JP5860712B2

JP5860712B2 - 対物光学系及びそれを備えた観察装置

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Publication number: JP5860712B2
Application number: JP2012022133A
Authority: JP
Inventors: 圭輔高田; 啓介市川
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Filing date: 2012-02-03
Publication date: 2016-02-16
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Description

本発明は、光軸に沿って移動する変倍群とフォーカス群とを備えた対物光学系及びそれを備えた観察装置に関する。

従来より、観察領域内に複数存在する被写体の中から観察者が任意に選択した特定の被写体を、レンズ群を移動させることによって変倍群による拡大倍率が一番小さい通常観察に適した状態（以下、「通常観察状態」という。）から変倍群による拡大倍率が一番大きい近接観察に適した状態（以下、「近接観察状態」という。）への観察状態の変更、すなわち、変倍を行い、近接して詳細に観察することができる対物光学系が知られている。

そのような対物光学系としては、例えば、物体側から順に、負のパワーを持つ第一レンズ群と、正のパワーを持つ第二レンズ群と、負のパワーを持つ第三レンズ群と、正のパワーを持つ第四レンズ群と、正のパワーを持つ第五レンズ群と、からなり、通常観察状態から中間観察状態までは第二レンズ群と第三レンズ群を光軸に沿って移動させることによってフォーカシングを行い、中間観察状態から近接観察状態までは第五レンズ群を光軸に沿って移動させることによってフォーカシングを行うものがある（特許文献１参照。）。

また、物体側から順に、正のパワーを持つ第一レンズ群と、負のパワーを持つ第二レンズ群と、正のパワーを持つ第三レンズ群と、からなり、第二レンズ群を移動させることによって変倍とフォーカシングを行うものがある（特許文献２参照。）。

特開２００７−１５５８８７号公報特開２００７−２３３０３６号公報

しかし、特許文献１に記載の対物光学系は、近接観察状態においては、焦点深度が浅く、フォーカシングを行いにくいという問題があった。

また、特許文献１に記載の対物光学系では、大きな変倍作用を持ったレンズ群を光軸に沿って移動させることによってフォーカシングを行っている。また、特許文献２に記載の対物光学系では、同じレンズ群を移動させることによって変倍とフォーカシングを行っている。そのため、特許文献１や特許文献２に記載の対物光学系では、フォーカシング時に観察倍率や画角も大きく変化してしまい、精度の高いフォーカシングを行うことが困難であり、また、観察画像が変動しやすく、観察者の疲労が大きくなるという問題があった。

本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、近接観察状態時に、収差の悪化を抑制した上で高精度のフォーカシングを行うことができ、また、観察者の疲労の小さい対物光学系及びそれを用いた観察装置を提供することである。

上記の目的を達成するために、本発明の対物光学系は、所定のレンズ群が移動することによって可逆的、且つ、連続的に通常観察状態から近接観察状態への変倍を行う対物光学系において、最も物体側に配置されていて正の屈折力を持ち前記変倍及びフォーカシング時に固定の固定レンズ群と、負の屈折力を持ち前記変倍時に光軸に沿って移動する変倍群と、正または負の屈折力を持ち前記フォーカシング時に光軸に沿って移動するフォーカス群と、を備え、前記固定レンズ群が、最も物体側に負のパワーを持つレンズを有し、前記変倍群が、前記フォーカス群よりも物体側に配置されており、前記変倍群の単位移動量あたりの倍率変化量が、前記フォーカス群よりも大きく、前記変倍群が移動することによって前記変倍を行い、前記対物光学系中の移動するレンズ群は、前記変倍群と前記フォーカス群の２つのレンズ群のみであり、前記変倍時に前記フォーカス群を静止させた状態で前記変倍群が移動し、前記フォーカシング時に前記変倍群を静止させた状態で前記フォーカス群が移動し、前記対物光学系は、前記変倍時及びフォーカシング時に距離が変化する空気間隔を境界とする４つまたは５つのレンズ群からなり、前記変倍群は、前記固定レンズ群の像側直後に配置されるレンズ群であり、前記フォーカス群よりも像側に前記変倍及び前記フォーカシング時に固定のレンズ群を備え、以下の条件式を満足することを特徴とする。
３＜（ｍ_c-d／ｍ_u-d）／（ｍ_c-n／ｍ_c-d）＜１１
０．２＜|（１−β・β）×β’・β’|＜０．９
ただし、ｍ_c-dは前記近接観察状態における最遠点状態での全系の横倍率、ｍ_u-dは前記通常観察状態における最遠点状態での全系の横倍率、ｍ_c-nは前記近接観察状態における最近点状態での全系の横倍率、前記近接観察状態とは、前記変倍群の移動により倍率が一番大きくなる状態に前記変倍群が位置する状態、前記通常観察状態とは、前記変倍群の移動により倍率が一番小さくなる状態に前記変倍群が位置する状態、前記近接観察状態における最遠点状態とは、前記近接観察状態にて前記フォーカス群の移動により最も遠距離の物点に合焦した状態、前記通常観察状態における最遠点状態とは、前記通常観察状態にて前記フォーカス群の移動により最も遠距離の物点に合焦した状態、前記近接観察状態における最近点状態とは、前記近接観察状態にて前記フォーカス群の移動により最も近距離の物点に合焦した状態、βは前記近接観察状態における最遠点状態での前記フォーカス群の横倍率、β’は前記近接観察状態における最遠点状態での前記フォーカス群よりも像側の前記レンズ群の横倍率、である。
また、上記の目的を達成するために、本発明の対物光学系は、所定のレンズ群が移動することによって可逆的、且つ、連続的に通常観察状態から近接観察状態への変倍を行う対物光学系において、最も物体側に配置されていて正の屈折力を持ち前記変倍及びフォーカシング時に固定の固定レンズ群と、負の屈折力を持ち前記変倍時に光軸に沿って移動する変倍群と、正または負の屈折力を持ち前記フォーカシング時に光軸に沿って移動するフォーカス群と、を備え、前記固定レンズ群が、最も物体側に負のパワーを持つレンズを有し、前記変倍群が、前記フォーカス群よりも物体側に配置されており、前記変倍群の単位移動量あたりの倍率変化量が、前記フォーカス群よりも大きく、前記変倍群が移動することによって前記変倍を行い、前記対物光学系中の移動するレンズ群は、前記変倍群と前記フォーカス群の２つのレンズ群のみであり、前記変倍時に前記フォーカス群を静止させた状態で前記変倍群が移動し、前記フォーカシング時に前記変倍群を静止させた状態で前記フォーカス群が移動し、前記対物光学系は、前記変倍時及びフォーカシング時に距離が変化する空気間隔を境界とする４つのレンズ群からなり、前記変倍群は、前記固定レンズ群の像側直後に配置されるレンズ群であり、最も像側に前記フォーカス群が配置されており、以下の条件式を満足することを特徴とする対物光学系。
３＜（ｍ _c-d ／ｍ _u-d ）／（ｍ _c-n ／ｍ _c-d ）＜１１
０．２＜（１−β・β）＜０．９
ただし、ｍ _c-d は前記近接観察状態における最遠点状態での全系の横倍率、ｍ _u-d は前記通常観察状態における最遠点状態での全系の横倍率、ｍ _c-n は前記近接観察状態における最近点状態での全系の横倍率、前記近接観察状態とは、前記変倍群の移動により倍率が一番大きくなる状態に前記変倍群が位置する状態、前記通常観察状態とは、前記変倍群の移動により倍率が一番小さくなる状態に前記変倍群が位置する状態、前記近接観察状態における最遠点状態とは、前記近接観察状態にて前記フォーカス群の移動により最も遠距離の物点に合焦した状態、前記通常観察状態における最遠点状態とは、前記通常観察状態にて前記フォーカス群の移動により最も遠距離の物点に合焦した状態、前記近接観察状態における最近点状態とは、前記近接観察状態にて前記フォーカス群の移動により最も近距離の物点に合焦した状態、βは前記近接観察状態における最遠点状態での前記フォーカス群の横倍率、である。

本発明によれば、近接観察状態時に、収差の悪化を抑制した上で高精度のフォーカシングを行うことができ、また、観察者の疲労の小さい対物光学系及びそれを用いた観察装置を提供することができる。

実施例１に係る観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図１に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図１に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。実施例２に係る観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図４に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図４に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。実施例３に係る観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図７に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図７に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。実施例４に係る観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図１０に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図１０に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。実施例５に係る観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図１３に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図１３に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。実施例６に係る観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図１６に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図１６に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。実施例７に係る観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図１９に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図１９に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。実施例８に係る観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図２２に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図２２に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。実施例９に係る観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図２５に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図２５に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。実施例１０に係る観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図２８に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図２８に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。実施例１１に係る観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図３１に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図３１に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。実施例１２に係る観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図３４に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図３４に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。実施例１３に係る観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図３７に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図３７に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。実施例１４に係る観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図４０に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図４０に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。

実施例の説明に先立ち、本実施形態の作用効果を説明する。なお、本実施形態の作用効果を具体的に説明するに際しては、具体的な例を示して説明することになる。しかし、後述する実施例の場合と同様に、それらの例示される態様はあくまでも本発明に含まれる態様のうちの一部に過ぎず、その態様には数多くのバリエーションが存在する。したがって、本発明は例示される態様に限定されるものではない。

なお、以下において、変倍群の移動により倍率が一番小さくなる状態に変倍群が位置する状態を「通常観察」状態、変倍群の移動により倍率が一番大きくなる状態に変倍群が位置する状態を「近接観察」状態、変倍群の移動により倍率が通常観察状態と近接観察状態の間の状態に変倍群が位置する状態を「中間」状態という。また、フォーカス群の移動により最も遠距離の物点に合焦した状態を「最遠点」状態、フォーカス群の移動により最も近距離の物点に合焦した状態を「最近点」状態という。

本実施形態の対物光学系は、所定のレンズ群が移動することによって可逆的、且つ、連続的に通常観察状態から近接観察状態への変倍を行う対物光学系において、最も物体側に配置されていて正の屈折力を持ち前記変倍時及びフォーカシング時に固定の固定レンズ群と、負の屈折力を持ち前記変倍時に光軸に沿って移動する変倍群と、正または負の屈折力を持ち前記フォーカシング時に光軸に沿って移動するフォーカス群と、を備え、前記固定レンズ群が、最も物体側に負のパワーを持つレンズを有し、前記変倍群が、前記フォーカス群よりも物体側に配置されており、前記変倍群の単位移動量あたりの倍率変化量が、前記フォーカス群よりも大きく、前記変倍群が移動することによって前記変倍を行うことを特徴とする。

このように本実施形態の対物光学系は、最も物体側にフォーカシング時に固定の固定レンズ群を配置している。そして、固定レンズ群が最も物体側に負のパワーを持つレンズを有する。

そのため、画角が広く、被写体に近づいての観察、すなわち、近接観察を行いやすい。

また、このように本実施形態の対物光学系は、単位移動量あたりの倍率変化量の大きい変倍群が移動することによって、観察状態が通常観察状態から近接観察状態への変倍が連続的に行われる。そして、その際に行われるフォーカシングは、その変倍群だけではなく、単位移動量あたりの倍率変化量が小さいフォーカス群によっても行われる。

そのため、変倍群を移動させて焦点深度の浅い近接観察状態にしたとしても、移動時に観察倍率や画角の変化の小さいフォーカス群によってフォーカシングを行うことによって、像面湾曲や倍率色収差の変動量を小さく抑えた精度の高いフォーカシングを行うことができる。また、フォーカシング時の観察画像の変動を抑えることができるため、使用者の眼の疲労を抑えることができる。

