第9実施形態]
次に、第9実施形態にかかる自動分析装置100について説明する。第9実施形態にかかる自動分析装置100においては、ラックサンプラ940におけるラックトレイ給排部940cの構成が前述の第1〜8実施形態にかかる自動分析装置100と異なる。また、読取り部がラックトレイ給排部940cの周囲に少なくとも2か所設けられている(190a、190b)。その他の部分は第1実施形態等にかかる自動分析装置100と同様である。以下、図10を参照してこれらの相違点について説明する。図10は、第9実施形態における自動分析装置100の全体構成を示す概略斜視図である。
〈ラックサンプラ〉
第9実施形態では、ラックサンプラ940におけるラックトレイ給排部940cが、ラックトレイ140aの供給動作と回収動作を連動して行うことができる。つまり、ラックトレイ給排部940cが、未測定のサンプル容器140bを収容したラックトレイ140aを配列の外へ送り出す動作と連動して、測定済みのサンプル容器140bのみとなったラックトレイ140aを回収する動作を行うことができる。
図10に示すように、ラックトレイ給排部940cは、未測定のサンプル容器140bを収容したラックトレイ140aを送り出すための供給路と、測定済みのサンプル容器140bのみとなったラックトレイ140aの回収路とが設けられている。供給路は、図10の例であれば符号940cで示す部分の左側の搬送路である。回収路は、図10の例であれば符号940cで示す部分の右側の搬送路である。ラックサンプラ140にラックトレイ140aが配置されると、上述の搬送部によりラックトレイ140aが搬送され、ラックトレイ給排部940cの供給路まで到達する。
ラックトレイ給排部940cは、供給路にあるラックトレイ140aの他に、さらにサンプリングプローブ142cの吸引位置に対応する位置(回収路側)にラックトレイ140aを停止させておくことができる。つまり図10に示すように、第9実施形態では、ラックサンプラ940におけるラックトレイ140a群の配列の外に、吸引中のラックトレイ140aと、次に測定の対象となる待機中のラックトレイ140aとを保持しておくことができる。吸引中のラックトレイ140aとは、現在分注の対象となっているサンプル容器140bを有するラックトレイ140aを示す。また、待機中のラックトレイ140aとは、吸引中のラックトレイ140aの次に吸引位置へ移送されるラックトレイ140aを示す。なお、以下においては、待機中のラックトレイ140aが保持されている位置を「待機位置」と記載する。
吸引中のラックトレイ140aにおいてすべてのサンプル容器140bに対し所定回数の分注が完了し、制御部200により未測定のサンプル容器140bがないと判断された場合(第1実施形態S09参照)、制御部200は、ラックトレイ給排部940cに、(1)吸引位置にあるラックトレイ140aを、ラックサンプラ940におけるラック回収位置に引き戻させる。(2)またこの引き戻し動作に連動して、待機中のラックトレイ140aを、供給路から回収路側の供給位置の方へ搬送させる。(3)さらにこの動作に連動して、供給路においてラックトレイ140a群の配列の外へラックトレイ140aを送り出し、待機中の状態にさせる。
このように、制御部200は、ラックサンプラ940におけるラック供給位置からラックトレイ給排部940cの供給路、吸引位置、回収路、ラック回収位置の順に、ラックトレイ140aを押し出すように順送りで移送させる。
〈読取り部〉
図10に示すように、第9実施形態における読取り部は、ラックトレイ給排部940cの待機位置と吸引位置の少なくとも2か所に設けられる。ここで、待機位置に対して配置された読取り部を読取り部190aとし、吸引位置に対して配置された読取り部を読取り部190bとする。
読取り部190aは、ラックトレイ140aが待機位置に送り出されるタイミングで読取り面を通過していく各サンプル容器140bのバーコードを読み取り、被検試料の識別情報を取得していく。読取り部190bは、吸引位置にあるサンプル容器140bのバーコードを上記第1〜8実施形態等に記載の任意のタイミングで読取り、被検試料の識別情報を取得する。
(作用効果)
以上説明した第9実施形態にかかる自動分析装置の作用および効果について説明する。
第9実施形態における自動分析装置100は、ラックトレイ140aを順次送り出していくので被検試料の測定の効率を高めることが可能である。また読取り部190は、吸引位置にあるサンプル容器140bから被検試料の識別情報を取得する。したがって読取り部190は、反応管131に分注した被検試料と、その被検試料の識別情報を有するサンプル容器140bを一対一で対応させることができる。これにより、識別情報の間の不一致(非対応)を確実に発見することができ、また、当該不一致が生じたまま測定・分析が継続される事態を回避することができる。
[変形例]
次に、上述した第1実施形態〜第9実施形態の自動分析装置100の変形例について説明する。上述した第1実施形態〜第8実施形態の自動分析装置における読取り部190の動作のタイミングは、適宜組み合わせて構成することが可能である。ただし、第1実施形態と第9実施形態、第5実施形態と第7実施形態、第6実施形態と第8実施形態は、組み合わせることができない。
この変形例が適用された自動分析装置においては、読取り部の動作のタイミングが、1つ1つの実施形態より多くなるため、より確実に識別情報の不一致(非対応)を確実に発見することができ、また、当該不一致が生じたまま測定・分析が継続される事態を回避することができる
この発明の実施形態を説明したが、上記の実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100 自動分析装置
110 第1試薬庫
111 試薬ボトル
112 第1試薬アーム
112a、122a、142a 回動軸
112b、122b、142b アーム部
112c、122c 試薬プローブ
120 第2試薬庫
121 試薬ボトル
122 第2試薬アーム
130 反応ディスク
131 反応管
140、940 ラックサンプラ
140a、141a ラックトレイ
140b サンプル容器
140c、940c ラックトレイ給排部
141 ディスクサンプラ
142 サンプリングアーム
142c サンプリングプローブ
142d 検知部
190、190a、190b 読取り部
200 制御部
210 駆動部
212 アーム駆動部
213 反応ディスク駆動部
214 サンプラ駆動部
220 分析部
230 データ処理部
250 表示部
260 印刷部
270 記憶部
280 識別部
281 判断部
282 エラー処理部
B バーコード
F ラックトレイ供給位置
R ラックトレイ回収位置
P 吸引位置

