Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP5757230B2 - 燃料電池システムおよびその制御方法 - Google Patents

燃料電池システムおよびその制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5757230B2
JP5757230B2 JP2011282991A JP2011282991A JP5757230B2 JP 5757230 B2 JP5757230 B2 JP 5757230B2 JP 2011282991 A JP2011282991 A JP 2011282991A JP 2011282991 A JP2011282991 A JP 2011282991A JP 5757230 B2 JP5757230 B2 JP 5757230B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel cell
temperature
outside air
purge
cell system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011282991A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013134832A (ja
Inventor
朋宏 小川
朋宏 小川
荒木 康
康 荒木
濱田 仁
仁 濱田
竹内 弘明
弘明 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2011282991A priority Critical patent/JP5757230B2/ja
Publication of JP2013134832A publication Critical patent/JP2013134832A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5757230B2 publication Critical patent/JP5757230B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Description

この発明は、燃料電池に関する。
固体高分子形燃料電池(以下、単に「燃料電池」とも呼ぶ)は、湿潤状態で良好なプロトン伝導性を示す電解質膜におけるプロトンの移動を利用して発電を行う。そのため、燃料電池の運転中には、電解質膜が適切な湿潤状態となるように、燃料電池内部が湿潤状態に保持されることが好ましい。しかし、燃料電池の運転停止後に、燃料電池の内部に多量の水分が残留していると、氷点下などの低温環境下で燃料電池を起動する際に、その水分が凍結してしまい、燃料電池の起動性が低下してしまう場合があった。こうした問題に対して、これまで、燃料電池の運転終了時に、燃料電池内部を掃気(「パージ」とも呼ぶ)することにより、燃料電池内部の水分量を低減させる技術などが提案されてきた(下記特許文献1等)。しかし、これまでの掃気処理では燃料電池内部の水分を十分に排出させることができていなかった。
特開2010−113827号公報 特開2011−204447号公報 特開2010−153067号公報 特開2004−22198号公報
本発明は、運転終了後に燃料電池内部に残留する水分量を低減させ、低温起動時における燃料電池の起動性を向上させる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。本発明の第一の形態は燃料電池システムであって、燃料電池と、運転停止後の前記燃料電池の内部にパージガスを供給可能なガス供給部と、外気温を表す第1の温度を検出する第1の温度検出部と、前記燃料電池の温度、または、前記パージガスが流れる部位の温度を表す第2の温度を検出する第2の温度検出部と、前記燃料電池が運転を停止した後に、前記第1と第2の温度を取得し、前記第1と第2の温度に基づいて閾値を設定し、前記第2の温度が前記閾値以下のときに、前記ガス供給部を制御して、パージガスによる掃気処理を実行する制御部と、を備え、前記制御部は、前記第1と第2の温度の差分を求め、前記差分が大きいほど、前記閾値を高く設定する、燃料電池システムとして提供される。本発明の第二の形態は、燃料電池システムを制御する方法であって、(a)燃料電池の運転停止後に、外気温を表す第1の温度と、前記燃料電池の温度、または、パージガスが流れる部位の温度を表す第2の温度と、を検出する工程と、(b)前記第1と第2の温度に基づいて閾値を設定し、前記第2の温度が前記閾値以下のときに、前記パージガスによる前記燃料電池内部の掃気処理を実行する工程と、を備え、前記工程(b)は、前記第1と第2の温度の差分を求め、前記差分が大きいほど、前記閾値を高く設定する工程を含む、方法として提供される。
[適用例1]
燃料電池システムであって、燃料電池と、運転停止後の前記燃料電池の内部にパージガスを供給可能なガス供給部と、外気温を表す第1の温度を検出する第1の温度検出部と、前記燃料電池の温度、または、前記パージガスが流れる部位の温度を表す第2の温度を検出する第2の温度検出部と、前記燃料電池が運転を停止した後に、前記第1と第2の温度を取得し、前記第1と第2の温度に基づいて閾値を設定し、前記第2の温度が前記閾値以下のときに、前記ガス供給部を制御して、パージガスによる掃気処理を実行する制御部と、を備える、燃料電池システム。
この燃料電池システムであれば、掃気処理の対象となる部位の温度が、掃気処理の実行に適切な温度となったときに掃気処理を実行することができる。そして、外気温と掃気処理の対象となる部位の温度との関係において、その掃気処理の実行に適切な温度が変化した場合であっても、予め、その変化後の適切な温度に合うように、掃気処理の実行の可否を決定する閾値が設定されるため、適切なタイミングでの掃気処理の実行が確保される。従って、運転終了後の燃料電池システムにおける残留水分を確実に低減させることができ、低温起動時における燃料電池の起動性が向上する。