また、本実施形態の対物光学系は、以下の条件式（１）を満足する。
３＜（ｍ_c-d／ｍ_u-d）／（ｍ_c-n／ｍ_c-d）＜１１・・・（１）
ただし、ｍ_c-dは前記近接観察状態における最遠点状態での全系の横倍率、ｍ_u-dは前記通常観察状態における最遠点状態全系の横倍率、ｍ_c-nは前記近接観察状態における最近点状態での全系の横倍率である。

この条件式（１）を満足するように構成すると、変倍時やフォーカシング時における像面湾曲収差や倍率色収差の変動量が小さくすることができるため、観察画像の周辺部分の変動を抑えることができ、被写体観察時の使い勝手が良好になり、観察者の眼の疲労を抑えやすい。この条件式（１）の下限値を下回ると、倍率変化量が大きいため、フォーカス機能を良好にしにくい。一方、この条件式（１）の上限値を上回ると、フォーカシング時の像面湾曲の変動量を小さくしにくい。

なお、条件式（１）に代わり、次の条件式（１−１）、（１−２）のいずれかを満足するように構成するとさらに好ましい。
３．１＜（ｍ_c-d／ｍ_u-d）／（ｍ_c-n／ｍ_c-d）＜１０．５・・・（１−１）
３．２＜（ｍ_c-d／ｍ_u-d）／（ｍ_c-n／ｍ_c-d）＜９・・・（１−２）
また、条件式（１−１）の下限値を、（１−２）の下限値としても良いし、条件式（１−２）の下限値又は上限値を、条件式（１）、（１−１）の下限値又は上限値としても良い。

また、本実施形態の対物光学系は、前記フォーカス群が、前記近接観察状態における最遠点から最近点までの領域内で像面が（Ｆナンバー×０．００５）ｍｍ移動するように移動した時に、以下の条件式（２）を満足することが好ましい。
｜ΔＤＴ_f｜＜２・・・（２）
ただし、ΔＤＴ_fは前記近接観察状態で前記フォーカス群が移動した時の歪曲収差の変動量である。

この条件式（２）の上限値を上回ると、微小（（Ｆナンバー×０．００５）ｍｍ）に像面が変動した場合であっても歪曲収差の変動量が大きくなる、すなわち、被写体観察時に観察画像の変動が激しくなるため、観察者の疲労が大きくなりやすい。

なお、条件式（２）に代わり、次の条件式（２−１）、（２−２）のいずれかを満足するように構成するとさらに好ましい。
｜ΔＤＴ_f｜＜１．８・・・（２−１）
｜ΔＤＴ_f｜＜１．５・・・（２−２）

また、本実施形態の対物光学系は、前記フォーカス群よりも像側に前記変倍及び前記フォーカシング時に固定のレンズ群を備え、以下の条件式（３）を満足することが好ましい。
０．２＜|（１−β・β）×β’・β’|＜０．９・・・（３）
ただし、βは前記近接観察状態における最遠点状態での前記フォーカス群の横倍率、β’は前記近接観察状態における最遠点状態での前記フォーカス群よりも像側の前記レンズ群の横倍率である。

また、本実施形態の対物光学系は、前記対物光学系は前記４つのレンズ群からなり、最も像側に前記フォーカス群が配置されており、以下の条件式（３）’を満足することが好ましい。
０．２＜（１−β・β）＜０．９・・・（３）’
ただし、βは前記近接観察状態における最遠点状態での前記フォーカス群の横倍率である。

この条件式（３）又は（３）’の下限値を下回ると、フォーカシング時のフォーカス群の移動量が大きいため、光学系全体を小型化しにくい。一方、この条件式（３）又は（３）’の上限値を上回ると、フォーカシング時の像面湾曲収差の変動量を小さくしにくい。

なお、条件式（３）に代わり、次の条件式（３−１）、（３−２）のいずれかを満足するように構成するとさらに好ましい。
０．３＜|（１−β・β）×β’・β’|＜０．８・・・（３−１）
０．３＜|（１−β・β）×β’・β’|＜０．７・・・（３−２）
また、条件式（３−１）の下限値又は上限値を、条件式（３）、（３−２）の下限値又は上限値としても良いし、条件式（３−２）の上限値を、条件式（３）の上限値としても良い。

また、条件式（３）’に代わり、次の条件式（３−１）’、（３−２’）のいずれかを満足するように構成するとさらに好ましい。
０．３＜（１−β・β）＜０．８・・・（３−１）’
０．３＜（１−β・β）＜０．７・・・（３−２）’
また、条件式（３−１）’の下限値又は上限値を、条件式（３）’、（３−２）’の下限値又は上限値としても良いし、条件式（３−２）’の上限値を、条件式（３）’の上限値としても良い。

また、本実施形態の対物光学系は、以下の条件式（４）を満足することが好ましい。
１＜｜ｍ_c-n／ｍ_c-d｜＜２・・・（４）
ただし、ｍ_c-nは前記近接観察状態における最近点状態での全系の横倍率、ｍ_c-dは前記近接観察状態における最遠点状態での全系の横倍率である。

この条件式（４）の下限値を下回ると、光学系として成立しない。一方、この条件式（４）の上限値を上回ると、フォーカシング時の倍率変化が大きいため、フォーカス機能を良好にしにくい。

なお、条件式（４）に代わり、次の条件式（４−１）、（４−２）のいずれかを満足するように構成するとさらに好ましい。
１＜｜ｍ_c-n／ｍ_c-d｜＜１．８５・・・（４−１）
１＜｜ｍ_c-n／ｍ_c-d｜＜１．６５・・・（４−２）

また、本実施形態の対物光学系は、以下の条件式（５）を満足することが好ましい。
０．７＜｜Ｆ_f／Ｆ_v｜＜８・・・（５）
ただし、Ｆ_fは前記フォーカス群の焦点距離、Ｆ_vは前記変倍群の焦点距離である。

この条件式（５）の下限値を下回ると、フォーカシング時の像面湾曲収差の変動量が大きいため、結像性能を良好にしにくい。一方、この条件式（５）の上限値を上回ると、フォーカシング時の歪曲収差の変動量が大きいため、フォーカス機能を良好にしにくい。

なお、条件式（５）に代わり、次の条件式（５−１）、（５−２）のいずれかを満足するように構成するとさらに好ましい。
１．６５＜｜Ｆ_f／Ｆ_v｜＜８・・・（５−１）
２＜｜Ｆ_f／Ｆ_v｜＜８・・・（５−２）

また、本実施形態の対物光学系は、以下の条件式（６）を満足することが好ましい。
｜γ｜＜１１．５・・・（６）
ただし、γは前記近接観察状態における最近点状態で前記フォーカス群の最も像側のレンズから出射される像高比１．０の像を形成する光の主光線と光軸とがなす角度である。

この条件式（６）の上限値を上回ると、フォーカシング時の歪曲収差の変動量が大きいため、フォーカス機能を良好にしにくい。

なお、条件式（６）に代わり、次の条件式（６−１）、（６−２）のいずれかを満足するように構成するとさらに好ましい。
｜γ｜＜１０・・・（６−１）
｜γ｜＜９．２・・・（６−２）

また、本実施形態の対物光学系は、以下の条件式（７）を満足することが好ましい。
｜ＤＴ_c-n−ＤＴ_c-d｜＜５％・・・（７）
ただし、ＤＴ_c-nは前記近接状態における最近点状態での像高比１．０の像の歪曲収差、ＤＴ_c-dは前記近接状態における最遠点状態での像高比１．０の像の歪曲収差である。

この条件式（７）の上限値を上回ると、フォーカシング時の歪曲収差の変動量が大きいため、観察画像の周辺が歪んでしまいやすい。

なお、条件式（７）に代わり、次の条件式（７−１）、（７−２）のいずれかを満足するように構成するとさらに好ましい。
｜ＤＴ_c-n−ＤＴ_c-d｜＜４・・・（７−１）
｜ＤＴ_c-n−ＤＴ_c-d｜＜３・・・（７−２）

また、本実施形態の対物光学系は、以下の条件式（８）を満足することが好ましい。
ＤＴ_u-d＜−５０％・・・（８）
ただし、ＤＴ_u-dは通常観察状態における最遠点状態での画角が１３５度の時の歪曲収差である。

この条件式（８）の上限値を上回ると、観察画像の中心付近の解像度をあげにくく、広い範囲を観察しにくい。また、周辺光量が落ちるため得られる画像の周辺が暗くなりやすい。

また、本実施形態の対物光学系は、前記変倍群又は前記フォーカス群が、単レンズ又は接合レンズをなす単一のレンズ成分からなることが好ましい。

このように構成すれば、構成を簡略化しやすく、また、機構の制御も容易なものとしやすい。なお、ここで単一のレンズ成分とは、接合レンズを含む。

また、本実施形態の対物光学系は、絞りを備え、前記フォーカス群が、前記絞りよりも像側に配置されていることが好ましい。

このような構成とすれば、フォーカス群の移動による観察画像の変動を抑えやすい。また、歪曲収差の変動量も小さくすることができるため、画角の変化を抑えやすい。

また、本実施形態の対物光学系は、以下の条件式（９）を満足することが好ましい。
２＜｜Ｆ_f／Ｆ_c-d｜＜１５・・・（９）
ただし、Ｆ_fは前記フォーカス群の焦点距離、Ｆ_c-dは前記近接観察状態における最遠点状態での全系の焦点距離である。

この条件式（９）の下限値を下回ると、フォーカス群のパワーが強く、フォーカシング時の倍率色収差や像面湾曲収差の変動量が大きくなるため、結像性能を良好にしにくい。一方、この条件式（９）の上限値を上回ると、フォーカス群のパワーが弱く、フォーカシング時に必要なフォーカス群の移動量が大きくなるため、光学系全体を小型化しにくい。

なお、条件式（９）に代わり、次の条件式（９−１）、（９−２）のいずれかを満足するように構成するとさらに好ましい。
３＜｜Ｆ₁／Ｆ_c-d｜＜１５・・・（９−１）
４＜｜Ｆ₁／Ｆ_c-d｜＜１４・・・（９−２）
また、条件式（９−１）の下限値を、条件式（９−２）の下限値としても良いし、条件式（９−２）の下限値又は上限値を、条件式（９）、（９−１）の下限値又は上限値としても良い。

また、本実施形態の対物光学系は、以下の条件式（１０）を満足することが好ましい。
０．８３＜Ｆｎｏ_u／Ｆｎｏ_c・・・（１０）
ただし、Ｆｎｏ_uは前記通常観察状態における最遠点状態での全系のＦナンバー、Ｆｎｏ_cは前記近接観察状態における最遠点状態での全系のＦナンバーである。

このように構成すると、対物光学系と高画素化された撮像素子とを組み合わせて使用しても、通常観察状態から近接観察状態までの各変倍状態において十分な焦点深度を確保しやすい。これは、通常観察状態のＦナンバーが近接観察状態のＦナンバーとほぼ同じになるため、近接観察状態において回折の影響を受けないようにＦナンバーを小さくしても通常観察状態におけるＦナンバーを必要以上に小さくする必要がなくなるためである。

なお、この条件式（１０）の下限値を下回ると、近接観察状態において回折限界までＦナンバーを小さくした時、通常観察状態におけるＦナンバーが必要以上に小さくなりやすい。

また、本実施形態の対物光学系は、５つのレンズ群により構成されており、物体側から２つ目のレンズ群が前記変倍群であり、物体側から４つ目のレンズ群が前記フォーカス群であることが好ましい。

このような構成にすると、特定の被写体に対して像面湾曲収差や倍率色収差の変動量が少ない精度の高いフォーカシングを行いやすい。特に、内視鏡用等の対物光学系として利用する際に、非常に適した構成となる。

また、本実施形態の観察装置は、上記いずれかの対物光学系と、前記フォーカス群を移動させるオートフォーカス機構を備えていることを特徴とする。

なお、オートフォーカス機構は、例えば、フォーカス群を光軸に沿って移動させる駆動機構と、所定の情報（対物光学系の像側にＣＣＤ等の撮像素子を配置した場合におけるその撮像素子上に形成された画像情報や、対物光学系の先端から観察対象までの距離情報等）に基づき、駆動機構を制御する制御手段とにより構成したものである。