Claims (3)

  1. 被検試料を収容し、被検試料の識別情報が記録された記録媒体を有するサンプル容器か
    ら被検試料を吸引して分析を行う自動分析装置であって、
    前記サンプル容器それぞれに収容された前記被検試料を定められた分注回数だけ吸引す
    る試料吸引部と、
    前記サンプル容器を前記試料吸引部による吸引位置まで移送するサンプル容器移送部と

    前記吸引位置において、前記分注回数の中で最初の吸引のタイミングおよび最後の吸引
    のタイミングの双方で前記サンプル容器の前記記録媒体に記録された前記識別情報を取得
    する情報取得部と、
    前記分注回数の中で前記最初の吸引のタイミングで取得された識別情報と最後の吸引の
    タイミングで取得された識別情報とが一致するか判断する判断部と、
    を備えた自動分析装置。
  2. 前記試料吸引部は、前記吸引位置に移送された前記サンプル容器内の被検試料の液面レ
    ベルを検知する検知部を備え、
    前記検知部により前記液面レベルが検知されたことに応じて、前記情報取得部は前記識
    別情報を取得する
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置。
  3. 前記被検試料の分析結果を出力する出力部と、
    前記判断部により前記識別情報が一致しないとの判断結果が得られた場合に、前記出力
    部にエラー情報を出力させ、かつ、当該一致しないと判断された被検試料以外の被検試料
    についてのみ前記出力部に分析結果を出力させる制御部と、を備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の自動分析装置。
JP2011121717A 2011-05-31 2011-05-31 自動分析装置 Active JP5869783B2 (ja)

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