[適用例2]
適用例1記載の燃料電池システムであって、前記制御部は、前記第1と第2の温度の差分を求め、前記差分に基づいて、前記閾値を設定する、燃料電池システム。
この燃料電池システムであれば、掃気処理の対象となる部位の温度と、外気温との温度差に応じて、掃気処理の実行条件が設定され、掃気処理の対象となる部位の温度と、外気温との温度差に応じた適切なタイミングで、掃気処理を実行することができる。
[適用例3]
適用例2記載の燃料電池システムであって、前記制御部は、前記差分が大きいほど、前記閾値を高く設定する、燃料電池システム。
この燃料電池システムによれば、掃気処理の対象となる部位の温度と、外気温との温度差が大きいときほど、掃気処理の実行タイミングが早まるように、掃気処理の実行条件が設定される。従って、外気温が著しく低く、掃気対象となる部位の中でも特に低温になりやすい部位が凍結し始めるタイミングが早くなっている場合であっても、当該部位の凍結が始まる前に、掃気処理を実行させることが可能となる。
[適用例4]
適用例1〜3のいずれかに記載の燃料電池システムであって、前記制御部は、前記第1の温度が所定の閾値以下であるとともに、前記第2の温度が前記閾値以下のときに、前記掃気処理を実行する、燃料電池システム。
この燃料電池システムであれば、外気温の温度が低く、残留水分の凍結の可能性があり、掃気処理の対象となる部位の温度が、掃気処理の実行に適した温度になったときに、掃気処理を実行することができる。従って、より適切なタイミングでの掃気処理の実行を確保することが可能である。
[適用例5]
燃料電池システムを制御する方法であって、
(a)燃料電池の運転停止後に、外気温を表す第1の温度と、前記燃料電池の温度、または、パージガスが流れる部位の温度を表す第2の温度と、を検出する工程と、
(b)前記第1と第2の温度に基づいて閾値を設定し、前記第2の温度が前記閾値以下のときに、前記パージガスによる前記燃料電池内部の掃気処理を実行する工程と、
を備える、方法。
この方法であれば、掃気処理の対象となる部位の温度が、掃気処理の実行に適切な温度となったときに掃気処理が実行される。そして、外気温と掃気処理の対象となる部位の温度との関係において、その適切な温度が変化した場合であっても、予め、その変化後の適切な温度に合うように、掃気処理の実行の可否を決定する閾値が設定されるため、適切なタイミングでの掃気処理の実行を確保できる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池システムおよびその燃料電池システムを搭載した車両、それらのシステムや車両の制御方法、制御装置、それらのシステムや車両、制御方法、制御装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することができる。
燃料電池システムの構成を示す概略図。 パージ処理実行部が実行するパージ処理の実行手順を示す説明図。 パージ処理の実行タイミングを説明するための説明図。 比較例の燃料電池システムにおけるパージ処理の実行タイミングを説明するための説明図。 比較例の燃料電池システムにおけるパージ処理の実行タイミングを説明するための説明図。 外気温と燃料電池の温度の検出値に基づいて、第1と第2の判定処理の閾値を設定する理由を説明するための説明図。 第2実施例のパージ処理実行部が用いる閾値マップの一例を示す説明図。 参考例の燃料電池システムにおけるパージ処理の実行手順を示す説明図。
本発明の実施の形態を以下の順序で説明する。
A.実施例:
B.変形例:
C.参考例:
A.実施例:
図1は本発明の一実施例としての燃料電池システムの構成を示す概略図である。この燃料電池システム100は、燃料電池車両に搭載され、運転者からの要求に応じて、駆動力として用いられる電力を出力する。燃料電池システム100は、燃料電池10と、制御部20と、カソードガス供給部30と、カソードガス排出部40と、アノードガス供給部50と、アノードガス循環排出部60と、冷媒供給部70とを備える。
燃料電池10は、反応ガスとして水素(アノードガス)と空気(カソードガス)の供給を受けて発電する固体高分子形燃料電池である。燃料電池10は、発電体である複数の単セル11が積層されたスタック構造を有する。各単セル11は、電解質膜の両面に電極を配置した発電体である膜電極接合体(図示せず)と、膜電極接合体を狭持する2枚のセパレータ(図示せず)とを有する。
燃料電池10の電解質膜は、内部に水分を包含した湿潤状態のときに良好なプロトン伝導性を示す固体高分子薄膜によって構成することができる。また、電極は、発電反応を促進させるための触媒が担持された導電性粒子によって構成することができる。触媒としては、例えば、白金(Pt)を採用することができ、導電性粒子としては、例えば、カーボン(C)粒子を採用することができる。
制御部20は、中央処理装置と主記憶装置とを備えるマイクロコンピュータによって構成することができる。制御部20は、以下に説明する各構成部を制御して、燃料電池10に出力要求に応じた電力を発電させる発電制御部としての機能を備える。また、制御部20は、パージ処理実行部21としての機能を備える。
パージ処理実行部21は、燃料電池10の運転停止後に、燃料電池システム100の各構成部を制御して、燃料電池10に残留する水分や、燃料電池システム100の配管・バルブ等に付着している水分を低減させるための掃気処理(パージ処理)を実行する。パージ処理実行部21によるパージ処理の実行手順については後述する。
カソードガス供給部30は、カソードガス配管31と、エアコンプレッサ32と、エアフロメータ33と、開閉弁34とを備える。カソードガス配管31は、燃料電池10のカソード側に接続された配管である。エアコンプレッサ32は、カソードガス配管31を介して燃料電池10と接続されており、外気を取り込んで圧縮した空気を、カソードガスとして燃料電池10に供給する。