以下に、本実施形態の対物光学系の実施例について図面を参照しながら説明する。

なお、光学系の光軸に沿う断面図のｒ₁，ｒ₂，・・・及びｄ₁，ｄ₂，・・・において下付き文字として示した数字は、数値データにおける面番号１，２，・・・に対応している。

また、数値データにおいては、ｓは面番号、ｒは各面の曲率半径、ｄは面間隔、ｎｄはｄ線における屈折率、νｄはｄ線におけるアッベ数をそれぞれ示している。

以下に、図１〜図３を用いて、実施例１に係る対物光学系を備えた観察装置について詳細に説明する。

なお、図１は、この観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図２は、図１に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図３は、図１に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。

図１及び図２に示すように、この観察装置は、対物光学系ＯＬとその対物光学系ＯＬの像側に配置された実質的には屈折力を有さない平レンズＰＬとＣＣＤカバーガラスＣＧとを含む光学系と、対物光学系ＯＬ中に配置された開口絞りＳと、撮像面ＩＭのみを示したＣＣＤ等の撮像素子とを備えている。なお、これらはすべて光軸Ｌｃ上に配置されている。

対物光学系ＯＬは、物体側から順に、正のパワーを持ち変倍時及びフォーカシング時に固定の第一レンズ群Ｇ₁と、負のパワーを持ち変倍時に光軸に沿って移動する変倍群である第二レンズ群Ｇ₂と、正のパワーを持ち変倍時及びフォーカシング時に固定の第三レンズ群Ｇ₃と、負のパワーを持ちフォーカシング時に光軸に沿って移動するフォーカス群である第四レンズ群Ｇ₄と、正のパワーを持ち変倍時及びフォーカシング時に固定の第五レンズ群Ｇ₅とからなる。なお、開口絞りＳは、第一レンズ群Ｇ₁と第二レンズ群Ｇ₂との間に、第二レンズ群Ｇ₂と一体的に移動するように配置されている。

第一レンズ群Ｇ₁は、物体側から順に、負のパワーを持ち像側に凹面を向けた平凹レンズであるレンズＬ₁₁と、平レンズであるレンズＬ₁₂と、負のパワーを持ち像側に凸面を向けたメニスカスレンズであるレンズＬ₁₃と、正のパワーを持つ両凸レンズであるレンズＬ₁₄と、負のパワーを持ち像側に凸面を向けたメニスカスレンズであるレンズＬ₁₅とにより構成されている。なお、レンズＬ₁₄とレンズＬ₁₅とは接合されている。

第二レンズ群Ｇ₂は、物体側から順に、負のパワーを持ち像側に凹面を向けた平凹レンズであるレンズＬ₂₁と、正のパワーを持ち像側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズＬ₂₂とにより構成されている。なお、レンズＬ₂₁とレンズＬ₂₂とは接合されている。

第三レンズ群Ｇ₃は、物体側から順に、正のパワーを持ち像側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズＬ₃₁と、正のパワーを持ち像側に平面を向けた平凸レンズであるレンズＬ₃₂とにより構成されている。なお、レンズＬ₃₁とレンズＬ₃₂とは接合されている。

第四レンズ群Ｇ₄は、負のパワーを持ち像側に平面を向けた平凹レンズであるレンズＬ₄₁により構成されている。

第五レンズ群Ｇ₅は、物体側から順に、正のパワーを持つ両凸レンズであるレンズＬ₅₁と、負のパワーを持つ両凹レンズであるレンズＬ₅₂と、正のパワーを持つ両凸レンズであるレンズＬ₅₃とにより構成されている。なお、レンズＬ₅₁とレンズＬ₅₂とは接合されている。

なお、この対物光学系ＯＬでは、第二レンズ群Ｇ₂の単位移動量あたりの倍率変化量が、第四レンズ群Ｇ₄の単位移動量あたりの倍率変化量よりも大きい。

そして、この観察装置では、第二レンズ群Ｇ₂を光軸に沿って移動させることによって、観察領域内に複数の被写体が存在するような通常観察状態からそれらの複数の被写体の中から観察者が任意に選択した特定の被写体を近接して詳細に観察するための近接観察状態へと、観察状態を可逆的、かつ、連続的に変更することができるようになっている。

また、この観察装置では、第二レンズ群Ｇ₂だけではなく第四レンズ群Ｇ₄を光軸に沿って移動させることによって、どのような観察状態においても精密なフォーカシングを行うことができるようになっている。

次に、この観察装置の備える光学系に係る数値データを示す。

数値データ１
単位ｍｍ
面データ
面番号曲率半径面間隔屈折率アッベ数
ｓｒｄｎｄ νｄ
1 ∞ 0.36 1.88300 40.76
2 1.399 0.82
3 ∞ 0.31 1.51400 73.43
4 ∞ 2.35
5 -2.625 2.19 1.80518 25.42
6 -3.543 0.45
7 4.856 0.58 1.77250 49.60
8 -3.173 0.31 1.92286 18.90
9 -9.570 Ｄ９
10（絞り面） ∞ 0.03
11 ∞ 0.28 1.48749 70.23
12 1.604 0.50 1.59270 35.31
13 2.024 Ｄ１３
14 3.170 0.38 1.72916 54.68
15 3.902 0.60 1.83481 42.71
16 ∞ Ｄ１６
17 -11.197 0.30 1.69680 55.53
18 ∞ Ｄ１８
19 3.397 1.01 1.48749 70.23
20 -2.500 0.40 1.92286 18.90
21 18.034 0.45
22 2.784 1.00 1.51633 64.14
23 -9.018 0.45
24 ∞ 0.40 1.52300 58.50
25 ∞ 0.45
26 （像面） ∞

対物光学系に係る各種データ
ズーム比：1.21
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
焦点距離 0.95 1.08 1.15 1.15
Ｆナンバー 4.35 4.54 4.61 4.61
画角（２ω） 144.13 111.20 99.28 99.15
像高 0.85 0.85 0.85 0.85
全長（in air） 17.31 17.11 16.96 16.91
ＢＦ（in air） 1.11 0.91 0.76 0.71

面間隔
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
Ｄ９ 0.45 1.04 1.37 1.37
Ｄ１３ 1.84 1.24 0.91 0.91
Ｄ１６ 0.80 0.80 0.80 0.95
Ｄ１８ 0.80 0.80 0.80 0.65

レンズ群データ
群始面焦点距離
1 1 1.55
2 11 -4.51
3 14 3.89
4 17 -16.07
5 19 6.26

条件式に係るデータ
条件式（１）：３＜（ｍ_c-d／ｍ_u-d）／（ｍ_c-n／ｍ_c-d）＜１１：５．９１５
条件式（２）：｜ΔＤＴ_f｜＜２：０．１５８３
条件式（３）：０．２＜|（１−β・β）×β’・β’|＜０．９：０．３５４８
条件式（４）：１＜｜ｍ_c-n／ｍ_c-d｜＜２：１．１３４
条件式（５）：０．７＜｜Ｆ_f／Ｆ_v｜＜８：３．５４５
条件式（６）：｜γ｜＜１１．５：８．８６０
条件式（７）：｜ＤＴ_c-n−ＤＴ_c-d｜＜５：１．４７０
条件式（８）：ＤＴ_u-d＜−５０：−６２．３４
条件式（９）：２＜｜Ｆ_f／Ｆ_c-d｜＜１５：１３．９０
条件式（１０）：０．８３＜Ｆｎｏ_u／Ｆｎｏ_c：０．９４３

以下に、図４〜図６を用いて、実施例２に係る対物光学系を備えた観察装置について詳細に説明する。

なお、図４は、この観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図５は、図４に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図６は、図４に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。

図４及び図５に示すように、この観察装置は、対物光学系ＯＬとその対物光学系ＯＬの像側に配置された実質的には屈折力を有さない平レンズＰＬとＣＣＤカバーガラスＣＧとを含む光学系と、対物光学系ＯＬ中に配置された開口絞りＳと、撮像面ＩＭのみを示したＣＣＤ等の撮像素子とを備えている。なお、これらはすべて光軸Ｌｃ上に配置されている。

第三レンズ群Ｇ₃は、正のパワーを持つ両凸レンズであるレンズＬ₃₁により構成されている。

第五レンズ群Ｇ₅は、物体側から順に、正のパワーを持つ両凸レンズであるレンズＬ₅₁と、負のパワーを持つ両凹レンズであるレンズＬ₅₂とにより構成されている。なお、レンズＬ₅₁とレンズＬ₅₂とは接合されている。

数値データ２
単位ｍｍ
面データ
面番号曲率半径面間隔屈折率アッベ数
ｓｒｄｎｄ νｄ
1 ∞ 0.36 1.88300 40.76
2 1.150 0.92
3 ∞ 0.31 1.51400 73.43
4 ∞ 1.61
5 -2.474 0.92 2.00330 28.27
6 -2.550 0.30
7 5.716 0.49 1.77250 49.60
8 -2.164 0.31 1.92286 18.90
9 -4.682 Ｄ９
10（絞り面） ∞ 0.03
11 ∞ 0.28 1.48749 70.23
12 1.563 0.31 1.59270 35.31
13 1.620 Ｄ１３
14 3.341 0.64 1.72916 54.68
15 -5.776 Ｄ１５
16 -12.502 0.30 1.92286 20.88
17 ∞ Ｄ１７
18 1.940 1.21 1.48749 70.23
19 -1.866 0.30 1.92286 18.90
20 12.584 0.44
21 ∞ 0.40 1.52300 58.50
22 ∞ 0.44
23 （像面） ∞

対物光学系に係る各種データ
ズーム比：1.30
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
焦点距離 0.91 1.07 1.19 1.14
Ｆナンバー 6.95 7.22 7.01 6.72
画角（２ω） 145.49 99.99 76.74 76.64
像高 0.85 0.85 0.85 0.85
全長（in air） 13.30 13.09 12.77 12.63
ＢＦ（in air） 1.08 0.87 0.56 0.42

面間隔
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
Ｄ９ 0.30 0.99 1.65 1.65
Ｄ１３ 2.03 1.33 0.68 0.68
Ｄ１５ 0.80 0.80 0.80 1.28
Ｄ１７ 0.80 0.80 0.80 0.32

レンズ群データ
群始面焦点距離
1 1 1.52
2 11 -3.39
3 14 2.98
4 16 -13.55
5 18 244.00

条件式に係るデータ
条件式（１）：３＜（ｍ_c-d／ｍ_u-d）／（ｍ_c-n／ｍ_c-d）＜１１：５．４９９
条件式（２）：｜ΔＤＴ_f｜＜２：１．４０７
条件式（３）：０．２＜|（１−β・β）×β’・β’|＜０．９：０．４３０１
条件式（４）：１＜｜ｍ_c-n／ｍ_c-d｜＜２：１．２８
条件式（５）：０．７＜｜Ｆ_f／Ｆ_v｜＜８：３．９４６
条件式（６）：｜γ｜＜１１．５：９．４５０
条件式（７）：｜ＤＴ_c-n−ＤＴ_c-d｜＜５：２．００３
条件式（８）：ＤＴ_u-d＜−５０：−６１．３９
条件式（９）：２＜｜Ｆ_f／Ｆ_c-d｜＜１５：１１．２９
条件式（１０）：０．８３＜Ｆｎｏ_u／Ｆｎｏ_c：０．９９１

以下に、図７〜図９を用いて、実施例３に係る対物光学系を備えた観察装置について詳細に説明する。

なお、図７は、この観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図８は、図７に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図９は、図７に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。

図７及び図８に示すように、この観察装置は、対物光学系ＯＬとその対物光学系ＯＬの像側に配置された実質的には屈折力を有さない平レンズＰＬとＣＣＤカバーガラスＣＧとを含む光学系と、対物光学系ＯＬ中に配置された開口絞りＳと、撮像面ＩＭのみを示したＣＣＤ等の撮像素子とを備えている。なお、これらはすべて光軸Ｌｃ上に配置されている。

第四レンズ群Ｇ₄は、物体側から順に、正のパワーを持ち像側に凸面を向けたメニスカスレンズであるレンズＬ₄₁と、負のパワーを持ち像側に凸面を向けたメニスカスレンズであるレンズＬ₄₂により構成されている。なお、レンズＬ₄₁とレンズＬ₄₂とは接合されている。

第五レンズ群Ｇ₅は、正のパワーを持つ両凸レンズであるレンズＬ₅₁により構成されている。

数値データ３
単位ｍｍ
面データ
面番号曲率半径面間隔屈折率アッベ数
ｓｒｄｎｄ νｄ
1 ∞ 0.36 1.88300 40.76
2 1.063 0.82
3 ∞ 0.31 1.51400 73.43
4 ∞ 0.89
5 -2.353 1.49 1.80518 25.42
6 -2.463 0.74
7 8.957 0.77 1.77250 49.60
8 -2.138 0.31 1.92286 18.90
9 -4.723 Ｄ９
10（絞り面） ∞ 0.03
11 ∞ 0.28 1.48749 70.23
12 1.463 0.50 1.59270 35.31
13 2.056 Ｄ１３
14 4.429 0.66 1.83481 42.71
15 -6.974 Ｄ１５
16 -162.911 0.96 1.48749 70.23
17 -2.000 0.35 1.92286 18.90
18 -9.642 Ｄ１８
19 16.123 0.85 1.51633 64.14
20 -3.355 0.76
21 ∞ 0.40 1.52300 58.50
22 ∞ 0.76
23 （像面） ∞

対物光学系に係る各種データ
ズーム比：1.47
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
焦点距離 0.93 1.15 1.38 1.36
Ｆナンバー 3.93 4.24 4.32 4.25
画角（２ω） 144.87 98.13 72.72 72.15
像高 0.85 0.85 0.85 0.85
全長（in air） 15.30 15.06 14.63 14.48
ＢＦ（in air） 1.73 1.48 1.06 0.91

面間隔
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
Ｄ９ 0.40 1.42 2.44 2.44
Ｄ１３ 2.44 1.43 0.40 0.40
Ｄ１５ 0.70 0.70 0.70 1.00
Ｄ１８ 0.70 0.70 0.70 0.40

レンズ群データ
群始面焦点距離
1 1 1.92
2 11 -4.76
3 14 3.32
4 16 -8.00
5 19 5.44

条件式に係るデータ
条件式（１）：３＜（ｍ_c-d／ｍ_u-d）／（ｍ_c-n／ｍ_c-d）＜１１：６．４４１
条件式（２）：｜ΔＤＴ_f｜＜２：０．３６８２
条件式（３）：０．２＜|（１−β・β）×β’・β’|＜０．９：０．５９８３
条件式（４）：１＜｜ｍ_c-n／ｍ_c-d｜＜２：１．２２７
条件式（５）：０．７＜｜Ｆ_f／Ｆ_v｜＜８：１．６８０
条件式（６）：｜γ｜＜１１．５：１１．４６
条件式（７）：｜ＤＴ_c-n−ＤＴ_c-d｜＜５：１．８５１
条件式（８）：ＤＴ_u-d＜−５０：−６１．５４
条件式（９）：２＜｜Ｆ_f／Ｆ_c-d｜＜１５：５．８１２
条件式（１０）：０．８３＜Ｆｎｏ_u／Ｆｎｏ_c：０．９１１１

以下に、図１０〜図１２を用いて、実施例４に係る対物光学系を備えた観察装置について詳細に説明する。

なお、図１０は、この観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図１１は、図１０に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図１２は、図１０に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。

図１０及び図１１に示すように、この観察装置は、対物光学系ＯＬとその対物光学系ＯＬの像側に配置された実質的には屈折力を有さない平レンズＰＬとＣＣＤカバーガラスＣＧとを含む光学系と、対物光学系ＯＬ中に配置された開口絞りＳと、撮像面ＩＭのみを示したＣＣＤ等の撮像素子とを備えている。なお、これらはすべて光軸Ｌｃ上に配置されている。

対物光学系ＯＬは、物体側から順に、正のパワーを持ち変倍時及びフォーカシング時に固定の第一レンズ群Ｇ₁と、負のパワーを持ち変倍時に光軸に沿って移動する変倍群である第二レンズ群Ｇ₂と、正のパワーを持ち変倍時及びフォーカシング時に固定の第三レンズ群Ｇ₃と、正のパワーを持ちフォーカシング時に光軸に沿って移動するフォーカス群である第四レンズ群Ｇ₄とからなる。なお、開口絞りＳは、第一レンズ群Ｇ₁と第二レンズ群Ｇ₂との間に、第二レンズ群Ｇ₂と一体的に移動するように配置されている。

第一レンズ群Ｇ₁は、物体側から順に、負のパワーを持ち像側に凹面を向けた平凹レンズであるレンズＬ₁₁と、平レンズであるレンズＬ₁₂と、正のパワーを持ち像側に凸面を向けたメニスカスレンズであるレンズＬ₁₃と、正のパワーを持つ両凸レンズであるレンズＬ₁₄と、負のパワーを持ち像側に凸面を向けたメニスカスレンズであるレンズＬ₁₅とにより構成されている。なお、レンズＬ₁₄とレンズＬ₁₅とは接合されている。

第三レンズ群Ｇ₃は、物体側から順に、正のパワーを持ち像側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズＬ₃₁と、正のパワーを持つ両凸レンズであるレンズＬ₃₂と、負のパワーを持ち像側に凸面を向けたメニスカスレンズであるレンズＬ₃₃とにより構成されている。なお、レンズＬ₃₂とレンズＬ₃₃とは接合されている。

第四レンズ群Ｇ₄は、正のパワーを持ち像側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズＬ₄₁により構成されている。

なお、この対物光学系では、第二レンズ群Ｇ₂の単位移動量あたりの倍率変化量が、第四レンズ群Ｇ₄の単位移動量あたりの倍率変化量よりも大きい。

数値データ４
単位ｍｍ
面データ
面番号曲率半径面間隔屈折率アッベ数
ｓｒｄｎｄ νｄ
1 ∞ 0.36 1.88300 40.76
2 1.031 0.82
3 ∞ 0.31 1.51400 73.43
4 ∞ 0.89
5 -2.717 1.62 1.80518 25.42
6 -2.629 0.40
7 9.887 0.68 1.77250 49.60
8 -2.020 0.31 1.92286 18.90
9 -4.209 Ｄ９
10（絞り面） ∞ 0.03
11 ∞ 0.28 1.48749 70.23
12 1.211 0.50 1.59270 35.31
13 1.774 Ｄ１３
14 2.675 0.63 1.83481 42.71
15 4.278 0.95
16 4.039 1.50 1.48749 70.23
17 -1.901 0.30 1.92286 18.90
18 -4.356 Ｄ１８
19 2.465 1.18 1.51633 64.14
20 6.573 Ｄ２０
21 ∞ 0.40 1.52300 58.50
22 ∞ 0.58
23 （像面） ∞

対物光学系に係る各種データ
ズーム比：1.39
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
焦点距離 0.95 1.13 1.32 1.28
Ｆナンバー 8.13 8.64 8.81 8.54
画角（２ω） 144.27 102.98 79.09 80.80
像高 0.85 0.85 0.85 0.85
全長（in air） 15.29 15.06 14.68 14.53
ＢＦ（in air） 1.48 1.25 0.87 1.01

面間隔
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
Ｄ９ 0.40 1.16 1.95 1.95
Ｄ１３ 1.95 1.19 0.40 0.40
Ｄ１８ 0.70 0.70 0.70 0.40
Ｄ２０ 0.70 0.70 0.70 1.00

レンズ群データ
群始面焦点距離
1 1 1.71
2 11 -4.20
3 14 4.61
4 19 6.93

条件式に係るデータ
条件式（１）：３＜（ｍ_c-d／ｍ_u-d）／（ｍ_c-n／ｍ_c-d）＜１１：５．９８２
条件式（２）：｜ΔＤＴ_f｜＜２：０．１５５３
条件式（３）’：０．２＜（１−β・β）＜０．９：０．６２３４
条件式（４）：１＜｜ｍ_c-n／ｍ_c-d｜＜２：１．２６２
条件式（５）：０．７＜｜Ｆ_f／Ｆ_v｜＜８：１．６５
条件式（６）：｜γ｜＜１１．５：２．０７９
条件式（７）：｜ＤＴ_c-n−ＤＴ_c-d｜＜５：０．９９２６
条件式（８）：ＤＴ_u-d＜−５０：−６２．３４
条件式（９）：２＜｜Ｆ_f／Ｆ_c-d｜＜１５：５．２５３
条件式（１０）：０．８３＜Ｆｎｏ_u／Ｆｎｏ_c：０．９２３２

以下に、図１３〜図１５を用いて、実施例５に係る対物光学系を備えた観察装置について詳細に説明する。

なお、図１３は、この観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図１４は、図１３に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図１５は、図１３に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。

図１３及び図１４に示すように、この観察装置は、対物光学系ＯＬとその対物光学系ＯＬの像側に配置された実質的には屈折力を有さない平レンズＰＬとＣＣＤカバーガラスＣＧとを含む光学系と、対物光学系ＯＬ中に配置された開口絞りＳと、撮像面ＩＭのみを示したＣＣＤ等の撮像素子とを備えている。なお、これらはすべて光軸Ｌｃ上に配置されている。

対物光学系ＯＬは、物体側から順に、正のパワーを持ち変倍時及びフォーカシング時に固定の第一レンズ群Ｇ₁と、負のパワーを持ち変倍時に光軸に沿って移動する変倍群である第二レンズ群Ｇ₂と、正のパワーを持ちフォーカシング時に光軸に沿って移動するフォーカス群である第三レンズ群Ｇ₃と、正のパワーを持ち変倍時及びフォーカシング時に固定の第四レンズ群Ｇ₄とからなる。なお、開口絞りＳは、第一レンズ群Ｇ₁と第二レンズ群Ｇ₂との間に、第二レンズ群Ｇ₂と一体的に移動するように配置されている。

第一レンズ群Ｇ₁は、物体側から順に、負のパワーを持ち像側に凹面を向けた平凹レンズであるレンズＬ₁₁と、平レンズであるレンズＬ₁₂と、正のパワーを持ち像側に凸面を向けたメニスカスレンズであるレンズＬ₁₃と、正のパワーを持つ両凸レンズであるレンズＬ₁₄と、負のパワーを持ち像側に凸面を向けたメニスカスレンズであるレンズＬ₁₅とにより構成されている。なお、レンズＬ₁₄とレンズＬ₁₅とは接合されている。。

第四レンズ群Ｇ₄は、正のパワーを持つ両凸レンズであるレンズＬ₄₁と、負のパワーを持ち像側に凸面を向けたメニスカスレンズであるレンズＬ₄₂と、正のパワーを持つ両凸レンズであるレンズＬ₄₃により構成されている。なお、レンズＬ₄₁とレンズＬ₄₂とは接合されている。

なお、この対物光学系では、第二レンズ群Ｇ₂の単位移動量あたりの倍率変化量が、第三レンズ群Ｇ₃の単位移動量あたりの倍率変化量よりも大きい。

また、この観察装置では、第二レンズ群Ｇ₂だけではなく第三レンズ群Ｇ₃を光軸に沿って移動させることによって、どのような観察状態においても精密なフォーカシングを行うことができるようになっている。