エアフロメータ33は、エアコンプレッサ32の上流側において、エアコンプレッサ32が取り込む外気の量を計測し、制御部20に送信する。制御部20は、この計測値に基づいて、エアコンプレッサ32を駆動することにより、燃料電池10に対する空気の供給量を制御する。開閉弁34は、エアコンプレッサ32と燃料電池10との間に設けられている。開閉弁34は、通常、閉じた状態であり、エアコンプレッサ32から所定の圧力を有する空気がカソードガス配管31に供給されたときに開く。
カソードガス排出部40は、カソード排ガス配管41と、調圧弁43と、圧力計測部44とを備える。カソード排ガス配管41は、燃料電池10のカソード側に接続された配管であり、カソード排ガスを燃料電池システム100の外部へと排出する。調圧弁43は、カソード排ガス配管41におけるカソード排ガスの圧力(燃料電池10のカソード側の背圧)を調整する。圧力計測部44は、調圧弁43の上流側に設けられており、カソード排ガスの圧力を計測し、その計測値を制御部20に送信する。制御部20は、圧力計測部44の計測値に基づいて調圧弁43の開度を調整する。
アノードガス供給部50は、アノードガス配管51と、水素タンク52と、開閉弁53と、レギュレータ54と、水素供給装置55と、圧力計測部56とを備える。水素タンク52は、アノードガス配管51を介して燃料電池10のアノードと接続されており、タンク内に充填された水素を燃料電池10に供給する。
開閉弁53と、レギュレータ54と、水素供給装置55と、圧力計測部56とは、アノードガス配管51に、この順序で、上流側(水素タンク52側)から設けられている。開閉弁53は、制御部20からの指令により開閉し、水素タンク52から水素供給装置55の上流側への水素の流入を制御する。レギュレータ54は、水素供給装置55の上流側における水素の圧力を調整するための減圧弁であり、その開度が制御部20によって制御されている。
水素供給装置55は、例えば、電磁駆動式の開閉弁であるインジェクタによって構成することができる。圧力計測部56は、水素供給装置55の下流側の水素の圧力を計測し、制御部20に送信する。制御部20は、圧力計測部56の計測値に基づき、水素供給装置55を制御することによって、燃料電池10に供給される水素量を制御する。
アノードガス循環排出部60は、アノード排ガス配管61と、気液分離部62と、アノードガス循環配管63と、水素循環用ポンプ64と、アノード排水配管65と、排水弁66と、圧力計測部67とを備える。アノード排ガス配管61は、燃料電池10のアノードの出口と気液分離部62とを接続する配管であり、発電反応に用いられることのなかった未反応ガス(水素や窒素など)を含むアノード排ガスを気液分離部62へと誘導する。
気液分離部62は、アノードガス循環配管63と、アノード排水配管65とに接続されている。気液分離部62は、アノード排ガスに含まれる気体成分と水分とを分離し、気体成分については、アノードガス循環配管63へと誘導し、水分についてはアノード排水配管65へと誘導する。
アノードガス循環配管63は、アノードガス配管51の水素供給装置55より下流に接続されている。アノードガス循環配管63には、水素循環用ポンプ64が設けられており、この水素循環用ポンプ64によって、気液分離部62において分離された気体成分に含まれる水素は、アノードガス配管51へと送り出される。
このように、この燃料電池システム100では、燃料電池10の運転中には、アノード排ガスに含まれる水素を循環させて、再び燃料電池10に供給することにより、水素の利用効率を向上させている。なお、本実施例の燃料電池システム100では、パージ処理の際に、水素循環用ポンプ64を、燃料電池10にパージガスを供給するための駆動力源として用いるが、その詳細は後述する。
アノード排水配管65は、気液分離部62において分離された水分を燃料電池システム100の外部へと排出するための配管である。排水弁66は、アノード排水配管65に設けられており、制御部20からの指令に応じて開閉する。制御部20は、燃料電池システム100の運転中には、通常、排水弁66を閉じておき、予め設定された所定の排水タイミングや、アノード排ガス中の不活性ガスの排出タイミングで排水弁66を開く。
アノードガス循環排出部60の圧力計測部67は、アノード排ガス配管61に設けられている。圧力計測部67は、燃料電池10の水素マニホールドの出口近傍において、アノード排ガスの圧力(燃料電池10のアノード側の背圧)を計測し、制御部20が送信する。
冷媒供給部70は、冷媒用配管71と、ラジエータ72と、三方弁73と、冷媒循環用ポンプ75と、2つの冷媒温度計測部76a,76bとを備える。冷媒用配管71は、燃料電池10を冷却するための冷媒を循環させるための配管であり、上流側配管71aと、下流側配管71bと、バイパス配管71cとで構成される。
上流側配管71aは、燃料電池10に設けられた冷媒用の出口マニホールドとラジエータ72の入口とを接続する。下流側配管71bは、燃料電池10に設けられた冷媒用の入口マニホールドとラジエータ72の出口とを接続する。バイパス配管71cは、一端が、三方弁73を介して上流側配管71aと接続され、他端が、下流側配管71bに接続されている。制御部20は、三方弁73の開閉を制御することにより、バイパス配管71cへの冷媒の流入量を調整して、ラジエータ72への冷媒の流入量を制御する。
ラジエータ72は、冷媒用配管71に設けられており、冷媒用配管71を流れる冷媒と外気との間で熱交換させることにより、冷媒を冷却する。冷媒循環用ポンプ75は、下流側配管71bにおいて、バイパス配管71cの接続箇所より下流側(燃料電池10の冷媒入口側)に設けられており、制御部20の指令に基づき駆動する。
2つの冷媒温度計測部76a,76bはそれぞれ、上流側配管71aと、下流側配管71bとに設けられており、それぞれの計測値を制御部20へと送信する。以下では、上流側配管71aの冷媒温度計測部76aを「出口側温度計測部76a」とも呼び、下流側配管71bの冷媒温度計測部76bを「入口側温度計測部76b」とも呼ぶ。