数値データ５
単位ｍｍ
面データ
面番号曲率半径面間隔屈折率アッベ数
ｓｒｄｎｄ νｄ
1 ∞ 0.36 1.88300 40.76
2 1.084 0.82
3 ∞ 0.31 1.51400 73.43
4 ∞ 1.04
5 -2.279 0.82 1.80518 25.42
6 -1.799 1.08
7 7.901 0.84 1.77250 49.60
8 -1.793 0.30 1.92286 18.90
9 -5.424 Ｄ９
10（絞り面） ∞ 0.03
11 ∞ 0.28 1.48749 70.23
12 1.231 0.31 1.59270 35.31
13 1.896 Ｄ１３
14 7.797 1.06 1.83481 42.71
15 -4.517 Ｄ１５
16 5.862 1.38 1.48749 70.23
17 -2.000 0.30 1.92286 18.90
18 -354.222 0.40
19 2.857 0.85 1.51633 64.14
20 -4.852 0.40
21 ∞ 0.40 1.52300 58.50
22 ∞ 0.40
23 （像面） ∞

対物光学系に係る各種データ
ズーム比：1.79
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
焦点距離 0.85 1.15 1.52 1.59
Ｆナンバー 7.39 8.33 8.85 9.23
画角（２ω） 148.30 95.45 66.49 62.47
像高 0.85 0.85 0.85 0.85
全長（in air） 15.81 15.58 15.09 14.83
ＢＦ（in air） 1.01 0.78 0.29 0.03

面間隔
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
Ｄ９ 0.40 1.58 2.80 2.80
Ｄ１３ 3.50 2.33 1.10 0.80
Ｄ１５ 0.70 0.70 0.70 1.00

レンズ群データ
群始面焦点距離
1 1 2.09
2 11 -4.50
3 14 3.55
4 16 6.17

条件式に係るデータ
条件式（１）：３＜（ｍ_c-d／ｍ_u-d）／（ｍ_c-n／ｍ_c-d）＜１１：６．６１８
条件式（２）：｜ΔＤＴ_f｜＜２：０．５４８２
条件式（３）：０．２＜|（１−β・β）×β’・β’|＜０．９：０．５６５２
条件式（４）：１＜｜ｍ_c-n／ｍ_c-d｜＜２：１．２７８
条件式（５）：０．７＜｜Ｆ_f／Ｆ_v｜＜８：０．７８７５
条件式（６）：｜γ｜＜１１．５：７．２１１
条件式（７）：｜ＤＴ_c-n−ＤＴ_c-d｜＜５：１．８７１
条件式（８）：ＤＴ_u-d＜−５０：−５８．１６
条件式（９）：２＜｜Ｆ_f／Ｆ_c-d｜＜１５：２．３２７
条件式（１０）：０．８３＜Ｆｎｏ_u／Ｆｎｏ_c：０．８３５６

以下に、図１６〜図１８を用いて、実施例６に係る対物光学系を備えた観察装置について詳細に説明する。

なお、図１６は、この観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図１７は、図１６に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図１８は、図１６に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。

図１６及び図１７に示すように、この観察装置は、対物光学系ＯＬとその対物光学系ＯＬの像側に配置された実質的には屈折力を有さない平レンズＰＬとＣＣＤカバーガラスＣＧとを含む光学系と、対物光学系ＯＬ中に配置された開口絞りＳと、撮像面ＩＭのみを示したＣＣＤ等の撮像素子とを備えている。なお、これらはすべて光軸Ｌｃ上に配置されている。

第二レンズ群Ｇ₂は、物体側から順に、負のパワーを持ち像側に凹面を向けた平凹レンズであるレンズＬ₂₁と、負のパワーを持ち像側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズＬ₂₂とにより構成されている。なお、レンズＬ₂₁とレンズＬ₂₂とは接合されている。

数値データ６
単位ｍｍ
面データ
面番号曲率半径面間隔屈折率アッベ数
ｓｒｄｎｄ νｄ
1 ∞ 0.36 1.88300 40.76
2 1.150 0.83
3 ∞ 0.31 1.51400 73.43
4 ∞ 1.45
5 -2.223 0.86 2.00330 28.27
6 -2.503 0.30
7 3.728 0.48 1.77250 49.60
8 -2.655 0.31 1.92286 18.90
9 -5.062 Ｄ９
10（絞り面） ∞ 0.03
11 ∞ 0.28 1.48749 70.23
12 1.792 0.30 1.59270 35.31
13 1.456 Ｄ１３
14 3.716 0.83 1.72916 54.68
15 -5.008 Ｄ１５
16 -9.011 0.30 1.92286 20.88
17 ∞ Ｄ１７
18 1.892 1.45 1.48749 70.23
19 -1.800 0.30 1.92286 18.90
20 727.658 0.39
21 ∞ 0.40 1.52300 58.50
22 ∞ 0.39
23 （像面） ∞

対物光学系に係る各種データ
ズーム比：1.26
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
焦点距離 0.92 1.05 1.17 1.11
Ｆナンバー 7.25 7.49 7.50 7.14
画角（２ω） 145.39 109.46 87.76 90.49
像高 0.85 0.85 0.85 0.85
全長（in air） 13.79 13.61 13.33 13.14
ＢＦ（in air） 0.98 0.79 0.50 0.32

面間隔
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
Ｄ９ 0.30 0.72 1.16 1.16
Ｄ１３ 2.52 2.10 1.67 1.67
Ｄ１５ 0.80 0.80 0.80 1.30
Ｄ１７ 0.80 0.80 0.80 0.30

レンズ群データ
群始面焦点距離
1 1 1.32
2 11 -2.90
3 14 3.03
4 16 -9.66
5 18 13.79

条件式に係るデータ
条件式（１）：３＜（ｍ_c-d／ｍ_u-d）／（ｍ_c-n／ｍ_c-d）＜１１：４．１９２
条件式（２）：｜ΔＤＴ_f｜＜２：０．２５２０
条件式（３）：０．２＜|（１−β・β）×β’・β’|＜０．９：０．５２５７
条件式（４）：１＜｜ｍ_c-n／ｍ_c-d｜＜２：１．４１３
条件式（５）：０．７＜｜Ｆ_f／Ｆ_v｜＜８：３．３３２
条件式（６）：｜γ｜＜１１．５：７．２３２
条件式（７）：｜ＤＴ_c-n−ＤＴ_c-d｜＜５：２．３８４
条件式（８）：ＤＴ_u-d＜−５０：−６１．３０
条件式（９）：２＜｜Ｆ_f／Ｆ_c-d｜＜１５：８．２８５
条件式（１０）：０．８３＜Ｆｎｏ_u／Ｆｎｏ_c：０．９６７２

以下に、図１９〜図２１を用いて、実施例７に係る対物光学系を備えた観察装置について詳細に説明する。

なお、図１９は、この観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図２０は、図１９に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図２１は、図１９に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。

図１９及び図２０に示すように、この観察装置は、対物光学系ＯＬとその対物光学系ＯＬの像側に配置された実質的には屈折力を有さない平レンズＰＬとＣＣＤカバーガラスＣＧとを含む光学系と、対物光学系ＯＬ中に配置された開口絞りＳと、撮像面ＩＭのみを示したＣＣＤ等の撮像素子とを備えている。なお、これらはすべて光軸Ｌｃ上に配置されている。

対物光学系ＯＬは、物体側から順に、正のパワーを持ち変倍時及びフォーカシング時に固定の第一レンズ群Ｇ₁と、負のパワーを持ち変倍時に光軸に沿って移動する変倍群である第二レンズ群Ｇ₂と、正のパワーを持ち変倍時及びフォーカシング時に固定の第三レンズ群Ｇ₃と、負のパワーを持ちフォーカシン時に光軸に沿って移動するフォーカス群である第四レンズ群Ｇ₄と、正のパワーを持ち変倍時及びフォーカシング時に固定の第五レンズ群Ｇ₅とからなる。なお、開口絞りＳは、第一レンズ群Ｇ₁と第二レンズ群Ｇ₂との間に、第二レンズ群Ｇ₂と一体的に移動するように配置されている。

第四レンズ群Ｇ₄は、物体側から順に、正のパワーを持つ両凸レンズであるレンズＬ₄₁と、負のパワーを持ち像側に凸面を向けたメニスカスレンズであるレンズＬ₄₂により構成されている。なお、レンズＬ₄₁とレンズＬ₄₂とは接合されている。

第五レンズ群Ｇ₅は、正のパワーを持ち像側に凸面を向けたメニスカスレンズであるレンズＬ₅₁により構成されている。

数値データ７
単位ｍｍ
面データ
面番号曲率半径面間隔屈折率アッベ数
ｓｒｄｎｄ νｄ
1 ∞ 0.36 1.88300 40.76
2 1.798 0.82
3 ∞ 0.31 1.51400 73.43
4 ∞ 2.83
5 -2.658 1.23 1.80518 25.42
6 -2.876 0.65
7 5.191 0.86 1.77250 49.60
8 -2.644 0.31 1.92286 18.90
9 -7.720 Ｄ９
10（絞り面） ∞ 0.03
11 ∞ 0.28 1.48749 70.23
12 4.217 0.50 1.59270 35.31
13 1.824 Ｄ１３
14 4.265 0.99 1.83481 42.71
15 -4.935 Ｄ１５
16 7.318 1.27 1.48749 70.23
17 -1.509 0.30 1.92286 18.90
18 -10.568 Ｄ１８
19 -4.882 0.46 1.51633 64.14
20 -2.190 0.51
21 ∞ 0.40 1.52300 58.50
22 ∞ 0.51
23 （像面） ∞

対物光学系に係る各種データ
ズーム比：1.82
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
焦点距離 0.92 1.42 1.68 1.61
Ｆナンバー 6.67 8.00 8.04 7.70
画角（２ω） 145.42 71.84 53.88 54.40
像高 0.85 0.85 0.85 0.85
全長（in air） 16.82 16.45 15.95 15.85
ＢＦ（in air） 1.25 0.88 0.38 0.28

面間隔
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
Ｄ９ 0.30 1.83 2.61 2.61
Ｄ１３ 2.66 1.13 0.35 0.35
Ｄ１５ 0.70 0.70 0.70 1.11
Ｄ１８ 0.70 0.70 0.70 0.29

レンズ群データ
群始面焦点距離
1 1 1.84
2 11 -3.34
3 14 2.87
4 16 -8.00
5 19 7.24

条件式に係るデータ
条件式（１）：３＜（ｍ_c-d／ｍ_u-d）／（ｍ_c-n／ｍ_c-d）＜１１：１０．５９
条件式（２）：｜ΔＤＴ_f｜＜２：１．１４６
条件式（３）：０．２＜|（１−β・β）×β’・β’|＜０．９：０．４７１７
条件式（４）：１＜｜ｍ_c-n／ｍ_c-d｜＜２：１．１５３
条件式（５）：０．７＜｜Ｆ_f／Ｆ_v｜＜８：２．３９２
条件式（６）：｜γ｜＜１１．５：１１．６３
条件式（７）：｜ＤＴ_c-n−ＤＴ_c-d｜＜５：１．２５１
条件式（８）：ＤＴ_u-d＜−５０：−６１．０２
条件式（９）：２＜｜Ｆ_f／Ｆ_c-d｜＜１５：４．７７２
条件式（１０）：０．８３＜Ｆｎｏ_u／Ｆｎｏ_c：０．８２８９

以下に、図２２〜図２５を用いて、実施例８に係る対物光学系を備えた観察装置について詳細に説明する。

なお、図２２は、この観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図２３は、図２２に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図２４は、図２２に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。

図２２及び図２３に示すように、この観察装置は、対物光学系ＯＬとその対物光学系ＯＬの像側に配置された実質的には屈折力を有さない平レンズＰＬとＣＣＤカバーガラスＣＧとを含む光学系と、対物光学系ＯＬ中に配置された開口絞りＳと、撮像面ＩＭのみを示したＣＣＤ等の撮像素子とを備えている。なお、これらはすべて光軸Ｌｃ上に配置されている。

第五レンズ群Ｇ₅は、物体側から順に、正のパワーを持つ両凸レンズであるレンズＬ₅₁と、負のパワーを持ち像側に凸面を向けたメニスカスレンズであるレンズＬ₅₂とにより構成されている。なお、レンズＬ₅₁とレンズＬ₅₂とは接合されている。

数値データ８
単位ｍｍ
面データ
面番号曲率半径面間隔屈折率アッベ数
ｓｒｄｎｄ νｄ
1 ∞ 0.36 1.88300 40.76
2 1.120 0.96
3 ∞ 0.31 1.51400 73.43
4 ∞ 1.7
5 -2.793 0.87 2.00330 28.27
6 -2.573 0.30
7 7.502 0.53 1.77250 49.60
8 -2.054 0.31 1.92286 18.90
9 -4.690 Ｄ９
10（絞り面） ∞ 0.03
11 ∞ 0.28 1.48749 70.23
12 1.094 0.32 1.59270 35.31
13 1.630 Ｄ１３
14 3.215 0.68 1.72916 54.68
15 -9.862 Ｄ１５
16 -12.003 0.30 1.92286 20.88
17 ∞ Ｄ１７
18 2.178 1.31 1.48749 70.23
19 -1.957 0.30 1.92286 18.90
20 -21.190 0.60
21 ∞ 0.40 1.52300 58.50
22 ∞ 0.60
23 （像面） ∞

対物光学系に係る各種データ
ズーム比：1.38
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
焦点距離 0.94 1.15 1.29 1.28
Ｆナンバー 7.69 8.14 8.01 7.92
画角（２ω） 143.94 95.04 72.96 72.79
像高 0.85 0.85 0.85 0.85
全長（in air） 14.32 14.05 13.68 13.62
ＢＦ（in air） 1.43 1.16 0.79 0.73

面間隔
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
Ｄ９ 0.30 1.19 1.94 1.94
Ｄ１３ 2.44 1.55 0.80 0.80
Ｄ１５ 0.80 0.80 0.80 0.99
Ｄ１７ 0.80 0.80 0.80 0.61

レンズ群データ
群始面焦点距離
1 1 1.66
2 11 -3.84
3 14 3.38
4 16 -12.86
5 18 12.97

条件式に係るデータ
条件式（１）：３＜（ｍ_c-d／ｍ_u-d）／（ｍ_c-n／ｍ_c-d）＜１１：１０．４２
条件式（２）：｜ΔＤＴ_f｜＜２：１．１４０
条件式（３）：０．２＜|（１−β・β）×β’・β’|＜０．９：０．４３２４
条件式（４）：１＜｜ｍ_c-n／ｍ_c-d｜＜２：１．１０４
条件式（５）：０．７＜｜Ｆ_f／Ｆ_v｜＜８：３．３５１
条件式（６）：｜γ｜＜１１．５：９．４５０
条件式（７）：｜ＤＴ_c-n−ＤＴ_c-d｜＜５：０．７１７２
条件式（８）：ＤＴ_u-d＜−５０：−６２．５９
条件式（９）：２＜｜Ｆ_f／Ｆ_c-d｜＜１５：９．９４８
条件式（１０）：０．８３＜Ｆｎｏ_u／Ｆｎｏ_c：０．９６０３

以下に、図２５〜図２７を用いて、実施例９に係る対物光学系を備えた観察装置について詳細に説明する。

なお、図２５は、この観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図２５は、図２６に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図２７は、図２５に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。

図２５及び図２６に示すように、この観察装置は、対物光学系ＯＬとその対物光学系ＯＬの像側に配置された実質的には屈折力を有さない平レンズＰＬとＣＣＤカバーガラスＣＧとを含む光学系と、対物光学系ＯＬ中に配置された開口絞りＳと、撮像面ＩＭのみを示したＣＣＤ等の撮像素子とを備えている。なお、これらはすべて光軸Ｌｃ上に配置されている。

数値データ９
単位ｍｍ
面データ
面番号曲率半径面間隔屈折率アッベ数
ｓｒｄｎｄ νｄ
1 ∞ 0.36 1.88300 40.76
2 1.236 0.82
3 ∞ 0.31 1.51400 73.43
4 ∞ 0.93
5 -2.303 1.52 1.80518 25.42
6 -2.341 1.35
7 5.873 0.76 1.77250 49.60
8 -2.294 0.31 1.92286 18.90
9 -7.147 Ｄ９
10（絞り面） ∞ 0.03
11 ∞ 0.28 1.48749 70.23
12 1.133 0.50 1.59270 35.31
13 1.832 Ｄ１３
14 3.484 0.77 1.83481 42.71
15 -8.955 Ｄ１５
16 -8.878 1.12 1.48749 70.23
17 -1.700 0.30 1.92286 18.90
18 -7.337 Ｄ１８
19 2.774 0.94 1.51633 64.14
20 -5.223 0.49
21 ∞ 0.40 1.52300 58.50
22 ∞ 0.49
23 （像面） ∞

対物光学系に係る各種データ
ズーム比：1.55
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
焦点距離 0.94 1.20 1.47 1.45
Ｆナンバー 8.37 9.17 9.52 9.40
画角（２ω） 144.50 96.52 71.88 71.29
像高 0.85 0.85 0.85 0.85
全長（in air） 15.81 15.55 15.12 14.94
ＢＦ（in air） 1.19 0.93 0.50 0.31

面間隔
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
Ｄ９ 0.40 1.43 2.39 2.39
Ｄ１３ 2.54 1.51 0.55 0.55
Ｄ１５ 0.70 0.70 0.70 0.99
Ｄ１８ 0.70 0.70 0.70 0.41

レンズ群データ
群始面焦点距離
1 1 1.97
2 11 -4.52
3 14 3.07
4 16 -5.30
5 19 3.64

条件式に係るデータ
条件式（１）：３＜（ｍ_c-d／ｍ_u-d）／（ｍ_c-n／ｍ_c-d）＜１１：７．２６７
条件式（２）：｜ΔＤＴ_f｜＜２：０．４１７１
条件式（３）：０．２＜|（１−β・β）×β’・β’|＜０．９：０．７０８９
条件式（４）：１＜｜ｍ_c-n／ｍ_c-d｜＜２：１．２６６
条件式（５）：０．７＜｜Ｆ_f／Ｆ_v｜＜８：１．１７１
条件式（６）：｜γ｜＜１１．５：１４．１４
条件式（７）：｜ＤＴ_c-n−ＤＴ_c-d｜＜５：２．１７６
条件式（８）：ＤＴ_u-d＜−５０：−６１．９５
条件式（９）：２＜｜Ｆ_f／Ｆ_c-d｜＜１５：３．６１６
条件式（１０）：０．８３＜Ｆｎｏ_u／Ｆｎｏ_c：０．８７９１

以下に、図２８〜図３０を用いて、実施例１０に係る対物光学系を備えた観察装置について詳細に説明する。

なお、図２８は、この観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図２９は、図２８に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図３０は、図２８に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。

図２８及び図２９に示すように、この観察装置は、対物光学系ＯＬとその対物光学系ＯＬの像側に配置された実質的には屈折力を有さない平レンズＰＬとＣＣＤカバーガラスＣＧとを含む光学系と、対物光学系ＯＬ中に配置された開口絞りＳと、撮像面ＩＭのみを示したＣＣＤ等の撮像素子とを備えている。なお、これらはすべて光軸Ｌｃ上に配置されている。

第三レンズ群Ｇ₃は、物体側から順に、正のパワーを持つ両凸レンズであるレンズＬ₃₁と、正のパワーを持つ両凸レンズであるレンズＬ₃₂と、負のパワーを持つ両凹レンズであるレンズＬ₃₃とにより構成されている。なお、レンズＬ₃₂とレンズＬ₃₃とは接合されている。

第四レンズ群Ｇ₄は、正のパワーを持つ両凸レンズであるレンズＬ₄₁により構成されている。

数値データ１０
単位ｍｍ
面データ
面番号曲率半径面間隔屈折率アッベ数
ｓｒｄｎｄ νｄ
1 ∞ 0.36 1.88300 40.76
2 1.119 0.82
3 ∞ 0.31 1.51400 73.43
4 ∞ 1.01
5 -2.766 1.70 1.80518 25.42
6 -2.774 0.40
7 6.976 0.68 1.77250 49.60
8 -2.077 0.31 1.92286 18.90
9 -4.877 Ｄ９
10（絞り面） ∞ 0.03
11 ∞ 0.28 1.48749 70.23
12 1.186 0.50 1.59270 35.31
13 1.702 Ｄ１３
14 6.544 0.80 1.83481 42.71
15 -5.645 0.50
16 2.820 1.15 1.48749 70.23
17 -7.053 0.39 1.92286 18.90
18 2.554 Ｄ１８
19 2.451 1.13 1.51633 64.14
20 -3.932 Ｄ２０
21 ∞ 0.40 1.52300 58.50
22 ∞ 0.40
23 （像面） ∞

対物光学系に係る各種データ
ズーム比：1.39
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
焦点距離 0.94 1.14 1.31 1.28
Ｆナンバー 8.79 9.37 9.52 9.31
画角（２ω） 144.10 100.51 78.22 78.83
像高 0.85 0.85 0.85 0.85
全長（in air） 14.49 14.24 13.88 13.81
ＢＦ（in air） 1.22 0.97 0.61 0.65

面間隔
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
Ｄ９ 0.40 1.19 1.90 1.90
Ｄ１３ 1.90 1.12 0.40 0.40
Ｄ１８ 0.60 0.60 0.60 0.49
Ｄ２０ 0.60 0.60 0.60 0.71

レンズ群データ
群始面焦点距離
1 1 1.68
2 11 -4.00
3 14 4.44
4 19 3.10

条件式に係るデータ
条件式（１）：３＜（ｍ_c-d／ｍ_u-d）／（ｍ_c-n／ｍ_c-d）＜１１：９．０００
条件式（２）：｜ΔＤＴ_f｜＜２：０．６４８６
条件式（３）’：０．２＜（１−β・β）＜０．９：０．８０９９
条件式（４）：１＜｜ｍ_c-n／ｍ_c-d｜＜２：１．１２０
条件式（５）：０．７＜｜Ｆ_f／Ｆ_v｜＜８：０．７７５０
条件式（６）：｜γ｜＜１１．５：２．３５９
条件式（７）：｜ＤＴ_c-n−ＤＴ_c-d｜＜５：０．８４１８
条件式（８）：ＤＴ_u-d＜−５０：−６２．１９
条件式（９）：２＜｜Ｆ_f／Ｆ_c-d｜＜１５：２．３６０
条件式（１０）：０．８３＜Ｆｎｏ_u／Ｆｎｏ_c：０．９２３３

以下に、図３１〜図３３を用いて、実施例１１に係る対物光学系を備えた観察装置について詳細に説明する。

なお、図３１は、この観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図３２は、図３１に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図３３は、図３１に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。

図３１及び図３２に示すように、この観察装置は、対物光学系ＯＬとその対物光学系ＯＬの像側に配置された実質的には屈折力を有さない平レンズＰＬとＣＣＤカバーガラスＣＧとを含む光学系と、対物光学系ＯＬ中に配置された開口絞りＳと、撮像面ＩＭのみを示したＣＣＤ等の撮像素子とを備えている。なお、これらはすべて光軸Ｌｃ上に配置されている。