制御部20は、各冷媒温度計測部76a,76bのそれぞれの計測値の差から燃料電池10の運転温度を検出し、その運転温度に基づき、冷媒循環用ポンプ75の回転数を制御して、燃料電池10の運転温度を調整する。また、パージ処理実行部21は、出口側温度計測部76aの計測値を、パージ処理の実行可否の判定に用いる。
燃料電池システム100は、さらに、燃料電池車両外部の気温(外気温)を計測可能な外気温センサ80を備える。外気温センサ80は、検出結果を制御部20に送信する。なお、パージ処理実行部21は、外気温センサ80の検出温度を、パージ処理の実行可否の判定に用いる。
また、燃料電池システム100は、図示や詳細な説明は省略するが、二次電池と、DC/DCコンバータとを備える。二次電池は、燃料電池10が出力する電力や回生電力を蓄電し、燃料電池10とともに電力源として機能する。DC/DCコンバータは、二次電池の充放電や燃料電池10の出力電圧を制御することができる。なお、上述した燃料電池システム100の各構成部は、二次電池の電力を用いることにより、燃料電池10の運転停止後においても駆動することが可能である。
ところで、前記したとおり、燃料電池10の各単セル11は湿潤状態で良好なプロトン伝導性を示す電解質膜を備えている。そのため、燃料電池10の運転中には、燃料電池10の内部は湿潤状態に保持されることが望ましい。しかし、燃料電池10の運転終了後に、燃料電池10の内部や、その接続配管の内部に多量の水分が残留していると、その水分は、氷点下などの低温環境下において凍結してしまう。そうした残留水分の凍結は、燃料電池10の内部やその接続配管における反応ガスの流路の閉塞などの不具合を引き起こし、燃料電池10の起動性を低下させる原因となる。
そこで、本実施例の燃料電池システム100では、燃料電池10の運転終了後に、パージ処理実行部21が、以下に説明する、燃料電池10の内部やその接続配管における反応ガスの流路を掃気するパージ処理を実行する。なお、本明細書において、「燃料電池10の運転終了後」とは、運転者が、車両の運転を停止させた後の状態(いわゆるイグニションオフの状態)を意味しており、燃料電池10が運転者からの要求に応じた電力の出力を停止している状態を意味する。
図2は、パージ処理実行部21が、燃料電池10の運転終了後に実行するパージ処理の実行手順を示すフローチャートである。パージ処理実行部21は、燃料電池10の運転終了後に、所定の周期で、外気温と燃料電池10の温度とを検出し、それら2つの温度用いた判定処理を実行して、2つの温度がいずれも判定基準を満たすときにパージ処理を実行する。具体的には、以下の通りである。
ステップS10では、パージ処理実行部21は、所定の周期(例えば、数分程度の間隔)で、外気温センサ80と出口側温度計測部76aとを稼働させて、外気温と燃料電池10の温度とを取得する温度計測処理を実行する。なお、パージ処理実行部21や、外気温センサ80および出口側温度計測部76aは、二次電池の充電電力の節約のために、温度を計測する周期が到来するまで、その稼働を停止していることが好ましい。
ステップS15では、パージ処理実行部21は、ステップS10で取得した燃料電池10の温度と外気温とに基づいて、パージ処理の実行可否を判定する判定処理において用いる、燃料電池10の温度についての閾値(以下、「電池用閾値」と呼ぶ)を設定する。この電池用閾値を、燃料電池10の温度と外気温とに基づいて設定する理由や、その設定方法については後述する。
ステップS20では、パージ処理実行部21は、第1の判定処理として、外気温センサ80によって検出された外気温について、パージ処理を実行すべき温度に到達したか否かを判定する。具体的には、パージ処理実行部21は、外気温センサ80の検出値が、予め設定された所定の閾値(以下、「外気温用閾値」と呼ぶ)以下となっていた場合には、外気温がパージ処理を実行すべき温度に到達したものと判定する。
なお、外気温用閾値は、例えば、氷点より2〜5℃程度高い、氷点近傍の温度に設定されていることが好ましい。この理由は、外気温が氷点に近い温度であることが検出された場合には、その後、燃料電池システム100が氷点下に曝され、システム内に水分が残留していると凍結してしまう可能性が高いためである。
パージ処理実行部21は、ステップS20の第1の判定処理において、外気温が外気温用閾値以下であった場合には、ステップS30の第2の判定処理を実行する。一方、外気温が外気温用閾値より大きかった場合には、次回のステップS10の実行周期まで稼働を停止して待機する。
ステップS30では、パージ処理実行部21は、第2の判定処理として、出口側温度計測部76aによって検出された燃料電池10の温度について、パージ処理を実行すべき温度に到達したか否かを判定する。具体的には、パージ処理実行部21は、出口側温度計測部76aの検出値が、ステップS15で設定された電池用閾値以下となっていた場合に、燃料電池10の温度はパージ処理を実行すべき温度に到達したものと判定する。
パージ処理実行部21は、燃料電池10の温度はパージ処理を実行すべき温度に到達していた場合には、ステップS40のパージ処理を実行する。一方、燃料電池10の温度が電池用閾値より大きく、パージ処理を実行すべき温度に到達していなかった場合には、パージ処理実行部21は、次回のステップS10の実行周期まで稼働を停止して待機する。
パージ処理実行部21は、ステップS40のパージ処理として、具体的には、以下のような処理を実行する。パージ処理実行部21は、アノードガス循環排出部60(図1)の水素循環用ポンプ64を駆動させ、燃料電池10に残留している水素を含むガスをパージガスとして循環させる。そして、所定のタイミングで排水弁66を開き、気液分離部62において分離された液水を排水する。このように、燃料電池10のアノード側のガスを循環させるパージ処理を実行することにより、燃料電池10やその接続配管等に残留していた水分量と、燃料電池10や水素用の配管51,61,63に残留していた水素量とを低減させることができる。