対物光学系ＯＬは、物体側から順に、正のパワーを持ち変倍時及びフォーカシング時に固定の第一レンズ群Ｇ₁と、負のパワーを持ち変倍時に光軸に沿って移動する変倍群である第二レンズ群Ｇ₂と、正のパワーを持ち変倍時及びフォーカシング時に固定の第三レンズ群Ｇ₃と、負のパワーを持ちフォーカシング時に光軸に沿って移動するフォーカス群である第四レンズ群Ｇ₄と、負のパワーを持ち変倍時及びフォーカシング時に固定の第五レンズ群Ｇ₅とからなる。なお、開口絞りＳは、第一レンズ群Ｇ₁と第二レンズ群Ｇ₂との間に、第二レンズ群Ｇ₂と一体的に移動するように配置されている。

数値データ１１
単位ｍｍ
面データ
面番号曲率半径面間隔屈折率アッベ数
ｓｒｄｎｄ νｄ
1 ∞ 0.36 1.88300 40.76
2 1.150 0.92
3 ∞ 0.31 1.51400 73.43
4 ∞ 1.63
5 -2.471 0.92 2.00330 28.27
6 -2.548 0.30
7 5.479 0.49 1.77250 49.60
8 -2.177 0.31 1.92286 18.90
9 -4.829 Ｄ９
10（絞り面） ∞ 0.03
11 ∞ 0.28 1.48749 70.23
12 1.541 0.31 1.59270 35.31
13 1.619 Ｄ１３
14 3.255 0.65 1.72916 54.68
15 -6.145 Ｄ１５
16 -12.528 0.30 1.92286 20.88
17 ∞ Ｄ１７
18 1.904 1.22 1.48749 70.23
19 -1.857 0.30 1.92286 18.90
20 9.862 0.42
21 ∞ 0.40 1.52300 58.50
22 ∞ 0.42
23 （像面） ∞

対物光学系に係る各種データ
ズーム比：1.28
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
焦点距離 0.92 1.08 1.18 1.13
Ｆナンバー 9.07 9.35 9.01 8.62
画角（２ω） 144.60 98.33 76.86 76.78
像高 0.85 0.85 0.85 0.85
全長（in air） 13.32 13.08 12.77 12.64
ＢＦ（in air） 1.06 0.82 0.51 0.38

面間隔
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
Ｄ９ 0.30 1.03 1.64 1.64
Ｄ１３ 2.03 1.30 0.69 0.69
Ｄ１５ 0.80 0.80 0.80 1.28
Ｄ１７ 0.80 0.80 0.80 0.32

レンズ群データ
群始面焦点距離
1 1 1.51
2 11 -3.40
3 14 2.99
4 16 -13.42
5 18 -166.02

条件式に係るデータ
条件式（１）：３＜（ｍ_c-d／ｍ_u-d）／（ｍ_c-n／ｍ_c-d）＜１１：７．９９８
条件式（２）：｜ΔＤＴ_f｜＜２：１．８２９
条件式（３）：０．２＜|（１−β・β）×β’・β’|＜０．９：０．４２８１
条件式（４）：１＜｜ｍ_c-n／ｍ_c-d｜＜２：１．２８０
条件式（５）：０．７＜｜Ｆ_f／Ｆ_v｜＜８：３．９４４
条件式（６）：｜γ｜＜１１．５：９．４５０
条件式（７）：｜ＤＴ_c-n−ＤＴ_c-d｜＜５：２．００３
条件式（８）：ＤＴ_u-d＜−５０：−６１．８２
条件式（９）：２＜｜Ｆ_f／Ｆ_c-d｜＜１５：１１．３９
条件式（１０）：０．８３＜Ｆｎｏ_u／Ｆｎｏ_c：１．００５

以下に、図３４〜図３６を用いて、実施例１２に係る対物光学系を備えた観察装置について詳細に説明する。

なお、図３４は、この観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図３５は、図３４に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図３６は、図３４に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。

図３４及び図３５に示すように、この観察装置は、対物光学系ＯＬとその対物光学系ＯＬの像側に配置された実質的には屈折力を有さない平レンズＰＬとＣＣＤカバーガラスＣＧとを含む光学系と、対物光学系ＯＬ中に配置された開口絞りＳと、撮像面ＩＭのみを示したＣＣＤ等の撮像素子とを備えている。なお、これらはすべて光軸Ｌｃ上に配置されている。

数値データ１２
単位ｍｍ
面データ
面番号曲率半径面間隔屈折率アッベ数
ｓｒｄｎｄ νｄ
1 ∞ 0.36 1.88300 40.76
2 1.150 0.93
3 ∞ 0.31 1.51400 73.43
4 ∞ 1.65
5 -2.477 0.92 2.00330 28.27
6 -2.561 0.30
7 5.396 0.50 1.77250 49.60
8 -2.185 0.31 1.92286 18.90
9 -4.886 Ｄ９
10（絞り面） ∞ 0.03
11 ∞ 0.28 1.48749 70.23
12 1.526 0.31 1.59270 35.31
13 1.622 Ｄ１３
14 3.214 0.64 1.72916 54.68
15 -6.436 Ｄ１５
16 -13.052 0.30 1.92286 20.88
17 ∞ Ｄ１７
18 1.900 1.22 1.48749 70.23
19 -1.871 0.30 1.92286 18.90
20 9.099 0.42
21 ∞ 0.40 1.52300 58.50
22 ∞ 0.42
23 （像面） ∞

対物光学系に係る各種データ
ズーム比：1.27
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
焦点距離 0.92 1.08 1.18 1.13
Ｆナンバー 9.11 9.37 9.01 8.67
画角（２ω） 144.38 98.04 76.93 76.82
像高 0.85 0.85 0.85 0.85
全長（in air） 13.32 13.08 12.77 12.66
ＢＦ（in air） 1.06 0.82 0.52 0.40

面間隔
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
Ｄ９ 0.30 1.04 1.64 1.64
Ｄ１３ 2.01 1.28 0.68 0.68
Ｄ１５ 0.80 0.80 0.80 1.23
Ｄ１７ 0.80 0.80 0.80 0.37

レンズ群データ
群始面焦点距離
1 1 1.51
2 11 -3.42
3 14 3.01
4 16 -13.99
5 18 -96.86

条件式に係るデータ
条件式（１）：３＜（ｍ_c-d／ｍ_u-d）／（ｍ_c-n／ｍ_c-d）＜１１：９．０７３
条件式（２）：｜ΔＤＴ_f｜＜２：１．９２７
条件式（３）：０．２＜|（１−β・β）×β’・β’|＜０．９：０．４１２３
条件式（４）：１＜｜ｍ_c-n／ｍ_c-d｜＜２：１．２４４
条件式（５）：０．７＜｜Ｆ_f／Ｆ_v｜＜８：４．０８７
条件式（６）：｜γ｜＜１１．５：９．４５０
条件式（７）：｜ＤＴ_c-n−ＤＴ_c-d｜＜５：１．７６７
条件式（８）：ＤＴ_u-d＜−５０：−６２．０９
条件式（９）：２＜｜Ｆ_f／Ｆ_c-d｜＜１５：１１．８９
条件式（１０）：０．８３＜Ｆｎｏ_u／Ｆｎｏ_c：１．０１０

以下に、図３７〜図３９を用いて、実施例１３に係る対物光学系を備えた観察装置について詳細に説明する。

なお、図３７は、この観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図３８は、図３７に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図３９は、図３７に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。

図３７及び図３８に示すように、この観察装置は、対物光学系ＯＬとその対物光学系ＯＬの像側に配置された実質的には屈折力を有さない平レンズＰＬとＣＣＤカバーガラスＣＧとを含む光学系と、対物光学系ＯＬ中に配置された開口絞りＳと、撮像面ＩＭのみを示したＣＣＤ等の撮像素子とを備えている。なお、これらはすべて光軸Ｌｃ上に配置されている。

第二レンズ群Ｇ₂は、負のパワーを持ち像側に凹面を向けたメニスカスレンズであるレンズＬ₂₁により構成されている。

第四レンズ群Ｇ₄は、負のパワーを持つ両凹レンズであるレンズＬ₄₁により構成されている。

数値データ１３
単位ｍｍ
面データ
面番号曲率半径面間隔屈折率アッベ数
ｓｒｄｎｄ νｄ
1 ∞ 0.36 1.88300 40.76
2 1.026 0.71
3 ∞ 0.31 1.51400 73.43
4 ∞ 1.19
5 -3.836 0.90 2.00330 28.27
6 -2.771 0.30
7 5.840 0.49 1.77250 49.60
8 -2.120 0.31 1.92286 18.90
9 -4.469 Ｄ９
10（絞り面） ∞ 0.03
11 33.913 0.28 1.48749 70.23
12 1.621 Ｄ１２
13 3.131 0.55 1.72916 54.68
14 -4.154 Ｄ１４
15 -4.729 0.30 1.92286 20.88
16 2485.252 Ｄ１６
17 1.824 1.23 1.48749 70.23
18 -2.033 0.30 1.92286 18.90
19 -11.079 0.32
20 ∞ 0.40 1.52300 58.50
21 ∞ 0.32
22 （像面） ∞

対物光学系に係る各種データ
ズーム比：1.26
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
焦点距離 0.93 1.07 1.17 1.14
Ｆナンバー 8.26 8.35 8.00 7.78
画角（２ω） 144.18 104.39 81.32 80.29
像高 0.85 0.85 0.85 0.85
全長（in air） 11.32 11.09 10.78 10.66
ＢＦ（in air） 0.85 0.62 0.31 0.19

面間隔
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
Ｄ９ 0.30 0.90 1.50 1.50
Ｄ１２ 1.50 0.89 0.30 0.30
Ｄ１４ 0.70 0.70 0.70 0.88
Ｄ１６ 0.70 0.70 0.70 0.52

レンズ群データ
群始面焦点距離
1 1 1.53
2 11 -3.49
3 13 2.52
4 15 -5.06
5 17 6.17

条件式に係るデータ
条件式（１）：３＜（ｍ_c-d／ｍ_u-d）／（ｍ_c-n／ｍ_c-d）＜１１：８．１２８
条件式（２）：｜ΔＤＴ_f｜＜２：１．６３５
条件式（３）：０．２＜|（１−β・β）×β’・β’|＜０．９：０．８６３６
条件式（４）：１＜｜ｍ_c-n／ｍ_c-d｜＜２：１．２４０
条件式（５）：０．７＜｜Ｆ_f／Ｆ_v｜＜８：１．４４８
条件式（６）：｜γ｜＜１１．５：１４．９７
条件式（７）：｜ＤＴ_c-n−ＤＴ_c-d｜＜５：２．１７１
条件式（８）：ＤＴ_u-d＜−５０：−６２．２８
条件式（９）：２＜｜Ｆ_f／Ｆ_c-d｜＜１５：４．３１９
条件式（１０）：０．８３＜Ｆｎｏ_u／Ｆｎｏ_c：１．０３１

以下に、図４０〜図４２を用いて、実施例１４に係る対物光学系を備えた観察装置について詳細に説明する。

なお、図４０は、この観察装置が備える光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。図４１は、図４０に示した光学系のレンズ群の移動方向を示す光軸に沿う断面図である。図４２は、図４０に示した光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す収差図であり、（ａ）は通常観察状態における最遠点状態、（ｂ）は中間観察状態における最遠点状態、（ｃ）は近接観察状態における最遠点状態を示す図である。

図４０及び図４１に示すように、この観察装置は、対物光学系ＯＬとその対物光学系ＯＬの像側に配置された実質的には屈折力を有さない平レンズＰＬとＣＣＤカバーガラスＣＧとを含む光学系と、対物光学系ＯＬ中に配置された開口絞りＳと、撮像面ＩＭのみを示したＣＣＤ等の撮像素子とを備えている。なお、これらはすべて光軸Ｌｃ上に配置されている。

数値データ１４
単位ｍｍ
面データ
面番号曲率半径面間隔屈折率アッベ数
ｓｒｄｎｄ νｄ
1 ∞ 0.36 1.88300 40.76
2 1.150 0.99
3 ∞ 0.31 1.51400 73.43
4 ∞ 1.75
5 -2.409 1.02 2.00330 28.27
6 -2.530 0.30
7 2.609 0.54 1.77250 49.60
8 -3.116 0.31 1.92286 18.90
9 -9.579 Ｄ９
10（絞り面） ∞ 0.03
11 ∞ 0.28 1.48749 70.23
12 1.837 0.30 1.59270 35.31
13 1.202 Ｄ１３
14 3.296 0.86 1.72916 54.68
15 -5.680 Ｄ１５
16 -6.950 0.30 1.92286 20.88
17 ∞ Ｄ１７
18 1.950 1.44 1.48749 70.23
19 -1.800 0.30 1.92286 18.90
20 -13.069 0.30
21 ∞ 0.40 1.52300 58.50
22 ∞ 0.30
23 （像面） ∞

対物光学系に係る各種データ
ズーム比：1.26
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
焦点距離 0.95 1.00 1.05 0.99
Ｆナンバー 5.43 5.47 5.47 5.17
画角（２ω） 144.58 126.63 113.19 126.97
像高 0.85 0.85 0.85 0.85
全長（in air） 14.29 14.13 13.95 13.72
ＢＦ（in air） 0.79 0.63 0.45 0.22

面間隔
撮影状態通常観察中間観察近接観察近接観察
（最遠点）（最遠点）（最遠点）（最近点）
Ｄ９ 0.30 0.44 0.58 0.58
Ｄ１３ 2.50 2.36 2.22 2.22
Ｄ１５ 0.80 0.80 0.80 1.30
Ｄ１７ 0.80 0.80 0.80 0.30

レンズ群データ
群始面焦点距離
1 1 0.89
2 11 -2.31
3 14 2.97
4 16 -7.45
5 18 8.55

条件式に係るデータ
条件式（１）：３＜（ｍ_c-d／ｍ_u-d）／（ｍ_c-n／ｍ_c-d）＜１１：３．０１１
条件式（２）：｜ΔＤＴ_f｜＜２：１．７８３
条件式（３）：０．２＜|（１−β・β）×β’・β’|＜０．９：０．６２０４
条件式（４）：１＜｜ｍ_c-n／ｍ_c-d｜＜２：１．６４９
条件式（５）：０．７＜｜Ｆ_f／Ｆ_v｜＜８：３．２１９
条件式（６）：｜γ｜＜１１．５：５．６９８
条件式（７）：｜ＤＴ_c-n−ＤＴ_c-d｜＜５：２．８４６
条件式（８）：ＤＴ_u-d＜−５０：−６２．３０
条件式（９）：２＜｜Ｆ_f／Ｆ_c-d｜＜１５：７．１１４
条件式（１０）：０．８３＜Ｆｎｏ_u／Ｆｎｏ_c：０．９９２

なお、本発明の対物光学系を構成するレンズは、上記各実施例により示された形状や枚数に限定されるものではない。

また、上記実施例においては、各レンズ群内又は各レンズ群外に実質的に屈折力を有さないレンズを配置しているが（例えば、実施例１の第１レンズ群Ｇ₁内に配置されているレンズＬ₁₂や対物光学系ＯＬの像側に配置されている平レンズＰＬ）、これらのレンズは必ずしも配置しなくてもよい。なお、逆に、各レンズ群内又は各レンズ群外に、上記各実施例に図示されていないレンズであって実質的に屈折力を有さないレンズを配置してもよい。

また、本発明の対物光学系を構成するレンズのうち、変倍群やフォーカス群は、必ずしも単一のレンズ成分によって構成する必要はなく、複数のレンズ成分により構成しても構わない。

Ｇ₁ 第一レンズ群
Ｇ₂ 第二レンズ群
Ｇ₃ 第三レンズ群
Ｇ₄ 第四レンズ群
Ｇ₅ 第五レンズ群
ＩＭ撮像面
Ｌｃ光軸
Ｌ₁₁，Ｌ₁₂，Ｌ₁₃，Ｌ₁₄，Ｌ₁₅，Ｌ₂₁，Ｌ₂₂，Ｌ₃₁，Ｌ₃₂，Ｌ₃₃，Ｌ₄₁，Ｌ₄₂，Ｌ₄₃，Ｌ₅₁，Ｌ₅₂，Ｌ₅₃ レンズ
ＯＬ対物光学系
ＰＬ平レンズ
Ｓ開口絞り

Claims

所定のレンズ群が移動することによって可逆的、且つ、連続的に通常観察状態から近接観察状態への変倍を行う対物光学系において、
最も物体側に配置されていて正の屈折力を持ち前記変倍及びフォーカシング時に固定の固定レンズ群と、負の屈折力を持ち前記変倍時に光軸に沿って移動する変倍群と、正または負の屈折力を持ち前記フォーカシング時に光軸に沿って移動するフォーカス群と、を備え、
前記固定レンズ群が、最も物体側に負のパワーを持つレンズを有し、
前記変倍群が、前記フォーカス群よりも物体側に配置されており、
前記変倍群の単位移動量あたりの倍率変化量が、前記フォーカス群よりも大きく、
前記変倍群が移動することによって前記変倍を行い、
前記対物光学系中の移動するレンズ群は、前記変倍群と前記フォーカス群の２つのレンズ群のみであり、
前記変倍時に前記フォーカス群を静止させた状態で前記変倍群が移動し、
前記フォーカシング時に前記変倍群を静止させた状態で前記フォーカス群が移動し、
前記対物光学系は、前記変倍時及びフォーカシング時に距離が変化する空気間隔を境界とする４つまたは５つのレンズ群からなり、
前記変倍群は、前記固定レンズ群の像側直後に配置されるレンズ群であり、
前記フォーカス群よりも像側に前記変倍及び前記フォーカシング時に固定のレンズ群を備え、
以下の条件式を満足することを特徴とする対物光学系。
３＜（ｍ_c-d／ｍ_u-d）／（ｍ_c-n／ｍ_c-d）＜１１
０．２＜|（１−β・β）×β’・β’|＜０．９
ただし、ｍ_c-dは前記近接観察状態における最遠点状態での全系の横倍率、ｍ_u-dは前記通常観察状態における最遠点状態での全系の横倍率、ｍ_c-nは前記近接観察状態における最近点状態での全系の横倍率、
前記近接観察状態とは、前記変倍群の移動により倍率が一番大きくなる状態に前記変倍群が位置する状態、
前記通常観察状態とは、前記変倍群の移動により倍率が一番小さくなる状態に前記変倍群が位置する状態、
前記近接観察状態における最遠点状態とは、前記近接観察状態にて前記フォーカス群の移動により最も遠距離の物点に合焦した状態、
前記通常観察状態における最遠点状態とは、前記通常観察状態にて前記フォーカス群の移動により最も遠距離の物点に合焦した状態、
前記近接観察状態における最近点状態とは、前記近接観察状態にて前記フォーカス群の移動により最も近距離の物点に合焦した状態、
βは前記近接観察状態における最遠点状態での前記フォーカス群の横倍率、
β’は前記近接観察状態における最遠点状態での前記フォーカス群よりも像側の前記レンズ群の横倍率、
である。
所定のレンズ群が移動することによって可逆的、且つ、連続的に通常観察状態から近接観察状態への変倍を行う対物光学系において、
最も物体側に配置されていて正の屈折力を持ち前記変倍及びフォーカシング時に固定の固定レンズ群と、負の屈折力を持ち前記変倍時に光軸に沿って移動する変倍群と、正または負の屈折力を持ち前記フォーカシング時に光軸に沿って移動するフォーカス群と、を備え、
前記固定レンズ群が、最も物体側に負のパワーを持つレンズを有し、
前記変倍群が、前記フォーカス群よりも物体側に配置されており、
前記変倍群の単位移動量あたりの倍率変化量が、前記フォーカス群よりも大きく、
前記変倍群が移動することによって前記変倍を行い、
前記対物光学系中の移動するレンズ群は、前記変倍群と前記フォーカス群の２つのレンズ群のみであり、
前記変倍時に前記フォーカス群を静止させた状態で前記変倍群が移動し、
前記フォーカシング時に前記変倍群を静止させた状態で前記フォーカス群が移動し、
前記対物光学系は、前記変倍時及びフォーカシング時に距離が変化する空気間隔を境界とする４つのレンズ群からなり、
前記変倍群は、前記固定レンズ群の像側直後に配置されるレンズ群であり、
最も像側に前記フォーカス群が配置されており、
以下の条件式を満足することを特徴とする対物光学系。
３＜（ｍ _c-d ／ｍ _u-d ）／（ｍ _c-n ／ｍ _c-d ）＜１１
０．２＜（１−β・β）＜０．９
ただし、ｍ _c-d は前記近接観察状態における最遠点状態での全系の横倍率、ｍ _u-d は前記通常観察状態における最遠点状態での全系の横倍率、ｍ _c-n は前記近接観察状態における最近点状態での全系の横倍率、
前記近接観察状態とは、前記変倍群の移動により倍率が一番大きくなる状態に前記変倍群が位置する状態、
前記通常観察状態とは、前記変倍群の移動により倍率が一番小さくなる状態に前記変倍群が位置する状態、
前記近接観察状態における最遠点状態とは、前記近接観察状態にて前記フォーカス群の移動により最も遠距離の物点に合焦した状態、
前記通常観察状態における最遠点状態とは、前記通常観察状態にて前記フォーカス群の移動により最も遠距離の物点に合焦した状態、
前記近接観察状態における最近点状態とは、前記近接観察状態にて前記フォーカス群の移動により最も近距離の物点に合焦した状態、
βは前記近接観察状態における最遠点状態での前記フォーカス群の横倍率、
である。
前記フォーカス群が、前記近接観察状態における最遠点から最近点までの領域内で像面が±（Ｆナンバー×０．００５）ｍｍ移動するように移動した時に、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項１又は２に記載の対物光学系。
｜ΔＤＴ _f ｜＜２
ただし、ΔＤＴ _f は前記近接観察状態で前記フォーカス群が移動した時の歪曲収差の変動量である。
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載の対物光学系。
１＜｜ｍ _c-n ／ｍ _c-d ｜＜２
ただし、ｍ _c-n は前記近接観察状態における最近点状態での全系の横倍率、ｍ _c-d は前記近接観察状態における最遠点状態での全系の横倍率である。
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項１〜４のいずれか１項に記載の対物光学系。
０．７＜｜Ｆ _f ／Ｆ _v ｜＜８
ただし、Ｆ _f は前記フォーカス群の焦点距離、Ｆ _v は前記変倍群の焦点距離である。
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項１〜５のいずれか１項に記載の対物光学系。
｜γ｜＜１１．５
ただし、γは前記近接観察状態における最近点状態で前記フォーカス群の最も像側のレンズから出射される像高比１．０の像を形成する光の主光線と光軸とがなす角度である。
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項１〜６のいずれか１項に記載の対物光学系。
｜ＤＴ _c-n −ＤＴ _c-d ｜＜５％
ただし、ＤＴ _c-n は前記近接観察状態における最近点状態での像高比１．０の像の歪曲収差、ＤＴ _c-d は前記近接観察状態における最遠点状態での像高比１．０の像の歪曲収差である。
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項１〜７のいずれか１項に記載の対物光学系。
ＤＴ _u-d ＜−５０％
ただし、ＤＴ _u-d は通常観察状態における最遠点状態での画角が１３５度の時の歪曲収差である。
前記変倍群又は前記フォーカス群が、単レンズ又は接合レンズをなす単一のレンズ成分からなることを特徴とする請求項１〜８のいずれか１項に記載の対物光学系。
絞りを備え、
前記フォーカス群が、前記絞りよりも像側に配置されていることを特徴とする請求項１〜９のいずれか１項に記載の対物光学系。
請求項１〜１０のいずれか１項に記載の対物光学系と、
前記フォーカス群を移動させるオートフォーカス機構を備えていることを特徴とする観察装置。