図3は、本実施例の燃料電池システム100におけるパージ処理の実行タイミングを説明するための説明図である。図3の上段には、燃料電池10の運転終了後における外気温Toと燃料電池10の温度Tcの時間変化の一例を示すグラフを、縦軸を温度軸とし、横軸を時間軸として図示してある。図3の下段には、パージ処理実行部21による、温度計測処理の実行タイミングと、パージ処理の実行タイミングとを示すタイミングチャートを、図3の上段に示したグラフと時間軸を対応させて図示してある。
図3の上段のグラフは、外気温Toが氷点近傍において次第に低下し、時刻tr1において外気温用閾値thoに到達した後、氷点下まで低下したことを示している。また、図3の上段のグラフは、燃料電池10の温度Tcが、外気温Toの低下に従って低下し、時刻tr2において、電池用閾値thcに到達したことを示している。
図3の下段のタイミングチャートは、燃料電池10の温度Tcが電池用閾値thcに到達したことが検出された時刻teまで、所定の周期Tで温度計測処理が繰り返し実行され、時刻teにおいて、ステップS40のパージ処理が実行されたことを示している。このように、本実施例の燃料電池システム100では、所定の周期Tで、外気温Toと、燃料電池10の温度Tcについての第1と第2の判定処理を実行し、いずれの判定処理においても条件が満たされているときにパージ処理が実行される。
図4,図5は、比較例としての燃料電池システムにおけるパージ処理の実行タイミングを説明するための説明図である。図4,図5にはそれぞれ、外気温Toと燃料電池10の温度Tcの時間変化の一例を示すグラフと、パージ処理実行部21による温度計測処理の実行タイミングおよびパージ処理の実行タイミングを示すタイミングチャートとを、図3と同様に図示してある。この比較例では、パージ処理実行部21は、外気温のみを検出し、外気温と外気温用閾値との比較による判定結果のみに基づいて、ステップS40のパージ処理を実行する。
図4には、外気温Toが外気温用閾値tho以下のときに燃料電池10の運転を終了させた場合の一例を示してある。この場合には、燃料電池10が運転を終了させたときに、外気温Toが既に外気温用閾値thoより低いため、パージ処理実行部21が、周期的に外気温Toを計測し続けても、パージ処理が実行されることはない。即ち、この例の場合には、パージ処理の実行タイミングを適正化するために、周期的に外気温Toを計測する意味がなくなってしまっている。
図5には、運転終了後の燃料電池10の温度Tcが氷点より著しく高い状態が長期間継続されている間に、時刻trにおいて、外気温Toが外気温用閾値tho以下となった場合の一例を示してある。この例では、外気温Toが外気温用閾値tho以下となったことが検出された時刻teにおいて、パージ処理が実行されている。しかし、時刻teの時点では、燃料電池10の温度Tcが十分に低下していないため、燃料電池10の内部は飽和水蒸気圧が高い状態であり、水蒸気として存在する水分が多く、パージ処理によって十分に燃料電池10内部の水分量を低下させることができない。
上記比較例のような構成に対して、本実施例の燃料電池システム100であれば、パージ処理実行部21が、外気温と、燃料電池10の温度の両方が閾値以下であるときにパージ処理を実行する。これによって、外気温が低く、燃料電池システム100の残留水分が凍結する可能性が高い状態であって、燃料電池10の温度が低下し、燃料電池10内部の水分が凝縮して液水化した状態のときにパージ処理を実行することができる。そのため、燃料電池10の内部に残留する水分を、確実に低減させることが可能である。
また、特に、本実施例の燃料電池システム100では、燃料電池システム100内の残留ガスをパージガスとして再循環させている。そのため、第1と第2の判定処理の判定結果に基づいてパージ処理を実行すれば、温度が低下して含有水分量が低下したパージガスによってパージ処理を実行することができ、より高いパージ効果を得ることが可能となる。
図6は、ステップS15において、燃料電池10の温度と外気温の検出値に基づいて、第2の判定処理で用いる電池用閾値を設定する理由を説明するための説明図である。図6は、外気温が0℃以下のときに燃料電池10の運転を停止させ、燃料電池10の温度と外気温の時間変化を計測したときの計測結果を示すグラフである。具体的には、グラフTca(実線)と、グラフTcb(一点鎖線)とはそれぞれ、出口側温度計測部76aと、入口側温度計測部76bとによる燃料電池10の温度の計測結果に基づくグラフである。グラフTo(二点鎖線)は、外気温センサ80の計測結果に基づくグラフである。
ここで、出口側温度計測部76aによって検出される温度は、燃料電池10の内部を通過した後の冷媒の温度である。そのため、出口側温度計測部76aによって検出される温度には、燃料電池10の内部の温度が反映されている。一方、入口側温度計測部76bによって検出される温度は、燃料電池10に流入する前の冷媒の温度である。入口側温度計測部76bによって検出される温度には、その計測箇所に近い燃料電池10の積層方向端部に配置された単セル11の温度が反映されている。
燃料電池10の温度は、出口側温度計測部76aの計測値の方が、入口側温度計測部76bの計測値より、常に低かった。そして、いずれのグラフTca,Tcbにおいても、外気温のグラフToとの差が大きいほど、温度の低下の度合いが大きくなった。この計測結果から、本発明の発明者は、以下の知見を得た。
(1)燃料電池10には、出口側温度計測部76aによって計測される温度より低い温度を示す低温部位が存在する。
(2)燃料電池10の温度と外気温との差が大きいほど、その低温部位が氷点に到達してしまう時刻が早くなる。
このことは、出口側温度計測部76aの計測値に基づいてパージ処理の実行を開始したときに、燃料電池10の低温部位が、既に氷点下に到達して凍結してしまっている場合があることを示している。また、外気温と、燃料電池10の温度との差が著しく大きいほど、パージ処理実行時における低温部位が氷点下に到達している可能性が高くなることを示している。
そこで、本実施例のパージ処理実行部21は、ステップS15において、予め準備された所定のマップ(以下、「閾値マップ」とも呼ぶ)を用いて、外気温と燃料電池10の温度の差に基づいて、第2の判定処理における判定基準である電池用閾値を設定する。これにより、外気温に対して燃料電池10の温度が高いときほど、パージ処理の実行開始のタイミングを早めることができ、燃料電池10の低温部位の凍結前にパージ処理を実行することが可能となる。
図7は、ステップS15においてパージ処理実行部21が用いる閾値マップの一例を説明するための説明図である。図7には、閾値マップに設定された関係を、横軸を燃料電池10の温度と外気温との差とし、縦軸を電池用閾値とするグラフによって図示してある。
本発明の発明者は、燃料電池10の運転終了時における出口側温度計測部76aの計測値と外気温センサ80の計測値の差ごとに、燃料電池10の最も温度の高い部位と低い部位との温度差(以下、「電池内温度差」と呼ぶ)を計測した。そして、燃料電池10の温度と外気温との差に対して、その電池内温度差が反映された電池用閾値を設定した。より具体的には、電池内温度差が高いほど、電池用閾値が高くなるように設定した。
この閾値マップには、燃料電池10の温度と外気温との差ΔTがT0(T0>0)以下であるときには、電池用閾値thcとして一定の値thiが取得できるように設定されている。また、燃料電池10の温度と外気温との差ΔTがT0より大きいときには、燃料電池10の温度と外気温との差が大きいほど電池用閾値thcの値が大きくなるように設定されている。この閾値マップを用いることにより、外気温と燃料電池10の温度の差が所定値T0より大きい場合に、その差が大きいほどパージ処理の実行開始タイミングが早くなるように、第2の判定処理(ステップS30)の判定基準が変更される。
ところで、外気温と燃料電池10の温度の差が小さい所定値T0以下の場合には、燃料電池10の運転温度が十分に上昇しないままその運転が終了するなど、燃料電池10の温度が高くなく、電池内温度差もほとんどない状態である。そのため、この閾値マップでは、外気温と燃料電池10の温度の差が所定値T0以下の場合には、電池用閾値は所定の一定値thiとして取得される。なお、閾値マップでは、電池用閾値は、燃料電池10内部の残留ガスの飽和水蒸気圧が低くなり、液水の凝縮が促進される温度域の値で設定されていることが好ましい。
以上のように、本実施例の燃料電池システム100であれば、外気温と、燃料電池10の温度の両方が閾値以下となったことが検出されたときにパージ処理が実行される。そのため、燃料電池システム100の残留水分が凍結する可能性が高い状態であって、燃料電池10内部の水分が凝縮して液水化した状態のときにパージ処理を実行することができ、より高いパージ効果を得ることができる。また、燃料電池10の温度と外気温との差に応じて、パージ処理の実行可否を判定する判定条件が設定されるため、燃料電池10の温度と外気温との状態に応じて、パージ処理の実行タイミングを適切に調整することができる。
B.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
B1.変形例1:
上記実施例では、パージ処理実行部21は、外気温についての第1の判定処理と、燃料電池10の温度についての第2の判定処理とを実行して、第1と第2の判定処理における判定結果に基づき、パージ処理が実行されていた。しかし、パージ処理実行部21は、外気温についての第1の判定処理を省略し、燃料電池10の温度についての第2の判定処理の判定結果のみに基づいて、パージ処理を実行するものとしても良い。また、第1と第2の判定処理に加えて、さらに、パージ処理の実行の可否を決定するための他の判定処理が実行されるものとしても良い。
B2.変形例2:
上記実施例では、パージ処理実行部21は、燃料電池10の温度と外気温との差に基づいて、第2の判定処理に用いる電池用閾値を設定していた。しかし、パージ処理実行部21は、燃料電池10の温度と外気温との差を求めることなく、電池用閾値を設定するものとしても良い。パージ処理実行部21は、例えば、予め準備された、燃料電池10の温度と、外気温と、電池用閾値との関係に基づいて、燃料電池10の温度と外気温とに基づき、電池用閾値を設定するものとしても良い。
B3.変形例3:
上記実施例では、パージ処理実行部21は、燃料電池10の温度と外気温とに基づいて電池用閾値を取得するために、閾値マップを用いていた。しかし、パージ処理実行部21は、そうしたマップ以外の方法によって、燃料電池10の温度と外気温とに基づき電池用閾値を取得するものとしても良い。例えば、パージ処理実行部21は、予め準備された関数や、数式を用いて、燃料電池10の温度と外気温とに基づき電池用閾値を取得するものとしても良い。
B4.変形例4:
上記実施例のパージ処理では、アノードガス循環排出部60の水素循環用ポンプ64を駆動することにより、燃料電池システム100の内部に残留していたアノード側の残留ガスをパージガスとして循環させていた。しかし、パージ処理としては、他のパージガスを燃料電池10や、その接続配管に流入させるものとしても良い。例えば、パージ処理実行部21は、カソードガス供給部30のエアコンプレッサ32を駆動させることにより、パージガスとしての外気を燃料電池10に流入させるものとしても良い。また、燃料電池システム100は、パージガスとしての不活性ガスを燃料電池10に供給可能な供給源を備えるものとしても良い。
B5.変形例5:
上記実施例では、第2の判定処理に用いる電池用閾値を、燃料電池10の温度と、外気温との差に基づいて設定していた。しかし、第2の判定処理に用いる電池用閾値だけでなく、第1の判定処理に用いる外気温用閾値についても、燃料電池10の温度と、外気温との差に基づいて設定するものとしても良い。なお、この場合には、第1と第2の判定処理の閾値として、同じ閾値が設定されるものとしても良いし、それぞれ異なる閾値が設定されるものとしても良い。
B6.変形例6:
上記実施例では、パージ処理実行部21は、燃料電池10の温度を検出して、第2の判定処理において、燃料電池10の温度についての判定処理の結果に基づいてパージ処理を実行していた。しかし、パージ処理実行部21は、燃料電池10の温度に換えて、他のパージガスが流れる、パージの対象となる部位(例えば、配管やバルブ)の温度を検出して、その温度についての判定処理の結果に基づいてパージ処理を実行するものとしても良い。なお、この場合には、ステップS15において、外気温と当該部位の温度とに基づいて、第2の判定処理に用いられる当該部位の温度についての閾値が設定される。
B7.変形例7:
上記実施例では、燃料電池10の温度として、出口側温度計測部76aの計測値を用いていた。しかし、燃料電池10の温度としては、出口側温度計測部76aの計測値以外の計測値が用いられるものとしても良い。例えば、入口側温度計測部76bの計測値が用いられるものとしても良い。また、燃料電池システム100は、燃料電池10の本体温度を直接的に計測できる温度計測部を備えているものとしても良い。
B8.変形例8:
上記実施例のパージ処理実行部21は、燃料電池10の温度と外気温との差が大きいほど、電池用閾値が大きい値に設定されていた。しかし、電池用閾値は、燃料電池10の温度と外気温との差が大きいほど大きい値に設定されなくとも良い。電池用閾値は、燃料電池10の温度と外気温との組み合わせに応じて異なる値が設定さるものとしても良い。
B9.変形例9:
上記実施例では、燃料電池システムは、燃料電池車両に搭載されていた。しかし、燃料電池システムは、燃料電池車両以外の移動体に搭載されるものとしても良い。また、燃料電池システムは、施設や建造物などに設置されるものとしても良い。
C.参考例:
図8は、本発明の参考例としての燃料電池システムにおいて、パージ処理実行部21が実行するパージ処理の実行手順を示すフローチャートである。図8は、ステップS15が省略されている点以外は、図2とほぼ同じである。なお、参考例の燃料電池システムの構成は、上記実施例の燃料電池システム100とほぼ同様である(図1)。
この参考例の燃料電池システムでは、パージ処理実行部21は、ステップS30の判定処理において用いる電池用閾値として予め設定された所定の値を用いる。このような構成であっても、外気温と燃料電池10の温度のそれぞれについての判定処理が実行された上で、その判定結果に基づいてパージ処理が実行されるため、燃料電池10の運転終了後におけるパージ処理の実行タイミングの適正化が可能である。ただし、上記実施例の燃料電池システム100であれば、外気温と、燃料電池10の温度とに基づいてパージ処理の実行条件が設定されるため、外気温に応じて低温化しやすい部位の凍結前にパージを確実に実行することが可能となり、より好ましい。
10…燃料電池
11…単セル
20…制御部
21…パージ処理実行部
30…カソードガス供給部
31…カソードガス配管
32…エアコンプレッサ
33…エアフロメータ
34…開閉弁
40…カソードガス排出部
41…カソード排ガス配管
43…調圧弁
44…圧力計測部
50…アノードガス供給部
51…アノードガス配管
52…水素タンク
53…開閉弁
54…レギュレータ
55…水素供給装置
56…圧力計測部
60…アノードガス循環排出部
61…アノード排ガス配管
62…気液分離部
63…アノードガス循環配管
64…水素循環用ポンプ
65…アノード排水配管
66…排水弁
67…圧力計測部
70…冷媒供給部
71…冷媒用配管
71a…上流側配管
71b…下流側配管
71c…バイパス配管
72…ラジエータ
73…三方弁
75…冷媒循環用ポンプ
76a…出口側温度計測部
76b…入口側温度計測部
80…外気温センサ
100…燃料電池システム

Claims (3)

  1. 燃料電池システムであって、
    燃料電池と、
    運転停止後の前記燃料電池の内部にパージガスを供給可能なガス供給部と、
    外気温を表す第1の温度を検出する第1の温度検出部と、
    前記燃料電池の温度、または、前記パージガスが流れる部位の温度を表す第2の温度を検出する第2の温度検出部と、
    前記燃料電池が運転を停止した後に、前記第1と第2の温度を取得し、前記第1と第2の温度に基づいて閾値を設定し、前記第2の温度が前記閾値以下のときに、前記ガス供給部を制御して、パージガスによる掃気処理を実行する制御部と、
    を備え
    前記制御部は、前記第1と第2の温度の差分を求め、前記差分が大きいほど、前記閾値を高く設定する、燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記第1の温度が所定の閾値以下であるとともに、前記第2の温度が前記閾値以下のときに、前記掃気処理を実行する、燃料電池システム。
  3. 燃料電池システムを制御する方法であって、
    (a)燃料電池の運転停止後に、外気温を表す第1の温度と、前記燃料電池の温度、または、パージガスが流れる部位の温度を表す第2の温度と、を検出する工程と、
    (b)前記第1と第2の温度に基づいて閾値を設定し、前記第2の温度が前記閾値以下のときに、前記パージガスによる前記燃料電池内部の掃気処理を実行する工程と、
    を備え
    前記工程(b)は、前記第1と第2の温度の差分を求め、前記差分が大きいほど、前記閾値を高く設定する工程を含む、方法。
JP2011282991A 2011-12-26 2011-12-26 燃料電池システムおよびその制御方法 Active JP5757230B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011282991A JP5757230B2 (ja) 2011-12-26 2011-12-26 燃料電池システムおよびその制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011282991A JP5757230B2 (ja) 2011-12-26 2011-12-26 燃料電池システムおよびその制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013134832A JP2013134832A (ja) 2013-07-08
JP5757230B2 true JP5757230B2 (ja) 2015-07-29

Family

ID=48911405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011282991A Active JP5757230B2 (ja) 2011-12-26 2011-12-26 燃料電池システムおよびその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5757230B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5772682B2 (ja) * 2012-03-30 2015-09-02 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システムおよびその制御方法
JP6222044B2 (ja) * 2014-11-07 2017-11-01 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システムにおける残水掃気処理方法および燃料電池システム
JP6493323B2 (ja) * 2016-07-21 2019-04-03 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
JP2020140835A (ja) * 2019-02-27 2020-09-03 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005141943A (ja) * 2003-11-04 2005-06-02 Toyota Motor Corp 燃料電池システム
JP5002955B2 (ja) * 2005-12-13 2012-08-15 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システムとその運転停止方法
JP4953051B2 (ja) * 2006-02-15 2012-06-13 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
JP5009761B2 (ja) * 2007-11-27 2012-08-22 本田技研工業株式会社 燃料電池システム及びその制御方法
JP5297156B2 (ja) * 2008-11-14 2013-09-25 本田技研工業株式会社 燃料電池システム
JP2010170926A (ja) * 2009-01-26 2010-08-05 Honda Motor Co Ltd 燃料電池システムの掃気処理装置および掃気処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013134832A (ja) 2013-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8524406B2 (en) Fuel cell system and start-up control method therefor
JP5482897B2 (ja) 燃料電池内部の液水量の推定方法、燃料電池から排出される液水量の推定方法、燃料電池内部液水量推定装置、燃料電池システム
US10090539B2 (en) Fuel cell system
JP6179560B2 (ja) 燃料電池システム
JP5273415B2 (ja) 燃料電池システム及び燃料電池システムにおける始動時制御方法
US9570768B2 (en) Fuel cell system and control method thereof
CA2687670C (en) Fuel cell system with low-efficiency power generation control in dry state
US11508976B2 (en) Fuel cell system
JP2007035389A (ja) 燃料電池システムおよびその制御方法
JP2020017420A (ja) 燃料電池システム
US20100209791A1 (en) Fuel cell system
KR20160058000A (ko) 연료 전지 시스템 및 연료 전지 시스템의 제어 방법
CN110783605B (zh) 燃料电池系统
JP5757230B2 (ja) 燃料電池システムおよびその制御方法
JP5168814B2 (ja) 燃料電池システム、および燃料電池システムを搭載する車両
JP5772682B2 (ja) 燃料電池システムおよびその制御方法
JP2020077457A (ja) 燃料電池システム
JP6132814B2 (ja) 燃料電池システムの制御方法
JP6562308B2 (ja) 燃料電池システム
JP2020170650A (ja) 燃料電池システム
JP6442987B2 (ja) 燃料電池システム
JP2009266408A (ja) 燃料電池システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141202

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150520

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5757230

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151